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変更後 · 1ページ保育所における感染症対策ガイドライン
(2018 年改訂版)
こ ど も 家 庭 庁
2018(平成 30)年 3 月
(2023(令和 5)年 5 月一部改訂)
<2023(令和5)年 10 月一部修正>
本ガイドラインは、厚生労働省において作成されたものですが、
厚生労働省からこども家庭庁への事務の移管に伴い、こども家庭
庁において一部改訂を行いました。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(3ページ)
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変更後 · 3ページは じ め に
「保育所における感染症対策ガイドライン」は、乳幼児期の特性を踏まえた保
育所における感染症対策の基本を示すものとして、2009(平成 21)年8月に厚
生労働省雇用均等・児童家庭局保育課長通知により発出されました。その後、
2012(平成 24)年に学校保健安全法施行規則(昭和 33 年文部省令第 18 号)が
一部改正されたことなどを受けて、2012(平成 24)年 11 月に本ガイドラインの
改訂が行われ、各保育所において活用いただいています。
今般、本ガイドラインについて、前回の改訂から5年が経過し、保育所保育指
針の改定や関係法令等の改正、感染症対策に関する最新の知見等が得られたこ
とを踏まえ、有識者による「保育所における感染症対策ガイドラインの見直し
検討会」における検討を経て、2回目の改訂を行いました。
今回の改訂では、2018(平成 30)年4月より適用される改定後の保育所保育
指針(平成 29 年厚生労働省告示第 117 号)を踏まえ、保育士等の衛生知識の向
上の観点から、本ガイドラインが医療の専門家ではない保育士等にも積極的に
活用いただけるものとなるよう、実用性に留意し、全体構成を整理・再編すると
ともに、各節の冒頭に要点を示すなど、記載方法等の工夫を行いました。また、
新たに「関係機関との連携」に係る項目を設け、保育所と医療・保健機関、行政
機関等との連携の重要性等を明記しました。さらに、関係法令等の改正に伴い、
記載する情報を現時点で最新のものに改めたほか、近年の感染症対策に関する
研究成果等による知見を踏まえ、個別の感染症の症状や予防、感染拡大防止策
等に関する記載の充実を図りました。
各保育所においては、本ガイドラインを十分に活用し、施設長の責任の下、全
職員が子どもの健康及び安全に関する共通認識を深め、感染症対策に組織的に
取り組んでいくことが求められます。また、本ガイドラインの趣旨及び内容が、
保育所をはじめとする多様な保育の現場に加え、医療・保健機関や行政機関等
の関係者にも広く浸透するとともに、子育て中の保護者にも理解されることに
よって、さらなる連携のもと、子どもたちの健やかな育ちが保障されることを
期待しています。
2018(平成 30)年3月
厚生労働省子ども家庭局保育課長
巽 慎一
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変更後 · 5ページ目 次
1.感染症に関する基本的事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・1
(1)感染症とその三大要因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(2)保育所における感染症対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(3)学校における感染症対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2.感染症の予防 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
(1)感染予防 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
ア)感染源対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
イ)感染経路別対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
ウ)感受性対策(予防接種等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・18
エ)健康教育 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
(2)衛生管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
ア)施設内外の衛生管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
イ)職員の衛生管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
3.感染症の疑い時・発生時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・ 34
(1)感染症の疑いのある子どもへの対応 ・・・・・・・・・・・・・・34
(2)感染症発生時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
(3)罹
り
患した子どもが登園する際の対応 ・・・・・・・・・・・・・・36
4.感染症対策の実施体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
(1)記録の重要性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
(2)医療関係者の役割等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
ア)嘱託医の役割と連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
イ)看護師等の役割と責務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
(3)関係機関との連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
(4)関連情報の共有と活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
(5)子どもの健康支援の充実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
コラム:新型コロナウイルスにおけるエアロゾル感染について・・・・・・17
新型コロナウイルワクチンについて・・・・・・・・・・・・・・23
新型コロナウイルス感染症について・・・・・・・・・・・・・・31
別添1 具体的な感染症と主な対策(特に注意すべき感染症)・・・・・・・42
別添2 保育所における消毒の種類と方法 ・・・・・・・・・・・・・・・72
別添3 子どもの病気 ~症状に合わせた対応~ ・・・・・・・・・・75
別添4 医師の意見書及び保護者の登園届 ・・・・・・・・・・・・・82
参 考 感染症対策に資する公表情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・87
関係法令等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・99
「保育所における感染症対策ガイドライン一部見直し検討会」開催要綱 ・・111
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変更後 · 6ページ1
1.感染症に関する基本的事項
(1)感染症とその三大要因
○ 感染症が発生するためには、以下の三つの要因が必要である。
・病原体を排出する「感染源」
・病原体が人、動物等に伝
でん
播
ぱ
する(伝わり、広まる)ための「感染経路」
・病原体に対する「感受性」が存在する人、動物等の宿主
ウイルス、細菌等の病原体が人、動物等の宿主の体内に侵入し、発育又は増殖することを
「感染」といい、その結果、何らかの臨床症状が現れた状態を「感染症」といいます。病原体
が体内に侵入してから症状が現れるまでには、ある一定の期間があり、これを「潜伏期間」と
いいます。潜伏期間は病原体の種類によって異なるため、乳幼児がかかりやすい主な感染症
について、それぞれの潜伏期間を知っておくことが必要です。
また、感染症が発生するためには、病原体を排出する「感染源」、その病原体が宿主に伝
でん
播
ぱ
する(伝わり、広まる)ための「感染経路」、そして病原体の伝
でん
播
ぱ
を受けた「宿主に感受性が
存在する(予防するための免疫が弱く、感染した場合に発症する)こと」が必要です。「感染
源」、「感染経路」及び「感受性が存在する宿主」の3つを感染症成立のための三大要因といい
ます。乳幼児期の感染症の場合は、これらに加えて、宿主である乳幼児の年齢等の要因が病
態に大きな影響を与えます。
子どもの命と健康を守る保育所においては、全職員が感染症成立のための三大要因と主な
感染症の潜伏期間や症状、予防方法について知っておくことが重要です。また、乳幼児期の
子どもの特性や一人一人の子どもの特性に即した適切な対応がなされるよう、保育士等が嘱
託医や医療機関、行政の協力を得て、保育所における感染症対策を推進することが重要です。
(2)保育所における感染症対策
○ 乳幼児が長時間にわたり集団で生活する保育所では、一人一人の子どもと集団全
体の両方について、健康と安全を確保する必要がある。
○ 保育所では、乳幼児の生活や行動の特徴、生理的特性を踏まえ、感染症に対する
正しい知識や情報に基づいた感染症対策を行うことが重要である。
(感染症対策において理解すべき乳幼児の特徴)
保育所において、子どもの健康増進や疾病等への対応と予防は、保育所保育指針に基づき
行われています。また、乳幼児が長時間にわたり集団で生活する保育所では、一人一人の子
どもの健康と安全の確保だけではなく、集団全体の健康と安全を確保しなければなりません。
特に感染症対策については、次のことをよく理解した上で、最大限の感染拡大予防に努める
ことが必要です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(7ページ)
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変更後 · 7ページ(保育所における乳幼児の生活と行動の特徴)
・集団での午睡や食事、遊び等では子ども同士が濃厚に接触することが多いため、飛沫
まつ
感
染や接触感染が生じやすいということに留意が必要である。
・特に乳児は、床をはい、また、手に触れるものを何でも舐めるといった行動上の特徴が
あるため、接触感染には十分に留意する。
・乳幼児が自ら正しいマスクの着用、適切な手洗いの実施、物品の衛生的な取扱い等の基
本的な衛生対策を十分に行うことは難しいため、大人からの援助や配慮が必要である。
(乳児の生理的特性)
・感染症にかかりやすい
生後数か月以降、母親から胎盤を通して受け取っていた免疫(移行抗体)が減少し始
める。
・呼吸困難になりやすい
成人と比べると鼻
び
道
どう
や後
こう
鼻孔
び こ う
が狭く、気道も細いため、風邪等で粘膜が少し腫れると
息苦しくなりやすい。
・脱水症をおこしやすい
乳児は、年長児や成人と比べると、体内の水分量が多く、1日に必要とする体重当た
りの水分量も多い。このため、発熱、嘔
おう
吐、下痢等によって体内の水分を失ったり、咳
せき
、
鼻水等の呼吸器症状のために哺乳量や水分補給が減少したりすることで、脱水症になり
やすい。
(保育所における感染症対策の基本)
保育所における感染症対策では、抵抗力が弱く、身体の機能が未熟であるという乳幼児の
特性等を踏まえ、感染症に対する正しい知識や情報に基づき、適切に対応することが求めら
れます。また、日々感染予防の努力を続けていても、保育所内への様々な感染症の侵入・流行
を完全に阻止することは不可能です。このことを理解した上で、感染症が発生した場合の流
行規模を最小限にすることを目標として対策を行うことが重要です。
例えば、保育所ではインフルエンザ、ノロウイルス感染症等の集団感染がしばしば発生し
ますが、これらの感染症においては、ほぼ症状が消失した状態となった後でも患者がウイル
スを排出していることがあります。このため、罹
り
患児が症状改善後すぐに登園することによ
り、病原体が周囲に伝
でん
播
ぱ
してしまう可能性があります。保育所内での感染を防止するために
は、それぞれの感染症の特性を考慮した上で、症状が回復して感染力が大幅に減少するまで
の間、罹
り
患児の登園を避けるよう保護者に依頼する等の対応を行うことが重要です。
(参照:「別添1 具体的な感染症と主な対策(特に注意すべき感染症)」(p.42))
また、典型的な症状があり、感染症に罹
り
患していると医師から診断された子どもだけでは
なく、その他の子どもや保育所に勤務する職員の中に、感染しているにも関わらず、明らか
な症状が見られない不顕性感染者や、症状が軽微であるため医療機関受診にまでは至らない
軽症の患者、典型的な症状が出現する前の段階ではあるが病原体を排出している患者が少な
からず存在している可能性があります。このため、このことを理解した上で感染症対策に取
り組んでいくことが重要となります。
さらに、これまで発生したことがない新しい感染症が国内に侵入・流行した場合、侵入・
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(8ページ)
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変更後 · 8ページ流行している地域では少なからず社会的な混乱が生じることが予想されます。このような状
況下で保育所には、
・児童福祉施設として社会機能の維持に重要な役割を担うとともに、
・乳幼児の集団生活施設として子どもたちの健康と安全の維持を図るという重要な役割を
担う
ことが求められます。医療機関や行政との連絡・連携を密にとりながら、侵入・流行してい
る感染症に関する正確な情報の把握及び共有に努め、子どもたちの健康被害を最小限に食い
止めるためにどうするべきかを考え、実行する必要があります。
(3)学校における感染症対策
○ 学校における感染症対策は、学校保健安全法関係法令(学校において予防すべき
感染症の種類、出席停止臨時休業等について規定)に基づき実施されている。
○ 保育所における健康診断及び保健的な対応は、学校保健安全法関係法令に準拠し
て実施されている。
(学校保健安全法と保育所における感染症対策)
学校は児童生徒等が集団生活を営む場所であるため、感染症が発生した場合には感染が拡
大しやすく、教育活動にも大きな影響が生じます。学校保健安全法(昭和 33 年法律第 56 号)
関係法令では、感染症の流行を予防することが重要であるとの考え方の下、学校において予
防すべき感染症の種類、出席停止、臨時休業等について定められています。
保育所は児童福祉施設ではありますが、子どもの健康診断及び保健的対応については学校
保健安全法に準拠して行われています。また、学校保健安全法に規定された、学校において
予防すべき感染症への対策は、保育所における感染症対策を実施する上で参考になるもので
す。
さらに、乳幼児は児童生徒等と比較して抵抗力が弱く、手洗い等が十分に行えないといっ
た特性を持っているため、保育所においてはこうした乳幼児の特性を踏まえた対応が必要と
なります。 (参照:「1(2)保育所における感染症対策」(p.1))
(学校において予防すべき感染症の種類)
学校において予防すべき感染症の種類には、第一種、第二種及び第三種の感染症がありま
す(表1)。第一種の感染症には、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
(平成 10 年法律第 114 号。以下「感染症法」という。)の一類感染症と、結核を除く二類感
染症が該当します。第二種の感染症には、空気感染又は飛沫
ま つ
感染する感染症で、児童生徒等
の罹
り
患が多く、学校において流行を広げる可能性が高い感染症が該当します。第三種の感染
症には、学校教育活動を通じ、学校において流行を広げる可能性がある感染症が該当します。
なお、第一種又は第二種以外の感染症について、学校で通常見られないような重大な流行が
起こった場合には、その感染拡大を防ぐため、必要があるときに限り、校長が学校医の意見
を聞き、第三種の感染症として緊急的に措置をとることが可能です。第三種の感染症として
出席停止の指示をするか否かは、各地域での状況等を考慮して判断する必要があります。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(9ページ)
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変更後 · 9ページなお、令和5年4月に学校保健安全法施行規則(昭和 33 年文部省令第 18 号)が改正され、
学校において予防すべき感染症の種類が追加されました。
表1:学校保健安全法施行規則第 18 条における感染症の種類について
(2023(令和5)年5月現在)
(出席停止と臨時休業)
学校保健安全法には、出席停止や臨時休業に関する規定があり、校長は、学校において予防す
べき感染症にかかっている、かかっている疑いがある、又はかかるおそれのある児童生徒等につ
いて、出席を停止することができます。この際、各学校においては、児童生徒等に対する出席停
止の措置等によって差別や偏見が生じることのないように十分に配慮する必要があります。
また、学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、学校の全部又は一部の休業を行う
ことができます。
<学校保健安全法施行規則第 19 条における出席停止の期間の基準>
○ 第一種の感染症:治癒するまで
○ 第二種の感染症(結核及び髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎を除く):
次の期間(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めた
ときは、この限りでない。)
・インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)
……発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3
日)を経過するまで
第一種の
感染症
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マ
ールブルグ病、ラッサ熱、急性灰
かい
白
はく
髄
ずい
炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候
群(病原体がベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに
限る。)、中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコ
ロナウイルスであるものに限る。)及び特定鳥インフルエンザ(感染症法第
6条第3項第6号に規定する特定鳥インフルエンザをいう。)
※ 上記に加え、感染症法第6条第7項に規定する新型インフルエンザ等感
染症、同条第8項に規定する指定感染症、及び同条第9項に規定する新感
染症は、第一種の感染症とみなされます。
第二種の
感染症
インフルエンザ(特定鳥インフルエンザを除く)、百日咳
せき
、麻しん、流行性
耳下腺
じ か せ ん
炎、風しん、水痘、咽頭
いんとう
結膜熱、新型コロナウイルス感染症(病原体
がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共
和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報
告されたものに限る。)であるものに限る。)、結核及び侵襲性髄
ずい
膜炎菌感
染症(髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎)
第三種の
感染症
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス、流
行性角
かく
結膜炎、急性出血性結膜炎その他の感染症
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変更後 · 10ページ・百 日 咳
せき
……特有の咳
せき
が消失するまで又は5日間の適正な抗菌性物質製剤による
治療が終了するまで
・麻 し ん……解熱した後3日を経過するまで
・流行性耳下腺
じ か せ ん
炎……耳下腺
じ か せ ん
、顎下
が っ か
腺
せん
又は舌下
ぜ っ か
腺
せん
の腫 脹
ちょう
が発現した後 5 日を経過し、か
つ全身状態が良好になるまで
・風 し ん……発しんが消失するまで
・水 痘……すべての発しんが痂
か
皮(かさぶた)化するまで
・咽
いん
頭
とう
結 膜 熱……主要症状が消退した後 2 日を経過するまで
・新型コロナウイルス……発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで
○ 結核、侵襲性髄
ずい
膜炎菌感染症(髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎)及び第三種の感染症:
病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで
<出席停止期間の算定について>
出席停止期間の算定では、解熱等の現象がみられた日は期間には算定せず、その翌日を1日
目とします。
「解熱した後3日を経過するまで」の場合、例えば、解熱を確認した日が月曜日であった場
合には、その日は期間には算定せず、火曜日(1日目)、水曜日(2日目)及び木曜日(3日目)
の3日間を休み、金曜日から登園許可(出席可能)ということになります(図1)。
図1 「出席停止期間:解熱した後 3 日を経過するまで」の考え方
日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
また、インフルエンザにおいて「発症した後5日」という時の「発症」とは、一般的には「発
熱」のことを指します。日数の数え方は上記と同様に、発症した日(発熱が始まった日)は含ま
ず、その翌日から1日目と数えます(図2)。「発熱」がないにも関わらずインフルエンザと診
断された場合は、インフルエンザにみられるような何らかの症状がみられた日を「発症」した
日と考えて判断します。
なお、インフルエンザの出席停止期間の基準は、「“発症した後5日を経過”し、かつ“解熱し
た後2日(幼児にあっては3日)を経過”するまで」であるため、この両方の条件を満たす必要
があります。
図2 インフルエンザに関する出席停止期間の考え方
水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日 月曜日 火曜日
※解熱した後2日(幼児の場合は3日)を経過している必要があります。
<症状軽快とは>
解熱剤を使用せずに解熱し、かつ、呼吸器症状(咳
せき
や息苦しさ等)が改善傾向にある状態を指
します。
1日目 2日目 3日目 出席可能解 熱
5 日 間 出席可能
(※)
発 症
発熱等が出現
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ2.感染症の予防
(1) 感染予防
感染症を防ぐには、感染症成立の三大要因である感染源、感染経路及び感受性への対策が
重要です。病原体の付着や増殖を防ぐこと、感染経路を断つこと、予防接種を受けて感受性
のある状態(免疫を持っていない状態)をできる限り早く解消すること等が大切です。
保育所の各職員は、これらのことについて十分に理解するとともに、保育所における日々
の衛生管理等に活かすことが必要です。また、保護者に対して、口頭での説明、保健だより
等の文書での説明、掲示等を通じて、わかりやすく伝えることが求められます。
また、保育所内で感染症が発症した場合は、早期診断・早期治療・感染拡大防止に繋げる
ため、全職員が情報を共有し、速やかに保護者に感染症名を伝えるなど、感染拡大防止策を
講じることが大切です。
ア) 感染源対策
○ 発症している「患者」は大量の病原体を周囲に排出しているので、症状が軽減し
て一定の条件を満たすまでは登園を控えてもらうことが重要である。
○ 感染源となり得る感染者は「患者」と認識されている者だけではなく、他の子ど
もや職員の中にも「患者」と認識されないまま存在している。このことを常に意識
して感染症対策を実施することが重要である。
感染源対策としては、「感染源としての患者が病原体をどこから排出するのか」、「病原体
をいつからいつまで排出するのか」、「排出された病原体がどのような経路をたどって他の
人へ到達するのか」について理解を深めることが重要です。
周囲も認識するほどはっきりと発症している「患者」は大量の病原体を周囲に排出して
いることが多いため、医務室等の別室で保育することや症状が軽減して一定の条件を満た
すまで登園を控えてもらうことが重要です。
発症している患者には注意が払われますが、感染症によっては、潜伏期間中にすでに病
原体が体外に排出されている場合や症状が認められなくなった後も長期間に渡って病原体
が体外に排出されている場合があります。その上、保育所内には、同じように感染してい
るにも関わらず、明らかな症状が見られない不顕性感染者や、症状が軽微であるため医療
機関受診にまでは至らない軽症の患者、典型的な症状が出現する前の段階ではあるが病原
体を排出している患者が存在していることが少なくありません。
特に保育所の職員は成人であるため、子どもたちと比べてはるかに高い体力・免疫力を
持っています。このため、子どもたちが感染した場合には、その多くが発症する一方、職
員が感染した場合には、不顕性感染やごく軽い症状で済むことで、自分が感染していると
は全く気付かないままに感染源となってしまう可能性があります。
「感染源となり得る感染者は、「患者」と認識されている者だけではなく、他の子どもや
職員の中にも「患者」と認識されないまま存在している」ということを、常に意識しなが
ら、日常の保育に取組む必要があります。「患者」以外に誰が感染しているのかを特定する
ことはできないので、感染症の流行期間中は、互いに感染源や感染者とならないように、各
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(12ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 12ページ職員が当該感染症の感染経路別の対策を理解し、実行するよう努めましょう。
食材保管に際しては、適切な温度管理を実施する、加熱可能なものは十分に加熱するな
どの対策を実施し、病原性のある細菌、ウイルス等を含む食品を提供しないように心掛け
ることが大切です。
また、保育所内で飼育している動物が保有する細菌(例えば、カメ等のは虫類が所有する
サルモネラ属菌)等が人に感染することもあるため、保育所内で飼育している動物か否か
に関わらず、動物に触れた後や動物を飼育している場所を清掃した後には、石けんを用い
た流水での手洗いを徹底することが重要です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(13ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 13ページイ)感染経路別対策
○ 保育所で特に注意すべき主な感染症の感染経路には、飛沫
まつ
感染、空気感染(飛沫
まつ
核感染)、接触感染、経口感染、血液媒介感染、蚊媒介感染があり、それぞれに応じ
た対策をとることが重要である。
○ 病原体の種類によっては、複数の感染経路をとるものがあることに留意する。
①飛沫
まつ
感染
感染している人が咳
せき
やくしゃみ、会話をした際に、病原体が含まれた小さな水滴(飛沫
まつ
)
が口から飛び、これを近くにいる人が吸い込むことで感染します。飛沫
まつ
が飛び散る範囲は
1~2mです。
保育所では特に子ども同士や職員との距離が近く、日頃から親しく会話を交わしたり、
集団で遊んだり、歌を歌ったりするなどの環境にあります。また、子どもの中には、様々
な感染症に感受性が高い(予防するための免疫が弱く、感染した場合に発症しやすい)者
が多く存在します。これらのため、飛沫
まつ
感染を主な感染経路とするインフルエンザ等の呼
吸器感染症の流行が、保育所等の乳幼児の集団生活施設を中心に多く見られます。
飛沫
まつ
感染は、多くの場合、飛沫
まつ
を浴びないようにすることで防ぐことができます。感染
している者から2m以上離れることや感染者がマスクを着用などの咳エチケットを確実に
実施することが保育所での呼吸器感染症の集団発生の予防に有効となります。
<飛沫
まつ
感染する主な病原体>
細 菌:A群溶血性レンサ球菌、百日咳
ぜき
菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、肺炎マイコ
プラズマ 等
ウイルス:インフルエンザウイルス(※)、RSウイルス(※)、アデノウイルス、風しん
ウイルス、ムンプスウイルス、エンテロウイルス、麻しんウイルス、水痘・帯
状疱
ほう
しんウイルス、新型コロナウイルス(SARSコロナウイルス2) 等
※インフルエンザ
インフルエンザの主な感染経路は飛沫
まつ
感染ですが、接触感染することもあります。現行
のインフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからないというもの
ではありませんが、インフルエンザの発病を予防することや発病後の重症化・死亡を予防
することに対して、一定の効果があるとされています。
保育所内でインフルエンザが疑われる事例が発生した場合には、速やかに医務室等の別
室で保育するなど、他の子どもから隔離します。飛沫
まつ
感染対策として、職員全員がマスク
着用などの咳エチケットを行うとともに、マスクを着用できる年齢の子どもに対して、イ
ンフルエンザ流行期間中のマスク着用などの咳エチケットを実施するよう促すことが重要
です。また、接触感染対策として、流行期間中は手洗い等の手指の衛生管理を励行するこ
とが重要です。
(参照:「別添1(2)インフルエンザ」(p.44))
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(14ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 14ページ※RSウイルス感染症
RSウイルス感染症はRSウイルスの感染による呼吸器感染症で、飛沫
まつ
感染及び接触感
染で感染が拡大します。乳幼児期に初感染した場合には症状が重くなりやすく、特に生後
6か月未満の乳児では重症呼吸器感染症を引き起こし、入院管理が必要になる場合も少な
くありません。また、ワクチン等はまだ実用化されていません。
流行期、保育所では0歳児と1歳以上のクラスを互いに接触しないよう離しておき、互
いの交流を制限します。特に、呼吸器症状がある年長児が乳児に接触することを避けてく
ださい。 (参照:「別添1(19)RSウイルス感染症」(p.63))
(保育所における具体的な対策)
・飛沫
まつ
感染対策の基本は、病原体を含む飛沫
まつ
を吸い込まないようにすることです。
・はっきりとした感染症の症状がみられる子ども(発症者)については、登園を控えても
らい、保育所内で急に発病した場合には医務室等の別室で保育します。
※ ただし、インフルエンザのように、明らかな症状が見られない不顕性感染の患者や症状が軽微で
あるため、医療機関受診にまでは至らない軽症の患者が多い感染症の場合には、発症者を隔離する
のみでは、完全に感染拡大を防止することはできないということに注意が必要です。
・不顕性感染の患者等を含めて、全ての「感染者」を隔離することや皆が2mの距離を
とって生活することは現実的ではないため、飛沫
まつ
感染する感染症が保育所内で流行する
ことを防ぐことは容易ではありません。流行を最小限に食い止めるためには、日常的に
全員が咳
せき
エチケットを実施することが大切です。
・保育所等の子どもの集団生活施設では、職員が感染しており、知らない間に感染源とな
るということがあるため、職員の体調管理にも気を配ります。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(15ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 15ページ<咳
せき
エチケット>
飛沫
まつ
感染による感染症が保育所内で流行することを最小限に食い止めるために、日常的
に咳
せき
エチケットを実施しましょう。素手のほか、ハンカチ、ティッシュ等で咳
せき
やくしゃみを
受け止めた場合にも、すぐに手を洗いましょう。
① マスクを着用する(口や鼻を覆う)
・咳
せき
やくしゃみを人に向けて発しないようにし、咳
せき
が出る時は、できるだけマスクをす
る。
② マスクがないときには、ティッシュやハンカチで口や鼻を覆う
・マスクがなくて咳
せき
やくしゃみが出そうになった場合は、ハンカチ、ティッシュ、タオ
ル等で口を覆う。
③ とっさの時は、袖で口や鼻を覆う。
・マスクやティッシュ、ハンカチが使えない時は、長袖や上着の内側で口や鼻を覆う。
図3 咳
せき
エチケットについて
(参照:「(参考)感染症対策に資する公表情報」(p.89))
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(16ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 16ページ②空気感染(飛沫
まつ
核感染)
感染している人が咳
せき
やくしゃみ、会話をした際に口から飛び出した小さな飛沫
まつ
が乾燥し、
その芯となっている病原体(飛沫
まつ
核)が感染性を保ったまま空気の流れによって拡散し、そ
れを吸い込むことで感染します。飛沫
まつ
感染の感染範囲は飛沫
まつ
が飛び散る2m以内に限られ
ていますが、空気感染は室内等の密閉された空間内で起こるものであり、その感染範囲は
空調が共通の部屋間等も含めた空間内の全域に及びます。
<空気感染する主な病原体>
細 菌:結核菌 等
ウイルス:麻しんウイルス(※)、水痘・帯状疱
ほう
しんウイルス 等
※麻しん(はしか)
麻しんは飛沫
まつ
感染、空気感染及び接触感染により感染します。感染力が非常に強いこと
が特徴です。発症者の隔離等のみで感染拡大を防止することは困難で、ワクチン接種が極
めて有効な予防手段となります。
万一保育所内で麻しんが発生した場合、保健所と連携して感染拡大防止のための対策を
講じる必要があります。 (参照:「別添1(1)麻しん(はしか)」(p.43))
(保育所における具体的な対策)
・空気感染する感染症のうち保育所で日常的に注意すべきものは、「麻しん」、「水痘」及
び「結核」です。
・空気感染対策の基本は「発症者の隔離」と「部屋の換気」です。
・「結核」は排菌している患者と相当長時間空間を共有しないと感染しませんが、「麻しん」
や「水痘」の感染力は非常に強く、発症している患者と同じ部屋に居た者は、たとえ一緒
に居た時間が短時間であっても、既に感染している可能性が高いと考えられます。
・「麻しん」や「水痘」では、感染源となる発病者と同じ空間を共有しながら、感染を防ぐ
ことのできる有効な物理的対策はないため、ワクチン接種が極めて有効な予防手段です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(17ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 17ページ③接触感染
感染源に直接触れることで伝
でん
播
ぱ
がおこる感染(握手、だっこ、キス等)と汚染された物
を介して伝
でん
播
ぱ
がおこる間接接触による感染(ドアノブ、手すり、遊具等)があります。通
常、接触感染は、体の表面に病原体が付着しただけでは感染は成立しませんが、病原体が
体内に侵入することで感染が成立します。病原体の付着した手で口、鼻又は眼をさわるこ
と、病原体の付着した遊具等を舐めること等によって病原体が体内に侵入します。また、
傷のある皮膚から病原体が侵入する場合もあります。
<接触感染する主な病原体>
細 菌:黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、百日咳
せき
菌、腸管出血性大腸菌
ウイルス:ノロウイルス(※)、ロタウイルス、RSウイルス、エンテロウイルス、アデ
ノウイルス、風しんウイルス、ムンプスウイルス、麻しんウイルス、水痘・帯
状疱
ほう
しんウイルス、インフルエンザウイルス、伝染性軟属腫ウイルス、新型コ
ロナウイルス(SARSコロナウイルス2) 等
ダ ニ:ヒゼンダニ 等
昆 虫:アタマジラミ 等
真 菌:カンジダ菌、白癬
はくせん
菌 等
* 接触感染によって拡がりやすいものとして保育所で特に注意する必要がある病原体は、
・感染性胃腸炎の原因であるノロウイルス(※)やロタウイルス
・咽頭
いんとう
結膜熱や流行性角
かく
結膜炎の原因であるアデノウイルス
・手足口病やヘルパンギーナの原因であるエンテロウイルス
・伝染性膿痂
の う か
しん(とびひ)の原因である黄色ブドウ球菌
・咽頭
いんとう
炎等の原因である溶血性レンサ球菌
です。これらの病原体は身近な生活環境の下でも長く生存することが可能な病原体です。
* 腸管出血性大腸菌感染症は、毎年国内の複数の保育所で接触感染による集団発生がみら
れます。感染後の重症化率が高く、注意が必要な感染症です。
※ノロウイルス感染症
ノロウイルス感染症は、嘔
おう
吐と下痢が主症状であり、脱水を合併することがあります。
経口感染や飛沫
まつ
感染、接触感染によって感染が拡大します。嘔
おう
吐物等の処理が不十分な場
合、乾燥した嘔
おう
吐物から空気感染が起こることがあります。現在使用可能なワクチンはあ
りません。
流水での手洗いを徹底するとともに、嘔
おう
吐・下痢が見られた際の処理手順を職員間で共
有するなど、迅速に対応することができる体制を整えることが大切です。
(参照:「別添1(17)①ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス感染症)」(p.60))
(参照:「別添3③下痢」(p.77)・「別添3④嘔
おう
吐」(p.78)」)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(18ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 18ページ(保育所における具体的な対策)
・接触によって体の表面に病原体が付着しただけでは感染は成立しません。
・遊具を直接なめるなどの例外もありますが、多くの場合は病原体の付着した手で口、鼻又
は眼をさわることによって、体内に病原体が侵入して感染が成立します。
・最も重要な対策は手洗い等により手指を清潔に保つことです。適切な手洗いの手順に従っ
て、丁寧に手洗いすることが接触感染対策の基本であり、そのためには、全ての職員が正
しい手洗いの方法を身につけ、常に実施する必要があります。忙しいことを理由に手洗い
が不十分になることは避けなければなりません。また、保育所等の乳幼児の集団生活施設
においては、子どもの年齢に応じて、手洗いの介助を行うことや適切な手洗いの方法を指
導することが大切です。
・タオルの共用は絶対にしないようにします。手洗いの時にはペーパータオルを使用するこ
とが理想的です。ペーパータオルの常用が困難な場合でも、感染対策の一環として、ノロ
ウイルス、ロタウイルス等による感染性胃腸炎が保育所内で発生している期間中は、ペー
パータオルを使用することが推奨されます。
・固形石けんは、1回ずつ個別に使用できる液体石けんと比較して、保管時に不潔になりや
すいということに注意が必要です。
・消毒には適切な「医薬品」及び「医薬部外品」を使います。嘔
おう
吐物、下痢便、患者の血液
等の体液が付着している箇所については、それらを丁寧に取り除き、適切に処理した後に
消毒を行います。嘔
おう
吐物等が残っていると、その後の消毒効果が低下します。また、消毒
は患者が直接触った物を中心に適切に行います。
(参照:「別添2 保育所における消毒の種類と方法」(p.72))
・健康な皮膚は強固なバリアとして機能しますが、皮膚に傷等がある場合には、そこから侵
入し、感染する場合もあります。このため、皮膚に傷等がある場合は、その部位を覆うこ
とが対策の一つとなります。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(19ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 19ページ<正しい手洗いの方法>
以下の手順で、30 秒以上、石けんを用いて流水で行いましょう。
① 液体石けんを泡立て、手のひらをよくこすります。
② 手の甲を伸ばすようにこすります。
③ 指先とつめの間を念入りにこすります。
④ 両指を組み、指の間を洗います。
⑤ 親指を反対の手でにぎり、ねじり洗いをします。
⑥ 手首を洗い、よくすすぎ、その後よく乾燥させます。
* 年齢の低い子どもには手洗いが難しいので、保護者や保育士、年上の子どもが一緒に
洗う、手本を示すなどして、少しずつ手洗いを覚えさせていきましょう。
図4 手洗いの順序
出典:高齢者介護施設における感染対策マニュアル
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/tp0628-1/
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(20ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 20ページ④ 経口感染
病原体を含んだ食物や水分を口にすることによって、病原体が消化管に達して感染が成
立します。食事の提供や食品の取扱いに関する通知、ガイドライン等を踏まえ、適切に衛
生管理を行うことが重要です。
<経口感染する主な病原体>
細 菌:腸管出血性大腸菌(※)、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌、カンピロバク
ター属菌、赤痢菌、コレラ菌 等
ウイルス:ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス 等
※腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111 等)
腸管出血性大腸菌感染症は、菌に汚染された生肉や加熱が不十分な肉、菌が付着した飲
食物が原因となり、経口感染及び接触感染によって感染します。手洗い等の一般的な予防
法を励行するとともに、食品の取扱い時に注意を徹底すること、プールの水を適切な濃度
で塩素消毒することが重要です。なお、ワクチンは開発されていません。
患者発生時には、速やかに保健所に相談し、保健所の指示に従い消毒を徹底するととも
に、保健所と連携して感染拡大防止のための対策を講じる必要があります。
(参照:「別添1(10)腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111 等)」(p.53))
(保育所における具体的な対策)
・経口感染対策としては、食材を衛生的に取り扱うことや適切な温度管理を行うこと、病原
微生物が付着・汚染している可能性のある食材を十分に加熱することが重要です。
・保育所では、通常、生肉や生魚、生卵が食事に提供されることはないと考えられますが、
魚貝類、鶏肉、牛肉等には、ノロウイルス、カンピロバクター属菌、サルモネラ属菌、腸
管出血性大腸菌等が付着・汚染している場合があり、生や加熱不十分な状態で食すること
による食中毒が少なからず認められています。
・また、サラダ、パン等の調理の過程で加熱することが少ない食材にノロウイルス等の病原
微生物が付着することがあります。それを多数の人が摂取することによって、集団食中毒
が発生した例も多くあります。
・調理器具の洗浄及び消毒を適切に行うことが大切です。また、生肉等を取り扱った後の調
理器具で、その後の食材を調理しないことが大切です。このことは、家庭でも同様に大切
なことであるため、家庭でも実践していただくことが重要です。
・ノロウイルス、腸管出血性大腸菌等では、不顕性感染者が感染症に罹
り
患していることに気
付かないまま病原体を排出している場合があるため、調理従事者が手指の衛生管理や体調
管理を行うことが重要です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページ⑤血液媒介感染
血液を介して感染する感染症です。血液には病原体が潜んでいることがあり、血液が傷
ついた皮膚や粘膜につくと、そこから病原体が体内に侵入し、感染が成立する場合があり
ます。
<血液媒介感染する主な病原体>
ウイルス:B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV) 等
(保育所における具体的な対策)
・日々の保育の中で、子どもが転んだり、怪我をしたりすることはしばしば見られ、また、
ひっかき傷や噛み傷、すり傷、鼻からの出血が日常的に見られます。このため、血液や傷
口からの滲 出
しんしゅつ
液に周りの人がさらされる機会も多くあります。皮膚の傷を通して、病原体
が侵入する可能性もあります。子どもや職員の皮膚に傷ができたら、できるだけ早く傷の
手当てを行い、他の人の血液や体液が傷口に触れることがないようにしましょう。
・ひっかき傷等は流水できれいに洗い、絆
ばん
創
そう
膏
こう
やガーゼできちんと覆うようにしましょう。
また、子どもの使用するコップ、タオル等には、唾液等の体液が付着する可能性があるた
め、共有しないことが大切です。
・子どもが自分で血液を適切に処理することは困難であるため、その処理は職員の手に委ね
られることになります。保育所の職員は子どもたちの年齢に応じた行動の特徴等を理解
し、感染症対策として血液及び体液の取扱いに十分に注意して、使い捨ての手袋を装着し、
適切な消毒を行います。
・本人には全く症状がないにも関わらず、血液、唾液、尿等の体液にウイルスや細菌が含ま
れていることがあります。このため、全ての血液や体液には病原体が含まれていると考え、
防護なく触れることがないように注意することが必要です。
<血液についての知識と標準予防策>
血液に病原体が潜んでいる可能性があることは一般にはあまり知られていないため、こ
れまで保育所では血液に注意するという習慣があまり確立されていませんでした。おむつ
の取り替え時には手袋を装着しても、血液は素手で扱うという対応も見られます。血液に
も便や尿のように病原体が潜んでいる可能性を考え、素手で扱わないことにすることや血
液や傷口からの滲出液、体液に防護なく直接触れてしまうことがないよう工夫することが
必要です。
このように、ヒトの血液、喀痰
かくたん
、尿、糞便等に感染性があるとみなして対応する方法を
「標準予防策」といいます。これは医療機関で実践されているものであり、血液や体液に
十分な注意を払い、素手で触れることのないよう必ず使い捨て手袋を着用する、また、血
液や体液が付着した器具等は洗浄後に適切な消毒をして使用し、適切に廃棄するなど、そ
の取扱いに厳重な注意がなされています。これらは保育所でも可能な限り実践すべき事項
であり、全ての人の血液や体液の取扱いに十分に注意を払って対応してください。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(22ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 22ページ⑥ 蚊媒介感染
病原体をもった蚊に刺されることで感染する感染症です。蚊媒介感染の主な病原体であ
る日本脳炎ウイルスは、国内では西日本から東日本にかけて広い地域で毎年活発に活動し
ています。また、南東アジアの国々には、日本脳炎が大規模に流行している国があります。
<蚊媒介感染する主な病原体>
ウイルス:日本脳炎ウイルス、デングウイルス、チクングニアウイルス 等
原 虫:マラリア 等
(保育所における具体的な対策)
・日本脳炎は、日本では主にコガタアカイエカが媒介します。コガタアカイエカは主に大き
な水たまり(水田、池、沼等)に産卵します。
・また、デングウイルス等を主に媒介するヒトスジシマカは小さな水たまり(植木鉢の水受
け皿、古タイヤ等)に産卵します。
・溝の掃除により水の流れをよくして、水たまりを作らないようにすること、植木鉢の水受
け皿や古タイヤを置かないように工夫することが蚊媒介感染の一つの対策となります。
・緑の多い木陰、やぶ等、蚊の発生しやすい場所に立ち入る際には、長袖、長ズボン等を着
用し、肌を露出しないようにしましょう。
-------------------------------------------------------------------------------------
【コラム:新型コロナウイルスにおけるエアロゾル感染について】
新型コロナウイルスは、飛沫感染及び接触感染のほか、感染者の口や鼻から、咳、く
しゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含むエアロゾルと呼ばれる小さな水分
を含んだ状態の粒子を吸入することにより感染します。エアロゾルは1メートルを超え
て空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不十分であったり、混
雑していたりする室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(23ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 23ページウ)感受性対策(予防接種等)
○ 感染症の予防にはワクチンの接種が効果的である。感受性がある者に対して、あ
らかじめ予防接種によって免疫を与え、未然に感染症を防ぐことが重要である。
○ 入所前に受けられる予防接種はできるだけ済ませておくことが重要である。
○ 子どもの予防接種の状況を把握し、定期の予防接種として接種可能なワクチンを
保護者に周知することが重要である。
○ 職員のこれまでの予防接種の状況を把握し、予防接種歴及び罹
り
患歴がともにない
又は不明な場合には、嘱託医等に相談した上で、当該職員に対し、予防接種を受け
ることが感染症対策に資することを説明することが重要である。
感染が成立し感染症を発症するとき、宿主に病原体に対する感受性があるといいます。
感受性対策としては、ワクチンの接種により、あらかじめ免疫を与えることが重要です。
免疫の付与には、ワクチン等により生体に免疫能を与える能動免疫と一時的に免疫成分
(抗体)を投与する受動免疫があります。
予防接種は、ワクチンの接種により、あらかじめその病気に対する免疫を獲得させ、感
染症が発生した場合に罹
り
患する可能性を減らしたり、重症化しにくくしたりするものであ
り、病気を防ぐ強力な予防方法の一つです。定期の予防接種として接種可能な予防接種に
ついては、できるだけ保育所入所前の標準的な接種期間内に接種することが重要です。ま
た、入所する子どもの予防接種の状況を把握し、保護者に対し、定期の予防接種として接
種可能なワクチンを周知することが重要です。
また、子どもと職員自身の双方を守る観点から、職員のこれまでの予防接種状況を把握
し、予防接種歴及び罹
り
患歴がともにない又は不明な場合には、嘱託医等に相談した上で、
当該職員に対し、予防接種を受けることが感染症対策に資することを説明します。
「予防接種を受けた」又は「罹
り
患した」という記憶は当てにならない場合が多いので、
予防接種歴の確認時には、母子健康手帳等の記録を確認します。麻しん、風しん、水痘、
流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おたふくかぜ)、B型肝炎等については、血液検査で抗体の有無を調べ
ることも可能です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(24ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 24ページ①保育所における予防接種に関する取組
感染症対策で最も重要となるのが予防接種です。具体的には以下の取組が必要です。
・保育所においては、チェックリストを作成するなどして、子どもの予防接種歴及び罹
り
患
歴を把握します。
・健康診断の機会等を活用して、予防接種の接種状況を確認し、未接種者の子どもの保護
者に対して予防接種の重要性等を周知することが重要です。
・保護者に対して、未接種ワクチンがあることに気が付いたときには小児科医に相談する
よう伝えてください。
(標準的な接種スケジュールを逃した場合の対応について、日本小児科学会が接種方法
等を示しています。http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/catch_up_schedule.pdf)
・職員の予防接種歴の確認も重要です。入職時には、健康状態の確認に加えて、予防接種
歴及び罹
り
患歴を確認します。また、短期間の保育実習生の場合にも同様に確認します。
・職員が麻しん、風しん、水痘にかかったことがなく、予防接種の記録が1歳以上で2回
ないなどの場合には、子どもと職員自身の双方を守る観点から、予防接種が感染症対策
に資することを説明します。
・職員に対して、毎年のインフルエンザの予防接種が感染症対策や重症化予防に資するこ
とを伝えます。
②小児期に接種可能なワクチン
国内で接種可能なワクチンが増え、特に0~1歳児の接種スケジュールが過密になって
います(図5(p.25))。2023 年5月現在、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性
の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号)に基づく承認を受けており、日本におい
て小児期に接種可能な主なワクチンを表2(p.26)に示します。
③定期接種と任意接種
わが国の予防接種の制度には、大きく分けると、予防接種法に基づき市区町村が実施す
る「定期接種」と予防接種法に基づかず対象者の希望により行う「任意接種」があります。
また、「定期接種」の対象疾病にはA類疾病とB類疾病があり、A類疾病については、市
区町村が予防接種を受けるよう積極的に勧奨し、保護者が自分の子どもに予防接種を受け
させるよう努める義務があります。子どもたちが受ける予防接種は全てA類疾病の予防接
種です。
一方で「任意接種」のワクチンの中には、流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おたふくかぜ)ワクチン、
インフルエンザワクチン等があります(表2(p.26))。定期接種と任意接種では、保護者
(又は本人)が負担する接種費用の額と、万が一、接種後に健康被害が発生した場合の救
済制度に違いがあります。任意接種のワクチンは原則自己負担ですが、接種費用の一部又
は全部を助成している自治体があります。
④予防接種を受ける時期
市区町村が実施している予防接種は、その種類及び実施内容とともに、接種の推奨時期
が定められています。ワクチンの種類としては、生ワクチン及び不活化ワクチン・トキソ
イドがあります(表2(p.26))。
日本では、注射生ワクチンの接種後に別の注射生ワクチンを接種する場合には中 27 日以
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 25ページ上(4週間)空ける必要があります。ただし、医師が特に必要と認めた場合には、複数のワ
クチンを同時に接種することが可能です。
同じワクチンを複数回接種する場合には、免疫を獲得するのに一番効果的な時期として、
標準的な接種間隔が定められています。この標準的な接種間隔を踏まえて接種スケジュー
ルを立てる必要があり、このことを保護者に伝えることが大切となります。
子どもは急に体調を崩すこともあり、予定どおり予防接種を受けることが難しい場合も
あるため、接種可能なワクチンについてはできる限り入所前に接種すること、また、入所
後においても、体調が良いときになるべく早めに接種することが大切です。予防接種のた
めに仕事を休むことが難しい保護者に対しては、保護者会等で仕事を休んだ日の帰り道に
かかりつけの医療機関を受診して、予防接種を受けるということを促すことも工夫の一つ
と考えられます。
⑤保育所の子どもたちの予防接種
保育所の子どもたちにとって、定期接種のロタウイルスワクチン、インフルエンザ菌b
型(Hib:ヒブ)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、DPT-I
PV(四種混合)ワクチン、BCGワクチン、麻しん風しん混合(MR)ワクチン、水痘
ワクチン及び日本脳炎ワクチンの予防接種が重要であることはもちろんですが、定期接種
に含まれていない、流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おたふくかぜ)ワクチンの予防接種についても、発
症や重症化を予防し、保育所での感染伝
でん
播
ぱ
を予防するという意味で大切になります。ま
た、インフルエンザワクチンの予防接種も重症化予防に効果があります。各種予防接種に
ついては、行政や医療機関から保護者へ周知されていますが、保育所からも保護者に以下
のことを周知しましょう。
(保育所から保護者への周知が必要なワクチン接種について)
・生後2か月になったら、定期接種としてHib(ヒブ)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチ
ン、B型肝炎ワクチンの予防接種を受けることが重要であることを周知しましょう。
・ロタウイルス感染症の予防接種については、令和2年 10 月から定期接種に導入されてい
ます。初回の接種を生後2か月から生後 14 週6日までに受けることが望ましいこと、2
回目以降の接種は 27 日以上の間隔が必要なことを周知しましょう(使用するワクチンに
より接種回数と標準接種期間が異なっています)。
・乳児の百日咳
せき
は感染力が強い、重症の疾患であるため、生後3か月になったら、DPT-
IPV(四種混合)ワクチンの予防接種を受けることが重要であることを周知しましょう。
・BCGは、乳幼児期の結核を防ぐ効果が確認されています。BCGは、標準接種期間の生
後5か月から8か月までの出来るだけ早い時期に接種することが勧められています。
・麻しんについては、2015 年3月に世界保健機関(WHO)が日本では排除状態にあること
(国内由来の感染がないこと)を認定しています。一方で、麻しんは肺炎、中耳炎、脳炎
等の合併があるなど、重症の疾患であり、国外にはまだ麻しんが流行している国がありま
す。また、風しんについては 2013 年に大きな流行がありました。これらのことを踏まえ、
1歳になったら、なるべく早めに麻しん風しん混合(MR)ワクチンの予防接種を受ける
ことが重要であることを周知しましょう。
・5歳児クラス(年長組)になったら、卒園までに麻しん風しん混合(MR)ワクチンの2回
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(26ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 26ページ目の予防接種を受けることが重要であることを周知しましょう。
・水痘の予防接種については、2014 年 10 月から定期接種に導入されています。1歳になっ
たら、3か月以上の間隔を空けて(標準的には6~12 か月の間隔を空けて)、計2回の接
種を受けることが重要であることを周知しましょう。
・日本脳炎ワクチンの予防接種については、標準的には3歳で2回、4歳で1回の接種とい
う接種スケジュールですが、生後6か月以降であれば定期接種として接種することが可能
であることを周知しましょう。
・流行性耳下腺
じ か せ ん
炎ウイルスは、保育所で流行を繰り返していますが、発症する前にワクチン
で予防することができることを周知しましょう。
予防接種を受けることは、受けた本人のみならず、周りにいる家族、友人等の周囲の人々
を感染症から守ることにもつながります。保護者には、予防接種の効果や接種後の副反応
の情報だけでなく、その病気にかかった時の重症度や合併症のリスク、周りにいる大切な
人々に与える影響についても情報提供し、予防方法を伝えていくことが重要です。
(参照:「別添1 具体的な感染症と主な対策(特に注意すべき感染症)」(p.42))
⑥保育所職員(保育実習の学生を含む)の予防接種
子どもの病気と考えられがちであった麻しん、風しん、水痘及び流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おた
ふくかぜ)に成人が罹
り
患することも稀ではなくなってきたことから、保育所職員について
も、当該感染症に罹
り
患したことがなく、かつ予防接種を受けていない場合(受けたかどう
かが不明な場合も含む。)には、1歳以上の必要回数である計2回のワクチン接種を受
け、自分自身を感染から守るとともに、子どもたちへの感染を予防することが重要です。
また、保育所の職員は、子どもの出血を伴うけがの処置等を行う機会があります。この
ため、B型肝炎ワクチンの予防接種も大切になります。
その他、国内における破傷風を含むDPTワクチンの予防接種については、1968 年から
始まったものであり、これ以前に生まれた職員は当該予防接種を受けていないことが多い
ため、破傷風の予防接種を受けること等を考慮することが必要です。
成人の百日咳
せき
患者の増加を受けて、第2期(11~12 歳)のジフテリア破傷風混合(DT)
トキソイドをDPTワクチンに変える検討が国内でも始まっています。大人の百日咳
せき
は典
型的な症状が見られない場合も多く、知らない間に子どもへの感染源になっていることが
あります。呼吸器症状が見られる職員についてはマスク着用などの咳エチケットを行うこ
とが重要であり、また、特に0歳児の保育を担当する職員については呼吸器症状が見られ
る期間中の勤務態勢の見直しを検討すること等が必要となります。この他、インフルエン
ザの流行期には、任意接種のインフルエンザワクチンの予防接種を受けることで、感染症
対策や感染した際の重症化予防につながります。
このため、施設長の責任の下で職員の予防接種歴の確認を行うことも重要です。職員が
入職する時には、健康状態の確認に加えて、予防接種歴及び罹
り
患歴を確認します。保育所の
職員等の麻しん、風しんの予防接種については「麻しんに関する特定感染症予防指針」(平
成 19 年 12 月 28 日(平成 31 年 4 月 19 日一部改正・適用)厚生労働省)、「風しんに関
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(27ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 27ページする特定感染症予防指針」(平成 26 年 3 月 28 日(平成 29 年 12 月 21 日一部改正・平成 30 年 1 月
1 日適用)厚生労働省)をそれぞれ参照して下さい。
なお、保育所で保育実習を行う学生についても、自分自身を感染から守るとともに、学生を受
け入れる保育所等に入所する乳幼児等が感染症に感染することを防ぐため、予防接種を受けるこ
とに配慮することが重要です。保育所で保育実習を行う学生の麻しん及び風しんの予防接種の実
施については、「指定保育士養成施設の保育実習における麻しん及び風しんの予防接種の実施に
ついて」(平成 27 年 4 月 17 日付け雇児保発 0417 第1号厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課
長通知)を参照してください。
「麻しんに関する特定感染症予防指針」、「風しんに関する特定感染症予防指針」における
保育所職員の予防接種に関する記載の要旨
○ 保育所の職員等(保育実習の学生を含む)は、乳幼児等の麻しん・風しんに罹患する
と重症化しやすい相手(特に定期の予防接種の対象となる前であり、抗体を有しない0
歳児、妊婦)と接する機会が多いため、本人が麻しん・風しんを発症すると、集団発生又
は患者の重症化、妊婦の風しんへの感染等の問題を引き起こす可能性があります。
○ このため、保育所の職員等のうち、麻しんについては以下の(1)の者について、風し
んについては、以下の(2)の者について、抗体検査や予防接種を推奨する必要がありま
す。
(1)麻しんについて、職員等が
◇麻しんに未罹患又は麻しんの罹患歴が不明であるとともに、
・麻しんの予防接種を必要回数である二回受けていない
又は
・麻しんの予防接種歴が不明
である場合、麻しんの予防接種を受けることを強く推奨する必要があります。
(2)風しんについて、職員等が
・風しんの罹患歴が不明
又は
・風しんの予防接種歴が不明
である場合、風しんの抗体検査や予防接種の推奨を行う必要があります。
○ 施設長は、職場における健康診断の機会等を利用して、職員の罹患歴及び予防接種歴
を確認して下さい。
⑦予防接種歴及び罹
り
患歴の記録の重要性
保育所での感染症対策として、職員及び子どもたちの予防接種歴及び罹
り
患歴を把握し、
記録を保管することが重要です。入所時には母子健康手帳等を確認して予防接種歴及び罹
り
患歴を記録し、入所後は毎月新たに受けたワクチンがないか保護者に確認し、記録を更新
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(28ページ)
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変更後 · 28ページしておく仕組みを作っておくことで、感染症発生時に迅速な対応を行うことが可能となり
ます。「予防接種を受けた」又は「罹
り
患した」という記憶は当てにならない場合が多いので、
予防接種歴については母子健康手帳等の記録を確認することが重要です。
定期接種の標準的な接種対象期間に予防接種を受けていない子どもについては、嘱託医
と相談し、保護者に対し、個別に予防接種の重要性について説明しましょう。
【コラム:新型コロナウイルスワクチンについて】
(小児接種の基本情報)
令和5年9月 20 日現在、新型コロナワクチンは、日本国内に住民登録のある生後6か月
以上の方が接種対象となっています(国籍は問いません)。
5歳以上 11 歳以下の小児への新型コロナワクチン接種については、オミクロン XBB.1.5
対応1価ワクチンによる初回接種(1・2回目接種)及び追加接種を実施します。初回接種
では、1回目の接種から原則 20 日(18 日以上)(※)の間隔をおいて2回目の接種を実施
することとしています。また、令和5年秋開始の追加接種については、初回接種(1・2回
目接種)の完了から3か月以上の間隔をおいて令和5年9月 20 日から令和6年3月 31 日
までの間に1人1回の接種を実施することとしています。
さらに、生後6か月以上4歳以下の乳幼児についても、初回接種(1~3回目接種)及び
追加接種を実施しています。1回目の接種から原則 20 日(18 日以上)(※)の間隔をおい
て2回目の接種をした後に、55 日以上の間隔をおいて1回接種することとしています。ま
た、令和5年秋開始の追加接種については、初回接種(1~3回目接種)の完了から3か月
以上の間隔をおいて令和5年9月 20 日から令和6年3月 31 日までの間に1人1回の接種
を実施することとしています。使用するワクチンは、令和5年9月 20 日以降、オミクロン
XBB.1.5 対応1価ワクチンになりました。
(※) 20 日の間隔とは、例えば、11 月1日に1回目接種を実施した方が2回目接種を 11 月 22 日(3
週間後)に実施するという意味です。
(同意について)
新型コロナワクチンの接種は、強制ではありません。予防接種の効果と副反応のリスク
の双方についてしっかり情報提供が行われた上で、接種を受ける方の同意がある場合に限
り、自らの意思で接種を受けていただくものです。ただし、16 歳未満の場合は、原則、保
護者の同伴と予診票への保護者の署名が必要となり、保護者の同意なく接種が行われるこ
とはありません。接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをしたりする
ことのないように十分配慮する必要があります。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(29ページ)
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変更後 · 29ページエ)健康教育
○ 子どもが自分の体や健康に関心を持ち、身体機能を高めていくことができるよう、
発達に応じた健康教育を計画的に実施することが重要である。
○ 実際には低年齢児が自己管理することは難しいため、保護者に対して家庭での感
染予防法等に関する具体的な情報を情報提供するとともに、感染症に対する共通理
解を求め、家庭と連携しながら健康教育を進めていくことが重要である。
感染症を防ぐためには、子どもが自分の体や健康に関心を持ち、身体機能を高めていく
ことが大切です。特に、手洗いやうがい、歯磨き、衣服の調節、バランスのとれた食事、十
分な睡眠や休息等の生活習慣が身に付くよう、毎日の生活を通して、子どもに丁寧に繰り
返し伝え、自らが気付いて行えるよう援助します。そのためには、子どもの年齢や発達過程
に応じた健康教育を計画的に実施することが重要となります。
実際には、低年齢児が自己管理することは非常に難しいため、保護者が子どもや家族全
員の健康に注意し、家庭において感染予防、病気の早期発見等ができるよう、保護者に対し
て具体的な情報を提供するとともに、感染症に対する共通理解を求め、家庭と連携しなが
ら健康教育を進めていくことが重要です。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(30ページ)
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変更後 · 30ページ図5 日本の定期・任意予防接種スケジュール(2023(令和5)年 10 月1日以降)
※この図は今後更新されることが予想されます。最新の情報は以下の URL でご確認ください。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/vaccine-j/2525-v-schedule.html
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(31ページ)
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変更後 · 31ページ表2 日本において小児への接種可能な主なワクチンの種類 (2023(令和5)年 10 月現在)
【定期接種】 生ワクチン
結核(BCG)
麻しん・風しん混合(MR)
麻しん(はしか)
風しん
水 痘
ロタウイルス:1 価、5 価
不活化ワクチン・トキソイド
インフルエンザ菌b型(Hib)
肺炎球菌(13 価結合型)
B 型肝炎
ジフテリア、百日咳、破傷風、急性灰白髄炎
(DPT-IPV:ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ混合)
(DPT:ジフテリア・百日咳・破傷風混合)
(IPV:不活化ポリオ)
(ジフテリア・破傷風混合トキソイド:DT)
日本脳炎
ヒトパピローマウイルス(HPV):2 価、4 価、9 価
※12 歳となる日の属する年度の初日から 16 歳となる日の属する年度の末日までの
間にある女子が対象
【臨時接種】 mRNA ワクチン・不活化ワクチン(組換えタンパクワクチン)
※不活化ワクチン(組換えタンパクワクチン)については 12 歳以上が対象
新型コロナ
【任意接種】 生ワクチン
流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おたふくかぜ)
不活化ワクチン
インフルエンザ
髄
ずい
膜炎菌:4 価
(国立感染症研究所 HP「日本で接種可能なワクチンの種類(2023(令和5)年8月現在)」
(http://www.niid.go.jp/niid/ja/vaccine-j/249-vaccine/589-atpcs003.html)を一部改編)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(32ページ)
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変更後 · 32ページ(2) 衛生管理
ア)施設内外の衛生管理
○ 保育所では、日頃からの清掃や衛生管理を心掛けることが重要である。
○ 消毒薬の種類と適正な使い方を把握するとともに、その管理を徹底することが重
要である。
保育所は、多くの子どもたちが一緒に生活する場です。保育所における衛生管理につい
ては、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 10 条に
示されています。感染症の広がりを防ぎ、安全で快適な保育環境を保つために、日頃からの
清掃や衛生管理を心掛けましょう。
また、消毒薬の種類と適正な使い方を把握するとともに、子どもの手の届かない場所に
管理するなど消毒薬の管理を徹底し、安全の確保を図ることが重要です。
(参照:「別添2 保育所における消毒の種類と方法」(p.72))
施設内外の衛生管理として考えられる主な事項を以下に記載します。
○保育室
・日々の清掃で清潔に保つ。ドアノブ、手すり、照明のスイッチ(押しボタン)等は、水
拭きした後、アルコール等による消毒を行うと良い。(嘔吐物や排泄物の処理等は塩素
系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム・亜塩素酸水)を用いる)
・季節に合わせた適切な室温や湿度を保ち、十分な換気を行う。加湿器使用時には、水を
毎日交換する。また、エアコンも定期的に清掃する。換気については、季節や施設状況
に応じて窓あけのほか、換気扇や扇風機等を活用し効果的な対策となるようにする。
【保育室環境のめやす】
室温:夏 26~28℃, 冬 20~23℃、湿度:60%
○手洗い(参照:「<正しい手洗いの方法>」(p.14))
・食事の前、調乳前、配膳前、トイレの後、おむつ交換後、嘔
おう
吐物処理後等には、石けん
を用いて流水でしっかりと手洗いを行う。
・手を拭く際には、個人持参のタオルかペーパータオルを用い、タオルの共用は避ける。
個人持参のタオルをタオル掛けに掛ける際には、タオル同士が密着しないように間隔
を空ける。
・固形石けんは、1回ずつ個別に使用できる液体石けんと比較して、保管時に不潔になり
やすいことに注意する。また、液体石けんの中身を詰め替える際は、残った石けんを使
い切り、容器をよく洗い乾燥させてから、新しい石けん液を詰める。
○おもちゃ
・直接口に触れる乳児の遊具については、遊具を用いた都度、湯等で洗い流し、干す。
・午前・午後とで遊具の交換を行う。
・適宜、水(湯)洗いや水(湯)拭きを行う。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(33ページ)
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変更後 · 33ページ○食事・おやつ
・テーブルは、清潔な台布巾で水(湯)拭きをして、衛生的な配膳・下膳を心掛ける。
・スプーン、コップ等の食器は共用しない。
・食後には、テーブル、椅子、床等の食べこぼしを清掃する。
【参考】「保育所における食事の提供ガイドライン」(「保育所における食事の提供ガ
イドライン」について(平成 24 年 3 月 30 日付け雇児保発 0330 第1号厚生
労働省雇用均等・児童家庭局保育課長通知別添))
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/shokujiguide.pdf
「大量調理施設衛生管理マニュアル」(「大規模食中毒対策等について」
(平成 9 年 3 月 24 日付け衛食第 85 号厚生省生活衛生局長通知別添))
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-
Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf
「HACCP について」(厚生労働省 HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuh
in/haccp/index.html
○調乳・冷凍母乳
・調乳室は清潔に保ち、調乳時には清潔なエプロン等を着用する。
・哺乳瓶、乳首等の調乳器具は、適切な消毒を行い、衛生的に保管する。
・ミルク(乳児用調製粉乳)は、使用開始日を記入し、衛生的に保管する。
・乳児用調製粉乳は、サルモネラ属菌等による食中毒対策として、70℃以上のお湯で調乳
する。また、調乳後 2 時間以内に使用しなかったミルクは廃棄する。
・下記ガイドラインを参考に調乳マニュアルを作成し、実行する。
【参考】「児童福祉施設における食事の提供ガイド」(平成 22 年 3 月 厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0331-10a-015.pdf
・冷凍母乳等を取り扱う場合には、手洗いや備品の消毒を行うなど、衛生管理を十分徹底
する。母乳を介して感染する感染症もあるため、保管容器には名前を明記して、他の子
どもに誤って飲ませることがないように十分注意する。
○歯ブラシ
・歯ブラシは個人専用とし、他の子どものものを誤って使用させたり、保管時に他の子
どものものと接触させたりしないようにする。
・使用後は、個別に水で十分にすすぎ、ブラシを上にして清潔な場所で乾燥させ、個別
に保管する。
○寝具
・衛生的な寝具を使用する。
・個別の寝具にはふとんカバーをかけて使用する。
・ふとんカバーは定期的に洗濯する。
・定期的にふとんを乾燥させる。
・尿、糞便、嘔
おう
吐物等で汚れた場合には、消毒(熱消毒等)を行う。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(34ページ)
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変更後 · 34ページ○おむつ交換
・糞便処理の手順を職員間で徹底する。
・おむつ交換は、手洗い場があり食事をする場所等と交差しない一定の場所で実施する。
・おむつの排便処理の際には、使い捨て手袋を着用する。
・下痢便時には、周囲への汚染を避けるため、使い捨てのおむつ交換シート等を敷いて、
おむつ交換をする。
・おむつ交換後、特に便処理後は、石けんを用いて流水でしっかりと手洗いを行う。
・交換後のおむつは、ビニール袋に密閉した後に蓋つき容器等に保管する。
・交換後のおむつの保管場所について消毒を行う。
○トイレ
・日々の清掃及び消毒で清潔に保つ。(便器、汚物槽、ドア、ドアノブ、蛇口や水まわ
り、床、窓、棚、トイレ用サンダル等)
・ドアノブ、手すり、照明のスイッチ(押しボタン)等は、水拭きした後、消毒用エタ
ノール、塩素系消毒薬等による消毒を行うと良い。ただし、ノロウイルス感染症が流
行している場合には塩素系消毒薬を使用するなど、流行している感染症に応じた消毒
及び清掃を行う必要がある。
○砂場
・砂場は猫の糞便等が由来の寄生虫、大腸菌等で汚染されていることがあるので、衛生
管理が重要である。
・砂場で遊んだ後は、石けんを用いて流水でしっかりと手洗いを行う。
・砂場に猫等ができるだけ入らないような構造とする。また、夜間はシートで覆うなど
の対策を考慮する。
・動物の糞便、尿等がある場合は、速やかに除去する。
・砂場を定期的に掘り起こして、砂全体を日光により消毒する。
○園庭
・各保育所が作成する安全点検表の活用等による、安全・衛生管理を徹底する。
・動物の糞、尿等は速やかに除去する。
・樹木や雑草は適切に管理し、害虫、水溜り等の駆除や消毒を行う。
・水溜まりを作らないよう、屋外におもちゃやじょうろを放置せず、使用後は片付ける。
・小動物の飼育施設は清潔に管理し、飼育後の手洗いを徹底する。
○プール
・「遊泳用プールの衛生基準」(平成 19 年 5 月 28 日付け健発第 0528003 号厚生労働省
健康局長通知別添)に従い、遊離残留塩素濃度が 0.4 ㎎/L から 1.0 ㎎/L に保たれる
よう毎時間水質検査を行い、濃度が低下している場合は消毒剤を追加するなど、適切
に消毒する。
・低年齢児が利用することの多い簡易ミニプール(ビニールプール等)についても塩素
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(35ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 35ページ消毒が必要である。
・排泄
せつ
が自立していない乳幼児には、個別のタライ等を用いてプール遊びを行い、他者
と水を共有しないよう配慮をする。
・プール遊びの前後には、シャワーを用いて、汗等の汚れを落とす。プール遊びの前に
流水を用いたお尻洗いも行う。
イ)職員の衛生管理
○ 保育所において衛生管理を行うに当たっては、施設内外の環境の維持に努めると
ともに、職員が清潔を保つことや職員の衛生知識の向上に努めることが重要である。
(具体的な対応)
・清潔な服装と頭髪を保つ。
・爪は短く切る。
・日々の体調管理を心がける。
・保育中及び保育前後には手洗いを徹底する。
・咳
せき
等の呼吸器症状が見られる場合にはマスクを着用する。
・発熱や咳
せき
、下痢、嘔
おう
吐がある場合には医療機関へ速やかに受診する。また、周りへの感
染対策を実施する。 (参照:「<咳
せき
エチケット>」(p.10))
・感染源となり得る物(尿、糞便、吐物、血液等)の安全な処理方法を徹底する。
・下痢や嘔
おう
吐の症状がある、又は化膿創がある職員については、食物を直接取り扱うこと
を禁止する。
・職員の予防接種歴及び罹
り
患歴を把握し、感受性がある者かどうかを確認する。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(36ページ)
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変更後 · 36ページコラム:新型コロナウイルス感染症について
令和元年に発生した新型コロナウイルス感染症について、令和5年5月時点での状況、知見に
基づき、保育所における感染対策上参考となる事項について、以下に記載します。
なお、最新の感染症対策については、政府からのお知らせを参照するようにしてください。
【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは】
「新型コロナウイルス(SARS コロナウイルス2)」はコロナウイルスのひとつです。コロナ
ウイルスには、一般の風邪の原因となるウイルスや、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や平成
25 年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」の原因となるウイルスが含まれます。
新型コロナウイルス感染症の潜伏期間は約5日間、最長 14 日間とされてきましたが、オミ
クロン株では短縮される傾向にあり,中央値が約3日とされています。無症状のまま経過する
人もいますが、有症状者では、発熱、呼吸器症状、頭痛、倦怠感、消化器症状、鼻汁、味覚異
常、嗅覚異常などの症状が見られます。
新型コロナウイルス感染症では、鼻やのどからのウイルスの排出期間の長さに個人差があり
ますが、発症2日前から発症後7~10 日間はウイルスを排出しているといわれています 。発
症後3日間は、感染性のウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少
することから、特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことに注意してください。
新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は
年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。子どもについては、デルタ
株がまん延していた際には、成人と比較して症例数が少なく、また感染した場合も多くが無症
状、軽症で経過することが報告されていましたが、令和4年2月頃に全国的にデルタ株からオ
ミクロン株に置き換わり、子どもの感染者数の増加が見られました。小児の感染者数が増える
と、大多数が軽症ではありますが、熱性けいれん、クループ(息の通り道が腫れて狭くなり、
犬が吠えるような特徴的な咳や呼吸困難がみられる)などの合併症が目立ち始め、極めて少数
ながら入院患者や重症者、及び死亡例も報告されました。
このように、子どもへの感染状況が変わる場合があるため、引き続き、手洗いや咳エチケッ
トなどの個人の基本的な感染対策を講じていく必要があります。
≪感染症法上の位置付けの見直し≫
新型コロナウイルス感染症は、感染症法に基づく私権制限に見合った「国民の生命及び健康に
重大な影響を与えるおそれ」がある状態とは考えられないことから、令和5年5月8日より、新
型インフルエンザ等感染症に該当しないものとし、5類感染症に位置づけることとされました。
また、学校保健安全法施行規則に新型コロナウイルス感染症が追加され、その出席停止期間が
定められました。
これらを踏まえ、保育所における新型コロナウイルス感染症罹患後の登園のめやすについて、
本ガイドラインにおいて「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するこ
と」と定めています(別添 1(P.45)参照)。
なお、登園を再開する際に、検査陰性証明書の提出を求める必要はありません。また、検査の
実施の必要性の有無は医師が判断するものであり、保育所は、一律に保護者及び医療機関に対し
検査の実施を求めないようにしてください。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(37ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 37ページ≪主な感染経路≫
新型コロナウイルス感染症は、感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出さ
れる、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸
入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。一般的には1メー
トル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にと
どまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不十分であったり、混雑したりしている室
内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。また、ウイルスが付いたものに
触った後、手を洗わずに、目や鼻、口を触ることにより感染することもあります。
【保育所における新型コロナウイルス感染防止対策】
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症となることに伴い、感染対策
は、政府として一律に求めることはなくなり、「個人の選択を尊重し、自主的な取組をベースと
したもの」として政府が情報提供することとなります。
このため、位置づけ変更後の個人や事業者の自主的な感染対策の取組を支援するため、基本的
な感染対策の考え方等について以下のとおりお示しいたします。
(基本的な感染対策)
まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけることが重要です。特に、手洗い等により
手指を清潔に保つことが重要であり、石けんを用いた流水による手洗いや手指消毒用アルコー
ルによる消毒などが有効な対策です。
また、手が触れる机やドアノブなど物の表面には、衛生管理の一環として、水拭き・湯拭き
を行うほか、消毒用アルコールや、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸水、塩化ベンザルコニウ
ムによる消毒が有効です。これらの消毒薬の使用に関する留意点等については、「新型コロナ
ウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)」を参
照してください。
さらに、季節を問わず、こまめに換気を行うとともに、施設全体の換気能力を高め、効果的
に換気を行うことも有効です。通常のエアコンには換気機能がないことに留意してください。
機械換気による常時換気ができない場合、窓開けによる換気を行う方法が考えられます。ま
た、窓開けによる換気については、部屋の2方向に窓がある場合は2方向の窓を開け、気候上
可能な限り常時、困難な場合はこまめに(1時間に2回程度、数分間程度、窓を全開にする)
行う方法が考えられます。窓が1つしかない場合は、部屋のドアを開けて、扇風機などを窓の
外に向けて設置すると効果的です。窓が十分に開けられない場合は、窓からの換気と併せて、
HEPA フィルタ付きの空気清浄機を併用することは有効です。
(マスクの着用について)
乳幼児については、2歳未満では、息苦しさや体調不良を訴えることや、自分で外すことが
困難であることから、窒息や熱中症のリスクが高まるため、着用は奨められていません。2歳
以上についても、マスクの着用は求めていません。あわせて、基礎疾患がある等の様々な事情
により、感染に対する不安を抱き、引き続きマスクの着用を希望する子どもや保護者に対して
は、意思に反してマスクを外すよう周囲が強いることのないよう適切に配慮するとともに、引
き続き換気の確保等の必要な対策を講じてください。子どもが基礎疾患がある等の様々な事情
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(38ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 38ページにより、マスクを着用している場合であっても、午睡の際は当然として、熱中症リスクが高い
と考えられる場合や、子どもが身体を動かすことの多い屋外での保育、プール活動や水遊びを
行う場合にはマスクを外すようにしてください。さらに、マスク着用によって息苦しさを感じ
ていないかどうか、嘔吐したり口の中に異物が入ったりしていないかなどの体調変化につい
て、十分に注意し、持続的なマスクの着用が難しい場合は、外すようにします。
保育所等における保育士等の職員のマスクの着用については、個人の主体的な選択を尊重
し、着用は個人の判断に委ねることが基本となります。なお、施設管理者等が感染対策上又は
事業上の理由等により、職員等にマスクの着用を求めることは考えられます。
(基本的な感染対策の実施に当たっての考え方)
基本的な感染対策の実施に当たっては、以下のように、感染対策上の必要性に加え、経済
的・社会的合理性や、持続可能性の観点も考慮に入れて実施することが考えられます。
・ ウイルスの感染経路等を踏まえた期待される対策の有効性
・ 実施の手間、コスト等を踏まえた費用対効果
・ 保育におけるコミュニケーションとの兼ね合い
・ 他の感染対策との重複、代替可能性 など
※例えば、日常的な衛生管理は本ガイドラインP.27-30 ア)施設内外の衛生管理を参考にしな
がら行い、感染症流行時は、基本的感染対策を徹底するとともに、施設内の消毒を行う箇所
や回数を増やすなど、状況に応じた対応を行うことが考えられます。
(位置づけ変更後の新たな変異株出現等への対応)
位置づけ変更後にオミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなど、科学的な
前提が異なる状況になれば、ただちに必要な対応を講じることとし、新たな変異株を感染症法
上の「指定感染症」などに位置付けたうえで、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく
政府対策本部等を設置し、基本的対処方針に基づく要請を行う可能性があります。
(参考)新型コロナウイルス感染症に関する公表情報(令和5年5月8日現在)
○厚生労働省 HP 新型コロナウイルス感染症関連情報トップページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
○厚生労働省 HP 新型コロナワクチンについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html
○こども家庭庁 HP 「保育所等における新型コロナウイルスへの対応にかかる Q&A について
(第二十一報)(令和5年5月8日現在)」
https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/
○新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について
(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(39ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 39ページ3.感染症の疑い時・発生時の対応
(1)感染症の疑いのある子どもへの対応
○ 子どもの病気の早期発見と迅速な対応は、感染拡大を予防する上で重要である。
・登園時から保育中、退園時まで、子どもとの関わりや観察を通して、子どもの
体調を把握する。
・子どもの体調が悪く、いつもと違う症状等が見られる場合には、これらを的確
に把握し、体調の変化等について記録する。
子どもの病気の早期発見と迅速な対応は、本人の体調管理ということに加え、周りの人へ
の感染拡大を予防するという意味においても重要です。また、保育所では、一人一人の子ど
もの健康管理という視点と集団生活における感染予防としての視点をもって、感染症対策に
きめ細やかに対応することが求められます。子ども一人一人の体調の変化に早く気づき適切
に対応することは、病気の重症化や合併症を防ぐことにつながります。登園時の子どもの体
調や家庭での様子を把握するとともに、保育中の子どもの体温、機嫌、食欲、顔色、活動性
等について、子どもとの関わりや観察を通して把握するようにしましょう。子どもの体調が
悪く、いつもと違う症状等がある場合には、子どもの心身の状態に配慮した対応を心掛けま
す。また、子どもの症状等を的確に把握し、体調の変化等について記録することが大切です。
(具体的な対応)
・保育中に感染症の疑いのある子どもに気付いたときには、医務室等の別室に移動させ、
体温測定等により子どもの症状等を的確に把握し、体調の変化等について記録を行いま
す。
・保護者に連絡をとり、記録をもとに症状や経過を正確に伝えるとともに、適宜、嘱託医、
看護師等に相談して指示を受けます。
・子どもは感染症による発熱、下痢、嘔
おう
吐、咳
せき
、発しん等の症状により不快感や不安感を
抱きやすいので、子どもに安心感を与えるように適切に対応します。
(参照:「別添3 子どもの病気 ~症状に合わせた対応~」(p.75))
・保護者に対して、地域や保育所内での感染症の発生状況等について情報提供します。ま
た、保護者から、医療機関での受診結果を速やかに伝えてもらいます。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(40ページ)
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変更後 · 40ページ(2)感染症発生時の対応
○ 感染症が発生した場合には、嘱託医等へ相談し、関係機関へ報告するとともに、
保護者への情報提供を適切に行うことが重要である。
・嘱託医等へ相談し、関係機関へ報告するとともに、保護者への情報提供を適切に
行う。
・感染拡大を防止するため、手洗いや排泄
せつ
物・嘔
おう
吐物の適切な処理を徹底すると
ともに、施設内を適切に消毒する。
・施設長の責任の下、感染症の発生状況を記録する。この際には、入所している
子どもに関する事項だけではなく、職員の健康状態についても記録する。
子どもや職員が感染症に罹
り
患していることが判明した際には、嘱託医等へ相談し、感染症
法、自治体の条例等に定められた感染症の種類や程度に応じて、市区町村、保健所等に対し
て速やかに報告します。また、嘱託医、看護師等の指示を受け、保護者に対して、感染症の発
症状況、症状、予防方法等を説明します。さらに、施設長の責任の下、子どもや職員の健康状
態を把握し、記録するとともに、二次感染予防について保健所等に協力を依頼します。
保育所内での感染拡大防止の観点から、手洗いや排泄
せつ
物・嘔
おう
吐物の適切な処理を徹底する
とともに、施設内を適切に消毒することも重要です。
(具体的な対応)
・予防接種で予防可能な感染症が発生した場合には、子どもや職員の予防接種歴及び罹
り
患
歴を速やかに確認します。
・未罹
り
患で予防接種を必要回数受けていない子どもについては、嘱託医、看護師等の指示
を受けて、保護者に対して適切な予防方法を伝えるとともに、予防接種を受ける時期に
ついて、かかりつけ医に相談するよう説明します。
・麻しんや水痘のように、発生(接触)後速やかに(72 時間以内に)予防接種を受けるこ
とで発症の予防が期待できる感染症も存在します。このため、これらの感染症に罹
り
患し
たことがなく、かつ予防接種を受けていない、感受性が高いと予想される子どもについ
ては、かかりつけ医と相談するよう保護者に促します。なお、麻しんや水痘の発生(接
触)後 72 時間以上が経過していても、予防接種が実施されることがあります。 また、
保健所と連携した感染拡大防止策の一環として、感受性のある者については、本人の感
染予防のために登園を控えるようお願いすることがあります。
・感染拡大防止のため、手洗いや排泄
せつ
物・嘔
おう
吐物の適切な処理を徹底します。また、感染
症の発生状況に対応して消毒の頻度を増やすなど、施設内を適切に消毒します。食中毒
が発生した場合には、保健所の指示に従い適切に対応します。
・感染症の発生について、施設長の責任の下、しっかりと記録に留めることが重要です。
この際には、①欠席している子どもの人数と欠席理由、②受診状況、診断名、検査結果
及び治療内容、③回復し、登園した子どもの健康状態の把握と回復までの期間、④感染
症終息までの推移等について、日時別、クラス(年齢)別に記録するようにします。ま
た、入所している子どもに関する事項だけでなく、職員の健康状態についても記録する
ことが求められます。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(41ページ)
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変更後 · 41ページ(3)罹
り
患した子どもが登園する際の対応
○ 保育所では、乳幼児が長時間にわたり集団で生活する環境であることを踏まえ、
周囲への感染拡大を防止することが重要である。
○ 子どもの病状が回復し、保育所における集団生活に支障がないと医師により判断
されたことを、保護者を通じて確認した上で、登園を再開することが重要である。
保育所では、感染症に罹
り
患した子どもの体調ができるだけ速やかに回復するよう、迅速
かつ適切に対応するとともに、乳幼児が長時間にわたり集団で生活する環境であることを
踏まえ、周囲への感染拡大を防止することが求められます。こうした観点から、保育所で
は、学校保健安全法施行規則に規定する出席停止の期間の基準に準じて、あらかじめ登園
のめやすを確認しておく必要があります。
(参照:「学校保健安全法施行規則第 19 条における出席停止の期間の基準」(p.4))
子どもの病状が回復し、集団生活に支障がないという診断は、身体症状、その他の検査
結果等を総合的に勘案し、診察に当たった医師が医学的知見に基づいて行うものです。罹
り
患した子どもが登園を再開する際の取扱いについては、個々の保育所で決めるのではな
く、子どもの負担や医療機関の状況も考慮して、市区町村の支援の下、地域の医療機関、
地区医師会・都道府県医師会、学校等と協議して決めることが大切になります。
この協議の結果、疾患の種類に応じて、「意見書(医師が記入)」又は「登園届(保護者が
記入)」を保護者から保育所に提出するという取扱いをすることが考えられます。
(参照:「別添4 医師の意見書及び保護者の登園届」(p.82))
なお、「意見書」及び「登園届」については、一律に作成・提出が必要となるものでは
ありませんが、協議の結果、「意見書」及び「登園届」の作成・提出が必要となった場合
には、事前に保護者に十分周知することが重要です。
(具体的な対応)
・感染症に罹
り
患した子どもが登園する際には、
①子どもの健康(全身)状態が保育所での集団生活に適応できる状態まで回復している
こと
②保育所内での感染症の集団発生や流行につながらないこと
について確認することが必要です。
・職員についても、周囲への感染拡大防止の観点から、勤務を停止することが必要になる
場合があります。勤務復帰の時期、従事する職務等については、嘱託医の指示を受け、
当該職員と施設長等との間で十分に相談し、適切な対応をとる必要があります。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(42ページ)
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変更後 · 42ページ4.感染症対策の実施体制
保育所における感染症の予防と対策には、①子どもの年齢と予防接種の状況、②子どもの抗
菌薬の使用状況、③環境衛生、④食品管理の状況、⑤施設の物理的空間と機能性、⑥子どもと
職員の人数(割合)、⑦それぞれの職員の衛生管理と予防接種の状況等のあらゆるものが関与
します。
保育所における感染症対策の実施に当たっては、施設長のリーダーシップの下に全職員が連
携・協力することが不可欠です。保育士、看護師、栄養士、調理員等の各職種の専門性を活か
して、各保育所で作成する保健計画等を踏まえ、保育所全体で見通しを持って取り組むことが
求められます。また、感染症発生時の対応に関するマニュアルを作成し、緊急時の体制や役割
を明確にしておくとともに、保護者へ事前説明を行うことも大切です。
さらに、各保育所において、保健計画等に基づき体系的、計画的に研修を実施し、職員の感染
予防に関する知識の向上及び共有に努めることが重要です。
(1)記録の重要性
○ 感染予防や拡大防止の対策を迅速に講じるために、子どもの体調や症状及びその変
化等を的確に記録し、感染発生状況を把握することが重要である。
○ 家庭や地域の関係者(近隣の保育所、学校、嘱託医、設置者、行政担当者等)と連
携し、記録に基づく情報を活用、共有することが重要である。
子どもの体調や症状の変化等を的確に記録し、園内での感染発生状況を速やかに把握する
ことが重要です。この際には、発症した日の状態ばかりでなく、数日間の体調や症状の変化
にも着目し、これらの記録を感染症の早期発見、病状の把握等に活用します。また、保育所
における感染予防や拡大防止の対策を迅速に講じるためには、記録を整理し、有病者や罹
り
患
率のグラフを作成することや、近隣の保育所や学校における感染症の発生状況を情報収集し、
また、嘱託医、設置者、行政の担当者等と連携をとることで、地域における感染症の発生状
況を速やかに把握することも重要となります。さらに、これらの情報を保護者に伝え、子ど
もの健康管理等について協力を求めることや、嘱託医と共有して感染予防のための連携を図
ることも重要です。
(参照:感染症に関する様々な情報の共有と活用については「4(4)関連情報の共有と
活用」(p.40))
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(43ページ)
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変更後 · 43ページ(2)医療関係者の役割等
○ 保育所の感染症対策には、嘱託医の積極的な参画・協力が不可欠である。
○ 地域の医療・保健機関と連携し、地域全体で子どもの健康と安全を守るための体
制を整備することが必要である。
○ 看護師が配置されている場合には、感染予防や拡大防止に当たって、子どもの回
復に向けた支援、保護者への連絡及び助言等、その専門性を生かした対応が図られ
ることが重要である。
ア)嘱託医の役割と連携
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第 33 条第1項では、保育所には嘱託医を置か
なければならないこととされています。
保育所の感染症対策には、嘱託医の積極的な参画・協力が不可欠となります。嘱託医は、
年2回以上の子どもの健康診断を行うだけでなく、保育所全体の保健的対応や健康管理に
ついても総合的に指導・助言することが求められます。保育所は、嘱託医に対し、日頃の保
育所での感染症対策の取組について情報提供し、また、嘱託医との間で感染症の発生やそ
の対策について情報交換し、助言を得ます。その際、嘱託医の勤務状況等に配慮し、保育所
において作成された記録を活用して的確かつ簡潔に情報提供することが大切です。また、
発病者が増加した場合等には、すぐに情報共有し、早期の対応につなげます。
また、保育所の感染症対策には、地域の医療・保健機関と連携して、保育所の子どもだけ
ではなく地域全体の子どもの健康と安全を視野に入れた対策を講じることも求められます。
嘱託医が小児医療の専門家でない場合には、地域の小児科医との連携も視野に入れ、スー
パーバイザーとして助言を求めるなど、地域全体で子どもの健康と安全を守るための体制
を整備することが必要となります。
イ)看護師等の役割と責務
保育所保育指針(平成 29 年厚生労働省告示第 117 号)では、保育所に看護師が配置され
ている場合には、その専門性を生かした対応を図ることとされています。看護師には、子ど
もや職員の健康管理及び保健計画を策定すること、保育における保健面での評価を行うこ
と、保護者からの情報を得ながら子どもの健康状態を観察評価すること、疾病等の発生時
には救急的な処置等の対応を行うことが求められます。また、子ども・保護者・職員への健
康教育や保健指導を積極的に行い、保健意識の向上に努めるとともに、保護者への連絡や
助言等を行うことが求められます。
保育所において子どもの感染症対策を実施するに当たっては、嘱託医、地域の医療・保健
機関等と連携した対応を図る必要がありますが、この際に保育所の看護師がその専門性を
活かして、嘱託医や地域の専門家等の意見、学術的な最新の知識を職員や保護者に正しく、
かつわかりやすく伝え、保護者を含めた保育所全体の共通認識にすることが重要です。
感染症が保育所内や地域内で発生した場合には、看護師には、保護者に予防方法や看護
方法に関する情報提供や助言を行い、発症した子どもの回復に向けて支援を行うことが求
められます。また、感染のまん延を防ぐために、保護者に対して、登園のめやすの重要性を
知らせ、守ってもらうよう説明することが求められます。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(44ページ)
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変更後 · 44ページ(3)関係機関との連携
○ 保育所保育指針では、感染症に関する保育所の対応方法等について、あらかじめ
関係機関の協力を得ておくこととされている。
○ 感染予防や拡大防止に関する取組、報告等については、市区町村や保健所等、地
域の関係機関と連携を図ることが重要である。
(感染症の予防に当たっての連携)
保育所は、感染症の発生を防止するための措置等について、適宜、所管の保健所の助言、
指導を求めるとともに、密接に連携をとることが求められます。また、保健所と密に連絡を
とり、地域における感染症の発生状況及び流行状況を早急に把握するよう努める必要があ
ります。
(感染症が発生した場合の連携)
感染症が発生した場合には、嘱託医等の指示に従い、必要に応じて市区町村、保健所等に
連絡し、感染拡大防止のための措置を講じることが求められます。
また、保育所や地域の感染症の発生状況等から、嘱託医が、感染症を予防する上で臨時に
保育所の全部又は一部を休業することが望ましいと判断した場合にも、同様に、市区町村、
保健所等に連絡し、情報共有を行いながら、密接に連携し対応することが必要となります。
その際、最終的な判断は市区町村が保育所の状況を確認したうえで行うものであり、保育
所のみの判断で行うものではない点に留意が必要です。
(感染症発生時の報告)
以下のような場合、施設長には、市区町村に対して感染症又は食中毒が疑われる者等の
人数、症状、対応状況等を迅速に報告するとともに、保健所に報告して指示を求めるなどの
措置を講ずることが求められます。
① 同一の感染症若しくは食中毒による又はそれらによると疑われる死亡者又は重篤患
者が1週間以内に2名(※)以上発生した場合
② 同一の感染症若しくは食中毒の患者又はそれらが疑われる者が 10 名以上又は全利用
者の半数以上発生した場合
③ 上記①及び②に該当しない場合であっても、通常の発生動向を上回る感染症等の発
生が疑われ、特に施設長が報告を必要と認めた場合
※ 麻しん、風しんに関しては、1名でも発生した場合
また、この報告を行った保育所には、その原因の究明に資するため、嘱託医や当該子ども
のかかりつけ医等と連携の上、血液、便、吐物等の検体を確保するよう努めることが求めら
れています。
(「社会福祉施設等における感染症等発生時に係る報告について」(平成 17 年2月 22 日付
け健発第 0222002 号・薬食発第 0222001・雇児発第 0222001 号・社援発第 0222002 号・老発
第 0222001 号厚生労働省健康局長・医薬食品局長・雇用均等・児童家庭局長・社会・援護局
長・老健局長連名通知)、「風しんに関する特定感染症予防指針」(平成 26 年厚生労働省告
示第 122 号)、「麻しんに関する特定感染症予防指針」(平成 19 年厚生労働省告示第 442 号)
参照)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(45ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 45ページ(4)関連情報の共有と活用
○ 感染症対策の取組を進めていく上で、国や自治体等が公表する感染症発生動向等
の情報も有用であり、これらの情報を関係者間で共有、活用することが重要である。
厚生労働省は、昭和 56 年より、感染症発生動向調査を実施しています。本調査は、感染
症の発生情報の正確な把握と分析、その結果の国民や医療機関への迅速な提供・公開により、
感染症に対する有効かつ的確な予防・診断・治療に関する対策を図り、多様な感染症の発生
及びまん延を防止することを目的としており、平成 11 年 4 月に感染症法が施行されたこと
に伴い、同法に基づく施策として位置付けられています。
具体的には、国立感染症研究所に設置された感染症疫学センターにおいて、感染症法第
16 条に基づき、患者情報及び病原体情報を集計し、分析評価を加えた全国情報について、
週報及び月報等として作成し、都道府県等の本庁に提供するとともに、国立感染症研究所
のホームページを通じて一般に公表しています。
また、各都道府県(政令市・特別区等を含む)においても、それぞれのエリアにおける、
これらの情報を適切な方法により積極的に公表していくこととされており、地域における
感染症の発生や拡大の予防に資する情報を、関係機関等の間で広く共有するための取組が
進められています。
現在、インターネット上で公表されている感染症対策に資する情報を、参考資料として
巻末に紹介しています。こうした様々な情報を必要に応じて収集し、感染症対策に活用す
ることが重要です。
(参照:「(参考)感染症対策に資する公表情報」(p.87))
<厚生労働省ホームページ「感染症発生動向調査について」>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115283.html
<国立感染症研究所ホームページ「感染症発生動向調査 週報(IDWR)」>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(46ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 46ページ(5)子どもの健康支援の充実
○ 保育所においては、子どもの健康支援や家庭・地域との連携を促進する観点から、
感染症予防をはじめとする子どもの健康問題への対応や保健的対応を充実・向上す
るよう努めることが求められる。
保育所には、子どもの健康と安全を守り、その健やかな成長を支えるために、保育所保育
指針に基づき、施設長の責務の下、それぞれの職員の専門性を生かして様々な対策が講じ
ることが求められます。日常の保育において、子どもの発達過程に即して養護と教育の両
面から子どもの健康支援を行うとともに、各保育所で作成する保健計画等に沿って感染症
予防をはじめとする子どもの健康管理や健康増進に関するマニュアル等を適宜作成します。
さらに、こうした取組が家庭での子どもの健康管理や健康増進につながるよう、取組の評
価や保護者等への説明をより丁寧に行っていくことが大切です。
子どもが生涯にわたり心身ともに健康な生活を送るための基盤は、乳幼児期に形成され
るということを踏まえ、保育実践をより充実したものとしていくためには、職員全体が専
門的知識・技術を習得することや組織として関係機関と連携することが重要です。子ども
の健康問題への対応や保健的対応の充実・向上は、児童福祉施設としての保育所の責務で
あるといえます。
感染症の予防についても、常に様々な知見や情報を収集し、適切に対応するとともに、本
ガイドラインの内容を十分に理解し活用していくことが求められます。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(47ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 47ページ別添1 具体的な感染症と主な対策(特に注意すべき感染症)
1 医師が意見書を記入することが考えられる感染症
(1)麻しん(はしか)
(2)インフルエンザ
(3)新型コロナウイルス感染症
(4)風しん
(5)水痘(水ぼうそう)
(6)流行性耳下腺
じ か せ ん
炎(おたふくかぜ、ムンプス)
(7)結核
(8)咽頭
いんとう
結膜熱(プール熱)
(9)流行性角
かく
結膜炎
(10)百日咳
せき
(11)腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111 等)
(12)急性出血性結膜炎
(13)侵襲性髄
ずい
膜炎菌感染症(髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎)
2 医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症
(14)溶連菌感染症
(15)マイコプラズマ肺炎
(16)手足口病
(17)伝染性紅斑(りんご病)
(18)①ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス感染症)
②ウイルス性胃腸炎(ロタウイルス感染症)
(19)ヘルパンギーナ
(20)RSウイルス感染症
(21)帯状疱
ほう
しん
(22)突発性発しん
3 上記1及び2の他、保育所において特に適切な対応が求められる感染症
(23)アタマジラミ症
(24)疥癬
かいせん
(25)伝染性軟属腫(水いぼ)
(26)伝染性膿痂
の う か
しん(とびひ)
(27)B型肝炎
※潜伏期間は目安であり、主な期間を記載しています。
※上記以外の主な感染症については、「(参考)感染症対策に資する公表情報」(p.87)
参照
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(48ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 48ページ1 医師が意見書を記入することが考えられる感染症
(1)麻しん(はしか)
病原体 麻しんウイルス
潜伏期間 8~12 日
症状・特
徴
発症初期には、高熱、咳
せき
、鼻水、結膜充血、目やに等の症状がみられる。発熱は一時
期下降傾向を示すが、再び上昇し、この頃には口の中に白いぶつぶつ(コプリック斑)
がみられる。その後、顔や頸
けい
部に発しんが出現する。発しんは赤みが強く、やや盛り
上がっており、徐々に融合するが、健康な皮膚面が残る。やがて解熱し、発しんは色
素沈着を残して消える。肺炎、中耳炎、熱性けいれん、脳炎等を合併することがある
ため、注意が必要である。特に、肺炎や脳炎を合併した場合、重症となる。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染、接触感染及び空気感染(飛沫核感染)である。感染力は非
常に強く、免疫がない場合はほぼ 100%の人が感染する。
流行状況 近年までは、土着性の麻しんウイルスの伝
でん
播
ぱ
により、国内で年間数万~数十万例が発
生していた。麻しん含有ワクチンの2回接種が定着したため、海外からの輸入例によ
る小規模な集団発生のみとなり、年間発生数は 100~200 例程度となっている。
2015 年3月、世界保健機関(WHO)により、日本から国内に由来する麻しんが排除
されたことが認められた。海外ではまだ流行している国が多くみられる。
予防・
治療方法
発症予防には、麻しん含有ワクチンの接種が極めて有効であり、定期接種として、合
計2回(1歳になったとき及び小学校就学前の 1 年間の間)、麻しん風しん混合(M
R)ワクチンの接種が行われている。
麻しん未罹
り
患者が麻しん患者と接触した場合、接触後 72 時間以内に緊急的にワクチ
ン接種をすれば、発症を予防できる可能性がある。
麻しんに対する有効な治療法はない。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
麻しんは空気感染するが、感染力が非常に強いため、発症者の隔離等のみにより感染
拡大を防止することは困難である。このため、麻しん含有ワクチンの接種が極めて有
効な予防手段となる。
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが1歳
以上で未接種かつ未罹
り
患である場合には、保育所に入園する前に第1期のワクチン接
種を受けるよう、保護者に対して定期接種について周知する。また、0歳児について
は、1歳になったらすぐに第1期のワクチン接種を受けるよう周知する。小学校就学
まで1年を切った幼児には、第2期のワクチン接種を受けるよう周知する。
保育所内で麻しん患者が一人でも発生した場合には、保健所・嘱託医等と連携して感
染拡大を防止するための対策を講じる。子ども及び職員全員の予防接種歴及び罹
り
患歴
を確認し、未接種かつ未罹
り
患の者がいる場合には、嘱託医に速やかに相談し、ワクチ
ンの緊急接種を検討するなど適切に対応する。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「解熱後3日を経過していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(49ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 49ページ(2)インフルエンザ
病原体 インフルエンザウイルス
潜伏期間 1~4日
症状・特
徴
突然の高熱が出現し、3~4日続く。倦
けん
怠感、食欲不振、関節痛、筋肉痛等の全身症
状や、咽
いん
頭
とう
痛、鼻汁、咳
せき
等の気道症状を伴う。
通常、1週間程度で回復するが、気管支炎、肺炎、中耳炎、熱性けいれん、急性脳
症等の合併症が起こることもある。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染であるが、接触感染することもある。
流行状況 インフルエンザウイルスは小さな変異を繰り返すため、以前にインフルエンザに罹
り
患
したことがある、又はワクチンを接種したことがある人でも、ウイルスに変異が蓄積
すると罹
り
患することがある。毎年冬になると、地域、学校等で流行する。
予防・
治療方法
予防には不活化ワクチンが使用されている。現行のインフルエンザワクチンは、接種
すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではないが、インフルエンザ
の発病を予防することや発病後の重症化や死亡を予防することに対して、一定の効果
があるとされている。
インフルエンザの治療にはノイラミニダーゼ阻害剤を中心とする抗インフルエンザ
薬が使用される。発症早期に使用した場合には、症状の早期改善が期待される。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
大人の場合には、インフルエンザの流行期に入る前にワクチンを1回接種しておくこ
とが発病の予防や発病後の重症化予防に一定の効果があるため、このことを職員に対
して周知する。
13 歳未満の子どもの場合には、ワクチンを1回接種するよりも2回接種する方が抗
体価の上昇が高くなる。このため、保護者に対して、流行期に入る前に2周間から4
週間(可能な場合には4週間)の間隔をあけて2回接種を受けることが重要であると
いうことを周知する。
保育所内でインフルエンザへの感染が疑われる事例が発生した場合には、疑いがある
者を速やかに隔離する。同時に、保育所内の全員に飛沫感染対策及び接触感染対策を
行わせる。
飛沫感染対策として、インフルエンザが保育所内で流行している期間中には、咳
せき
、く
しゃみ等の症状がある職員はマスク着用などの咳エチケットを実施する。また、咳
せき
、
くしゃみ等の症状があり、マスクを着用できる年齢の子どもにはマスク着用などの咳
エチケットを実施するよう促す。
接触感染対策として、流行期間中は手洗い等の手指の衛生管理を励行する。患者の唾
液、痰、鼻汁等が付着した場合には、手洗いの後、消毒用エタノール等で消毒する。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「発症した後5日経過し、かつ解熱した後3日経
過していること(乳幼児の場合)」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(50ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 50ページ(3)新型コロナウイルス感染症
病原体 新型コロナウイルス(SARSコロナウイルス2)
潜伏期間 約5日間、最長 14 日間とされてきたがオミクロン株では短縮傾向にあり、中央値
が約3日とされている
症状・特
徴
無症状のまま経過することもあるが、有症状者では、発熱、呼吸器症状、頭痛、
倦怠感、消化器症状、鼻汁、味覚異常、嗅覚異常などの症状が見られる。
新型コロナウイルス感染症では、鼻やのどからのウイルスの排出期間の長さに個
人差があるが、発症2日前から発症後7~10 日間はウイルスを排出しているといわ
れている 。発症後3日間は、感染性のウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5
日間経過後は大きく減少することから、特に発症後5日間が他人に感染させるリス
クが高いことに注意することが求められる。
新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化した人の割合や死亡し
た人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にある。重症化
する割合や死亡する割合は以前と比べ低下している。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染、エアロゾル感染、接触感染である。
予防・
治療方法
令和5年9月 20 日現在、新型コロナワクチンは、日本国内に住民登録のある生後
6か月以上の方が接種対象となっている。
オミクロン XBB.1.5 対応1価ワクチンを用いて、対象者に対して、初回接種(※)
を実施している。
※1 5歳以上は初回接種で2回の接種を、生後6か月-4歳では、初回接種で3
回の接種を実施する。
※2 追加接種は、前回の新型コロナワクチンの接種から3か月以上の間隔を空け
て、令和5年9月 20 日から令和6年3月 31 日の期間中に1人1回行う。
治療については、軽症の場合は経過観察のみで自然に軽快することが多く、必要
に応じて解熱薬等の対症療法を行う。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
保育所における新型コロナウイルス感染症の基本的感染対策としては、手洗い等
により手指を清潔に保つことや換気を行うことが有効である。
なお、マスクの着用について乳幼児については、2歳未満では、息苦しさや体調不
良を訴えることや、自分で外すことが困難であることから、窒息や熱中症のリスクが
高まるため、着用は奨められていない。2歳以上についても、マスクの着用は求めて
いないことに留意する必要がある。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快
した後1日を経過すること」である。
※無症状の感染者の場合は、検体採取日を0日目として、5日を経過すること
※新型コロナウイルス感染症については、P17、23、31~33 も参照
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(51ページ)
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変更後 · 51ページ(4)風しん
病原体 風しんウイルス
潜伏期間 16~18 日
症状・特
徴
発しんが顔や頸
けい
部に出現し、全身へと拡大する。発しんは紅斑で融合傾向は少なく、
約3日間で消え、色素沈着も残さない。発熱やリンパ節腫 脹
ちょう
を伴うことが多く、悪
寒、倦
けん
怠感、眼球結膜充血等を伴うこともある。合併症として、関節痛・関節炎、血
小板減少性紫斑病、脳炎、溶血性貧血、肝機能障害、心筋炎等がある。感染しても無
症状なこと(不顕性感染)が 30%程度ある。
風しんについて特に知っておくべき重要なこととして、妊娠初期に母体が風しんウイ
ルスに感染すると、胎児に感染して先天性風しん症候群を発症し、低出生体重児、白
内障、先天性心疾患、聴力障害、小頭症、精神発達遅滞等を引き起こす。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染であるが、接触感染することもある。
流行状況 2012 年から 2013 年に1万人を超える全国的な大流行が発生し、45 名の先天性風しん
症候群の発生が報告された。2014 年以降、全国的な流行は見られておらず、近年の年
間発生数は 200 例を下回っているが、地域的な流行が散発的に起こっている。
予防・
治療方法
発症予防には、風しん含有ワクチンの接種が極めて有効であり、定期接種として、合
計2回(1 歳になったとき及び小学校就学前の 1 年間の間)、麻しん風しん混合(M
R)ワクチンの接種が行われている。
風しん含有ワクチンを2回接種することによる抗体の獲得率は 99%とされており、風
しん含有ワクチンは免疫原性及び安全性の面から優れたものと考えられている。
風しんは通常軽症であり、自然経過で治癒するが、先天性風しん症候群に注意する必
要がある。また、風しんに対する有効な治療法はない。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが1歳
以上で未接種かつ未罹
り
患である場合には、保育所に入園する前に第1期のワクチン接
種を受けるよう、保護者に対して周知する。また、0歳児については、1歳になった
らすぐに第1期のワクチン接種を受けるよう周知する。小学校就学まで1年を切った
幼児には、第2期のワクチン接種を受けるよう周知する。
保育所内で風しん患者が1名でも発生した場合には、保健所・嘱託医等と連携し感染
拡大を防止するための対策を講じる。子ども全員及び職員全員の予防接種歴及び罹
り
患
歴を確認し、未接種かつ未罹
り
患の者がいる場合には、嘱託医に速やかに相談する。
なお、予防効果については不確実ではあるが、感染拡大防止のため、風しん患者と接
触した後に未罹
り
患者や未接種者へのワクチンの緊急接種が実施されることがある。
また、特に妊婦への感染を防止することが重要である。このため、保育所等で発生し
た場合には、すぐに保護者にこれを知らせ、子どもの送迎時等における感染防止策を
講じる。妊娠中の職員のうち風しん抗体のない職員については、流行が終息するまで
の間、その勤務形態に配慮することが望まれる。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「発しんが消失していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(52ページ)
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変更後 · 52ページ(5)水痘(水ぼうそう)
病原体 水痘・帯状疱
ほう
しんウイルス
潜伏期間 14~16 日
症状・特
徴
発しんが顔や頭部に出現し、やがて全身へと拡大する。発しんは、斑点状の赤い丘し
んから始まり、水疱
ほう
(水ぶくれ)となり、最後は痂
か
皮(かさぶた)となる。これら各
段階の発しんが混在するのが特徴で、全ての発しんが痂
か
皮(かさぶた)となれば感染
性がないものと考えられる。
合併症には、脳炎、小脳失調症、肺炎、肝炎、発しん部分からの細菌の二次感染等
がある。
感染経路 主な感染経路は、気道から排出されたウイルスによる飛沫感染又は空気感染である。
感染力が強く、免疫のない人はほぼ 100%が感染する。
流行状況 幼児期から学童前期までの子どもに対する流行が、夏に一旦減少するものの、ほぼ一
年を通して発生していた。2014 年 10 月からは水痘ワクチンが定期の予防接種となっ
たため、乳幼児の患者数は減少している。
予防・
治療方法
発症予防には水痘ワクチンが有効であり、生後 12 か月から 15 か月に達するまでを標
準的な接種期間として1回目の注射を行い、その後、標準的には 6か月から 12 か月
間の間隔をおいて2回目の接種が行われる。
水痘未罹
り
患者が水痘患者と接触した場合、接触後 72 時間以内に緊急的にワクチン接
種をすれば、発症を予防できる可能性がある。
一般的には予後が良好な疾患であり、基礎疾患がない小児が感染した場合には、特に
治療を行わなくても自然経過で治癒する。重症化する可能性がある場合には、治療薬
として、抗ウイルス薬が投与される。発症後、早期に治療を開始することで、臨床症
状が早期に改善することが期待される。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
水痘は空気感染するが、感染力が非常に強いため、発症者の隔離等のみにより感染拡
大を防止することは困難である。このため、水痘ワクチンの接種が極めて有効な予防
手段となる。
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが1歳
以上で未接種かつ未罹
り
患である場合には、保育所に入園する前に定期接種を受けるよ
う周知する。また、0歳児については、1 歳になったらすぐに定期接種を受けるよう
周知する。
保育所内で発生した場合には、子どもの予防接種歴及び罹
り
患歴を確認し、未接種又は
未罹
り
患の者がいる場合には、嘱託医に速やかに相談する。妊婦への感染の防止も重要
であるため、保育所で発生した場合には、すぐに保護者にこれを知らせ、子どもの送
迎時等における感染防止策を講じる。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「全ての発しんが痂
か
皮(かさぶた)化しているこ
と」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(53ページ)
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変更後 · 53ページ(6)流行性耳下腺炎
じ か せ ん え ん
(おたふくかぜ、ムンプス)
病原体 ムンプスウイルス
潜伏期間 16~18 日
症状・特
徴
主な症状は、発熱と唾液腺(耳下腺
じ か せ ん
・顎下
が っ か
腺
せん
・舌下
ぜ っ か
腺
せん
)の腫 脹
ちょう
・疼
とう
痛である。発熱は
1~6日間続く。唾液腺の腫 脹
ちょう
は、まず片側が腫 脹
ちょう
し、数日して反対側が腫 脹
ちょう
す
ることが多い。発症後1~3日にピークとなり、3~7日で消える。腫 脹
ちょう
部位に疼
とう
痛があり、唾液の分泌により痛みが増す。
発熱や耳下腺腫 脹
ちょう
・疼
とう
痛はないこともあり、明らかな症状のない不顕性感染例が約
30%存在する。不顕性感染の割合は乳児で多く、年齢とともに低下する。
中枢神経系、膵
すい
臓、生殖腺(精巣や卵巣)等にも感染するため、無菌性髄
ずい
膜炎、難聴、
脳炎・脳症、精巣炎・卵巣炎等の重い合併症をきたすことがある。
感染経路 発症前から感染者の唾液中にウイルスが排出されており、主な感染経路は唾液を介し
た飛沫感染又は接触感染である。
不顕性感染でも唾液中にウイルスが排出されており、感染源となる。
流行状況 数年おきに流行を繰り返している。
予防・
治療方法
日本では、1歳以上の子どもに対する任意予防接種として生ワクチンの接種が可能で
ある。
流行性耳下腺
じ か せ ん
炎に特異的な治療法はなく、解熱鎮痛剤、患部の冷却等の対症療法が行
われる。通常は1~2週間で治癒する。
留意すべ
きこと
感染拡大
防止策等
不顕性感染でも唾液中にウイルスが排出されており、感染源となるため、発症者の隔
離等のみにより感染拡大を防止することは困難である。
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが1歳
以上で未接種かつ未罹
り
患である場合には、接種可能なワクチンがあることを伝える。
保育所内で集団発生した場合には、保健所・嘱託医等と連携し感染拡大を防止するた
めの対策を講じる。罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「耳下腺
じ か せ ん
、顎下
が っ か
腺
せん
、舌下
ぜ っ か
腺
せん
の
膨張が発現してから5日経過し、かつ全身状態が良好になっていること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(54ページ)
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変更後 · 54ページ(7)結核
病原体 結核菌
潜伏期間 3か月~数 10 年。感染後2年以内、特に6か月以内に発病することが多い。
症状・特徴 全身に影響を及ぼす感染症だが、特に肺に病変が生じることが多い。主な症状は、慢
性的な発熱(微熱)、咳
せき
、疲れやすさ、食欲不振、顔色の悪さ等である。
症状が進行し、菌が血液を介して全身に散布されると、呼吸困難、チアノーゼ等がみ
られるようになることがある。また、結核性髄
ずい
膜炎を併発すると、高熱、頭痛、嘔
おう
吐、
意識障害、けいれん等がみられる。
感染経路 主な感染経路は空気感染である。
流行状況 過去の感染症と思われがちであるが、日本でも毎年新たに約 1.8 万人の患者が発生し
ている。
予防・
治療方法
生後 12 か月未満の子どもを対象に、BCGワクチンの定期接種が実施されている。
標準的には、生後5か月から生後8か月までの期間に接種が行われている。
結核患者との接触があり、検査等を行った上で感染が疑われる場合は、発病を予防す
るために抗結核薬が投与されることがある。発症した場合には、少なくとも6か月間、
抗結核薬により治療される。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
結核は空気感染するため、同じ空間にいる人は、結核菌に感染する可能性がある。
子どもの入園前には、BCGワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子ども
が未接種かつ未罹
り
患である場合には、保育所に入園する前に定期接種を受けるよう周
知する。また、生後できるだけ早く接種することの重要性とともに、定期接種の標準
接種期間が生後5か月から8カ月となっていることを周知する。
保育所内で結核に感染した者が1人でも発生した場合には、直ちに保健所に相談を行
い、保健所・嘱託医等と連携し感染拡大を防止するための対策を講じる。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「医師により感染のおそれがないと認められてい
ること」である。医師により感染のおそれがないと認められた場合、それ以降は、抗
結核薬による治療中であっても、登園することが可能である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(55ページ)
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変更後 · 55ページ(8)咽頭
いんとう
結膜熱(プール熱)
病原体 アデノウイルス
潜伏期間 2~14 日
症状・特徴 主な症状は、高熱、扁
へん
桃腺炎、結膜炎である。プール熱と呼ばれることがある。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染である。プール熱と呼ばれることがあるが、
塩素消毒が不十分なプールの水を介して感染することがあるものの、それよりも接触
感染によって感染することが多い。
流行状況 年間を通じて発生するが、特に夏季に流行がみられる。幼児から学童によく発生す
る。
予防・
治療方法
ワクチンや有効な治療法はなく、対症療法が行われる。
飛沫感染及び接触感染への対策として、手洗いの励行等の一般的な予防法を実施する
ことが大切である。治癒後も長時間、便中にウイルスが排出されているため、排便後
又はおむつを取り替えた後の手洗いは石けんを用いて流水で丁寧に行う。多くの場
合、自然経過で治癒する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
感染力が強いため、タオル等の共有は厳禁である。保育所内で咽頭
いんとう
結膜熱が発生した
場合には、ドアノブ、スイッチ等の複数の人が触れる場所の消毒を励行する。また、
アデノウイルスは乾燥にも強いことから、保育所での流行状況にあわせて、遊具の消
毒が求められる。プールは塩素消毒を徹底し、プール遊びの前に流水を用いたお尻の
洗浄を行う。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「発熱、充血等の主な症状が消失した後2日を経
過していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(56ページ)
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変更後 · 56ページ(9)流行性角
かく
結膜炎
病原体 アデノウイルス
潜伏期間 2~14 日
症状・特徴 主な症状として、目が充血し、目やにが出る。幼児の場合、目に膜が張ることもある。
片方の目で発症した後、もう一方の目に感染することがある。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染である。塩素消毒の不十分なプールの水、タ
オル等を介して感染することもある。
流行状況 年間を通じて発生するが、特に夏季に流行がみられる。
予防・
治療方法
ワクチンや有効な治療法はなく、対症療法が行われる。
飛沫感染及び接触感染への対策として、手洗いの励行等の一般的な予防法を実施する
ことが大切である。多くの場合、自然経過で治癒する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
感染力が強いため、タオル等の共有は厳禁である。保育所内で流行性角
かく
結膜炎が発生
した場合には、ドアノブ、スイッチ等の複数の人が触れる場所の消毒を励行する。ま
た、アデノウイルスは乾燥にも強いことから、保育所での流行状況にあわせて、遊具
の消毒が求められる。プールは塩素消毒を徹底する。
罹
り
患した乳幼児の登園のめやすは、「結膜炎の症状が消失していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(57ページ)
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変更後 · 57ページ(10)百日咳
せき
病原体 百日咳
せき
菌
潜伏期間 7~10 日
症状・特徴 特有な咳
せき
(コンコンと咳
せ
き込んだ後、ヒューという笛を吹くような音を立てて息を吸
うもの)が特徴で、連続性・発作性の咳
せき
が長期に続く。夜間眠れないほどの咳
せき
がみら
れることや、咳
せき
とともに嘔
おう
吐することもある。発熱することは少ない。
生後3か月未満の乳児の場合、呼吸ができなくなる発作(無呼吸発作)、肺炎、中耳
炎、脳症等の合併症も起こりやすく、突然死の一因であるとも考えられている。
年長児以降では、咳
せき
の長引くかぜと思われることも少なくない。また、思春期や成人
になってから発症することも多く、感染源となる。
多くの場合では、適切な抗菌薬による治療によって排菌は抑えられるが、咳
せき
だけは長
期間続く。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染である。
流行状況 年間を通じて発生するが、特に春から夏までに流行がみられる。
予防・
治療方法
定期接種として、生後3か月から 90 か月までの間に沈降精製百日咳
せき
ジフテリア破傷
風不活化ポリオ混合(DPT-IPV)ワクチン(4種混合ワクチン)の4回接種が
行われている。標準的には、生後3か月から 12 か月までの間に、20 日間から 56 日
間の間隔をおいて3回の接種が行われ、3回目の接種から 12 か月間から 18 か月間の
間隔をおいて4回目の接種が行われている。
飛沫感染及び接触感染への対策として、手洗いの励行等の一般的な予防法を実施する
ことが大切である。呼吸器症状のある年長児や成人は、0歳児と接触しないようにす
る。
発症した場合には抗菌薬により治療される。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
咳
せき
が出ている子どもには、マスクの着用を促す。その他、飛沫感染への対策として、
日常的に周囲の子ども、保育士等が手洗いや咳
せき
エチケットを実施するよう促す。
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが生後
3か月以上で未接種かつ未罹
り
患である場合には、保育所に入園する前にワクチン接種
を受けるよう、保護者に対して周知する。
保育所内で集団発生した場合には、保健所・嘱託医等と連携し感染拡大を防止するた
めの対策を講じる。
罹
り
患した子どもの登園のめやすは、「特有な咳
せき
が消失していること又は5日間の適正
な抗菌薬による治療が終了していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(58ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 58ページ(11)腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111 等)
病原体 ベロ毒素を産生する大腸菌(O157、O26、O111 等)
潜伏期間 ほとんどの大腸菌が主に 10 時間~6日。O157 は主に 3~4 日。
症状・特徴 無症状の場合もあるが、多くの場合には、主な症状として、水様下痢便や腹痛、血便
がみられる。尿量が減ることで出血しやすくなり、意識障害を来す溶血性尿毒症症候
群を合併し、重症化する場合がある。稀ではあるが、脳症を合併する場合がある。
感染経路 主な感染経路は、菌に汚染された生肉や加熱が不十分な肉、菌が付着した飲食物から
の経口感染、接触感染である。
流行状況 年間発生数は 3,000~4,000 例程度となっている。夏に流行がみられる。
日本では、1997 年に学童を中心とした集団感染がみられ、死亡例も出た。また、2011
年に生レバーによる感染、2012 年には菌に汚染された漬物による感染、2014 年には
菌に汚染された野菜による感染が報告されている。また、保育所においても毎年、複
数の集団発生が報告されている。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。経口感染や接触感染により感染するため、肉類は十分
に加熱すること、肉類を調理した調理器具で生食の食品を扱わないこと、手洗いを徹
底すること等が大切である。
発症した場合、下痢や腹痛、脱水に対しては水分補給、補液(点滴)等を行う。抗菌
薬は時に症状を悪化させることもあるため、使用するかどうかについて慎重に判断さ
れることとされている。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施するとともに、食品を取り扱う際に
は、肉類は十分に加熱する、肉類を調理した調理器具で生食の食品を扱わないなどの
注意を徹底すること、プールの水を適切な濃度で塩素消毒することが重要である。
保育所内で発生した場合には、速やかに保健所に届け、保健所の指示に従い消毒を徹
底するとともに、保健所と連携して感染拡大防止のための対策を講じる。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「医師において感染のおそれがないと認められてい
ること。」である。無症状の場合、トイレでの排泄
せつ
習慣が確立している5歳以上の子
どもは登園を控える必要はない。5歳未満の子どもでは、2回以上連続で便から菌が
検出されなくなり、全身状態が良好であれば、登園可能である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(59ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 59ページ(12)急性出血性結膜炎
病原体 エンテロウイルス
潜伏期間 ウイルスの種類によって、平均 24 時間又は2~3日と差がある。
症状・特徴 主な症状として、強い目の痛み、目の結膜(白眼の部分)の充血、結膜下出血がみら
れる。また、目やに、角膜の混濁等もみられる。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染である。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染や接触感染により感染するため、手洗いの励
行等の一般的な予防法を実施することや目やに・分泌物に触れないようにすること等
が大切である。
発症した場合、有効な治療薬はなく、対症療法が行われる。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施するとともに、目やにや分泌物に
触れない、洗面具やタオル等の共用をしないことが重要である。
目の症状が軽減してからも感染力が残る場合があるため、罹
り
患した場合の登園のめや
すは、「医師により感染の恐れがないと認められること」である。登園を再開した後
も、手洗いを励行することが重要である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(60ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 60ページ(13)侵襲性髄
ずい
膜炎菌感染症(髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎)
病原体 髄
ずい
膜炎菌
潜伏期間 4日以内
症状・特徴 主な症状は、発熱、頭痛、嘔
おう
吐であり、急速に重症化する場合がある。劇症例は紫斑
を伴いショックに陥り、致命率は 10%、回復した場合でも 10~20%に難聴、まひ、て
んかん等の後遺症が残る。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染である。有効な治療を開始して 24 時間経
過するまでは感染源となる。
流行状況 アフリカ諸国では流行的に、先進国でも散発的に発生する。2011 年には日本でも高校
生の寮で集団発生し、1人が死亡した。乳幼児期から思春期によく発生する。
予防・
治療方法
2015 年から、国内でも2歳以上で任意接種として髄
ずい
膜炎菌ワクチン(4価:A/C
/Y/W群)が使用可能となった。
患者と接触した人、歯ブラシや食事用具を共有するなど、唾液の接触があった人や、
同じ住居でしばしば寝食を共にした人は、患者が診断を受けた 24 時間以内に抗菌薬
の予防投与を受けることが推奨される。
発症した場合には、抗菌薬により治療される。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「医師において感染の恐れがないと認められている
こと」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(61ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 61ページ2 医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症
(14)溶連菌感染症
病原体 溶血性レンサ球菌
潜伏期間 2~5日。伝染性膿
のう
痂
か
しん(とびひ)では7~10 日。
症状・特徴 主な症状として、扁
へん
桃炎、伝染性膿
のう
痂
か
しん(とびひ)、中耳炎、肺炎、化膿
のう
性関節炎、
骨髄
ずい
炎、髄
ずい
膜炎等の様々な症状を呈する。
扁
へん
桃炎の症状としては、発熱やのどの痛み・腫れ、化膿
のう
、リンパ節炎が生じる。舌が
苺状に赤く腫れ、全身に鮮紅色の発しんが出る。また、発しんがおさまった後、指の
皮がむけることがある。
伝染性膿
のう
痂
か
しんの症状としては、発症初期には水疱
ほう
(水ぶくれ)がみられ、化膿
のう
した
り、かさぶたを作ったりする。(参照:「(25)伝染性膿
のう
痂
か
しん」(p.68))
適切に治療すれば後遺症がなく治癒するが、治療が不十分な場合には、発症数週間後
にリウマチ熱、腎炎等を合併することがある。稀ではあるが、敗血症性ショックを示
す劇症型もある。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染及び接触感染である。食品を介して経口感染する場合もあ
る。
流行状況 毎年、「冬」及び「春から初夏にかけて」という2つの時期に流行する。不顕性感染
例が 15~30%いると報告されているが、不顕性感染例から感染することは稀であると
考えられている。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染や接触感染により感染するため、手洗いの励
行等の一般的な予防法を実施することが大切である。
発症した場合、適切な抗菌薬によって治療され、多くの場合、後遺症もなく治癒する。
ただし、合併症を予防するため、症状が治まってからも、決められた期間、抗菌薬を
飲み続けることが必要となる。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
飛沫感染や接触感染、経口感染により感染するため、手洗いの励行等の一般的な予防
法を実施することが大切である。罹
り
患した場合の登園のめやすは、「抗菌薬の内服後
24~48 時間が経過していること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(62ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 62ページ(15)マイコプラズマ肺炎
病原体 肺炎マイコプラズマ
潜伏期間 2~3週
症状・特徴 主な症状は咳
せき
であり、肺炎を引き起こす。咳
せき
、発熱、頭痛等のかぜ症状がゆっくり進
行する。特に咳
せき
は徐々に激しくなり、数週間に及ぶこともある。中耳炎、発しん等を
伴うこともあり、重症化することもある。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染である。家族内感染や再感染も多くみられる。
流行状況 夏から秋にかけて流行することが多い。日本では、従来は4年周期でオリンピックの
ある年に流行していたが、近年この傾向は崩れつつあり、毎年、一定の発生がみられ
ている。学童期以降に多いが、幼児にもみられる。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染により感染するため、咳
せき
エチケットの励行等
の一般的な予防法を実施することが大切である。
近年、耐性菌が増えており、症状が長引くこともあるが、発症した場合には、多くの
場合では抗菌薬による治療によって、又は自然経過により治癒する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
咳
せき
が出ている子どもには、マスクの着用を促す。その他、飛沫感染への対策として、
日常的に周囲の子ども、保育士等が手洗いや咳
せき
エチケットを実施するよう促す。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「発熱や激しい咳
せき
が治まっていること」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(63ページ)
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変更後 · 63ページ(16)手足口病
病原体 コクサッキーウイルスA16、A10、A6、エンテロウイルス 71 等(原因ウイルスが
複数あるため、何度でも罹
り
患する可能性がある。)
潜伏期間 3~6日
症状・特徴 主な症状として、口腔粘膜と手足の末端に水疱
ほう
性発しんが生じる。また、発熱とのど
の痛みを伴う水疱
ほう
(水ぶくれ)が口腔内にでき、唾液が増え、手足の末端、おしり等
に水疱
ほう
(水ぶくれ)が生じる。コクサッキーウイルスA6が原因の手足口病では、水
痘と間違えられるほどの発しんが出たり、爪がはがれたりすることもある。
無菌性髄
ずい
膜炎を合併することがあり、発熱や頭痛、嘔
おう
吐がみられる。稀ではあるが、
脳炎を合併し、けいれんや意識障害が生じることもある。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染、接触感染及び経口感染である。
症状が出た最初の週の感染力が最も強い。回復後も飛沫や鼻汁からは1~2週間、便
からは数週~数か月間、ウイルスが排出される。
流行状況 春から夏にかけて流行する。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染や接触感染、経口感染により感染するため、
手洗いの励行等の一般的な予防法を実施することが大切である。
発症した場合には、有効な治療法はないが、多くの場合、3~7日の自然経過で治癒
する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施するとともに、回復後も飛沫や鼻汁
からは1~2週間、便からは数週~数か月間ウイルスが排出されるので、おむつの排
便処理の際には手袋をするなどの対応を行う。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「発熱や口腔内の水疱
ほう
・潰瘍の影響がなく、普段の
食事がとれること」である。感染拡大を防止するために登園を控えることは有効性が
低く、またウイルス排出期間が長いことからも現実的ではない。発熱やのどの痛み、
下痢がみられる場合や食べ物が食べられない場合には登園を控えてもらい、本人の全
身状態が安定してから登園を再開してもらう。ただし、登園を再開した後も、排便後
やおむつ交換後の手洗いを徹底する。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(64ページ)
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変更後 · 64ページ(17)伝染性紅斑(りんご病)
病原体 ヒトパルボウイルスB19
潜伏期間 4~14 日
症状・特徴 感染後5~10 日に数日間のウイルス血症を生じ、この時期に発熱、倦
けん
怠感、頭痛、筋
肉痛等の軽微な症状がみられる。その後、両側頬部に孤立性淡紅色斑丘しんが現われ、
3~4日のうちに融合して蝶翼状の紅斑となるため、俗に「りんご病」と呼ばれる。
四肢の発しんは、網目状、レース様又は大理石紋様と称される。発しんは1~2週間
続く。
成人の場合、合併症として関節痛を伴うことが多い。その他、心筋炎、急性脳炎・脳
症、先天性溶血性疾患(遺伝性球状赤血球症等)での無形成発作(重症の貧血発作に
伴い、血小板、白血球等も一緒に減少する)等の重篤な合併症を伴うことがある。
母体が妊娠中(特に胎児造血が盛んな妊娠前半期に多い)にヒトパルボウイルスB19
に感染すると、ウイルスは胎盤を経て胎児に感染する。胎児に感染した場合には、約
10%が流産や死産となり、約 20%が重症の貧血状態となり、全身に浮腫をきたす胎児
水腫になる。
顕性感染率は小児期には 80~90%だが、成人では 40%程度に低下するため、感染に気
付かれない場合がある。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染である。
流行状況 秋から春にかけて流行するが、最近は夏にも散発している。かつては7~10 年間隔の
大流行がみられていたが、現在は地域ごとに約5年周期の小流行がみられる。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染により感染するため、咳
せき
エチケットや手洗い
の励行等、一般的な予防法を実施することが大切である。
伝染性紅斑に対する特異的な治療はない。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
発しんが出現する前は、ウイルス血症(ウイルスが血液中に存在している状態)を起
こしている時期であり、最も感染力が強い。一方で、発しんが出現する時期には抗体
が産生されており、感染の危険性はなくなる。このため、発症者の隔離等のみにより
感染拡大を防止することは困難である。日常的に咳
せき
エチケットや手洗いの励行等の一
般的な予防法を実施することが重要である。
また、特に妊婦への感染を防止することが重要である。日本での成人の抗体保有率は
20~50%であり、妊婦の半数以上は免疫を持たないため、感染する危険性がある。こ
のため、保育所内で発生した場合には、すぐに保護者にこれを知らせ、子どもの送迎
時等における感染防止策を講じる。妊娠中の職員については、流行が終息するまでの
間休ませるなど、勤務形態に配慮することが望まれる。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「全身状態が良いこと」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(65ページ)
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変更後 · 65ページ(18)①ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス感染症)
病原体 ノロウイルス
潜伏期間 12~48 時間
症状・特徴 流行性嘔
おう
吐下痢症の原因となる感染症である。主な症状は嘔
おう
吐と下痢であり、脱水を
合併することがある。乳幼児のみならず、学童、成人にも多くみられ、再感染も稀で
はない。多くは1~3日で治癒する。
感染経路 主な感染経路は、経口感染、飛沫感染及び接触感染である。
汚物処理が不十分な場合、容易に集団感染を引き起こす。ウイルスに感染している調
理者を介して食品が汚染されたことによる食中毒が多く起きている。
感染者の便には、多くのウイルスが排出されている。また、嘔
おう
吐物の中にも多量のウ
イルスが含まれている。感染力が強く、乾燥してエアロゾル化した嘔
おう
吐物を介して、
空気感染(飛沫核感染)することもある。
流行状況 一年を通じ発生するが、特に秋から冬にかけて流行する。感染力が強く、100 個以下
という少量のウイルスでも、人に感染し発病する。患者の嘔
おう
吐物や糞便には1グラム
あたり 100 万~10 億個ものウイルスが含まれていると言われている。
予防・
治療方法
ワクチンの開発は行われているが、現在使用可能なものはない。経口感染、接触感染、
空気感染(飛沫核感染)により感染するため、手洗いの励行等の一般的な予防法を実
施すること、また、嘔
おう
吐物等に迅速かつ適切に対応することが大切である。
特異的な治療法はなく、下痢や腹痛、脱水に対して水分補給、補液等を行う。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
ノロウイルス感染症は、ウイルスが含まれた水や食物、手を介して感染するため、ま
た、処理をしていない嘔
おう
吐物等が乾燥して空気中に舞い上がり感染することもあるた
め、手洗いの励行などの一般的な予防法を徹底するとともに、下痢・嘔
おう
吐がみられた
時の処理手順を職員間で共有し、迅速かつ適切に予防のための対応をとることが大切
である。
(参照:下痢・嘔
おう
吐の際の処理の詳細は「別添3③(p.77)」及び「別添3④(p.78)」)
また、加熱が必要な食品を取り扱う際には十分に加熱する、食品を調理した調理器具
で生食の食品を扱わないなどの注意を徹底することが重要である。
流行期には、前日に嘔
おう
吐していた子どもの登園は控えてもらうように保護者に伝える
ことが重要である。罹
り
患した場合の登園のめやすは、「嘔
おう
吐、下痢等の症状が治まり、
普段の食事がとれること」である。ただし、登園を再開した後も、ウイルスは便中に
3週間以上排出されることがあるため、排便後やおむつ交換後の手洗いを徹底する。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(66ページ)
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変更後 · 66ページ(18)②ウイルス性胃腸炎(ロタウイルス感染症)
病原体 ロタウイルス
潜伏期間 1~3日
症状・特徴 流行性嘔
おう
吐下痢症をおこす感染症である。5歳までの間にほぼ全ての子どもが感染す
る。
主な症状は嘔
おう
吐と下痢であり、しばしば白色便となる。脱水がひどくなる、けいれん
がみられるなどにより、入院を要することがしばしばある。稀ではあるが、脳症を合
併して、けいれんや意識障害を示すこともある。多くは2~7日で治癒する。
感染経路 主な感染経路は経口感染、接触感染及び飛沫感染である。患者の便には多量のウイル
スが含まれているが、10~100 個程度の少ないウイルス量でも感染する。たとえ十分
に手洗いをしても、手や爪に多数のウイルスが残っていることがある。
流行状況 冬から春にかけて流行する。日本の患者数は年間約 80 万人であり、そのうち2~8
万人が入院していると推定されている。10 人前後が死亡している。何度でも罹
り
患する
が、初感染の時が最も重症化しやすい。
予防・
治療方法
日本では、乳児に対する定期予防接種として経口生ワクチンの接種が可能である。
経口感染や接触感染、飛沫感染により感染するため、手洗いの励行等一般的な予防法
の励行が大切である。
特異的な治療法はなく、下痢、腹痛、脱水に対して水分補給、補液(点滴)等を行う。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
ロタウイルスは非常に感染力が強いため、手洗いの励行等の一般的な予防法を徹底す
るとともに、下痢・嘔
おう
吐がみられた時の処理手順を職員間で共有し、迅速かつ適切に
予防のための対応をとることが大切である。(参照:下痢・嘔
おう
吐の際の処理の詳細は
「別添3③(p.77)」及び「別添3④(p.78)」)
また、加熱が必要な食品を取り扱う際には十分に加熱する、食品を調理した調理器具
で生食の食品を扱わないなどの注意を徹底することが重要である。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「嘔
おう
吐、下痢等の症状が治まり、普段の食事がとれ
ること」である。ただし、登園を再開した後も、ウイルスは便中に3週間以上排出さ
れることがあるため、排便後やおむつ交換後の手洗いを徹底する。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(67ページ)
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変更後 · 67ページ(19)ヘルパンギーナ
病原体 主としてコクサッキーウイルス(原因ウイルスは複数あるため、何度でも罹
り
患する可
能性がある。)
潜伏期間 3~6日
症状・特徴 発症初期には、高熱、のどの痛み等の症状がみられる。また、咽頭
いんとう
に赤い粘膜しんが
みられ、次に水疱
ほう
(水ぶくれ)となり、間もなく潰瘍となる。高熱は数日続く。熱性
けいれんを合併することがある。
無菌性髄
ずい
膜炎を合併することがあり、発熱、頭痛、嘔
おう
吐を認める。まれながら脳炎を
合併して、けいれんや意識障害をおこすこともある。
多くの場合、2~4日の自然経過で解熱し、治癒する。
感染経路 主な感染経路は、飛沫感染、接触感染及び経口感染である。飛沫や鼻汁からは1~2
週間、便からは数週~数か月間、ウイルスが排出される。
流行状況 春から夏にかけて流行する。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。飛沫感染や接触感染、経口感染により感染するため、
手洗いの励行等一般的な予防法の励行が大切である。
有効な治療法はないが、多くの場合、自然経過で治癒する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施するとともに、回復後も飛沫や鼻汁
からは1~2週間、便からは数週~数か月間ウイルスが排出されるので、おむつの排
便処理の際には手袋をするなど、取扱いに注意する。罹
り
患した場合の登園のめやすは、
「発熱や口腔内の水疱
ほう
・潰瘍
かいよう
の影響がなく、普段の食事がとれること」である。感染
拡大を防止するために登園を控えることは有効性が低く、またウイルス排出期間が長
いことからも現実的ではない。発熱やのどの痛み、下痢がみられる場合や食べ物が食
べられない場合には登園を控えてもらい、本人の全身状態が安定してから登園を再開
してもらう。ただし、登園を再開した後も、排便後やおむつ交換後の手洗いを徹底す
る。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(68ページ)
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変更後 · 68ページ(20)RSウイルス感染症
病原体 RSウイルス
潜伏期間 4~6日
症状・特徴 呼吸器感染症で、乳幼児期に初感染した場合の症状が重く、特に生後6か月未満の乳
児では重症な呼吸器症状を生じ、入院管理が必要となる場合も少なくない。
一度かかっても十分な免疫が得られず何度も罹
り
患する可能性があるが、再感染・再々
感染した場合には、徐々に症状が軽くなる。通常、大人では鼻炎程度の軽い感冒症状
がみられる。
感染経路 主な感染経路は飛沫感染及び接触感染である。
2歳以上で再感染・再々感染した場合に、症状としては軽い咳
せき
や鼻汁程度しかみられ
ず、保育所に平常時と変わらず通っている場合がある。また、保護者や職員が感染す
ることもある。このような場合、これらの人が感染源となって、周囲に感染が拡大す
ることもある。
流行状況 毎年、主に秋から冬にかけて流行する。しかし、最近では夏季にも小流行があり、注
意が必要である。
予防・
治療方法
ワクチンや抗ウイルス薬の開発がすすめられているが、まだ実用化されていない。飛
沫感染や接触感染により感染するため、手洗いの励行等一般的な予防法の励行が大切
である。
RSウイルスに対する遺伝子組み換え技術を用いたモノクロナール抗体(パリビズマ
ブ)には感染予防効果があり、RSウイルス感染症の流行期には、早産児、新生児慢
性肺疾患、先天性心疾患、免疫不全等の基礎疾患を有する乳幼児等に対して、毎月筋
肉内投与がなされている。
特異的な治療法は確立されていない。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
咳
せき
が出ている子どもには、マスクの着用を促す。その他、飛沫感染への対策として、
日常的に周囲の子ども、保育士等が手洗いや咳
せき
エチケットを実施するよう促す。保育
環境を清潔に保つことも重要である。
また、流行状況を常に把握しておくことが重要であり、流行期には、0歳児と1歳以
上のクラスは互いに接触しないよう離しておき、互いの交流を制限する。特に、呼吸
器症状がある年長児が乳児に接触することを避ける。
罹
り
患した場合の登園のめやすは、「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」であ
る。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(69ページ)
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変更後 · 69ページ(21)帯状疱
ほう
しん
病原体 水痘・帯状疱
ほう
しんウイルス(VZV)
潜伏期間 不定
症状・特徴 水痘に感染した患者は、神経節(脊
せき
髄
ずい
後
こう
根
こん
神経節や脳神経節)にウイルスが潜伏感染
しており、免疫能の低下、ストレス、加齢等をきっかけとして、神経の走行に沿った
形で、身体の片側に発症することがある。
数日間、軽度の痛みや違和感(子どもの場合ははっきりとしない)が、そして場合に
よってはかゆみがあり、その後、多数の水疱
ほう
(水ぶくれ)が集まり、紅斑となる。日
が経つと膿
のう
疱
ほう
や血疱
ほう
、びらんになることもある。発熱はほとんどない。
通常 1 週間で痂
か
皮(かさぶた)化して治癒する。子どもの場合、痛みは大人ほどでは
なく、多くの場合には痛み止めの内服は不要である。発しんが治癒した後に跡が残る
ことがある。
感染経路 母体が妊娠 20 週から分娩の 21 日前までに水痘に罹
り
患すると、子どもが帯状疱
ほう
しんを
発症することがある。
また、一度水痘に罹
り
患した子どもは、ウイルスを神経節に持っているので、帯状疱
ほう
し
んを発症する可能性がある。水痘ワクチン接種後に発病することもあるが、頻度は低
い。ワクチン接種の前後に気が付かないうちに自然感染していて、その後、発病する
場合がある。
予防・
治療方法
内服薬と外用薬がある。
痛みがある場合には、患部を温めると痛みが和らぐ。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
水痘ワクチンを未接種かつ水痘に未罹
り
患の者が帯状疱
ほう
しんの患者に接触すると水痘
にかかる可能性があるため、周りの子どもや保護者、保育士等に周知する。
保育士や保育所職員が水痘や帯状疱
ほう
しんに罹
り
患した場合は、全ての皮しんがかさぶた
になるまで保育を控えることが重要である。なお、日本小児科学会では、こうした場
合、水痘未罹
り
患や水痘ワクチン未接種の子どもについては早期(72 時間以内)に水痘
ワクチン接種をすることを勧めている。妊婦への感染の防止も重要であるため、保育
所内で発生した場合には、妊婦はなるべく患児に近づかないようにする。
発しんが痂
か
皮(かさぶた)になると、感染の可能性はなくなるため、罹
り
患した子ども
の登園のめやすは、「すべての発しんが痂
か
皮(かさぶた)化していること」である。
発しんが痂
か
皮(かさぶた)になるまでの間もシャワーは可能であり、痂
か
皮(かさぶた)
になった後は入浴も可能である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(70ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 70ページ(22)突発性発しん
病原体 ヒトヘルペスウイルス6B、ヒトヘルペスウイルス7
潜伏期間 9~10 日
症状・特徴 生後6か月~2歳によくみられる。3日間程度の高熱の後、解熱するとともに紅斑が
出現し、数日で消えてなくなるという特徴をもつ。
比較的軽症の疾患であり、自然経過で治癒するが、熱性けいれん、脳炎・脳症、肝炎
等を合併することがある。
ヒトヘルペスウイルス7の初感染でも突発性発しんの特徴がみられることがあるが、
この場合は生後2~4歳頃に多いとされている。
感染経路 ウイルスは、多くの子ども・成人の唾液等に常時排出されており、母親から胎盤を通
して受け取っていた抗体(移行抗体)が消失する乳児期後半以降に、保護者や兄弟姉
妹等の唾液等から感染すると考えられている。
流行状況 乳児同士の間での感染は少ない。地域的・季節的な流行は見られず、年間を通してほ
ぼ同じような発生がある。
予防・
治療方法
ワクチンは開発されていない。
通常は自然経過で治癒する疾患で、特異的な治療薬を必要としない。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
多くの場合、乳幼児期に感染し、発熱により感染に気づく。発熱前後の気道分泌物中
にウイルスが含まれるため、飛沫、鼻汁、唾液等には感染性があると考えられる。通
常は保護者、兄弟姉妹等の唾液等から感染するが、免疫のない子どもが感染した子ど
もの分泌物に接触した場合には、感染する可能性がある。
日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施するほか、子どもに高熱がある場合
には、特にこれを徹底する。
解熱し発しんが出現して診断がつく頃にはウイルスの排出はなくなるため、罹
り
患した
子どもの登園のめやすは、「解熱し機嫌が良く全身状態が良いこと」である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(71ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 71ページ3 上記1及び2の他、保育所において特に適切な対応が求められる感染症
(23)アタマジラミ症
病原体 アタマジラミ(2~4mm の少し透けた灰色の細長い3対の足をもつ。約4週間生きて
いる。卵は 0.5mm 程度の乳白色であり、約7日で孵化する。)
潜伏期間 10~30 日。卵は約7日で孵化する。
症状・特徴 卵は頭髪の根元近くにあり、毛に固く付着して白くみえる。フケのようにも見えるが、
卵の場合は指でつまんでも容易には動かない。成虫は頭髪の根元近くで活動してい
る。
雌雄の成虫及び幼虫が1日2回以上頭皮から吸血する。毎日の吸血によって3~4週
間後に頭皮にかゆみがでてくる。引っかくことによって二次感染が起きる場合があ
る。
感染経路 頭髪に直接接触することで、また、体や頭を寄せ合うことで感染する。また、寝具、
タオル、マフラー、帽子、水泳帽、クシ、ブラシ、ヘアゴム、体育マット、ロッカー
等の共用により感染することがある。この他にも、集団での就寝・添い寝、混雑した
バス・電車、スイミングスクール等の習い事、銭湯等の公共施設等でも感染すること
がある。
予防・
治療方法
保育所で感染が確認された場合、昼寝の際には、子どもの頭と頭を接しさせないよう、
布団を離したり、頭を交互にしたりするなど工夫する。
一般に、薬局で市販されている薬として、フェノトリン(スミスリン®)シャンプー又
はフェノトリンパウダーがある。日本ではフェノトリン以外にアタマジラミ症に効果
のある薬はないが、ほとんどのシラミがフェノトリン抵抗性(耐性)になっている地
域もある。
毎日シャンプーを行い、目の細かいクシで丁寧に頭髪の根元からすき、シラミや卵を
取り除く。卵はクシをこまめに使うことで取り除くことが可能である。頭髪を短くし
たりする必要はない。
感染した子ども同士が互いに感染させる、いわゆるピンポン感染を繰り返す恐れがあ
るため、周囲の感染者を一斉に治療することが感染防止対策としてとられている。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
保育所で感染が確認された場合、昼寝の際には、子どもの頭と頭を接しさせないよう、
布団を離したり、頭を交互にしたりするなど工夫する。
プールでは水泳帽、クシ、タオル、ロッカーを共用しないようにする。
地域での流行状況を常に把握しておくことが重要である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(72ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 72ページ(24)疥癬
かいせん
病原体 ヒゼンダニ(雌成虫は 0.4mm。皮膚の一番浅い所(角層)に寄生する。低温や乾燥に
弱く、ヒトの体を離れると弱る。拡大鏡等で確認することもできる)
潜伏期間 約1か月(感染してから皮しん、かゆみが出現するまでの期間)
症状・特徴 かゆみの強い発しん(丘しん、水疱
ほう
(水ぶくれ)、膿
のう
疱
ほう
、結節(しこり)等)ができ
る。手足等には線状の隆起した皮しん(疥癬
かいせん
トンネル)もみられる。男児では陰部に
結節(しこり)ができることがある。体等には丘しんができる。かゆみは夜間に強く
なる。疥癬
かいせん
はアトピー性皮膚炎、他の湿しん等との区別が難しいことがある。
感染経路 ヒトからヒトに感染する。リネン類や布団の共用(午睡時、寝具が隙間なく敷き詰め
られている場合を含む。)等で感染することもある。
一緒に寝る、授乳する、抱っこする、手をつなぐなど直接的な接触が比較的長時間あ
った場合に感染することがある。
予防・
治療方法
疥癬
かいせん
の子どもと接触しても感染する可能性は高くないが、強いかゆみのある発しんが
でたら皮膚科を受診する。
外用薬・内服薬により治療する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
手に比較的多くのヒゼンダニがおり、手を介して感染することもあるため、日常的に
手洗いの励行などの一般的な予防法を実施することが重要である。また、下着等は毎
日交換する。
地域での流行状況を常に把握し、情報を保育所と保護者が共有しておくことが重要で
ある。また、医療機関を受診する際に、保護者から、子どもの通っている保育所で疥癬
かいせん
が流行していることを伝えてもらうとよい。
治療を開始していれば、プールに入ってもかまわない。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(73ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 73ページ(25)伝染性軟属腫(水いぼ)
病原体 伝染性軟属腫ウイルス(ポックス ウイルスの一種)
潜伏期間 2~7週
症状・特徴 1~5mm(稀に1cm 程度のこともある。)程度の常色~白~淡紅色の丘しん、小結節
(しこり)であり、表面はつやがあって、一見水疱
ほう
(水ぶくれ)にも見える。大き目
の結節(しこり)では中心が凹になっている。多くの場合では、数個~数十個が集ま
っている。四肢、体幹等によくみられるが、顔、首、陰部等どこにでも生じる。
軽度のかゆみがあるが、かいてつぶれることで、また、かかなくても個々のものは数
か月から時に半年もの長期間をかけて自然経過で治癒することがある。
感染経路 主な感染経路は皮膚と皮膚の直接接触による接触感染である。伝染性軟属腫(水いぼ)
を左右から押すと、中央から白色の粥
かゆ
状の物質が排出される。この中にウイルスが含
まれている。
プールの水では感染しないので、プールに入っても構わない。タオル、浮輪、ビート
板等を介して感染する場合もある。接触後に症状が出るまで2~7週間かかるといわ
れており、感染時期の特定は難しい。
予防・
治療方法
自然経過で治癒することもあるが、治癒に数か月かかることもある。保育所において
は、周囲の子どもに感染することを考慮し、嘱託医と相談して対応する。
治療には、専用のピンセットでの摘除法(痛みと少量の出血があるため、局所麻酔薬
テープを事前に貼ることがある)、外用療法、内服療法、冷凍凝固療法等がある。
皮膚のバリア機能が未熟な乳幼児、アトピー性皮膚炎患者等では、伝染性軟属腫(水
いぼ)を引っかいた手で別の箇所を触ることで、その個所にも感染が拡大し、広い範
囲に伝染性軟属腫(水いぼ)が生じる場合がある。このため、皮膚の清潔を保ち、保
湿剤等でバリア機能を改善する。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
集団生活、水遊び、浴場等で皮膚と皮膚が接触することにより周囲の子どもに感染す
る可能性がある。このため、伝染性軟属腫(水いぼ)を衣類、包帯、耐水性ばんそう
こう等で覆い、他の子どもへの感染を防ぐ。また、プール後は皮膚表面のバリア機能
が低下しやすいので、皮膚の保湿を保つ。
接触感染により感染するため、日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施する
ことが重要である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(74ページ)
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変更後 · 74ページ(26)伝染性膿痂
の う か
しん(とびひ)
病原体 原因菌は黄色ブドウ球菌の場合が多いが、溶血性レンサ球菌の場合もある。前者につ
いては耐性菌(MRSA)が増加(10~50%)している。
潜伏期間 2~10 日(長期の場合もある。)
症状・特徴 主な症状として、水疱
ほう
(水ぶくれ)やびらん、痂
か
皮(かさぶた)が、鼻周囲、体幹、
四肢等の全身にみられる。
患部を引っかくことで、数日から 10 日後に、隣接する皮膚や離れた皮膚に新たに病
変が生じる。
感染経路 主な感染経路は接触感染である。水疱
ほう
(水ぶくれ)やびらん、痂
か
皮(かさぶた)等の
浸出液に原因菌が含まれており、患部をひっかいたり、かきむしったりすることで、
湿しんや虫刺され部位等の小さな傷を介して感染する。また、集団感染をおこすこと
がある。
流行状況 夏に多い病気であるが、他の季節にも発生する。
予防・
治療方法
皮膚を清潔にすることが大事である。1日1回以上は全身をシャワーでよく洗浄し
て、患部も含めた皮膚の清潔を保つ。患部を洗浄する際には、石けんは泡立てて、そ
っと洗い、よくすすぐ。また、爪は短く切る。
虫刺されやアトピー性皮膚炎の引っかいた部位等に菌が付着しやすいので、それらの
治療を早期に行い、皮膚バリア機能を改善する。
病巣が広がっている場合には外用薬、更に状態が悪化した場合には内服や点滴による
抗菌薬投与が必要となることがある。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
手を介して感染することもあるため、日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実
施することが重要である。
地域での流行状況を常に把握しておくことが重要である。
病変部を外用薬で処置し、浸出液がしみ出ないようにガーゼ等で覆ってあれば、通園
が可能である。子ども同士でタオルや寝具は共用せず、別々にする。
プールの水を介しては感染しないが、患部をかくことで病変が悪化したり、他の人と
触れたりすることがあるので、プールでの水遊びや水泳は治癒するまでやめておく。
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変更後 · 75ページ(27)B型肝炎
病原体 B型肝炎ウイルス(HBV)
潜伏期間 急性感染では 45~160 日(平均 90 日)
症状・特徴 ウイルスが肝臓に感染し、炎症を起こす病気である。急性肝炎と慢性肝炎がある。
0歳児が感染した場合、約9割がHBVキャリア(※1)となる。キャリア化の割合
は年長児では低下するが、5歳児でも約1割がキャリア化する。
キャリア化しても、85~90%は治療を必要としないが、残りの多くは思春期以降に慢
性肝炎を発症し、その一部は肝硬変や肝がんに進展する可能性がある。
キャリアでは、自覚症状はなく、肝機能も正常だが、子どもであっても慢性肝炎の状
態になったり、稀に肝硬変や肝がんになったりすることがあるので、定期的な検査を
受けておくことが大切である。
感染経路 血液の中にウイルスが含まれている。血液が付着しただけでは、感染はまず成立しな
い。感染者の血液が他人の皮膚や粘膜にできた傷から体内に入ることで、感染が起こ
りうる。唾液、涙、汗、尿等にもウイルスが存在し、感染源となりうる。
感染者がアトピー性皮膚炎、水痘(水ぼうそう)、伝染性膿
のう
痂
か
しん(とびひ)等の皮
膚病にかかっている場合は、症状のある皮膚から出る血液や体液にウイルスが含まれ
るため、感染源となりうる。
流行状況 子どものキャリア率は 0.02~0.03%以下とされ、その多くが家族内又は集団生活内で
の水平感染(※2)と推定されているが、新規感染の状況については不明である。
予防・
治療方法
B型肝炎ワクチン(HBワクチン)は、安全で効果の高いワクチンである。3回の接
種により、ほとんどの人がウイルス(HBV)に対する免疫を獲得することが可能で
ある。
HBワクチンは、2016 年4月1日以降に出生した1歳未満児を対象に、2016 年 10 月
より定期接種として実施されている。標準的には、生後2か月から生後9か月までの
期間に、27 日以上の間隔で2回接種した後、第1回目の接種から 139 日以上の間隔
を置いて1回(3回目)の接種が行われている(※3)。一部の自治体では、定期接
種の対象とならない子どもに対しても補助が行われている。
B型肝炎の治療には、現在インターフェロンと核酸アナログが用いられる。これらの
治療により肝炎をコントロールすることが可能であるが、ウイルスの排除は困難であ
る。
留意すべき
こと
感染拡大
防止策等
最も効果的な感染拡大防止策はHBワクチンの接種である。
保護者に対し、保育所に入園する前に、定期接種について周知する。また、定期接種
の対象でない子どもについても、HBワクチンの接種を済ませておくことが重要であ
ることを周知する。集団感染事例の中には、子どもだけではなく職員も含まれるため、
職員もHBs抗原、HBs抗体の検査を受け、両者とも陰性の場合、任意接種として
HBワクチンの接種を受けることが重要であることを説明する。
HBVへの感染の有無に関わらず、血液や体液で感染する病気の予防のために、誰の
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(76ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 76ページものであっても血液や体液に他の園児や職員が直接接触しないような注意(標準予防
策)が望まれる。
HBVに感染した子どもが他の子どもと一緒にプールに入ってもウイルスの伝播
で ん ぱ
は
起きない。傷がある場合は耐水性絆創膏できちんと覆っておく。
(※1)HBVキャリアとは、HBVの持続感染者のことで、一般的にはHBs抗原が陽性の人
のことをいう。
(※2)HBVキャリアの母親から子どもへの感染を“次の世代への感染”という意味で“垂直
感染”と呼ぶ。それ以外の感染を“水平感染”と呼ぶ。
(※3)母親のHBs抗原が陽性(母親がHBVキャリア)の場合は、母子感染予防として生
後すぐにHBグロブリンを接種した上で、生後すぐ、生後1か月、生後6か月にHBワ
クチンの接種を行う。この場合のHBワクチンは定期接種の対象とはならないが、健康
保険が適用される。1歳以上の子どもは定期接種の対象にならないが、集団生活に入る
前には、任意接種としてHBワクチンの接種を受けることが重要であることを説明す
る。既に集団生活に入っている子どもに対しても同様である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(77ページ)
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変更後 · 77ページ別添2 保育所における消毒の種類と方法
<消毒薬の種類と用途>
保育所において消毒に使用される消毒薬の種類と用途については表3を参照すること。
表3 消毒薬の種類と用途
薬品名
塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸水等) 第4級アンモニウム
塩
(塩化ベンザルコニ
ウム等)※1逆性石
けん又は陽イオン界
面活性剤ともいう。
アルコール類
(消毒用エタノール等)次亜塩素酸ナトリウム 亜塩素酸水
消毒を
する
場所・
もの
・調理及び食事に関する用具
(調理器具、歯ブラシ、哺乳瓶
等)
・室内環境(トイレの便座、ド
アノブ等)
・衣類、シーツ類、遊具等
・嘔
おう
吐物や排泄物が付着した箇
所
・調理及び食事に関する用具(調
理器具、歯ブラシ、哺乳瓶
等)
・室内環境(トイレの便座、ドア
ノブ等)
・衣類、シーツ類、遊具等
・嘔吐物や排泄物が付着した箇
所
・手指
・室内環境、家具等(浴
槽、沐浴槽、トイレ
のドアノブ等)
・用具類(足浴バケツ
等)
・手指
・遊具
・室内環境、家具等(便座、
トイレのドアノブ等)
消毒の
濃度
・0.02%(200ppm)液での拭き取
りや浸け置き
・嘔吐物や排泄物が付着した箇
所:0.1%(1,000ppm)液での
拭き取りや浸け置き
・遊離塩素濃度 25ppm(含量 亜塩
素酸として 0.05%≒500ppm 以
上)液での拭き取りや浸け置き
・嘔吐物や排泄物が付着した箇
所:遊離塩素濃度 100ppm (含
量 亜塩素酸として 0.2%≒
2000ppm 以上)液での拭き取り
や浸け置き
・0.1%(1,000ppm)液
での拭き取り
・ 食 器 の 漬 け 置 き :
0.02%(200ppm)液
・原液(製品濃度 70~80%
の場合)
留意点
・酸性物質(トイレ用洗剤等)
と混合すると有毒な塩素ガ
スが発生するので注意する。
・吸引、目や皮膚に付着すると
有害であり噴霧は行わない。
・金属腐食性が強く、錆びが
発生しやすいので、金属に
は使えない。
・嘔吐物等を十分拭き取った
後に消毒する。また、哺乳
瓶は十分な洗浄後に消毒を
行う。
・脱色(漂白)作用がある。
・酸性物質(トイレ用洗剤等)と
混合すると有毒な塩素ガスが
発生するので注意する。
・吸引、目や皮膚に付着すると有
害であり噴霧は行わない。
・ステンレス以外の金属に対し
て腐食性があるので注意す
る。
・嘔吐物等を十分拭き取った後
に消毒する。また、哺乳瓶は
十分な洗浄後に消毒を行う。
・衣類の脱色、変色に注意。
・経口毒性が高いの
で誤飲に注意す
る。
・一般の石けんと同
時に使うと効果が
なくなる。
・刺激性があるので、傷
や手荒れがある手指に
は用いない。
・引火性に注意する。
・ゴム製品、合成樹脂等
は、変質するので長時
間浸さない。
・手洗い後、アルコール
を含ませた脱脂綿やウ
エットティッシュで拭
き自然乾燥させる。
新 型 コ ロ
ナ ウ イ ル
ス に 対 す
る有効性
○(ただし手指には使用不可)
※2
○(ただし手指への使用上の効果
は確認されていない)※2
○(ただし手指への使
用 上 の 効 果 は 確 認 さ
れていない)※2
○※2
ノ ロ ウ イ
ル ス に 対
す る 有 効
性
○※3 ○※3 × ×
消 毒 薬 が
効 き に く
い病原体
結核菌、
大部分のウイルス
ノロウイルス、
ロタウイルス等
その他 ・直射日光の当たらない涼しい
ところに保管。
・直射日光の当たらない涼しい
ところに保管。
・希釈液は毎日作り
かえる。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(78ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 78ページ※1 通常の衛生管理における消毒については、消毒をする場所等に応じ、医薬品・医薬部
外品として販売されている製品を用法・用量に従って使い分ける。ただし、嘔吐物や排
泄物、血液を拭き取る場合等については、消毒用エタノール等を用いて消毒を行うこと
は適当でなく、塩素系消毒薬を用いる。
※2 新型コロナウイルスの消毒、除菌に関する、上記の消毒薬の使用方法の詳細について
は、「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費
者庁特設ページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html を参照し
てください
(→89P に参考資料として掲載)
※3 ノロウイルスの消毒、除菌方法に関する、上記の塩素系消毒薬の使用方法の詳細につ
いては、「ノロウイルスに関する Q&A(厚生労働省)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000856719.pdf を参照してください。
<塩素系消毒薬の希釈方法>
○ 次亜塩素酸ナトリウム〈製品濃度が約6%の場合〉、亜塩素酸水(製品濃度が約
0.4%の場合)の希釈方法は、以下のとおりである。なお、使用する製品の濃度を確認
の上、用法・用量に従って使用することが重要である。
表4 次亜塩素酸ナトリウム及び亜塩素酸水の希釈方法
消毒対象 調整する濃度
(希釈倍率) 希釈法
次
亜
塩
素
酸
ナ
ト
リ
ウ
ム
・嘔
おう
吐物や排泄物が付着した床・物
※衣類等に嘔吐物や排泄物が付着した場合
はこちらの濃度で使用
0.1%
(1000ppm)
水1Lに対して約20mL
(めやすとしては、500mlペットボ
トルにキャップ2杯弱)
・衣類等の浸け置き
・食器等の浸け置き
・トイレの便座、ドアノブ、手すり、床等
0.02%
(200ppm)
水1Lに対して約4mL
(めやすとしては、500mlペットボ
トルにキャップ0.5杯弱)
亜
塩
素
酸
水
・嘔吐物や排泄物が付着した床・物
※衣類等に嘔吐物や排泄物が付着した場合
はこちらの濃度で使用
遊離塩素濃度100ppm
含量 亜塩素酸として
0.2%(2000ppm)
水1Lに対して約1L
(2倍希釈)
・衣類等の浸け置き
・食器等の浸け置き
・トイレの便座、ドアノブ、手すり、床等
遊離塩素濃度25ppm
含量 亜塩素酸として
0.05%(500ppm)
水1Lに対して約143mL
(8倍希釈)
○ 熱湯での希釈は行わない。
○ 塩素系消毒薬の希釈液は、時間が経つにつれ有効濃度が減少することに留意する。
○ 製品によっては、冷暗所に保管するよう指示があるものがあり、指示に従い適切に
保管することが必要となる。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(79ページ)
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変更後 · 79ページ<消毒方法について>
保育所において遊具等の消毒を行う場合には表5を、手指の衛生管理を行う場合には
表6を参照すること。
表5 遊具等の消毒
普段の取扱のめやす 消毒方法
ぬいぐるみ
布類
・定期的に洗濯する。
・陽に干す(週1回程度)。
・汚れたら随時洗濯する。
・嘔
おう
吐物や排泄物で汚れたら、汚れを落とし、塩素
系消毒薬の希釈液に十分浸し、水洗いする。
・色物や柄物には消毒用エタノールを使用する。
※汚れがひどい場合には処分する。
洗えるもの ・定期的に流水で洗い、陽に干す。
・乳児がなめるものは毎日洗う。
乳児クラス:週1回程度
幼児クラス:3か月に1回程度
・嘔吐物や排泄物で汚れたものは、洗浄後に塩素
系消毒薬の希釈液に浸し、陽に干す。
・色物や柄物には消毒用エタノールを使用する。
洗えないもの ・定期的に湯拭き又は陽に干す。
・乳児がなめるものは毎日拭く。
乳児クラス:週1回程度
幼児クラス:3か月に1回程度
・嘔吐物や排泄物で汚れたら、汚れをよく拭き取
り、塩素系消毒薬の希釈液で拭き取り、陽に干
す。
砂場 ・砂場に猫等が入らないようにする。
・動物の糞便・尿は速やかに除去する。
・砂場で遊んだ後はしっかりと手洗い
する。
・掘り起こして砂全体を陽に干す。
※塩素系消毒薬の希釈液の作成方法については表4を参照。
表6 手指の衛生管理
通 常 ・石けんを用いて流水でしっかりと手洗いする。
下痢・感染症発生時
・石けんを用いて流水でしっかりと手洗いした後に、消毒用エタノ
ール等を用いて消毒する。
・手指に塩素系消毒薬は適さない。
・嘔
おう
吐物や排泄物の処理時には、使い捨て手袋を使用する。
備 考
・毎日、清潔な個別タオル又はペーパータオルを使う。
・食事用のタオルとトイレ用のタオルを区別する。
・利便性の観点から、速乾性手指消毒液使用も考えられる。
・血液は使い捨て手袋を着用して処理をする。
<消毒薬の管理、使用上の注意点>
○ 消毒薬は、感染症予防に効果があるが、使用方法を誤ると有害になることもある。
○ 消毒薬の種類に合わせて、用途、希釈法等の正しい使用方法を守ることが重要である。
・消毒薬は子どもの手の届かないところに保管する。
・消毒薬は使用時に希釈し、毎日交換する。
・希釈するものについては、濃度、消毒時間を守り使用する。
・ペットボトルを利用して希釈するときは、特に誤飲に気を付ける。
・消毒の実施時は子どもを別室に移動させ、消毒を行う者はマスク及び手袋を付ける。
・使用時には換気を十分に行う。
・血液、嘔
おう
吐物、下痢便等を十分に取り除いてから、消毒を行う。
○ 消毒薬を間違えて使用しないように、容器の色分け等の工夫が重要である。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(80ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 80ページ別添3 子どもの病気 ~症状に合わせた対応~
①子どもの症状を見るポイント
【皮膚】
・赤く腫れている
・湿しんがある
・カサカサしている
・水疱
ほ う
、化膿
の う
、出血している
・紫斑がある
・肌色が蒼白である
・虫刺されで赤く腫れている
・打撲のあざがある
・傷がある
【尿】
・回数、量、色の濃さ、
においがいつもとちがう
・血尿が出る
【便】
・回数、量、色の濃さ、におい、がいつもとちがう
・下痢、便秘
・血便が出る
・白色便が出る
○ 今までなかった発しんに気がついたら・・・
• 他の子どもたちとは別室へ移しましょう。
• 発しん以外の症状はないか、発しんが時間とともに増えてい
ないか、などの観察をしましょう。
• クラスや兄弟姉妹、一緒に遊んだ子どもの中に、感染症が疑
われる症状がみられる子どもがいないか、確認しましょう。
【耳】
・痛がる
・耳だれがある
・耳をさわる
【口】
・口唇の色が悪い
(紫色(チアノーゼ))
・口の中が痛い
・舌がいちごの様に赤い
【のど】
・痛がる
・赤くなっている
・声がかれている
・咳
せき
がでる
【食欲】
・普段より食欲がない
【睡眠】
・泣いて目がさめる
・目ざめが悪く機嫌が悪い
【顔色・表情】
・顔色がいつもと違う
・表情がぼんやりしている
・視線が合わない
・目つきがおかしい
・無表情である
【目】
・目やにがある
・目が赤い
・まぶたが腫れぼったい
・まぶしがる
【胸】
・呼吸が苦しそう
・ゼ―ゼ-する
・胸がへこむ
【お腹】
・張っていてさわると痛がる
・股の付け根が腫れている
○ 子ども一人一人の元気な時の『平熱』を知っておく
ことが症状の変化に気づくめやすになります。
○ いつもと違うこんな時は、子どもからのサインです!
• 親から離れず機嫌が悪い(ぐずる)
• 睡眠中に泣いて目が覚める
• 元気がなく顔色が悪い
• きっかけがないのに吐いた
• 便がゆるい
• 普段より食欲がない
【鼻】
・鼻水がでる
・鼻づまりがある
・小鼻がピクピクしている
(鼻翼呼吸)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(81ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 81ページ② 発熱時の対応
子ども一人一人の元気な時の「平熱」を知っておくことが重要です。発熱時の体温は、あくまでもめやすであり、個々の平熱に応じて、個別に判断し
ます。
<保育中の対応について>
保護者への連絡が望ましい場合 至急受診が必要と考えられる場合
○ 38℃以上の発熱があり、
・元気がなく機嫌が悪いとき
・咳
せき
で眠れず目覚めるとき
・排尿回数がいつもより減っているとき
・食欲なく水分が摂れないとき
※熱性けいれんの既往児が37.5℃以上の
発熱があるときは医師の指示に従う。
○ 38℃以上の発熱の有無に関わらず、
・顔色が悪く苦しそうなとき
・小鼻がピクピクして呼吸が速いとき
・意識がはっきりしないとき
・頻回な嘔
おう
吐や下痢があるとき
・不機嫌でぐったりしているとき
・けいれんが起きたとき
○ 3か月未満児で38℃以上の発熱がある
とき
<登園前に保護者から相談を受けた場合の対応について>
以下の表に該当する場合には、登園を控えるよう保護者に伝えるなどの対応が必要。
登園を控えるのが望ましい場合
○ 24 時間以内に 38℃以上の熱が出た場合や、又は解熱剤を使用している場合。
○ 朝から 37.5℃を超えた熱があることに加えて、元気がなく機嫌が悪い、食欲がなく朝
食・水分が摂れていないなど全身状態が不良である場合。
※ 例えば、朝から 37.8℃の熱があることに加えて、機嫌が悪く、食欲がないなど全
身状態が不良な場合、登園を控えるのが望ましいと考えられる。
一方、37.8℃の熱があるが、朝から食欲があり機嫌も良いなど全身状態が良好な
場合、一律に登園を控える必要はないと考えられる。
(例示した発熱時の体温はめやすであり、個々の子どもの平熱に応じて、個別に判断
が必要)
<発熱が見られる場合の対応・ケアについて>
○ 発しんや咳
せき
を伴う時、また、複数の子どもに発熱のほか類似の症状がみられる場
合には、別室で保育する。
○ 経口補水液、湯ざまし、お茶等により水分を補給する。
○ 熱が上がって暑がる時は薄着にし、涼しくしたり、氷枕などをあてたりする。手
足が冷たい時、寒気がある時は保温する。
○ 高熱が出ている場合には、首のつけ根・わきの下・足の付け根を冷やす(ただし、
子どもが嫌がる場合には行わないこと)。
○ 微熱が出ている場合には、水分補給を行い安静にさせた後、30 分程度様子を見
てから再度検温する。
※保護者が迎えに来るまでの間には、以下の対応を行う。
・1時間ごとに検温する。
・水分補給を促す。吐き気がない場合には、本人が飲みたいだけ与えてよい。
・汗をかいていたらよく拭き、着替えさせる。
※子どもに熱性けいれんの既往歴がある場合には、以下の対応を行う。
・発熱とともにけいれんが起きた場合の連絡先、主治医からの対応方法等に関す
る指導内容を確認する。
・入園時には、保護者から、過去にけいれんが起きた時の状況やけいれんの前ぶ
れの症状の有無について確認する。
・発熱があった場合には、解熱したとしても、発熱後 24 時間は自宅で様子をみ
る。
・けいれんが起きたときには、あわてず、楽な姿勢にさせる。口の中にスプーン
やタオルを入れない。また、吐いた物をのどに詰まらせないようにする。け
いれんが止まる気配がない場合には、すぐに救急車を呼ぶ。
※適切な室内環境のめやす
・室温:(夏)26~28℃ (冬)20~23℃
・湿度:高め
・換気:1時間に1回
・外気温との差:2~5℃
※0~1歳の乳幼児の発熱に関する特徴について
・体温調節機能が未熟なために、外気温、室温、湿度、厚着、水分不足等による影響を
受けやすく、体温が簡単に上昇する。
・咳や鼻水などのかぜにみられる症状がなければ、水分補給を十分に行ない、涼しい環
境に居ることで、熱が下がることがある。
・0歳児が入園後はじめて発熱した場合には、突発性発しんの可能性もある。熱性けい
れんをおこす可能性もある。
・発熱がある、機嫌が悪いなどの様子とともに、耳をよくさわる様子がみられる時は、
中耳炎の可能性もある。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(82ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 82ページ③ 下痢の時の対応
<保育中の対応について>
保護者への連絡が望ましい場合 至急受診が必要と考えられる場合
○ 食事や水分を摂るとその刺激で下痢を
するとき
○ 腹痛を伴う下痢があるとき
○ 水様便が複数回みられるとき
○ 元気がなく、ぐったりしているとき
○ 下痢の他に、機嫌が悪い、食欲がない、
発熱がある、嘔
おう
吐する、腹痛があるなどの諸
症状がみられるとき
○ 脱水症状がみられるとき
(以下の症状に注意すること)
・下痢と一緒に嘔
おう
吐
・水分が摂れない
・唇や舌が乾いている
・尿が半日以上出ない
・尿の量が少なく、色が濃い
・米のとぎ汁のような白色水様便が出る
・血液や粘液、黒っぽい便が出る
・けいれんを起こす
<登園前に保護者から相談を受けた場合の対応について> 以下の表に該当する場合には、登園を控えるよう保護者に伝えるなどの対応が必要。
登園を控えるのが望ましい場合
○ 24 時間以内に複数回の水様便がある、食事や水分を摂るとその刺激で下痢をする、下
痢と同時に体温がいつもより高いなどの症状がみられる場合。
○ 朝に、排尿がない、機嫌が悪く元気がない、顔色が悪くぐったりしているなどの症状
がみられる場合。
<下痢の対応・ケアについて>
○ 感染予防の為の適切な便処理を行う。激しい下痢を処理する時には、マスク
及びエプロンを着用する。
○ 繰り返す下痢、発熱、嘔
おう
吐等の症状を伴う時は、別室で保育する。
○ 下痢で水分が失われるため、水分補給を十分行う。
・経口補水液等を少量ずつ頻回に与える。
○ 食事の量を少なめにし、消化の良い食事にする。
※下痢の時に控えるべき食べ物
・脂っこい料理や糖分を多く含む料理やお菓子
・香辛料の多い料理や食物繊維を多く含む料理
例)ジュース、乳製品(アイスクリーム、牛乳、ヨーグルト等)、肉、脂
肪分の多い魚、芋、ごぼう、海草、豆類、乾物、カステラ
○ お尻がただれやすいので頻回に清拭する。
○ 診察を受けるときは、便を持っていく。便のついた紙おむつでもよい 。
※受診時に伝えるべきこと
・便の状態:量、回数、色、におい、血液・粘液の混入状況
(携帯で便の写真を写していくと便利である。)
・子どもが食べた物やその日のできごと
・家族やクラスで同症状の者の有無 等
<便の処理とお尻のケアについて>
○ 以下のことに留意し、感染予防のため適切な便処理と手洗い(液体石けんも
用いて流水で 30 秒以上実施。)をしっかりと行う。
・おむつ交換は決められた場所で行う (激しい下痢の時は保育室を避ける。)。
・処理者は必ず手袋をする。
・使い捨ておむつ交換専用シートを敷き、一回ずつ取り替える。
・お尻がただれやすいので頻回に清拭する。
・沐浴槽等でのシャワーは控える。
・汚れ物はビニール袋に入れて処理する。
・処理後は手洗いを十分に実施する。
※便の処理グッズの例
・使い捨て手袋
・ビニール袋
・使い捨ておむつ交換専用シート
・使い捨てマスク、使い捨てエプロン(激しい下痢の時の対応用)
※家庭へのアドバイスの例
○ 消化吸収の良い、おかゆ、野菜スープ、煮込みうどん(短く刻む)等を少量ずつゆ
っくり食べさせるよう促す。
○ 以下に掲げる下痢の時に控えるべき食べ物を伝える。
(参照:<下痢の対応・ケアについて>)
○ 経口補水液等により、適切な水分を補給するよう促す。
○ 入浴ができない場合は、お尻だけでもお湯で洗うこと、また、洗ったあとは、柔
らかいタオルを用いて、そっと押さえながら拭くことを伝える。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(83ページ)
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変更後 · 83ページ④ 嘔
おう
吐の時の対応
<保育中の対応について>
保護者への連絡が望ましい場合 至急受診が必要と考えられる場合
○ 複数回の嘔
おう
吐があり、水を飲んでも吐
くとき
○ 元気がなく機嫌、顔色が悪いとき
○ 吐き気がとまらないとき
○ 腹痛を伴う嘔
おう
吐があるとき
○ 下痢を伴う嘔
おう
吐があるとき
○ 嘔
おう
吐の回数が多く、顔色が悪いとき
○ 元気がなく、ぐったりしているとき
○ 血液やコーヒーのかすの様な物を吐いた
とき
○ 嘔
おう
吐のほかに、複数回の下痢、血液の混
じった便、発熱、腹痛等の諸症状が見られ
るとき
○ 脱水症状と思われるとき
(以下の症状に注意すること)
・下痢と一緒に嘔
おう
吐
・水分が摂れない
・唇や舌が乾いている
・尿が半日以上出ない
・尿の量が少なく、色が濃い
・目が落ちくぼんで見える
・皮膚の張りがない
※ 頭を打った後に嘔
おう
吐したり、意識がぼん
やりしたりしている時は、横向きに寝かせ
て救急車を要請し、その場から動かさない。
<登園前に保護者から相談を受けた場合の対応について>
以下の表に該当する場合には、登園を控えるよう保護者に伝えるなどの対応が必要。
登園を控えるのが望ましい場合
○ 24 時間以内に複数回の嘔
おう
吐がある、嘔
おう
吐と同時に体温がいつもより高いなどの症状が
みられる場合。
○ 食欲がなく、水分も欲しがらない、機嫌が悪く元気がない、顔色が悪くぐったりして
いるなどの症状がみられる場合。
<嘔
おう
吐の対応・ケアについて>
○ 嘔
おう
吐物を覆い、感染予防の為の適切な嘔
おう
吐物の処理を行う。
○ 嘔
おう
吐した子どもに対しては、以下のように対応を行う。
・うがいのできる子どもの場合、うがいをさせる。
・うがいのできない子どもの場合、嘔
おう
吐を誘発させないよう口腔
くう
内に残っている
嘔
おう
吐物を丁寧に取り除く。
・繰り返し嘔
おう
吐がないか様子を見る。
・何をきっかけに吐いたのか(咳で吐いたか、吐き気があったか等)確認する。
・流行状況等から感染症が疑われるときには、応援の職員を呼び、他の子どもを
別屋に移動させる。
・別室で保育しながら、安静にさせる。この際には、脱水症状に注意する。
・寝かせる場合には、嘔
おう
吐物が気管に入らないように体を横向きに寝かせる。
・嘔
おう
吐して 30 分~60 分程度後に吐き気がなければ、様子を見ながら、経口補水
液などの水分を少量ずつ摂らせる。
○ 頭を打った後に嘔
おう
吐したり、意識がぼんやりしたりしている時は、横向きに寝
かせて救急車を要請し、その場から動かさない。
<嘔
おう
吐物の処理について>
○ 以下の手順で嘔
おう
吐物を処理する。流行状況等から感染症が疑われるときには、
応援の職員を呼び、他の子どもを別室に移動させる。
・嘔
おう
吐物を外側から内側に向かって静かに拭き取る。
・嘔
おう
吐した場所の消毒を行う。(参照:別添2「保育所における消毒の種類と方
法」(p.72))
・換気を行う。
・処理に使用した物(手袋、マスク、エプロン、雑巾等)はビニール袋に密閉し
て、廃棄する。
・処理後は手洗い(液体石けんも用いて流水で 30 秒以上実施。)を行い、また、
状況に応じて、処理時に着用していた衣類の着替えを行う。
・汚染された子どもの衣服は、二重のビニール袋に密閉して家庭に返却する(保
育所では洗わないこと) 。
・家庭での消毒方法等について保護者に伝える。
※嘔
おう
吐物の処理グッズの例
・使い捨て手袋 ・ビニール袋
・使い捨てマスク ・使い捨て雑巾
・使い捨て袖付きエプロン ・消毒容器 (バケツにまとめて置く)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(84ページ)
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変更後 · 84ページ⑤ 咳
せき
の時の対応
<保育中の対応について>
保護者への連絡が望ましい場合 至急受診が必要と考えられる場合
○ 咳
せき
があり眠れないとき
○ ゼイゼイ音、ヒューヒュー音があるとき
○ 少し動いただけでも咳
せき
が出るとき
○ 咳
せき
とともに嘔
おう
吐が数回あるとき
○ ゼイゼイ音、ヒューヒュー音がして苦し
そうなとき
○ 犬の遠吠えのような咳
せき
が出るとき
○ 保育中に発熱し、息づかいが荒くなった
とき
○ 顔色が悪く、ぐったりしているとき
○ 水分が摂れないとき
○ 突然咳
せ
きこみ、呼吸が苦しそうになった
とき
※ 突然咳
せ
きこみ、呼吸困難になったときは
異物誤えんの可能性があります、異物を除
去し、救急車を要請します。
<登園前に保護者から相談を受けた場合の対応について>
以下の表に該当する場合には、登園を控えるよう保護者に伝えるなどの対応が必要。
登園を控えるのが望ましい場合
○ 夜間しばしば咳
せき
のために起きる、ゼイゼイ音、ヒューヒュー音や呼吸困難がある、呼
吸が速い、少し動いただけで咳
せき
が出るなどの症状がみられる場合。
<咳
せき
の対応・ケアについて>
○ 発熱を伴う時、また、複数の子どもに咳
せき
のほか類似の症状がみられる場合には、
別室で保育をする。
○ 水分補給をする(少量の湯ざまし、お茶等を頻回に補給する。)。
○ 咳
せき
込んだら前かがみの姿勢をとらせ、背中をさするか、軽いタッピングを行う。
○ 乳児は立て抱きし、背中をさするか軽いタッピングを行う。
○ 部屋の換気や湿度及び温度の調整をする。この際、環境の急激な変化、特に乾
燥には注意する。
○ 安静にし、呼吸を整えさせる。状態が落ち着いたら、保育に参加させる。
○ 午睡中は上半身を高くする。
○ 食事は消化の良い、刺激の少ないものにする。
(参照:「別添3③下痢の時の対応」(p.77))
※呼吸が苦しい時の観察のポイント
・呼吸が速い(多呼吸)
・肩を上下させる(肩呼吸)
・胸やのどが呼吸のたびに引っ込む(陥没呼吸)
・息苦しくて横になることができない(起坐
ざ
呼吸)
・小鼻をピクピクさせる呼吸(鼻翼呼吸)
・吸気に比べて呼気が2倍近く長くなる(呼気の延長)
・呼吸のたびにゼイゼイ音、ヒューヒュー音がある(喘
ぜん
鳴)
・走ったり、動いたりするだけでも咳
せき
込む
・会話が減る、意識がもうろうとする
※正常呼吸数(1分あたり)
呼吸の様子が気になる時は、下記回数をめやすにする。
・新生児 40~50 回
・乳 児 30~40 回
・幼 児 20~30 回
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(85ページ)
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変更後 · 85ページ⑥ 発しんの時の対応
<保育中の対応について>
保護者に連絡し、受診が必要と考えられる場合
○ 発しんが時間とともに増えたとき
発しんの状況から、以下の感染症の可能性を念頭におき、対応すること
・かぜのような症状を伴う発熱後、一旦熱がやや下がった後に再度発熱し、赤い発しん
が全身に広がった(麻しん)
・微熱程度の熱が出た後に、手の平、足の裏、口の中に水疱が出た。(手足口病)
※膝やおしりに発しんが出ることもある
・38℃以上の熱が3~4日続き下がった後、全身に赤い発しんが出た(突発性発しん)
・発熱と同時に発しんが出た(風しん、溶連菌感染症)
・微熱と同時に両頬にりんごのような紅斑が出た(伝染性紅斑)
・水疱状の発しんが出た(水痘)
※発熱やかゆみには個人差がある
※ 食物摂取後に発しんが出現し、その後、腹痛や嘔
おう
吐などの消化器症状や、息苦しさな
どの呼吸器症状が出現してきた場合は、食物アレルギーによるアナフィラキシーの可能
性があり、至急受診が必要となります。
(参照:「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf
「保育所におけるアレルギー対応ガイドラインQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku04.pdf)
<登園前に保護者から相談を受けた場合の対応について>
以下の表に該当する場合には、登園を控えるよう保護者に伝えるなどの対応が必要。
登園を控えるのが望ましい場合
○ 発熱とともに発しんのある場合。
○ 感染症による発しんが疑われ、医師より登園を控えるよう指示された場合。
○ 口内炎がひどく食事や水分が摂れない場合。
○ 発しんが顔面等にあり、患部を覆えない場合。
○ 浸出液が多く他児への感染のおそれがある場合。
○ かゆみが強く手で患部を掻いてしまう場合。
<発しんの対応・ケアについて>
○ 発熱を伴う時、また、複数の子どもに類似の発しんがみられる場合には、別
室で保育する。
○ 体温が高くなったり、汗をかいたりするとかゆみが増すので、部屋の環境や
寝具に気をつける。室温が高い時は換気を行ったり、空調等で調整を行ったり
する。
(参照:適切な室内環境のめやすについては「別添3②発熱時の対応」
(p.76))
○ 爪が伸びている場合は短く切り(ヤスリをかけて)皮膚を傷つけないように
する。
○ 皮膚に刺激の少ない木綿等の材質の下着を着せる。
○ 口の中に水疱
ほう
や潰瘍
かいよう
ができている時は痛みで食欲が落ちるため、おかゆ等の
水分の多いものやのど越しの良いもの(プリン、ヨーグルト、ゼリー等)を与
える。酸っぱいもの、辛いものなど刺激の強いものは避けて、薄味のものを与
える。
※発しんが出ている時の観察のポイント
・時間とともに増えていかないか
・出ている場所はどこか(どこから出始めて、どうひろがったか)
・発しんの形はどうなっていのか(盛り上がっているか、どんな形か)
・かゆがるか
・痛がるか
・他の症状はないか
※発しんの種類
発しんは皮膚に見られる色や形の病的な変化で、以下のようなものがある。
紅 斑 盛り上がりの無い赤色のもの。色は血管が拡張したため。
紫 斑 盛り上がりの無い紫~赤紫色のもの。色は皮膚内で出血したため。
白 斑 盛り上がりの無い白色のもの。色は色素が脱失したため。
丘しん 5mm 程度までの半球状に皮膚から盛り上がったもの(ぶつぶつ)。
結
けっ
節
せつ
丘しんより大きく、皮膚から盛り上がったもの(しこり)。
水 疱
ほう
水様のものを含んで皮膚から盛り上がったもの(水ぶくれ)。
膿
のう
疱
ほう
膿
うみ
様のものを含んで皮膚から盛り上がったもの(うみ)。
びらん 皮膚が薄くはがれたもの(ただれ)。液が染み出て、表面が浸潤している。
潰 瘍 びらんよりも深く皮膚が傷ついたもの。
痂
か
疲 膿
うみ
や皮膚が乾燥して固まったもの(かさぶた)。
7680
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(87ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 87ページ別添4 医師の意見書及び保護者の登園届
保育所では、感染症に罹
り
患した子どもの体調ができるだけ速やかに回復するよう
迅速かつ適切に対応するとともに、乳幼児が長時間にわたり集団で生活する保育所
内で周囲への感染拡大を防止する観点から、学校保健安全法施行規則に規定する出
席停止の期間の基準に準じて、あらかじめ登園のめやすを確認しておく必要があり
ます。
罹
り
患した子どもが登園を再開する際の取扱いについては、子どもの負担や医療機
関の状況も考慮して、各保育所において、市区町村の支援の下、地域の医療機関等
と協議して、その取扱いを決めることが大切になります。協議の結果、登園を再開
する際には、疾患の種類に応じて、「意見書(医師が記入)」又は「登園届(保護者
が記入)」を保護者から保育所に提出するという取扱いをすることが考えられます。
なお、意見書及び登園届については、一律に作成・提出が必要となるものではあり
ませんが、協議の結果、各保育所において、意見書及び登園届の作成・提出が必要
となった場合には、事前に保護者に対して十分に周知することが重要です。
別添4では、「医師が意見書を記入することが考えられる感染症」と「医師の診断
を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症」について、意見書及
び登園届の参考様式を示すとともに、それぞれについて、感染症名、感染しやすい
期間及び登園のめやすを示します(表8、表9)。
(参照:「3(3)罹患した子どもが登園する際の対応」(p.36))
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(88ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 88ページ<意見書(医師記入)>(参考様式)
※意見書は、一律に作成・提出する必要があるものではありません。
意 見 書(医師記入)
保育所施設長 殿
入所児童氏名
年 月 日 生
(病名) (該当疾患に☑をお願いします)
麻しん(はしか)※
インフルエンザ※
新型コロナウイルス感染症※
風しん
水痘(水ぼうそう)
流行性耳下腺炎 (おたふくかぜ)
結核
咽頭結膜熱(プール熱)※
流行性角結膜炎
百日咳
腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111等)
急性出血性結膜炎
侵襲性髄膜炎菌感染症(髄膜炎菌性髄膜炎)
症状も回復し、集団生活に支障がない状態になりました。
年 月 日から登園可能と判断します。
年 月 日
医療機関名
医師名
※必ずしも治癒の確認は必要ありません。意見書は症状の改善が認められた段階で
記入することが可能です。
※かかりつけ医の皆さまへ
保育所は乳幼児が集団で長時間生活を共にする場です。感染症の集団発症や流行をで
きるだけ防ぐことで、一人一人の子どもが一日快適に生活できるよう、上記の感染症に
ついて意見書の記入をお願いします。
※保護者の皆さまへ
上記の感染症について、子どもの病状が回復し、かかりつけ医により集団生活に支障
がないと判断され、登園を再開する際には、この「意見書」を保育所に提出して下さい。
参考様式
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(89ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 89ページ表8 医師が意見書を記入することが考えられる感染症
感染症名 感染しやすい期間(※) 登園のめやす
麻しん(はしか) 発症1日前から発しん出現
後の4日後まで
解熱後3日を経過しているこ
と
インフルエンザ 症状が有る期間(発症前24
時間から発病後3日程度ま
でが最も感染力が強い)
発症した後5日経過し、かつ解
熱した後2日経過しているこ
と(乳幼児にあっては、3日経
過していること)
新型コロナウイルス感染
症
発症後5日間
発症した後5日を経過し、かつ
症状が軽快した後1日を経過
すること
※無症状の感染者の場合は、検体
採取日を0日目として、5日を
経過すること
風しん 発しん出現の7日前から7
日後くらい
発しんが消失していること
水痘(水ぼうそう) 発しん出現1~2日前から
痂
か
皮(かさぶた)形成まで
すべての発しんが痂
か
皮(かさぶ
た)化していること
流行性耳下腺
じ か せ ん
炎
(おたふくかぜ)
発 症 3 日 前 か ら 耳下腺
じ か せ ん
腫
脹
ちょう
後4日
耳下腺
じ か せ ん
、顎下
が っ か
腺
せん
、舌下
ぜ っ か
腺
せん
の腫 脹
ちょう
が発現してから5日経過し、か
つ全身状態が良好になってい
ること
結核 - 医師により感染の恐れがない
と認められていること
咽頭
いんとう
結膜熱(プール熱) 発熱、充血等の症状が出現
した数日間
発熱、充血等の主な症状が消失
した後2日経過していること
流行性角
かく
結膜炎 充血、目やに等の症状が出
現した数日間
結膜炎の症状が消失している
こと
百日咳
せき
抗菌薬を服用しない場合、
咳
せき
出現後3週間を経過する
まで
特有の咳
せき
が消失していること
又は適正な抗菌性物質製剤に
よる5日間の治療が終了して
いること
腸管出血性大腸菌感染症
(O157、O26、O111等)
-
医師により感染のおそれがな
いと認められていること。
(無症状病原体保有者の場合、
トイレでの排泄
せつ
習慣が確立し
ている5歳以上の小児につい
ては出席停止の必要はなく、ま
た、5歳未満の子どもについて
は、2回以上連続で便から菌が
検出されなければ登園可能で
ある。)
急性出血性結膜炎 - 医師により感染の恐れがない
と認められていること
侵襲性髄
ずい
膜炎菌感染症
(髄
ずい
膜炎菌性髄
ずい
膜炎) - 医師により感染の恐れがない
と認められていること
※感染しやすい期間を明確に提示できない感染症については(-)としている。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(90ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 90ページ<登園届(保護者記入)>(参考様式)
※登園届は、一律に作成・提出する必要があるものではありません。
登 園 届 (保護者記入)
保育所施設長殿
入所児童名
年 月 日 生
(病名) (該当疾患に☑をお願いします)
溶連菌感染症
マイコプラズマ肺炎
手足口病
伝染性紅斑(りんご病)
ウイルス性胃腸炎
(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス等)
ヘルパンギーナ
RSウイルス感染症
帯状疱しん
突発性発しん
(医療機関名) ( 年 月 日受診)におい
て
病状が回復し、集団生活に支障がない状態と判断されましたので 年 月
日より登園いたします。
年 月 日
保護者名
※保護者の皆さまへ
保育所は、乳幼児が集団で長時間生活を共にする場です。感染症の集団での発症や流
行をできるだけ防ぐことで、一人一人の子どもが一日快適に生活できるよう、上記の感
染症については、登園のめやすを参考に、かかりつけ医の診断に従い、登園届の記入及
び提出をお願いします。
参考様式
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(91ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 91ページ表9 医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症
感染症名 感染しやすい期間 登園のめやす
溶連菌感染症 適切な抗菌薬治療を開始す
る前と開始後1日間
抗菌薬内服後24~48時間が経
過していること
マイコプラズマ肺炎 適切な抗菌薬治療を開始す
る前と開始後数日間
発熱や激しい咳
せき
が治まってい
ること
手足口病 手足や口腔内に水疱
ほう
・潰瘍
かいよう
が発症した数日間
発熱や口腔内の水疱
ほう
・潰瘍
かいよう
の影
響がなく、普段の食事がとれる
こと
伝染性紅斑
(りんご病) 発しん出現前の1週間 全身状態が良いこと
ウイルス性胃腸炎
(ノロウイルス、ロタウ
イルス、アデノウイルス
等)
症状のある間と、症状消失
後1週間(量は減少してい
くが数週間ウイルスを排出
しているので注意が必要)
嘔
おう
吐、下痢等の症状が治まり、
普段の食事がとれること
ヘルパンギーナ
急性期の数日間(便の中に
1か月程度ウイルスを排出
しているので注意が必要)
発熱や口腔内の水疱
ほう
・潰瘍
かいよう
の影
響がなく、普段の食事がとれる
こと
RSウイルス感染症 呼吸器症状のある間 呼吸器症状が消失し、全身状態
が良いこと
帯状疱
ほう
しん 水疱
ほう
を形成している間 すべての発しんが痂
か
皮(かさぶ
た)化していること
突発性発しん - 解熱し機嫌が良く全身状態が
良いこと
※感染しやすい期間を明確に提示できない感染症については(-)としている。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(92ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 92ページ(参考)感染症対策に資する公表情報
1.感染症全般
・厚生労働省(感染症情報)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekka
ku-kansenshou/index.html
・国立感染症研究所
(トップページ)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/
(疾患名で探す感染症の情報)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases.html
・厚生労働省検疫所(FORTH)
http://www.forth.go.jp/index.html
・国立医薬品食品衛生研究所
http://www.nihs.go.jp/kanren/shokuhin.html
2.具体的な感染症に関するQ&A等
・腸管出血性大腸菌感染症
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177609.html
・マイコプラズマ肺炎
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou30/index.html
・RSウイルス感染症
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/rs_qa.html
・感染性胃腸炎(ノロウイルス)
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
・感染性胃腸炎(ロタウイルス)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-
kansenshou19/Rotavirus/index.html
・手足口病
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/hfmd.html
・咽頭
いんとう
結膜熱
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/01.html
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(93ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 93ページ・インフルエンザ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
・結核と BCG ワクチン
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
kansenshou/bcg/
・ポリオとポリオワクチン
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/qa.html
・日本脳炎
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/dl/nouen_qa.pdf
・風しん
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
kansenshou/rubella/
・麻しん
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
kansenshou/measles/index.html
・水痘
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkak
u-kansenshou/varicella/index.html
・B型肝炎
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-
Kenkoukyoku/0000137554.pdf
・デング熱
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-
kansenshou19/dengue_fever_qa.html
・動物由来感染症
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkak
u-kansenshou18/index.html
3.感染症発生動向
・国立感染症研究所ホームページ(感染症発生動向調査 週報(IDWR))
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html
・学校等欠席者・感染症情報システムについて((公財)日本学校保健会)
https://www.gakkohoken.jp/system_information/
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(94ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 94ページ4.感染症対策に関するお知らせ(ポスター等)
・咳
せき
エチケット
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
・インフルエンザ予防対策
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/keihatu.html
・麻しん
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
kansenshou/measles/dl/leaf_z.pdf
・風しん
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
kansenshou/rubella/dl/poster09.pdf
・感染症に関する啓発ツール(ポスター(風しん、麻しん)、リーフレット(定期の予防接種)等)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkak
u-kansenshou/keihatsu_tool/index.html
・予防接種スケジュール(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/component/content/article/320-infectious-
diseases/vaccine/2525-v-schedule.html
5.その他(感染症に関する解説書等)
・学校において予防すべき感染症の解説(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1353635.htm
・学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説((公財)日本小児科学
会)
https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=46
・保育所等における感染症対策に関する研究(平成 28 年度研究報告書)
http://www.fmu.ac.jp/home/pediatrics/resources/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E
6%89%80%E7%AD%89%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%
E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E5%AF%BE%E7%AD%96.pdf
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(95ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 95ページ・厚生労働省・経済産業省・消費者庁「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html
(以下 HP 抜粋)
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価
をとりまとめたことをうけ、これらの結果も含め、新型コロナウイルスの消毒・除菌方法につい
て、現在わかっていることをまとめました。
1. ウイルスを減らし感染予防をしましょう
新型コロナウイルスへの感染は、ウイルスを含む飛沫が口、鼻や眼などの粘膜に触れること、また
は、ウイルスがついた手指で口、鼻や眼の粘膜に触れることで起こります。
このため、飛沫を吸い込まないよう人との距離を確保し、会話時にマスクを着用し、手指のウイル
スは洗い流すことが大切です。さらに、身の回りのモノを消毒することで、手指につくウイルスを
減らすことが期待できます。
現在、「消毒」や「除菌」の効果をうたう様々な製品が出回っていますが、目的にあった製品を、
正しく選び、正しい方法で使用しましょう。
【参考情報1 「消毒」と「除菌」について】
「消毒」は、菌やウイルスを無毒化することです。「薬機法」(※1)に基づき、厚生労働大臣
が品質・有効性・安全性を確認した「医薬品・医薬部外品」の製品に記されています。
「除菌」は、菌やウイルスの数を減らすことです。「医薬品・医薬部外品」以外の製品に記され
ることが多いようです。「消毒」の語は使いませんが、実際には細菌やウイルスを無毒化でき
る製品もあります(一部の洗剤や漂白剤など)。
なお、「医薬品・医薬部外品」の「消毒剤」であっても、それ以外の「除菌剤」であっても、全
ての菌やウイルスに効果があるわけではなく、新型コロナウイルスに有効な製品は一部である
ことに注意が必要です。
また、手指など人体に用いる場合は、品質・有効性・人体への安全性が確認された「医薬品・医
薬部外品」(「医薬品」「医薬部外品」との表示のあるもの)を使用してください。
※1 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
また、どの消毒剤・除菌剤を購入する場合でも、使用方法、有効成分、濃度、使用期限などを確認し、
情報が不十分な場合には使用を控えましょう。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス感染症対策 消毒や除菌効果を謳う商
品は、目的に合ったものを、正しく選びましょう。」
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(96ページ)
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変更後 · 96ページ新型コロナウイルス消毒・除菌方法一覧(それぞれ所定の濃度があります)
方法 モノ 手指 現在の市販品の薬機法上の整理
水及び石鹸よる洗浄 ○ ○ ―
熱水 ○ × ―
アルコール消毒液 〇 〇 医薬品・医薬部外品(モノ
への適用は「雑品」)
次亜塩素酸ナトリウム水溶液
(塩素系漂白剤) 〇 × 「雑品」(一部、医薬品)
手指用以外の界面活性剤
(洗剤) 〇 -
(未評価)
「雑品」(一部、医薬品・
医薬部外品)
次亜塩素酸水
(一定条件を満たすもの) ○ -
(未評価) 「雑品」(一部、医薬品)
亜塩素酸水 ○ -
(未評価) 「雑品」(一部、医薬品)
※薬機法上の承認を有する製品が一部あり、そのような製品は手指消毒も可能。
※一部、食品添加物に該当する製品があり、食品衛生法の規制がかかる場合があります。
2. 手や指などのウイルス対策
1.手洗い
手や指についたウイルスの対策は、洗い流すことが最も重要です。手や指に付着しているウイルスの
数は、流水による 15 秒の手洗いだけで1/100 に、石けんやハンドソープで 10 秒もみ洗いし、流水
で 15 秒すすぐと 1 万分の1に減らせます。
手洗いの後、さらに消毒液を使用する必要はありません。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょ
う。」
2.アルコール(濃度 70%以上 95%以下のエタノール)
手洗いがすぐにできない状況では、アルコール消毒液も有効です。
アルコールは、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。
また、手指など人体に用いる場合は、品質・有効性・人体への安全性が確認された「医薬品・医薬部
外品」(「医薬品」「医薬部外品」との表示のあるもの)を使用してください。
<使用方法>濃度 70%以上 95%以下(※)のエタノールを用いて、よくすりこみます。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(97ページ)
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変更後 · 97ページ(※) 60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上の
エタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません。
該当する高濃度エタノール製品に関する取り扱いはこちら:
新型コロナウイルス感染症の発生に伴う食品添加物製剤たる高濃度エタノール製品の使用について
(令和 3 年 5 月 31 日)
新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度 エタノール製品の使用について(改定(その2))(令
和 3 年 4 月 22 日)
<注意事項>※アルコールに過敏な方は使用を控えてください。
※引火性があります。空間噴霧は絶対にやめてください。
参考:厚生労働省「新型コロナウイルスに関する Q&A」(“新型コロナウイルスについて”問8 食品
を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか。)
3. モノに付着したウイルス対策
1.熱水
食器や箸などには、熱水でウイルスを死滅させることができます。
<使用方法>80℃の熱水に10分間さらします。
<注意事項>※やけどに注意してください。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょ
う。」
2.塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)
テーブル、ドアノブなどには、市販の塩素系漂白剤の主成分である「次亜塩素酸ナトリウム」が有効
です。「次亜塩素酸」の酸化作用などにより、新型コロナウイルスを破壊し、無毒化するものです。
<使用方法>市販の家庭用漂白剤を、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が 0.05%になるように薄めて拭
きます。その後、水拭きしましょう。
<注意事項>※塩素に過敏な方は使用を控えてください。
※目に入ったり、皮膚についたりしないよう注意してください。
※飲み込んだり、吸い込んだりしないよう注意してください。
※酸性のものと混ぜると塩素ガスが発生して危険です。
※「次亜塩素酸水」とは違います(参考情報2を参照)。「次亜塩素酸ナトリウム」を水で薄めただけ
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(98ページ)
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変更後 · 98ページでは、「次亜塩素酸水」にはなりません。
※金属製のものに次亜塩素酸ナトリウムを使用すると、腐食する可能性があるので注意してくださ
い。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょ
う。」
3.洗剤(界面活性剤)
テーブル、ドアノブなどには、市販の家庭用洗剤の主成分である「界面活性剤」も一部有効です。界
面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。9 種類の界面活性剤が新型コロナ
ウイルスに有効であることが確認されています(NITE の検証による)。
NITE検証試験結果から有効と判断された界面活性剤(9 種)
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
・純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)
<使用方法>有効な界面活性剤が含まれた家庭用洗剤を選びます。
1.家具用洗剤の場合、製品記載の使用方法に従ってそのまま使用します。
2.台所用洗剤の場合、薄めて使用します。
(有効な界面活性剤を含む洗剤のリストや、洗剤の使い方を、NITEウェブサイトで公開していま
す。)
<注意事項>※目に入らないよう注意してください。
※原則、手指や皮膚に使用しないでください。(手指用の製品は使用できます。)
※飲み込んだり、吸い込んだりしないよう注意してください。
※NITE ではこれら9種類の界面活性剤につきノロウイルスなど、他の病原体への効果は検証してい
ません。
参考:「NITE が行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」
参考:ポスター「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう」
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(99ページ)
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変更後 · 99ページ4.次亜塩素酸水
テーブル、ドアノブなどには、一部の「次亜塩素酸水」も有効です。
「次亜塩素酸水」は、「次亜塩素酸」を主成分とする、酸性の溶液です。酸化作用により、新型コロナ
ウイルスを破壊し、無毒化するものです。いくつかの製法がありますが、一定濃度の「次亜塩素酸水」
が新型コロナウイルスの感染力を一定程度減弱させることが確認されています(NITE の検証)。
<使用方法>消毒したいモノの汚れをあらかじめ落としておきます。
1.拭き掃除には、有効塩素濃度 80ppm 以上(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを水に溶かした
製品の場合は 100ppm 以上)の次亜塩素酸水を使い、消毒したいモノに対して十分な量で濡らし
てください。濡らした後、きれいな布やペーパーで拭き取ってください。
2.流水でかけ流す場合には、生成されたばかりの有効塩素濃度 35ppm 以上の次亜塩素酸水を使い、
消毒したいモノに対して流水掛け流しを行ってください。掛け流した後、きれいな布やペーパーで
拭き取ってください。
<注意事項>※塩素に過敏な方は使用を控えてください。
※製品に記載された使用上の注意を正しく守ってください。
※希釈用の製品は正しく希釈して使いましょう。
※酸性の製品やその他の製品と混合・併用しないでください。
※眼や皮膚についたり、飲み込んだりしないよう注意してください。
※使用の際は、酸性度(pH)・有効塩素濃度や使用期限等を確認しましょう。
※紫外線に弱いため、遮光性のボトル等を使用し、冷暗所に保管しましょう。
※「次亜塩素酸ナトリウム」とは違います(参考情報2を参照)。「次亜塩素酸ナトリウム」を水で薄
めただけでは、「次亜塩素酸水」にはなりません。
※NITE の検証では、20 秒反応させた試験を行い、有効性を確認しています。
参考:「NITE が行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「次亜塩素酸水を使ってモノの消毒をする場合の使用方法」
【参考情報2 「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」について】
「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」は、名前が似ていますが、異なる物質ですので、
混同しないようにしてください。
「次亜塩素酸ナトリウム」は、アルカリ性で、酸化作用を持ちつつ、原液で長期保存ができるよ
うになっています。ハイターなどの塩素系漂白剤が代表例です。
「次亜塩素酸水」は、酸性で、「次亜塩素酸ナトリウム」と比べて不安定であり、短時間で酸化さ
せる効果がある反面、保存状態次第では時間と共に急速に効果が無くなります。
「次亜塩素酸水」にはいくつかの製法がありますが、このうち、食塩水や塩酸を電気分解して生
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(100ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 100ページ成した「次亜塩素酸水」には、食品添加物(殺菌料)に指定され、規格が定められたものもあり、
食品加工工場における野菜の洗浄などに使われます。
また、次亜塩素酸ナトリウムを原料に、酸を加えたり、イオン交換等をすることで酸性に調整し
たものも「次亜塩素酸水」として販売されています。これには規格や基準が無く、成分がはっき
りしないものもあります。また、「pH を調整した次亜塩素酸ナトリウム」と称して販売する例が
あり、アルカリ性の「次亜塩素酸ナトリウム」と酸性の「次亜塩素酸水」の混同の一因になって
います。
このほか、「ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム」などの粉末で、水に溶かすことで「次亜塩素酸
水」を作れる商品も販売されています。
5.アルコール(濃度 70%以上 95%以下のエタノール)【再掲】
<使用方法>濃度 70%以上 95%以下(※)のエタノールを用いて拭き取ります。
(※) 60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上の
エタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません
<注意事項>※アルコール過敏症の人は使用を控えてください。
※引火性があります。空間噴霧は絶対にやめてください。
6.亜塩素酸水
<使用方法>
1.製品の用法・用量に従って必要に応じて希釈します。
2.清拭する場合、遊離塩素濃度 5ppm(5mg/L)(※キッチン、バス、トイレなどには、遊離塩素
濃度 10ppm(10mg/L))以上の亜塩素酸水をペーパータオル等に染み込ませてから対象物を清拭
(拭いた後数分以上置くこと。)してください。その後、水気を拭き取って乾燥させて下さい。
3.浸漬する場合、対象物を遊離塩素濃度 5ppm(5mg/L)(※キッチン、バス、トイレなどには、
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(101ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 101ページ遊離塩素濃度 10ppm(10mg/L))以上の亜塩素酸水に浸漬(数分以上浸すこと。)し、取り出し
た後に水気を拭き取って乾燥させてください。
4.排泄物やおう吐物等の汚物がある場合、汚物をペーパータオル等で静かに拭き取った上で、汚物
のあった場所にペーパータオル等を敷き、その上に遊離塩素濃度 100ppm(100mg/L)以上の亜
塩素酸水をまきます(数分以上置くこと。)。ペーパータオル等を回収後、残った亜塩素酸水を拭き
取って乾燥させてください。
<注意事項>
※目に入ったり、皮膚についたりしないよう注意してください。
※飲み込んだり、吸い込んだりしないよう注意してください。
※酸性の製品やそのほかの製品と混合や併用しないでください。
※製品に定められた用法・用量を遵守し、それ以外の使用方法で使用しないでください。
※使用の際は必ず換気してください。
※直射日光の当たらない湿気の少ない冷暗所に保管してください。
※その他製品の注意事項をよく読んでください。
4. 空気中のウイルス対策
○換気
新型コロナウイルス等の微粒子を室外に排出するためには、こまめに換気を行い、部屋の空気を入れ
換えることが必要です。
室内温度が大きく上がらない又は下がらないよう注意しながら、定期的な換気を行いましょう。窓を
使った換気を行う場合、風の流れができるよう、2方向の窓を、1時間に2回以上、数分間程度、全
開にしましょう。
参考:厚生労働省「新型コロナウイルスに関する Q&A」(“緊急事態宣言と政府の方針”問2 新型コ
ロナウイルス感染防止を日常に取り入れた『新しい生活様式』とは何ですか。)
なお、人がいる環境に、消毒や除菌効果を謳う商品を空間噴霧して使用することは、眼、皮膚への付
着や吸入による健康影響のおそれがあることから推奨されていません。各製品が健康影響のおそれが
あるものかどうかについては、各製品の安全性情報や使用上の注意事項等を確認いただき、消費者に
御判断いただくものと考えております。個々の製品の使用に当たり、その安全性情報や使用上の注意
事項等を守って適切に使用することを妨げるものではありません。また、消毒や除菌効果を謳う商品
をマスクに噴霧し、薬剤を吸引してしまうような状態でマスクを使用することは、健康被害のおそれ
があることから推奨されていません。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス感染症対策 消毒や除菌効果を謳う商
品は、目的に合ったものを、正しく選びましょう。」
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(102ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 102ページ5. (補論)空間噴霧について
世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスに対する消毒に関する見解の中で、「室内空間で日
常的に物品等の表面に対する消毒剤の(空間)噴霧や燻蒸をすることは推奨されない」としており、
また、「路上や市場と言った屋外においても COVID19 やその他の病原体を殺菌するために空間噴霧
や燻蒸することは推奨せず」「屋外であっても、人の健康に有害となり得る」としています。また、
「消毒剤を(トンネル内、小部屋、個室などで)人体に対して空間噴霧することはいかなる状況であ
っても推奨されない」としています。(5 月 15 日発表)
また、米国疾病予防管理センター(CDC)は、医療施設における消毒・滅菌に関するガイドライン
の中で、「消毒剤の(空間)噴霧は、空気や環境表面の除染方法としては不十分であり、日常的な患
者ケア区域における一般的な感染管理として推奨しない」としています。
参考:WHO「COVID-19 に係る環境表面の洗浄・消毒」(2020 年 5 月 15 日)
参考:米CDC「医療施設における消毒と滅菌のための CDC ガイドライン 2008」
これらの国際的な知見に基づき、厚生労働省では、薬機法上の「消毒剤」について、人の眼や皮膚に
付着したり、吸い込むおそれのある場所での空間噴霧をおすすめしていません。薬機法上の「消毒剤」
としての承認が無く、「除菌」のみをうたっているものであっても、眼や皮膚への付着や吸入による
健康影響のおそれがあるものについては、ここに含まれます。健康影響のおそれがあるものかどうか
については、各製品の安全性情報や使用上の注意事項等を確認いただき、消費者に御判断いただくも
のと考えております。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス感染症対策 消毒や除菌効果を謳う商
品は、目的に合ったものを、正しく選びましょう。」
これまで、消毒剤の有効かつ安全な空間噴霧方法について、科学的に確認が行われた例はありません。
また、現時点では、薬機法に基づいて品質・有効性・安全性が確認され、「空間噴霧用の消毒剤」とし
て承認が得られた医薬品・医薬部外品も、ありません。
【参考情報3 「次亜塩素酸水」の空間噴霧について】
「次亜塩素酸水」の空間噴霧で、付着ウイルスや空気中の浮遊ウイルスを除去できるかは、メーカ
ー等が工夫を凝らして試験をしていますが、国際的に評価方法は確立されていません。
安全面については、メーカーにおいて一定の動物実験などが行われているようです。ただ、消毒剤
や、その他ウイルスの量を減少させる物質を空間噴霧して使用することは、眼や皮膚への付着や吸
入による健康影響のおそれがあることから推奨していません。各製品が健康影響のおそれがあるも
のかどうかについては、各製品の安全性情報や使用上の注意事項等を確認いただき、消費者に御判
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(103ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 103ページ断いただくものと考えております。個々の製品の使用に当たり、その安全性情報や使用上の注意事
項等を守って適切に使用することを妨げるものではありません。
なお、ウイルスを無毒化することを効能・効果として明示とする場合、医薬品・医薬部外品の承認
が必要です。現時点で、「空間噴霧用の消毒薬」として承認が得られた次亜塩素酸水はありません。
特に、人がいる空間への次亜塩素酸ナトリウム水溶液の噴霧については、眼や皮膚に付着したり吸入
したりすると危険であり、噴霧した空間を浮遊する全てのウイルスの感染力を滅失させる保証もない
ことから、絶対に行わないでください。
参考:厚生労働省「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2)」(令和
2年4月7日)
6. 参考資料・本ページの内容のお問い合わせ先
(参考資料)
○ NITE 検討会報告書
https://www.nite.go.jp/information/koronataisaku20200522.html
(お問い合わせ先)
○ 一般的な消毒方法について
厚生労働省 コールセンター 0120-565-653
受付時間:9 時~21 時(土日祝日も実施)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(104ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 104ページ関係法令等
○ 児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号)(抄)
第三十四条の十六 市町村は、家庭的保育事業等の設備及び運営について、条例で基準を定
めなければならない。この場合において、その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的
な発達のために必要な保育の水準を確保するものでなければならない。
② 市町村が前項の条例を定めるに当たつては、次に掲げる事項については内閣府令で定め
る基準に従い定めるものとし、その他の事項については内閣府令で定める基準を参酌する
ものとする。
一 家庭的保育事業等に従事する者及びその員数
二 家庭的保育事業等の運営に関する事項であつて、児童の適切な処遇及び安全の確保並
びに秘密の保持並びに児童の健全な発達に密接に関連するものとして内閣府令で定め
るもの
③ 家庭的保育事業等を行う者は、第一項の基準を遵守しなければならない。
第四十五条 都道府県は、児童福祉施設の設備及び運営について、条例で基準を定めなけれ
ばならない。この場合において、その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達の
ために必要な生活水準を確保するものでなければならない。
② 都道府県が前項の条例を定めるに当たつては、次に掲げる事項については内閣府令で定
める基準に従い定めるものとし、その他の事項については内閣府令で定める基準を参酌す
るものとする。
一 児童福祉施設に配置する従業者及びその員数
二 児童福祉施設に係る居室及び病室の床面積その他児童福祉施設の設備に関する事項
であつて児童の健全な発達に密接に関連するものとして内閣府令で定めるもの
三 児童福祉施設の運営に関する事項であつて、保育所における保育の内容その他児童
(助産施設にあつては、妊産婦)の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持並びに
児童の健全な発達に密接に関連するものとして内閣府令で定めるもの
③ 内閣総理大臣は、前項の内閣府令で定める基準(同項第三号の保育所における保育の内
容に関する事項に限る。)を定めるに当たつては、学校教育法第二十五条第一項の規定に
より文部科学大臣が定める幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項並びに認定
こども園法第十条第一項の規定により主務大臣が定める幼保連携型認定こども園の教育
課程その他の教育及び保育の内容に関する事項との整合性の確保並びに小学校及び義務
教育学校における教育との円滑な接続に配慮しなければならない。
④ 内閣総理大臣は、前項の内閣府令で定める基準を定めるときは、あらかじめ、文部科学
大臣に協議しなければならない。
⑤ 児童福祉施設の設置者は、第一項の基準を遵守しなければならない。
⑥ 児童福祉施設の設置者は、児童福祉施設の設備及び運営についての水準の向上を図るこ
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(105ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 105ページとに努めるものとする。
○ 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)(抄)
(衛生管理等)
第十条 児童福祉施設に入所している者の使用する設備、食器等又は飲用に供する水につい
ては、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 児童福祉施設は、当該児童福祉施設において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延し
ないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3 (略)
5 児童福祉施設には、必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、それらの管理を適
正に行わなければならない。
(職員)
第三十三条 保育所には、保育士(特区法第十二条の五第五項に規定する事業実施区域内に
ある保育所にあつては、保育士又は当該事業実施区域に係る国家戦略特別区域限定保育士。
次項において同じ。)、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業務の全
部を委託する施設にあつては、調理員を置かないことができる。
2 保育士の数は、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児お
おむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね二十人につき一人
以上、満四歳以上の幼児おおむね三十人につき一人以上とする。ただし、保育所一につき
二人を下ることはできない。
(保育の内容)
第三十五条 保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、そ
の内容については、厚生労働大臣が定める指針に従う。
○ 家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準(平成 26 年厚生労働省令第 61 号)(抄)
(衛生管理等)
第十四条 家庭的保育事業者等は、利用乳幼児の使用する設備、食器等又は飲用に供する水
について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 家庭的保育事業者等は、家庭的保育事業所等において感染症又は食中毒が発生し、又は
まん延しないように、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研
修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施するよう努めなけ
ればならない。
3 家庭的保育事業所等には、必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、それらの管
理を適正に行わなければならない。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(106ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 106ページ4 居宅訪問型保育事業者は、保育に従事する職員の清潔の保持及び健康状態について、必
要な管理を行わなければならない。
5 居宅訪問型保育事業者は、居宅訪問型保育事業所の設備及び備品について、衛生的な管
理に努めなければならない。
(職員)
第二十三条 家庭的保育事業を行う場所には、次項に規定する家庭的保育者、嘱託医及び調
理員を置かなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、調理員
を置かないことができる。
一・二 (略)
2・3 (略)
(職員)
第二十九条 小規模保育事業所 A 型には、保育士(特区法第十二条の五第五項に規定する事
業実施区域内にある小規模保育事業所 A 型にあっては、保育士又は当該事業実施区域に係
る国家戦略特別区域限定保育士。次項において同じ。)、嘱託医及び調理員を置かなけれ
ばならない。ただし、調理業務の全部を委託する小規模保育事業所 A 型又は第十六条第一
項の規定により搬入施設から食事を搬入する小規模保育事業所 A 型にあっては、調理員を
置かないことができる。
2・3 (略)
(職員)
第三十一条 小規模保育事業 B 型を行う事業所(以下「小規模保育事業所 B 型」という。)に
は、保育士(特区法第十二条の五第五項に規定する事業実施区域内にある小規模保育事業
所 B 型にあっては、保育士又は当該事業実施区域に係る国家戦略特別区域限定保育士。次
項において同じ。)その他保育に従事する職員として市町村長が行う研修(市町村長が指定
する都道府県知事その他の機関が行う研修を含む。)を修了した者(以下この条において
「保育従事者」という。)、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業
務の全部を委託する小規模保育事業所 B 型又は第十六条第一項の規定により搬入施設か
ら食事を搬入する小規模保育事業所 B 型にあっては、調理員を置かないことができる。
2・3 (略)
(職員)
第三十四条 小規模保育事業所 C 型には、家庭的保育者、嘱託医及び調理員を置かなければ
ならない。ただし、調理業務の全部を委託する小規模保育事業所 C 型又は第十六条第一項
の規定により搬入施設から食事を搬入する小規模保育事業所 C 型にあっては、調理員を置
かないことができる。
2 (略)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(107ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 107ページ(職員)
第四十四条 保育所型事業所内保育事業所には、保育士(特区法第十二条の五第五項に規定
する事業実施区域内にある保育所型事業所内保育事業所にあっては、保育士又は当該事業
実施区域に係る国家戦略特別区域限定保育士。次項において同じ。)、嘱託医及び調理員
を置かなければならない。ただし、調理業務の全部を委託する保育所型事業所内保育事業
所又は第十六条第一項の規定により搬入施設から食事を搬入する保育所型事業所内保育
事業所にあっては、調理員を置かないことができる。
2・3 (略)
○ 保育所保育指針(平成 29 年 3 月 31 日厚生労働省告示第 117 号)(抄)
第3章 健康及び安全
1 子どもの健康支援
(3)疾病等への対応
ア 保育中に体調不良や傷害が発生した場合には、その子どもの状態等に応じて、保護
者に連絡するとともに、適宜、嘱託医や子どものかかりつけ医等と相談し、適切な処
置を行うこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図
ること。
イ 感染症やその他の疾病の発生予防に努め、その発生や疑いがある場合には、必要に
応じて嘱託医、市町村、保健所等に連絡し、その指示に従うとともに、保護者や全職
員に連絡し、予防等について協力を求めること。また、感染症に関する保育所の対応
方法等について、あらかじめ関係機関の協力を得ておくこと。看護師等が配置されて
いる場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
ウ アレルギー疾患を有する子どもの保育については、保護者と連携し、医師の診断及
び指示に基づき、適切な対応を行うこと。また、食物アレルギーに関して、関係機関
と連携して、当該保育所の体制構築など、安全な環境の整備を行うこと。看護師や栄
養士等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
エ 子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適
切な管理の下に常備し、全職員が対応できるようにしておくこと。
3 環境及び衛生管理並びに安全管理
(1)環境及び衛生管理
ア 施設の温度、湿度、換気、採光、音などの環境を常に適切な状態に保持するととも
に、施設内外の設備及び用具等の衛生管理に努めること。
イ 施設内外の適切な環境の維持に努めるとともに、子ども及び全職員が清潔を保つよ
うにすること。また、職員は衛生知識の向上に努めること。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(108ページ)
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変更後 · 108ページ○ 学校保健安全法(昭和 33 年法律第 56 号)(抄)
第4節 感染症の予防
(出席停止)
第十九条 校長は、感染症にかかつており、かかつている疑いがあり、又はかかるおそれの
ある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができ
る。
(臨時休業)
第二十条 学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一
部の休業を行うことができる。
(文部科学省令への委任)
第二十一条 前二条(第十九条の規定に基づく政令を含む。)及び感染症の予防及び感染症
の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)その他感染症の予防に関し
て規定する法律(これらの法律に基づく命令を含む。)に定めるもののほか、学校におけ
る感染症の予防に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
○ 学校保健安全法施行令(昭和 33 年政令第 174 号)(抄)
(出席停止の指示)
第六条 校長は、法第十九条の規定により出席を停止させようとするときは、その理由及び
期間を明らかにして、幼児、児童又は生徒(高等学校(中等教育学校の後期課程及び特別
支援学校の高等部を含む。以下同じ。)の生徒を除く。)にあつてはその保護者に、高等学
校の生徒又は学生にあつては当該生徒又は学生にこれを指示しなければならない。
2 出席停止の期間は、感染症の種類等に応じて、文部科学省令で定める基準による。
(出席停止の報告)
第七条 校長は、前条第一項の規定による指示をしたときは、文部科学省令で定めるところ
により、その旨を学校の設置者に報告しなければならない。
○ 学校保健安全法施行規則(昭和 33 年文部省令第 18 号)(抄)
第三章 感染症の予防
(感染症の種類)
第十八条 学校において予防すべき感染症の種類は、次のとおりとする。
一 第一種 エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マ
ールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(病原体が
ベータコロナウイルス属 SARS コロナウイルスであるものに限る。)、中東呼吸器症候群
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(109ページ)
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変更後 · 109ページ(病原体がベータコロナウイルス属 MERS コロナウイルスであるものに限る。)及び特定
鳥インフルエンザ(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十
年法律第百十四号)第六条第三項第六号に規定する特定鳥インフルエンザをいう。次号
及び第十九条第二号イにおいて同じ。)
二 第二種 インフルエンザ(特定鳥インフルエンザを除く。)、百日咳せき、麻しん、流
行性耳下腺炎、風しん、水痘、咽頭結膜熱、新型コロナウイルス感染症(病原体がベー
タコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健
機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であ
るものに限る。次条第二号チにおいて同じ。)、結核及び髄膜炎菌性髄膜炎
三 第三種 コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス、流
行性角結膜炎、急性出血性結膜炎その他の感染症
2 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第六条第七項から第九項ま
でに規定する新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症は、前項の規定にか
かわらず、第一種の感染症とみなす。
(出席停止の期間の基準)
第十九条 令第六条第二項の出席停止の期間の基準は、前条の感染症の種類に従い、次のと
おりとする。
一 第一種の感染症にかかつた者については、治癒するまで。
二 第二種の感染症(結核及び髄膜炎菌性髄膜炎を除く。)にかかつた者については、次の
期間。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたと
きは、この限りでない。
イ インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)
にあつては、発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日(幼児にあつては、三
日)を経過するまで。
ロ 百日咳
せき
にあつては、特有の咳
せき
が消失するまで又は五日間の適正な抗菌性物質製剤に
よる治療が終了するまで。
ハ 麻しんにあつては、解熱した後三日を経過するまで。
ニ 流行性耳下腺炎にあつては、耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫 脹
ちよう
が発現した後五日
を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで。
ホ 風しんにあつては、発しんが消失するまで。
ヘ 水痘にあつては、すべての発しんが痂
か
皮化するまで。
ト 咽頭結膜熱にあつては、主要症状が消退した後二日を経過するまで。
チ 新型コロナウイルス感染症にあつては、発症した後五日を経過し、かつ、症状が軽
快した後一日を経過するまで。
三 結核、髄膜炎菌性髄膜炎及び第三種の感染症にかかつた者については、病状により学
校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。
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変更後 · 110ページ四 第一種若しくは第二種の感染症患者のある家に居住する者又はこれらの感染症にか
かつている疑いがある者については、予防処置の施行の状況その他の事情により学校医
その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。
五 第一種又は第二種の感染症が発生した地域から通学する者については、その発生状況
により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間。
六 第一種又は第二種の感染症の流行地を旅行した者については、その状況により必要
と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間。
(出席停止の報告事項)
第二十条 令第七条の規定による報告は、次の事項を記載した書面をもつてするものとする。
一 学校の名称
二 出席を停止させた理由及び期間
三 出席停止を指示した年月日
四 出席を停止させた児童生徒等の学年別人員数
五 その他参考となる事項
(感染症の予防に関する細目)
第二十一条 校長は、学校内において、感染症にかかつており、又はかかつている疑いがあ
る児童生徒等を発見した場合において、必要と認めるときは、学校医に診断させ、法第十
九条の規定による出席停止の指示をするほか、消毒その他適当な処置をするものとする。
2 校長は、学校内に、感染症の病毒に汚染し、又は汚染した疑いがある物件があるときは、
消毒その他適当な処置をするものとする。
3 学校においては、その附近において、第一種又は第二種の感染症が発生したときは、そ
の状況により適当な清潔方法を行うものとする。
○ 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成 10 年法律第 114 号)
(抄)
(定義等)
第六条 (略)
2~5 (略)
6 この法律において「五類感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をいう。
一 インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)
二 ウイルス性肝炎(E 型肝炎及び A 型肝炎を除く。)
三 クリプトスポリジウム症
四 後天性免疫不全症候群
五 性器クラミジア感染症
六 梅毒
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変更後 · 111ページ七 麻しん
八 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
九 前各号に掲げるもののほか、既に知られている感染性の疾病(四類感染症を除く。)で
あって、前各号に掲げるものと同程度に国民の健康に影響を与えるおそれがあるものと
して厚生労働省令で定めるもの
7 この法律において「新型インフルエンザ等感染症」とは、次に掲げる感染性の疾病をい
う。
一 新型インフルエンザ(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルス
を病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得
していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康
に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
二 再興型インフルエンザ(かつて世界的規模で流行したインフルエンザであってその後
流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興
したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得してい
ないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大
な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
三 新型コロナウイルス感染症(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったコ
ロナウイルスを病原体とする感染症であって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を
獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び
健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
四 再興型コロナウイルス感染症(かつて世界的規模で流行したコロナウイルスを病原体
とする感染症であってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生
労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染
症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延によ
り国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
8 この法律において「指定感染症」とは、既に知られている感染性の疾病(一類感染症、
二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、第三章から
第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命
及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。
9 この法律において「新感染症」とは、人から人に伝染すると認められる疾病であって、
既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当
該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民
の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。
10~24 (略)
(情報の公表等)
第十六条 厚生労働大臣及び都道府県知事は、第十二条から前条までの規定により収集した
感染症に関する情報について分析を行い、感染症の発生の状況、動向及び原因に関する情
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(112ページ)
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変更後 · 112ページ報並びに当該感染症の予防及び治療に必要な情報を新聞、放送、インターネットその他適
切な方法により積極的に公表しなければならない。
2 都道府県知事は、第四十四条の二第一項、第四十四条の七第一項又は第四十四条の十第
一項の規定による公表(以下「新型インフルエンザ等感染症等に係る発生等の公表」とい
う。)が行われたときから、第四十四条の二第三項若しくは第四十四条の七第三項の規定
による公表又は第五十三条第一項の政令の廃止(第六十三条の四において「新型インフル
エンザ等感染症等と認められなくなった旨の公表等」という。)が行われるまでの間、新
型インフルエンザ等感染症等に係る発生等の公表が行われた感染症の発生の状況、動向及
び原因に関する情報に対する住民の理解の増進に資するため必要があると認めるときは、
市町村長に対し、必要な協力を求めることができる。
3 都道府県知事は、前項の規定による協力の求めに関し必要があると認めるときは、当該
市町村長に対し、新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症の患者又は新感染症の
所見がある者(当該都道府県の区域内に居住地を有する者に限る。)の数、当該者の居住す
る市町村の名称、当該者がこれらの感染症の患者又は所見がある者であることが判明した
日時その他厚生労働省令で定める情報を提供することができる。
4 第一項の規定による情報の公表又は前項の規定による情報の提供を行うに当たっては、
個人情報の保護に留意しなければならない。
○ 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則 (平成 10 年厚生省
令第 99 号)(抄)
第一条 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十
四号。以下「法」という。)第六条第六項第九号に規定する厚生労働省令で定める感染性
の疾病は、次に掲げるものとする。
一〜十四 (略)
十五 新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス
(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を
有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。以下同じ。)
十六〜四十 (略)
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(113ページ)
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変更後 · 113ページ○「予防接種法施行令の一部を改正する政令(令和 2 年政令第 3 号)」及び「予防接種法施
行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令(令和 2 年厚生労働省令第 5 号)」
(抄)
第一 改正の概要
1 対象疾病の追加
定期の予防接種の対象疾病について、ロタウイルス感染症を A 類疾病に追加するこ
と。(令第 1 条関係)
7 経過措置
(1)対象者
令和 2 年 8 月 1 日以後に生まれた者に限ること。(改正政令附則第 2 項関係)
(2)様式の取り扱い
改正省令の施行前の様式により使用されている書類については、改正後の様式
によるものとまなすこと。また、改正省令の施行の際に現にある改正省令の施
行前の様式は当分の間、これを取り繕って使用することができること。(改正省
令附則第 2 条関係)
(3)令和 2 年 10 月 1 日より前の接種の取り扱い
改正省令の施行前の経口投与であって、定期の予防接種のロタウイルス感染症
の経口投与に相当するものについては、当該経口投与を定期の予防接種のロタ
ウイルス感染症の経口投与を受けたものとみなして、以後の経口投与を行うこ
と。(改正省令附則第 3 条関係)
8 その他所要の改正を行うこと
第二 施行期日
これらの改正は、令和 2 年 10 月 1 日から施行すること。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(114ページ)
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変更後 · 114ページ○麻しんに関する特定感染症予防指針(平成 31 年 4 月 19 日一部改正) (抄)
第三 発生の予防及びまん延の防止
三 予防接種法に基づかない予防接種の推奨
1 医療機関、児童福祉施設等及び学校等(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、
高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校、専修学校及び各種学
校をいう。以下同じ。)の職員等は、乳幼児、児童、体力の弱い者等の麻しんにり患す
ると重症化しやすい者と接する機会が多いことから、本人が麻しんを発症すると、集
団発生又は患者の重症化等の問題を引き起こす可能性が高い。このため、医療機関、
児童福祉施設等及び学校等の職員等のうち、麻しんに未り患又は麻しんのり患歴が不
明であり、かつ、麻しんの予防接種を必要回数である二回受けていない又は麻しんの
予防接種歴が不明である者に対しては、当該予防接種を受けることを強く推奨する必
要がある。
とりわけ、医療機関及び児童福祉施設等の職員等のうち、特に定期の予防接種の対
象となる前であり抗体を保有しない零歳児、免疫不全者及び妊婦等と接する機会が多
い者に対しては、当該予防接種を受けることを強く推奨する必要がある。
5 厚生労働省は、児童福祉施設等の管理者に対し、児童福祉施設等において行われる労
働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第六十六条に規定する健康診断の機会等
を利用して、当該施設等の職員の麻しんのり患歴及び予防接種歴を確認し、麻しんに未
り患又は麻しんのり患歴が不明であり、かつ、麻しんの予防接種を必要回数である二回
受けていない又は麻しんの予防接種歴が不明である場合には、当該予防接種を受けるこ
とを強く推奨するよう依頼するものとする。特に定期の予防接種の対象となる前であり
抗体を保有しない零歳児と接する機会が多い者に対しては、当該予防接種を受けること
を強く推奨するよう依頼するものとする。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(115ページ)
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変更後 · 115ページ○風しんに関する特定感染症予防指針(平成 29 年 12 月 21 日一部改正) (抄)
第三 発生の予防及びまん延の防止
四 予防接種法に基づかない予防接種の推奨
3 医療関係者、児童福祉施設等の職員、学校等(幼稚園、小学校、中学校、義務教育
学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校、専修学校及び
各種学校をいう。以下同じ。)の職員等は、幼児、児童、体力の弱い者等の風しんに罹
患すると重症化しやすい者や妊婦と接する機会が多いことから、本人が風しんを発症
すると、集団感染や感染者の重症化、妊婦の感染等の問題を引き起こす可能性があ
る。このため、本指針の目標を達成するためには、医療関係者、児童福祉施設等の職
員、学校等の職員等のうち、罹患歴又は予防接種歴が明らかでない者に対し、風しん
の抗体検査や予防接種の推奨を行う必要がある。
8 厚生労働省は、児童福祉施設等において行われる労働安全衛生法(昭和四十七年法
律第五十七号)第六十六条に規定する健康診断の機会等を利用して、当該施設等の職
員の罹患歴及び予防接種歴を確認し、いずれも確認できない者に対して、風しんの抗
体検査や予防接種を推奨するものとする。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(116ページ)
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変更後 · 116ページ「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)
一部見直し検討会」開催要綱
1.目的
保育所における感染症対策については、「保育所における感染症対策ガイドライン
(2018 年改訂版)」(以下「ガイドライン」という。)を踏まえ、各保育所において実
施されているところである。
本ガイドラインは、これまでも数次にわたり一部改訂を行ってきたが、令和55
月8日に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症に見直さ
れるなど、今後も、政府全体の感染症対策の動き等を踏まえて、必要に応じ見直し
を行うことが求められる。
このため、成育基盤企画課長が保育所における感染症対策に関する学識経験者、
実務者等に参集を求め、ガイドラインの一部改訂について、必要に応じ検討を行う
こととする。
2.構成員
(1)検討会の構成員は別紙のとおりとする。
(2)検討会に座長を置く。座長は座長代理を指名することができる。
3.検討事項
・ ガイドラインの一部見直しに関する事項
4.運営
(1)検討会は公開とする。
(2)検討会の庶務は、こども家庭庁成育局成育基盤企画課が行う。
(3)この要綱に定めるもののほか、検討会の運営に関し必要な事項は、座長が
成育基盤企画課長と協議の上、定める。
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(117ページ)
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変更後 · 117ページ(別紙)
「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)一部見直し検討会」
構成員
氏 名 所 属
伊 澤 昭 治 五反田保育園 園長
◎大 曲 貴 夫 国立国際医療研究センター 国際感染症センター長
高 岩 恭 子 横浜市こども青少年局保育・教育支援課 担当係長
田 中 英 夫 寝屋川市保健所 所長
多 屋 馨 子 神奈川県衛生研究所 所長
藤 井 祐 子 中野区子ども教育部保育園・幼稚園課
運営支援係 保健衛生担当係長
細 矢 光 亮 福島県立医科大学医学部小児科学講座 教授
渡 辺 弘 司 日本医師会 常任理事
五十音順、敬称略
◎座長
全体版(令和5年10月10日現在)(PDF/5,162KB)(118ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 118ページ「保育所における感染症対策ガイドラインの見直し検討会」における検討経過
2017(平成 29)年 11 月8日(水)10:00~12:00 第1回検討会
・ 座長の選任等
・「保育所における感染症対策ガイドライン」の見直しについて
(厚労科研研究班座長(細矢構成員)による研究成果の報告、
主な検討事項(案)を中心とした意見交換)
2018(平成 30)年1月 31 日(水)10:00~12:00 第2回検討会
・「保育所における感染症対策ガイドライン」の見直しについて
(改訂の基本方針(案)、改訂素案について意見交換)
(この間、 パブリックコメントを実施)
2018(平成 30)年3月 14 日(水)10:00~12:00 第3回検討会
・「保育所における感染症対策ガイドライン」の見直しについて
(改訂案について意見交換)
2021(令和3)年8月 25 日(水)
・「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」
一部見直しについて (書面開催)
2021(令和3)年 10 月8 日(金) 一部訂正
2021(令和3)年 11 月 26 日(金) 一部修正
2022(令和4)年 10 月 24 日(月)
・「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」
一部見直しについて (書面開催)
2023(令和5)年2月3日 (金) 一部修正
2023(令和5)年3月 13 日(月) 一部修正
2023(令和5)年4月 26 日(水)
・「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」
一部見直しについて (書面開催)
2023(令和5)年7月 20 日(木) 一部修正