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母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)
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母子生活支援施設運営指針
第Ⅰ部 総論
1.目的
・この「運営指針」は、母子生活支援施設における支援の内容と運営に関する指針
を定めるものである。社会的養護を担う母子生活支援施設における運営の理念や
方法、手順などを社会に開示し、支援の質の確保と向上に資するとともに、また
説明責任を果たすことにもつながるものである。
・この指針は、施設で暮らし、退所していく母親と子どもにとって、よりよく生き
ること(well-being)を保障するものでなければならない。また、社会的養護には、
社会や国民の理解と支援が不可欠であるため、母子生活支援施設を社会にひらか
れたものとし、地域や社会との連携を深めていく努力が必要である。さらに、そ
こで暮らす母親と子どもに「安定した生活の営み」を保障する取組を創出してい
くとともに、母子生活支援施設が持っている支援機能を地域へ還元していく展開
が求められる。
・家庭や地域における養育機能の低下が指摘されている今日、社会的養護のあり方
には、養育のモデルとなる専門的な水準が求められている。子どもは子どもとし
て人格が尊重され、子ども期をより良く生きることが大切である、また、子ども
期における精神的・情緒的な安定と豊かな生活体験は、発達の基礎となると同時
に、その後の成人期の人生に向けた準備でもある。
・この指針は、こうした考え方に立って、社会的養護の様々な担い手との連携の下
で、社会的養護を必要とする子どもたちとその母親への適切な支援を実現してい
くことを目的とする。
2.社会的養護の基本理念と原理
(1)社会的養護の基本理念
①子どもの最善の利益のために
・児童福祉法第1条で「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されな
ければならない。」と規定され、児童憲章では「児童は、人として尊ばれる。児
童は、社会の一員として重んぜられる。児童は、良い環境の中で育てられる。」
とうたわれている。
・児童の権利に関する条約第3条では、「児童に関するすべての措置をとるに当
たっては、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。」と規定されて
いる。
・社会的養護は、子どもの権利擁護を図るための仕組みであり、「子どもの最善の
利益のために」をその基本理念とする。
平成24年3月29日
厚生労働省雇用均等・
児童家庭局長通知
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(2ページ)
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②すべての子どもを社会全体で育む
・社会的養護は、保護者の適切な養育を受けられない子どもを、公的責任で社会的
に保護・養育するとともに、養育に困難を抱える家庭への支援を行うものである。
・子どもの健やかな育成は、児童福祉法第1条及び第2条に定められているとおり、
すべての国民の努めであるとともに、国及び地方公共団体の責任であり、一人
一人の国民と社会の理解と支援により行うものである。
・児童の権利に関する条約第20条では、「家庭環境を奪われた児童又は児童自身
の最善の利益にかんがみその家庭環境にとどまることが認められない児童は、
国が与える特別の保護及び援助を受ける権利を有する。」と規定されており、児
童は権利の主体として、社会的養護を受ける権利を有する。
・社会的養護は、「すべての子どもを社会全体で育む」をその基本理念とする。
(2)社会的養護の原理
社会的養護は、これを必要とする子どもと家庭を支援して、子どもを健やかに
育成するため、上記の基本理念の下、次のような考え方で支援を行う。
①家庭的養護と個別化
・すべての子どもは、適切な養育環境で、安心して自分をゆだねられる養育者に
よって、一人一人の個別的な状況が十分に考慮されながら、養育されるべきで
ある。
・一人一人の子どもが愛され大切にされていると感じることができ、子どもの育ち
が守られ、将来に希望が持てる生活の保障が必要である。
・社会的養護を必要とする子どもたちに「あたりまえの生活」を保障していくこと
が重要であり、社会的養護を地域から切り離して行ったり、子どもの生活の場
を大規模な施設養護としてしまうのではなく、できるだけ家庭あるいは家庭的
な環境で養育する「家庭的養護」と、個々の子どもの育みを丁寧にきめ細かく
進めていく「個別化」が必要である。
②発達の保障と自立支援
・子ども期のすべては、その年齢に応じた発達の課題を持ち、その後の成人期の人
生に向けた準備の期間でもある。社会的養護は、未来の人生を作り出す基礎と
なるよう、子ども期の健全な心身の発達の保障を目指して行われる。
・特に、人生の基礎となる乳幼児期では、愛着関係や基本的な信頼関係の形成が重
要である。子どもは、愛着関係や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者
の存在を受け入れていくことができるようになる。自立に向けた生きる力の獲
得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発達も、こうした基盤があって可能
となる。
・子どもの自立や自己実現を目指して、子どもの主体的な活動を大切にするととも
に、様々な生活体験などを通して、自立した社会生活に必要な基礎的な力を形
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(3ページ)
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成していくことが必要である。
③回復をめざした支援
・社会的養護を必要とする子どもには、その子どもに応じた成長や発達を支える支
援だけでなく、虐待体験や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざ
した専門的ケアや心理的ケアなどの治療的な支援も必要となる。
・また、近年増加している被虐待児童や不適切な養育環境で過ごしてきた子どもた
ちは、虐待体験だけでなく、家族や親族、友達、近所の住人、保育士や教師な
ど地域で慣れ親しんだ人々との分離なども経験しており、心の傷や深刻な生き
づらさを抱えている。さらに、情緒や行動、自己認知・対人認知などでも深刻
なダメージを受けていることも少なくない。
・こうした子どもたちが、安心感を持てる場所で、大切にされる体験を積み重ね、
信頼関係や自己肯定感(自尊心)を取り戻していけるようにしていくことが必
要である。
④家族との連携・協働
・保護者の不在、養育困難、さらには不適切な養育や虐待など、「安心して自分を
ゆだねられる保護者」がいない子どもたちがいる。また子どもを適切に養育す
ることができず、悩みを抱えている親がいる。さらに配偶者等による暴力(D
V)などによって「適切な養育環境」を保てず、困難な状況におかれている親
子がいる。
・社会的養護は、こうした子どもや親の問題状況の解決や緩和をめざして、それに
的確に対応するため、親と共に、親を支えながら、あるいは親に代わって、子
どもの発達や養育を保障していく包括的な取り組みである。
⑤継続的支援と連携アプローチ
・社会的養護は、その始まりからアフターケアまでの継続した支援と、できる限り
特定の養育者による一貫性のある養育が望まれる。
・児童相談所等の行政機関、各種の施設、里親等の様々な社会的養護の担い手が、
それぞれの専門性を発揮しながら、巧みに連携し合って、一人一人の子どもの
社会的自立や親子の支援を目指していく社会的養護の連携アプローチが求めら
れる。
・社会的養護の担い手は、同時に複数で連携して支援に取り組んだり、支援を引き
継いだり、あるいは元の支援主体が後々までかかわりを持つなど、それぞれの
機能を有効に補い合い、重層的な連携を強化することによって、支援の一貫
性・継続性・連続性というトータルなプロセスを確保していくことが求められ
る。
・社会的養護における養育は、「人とのかかわりをもとにした営み」である。子ど
もが歩んできた過去と現在、そして将来をより良くつなぐために、一人一人の
子どもに用意される社会的養護の過程は、「つながりのある道すじ」として子ど
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(4ページ)
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も自身にも理解されるようなものであることが必要である。
⑥ライフサイクルを見通した支援
・社会的養護の下で育った子どもたちが社会に出てからの暮らしを見通した支援を
行うとともに、入所や委託を終えた後も長くかかわりを持ち続け、帰属意識を
持つことができる存在になっていくことが重要である。
・社会的養護には、育てられる側であった子どもが親となり、今度は子どもを育て
る側になっていくという世代を繋いで繰り返されていく子育てのサイクルへの
支援が求められる。
・虐待や貧困の世代間連鎖を断ち切っていけるような支援が求められている。
(3)社会的養護の基盤づくり
・社会的養護は、かつては親のない、親に育てられない子どもを中心とした施策で
あったが、現在では、虐待を受けた子ども、何らかの障害のある子ども、DV被
害の母子などが増え、その役割・機能の変化に、ハード・ソフトの変革が遅れて
いる。
・社会的養護は、大規模な施設養護を中心とした形態から、一人一人の子どもをき
め細かく育み、親子を総合的に支援していけるような社会的な資源として、ハー
ド・ソフトともに変革していかなければならない。
・また、家庭的養護の推進は、養育の形態の変革とともに、養育の内容も刷新して
いくことが重要である。
・社会的養護は、家庭的養護を推進していくため、原則として、地域の中で養育者
の家庭に子どもを迎え入れて養育を行う里親やファミリーホームを優先するとと
もに、児童養護施設、乳児院等の施設養護も、できる限り小規模で家庭的な養育
環境(小規模グループケア、グループホーム)の形態に変えていくことが必要で
ある。
・ソーシャルワークとケアワークを適切に組み合わせ、家庭を総合的に支援する仕
組みづくりが必要である。
・施設は、社会的養護の地域の拠点として、施設から家庭に戻った子どもへの継続
的なフォロー、里親支援、社会的養護の下で育った人への自立支援やアフターケ
ア、地域の子育て家庭への支援など、専門的な地域支援の機能を強化し、総合的
なソーシャルワーク機能を充実していくことが求められる。
・社会的養護の役割はますます大きくなっており、これを担う人材の育成・確保が
重要な課題となっている。社会的養護を担う機関や組織においては、その取り
組みの強化と運営能力の向上が求められている。
3.母子生活支援施設の役割と理念
・母子生活支援施設は、児童福祉法第38条の規定に基づき、配偶者のない女子又
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(5ページ)
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はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これ
らの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、
あわせて退所したものについて相談その他の援助を行うことを目的とする施設で
ある。
・また、第48条の2の規定に基づき、地域の住民に対して、児童の養育に関する
相談に応じ、助言を行うよう努める役割も持つ。
・配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)第3条の
4に定める被害者を一時保護する委託施設としての役割もある。
・母子生活支援施設の支援においては、母親と子どもへのあらゆる人権侵害を許さ
ず、その尊厳を尊重し、生活を守ることを徹底して追求する。
・母子生活支援施設における生活支援は、母親と子どもが共に入所できる施設の特
性を生かしつつ、親子関係の調整、再構築等と退所後の生活の安定を図り、その
自立の促進を目的とし、かつ、その私生活を尊重して行わなければならない。
・また、個々の家庭生活や稼動の状況に応じ、就労、家庭生活や子どもの養育に関
する相談、助言並びに関係機関との連絡調整を行う等の支援を行わなければなら
ない。
・この目的を達成するため、母子生活支援施設は、入所中の個々の母親と子どもに
ついて、その家庭の状況を勘案し、よりよい支援につなげるため母親と子どもの
意向を尊重したうえで、自立支援計画を策定しなければならない。
4.利用対象
(1)母子生活支援施設の利用対象と留意事項
・母子生活支援施設の利用者は、未婚や離婚・死別などの配偶者のない女性の他に、
DV、児童虐待、夫からの遺棄、夫の行方不明・拘置などにより、夫婦が一緒
に住むことができない事情にある女子で、養育すべき児童を有している世帯で
ある。
・日本はひとり親世帯の貧困率がOECD加盟国の中でも高く、格差社会の拡大が
母子世帯等の自立を困難にしている現状がある。また、利用世帯の中にはそれ
までの生活環境の厳しさから、心身に不調をきたしている利用者、様々な疾患
や障害を有する利用者や外国籍の利用者も増加しており、そのニーズは多岐に
わたる。そのため、利用者の課題を正しく理解し、必要な支援を高い専門性を
もって提供する必要がある。
(2)母親と子どもの年齢等
・母子生活支援施設は、乳児から18歳に至るまでの子どもを対象としている。ま
た18歳を超えても、必要があると認められる場合は、20歳に達するまで利
用を延長することができる。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(6ページ)
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・さらに、支援を行うことが特に必要であると認められる妊産婦にあっては、婦人
相談所が行う一時保護委託として保護することができる。子どもの最善の利益
や発達状況をかんがみて、妊産婦の利用期間の延長や一時保護の受託に対応し
ていくことが望ましい。
・母子生活支援施設を利用する子どもは、妊産婦をも含む全年齢層の子どもである
ことから、その心身の発達や発育、成長は一人一人異なる。また、子どもの生
活体験も多様であり、その環境や大人とのかかわりが、心身の成長に影響を与
えることを踏まえ、子どもの状態に応じた支援を行わなければならない。
・母子生活支援施設は児童福祉施設でありながら、その母親も一緒に世帯単位で入
所していることが大変重要な点である。母親の年齢は16歳~60歳代と子ど
も以上に年齢幅が大きい。抱える課題も様々であり、母子生活支援施設はこれ
らの幅広い年齢の多岐にわたる課題を抱える世帯に対して、日常生活支援を中
心として「生活の場」であることに軸足を置いた支援を展開する必要がある。
・退所の時期は、それぞれの抱える課題が解決でき、地域での生活が安定して送る
ことができる見込みができた時点であり、それぞれの抱える課題の内容や数、
活用できる資源によって必要な在籍期間は様々である。また、退所については、
利用者・福祉事務所・施設の三者で課題の解決状況について確認したうえで決
定することが必要である。
5.支援のあり方の基本
(1)基本的な考え方
・母子生活支援施設における支援は、母親と子どもの最善の利益を保障するために
行われる。それは、暴力や貧困などの危機的な状態から抜け出すだけでなく、
母親と子どもが自分の意思で課題と向き合って解決できるよう支え、さらに自
身がもつ将来の夢や希望、つまり自己実現に向けた途を歩めるよう寄り添うこ
とである。
・支援におけるかかわりは母親と子どものそれぞれの人格と個性を尊重し、人とし
ての尊厳を重視したものでなければならない。また、様々な支援の局面がある
としても、合理的で計画的な一貫した専門的支援を行う。このことは、支援の
効果を高め、それぞれの関係者に対する説明責任を果たす根拠ともなる。さら
にコンプライアンスの遵守にもつながる。
・また、対利用者、連携等における専門的対人援助スキルの発現を徹底する。
(2)支援のあり方
①生活の場であればこそできる支援
・支援は、できるだけ親子、家庭のあり方を重視して行われることが重要であるこ
とから、母子生活支援施設は、入所型の施設の特性を生かし、母親と子どもに
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(7ページ)
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対して生活の場であればこそできる日常生活支援を提供する。
・入所に当たっての支援、入所初期の生活の安定への支援、就労支援、心理的問題
への対応、問題を抱えたときの個別支援、退所支援、その後のアフターケアと
いう一連の過程において、利用者の意向を意識しつつ目標設定を行い、切れ目
のない支援を計画的に展開する。
・利用者の課題を正しく理解し、必要な支援を高い専門性をもって提供する必要が
ある。
・それは、「課題解決」と日常の「生活支援」を組み合わせて、母親と子どもの生
活の安定と自立、子どもの健康な発達と自立を目指し、その時どきの個別の
ニーズや課題に対して利用者と共に取り組んでいく支援、日常のかかわりの中
でその母親と子どもが元来もつニーズの充足をめざす支援、日常の様々な事象
における利用者にとっての意味を見いだし、実践の意味を確認しつつ進めてい
く支援であり、ソーシャルワークの考え方を基盤とした総合的支援である。
②母親と子どもへの支援を行ううえでの職員の配慮
・様々な事由で入所してくる母親と子どもに対しては、入所時には質的にも量的に
も最も濃密な支援を必要とする。その後、母親と子どものニーズに即しまた自
立に向けた中、長期の支援を行う配慮が求められる。
・母親と子どもは、ともに入所前の厳しい生活環境のなかで自己肯定感が低められ
たり、社会や他者への信頼を傷つけられている場合も多い。そのため、母親と
子どもが、ともに自己肯定感を回復し高める支援が重要である。また、「自分
は自分のままでよい」という安心と癒しの場の提供に心がけ、「ひとを信じて
も良い」と思えるようなかかわりを職員は醸成していかなければならない。
(3)支援を担う人の原則
①母親に対する支援
・複合的な生活課題や心理的課題に対して、生活を共にする視点から、母親と子ど
もの生活の場に身を置き、その立場に立った支援に努めることが求められる。
・孤独感や自己否定からの回復のため、人は本来回復する力をもっているという視
点(ストレングス視点)に基づいた支援を行い、母親のエンパワーメントへつ
なげることが必要である。
・子どもの発達段階に応じた子育ての技術を母親に伝え、子育て支援を行っていく。
・母親に対し、親役割の遂行という視点からのみ支援するのではなく、ひとりの人
間としての自己実現をめざすことを支持し、共感する視点も大切にした支援を行
う。また、母親自身が厳しい生活環境のなかで子ども期を過ごし、子どもに必要
な福祉が阻害されてきた場合も多いため、母親自身の生活史における思いや願い
に寄り添った支援も求められる。
・支援や子どもの育ちにおいて、常に母親と子どものパートナーであることを意識
することが求められる。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(8ページ)
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②子どもに対する支援
・職員は、子どもとの関係づくりにおいて、常に自らのあり方を問われている。専
門的なかかわりや知識、技法の修得や、子どもと一緒に行動する人、生活に根
ざした知恵や感性をもち、ユーモアのセンスのある人、善悪の判断を適切に示
し、いざというときに頼りになる人、など子どもに求められる大人像に応える
努力が望まれる。
・子どもが生きている幸せを感じられるようなさりげない配慮がこもった日常生活
のために、創意工夫が望まれる。そのための職員間の協力、スーパービジョン、
マネジメントが必要である。また、子どもが持っている力や強み(ストレング
ス)に着目し、エンパワーメントしていくことも重要である。
③母親と子どもの関係性における支援
・ひとつの家族として関係が安定するよう双方の代弁や調整を行い、親子関係の強
化、再構築を図っていく。
・家族の課題や状態を見極め、その現象の背後にある事実や思いを把握するととも
に、母親と子どもの相互作用を活用し、不適切な関係を調整し良好な関係を構
築していく。
・ハイリスクで緊急を要する状況の場合には、ただちに危機介入を行うことが求め
られる。
④支援を担う人
・支援の知識、支援の技術、支援の価値を理解した専門家となることを追求すると
ともに、「ともに成長しようとする大人」としての存在であることが求められる。
・職員の専門性は、たえず見直されなければならない。そのため、研修を活用する
とともに、他職種によるケースカンファレンス、支援の実践と研究の並列的な
推進が必要である。
・職員は、自己の感情を適切にコントロールして支援にあたることが求められる。
また、自分自身の基準で利用者を評価的にとらえるのではなく、あるがままに
理解し、受け止めようとする姿勢が求められる。
・母親と子どもへの支援はチームで行なわなければならない。また、個人的力量で
対応したり、経験や勘のみに頼ったりすることは、独りよがりで誤った支援に
陥るおそれがある。チームでの支援をシステムとして構築し、質の高いチーム
づくりをすることが重要である。
・職員は、利用者に様々なニーズに対応する適切な支援を保障し、「支援の質」の
向上を意識することが求められる。そのために職員が専門職として成長する、
スーパービジョンの体制構築が重要である。
6.母子生活支援施設の将来像
(1)入所者支援の充実
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(9ページ)
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変更後 · 9ページ母子生活支援施設運営指針
・母子生活支援施設は、かつては母子寮という名称であった。生活に困窮する母子
家庭に住む場所を提供し保護することが主な機能であった時期を経て、平成9
年の児童福祉法改正では名称変更とともに「自立の促進のために生活を支援す
る」という施設目的が追加された。近年では、DVや虐待による入所、障害の
ある母親や子どもの入所が増えている。
・母子生活支援施設は、施設による取り組みの差が大きく、入所者の生活支援・自
立支援に積極的に取り組む施設がある一方、従来型の住む場所の提供にとどま
る施設も多い。母子生活支援施設の将来像は、平成23年7月の社会保障審議
会児童部会社会的養護専門委員会によるとりまとめ「社会的養護の課題と将来
像」にあるように、すべての施設に、人権擁護を基盤とした、母親に対する支
援、子どもに対する支援、虐待の防止やDV被害者への支援、児童養護施設等
からの子どもの引き取りによる母子再統合への支援、アフターケア、地域支援
などの支援機能を充実させていく必要がある。
(2)広域利用の確保等
・DV被害者は、加害者から逃れる等のために遠隔地の施設を利用する必要性が高
い場合がある。そのために円滑な広域利用を推進することが重要である。
・母子生活支援施設の利用のための事務は、母子福祉施策等との連携のため、福祉
事務所で行われているが、児童虐待防止やDV被害者保護の役割があることか
ら、児童相談所や配偶者暴力相談支援センターと連携、協働しながら、その支
援機能を果たしていくことが重要である。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(10ページ)
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変更後 · 10ページ母子生活支援施設運営指針
第Ⅱ部 各論
1 支援
(1)支援の基本
①母親と子どもそれぞれの個別の課題に対して、専門的支援を行う。
・母親と子どもがそれぞれ抱える個別の課題に対して、目的や目標を明確にした合
理的で計画的な一貫した専門的支援を行う。
・母親と子どもの課題を正しく理解し、できる限り、親子、家庭のあり方を重視し
た支援を行う。
・母親と子どもが、自己の意思で課題を解決できるように個々の気持ちに寄り添っ
た支援を行う。
・資料等を使いながら、必要な手続きをわかりやすく説明し、必要に応じて職員が
機関等への同行及び代弁を行う。
(2)入所初期の支援
①入所に当たり、母親と子どもそれぞれの生活課題・ニーズを把握し、生活の安定
に向けた支援を行う。
・母親と子どもが安心して施設を利用し、課題の解決に向かえるように、委託機関
等と連携して情報提供に努める。
・安心して施設の生活ができ、精神的に落ち着ける環境の提供、維持に努める。
・子どもが保育所・学校に速やかに入所・入学できるよう支援する。
・必要に応じて、生活用具、家財道具等の貸し出しを行う。
②新しい生活環境に適応できるよう、精神的な安定をもたらす支援を行う。
・休日・夜間でも相談できるよう配慮し、不安・悩みの軽減、心の安定に向けた相
談支援を行い、必要に応じて専門機関と連携する。
・入所直後は心理的に不安定になりやすいため、コミュニケーションに心がけ、心
理面に十分配慮する。
・施設を自分の居場所として実感できるよう、職員や入所者とのよりよい人間関係
の構築に向けて支援する。
(3)母親への日常生活支援
①母親が、安定した家庭生活を営むために必要な支援を行う。
・母親の生育歴、現在の生活スキル等を踏まえ、安定した生活に必要な基本的な生
活習慣の維持や獲得に向けて衣食住の生活スキルの向上への支援を行う。
・家庭の営みは、経験を通して反映されるため、経験に乏しい母親には共に行うこ
とで経験を補う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ母子生活支援施設運営指針
・健康に不安を持つ母親や子どもには、相談に応じたり、医療機関への受診を勧め
たりするとともに、ニーズに応じて健康管理の支援を行う。
・入所前に適切な医療を受けられなかった母親や子どもには、既往歴等を確認しな
がら適切な医療の受診を促す。
②母親の子育てのニーズに対応するとともに、子どもとの適切なかかわりができる
よう支援する。
・母親の育児に関する不安や悩み等の発見に努め、その軽減に向けた相談や助言、
介助等を行うとともに、必要に応じて保育提供や保育所へつなぐ支援を行う。
・母親の状況に応じ、子どもの保育所・学校等への送迎の支援を行う。
・母親が病気の時には、母親の看病や子どもの保育等の支援を行う。
・母親が子どもを客観的に理解できるように、発達段階や発達課題について示し、
適切な子育て・かかわりについてわかりやすく説明する。
・虐待や不適切なかかわりを発見した時は職員が介入し、必要に応じて専門機関と
の連携を行う。
③母親が安定した対人関係を築くための支援を行う。
・職員と信頼関係を築くことにより人とのつながりを実感し、施設に自分の居場所
を得られるよう支援する。
・社会との関係をとることの難しさから対人関係にストレスを生じている場合は、
そのストレスの軽減が図られるよう、相談に応じる。
(4)子どもへの支援
①健やかな子どもの育ちを保障するために、養育・保育に関する支援を行う。
・子どもの成長段階、発達段階に応じた養育支援を行う。
・母親と子どもの関係を構築するための保育、保育所に入所できない子どもの保育
や早朝・夜間・休日等の保育、子どもの病気・けが等の際の保育、母親が体調
の悪いときの保育等、ニーズに応じた様々な施設内での保育支援を行う。
・放課後の子どもの生活の安定や活動を保障し、活動場所、プログラム等を用意す
るとともに、日常生活上必要な知識や技術の伝達、遊びや行事等を行う。
・DVを目撃した子どもを含め、被虐待児等や発達障害を含む様々な障害等の特別
な配慮が必要な子どもに対しては、必要に応じて個別に対応し、子どもの状況
に応じた支援を行う。
②子どもが自立に必要な力を身につけるために、学習や進路、悩み等への相談支援
を行う。
・落ち着いて学習に取り組める環境を整え、適切な学習支援を行い、学習の習慣を
身につけるとともに、学習への動機づけを図る。
・安心して学校に通えるように、宿題、支度等の学校生活に関する支援を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(12ページ)
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変更後 · 12ページ母子生活支援施設運営指針
・自由に意見や要望等を表明できるよう信頼関係づくりに努め、日常生活の子ども
の表情や態度から、悩みや意見の発見に努める。
・進学への支援は、母親と子ども双方の意向をくみ取り、学校と連携して情報提供
を行いながら、具体的な目標を定めて行う。
・進学や就職など、子どもの意向を尊重した進路への支援を行う。
・学費の負担軽減のため、各種の奨学金や授業料の減免制度等の活用への支援を行
う。
③子どもに安らぎと心地よさを与えられるおとなとのかかわりや、子どもどうしの
つきあいに配慮して、人との関係づくりについて支援する。
・母親以外のおとなにも受け入れられたり、甘えられたりする経験を増やし、おと
なとの信頼関係が構築できるよう支援する。
・社会の様々な価値観、多様な生き方への理解を進めるために、ボランティアや実
習生など、様々なおとなとの出会いの機会を設ける。
・おとなに信頼感を持てるように、悪意や暴力のないおとなモデルを提供する。
・自分の気持ちをことばで適切に表現し、相手に伝える方法について、日常生活の
中で意識的に伝え、その能力が向上するよう支援する。
・子どもどうしの育ちあう力を活用し、協調性や社会性が身につくよう、集団活動
やレクリエーション活動などのグループワークを積極的に取り入れる。
・自分自身を守るために必要な知識や、具体的な方法などの学習の機会を設ける。
④子どもの年齢・発達段階に応じて、性についての正しい知識を得る機会を設け、
思いやりの心を育む支援を行う。
・性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に正確な知識をもって応える。
・必要に応じて外部講師を招くなど、職員間で性教育に関する知識や、性について
のあり方などの学習会を行う。
(5)DV被害からの回避・回復
①母親と子どもの緊急利用に適切に対応する体制を整備する。
・24時間の受け入れや広域利用など、広く母親と子どもの緊急利用を受け入れる。
・DV防止法に基づく一時保護委託の依頼の場合は、速やかに受け入れを行い、安
心で安定した生活が営めるように体制を整える。
・役割分担と責任の所在を明確にし、配偶者暴力相談支援センター・警察署・福祉
事務所等との連絡調整体制を整える。
・被害者が施設で生活していることをDV加害者に知られないように配慮を徹底す
る。
②母親と子どもの安全確保のためにDV防止法に基づく保護命令や支援措置が必要
な場合は、適切な情報提供と支援を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(13ページ)
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・DV加害者に居所が知れ、母親と子どもに危険が及ぶ可能性がある場合には、母
親と子どもの意向を確認した上で、速やかに関係機関と連携し、保護命令の手
続きや他の施設への転居等の支援を行う。
・保護命令制度や支援措置の活用について、情報提供を行うとともに、必要に応じ
て法的手続きのための同行等の支援を行う。
・弁護士や法テラスの紹介や調停・裁判などへの同行等、さらに必要に応じて代弁
等の支援を行う。
③母親と子どもの安全確保を適切に行うために、必要な体制を整備する。
・安全確保を第一とした支援を行うため、職員による夜間の安全管理体制を整える。
・子どもの安全を保障するため、区域外就学も含め、教育委員会等の関係機関との
連携を行う。
・夫等から子どもとの面会交流を求められた場合は、家庭問題情報センター(FP
IC)等の利用も含めて、母親と子どもの安全と安心を最優先にした支援を行
う。
④心理的ケア等を実施し、DVの影響からの回復を支援する。
・DVについての正しい情報と知識を提供し、DV被害者の理解を促し、自己肯定
感を回復するための支援を行う。
・DVから脱出することができたことを評価し、安心し安定した生活と母親と子ど
もの幸せな未来について職員が一緒に考え支援することを伝える。
・心理療法を活用し、医師やカウンセラーと情報交換を行いながら、より適切な支
援を行う。
(6)子どもの虐待状況への対応
①被虐待児に対しては虐待に関する専門性を持ってかかわり、虐待体験からの回復
を支援する。
・子どもと個別にかかわる機会を作り、職員に自分の思いや気持ちを話せる時間を
作る。
・子どもの権利条約による「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する
権利」等について説明を行うとともにそれが保障できる支援を提供する。
・自分の存在がかけがえのない大切な存在であることを伝えながら、自己肯定感や
自尊心の形成に向けた支援を行う。
・暴力によらないコミュニケーションを用いるおとなのモデルを職員が示す。
・医療機関や児童相談所など関係機関と必要な情報の交換を行いながら、より適切
な支援を行う。
②子どもの権利擁護を図るために、関係機関との連携を行う。
・児童虐待の発生やその疑いがある場合は児童相談所に通報し、連携して対応する。
・被虐待児童に対しては、必要に応じて、心理判定、児童精神科医との相談などの
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(14ページ)
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変更後 · 14ページ母子生活支援施設運営指針
児童相談所機能を活用する。
・必要に応じて、福祉事務所や保育所、学校、病院等と情報交換や連携を図り対応
する。
(7)家族関係への支援
①母親や子どもの家族関係の悩みや不安に対する相談・支援を行う。
・母親の家族関係の悩みや不安を受け止め、相談に応じる。
・子どもの家族関係の悩みや不安を受け止め、相談に応じる。
・母親と子どもの感情の行き違い、意見の相違がある場合や将来設計等が異なる場
合、それぞれの考えを尊重して相談に応じ、調整を行う。
・きょうだいの間に感情の行き違いや意見の相違がある場合は、相談に応じ調整を
行う。
・必要に応じて父親や他の親族等の関係調整を行う。
(8)特別な配慮の必要な母親、子どもへの支援
①障害や精神疾患のある母親や子ども、その他の配慮が必要な母親と子どもに対す
る支援を適切に行い、必要に応じて関係機関と連携する。
・様々な障害のある母親には、主体性を尊重し、それぞれの状況に応じた自己決定
ができるよう支援する。
・福祉事務所や医療機関と連携し、利用可能な福祉サービス等を活用できる支援を
行う。
・精神疾患があり、心身状況に特別な配慮が必要な場合、同意を得て主治医との連
携のもと、通院同行、服薬管理等の療養に関する支援を行う。
・障害や精神疾患のある場合や外国人の母親や子どもへは、公的機関や就労先への
各種手続きや保育所や学校等との連絡等、他機関とも連携し情報やコミュニ
ケーション確保の支援を行う。
(9)主体性を尊重した日常生活
①日常生活への支援は、母親や子どもの主体性を尊重して行う。
・母親と子どもの状況を考慮しながら、その主体性が尊重されるよう支援を行う。
②行事などのプログラムは、母親や子どもが参画しやすいように工夫し、計画・実
施する。
・母親や子どもの意見を取り入れた実施計画を策定し、その内容と目的をわかりや
すく示し、選択(自己決定)により積極的に参加できるように支援する。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(15ページ)
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(10)就労支援
①母親の職業能力開発や就労支援を適切に行う。
・資格取得や能力開発のための情報提供や支援を行う。
・公共職業安定所だけでなく、パートバンクや母子家庭等就業・自立支援センター
等、様々な機関を活用し、また必要に応じて、職場開拓を行い、求人案内の情
報提供や同行支援を行う。
・就労に対する不安に関して適切な傾聴や、必要に応じた助言等の支援を行う。ま
た、就労後の相談体制を整備する。
・母親が安心して就労できるように施設内保育や学童保育などの保育支援を行う。
②就労継続が困難な母親への支援を行い、必要に応じて職場等との関係調整を行う。
・職場環境、人間関係に関する相談や助言など個々に対応した幅広い支援を行う。
・母親が望む場合、就労継続のために職場との関係調整を行う。
・活用可能な就労支援制度を利用できるよう支援する
・障害がある場合や外国人の母親の場合、その心身の状態や意向に配慮しながら、
就労の継続に向けての支援を行う。
(11)支援の継続性とアフターケア
①施設の変更又は変更による受入れを行うに当たり、継続性に配慮した対応を行う。
・子どもの発達や生活の記録、アルバムの作成などを行い支援の継続性に活用する。
・移行前の支援として、引き継ぎや申し送りの手順・文書等の内容をあらかじめ定
める
・施設の変更後も、母親や子どもが相談できるように窓口や担当者等の取り決めを
行う。
・変更による受入の際には、前任の担当者から育ちの記録等の文書を使い適切に引
き継ぎを行う。
②母親と子どもが安定した生活を送ることができるよう、退所後の支援を行う。
・退所後のアフターケアが効果的に行われるよう、退所後の支援計画を作成する。
・退所した地域で健康で安心して暮らすために、必要に応じて退所先の行政、医療
福祉、ボランティア・NPO団体をはじめ、幅広い地域の関係機関や団体と
ネットワークを形成し、母親と子どもが適切なサービスが受けられるように支
援する。母子自立支援員や民生委員児童委員等との連携も必要である。
・退所後も母親と子どもが電話や来所によって、施設に相談できることを説明し、
個々の状況に配慮しながら、生活や子育て等の相談や同行等必要な支援を提供
する。
・退所後も、学童保育や学習支援、施設行事への招待等の支援を行う。
2 自立支援計画・記録
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(16ページ)
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(1) アセスメントの実施と自立支援計画の策定
①母親と子どもの心身の状況や、生活状況を正確に把握するため、手順を定めてア
セスメントを行い、母親や子どもの個々の課題を具体的に明示する。
・母親と子どもそれぞれ個別にアセスメントを行う。
・心身の状況や、生活状況、親族の状況、問題解決能力等の必要な情報を把握し、
統一した様式に則って記録する。
・把握した情報を総合的に分析・検討し、課題を適切に把握する。
・アセスメントは、母親と子どもの担当職員をはじめ、心理療法担当職員などが参
加するケース会議で合議して行う。
②アセスメントに基づいて母親と子ども一人一人の自立支援計画を策定するための
体制を確立し実際に機能させる。
・自立支援計画策定の責任者(基幹的職員等)を設置する。
・自立支援計画は、ケース会議で合議して策定する。
・自立支援計画には、支援上の課題と、課題解決のための支援目標と、目標達成の
ための具体的な支援内容・方法を定める。
・支援目標は、母親と子どもに理解できる目標として表現し、努力目標として説明
する。
・策定された自立支援計画を、全職員で共有し、養育・支援は統一かつ統合された
ものとする。
③自立支援計画について、定期的に実施状況の振り返りや評価と計画の見直しを行
う手順を施設として定め、実施する。
・自立支援計画の見直しは、母親や子どもとともに生活を振り返り、母親や子ども
の意向を踏まえて、それらを反映させつつ、最善の利益を考慮して行う。
・自立支援計画の見直し時には、支援方法を振り返り、自己評価し、支援の成果に
ついて分析、検証を行い、専門性や技術の向上に努め、施設全体の支援の向上
に反映させる仕組みを構築する。
・アセスメントと計画の評価・見直しは、少なくとも半年ごとに定期的に行い、か
つ緊急の見直しなど必要に応じて行う。
(2)母親と子どもの支援に関する適切な記録
①母親と子ども一人一人の支援の実施状況を適切に記録する。
・入所からアフターケアまでの支援の実施状況を、保護者等及び関係機関とのやり
とり等を含めて適切に記録する。
・記録内容について職員間でばらつきが生じないよう工夫する。
②母親と子ども等に関する記録の管理について、規程を定めるなど管理体制を確立
し、適切に管理を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(17ページ)
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変更後 · 17ページ母子生活支援施設運営指針
・記録の管理について個人情報保護と情報開示の観点から、研修を実施する。
・守秘義務の遵守を職員に周知する。
③母親と子ども等の状況等に関する情報を職員が共有するための具体的な取組を行
う。
・全職員が共通した理解の下に業務を遂行できるよう情報共有の体制を構築する。
・施設における情報の流れを明確にし、情報の分別や必要な情報が的確に届く仕組
みを整備する。
・施設の特性に応じて、ネットワークシステム等を利用して、情報を共有する仕組
みを作る。
④日々の業務について支援内容を適切に記録し、支援の分析・検証や職員間の情報
共有に活用するとともに、説明責任を果たす取組を行う。
・母子支援員日誌、少年指導員日誌、学童保育日誌、保育日誌、宿直日誌、日直日
誌等を整備する
3 権利擁護
(1) 母親と子どもの尊重と最善の利益の考慮
①母親と子どもを尊重した支援についての基本姿勢を明示し、職員が共通の理解を
持つための取組を行う。
・母親と子どもへの支援は、感情的でない受容的な態度で行い、その人格を尊重す
ることを基本とする。
・施設長や職員が母親や子どもの権利擁護に関する施設内外の研修に参加し、人権
感覚を磨くことで、施設全体で権利擁護の姿勢を確立する。
・母親と子どもを尊重した姿勢を、個々の養育・支援の標準的な実施方法等に反映
させる。
②社会的養護が、母親と子どもの最善の利益を目指して行われることを職員が共通
して理解し、日々の支援において実践する。
・人権に配慮した支援を行うために、職員一人一人の倫理観、人間性並びに職員と
しての職務及び責任の理解と自覚を持つ。
・施設全体の質の向上を図るため、職員一人一人が、養育実践や研修を通じて専門
性を高めるとともに、養育実践や養育の内容に関する職員の共通理解や意見交
換を図り、協働性を高めていく。
・職員同士の信頼関係とともに、職員と子ども及び職員と保護者との信頼関係を形
成していく中で、常に自己研鑽に努め、喜びや意欲を持って養育・支援に当た
る。
・母親や子どもの意向に沿うことが結果として子どもの利益につながらないことも
あることを踏まえ、適切に導く。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(18ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 18ページ母子生活支援施設運営指針
・受容的・支持的なかかわりを基本としながら母親と子どもの状況に応じて適切な
対応ができるよう、常に母親と子どもの利益を考慮し真摯に向き合う。
③母親と子どものプライバシー保護に関する規程・マニュアル等を整備し、職員に
周知するための取組を行う。
・通信、面会に関するプライバシー保護や、生活場面等のプライバシー保護につい
て、規程やマニュアル等の整備や設備面等の工夫などを行う。
②母親と子どもの思想や信教の自由を保障する。
・子どもの思想・信教の自由については、最大限に配慮し保障する。
・母親の思想・信教によって、その子どもの権利が損なわれないよう配慮する。
(2) 母親と子どもの意向や主体性の配慮
①母親と子どもの意向を把握する具体的な仕組みを整備し、その結果を踏まえて、
支援の内容の改善に向けた取組を行う。
・日常的な会話のなかで発せられる母親や子どもの意向をくみ取り、また母親や子
どもに対して意向調査、個別の聴取等を行い、改善課題の発見に努める。
・改善課題については、母親や子どもの参画のもとで検討会議等を設置し、改善に
向けて具体的に取り組む。
②母親や子ども自身が、自分たちの生活全般について自主的に考える活動(施設内
の自治活動等)を推進し、施設における生活改善に向けて積極的に取り組む。
・子どもの活動を通して、子どもの自己表現力、自律性、責任感などが育つよう必
要な支援を行う。
・母親が、自らの権利を学び、自主的に自分の生活を改善していく力を養えるよう
支援する。
・母親の自治会活動等を通して、母親の自己表現力、自律性、責任感などに対する
支援を行う。
③施設が行う援助について事前に説明し、母親と子どもそれぞれが主体的に選択
(自己決定)できるよう支援する。
・支援内容について理解できるようわかりやすい説明等を工夫し、自己決定により
主体的に活用できるように働きかける。
・常に母親と子どものニーズの把握をし、必要な情報やニーズに応じた支援メ
ニューが提供できるよう努める。
(3)入所時の説明等
①母親と子ども等に対して、支援の内容を正しく理解できるような工夫を行い、情
報提供する。
・母親と子どもが情報を入手しやすいようパンフレットを福祉事務所に置くなどの
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(19ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 19ページ母子生活支援施設運営指針
取組を行う。
・施設の支援内容や生活の流れなどをわかりやすく紹介した印刷物を作成し、希望
があれば見学に応じるなど施設の機能、役割を正しく理解できるような工夫を
行う。
②入所時に、施設で定めた様式に基づき支援の内容や施設での約束ごとについて、
母親と子ども等にわかりやすく説明する。
・様々な支援の利用方法や施設のルール、個人情報の取り扱いや設備の使用法など、
施設で生活を行う上で必要な情報をわかりやすく説明し、母親と子どもが安心
感を得られるように配慮する。
・丁寧な説明をすることで、母親と子どもの不安を解消し、これからの生活に展望
が持てるよう配慮する。
(4)母親や子どもが意見や苦情を述べやすい環境
①母親と子どもが相談したり意見を述べたい時に相談方法や相談相手を選択できる
環境を整備し、母親と子どもに伝えるための取組を行う。
・複数の相談方法や相談相手の中から自由に選べることを、わかりやすく説明した
文書を作成・配布する。
・母親や子どもに十分に周知し、日常的に相談窓口を明確にし、内容をわかりやす
い場所に掲示する。
②苦情解決の仕組みを確立し、母親と子ども等に周知する取組を行うとともに、苦
情解決の仕組みを機能させる。
・苦情解決の体制(苦情解決責任者の設置、苦情受け付け担当者の設置、第三者委
員の設置)を整備する。
・苦情解決の仕組みを文書で配布するとともに、わかりやすく説明したものを掲示
する。
③母親と子どもからの意見や苦情等に対する対応マニュアルを整備し、迅速に対応
する。
・苦情や意見・提案に対して対応マニュアルを整備し、迅速に対応する。
・苦情や意見を、支援や施設運営の改善に反映させる。
・母親や子どもの希望に応えられない場合には、その理由を丁寧に説明する。
(5)権利侵害への対応
①いかなる場合においても、職員等による暴力や脅かし、人格的辱め、心理的虐待、
セクシャルハラスメントなどの不適切なかかわりが起こらないよう権利侵害を防
止する。
・就業規則等の規程に、体罰の禁止や権利侵害の防止を明記する。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(20ページ)
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変更後 · 20ページ母子生活支援施設運営指針
・不適切なかかわりの起こりやすい状況や場面について具体的な例を示しながら、
研修や話し合いを行い、不適切なかかわりを行わないための支援技術を習得さ
せる。
・施設長は、職員からの暴力や言葉による脅かしなどの不適切なかかわりが発生し
た場合に対応するためにマニュアル等を整備し、規程に基づいて厳正に対応す
る。
②いかなる場合においても、母親や子どもが、暴力や脅かし、人格を辱めるような
不適切な行為を行わないよう徹底する。
・母親や子どもに対して、不適切な行為の禁止を周知する。
・不適切なかかわりを防止するため、日常的に会議等で取り上げ、行われていない
ことの確認や、職員体制の点検と改善を行う。
・不適切なかかわりを伴わない人とのかかわりについて、母親や子ども達に伝え、
良好な人間関係の構築を図る。
③子どもに対する暴力や脅かし、人格を辱めるような不適切なかかわりの防止と早
期発見に取り組む。
・不適切なかかわりを伴わない子育てについて母親に伝え、良好な親子関係の構築
を図る。
・子どもが自分自身を守るための知識、具体的な方法について学習する機会を設け
る。
・常に親子関係の把握に努め、適切な助言や支援を行う。
4 事故防止と安全対策
①事故、感染症の発生時などの緊急時の母親と子どもの安全確保のために、組織と
して体制を整備し、機能させる。
・事故発生対応マニュアル衛生管理マニュアル等を作成し、職員に周知するととも
に、定期的に見直しを行う。
②災害時に対する母親と子どもの安全確保のための取組を行う。
・立地条件等から災害の影響を把握し、建物・設備類の必要な対策を講じる。
・災害時等の対応体制を整える。
・母親と子ども及び職員の安否確認の方法を決め、全職員に周知する。
・食糧や備品などの備蓄リストを作成し、備蓄を進める。
③母親と子どもの安全を脅かす事例を組織として収集し、要因分析と対応策の検討
を行うなど、安全確保のためのリスクを把握し対策を実施する。
・安全確保・事故防止に関する研修を行う。
・災害や事故発生に備え、危険箇所の点検や避難訓練を実施する。
・外部からの不審者等の侵入防止のための対策や訓練など不測の事態に備えて対応
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページ母子生活支援施設運営指針
を図るとともに、機械警備の設置や地域警察との連携を強化し、地域の関係機
関との連携を図る。
④十分な夜間管理の体制を整備する。
・年間を通して24時間体制で、また職員は2名体制で夜間管理を行うことが望ま
しい。
・緊急時に備えて夜間でも即応できる体制を構築する。
・夜間警備強化のため機械警備(防犯カメラ、センサー式照明)を設置する。
・不審者対策マニュアルを整備し、職員が共通理解を深める。
5 関係機関連携・地域支援
(1)関係機関等との連携
①施設の役割や機能を達成するために必要となる社会資源を明確にし、児童相談所
等の関係機関や団体の機能や連絡方法を体系的に明示し、その情報を職員間で共
有する。
・地域の社会資源に関するリストや資料を作成し、職員間で情報の共有化を図る。
②児童相談所等の関係機関等との連携を適切に行い、定期的な連携の機会を確保し、
具体的な取組や事例検討を行う。
・母親と子どもの支援について、福祉事務所、児童相談所、配偶者暴力相談セン
ター、保健所等の関係機関や団体とのネットワークを図り、協働して取り組む
体制を確立する。
・地域の関係機関・団体のネットワーク内での共通の課題にケース会議や情報の共
有等を行い、解決に向けて協働して具体的な取組を行う。
・要保護児童対策地域協議会、配偶者暴力対策地域協議会に参画し、地域の社会的
資源としての役割を果たし、相互の機能の共有化を図る。
(2)地域社会への参加・交流の促進
①母親や子どもと地域との交流を大切にし、交流を広げるための地域への働きかけ
を行う。
・母親と子どもが地域の行事や活動に参加する際、必要に応じて職員やボランティ
アが支援を行う体制を整える。
・町内会、子ども会、老人クラブなどの地域の諸団体と連絡を取り、施設の行事に
地域住民を招待する。
②施設が有する機能を、地域に開放・提供する取組を積極的に行う。
・地域に向けて、施設の理念や基本方針、施設で行っている活動等を説明した印刷
物や広報誌を配布し、地域の人々の理解を得ることやコミュニケーションを活
発にする取組を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(22ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 22ページ母子生活支援施設運営指針
・施設の集会室や学習室等のスペースを開放するための規程を設け、施設として入
手できる情報等を提供し、地域社会に役立てる。
③ボランティアの受入れに対する基本姿勢を明確にし、受入れについての体制を整
備する。
・ボランティアの受入れについて、登録手続き、事前説明等に関する項目などのマ
ニュアルを整備する。
・ボランティアに対して必要な研修を行う。
(3)地域支援
①地域の具体的な福祉ニーズを把握するための取組を積極的に行う。
・地域住民に対する相談援助を実施すること等を通して、具体的な福祉ニーズの把
握を行う。
・社会的養護の施設の責務を果たすべく、地域に対して開かれた施設運営を行う。
②地域の福祉ニーズに基づき、施設の機能を活かして地域の子育てを支援する事業
や活動を行う。
・相談援助を通じて情報の提供や関係機関の紹介を行い、内容によっては施設の相
談機能を活用する。
・地域の保護者が一時的に児童の保育・養育が困難となった場合、ショートスティ
やトワイライトスティ、夜間保育などを自治体と連携して実施する。
・配偶者等からの暴力やその他の事由から、一時的に避難することが必要な母子や
単身女性に対して緊急一時保護を行う。
・24時間の受け入れや広域利用など、保護を必要とする母子等の緊急利用を広く
受け入れる。
・緊急時に対応するためのマニュアルに基づいて、役割分担や責任者を明確にする。
・DV被害等の逃避理由で保護した場合、警察等との連絡調整体制に関して文書化
し、施設内で周知する。
6 職員の資質向上
①組織として職員の教育・研修に関する基本姿勢を明示する。
・施設が目指す支援を実現するため、基本方針や中・長期計画の中に、施設が職員
に求める基本的姿勢や意識、専門性や専門資格を明示する。
②職員一人一人について、基本姿勢に沿った教育・研修計画を策定し、計画に基づ
いた具体的な取組を行う。
・職員一人一人について、援助技術の水準、知識の質や量、専門資格の必要性など
を把握する。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(23ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 23ページ母子生活支援施設運営指針
・施設内外の研修を体系的、計画的に実施するなど、職員の自己研鑽に必要な環境
を確保する。
・職員一人一人が課題を持って主体的に学ぶとともに、他の職員や関係機関など、
様々な人とのかかわりの中で共に学び合う環境を醸成する。
③定期的に個別の教育・研修計画の評価・見直しを行い、次の研修計画に反映させ
る。
・研修を修了した職員は、報告レポートの作成や研修内容の報告会などで発表し、
共有化する。
・研究成果を評価し、次の研修計画に反映させる。
④スーパービジョンの体制をつくり、施設全体の支援の質を管理し、職員の援助技術
の向上を図る。
・施設長、基幹的職員などのスーパーバイザーに、いつでも相談できる体制を整え
る。
・職員がひとりで問題を抱え込まないように、組織として対応する。
・職員相互が評価し、助言し合うことを通じて、職員一人一人が援助技術を向上さ
せ、施設全体の養育・支援の質を向上させる。
7 施設運営
(1)運営理念、基本方針の確立と周知
①法人や施設の運営理念を明文化し、法人と施設の使命や役割を反映させる。
・理念には母親と子どもの権利擁護の視点を盛り込み、施設の使命や方向、考え方
を反映させる。
②法人や施設の運営理念に基づき、適切な内容の基本方針を明文化する。
・基本方針は、「母子生活支援施設運営指針」を踏まえ、理念との整合性があり、
母親と子ども権利擁護の視点を盛り込み、職員の行動規範となる具体的な内容
とする。
③運営理念や基本方針を職員に配布するとともに、十分な理解を促すための取組を
行う。
④運営理念や基本方針を母親と子どもに配布するとともに、十分な理解を促すため
の取組を行う。
(2)中・長期的なビジョンと計画の策定
①施設の経営理念や基本方針の実現に向けた施設の中・長期計画を策定する。
・理念や基本方針の実現に向けた目標(ビジョン)を明確にし、支援の内容や組織
体制等の現状分析を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(24ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 24ページ母子生活支援施設運営指針
・入所者支援を充実させ、地域の特性に応じた母子生活支援施設の役割・機能を明
確にする。
・専門的支援や地域支援の拠点機能を強化し、地域のひとり親家庭支援を行う体制
を充実させる。
②各年度の事業計画を、中・長期計画の内容を反映して策定する。
③事業計画を、職員等の参画のもとで策定するとともに、実施状況の把握や評価・
見直しを組織的に行う。
・事業計画の実施状況については、母親や子どもの意見を聞いて、評価を行う。
④事業計画を職員に配布するとともに、十分な理解を促すための取組を行う。
・事業計画はすべての職員に配布し、会議や研修において説明する。
⑤事業計画を母親と子どもに配布するとともに、十分な理解を促すための取り組みを
行う。
・事業計画は、わかりやすく説明した資料を作成し、母親や子どもへの周知の方法
に工夫や配慮をする。
(3)施設長の責任とリーダーシップ
①施設長は、自らの役割と責任を職員に対して明らかにし、専門性に裏打ちされた
信念と組織内での信頼をもとにリーダーシップを発揮する。
・施設長は社会的養護の使命を自覚し、自らの役割と責任について文書化するとと
もに、会議や研修において表明する。
・施設長は、職員の模範となるよう自己研鑽に励み、専門性の向上に努める。
②施設長自ら、遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行い、組織全体を
リードする。
・施設長は、法令遵守の観点での施設運営に関する研修や勉強会等に参加する。
・施設長は、職員に対して遵守すべき法令等を周知し、また遵守するための具体的
な取り組みを行う。
③施設長は、支援の質の向上に意欲を持ち、組織としての取組に十分な指導力を発
揮する。
・施設長は、支援の質の現状について定期的、継続的に評価・分析を行う。
・施設長は、支援の質の向上について、職員の意見を取り入れるとともに、施設内
に具体的な体制を構築し、自らもその活動に積極的に参画する。
④施設長は、経営や業務の効率化と改善に向けた取組に十分な指導力を発揮する。
・施設長は、施設の理念や基本方針の実現に向けて、人員配置、職員の働きやすい
環境整備等を行う。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 25ページ母子生活支援施設運営指針
・施設長は、経営や業務の効率化や改善のために施設内に具体的な体制を構築し、
自らもその活動に積極的に参画する。
(4)経営状況の把握
①施設運営を取りまく環境を的確に把握するための取組を行う。
・施設運営を長期的視野に立って進めていくために、社会や社会福祉全体の動向、
施設が位置する地域での福祉ニーズの動向、母親と子どもの状況の変化、ニー
ズ等を把握する。
②運営状況を分析して課題を発見するとともに、改善に向けた取組を行う。
・運営状況や改善すべき課題について、職員に周知し、職員の意見を聞いたり、職
員同士の検討の場を設定する等、施設全体での取組を行う。
③外部監査(外部の専門家による監査)を実施し、その結果に基づいた運営改善を
実施する。
・事業規模に応じ、2年あるいは5年に1回程度、外部監査を受けることが望まし
い。
(5)人事管理の体制整備
①施設が目標とする支援の質を確保するため、必要な人材や人員体制に関する具体
的なプランを確立させ、それに基づいた人事管理を実施する。
・各種加算職員の配置に積極的に取り組み、人員配置の充実に努める。
・職員が、各職種の専門性や役割を理解し合い、互いに連携して組織として支援に
取り組む体制を確立する。
・基幹的職員、心理療法担当職員等の機能を活かす。
②客観的な基準に基づき、定期的な人事考課を行う。
③職員の就業状況や意向を定期的に把握し、必要があれば改善に取り組む仕組みを
構築する。
・勤務時間、勤務状況を把握し、職員が常に仕事に対して意欲的にのぞめる環境を
整える。
・困難ケースの抱え込みの防止や休息の確保などに取り組む。
④職員処遇の充実を図るため、福利厚生や健康を維持するための取組を積極的に行
う。
・職員の心身の健康に留意し、定期的に健康診断を行う。
・臨床心理士や精神科医などに職員が相談できる窓口を施設内外に確保するなど、
職員のメンタルヘルスに留意する。
母子生活支援施設運営指針(PDF/454KB)(26ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 26ページ母子生活支援施設運営指針
(6)実習生の受入れ
①実習生の受入れと育成について、基本的な姿勢を明確にした体制を整備し、効果
的なプログラムを用意する等積極的に取り組む。
・受入れの担当者やマニュアルを整えるとともに、受入れの意義や方針を全職員が
理解する。
・学校等と連携しながら、実習内容全般を学べるプログラムを準備する。
(7)標準的な実施方法の確立
①支援についての標準的な実施方法を文書化し、職員が共通の認識を持って支援を
行う。
・標準的な実施方法を職員に周知し、共通の認識を持って一定の水準の支援を行う。
・マニュアルは、母親や子どもの状態に応じて職員が個別に柔軟に対応できるもの
にする。
②標準的な実施方法について、定期的に検証し、必要な見直しを組織的に実施でき
るよう仕組みを定め、検証・見直しを行う。
・標準的な実施方法の見直しは、職員や母親、子ども等からの意見や提案、生活の
条等に基づいて支援の質の向上という観点から行う。
・見直しの時期は、少なくとも1年に1回は検証し、必要な見直しを行う。
(8)評価と改善の取組
①施設運営や支援の内容について、自己評価、第三者評価等、定期的に評価を行う
体制を整備し、機能させる。
・3年に1回以上第三者評価を受けるとともに、定められた評価基準に基づいて、
毎年自己評価を実施する。
・職員の参画による評価結果の分析・検討する場を設け、実行する。
②評価の結果を分析し、施設として取り組むべき課題を明確にし、改善策や改善実
施計画を立て実施する。
・分析・検討した結果やそれに基づく課題を文書化し、職員間で共有し、改善に取
り組む。