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児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)
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児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究
報告書
令和3年3月
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(3ページ)
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変更後 · 3ページ目次
第 I 章 調査研究の実施概要 ............................................................................................ 1
1. 調査研究の目的 ................................................................................................. 1
2. 実施期間 ......................................................................................................... 1
3. 調査研究の実施方法............................................................................................ 1
(1) 有識者による検討委員会の開催 ................................................................................. 1
(2) 施設等へのアンケート調査 ......................................................................................... 1
(3) 児童相談所へのアンケート調査 ................................................................................... 2
(4) 施設等や児童相談所へのヒアリング調査 ......................................................................... 2
(5) 報告書の作成 ...................................................................................................... 2
第 II 章 有識者による検討委員会 ...................................................................................... 3
1. 構成委員 ......................................................................................................... 3
2. 開催概要 ......................................................................................................... 3
第 III 章 児童養護施設等へのアンケート調査 .......................................................................... 4
1. アンケート調査の実施概要 ...................................................................................... 4
2. アンケート調査結果 概要 ....................................................................................... 5
3. アンケート調査結果 <施設票> ............................................................................... 7
(1) 施設について ........................................................................................................ 7
(2) 施設におけるアレルギーへの対応について ......................................................................... 8
(3) 施設における食事の提供について ................................................................................16
(4) 食物アレルギーへの対応体制や対応における工夫について .....................................................29
(5) アレルギーに関する子どもへの教育について.......................................................................39
(6) アレルギーへの対応に関する自治体等との関りについて .........................................................42
(7) ガイドライン案について..............................................................................................47
(8) 施設におけるアレルギーを有する子どもへの対応について ........................................................50
4. アンケート調査結果 <子ども票> ............................................................................. 57
(1) アレルギーを有する子どもの状況について .........................................................................57
(2) 子どもの有するアレルギーについて .................................................................................60
(3) 診断や処方等の状況について ....................................................................................65
(4) アレルギーへの対応について .......................................................................................68
(5) 子どものアレルギー情報の確認 ....................................................................................69
(6) 入所・一時保護後のショック症状等について .....................................................................73
(7) 施設におけるアレルギーへの対応の課題、工夫、留意していること .............................................76
第 IV 章 児童相談所へのアンケート調査 ............................................................................... 80
1. アンケート調査の実施概要 ..................................................................................... 80
2. アンケート調査結果の概要 ..................................................................................... 81
3. アンケート調査結果 ............................................................................................. 83
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(4ページ)
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変更後 · 4ページ(1) アレルギー疾患を有する子どもの状況について ...................................................................83
(2) アレルギー疾患を有する子どもの措置について ...................................................................84
(3) 子どものアレルギーに関する情報を把握するための工夫について ................................................86
(4) 子どものアレルギーについての施設等との情報共有について .....................................................89
(5) アレルギー対応に関する児童相談所の取組みについて .........................................................90
第 V 章 児童養護施設等ならびに児童相談所へのヒアリング調査について ........................................... 96
1. ヒアリング調査の実施概要 ...................................................................................... 96
2. ヒアリング調査の結果 ............................................................................................ 97
(1) 神愛子供ホーム(児童養護施設:定員 30 名) ............................................................97
(2) 施設名非公表(一時保護所:定員 30 名) ................................................................98
(3) くすのき学園(児童心理治療施設:定員 50 名) ...........................................................99
(4) 相模原市児童相談所(一時保護所:定員 25 名) ...................................................... 101
(5) 福岡育児院(児童養護施設:定員 55 名) .............................................................. 102
(6) おうぎ寮(自立援助ホーム:定員6名) .................................................................... 103
(7) 東京都石神井学園(児童養護施設:定員 122 名) .................................................... 104
(8) 横浜市中央児童相談所(一時保護所自立支援部門:当時の定員 14 名) ......................... 106
(9) 神奈川県立おおいそ学園(児童自立支援施設:暫定定員 32 名) .................................... 106
第 VI 章 考察 .......................................................................................................... 109
1. 施設等において食物アレルギーを有する子どもは 5.2% .................................................... 109
2. 施設等では「アレルギーに関する情報がわからない」ことを前提とした対応が基本 .......................... 109
3. アレルギー対応は「医師の診断・指導の基づき行う」ことの再確認が必要 .................................. 109
4. 施設の特徴や状況に応じたアレルギー対応を選択することが重要.......................................... 109
5. 社会的養護を担う施設等であるからこそ、「子どもの理解」も大切にする ................................... 110
6. アレルギーを有する子どもを安全に受け入れられるよう、専門職の配置の検討が必要 ..................... 110
7. 統一様式や事例集の作成等、施設等におけるアレルギー対応をバックアップする取組みの推進 .......... 110
<資料編>
1.児童養護施設等へのアンケート調査票(施設票・子ども票)
2. 児童相談所へのアンケート調査票
3.児童養護施設等におけるアレルギー対応 ガイドライン(案)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(5ページ)
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変更後 · 5ページ第I章 調査研究の実施概要
1. 調査研究の目的
児童養護施設等※(以下、「施設等」という。)は、子どもにとって基本的な生活の場であり、安全で健やかに
成長できる環境が求められている。入所する子どもの中には、重篤な食物アレルギーを有する子どもも含まれてお
り、職員はその子どものアレルギー特性について十分に理解して対応する必要があり、広く施設等の一般の職員
に対し、アレルギーに関する正しい知識や基本的な対処方法についての情報を周知し、常にその認識を喚起させ
ていくことが必要である。
現在、子どもの居場所でのアレルギー対応については、学校や保育所については「アレルギー対応ガイドライン」
が整備されている他、放課後児童クラブ、認定こども園についても、運営指針にアレルギー対応に関する記載があ
る。施設等については、各地域において、自治体や施設独自のアレルギー対応マニュアル等が整備されている場
合もあるが、今後、より一層周知を図っていくことが求められている。
そのため、本調査研究においては、施設等におけるアレルギー対応に関する実態把握、課題の整理を行うとと
もに、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を参考にしつつ、施設現場において、食物アレルギー対応に
関する具体的な方針やマニュアル等を作成する際の参考となる「児童養護施設等におけるアレルギー対応ガイド
ライン(以下「ガイドライン案」という)を作成し、施設等職員のアレルギー対応に関する共通認識を深め、組織
的な対応力の向上に寄与することを目的とする。
※児童養護施設等:乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、自立援助ホーム、
ファミリーホーム、一時保護所、里親
2. 実施期間
令和2年9月8日から令和3年3月23日まで
3. 調査研究の実施方法
本調査研究は、以下の方法で実施した。
(1) 有識者による検討委員会の開催
専門的な見地からの検討・助言等を受けるため、有識者、施設関係者等で構成する検討委員会を設
置した。
検討委員会は計3回開催し、施設等へのアンケート調査の内容・方法や、ガイドライン(案)についての
討議を行った。
(2) 施設等へのアンケート調査
施設等におけるアレルギーを有する子どもの状況や対応について、また対応における課題や工夫している
点等を把握するため、全国の乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、自立
援助ホーム、ファミリーホーム、一時保護所を対象としてアンケート調査を実施した。
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変更後 · 6ページ(3) 児童相談所へのアンケート調査
アレルギーを有する子どもについて、施設等での一時保護や入所措置を行ううえでの工夫や課題を把握
するため、全国の児童相談所を対象とし、アンケート調査を実施した。
(4) 施設等や児童相談所へのヒアリング調査
アンケート調査結果ならびに検討委員会での意見を踏まえ、アレルギーに関する職員研修や、アレルギー
を有する子ども本人や周りの子どもの理解を目的として行っている教育等について、他施設での参考となり得
る取組みを実施している施設等や児童相談所を対象にヒアリング調査を実施した。
(5) 報告書の作成
調査研究の検討結果について、報告書としてとりまとめを行った。
図表 1 本調査研究の全体構成
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(7ページ)
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変更後 · 7ページ第II章 有識者による検討委員会
1. 構成委員
施設等におけるアレルギー対応の実態を把握するための調査方法の検討や分析、また、ガイドライン案につい
ての検討を行うにあたり、施設等の運営に関する有識者、施設等の関係者、アレルギーに関する専門医、「保育
所におけるアレルギー対応ガイドライン」の関係者からなる検討委員会を設置した。
検討委員会の構成委員は、以下のとおり。
図表 2 検討委員会構成委員 ※敬省略、五十音順
大和 謙二 済生会大阪乳児院 施設長 (全国乳児福祉協議会)
川松 亮 明星大学 人文学部 福祉実践学科 常勤教授
齋藤 美江子 共生会希望の家 施設長 (全国児童養護施設協議会)
中山 努 横浜市 北部児童相談所 一時保護所担当課長
藤澤 隆夫 国立三重病院 院長 日本小児アレルギー学会理事長
オブザーバー 伊藤 靖典 厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課 課長補佐
鎭目 健太 厚生労働省 子ども家庭局 保育課 保育指導専門官
田中 早苗 厚生労働省 子ども家庭局 母子保健課 栄養専門官
2. 開催概要
検討委員会の開催概要は、以下のとおり。
図表 3 検討委員会の開催概要
回 開催日時 主な検討内容
第1回 令和2年 9 月 29 日(火) (1)事業実施計画について
(2)施設等へのアンケート調査について
(3)児童相談所へのアンケート調査について
第2回 令和3年 1 月8日(金) (1)施設等へのアンケート調査結果報告(速報)
(2)児童相談所へのアンケート調査結果報告
(3)ガイドライン(案)について
第3回 令和3年3月 12 日(金) (1)施設等へのアンケート調査結果報告
(2)施設等へのヒアリング調査について
(3)ガイドライン(案)について
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変更後 · 8ページ第III章 児童養護施設等へのアンケート調査
1. アンケート調査の実施概要
施設等におけるガイドライン案の作成に向け、施設等におけるアレルギー対応に関する実態や課題、行っている
工夫、取組み事例などを把握することを目的として、全国の施設等を対象としたアンケート調査を実施した。
◆調査期間
令和2年 10 月 26 日(月)~令和 2 年 12 月 14 日(月)
◆調査方法
郵送配布、郵送またはメールで回収
◆回収状況
<子ども票回収状況>
施設種別 全体 乳児院 児童養護
施設
児童心理
治療施設
児童自立
支援施設
自立援助
ホーム
ファミリー
ホーム
一時
保護所
配布数 1,549 件 144 件 607 件 53 件 58 件 195 件 350 件 144 件
有効回答数 1,017 件 124 件 417 件 46 件 50 件 95 件 186 件 99 件
回収率 65.7% 86.1% 68.7% 86.8% 86.2% 48.7% 53.1% 68.8%
施設種別 全体 乳児院 児童養護
施設
児童心理
治療施設
児童自立
支援施設
自立援助
ホーム
ファミリー
ホーム
一時
保護所
種別
不明
有効回答数 4,297 件 255 件 2,864 件 283 件 290 件 100 件 219 件 235 件 51 件
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変更後 · 9ページ2. アンケート調査結果 概要
<施設等におけるアレルギーを有する子どもの状況>
施設等において、アレルギーを有する子どもは 18.7%、食物アレルギーを有する子どもは 5.2%であった。
子どもの有するアレルギーの種類では、「アレルギー性鼻炎」が約半数、「食物アレルギー・アナフィラキシー」
が3割程度であった。
食物アレルギーのアレルゲンは、「鶏卵」が最も多く、次いで「果物類」「甲殻類」であった。
食物アレルギーを有する子どものうち、確定診断を受けている子どもは 7 割程度であった。
また、アレルギーを有する子どものうち、エピペン®の処方を受けている子どもは全体で 2.1%、食物アレル
ギーの子どもでは 3.7%であった。
入所・一時保護後にショック症状を起こした子どもは、アレルギーを有する子ども全体のうち 3.1%、食物
アレルギーでは 6.2%であった。
<アレルギーを有する子どもの受け入れ>
施設等において、子どもの有する食物アレルギーが原因で断ったケースが「ある」との回答は 6.5%であり、
その理由としては、職員の知識不足や専門職がいない、調理を委託しているので対応が難しいなど、受
け入れ体制が不十分であったという回答がみられた。
なお、その他のアレルギーで受入れを断ったケースが「ある」との回答は 0.7%であり、「アレルギーが重度で
ある」等の理由であった。
受入れ後の対応が難しかったケースとしては、「重度のアレルギーのある子ども」「アレルギーのある子どもが
複数の場合」や、「食べられないものが多い」「鶏卵、小麦、牛乳・乳製品、大豆など、よく使う食材のアレ
ルギーがある場合には、献立作成や誤食防止の対応が大変」「冷凍食品やおやつなどの加工食品にエ
キスレベルで含まれていることが多く確認が大変で、見逃してしまう」等の意見があった。
また、「アレルギーに関する情報が少ない」「短期間での受け入れ準備が必要」「集団生活においては、他
児との食事内容の差別化が児の精神面に与える影響等を考慮した取組みが求められる」「保護者から
の要望で職員が不安なまま対応をしなくてはならなかった」など、施設等であることに起因する難しさについ
ての回答もみられた。
<施設における食事の提供>
施設での食事の提供体制は、「施設職員が施設内で調理して提供している」という施設が 84.7%であ
った。
施設職員が調理を行っている施設によっては、「調理員が厨房で調理をする」といった専任職員が専有
設備で調理を行っている施設だけでなく、福祉職がユニット内で調理をしている場合も多いと推察される。
<食物アレルギーに関する医師の診断・指導>
「定期的に医師の診断・指導を受けており、食物経口負荷試験等の検査も受けている」と回答した施設
は約3割、「症状が出たときや、対応について分からないときのみ、医師の診断・指導を受けられるように
している」が約半数であるが、「特に医師の診断・指導は受けていない」との回答も1割程度みられた。
また、少しずつ食べさせる指導をしているか、では、「職員の判断で、加工品やごく少量から少しずつ食べ
させている」との回答も 6.0%あった。
なお、食物アレルギーを有する子どもの定期的な受診については、乳児院で 66.3%が「受けている」のに
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(10ページ)
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変更後 · 10ページ対し、児童養護施設で 37.1%、その他施設では2割以下となっており、施設種別での対応の違いがみ
られる。
<子どものアレルギーに関する情報の確認>
子どものアレルギーに関する情報確認における課題や難しさとしては、「正しい情報かどうかが分からない」
「調査時間が取れない」「子どもが自身のアレルギーについて説明できない」などの回答が多い。
情報の確認方法としては、「児童相談所からの情報提供」が 4 割程度と最も多いが、「子ども本人への
聴き取り」が 25.6%、「保護者への聴き取り」が 18.4%となっており、施設独自での情報収集も行われ
ている。措置別でみると、入所では「児童相談所からの情報収集」が最も多いが、一時保護の場合には
「子ども本人への聴き取り」が 60.6%、「保護者からの聴き取り」が 46.6%と、児童相談所からの情報
収集を上回っている。
子どものアレルギーに関する情報について、入所・一時保護後に新たに分かった情報があったかについては、
約半数の施設が「あった」と回答しているが、その有無別でみると、新しい情報が「あった」ケースに比べて、
「なかった」ケースでは、子どもや保護者への聴き取り、児童相談所からの情報提供の割合が大きく上回っ
ていた。
<子どものアレルギーに関する施設内での情報共有>
子どものアレルギーに関する職員間での情報共有は、「子ども毎の台帳」や「入所時の会議にて共有」す
ることで確認している施設が 6 割程度であった。一方、「定期的に共有する場を設けている」と回答した
施設は 35.9%となっており、「定期的な受診」と同様、子どものアレルギーの状況の変化を定期的に確
認・共有できている施設は多くはないと推察される。
<アレルギーに関する専門知識のある職員配置と職員研修>
アレルギーを有する子どもの受け入れのために行っている取組みとして、「栄養士などアレルギーに関する専
門知識のある職員を配置している」と回答した施設は約 6 割であり、うち、常勤の栄養士の配置が約7
割、常勤の看護師の配置が約半数であった。
アレルギーを有する子どもの受け入れのために行っている取組みとして、「アレルギー対応についての職員
研修を実施している」と回答した施設は約3割であり、その実施方法は6割が「施設の職員間での研修
を行っている」であった。
<アレルギーに関する子どもへの教育等>
アレルギーを有する子ども本人に対して行っている教育等の取組みとして、「子ども自身のアレルギーについ
て説明をしている」が 42.3%、「アレルギーの症状が出た場合の対処方法について教えている」が
29.0%であった。「特に行っていない」と回答した施設も 34.4%あった。
<自治体・児童相談所への要望>
自治体や児童相談所への要望としては、「入所・保護時点でより正確な情報をできるだけ多く提供して
ほしい」という意見がみられた。
また、関係機関との情報共有等をスムーズに行うための「共通様式の作成」の要望や「専門職の配置」、
それらの体制を整えるための「費用面での支援」などの意見もみられた。
研修の実施、マニュアルの作成など、施設等において、具体的にどう判断・対応したらよいかを示してほし
い、それを学ぶ機会をつくってほしい、との意見もみられた。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ3. アンケート調査結果 <施設票>
(1) 施設について
① 施設種別
回答のあった施設は、1,017 施設であり、うち「児童養護施設」が 41.0%、「ファミリーホーム」が 18.
3%、「乳児院」「自立援助ホーム」「一時保護所」が各々1割程度、「児童心理治療施設」「児童自立
支援施設」が各々5%程度であった。
図表 4 回答施設の施設種別(N=1,017)
② 委託一時保護の実施状況
乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、自立援助ホーム、ファミリーホームに
対し、委託一時保護を行っているかについて聞いたところ、「行っている」との回答が 81.6%であった。
図表 5 委託一時保護の実施状況(N=918)
12.2 41.0 4.5 4.9 9.3 18.3 9.7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
乳児院 児童養護
施設
児童心理
治療施設
児童自立
支援施設
自立援助
ホーム
ファミリー
ホーム
一時保護所
81.6 11.2 7.2
0% 20% 40% 60% 80% 100%
行っている 行っていない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(12ページ)
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変更後 · 12ページ③ アレルギーを有する子ども数
令和2年 10 月 1 日時点で入所・保護をしている子どものうち、アレルギー疾患を有している子どもの数に
ついて聞いたところ、入所・保護児童数について回答のあった 983 施設における子ども 24,305 人のうち、ア
レルギー疾患を有する子どもは 18.7%、食物アレルギーを有する子どもは 5.2%であった。
図表 6 アレルギー疾患を有している子どもの数(N=983):施設種別別
入所・保護児童数 アレルギー疾患を有する児童 食物アレルギーを有する児童
割合 児童数 割合 児童数
全体(n=24,305) 18.7 4,542 5.2 1,269
乳児院(n=2,574) 9.3 239 4.5 116
児童養護施設(n=16,724) 18.4 3,078 4.5 757
児童心理治療施設(n=1,228) 27.0 332 9.5 117
児童自立支援施設(n=1,060) 29.8 316 7.7 82
自立援助ホーム(n=454) 22.9 104 7.3 33
ファミリーホーム(n=797) 28.2 225 6.0 48
一時保護所(n=1,468) 16.9 248 7.9 116
(2) 施設におけるアレルギーへの対応について
① アレルギーが原因で受入れを断ったケース
(ア) 食物アレルギーについて
これまでに子どもの有する食物アレルギーが原因で保護や入所等の受入れを断ったケースがあるかについて
聞いたところ、「ある」が 6.5%、「ない」が 92.8%であった。
図表 7 子どもの有する食物アレルギーが要因で受け入れを断ったケースの有無(N=1,017)
子どもの有する食物アレルギーが原因で受入れを断ったケースが「ある」と回答した施設に、受入れを断った
理由と受け入れるために必要な対応などを聞いたところ、以下のような回答があった。
<受入れを断った理由>
●職員のアレルギー対応のための知識不足
除去する食物が多く、知識や経験不足等の不安があった。
開設して間もない頃で養育職員のスキル不足のため。
6.5 92.8 0.7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ある ない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(13ページ)
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変更後 · 13ページ●不安・リスクが大きい
まちがってアレルギー食品を食べさせてしまった時の不安から。
一時保護でアレルギーがあることがわかっており、リスク回避のため。
●設備や職員体制などの受け入れ体制が整っていない
調理施設、調理従事人員で対応が不十分。献立作成もパソコン化しておらず、重篤な状態にな
った時のリスクが高いため。
入所依頼時の在籍状況や職員の体制により医療体制が整わず、施設の嘱託医の指示により受
け入れを断った。
大豆アレルギー他食物アレルギーが多く、また何度かアナフィラキシーを起こした児童のため、現状
の職員では緊急対応ができないと判断したため。
●専門職がおらず対応が困難
栄養士、看護師、調理師が在籍しておらず、対応が難しいと判断したため。
処遇職員が調理しており、多数のアレルギー食材があるうえにグラム単位での指示があり、管理が
難しいと判断したため。
●食事が外部委託で緊急対応ができない
外部委託のため緊急な対応ができないので。
●個別の食事対応が困難
アレルギー用の食事を別で作ることが難しい。
グループホームに分かれていて同じ台所なので対応できないため。
●重度のアレルギーで対応が困難
重度であり、適切な除去食の提供が難しいと判断したため。
アレルギーの種類が多く対応が難しかったため。
●既に重度のアレルギーのある子どもが入所していた
既に重篤な食物アレルギー児が入所しており、それ以上の対応が難しいため。
<受け入れるために必要な対応など>
●職員の知識向上
職員全体の知識の向上。
職員への事前研修。
●人員の確保
対応する人員の確保。
個別対応職員の確保。
●専門職の配置
看護師の配置、医療面でも対応できるような体制づくり。
看護師、栄養士の増員。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(14ページ)
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変更後 · 14ページ●設備の整備
コンタミネーションを防止できる調理場の設備、個別調理場が必要。
重度アレルギーの場合、専任の調理員、器具、スペース等があるほうが誤食のリスクは避けられる
が、現実的には厳しい。
アレルギー対応ソフトのパソコン導入、職員間での共通認識。
調理配膳等システムの見直し。
●医療機関や外部委託先との連携
入所前の情報を参考に近隣の医療機関との連携体制を整え、施設の設備や充実した勤務体制
を整え、受入可能な状態にする。
外部委託先への事前連絡。
(イ) その他のアレルギー疾患について
これまでに、子どもの有するその他のアレルギー疾患(気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結
膜炎、アレルギー性鼻炎など)が原因で保護や入所等の受入れを断ったケースがあるかについて聞いたとこ
ろ、「ある」が 0.7%、「ない」が 96.4%であった。
図表 8 その他のアレルギー疾患が要因で受け入れを断ったケースの有無(N=1,017)
子どもの有するその他のアレルギー疾患が原因で、受入れを断ったケースが「ある」と回答した施設に、受入
れを断った理由と受け入れるために必要な対応などを聞いたところ、以下のような回答があった。
<受入れを断った理由>
入所依頼時の在籍状況や職員の体制により医療体制が整わず、施設の嘱託医の指示により受
け入れを断った。
時々熱性けいれんを起こす児童に対応しきれない可能性があるため。
児の居場所がないため。
保護者からの、配慮へのこだわりや要求が多く、対応不可と判断したため。
<受け入れるために必要な対応など>
看護師を配置してもらいたい。
医療機関や資源が少ない。
入所前の情報を参考に近隣の医療機関との連携体制を整え、施設の設備や充実した勤務体制
を整え、受入可能な状態にする。
情報把握、受診等。
疾病を理解し、施設でできる対応を正しく把握し説明すること。
0.7 96.4 2.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ある ない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(15ページ)
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変更後 · 15ページ② これまでに受け入れたことのあるアレルギー疾患
これまでに受け入れたことのあるアレルギー疾患について聞いたところ、食物アレルギーでは「鶏卵」が
58.2%と最も多く、次いで「甲殻類」が 44.7%、「果物類」が 38.2%であった。
なお、「その他」として「トマト」「山芋」などの回答が多くみられた。
図表 9 これまでに受け入れたことのあるアレルギー疾患 <食物アレルギー>(N=1,017)
また、その他のアレルギーでは「アトピー性皮膚疾患」が 64.7%と最も多く、次いで「アレルギー性鼻炎」が
56.8%、「気管支ぜん息」が 55.3%であった。
なお、「その他」として「動物アレルギー」「ハウスダストアレルギー」「花粉症」などの回答が多くみられた。
図表 10 これまでに受け入れたことのあるアレルギー疾患 <その他のアレルギー>(N=1,017)
58.2
44.7
38.2
37.2
36.4
28.7
23.9
20.0
19.8
18.2
16.5
14.9
14.6
7.5
9.8
20.6
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
鶏卵
甲殻類
果物類
牛乳・乳製品
ソバ
ピーナッツ
小麦
魚類
ナッツ類
大豆
魚卵
ゴマ
軟体類・貝類
肉類
その他
無回答
(%)
64.7
56.8
55.3
24.6
4.7
23.0
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
アトピー性皮膚疾患
アレルギー性鼻炎
気管支ぜん息
アレルギー性結膜炎
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(16ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 16ページ③ 対応が難しかったケースとその理由
アレルギーを有する子どもを受け入れた中で特に対応が難しかったケースとその理由を聞いたところ、以下の
ような回答があった。
<主な回答>
●アレルゲンの除去等の対応
牛乳、乳製品、エビアレルギーのケース。厨房にて除去食対応を行うのが大変だった。
鶏卵の場合、おやつ、加工食品、ドレッシングなどにも含まれており、数多くの食品表示確認及び
職員への周知に時間を要する。
大豆アレルギーのケース。調味料も個別に準備し、調理も別なので大変だった。
甲殻類のアレルギー児童がいたが、お弁当等に使用する冷凍食品にほたてエキス等、エキスレベル
で含まれており、見逃してしまう。
小麦アレルギーのケース。厨房で小麦製品を扱う際、意図せず小麦がとびかう可能性があったため。
魚を全て除去する必要があったケース。
ソバアレルギーのケース。ソバの匂いがすると気分が悪いということでその児童のみ別の部屋で食事
した。
ミルクアレルギー児は調乳の個別対応が大変だった。
白米も食べられず、特殊な米を食べ、果実も国内産のみの子どもがおり、食べられる食物が限られ
ていた。
果物類(特にリンゴ)は単体だけでなく、ソース、しょうゆ、ドレッシングなど多くのものに含まれてい
るため、注意や確認が大変だった。
ピーナッツの食物アレルギー。おやつを出すときに全て確認。工場のラインでの使用が多い。
●複数のアレルゲンがある子どもへの対応
卵、牛乳、大豆加工品、小麦粉、みそ、しょうゆ等で普通の調味料が使えなかったこと。
食物除去の項目が多い子どものケース。大量調理のなかで個別対応(発注、調理、提供等)
が複雑になるもの。
食物アレルギーが十数種ある児童がいた。食べさせるものがなく困った。本人が痒いのを我慢して
勝手に食べてしまうこともあった。
一人で複数のアレルゲンがありアトピー性皮膚炎もある子のケース。日々の食事対応はなんとかで
きたが、就学時に弁当対応になり、高校生も多く弁当対応にも限界があり、他の小規模施設へケ
ース移管せざるを得なかった。
白米、小麦、大豆など主食にあたるものをほとんど食べてはいけない児童は主食を用意できないた
め対応が困難であった。
卵、乳製品、小麦、鶏肉、牛肉、青魚、果物など重複アレルギーで、エピペン®所持している児童
のため全て別調理で、食材も別に購入した。対応できる業者も少数で食事の提供に苦慮した。
●重度のアレルギーを有する子どもの対応
食物アレルギーがひどく、種類の多い子どものケース。環境整備、人手の確保、措置変更や幼稚
園の確保、調整が困難だった。
小麦アレルギーのケース。アナフィラキシーを起こすほどきつかった。小麦 0.1g からの負荷試験、職
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(17ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 17ページ員へのエピペン®の教育など、食事以外でも負担が大きかった。
小麦成分が肌に付くだけでも反応する児のケース。食事中の距離と食後の清掃にかなり時間を要
した。菓子類提供の際、表示を確認する作業が大変である。
重度の喘息を持つ児童のケース。毎晩の吸入薬と発作の可能性の見守り対応が大変だった。
2 才前での入所。1 日 2 回シャワー浴に合わせて皮膚のケア。睡眠前に布団を毎日清掃。急変
時の対応について職員間の共有・認識統一。食事・おやつの際に他児と机を分けての食事。汗を
かくことで皮膚状態が悪化するため戸外活動の制限。また本児と他児の生活の両立が難しかった。
措置変更の際に、児童養護施設での対応が難しくかなり苦慮した。
夜中咳き込み続ける、体を掻きむしるなどで、養育者は 24 時間体制の勤務となった。
●アレルギーのある子どもが複数人いる場合の対応
一度に 2 名、別のアレルギーが複数あったため、配膳時の混入が心配された。
●アレルギーに関する情報の不足
入所時にアレルギー情報が正確に提供されることはほとんどなく、保護者や子ども本人からの曖昧
な情報提供のみである。保護者の思い込みや、子どもが食べたくないからなどの理由で除去せざる
を得ない場合も多い。
一時保護は特に情報が遅れ、専門医に罹っていないケースがあり、対応に戸惑う。
児童相談所が把握しておらず、保護者とも連絡がとれないケース。確認してもらうことに時間がかか
った。
食物アレルギーが疑われるものの入所時点で専門医による正しい診断や指導を受けておらず、広
範囲にわたり厳格な除去が行われていたケース。家庭や学校給食における対応状況や本人から
の聞き取りをもとに専門医の指導の下、当園において解除を試み、アレルゲン特定をおこなった。
気管支喘息で通院中の子が緊急一時保護で来園するも、薬の内容が不明で持参薬もなかった。
●職員の知識不足
幼児が食物アレルギーを 3 種類持っていたため職員が対応するにあたり栄養士以外で理解してい
る人が少なかった。
気管支喘息がひどく、吸入器の使用が必要だったケース。職員の知識不足と当時 2 歳という低年
齢だったことで大変だった。
●人員不足
食事の配慮が難しかった。個別に専用の食事を準備するため、給食担当者の負担も大きくなった。
入院を含む病院対応のための人員確保が難しかった。
ぜん息発作時の夜間の対応職員の手薄さ。
魚アレルギー児が他児から魚をもらったり取ったりして食べてしまうケース。人手不足で個別対応が
できず、食物経口負荷試験で陰性となるまで、同じクラスの児童たちも魚を除去せざるを得なくな
ってしまった。
食物アレルギーの児童への毎日の食事提供、負荷試験等、小さい施設なので看護師が置けず、
医療との連携、職員対応の仕方などに時間を大幅に使う。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(18ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 18ページ●短期間での受け入れ準備
食物アレルギーに対する知識がなく、入所までの短い期間(約 1 ヵ月)で準備をしなければいけ
なかった。
急な入所の際、アレルギー専用の品物が用意できていなかったり、施設で通常使用していたサラダ
油(大豆油)をアレルギーの子どもが入所したことで他の油に変更したこと。
●アレルギー対応食を個別で調理する場所がなかった
個別に調理する場所が無かった為、アレルゲン混入の恐れがあった。
居室にて調理をおこなっているため、アレルギー児のみの調理を別に行うことが難しい。
●グループホームでの食事のアレルギー対応が難しい
グループホームでは職員個人で調理を行い、アレルギーへの対応が難しいためエピペン®所持児童
は対応しづらい。
●負荷試験に時間がかかった
卵白アレルギーに対して、負荷テストなど年数がかかったケースがあった。
●アレルギーなしという検査結果にもかかわらずアレルギー反応が出た
血液検査ではアレルギー反応が出ないものの、季節や体調によって、食事をした際アレルギー反
応が出たため、対応が難しかった。
そばについて、検査データ上ではアレルギーなしとの結果がありながら、摂食した際にアナフィラキシ
ーを起こした。
●施設での負荷試験後アナフィラキシーショックを起こした
アレルゲンが多数あり食物負荷を施設内で行っていたケース。牛乳の負荷後登校しアナフィラキ
シーを起こした。
●アレルギーマーチにより、突然アナフィラキシーショックを起こした
当初卵アレルギーがある子どもが大きくなるにつれアレルギーマーチとなっていたのだが、ある日突
然それまで食べていた魚でアナフィラキシーショックを起こした例があった。
●アレルギー対応について学校に理解してもらうことが難しかった
学校給食で対応不可と言われ弁当を持参したケース。
エピペン®について学校などに理解してもらうのが大変だった。
●子どもへの説明・心理的配慮
年齢的にアレルギーへの理解が難しかった。
エビアレルギーの児童がエビが好きで食べられないことにより泣いたり、不安定になったこと。
他の子どもと席を離さなければならないことが申し訳なく、かわいそうに思った。
春季カタルのため定期的な受診や毎日の点眼が必要であったが、本人の拒否が強く暴れるなどで
必要な処置ができず症状改善まで時間がかかった。
食物アレルギーで「家では食べていた」と児が言うケース。たとえばナッツアレルギーでチョコレートなど、
施設では禁止にするが児の納得が得にくく、家庭との対応の差に苦慮する。重度アトピーのケース
では自閉特性があり、児が薬の塗布に協力的でなく、症状が悪化してしまうことがあった。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(19ページ)
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変更後 · 19ページアレルギーがあっても発達障害などで内服や治療の必要を感じておらず未治療の児童が症状悪化
したケース。
気管支喘息のケース。精神面での不安定さ、知的に理解が困難な場合、自覚が難しく、年齢が
上がると反抗期もあり、服用等難しかった。
精神疾患疑いの児のケース。セルフケアも他者の介入もできにくかった。
●年長児の自己管理指導がうまくいかなかった
外食機会が増える高校生の自己管理指導。アレルゲン含有食品を摂取してしまったケースあり。
幼児、小学生は大人で配慮ができたが、高校生で自覚ができずに半熟卵を食べてしまったことが
あった。
●好き嫌いとの区別
入所時に実際は食べたくなかっただけだったが、魚アレルギーと言う児がいた。
●保護者からの要望への対応
母自身が卵白アレルギーのため、検査結果にかかわらず子どもには卵を与えないようにとの強い要
望で、離乳食から幼児食への移行に相当の時間を要した。食材や重量などの提出も毎日求めら
れた。
乳製品アレルギーの児童で特に牛乳を飲むと発作が出て過去にはエピペン®を使用したこともある
との情報あり。家庭では牛乳に慣れさせるため毎日少量を飲ませていた。一時保護所でも家庭と
同様少しずつを飲ませてほしいとの母の要望あり。家庭と異なる環境で精神的に十分落ち着いて
いるかわからないなかでいつ発作が起こるか職員は毎日不安を抱えていた。
●外国籍の子ども・家族への対応
外国籍の児童で急な一時保護で家族から家庭での食事やアレルギーの有無等状況を聞くことが
できなかった。入所時点で明らかな皮膚状態の悪化がみられ、食後発赤も出現し、至急病院で
採血しアレルギー検査を行った。
甲殻類アレルギーでアナフィラキシーショック既往のある児童のケース。入所前ファミレスで 2 メートル
以上離れたテーブルで食べていたパエリアの匂いで顔面の赤みと膨張の症状が出現したことがある。
そのため職員についてもオイスターソースを使用する食べ物さえも持ち込まないようにした。母親が外
国人で日本語の理解が難しくアレルギーについての説明が困難だった。
●宗教上の食事制限対応
多くの食物アレルギーを有する児童と、宗教上の問題(イスラム教のハラーム)で対応が必要な
児童の入所時期が重なり、代替食、除去食が間違いなく提供されるよう徹底することに苦慮し
た。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(20ページ)
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変更後 · 20ページ(3) 施設における食事の提供について
① 食事の提供方法
施設における食事の提供方法について聞いたところ、「施設職員が施設内で調理して提供している」との
回答が 84.7%と最も多く、「外部委託先が施設内で調理して提供している」が 13.2%、「施設外で調理
された食事を提供している」が 0.6%であった。
なお、「その他」として「施設職員が施設内で調理した食事と施設外で調理された食事の併用」「外部委
託先が施設内で調理した食事と施設外で調理された食事の併用」「子どもたちが自炊している」「法人で調
理師が調理し提供」「併設の乳児院内で調理し提供」などの回答があった。
図表 11 食事の提供方法(N=1,017)
② アレルゲンを含む食品に関する対応(対応方針)
(ア) 除去食
アレルゲンを含む食品に関する対応として、除去食を提供しているアレルゲンについて聞いたところ、「鶏卵」
が 46.2%と最も多く、次いで「甲殻類」が 37.8%、「牛乳・乳製品」が 30.3%であった。
なお、「その他」として「トマト」「山芋」などの回答が多くみられた。
図表 12 除去食を提供しているアレルゲン(N=1,017)
84.7 13.2 0.6
0.7
0.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
施設職員が
施設内で調理して
提供している
外部委託先が
施設内で調理して
提供している
施設外で調理
された食事を
提供している
その他 無回答
46.2
37.8
30.3
30.2
29.9
26.1
25.6
23.3
22.2
22.2
21.7
21.4
19.5
14.3
5.7
34.5
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
鶏卵
甲殻類
牛乳・乳製品
果物類
ピーナッツ
ゴマ
ナッツ類
小麦
軟体類・貝類
魚卵
ソバ
大豆
魚類
肉類
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページ(イ) 代替食
アレルゲンを含む食品に関する対応として、代替食を提供しているアレルゲンについて聞いたところ、「鶏卵」
が 37.8%と最も多く、次いで「果物類」が 32.9%、「牛乳・乳製品」が 30.4%であった。
なお、「その他」として「野菜類」「海藻類」などの回答があった。
図表 13 代替食を提供しているアレルゲン(N=1,017)
(ウ) 提供していない
アレルゲンを含む食品に関する対応として、献立として使用していないアレルゲンについて聞いたところ、「ソ
バ」が 17.5%と最も多く、次いで「ピーナッツ」が 11.1%、「ナッツ類」が 8.6%であった。
図表 14 献立として使用していないアレルゲン(N=1,017)
37.8
32.9
30.4
29.1
28.8
28.3
25.9
21.8
20.5
16.0
15.2
13.8
11.1
9.7
4.8
37.6
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0
鶏卵
果物類
牛乳・乳製品
ソバ
甲殻類
魚類
小麦
肉類
大豆
軟体類・貝類
魚卵
ピーナッツ
ナッツ類
ゴマ
その他
無回答
(%)
17.5
11.1
8.6
7.2
4.9
4.0
2.1
1.5
1.3
1.1
0.7
0.6
0.6
0.3
74.8
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
ソバ
ピーナッツ
ナッツ類
魚卵
軟体類・貝類
甲殻類
鶏卵
果物類
ゴマ
牛乳・乳製品
小麦
大豆
魚類
肉類
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(22ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 22ページ③ アレルゲンを含む食品の混入・誤食
施設で食事を提供する際に、アレルゲンを含む食品の混入や誤食が発生した際の状況と対応を聞いたと
ころ、以下のような回答があった。なお、305 施設(30.0%)がアレルゲンを含む食品の混入・誤食が発
生したことがあると回答した。
<主な事例>
●調理時の確認漏れによる混入
状況 対応
入所当所、献立ダブルチェックもれ、
調理過程での見過ごしにより、スープ
に牛乳が混入、該当児童がイガイガ
感を訴えた。
症状はすぐに消失。念のため受診した。その後アレルギー児の
献立は通常献立の訂正ではなく、独自に作成するように変
更。アレルギーマニュアルを改定し、施設に講師を招きアレルギ
ー研修会を開催している。
乳アレルギー児に、食パンを使用した
豆乳のパン粥を提供し摂取させてし
まう。
医師に確認し処方薬を服用。様子観察 4 時間。翌日アレル
ギー症状がないことを確認。献立のアレルゲンのマーカー徹底、
調理者と役割分担、代替食を先に作るルール作り、調理者が
除去食材札を貼る、調理・養育者でダブルチェックを 10 日分
事前に行うなどの再発防止策をとった。
卵アレルギーの子で、昼食時に厨房
での除去食の盛り付けミス。対象児
が一口食べたところで、保育士が気
づいた。
アレルギーの症状は軽い子だったのでその時は様子を見る対応
を行った。再発防止として、厨房内での複数人での確認、食事
指示書の貼り付け、保育士に渡すときに口頭での引継ぎ、配
膳時に保育士が確認。複数人で、何重もの確認を行うように
している。また、献立表にも除去する食品を赤色で表示するな
ど、誰が見ても分かるようにしている。
給食の代替として持っていった弁当に
小麦が入っている調味料を使用して
しまい、学校よりアレルギー反応が出
ていると入電。全身赤味湿疹、のど
の違和感、咳などの症状があった。
頓服を使用するも引かず、救急搬送で受診する。栄養士、厨
房職員、現場でダブルチェックの徹底。
●誤配膳による誤食
状況 対応
調理員が配膳時の個別対応を忘れ
てしまい、誤配膳してしまった。
アレルギー児童と処遇職員が誤配膳に気づき対応した。再発
防止として、同一食器利用によるラップかけと児童名記入から、
アレルギー専用食器の対応へ変更した。
厨房でアレルギー食を作る人(調理
員)と配膳する人(保育士)が別
であるため、何度か誤配食があった。
厨房で除去食や代替食を作ったらそのまま器に盛り付け名前を
貼る。卵は青など、アレルギー食材ごとに色を決め献立表に色
を付ける。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(23ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 23ページ毎食おやつはあらかじめ児童ごとに決
まったテーブルに配膳しているが、児
童を間違えて配膳してしまう。
嘱託医に状況を報告。投薬、受診の指示はなかったため安静
にして様子観察を行う。再発防止のため、アレルギー専用のト
レイを準備し、児童別にトレイにシールを貼りアレルゲンを明示。
台所の見えやすい所にアレルギー児童と除去対応についての注
意書きを貼った。
2種類のアレルギー対応食を調理し
た際、配膳時にそれぞれを逆のトレイ
に載せてしまい、アレルゲンを含む食
品を誤食してしまった。
1人のアレルギー児にアナフィラキシー症状が出現したため、速
やかに病院受診し緊急処置を受けた。その後、SHELL 分析
会を実施し、食器の個別化、確認作業の徹底などの業務改
善を行った。
卵アレルギーの子どもに卵とじ丼を提
供し、摂取した。卵除去の対応は父
からの情報により、保護所職員・栄
養士・調理員の間で連絡票をやり取
りして共有していたが、膳に付ける食
札からアレルギー対応食であるラベル
が剥がれていたため、配膳時に誤って
配膳してしまい摂取後に間違いに気
が付いた。本児には一切の症状はな
かったが、再度担当 CW から所属に
確認を取るとアレルゲン除去の対応
は一切採られておらず、謝罪の為保
護者に連絡を取ると、主に養育に当
たっていた母より以前は生卵に反応
があったが現在は家庭においても除
去対応はしていないとのことだった。
連絡票と食札の突合を徹底すること、ラベルが剥がれることを想
定して食札そのものの色を区別して配膳すること、児童が食席
に着座する前に調理員と一時保護職員間でアレルギー対応
状況を突合しながら検食し、目視で確認し合う。また、入所時
のアレルゲン、所属対応の確認を改めて徹底することとした。
●加工品にアレルゲンが入っていることに気付かず提供
状況 対応
デザートチーズに卵白が入っているこ
とに気づかずに提供し、卵アレルギー
のある子どもが食べてしまった。食後
30 分程して、下痢をしていた。また
顔面は赤くなり微熱もあり、咳込みや
くしゃみの症状も見られた。
アレルギー科のあるクリニックへ連絡し、車で向かった。再発防止
として、加工品を仕入れる際には厨房でアレルギー物質の有無
をチェックし、用紙に記録するようにした。また食事提供の際に
は、他の子どもとは別の皿に盛り付け、検食時には献立内容を
見て調理員と保育士でアレルギー物質のチェックを行うようにし
た。
普段は手作りで避けていたが、備蓄
に用意していたカップラーメンを提供し
た時にエビが入っていることに気づか
ず、直前に職員が発見し、誤食を防
げた。
提供表を作成し、厨房から渡す時に、摂食時に関わる職員と
確認する。備蓄食品の表にアレルギー表を追加。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(24ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 24ページ提供しているおやつ(既製品)に除
去対象食品が入っており、職員およ
び児童本人も気がつかず一口摂取
した。他児が除去対象食品が入って
いることに気がつき発覚、口腔内の
痒みを訴えた。
すぐに口腔内に残っていた食物を吐き出させ、洗浄。その後、
体調の変化等を観察したが特変なかった。再発防止策として、
既製品を使用する際はアレルギー特定原材料を別紙に記録す
ることで全職員の意識づけを行った。
既製品に含まれるアレルゲンのチェッ
クが不備あり、提供してしまった。健
康被害なし。
誤食に気づいた時点での医師への相談・健康観察、マニュアル
の詳細版としての手順書作成。
菓子のアレルギー表示確認が不十
分であり、子どもが知らずに食べてし
まい、1 時間半後くらいに顔の赤み、
発熱、ぐったりしていることで異変に気
付く。
かかりつけ医に電話で相談。エピペン®を使用し、症状は落ち
着く。その後通院。遅延型アナフィラキシー予防のため薬を服用
し 12 時間様子を見た。再発防止のため、栄養士と処遇職員
で 2 回チェックをする。初めて食べるものは医師に確認。
●職員間の情報共有の不備
状況 対応
卵アレルギー児童がおり、対応職員
が把握できておらず、マヨネーズを誤
食した。
すぐに病院へ受診し、検査を行う。少しずつ卵を食べさせて様
子見を行う予定児童であったが、マヨネーズはまだ許可していな
かった。連絡を密に行い、ホワイトボードにアレルギーについての
詳細を児童別に記入し、職員が把握できるよう徹底することを
確認する。
●未食の食材を提供
状況 対応
食べたことのないソバを提供してしまっ
た。
食べる前に担当職員が気づき対応。事故報告をし、マニュアル
に児童相談所と情報共有することを追加した。
●他児のスプーンを使ってしまった
状況 対応
除去食は別テーブルに配膳し、複数
人で介助していたが、誤って他児の
食事に使うスプーンを使ってしまった。
児の症状有無を注意して観察。介助を図示して対応。
●テーブルに残っていた食事を食べてしまった
状況 対応
食後別のスペースで除去食児を遊ば
せていたが、少し目を離した時に食事
の残るテーブルにきて食べてしまった。
おんぶするなど片付けが終わるまで児が他児の食事に触れない
よう配慮。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 25ページ●子どもが誤って食べてしまった
状況 対応
過去にポップコーンを食べても症状は
出ていなかったが突然口唇が膨張し
掻痒感出現したためアレルギー科受
診。コーンは食べないよう指導してい
たが、数日後学校給食でコーン入り
サラダを食べ咳発作出現。一時呼吸
困難がみられた。
一度目の受診で抗アレルギー剤服用。二度目発作時の同病
院受診時よりエピペン®を携帯することになり、家庭用、学校用
を処方してもらう。学校、病院、給食センターと連携しアレルギ
ー対応している。
能力的に自分で判断することが難し
く自分で買った菓子を食べてしまっ
た。
特に症状はあらわれなかった。職員が事前に確認してから食べ
させるようにした。
●他児の服から落ちたものを食べてしまった
状況 対応
他児の衣類から落ちたものを食べて
しまった。
アレルギー児の席を決め、ドアの近くで食後はすぐベッドで待たせ
るなどして他児と一緒にならないよう対応。膳の色を替える、プ
レートを付けるなど。
●他児がアレルゲンを提供
状況 対応
乳禁の幼児がおり除去していたが、
職員が目を離していた時に牛乳を欲
した本児に小学生の年長児が牛乳
を注いで渡していた。
飲んでしまったため、嘱託医に相談し対応した。対策として、台
所に子供を入らせない、勝手に冷蔵庫を開けない、年長児へ
の教育等を行った。
●外泊中に親がアレルゲンを提供
状況 対応
実家に外泊中に親が気付かず、アレ
ルゲンの入ったピザを注文して食べさ
せてしまった。
電話で連絡があったため、救急車を呼び入院となった。親に対
しても食物アレルギーの理解を求めた。
④ アレルゲンを含む食品の混入・誤食防止の工夫
(ア) 調理時
食事を提供する際、調理時にアレルゲンを含む食材の混入や誤食を防止するために工夫していることを聞
いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●職員間等で確認、共有
調理師同士や調理師と保育士、児童指導員同士が声を掛け合い確認し合っている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(26ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 26ページ午前と午後のミーティングにて、アレルギー食、対応者、作業の方法など随時確認。アレルギー表
示のダブルチェック。
アレルギーボードの活用やアレルギーの子どもへの注意する食材、調味料等別紙で指示書をつくり、
調理の際は複数で確認を行っている。
口頭と紙で各調理職員との情報の共有。
その日の勤務者の中で担当を決め、できるだけ一連の作業を一人の職員が行うことにより他の食
品の混入を防ぐ。
業者によっては同じ調味料でもアレルギーの対象となる原材料が含まれていることがあるため、都度、
調味料や加工食品等の食材の表示確認の徹底を行う。アレルギー児が複数名保護されている
場合、調理員を含めて複雑な調理作業を避けるような作業工程の検討、確認を行い、作業の単
純化を図る。
献立表作成時、食材の読み上げ確認後配布。調理実施、終了を二人以上で確認する。
調理員との情報共有ノートにアレルギーの有無、種類を記載、食札にも同様にアレルギーの有無
を記載し、確認を徹底している。
食事提供者(給食会社)との二重チェック。
●調理道具、食器、調理・保管場所、調理のタイミング等を他の子どもと分ける
皿を替える、名札を付ける。
食器、トレイなど完全に個人のものを使用し、色分けしている。
厨房内に専用のエリアをつくり、調理器具等も専用でそろえた。
アレルギー食品を扱う場合は手袋を着用し、スポンジ等を別にする。
アレルゲンを含む食材を調理、計量する際は他の調理器具や皿に混入しないよう、離れたところで
調理、計量する。アレルゲンを含む食材を盛り付けする前に、対象児分の食事を盛り付ける。アレ
ルゲンを含む食材が入っていた調理器具や皿は特に念入りに洗う。
調味料本体に禁止児童名を書く。調味料の使い分け。
調理、盛り付けした料理は蓋をして上からラップし、アレルギー内容を明記する。冷蔵庫や温蔵庫
の専用場所に入れて温度管理を行う。
アレルゲンを含む食材は最後の調理段階で加えるようにしている。
除去食は最初に調理し、除去食専用フードコンテナに入れる。
冷蔵庫に一旦保管する際は一目でわかるよう印を付け、アレルゲンを含む食品より上の段に置くこ
とで液漏れなどを防止する。
●献立表に印を入れる
調理表の食品名に、除去が必要な項目にマーカーを付け、調理作業前に確認している。また、ア
レルゲンが含まれている加工食品等の一覧表を作成し、調理員に周知している。
献立の食材にマーカーで印を付け、隣に代替等の指示を記入する。
調理指示書とは別にアレルギー変更指示書を作成し、確認して調理を行う。
アレルギー児の一覧をわかりやすい所に置いて目視できるようにする。アレルギー食品があれば各ユ
ニットに配布しているメニュー表にマーカーで印を付ける。
給食従事者が献立表の禁止食品にマークを付ける。
除去する食品を調理指示書に明記し、実際に調理に入った職員が提供する前に除去した食事を
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(27ページ)
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変更後 · 27ページ確認して、予め用意したチェックシートで確認する工程を踏むようにしている。
●アレルゲンを扱う加工工場の食品を避ける
原因食物を扱うような加工工場の食品を避ける。
●見た目で通常食との差別化を図る
形や見た目など通常食との差別化をはかっている。
見た目が似ている物は間違えることもあるので代替食は全く別の内容の物にしている。
●個別に検食を行う
検食の際にアレルギー対応食があることを検食者に伝え、個別に検食してもらう。対応の違いによ
る現場の混乱を防ぐため、アレルギー児にはアレルゲンを使用しない献立の際も同様の対応をおこ
なっている。
●献立作成時にアレルゲンが含まれていると警告が出るよう設定
献立作成時に、アレルゲンが含まれる食材を使用すると警告されるように設定している。
●日誌にアレルギー情報を記録する
調理パート業務日誌へアレルギー対応が必要な子どもの情報記載。
(イ) 配膳時
食事を提供する際、配膳時にアレルゲンを含む食材の混入や誤食を防止するために工夫していることを聞
いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●職員による確認を行う
献立表とメモで貼られた除去品目が合っているかチェックし、チェックした人が配膳する。食事介助
職員が、献立表と除去品目のメモが合うか確認。ダブルチェック後に確認が終わったことを声に出し
て周りにも知らせる。
栄養士が事前にアレルギーを献立にチェックし、配膳時に献立を再確認し担当職員と調理師がサ
インをする。
給食従事者は、トレイの色を変えて名前とアレルギー内容を記入したアレルギーカードをトレイに乗
せ、食事をセットしたらダブルチェックで確認する。「喫食表」の名前とアレルギー内容を確認して「喫
食表」にサインする。
まず調理責任者が確認、次に調理責任者と調理補助者二人で確認、最後に調理責任者と管
理栄養士二人で確認、などトリプルチェックしてから提供している。
ホワイトボードに「アレルギー除去食の児」を記入し配膳口と事務所内に掲示する。献立表にアレ
ルギー反応する疑いのあるメニューを事前に蛍光ペンでマーキングする。職員全体に周知する。配
膳された食事を検食者が確認する。
●食器、トレイなどの区別
食器の色、形を特別に変更する。
専用のトレイに代替食をのせて提供。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(28ページ)
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変更後 · 28ページ皿を分け、本人のものとわかるようラップに名前を書く。
箸、トング、おたま、手袋等の器具を普通食用と除去食用で完全に分ける。
代替食は他と別の食缶に入れて、個別に提供する。
●食札などを配置
個人の食札があり、アレルギーがある児童は食札に「生卵(禁)」「カニ(禁)」等記載している。
対応食に「除去食カード」をつける。
ホーム名、児童名、アレルゲン食材が記載された食札を置く。配膳時、除去内容に誤りがないか
蓋を開けて担当者とダブルチェック。
食堂の席次表にアレルギーの表示をし、内容の記載をする。配膳された食事に付箋を付ける。
職員が食事を持っていくギリギリまで名札や付箋を付けておく。
現物とチェック表を目視で確認後、アレルギー食材を含む食事が提供される場合、配膳用のワゴン
全てにアレルギー食材を書いた旗を立てる。
●個別に配膳する
盛り付け、配膳を時間差にする。
他児童と配膳棚を変えて提供している。
ホームまで一般食とは別に持参し、ホーム職員とともに再確認する。
●食べる場所を分ける
年少クラスではアレルギー児のテーブルや食器は毎回同じものを使うようにする。テーブルはアレルギ
ー児専用とし、他児の食事は置かない。
●アレルギーのある子どもの椅子に注意事項を記載
ホームの配膳場所、本児童のイスに注意事項を表示し、誤食防止に努めている。
(ウ) 摂食時
食事を提供する際、摂食時にアレルゲンを含む食材の混入や誤食を防止するために工夫していることを聞
いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●職員による声掛け、見守り、確認
児童指導員、保育士の見守り、本人も確認できるような体制を取っていく。
近くに調理担当者もしくは栄養士が座るようにし、様子の変化をみるようにしている。
子ども同士が料理を交換したりしないように指導・確認を行う。食事の際は先生が付き、誤食につ
ながる行為をしないよう注意している。
名札を職員と本人で確認してから食事を開始する。
名前を呼びかけ、食器のネームプレートと一致させてから食べさせる。
普段の寮担当と異なる指導員になる場合、引きつぎファイルに記入しておく。
配膳時は複数名でアレルギー対応食を確認しているが、お代わり時も同様に複数名でアレルギー
児に提供しても問題ないものかどうかを確認する。
年少クラスはアレルギー児には職員が一対一で食事介助を行い、他児の食事と混合しないように
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(29ページ)
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変更後 · 29ページしている。
食事中、食後対応職員は児童の様子を見守り、お弁当を除き毎食記録を残している。
●本人にも確認してもらう
本人にも除去食であることを伝え、確認してもらう。
本人が食べ始める際に厨房から盛りつけた皿のラップをはずすようにする。
子どもと担当職員で除去していることを確認し摂食することで、低年齢児についても自身のアレル
ギーに理解を促す。
●食べる場所・時間を分ける
アレルギー児は、みんなとは別のテーブルで食事をするように配慮する。
誤って他児からアレルギー食材が飛んでくるなどで混入することがないよう、距離を取り座る。
席を他児と離す。飛沫等考え、グループ全員が除去したものを食べる。
他児とは食べる時間をずらしている。
職員の隣の席に座り、小さな児童とは隣同士にしない。アレルギー児自身にも他の皿は触らないよ
う教える。
座席は固定し、エプロン、口拭き、台布巾は専用の物を用意する。
●食事介助者を限定する
食事介助する職員を限定している。
●周囲の子どもにも声掛けを行う
まわりの子に、こぼさないよう、飛ばさないよう声かけ。
他の児童に伝え、食品に触れた手でアレルギー児に触れないよう注意を促す。
同ユニットの子どもたちや本人にもアレルギーについて説明する。他児のものにさわらない、もらわな
い、あげない、ことを伝えている。
多くの児童が生活を共にしているので職員のみならず他児にも食物アレルギーのことがわかるよう、
食堂にアレルギーの表記をする。(〇〇が食べてはいけないもの:卵、大豆。自分たちのおやつを
あげないようにしてください、など。)これにより周りの児童も、おやつなどで食べてよいかわからないも
のをあげないなど、配慮することができる。
●アレルギーのある子どもの顔、手などに軟膏等を塗る
対象児の顔、手など軟膏での皮膚の保護を行う。
口の周り(顔)にプロペトを塗り、皮膚からの侵入を防ぐよう保護している。
同室には除去食ではない普通食の提供をしているので、他児が口から出た物などに触れない距離
感を空けてテーブルを配置。万が一、食材で反応が防御できるように口元、指にワセリンを塗ってお
く。使い捨ての口拭きシートを使用する。
●お代わりをさせない
お代わり等ができないため、最初から少し多めに盛りつける。
アレルゲンを含む食品はお代わり用として出さない
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(30ページ)
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変更後 · 30ページ●食べこぼしをすぐに掃除する
摂食後の食べこぼしに注意し、掃除を迅速に行う。
食後は食事シートを水拭きし、食事シートと部屋の掃除機がけを行っている。
●食後に手洗いや着替えをする
他児にアレルギー食材が含まれる場合、席を離し、食後手洗いや着替えを行っている。
食後にフロアへ戻る時には、全員着替えをし、全身のチェックをしている。
⑤ 入所時のアレルギー情報不足を想定した工夫
入所時に子どものアレルギーに関する情報を十分に把握できていない可能性を想定して工夫していること
や気を付けていることを聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●食べたことのある食材のみを提供
アレルギーの出やすい食品は避けたり、子どもに過去に食べていたかどうかを確認してから使用する。
子どももわからない場合は除去を行う。
入所時、食べていない食材の情報があった場合、入所期間の短い子には提供しない。
まず食べていたもののみ提供し、様子を見て、まだ食べたことのないものを少しずつ食べさせていく。
入所後アレルギー検査を行うまでは幼児の場合は基本疑わしいものは除去・代替対応、小学校
中学年以上は家での様子を聞き、担当ホーム職員と相談しながら、家で食べていたものは提供で
きるようにしている。
アレルギーが疑われる食材は提供せずに代替を準備し、検査結果がはっきりするまでは、一斉提
供を行わないようにする。
●一時保護中や所属機関での食事対応を参考にする
入所後のアレルギー検査の結果が出るまでは、一時保護所、通学していた学校、保育所での食
事対応を聞き、施設での対応を検討する。一時保護所での情報がない場合、結果が出るまで除
去食とする。
●家族のアレルギーに関する情報を参考に食事を提供する
親にアレルギーがあれば子どももあると想定して食事を考える。
●情報がない場合は除去食を提供
緊急一時保護で入所してきた子に関して情報が何もない場合、アレルゲンを含む食材は提供せ
ず、他施設や保護者から聞き取りができた時点で提供するようにしている。
情報が入るまでアレルゲンフリーで提供。アレルギー源を含まないレトルトカレーやベビーフード、アレ
ルギー児用のミルクを緊急一時保護児用に常備。
夜間緊急入所のケースは情報がなければ白ご飯とゆかりのみ提供している。
●未食のアレルゲンを含む食材は少量ずつ摂取する
アレルゲンを含む食品未摂取で入所した場合は医師の判断に基づき提供を決める。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(31ページ)
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変更後 · 31ページ離乳後期から完了期頃の一時保護児については十分なアセスメントのない場合が多い。アレルゲ
ンを含む食品については少量摂取のアレルギーテストを行いながら進めている。
卵・乳などを初めて食べさせる時は、加熱したものを少量から始め、症状が出ないことを確認するよ
うにしている。アレルギー児の有無に関わらず、献立表や菓子など、卵・乳などに印をつけ、いつでも
対応できるよう習慣づけている。
入所が長期になる場合は、家庭で食べたことがない食品も様子を見ながら少しずつ提供する。食
事の際に発疹などが見られればその食事に含まれるアレルゲン食品を確認し嘱託医に通院し、当
面の間はその食材を除去した食事を提供し、後日アレルギー検査を受ける。院で最初から離乳食
を開始する際は一人ひとり個別に離乳食プランを立て、米、芋類、淡色野菜、緑黄色野菜、果
物、豆類、小麦、魚、肉類、乳製品、卵黄、全卵の区分に分け、週に1区分ずつ、新しい食材
は小さじ1から始める。新しい食材の提供は、体調に異変があったときすぐに通院できるよう月曜
日に開始する。
●未食の食材等の摂取は平日の昼間など通院等が可能な体制のときに行う
アレルギーとして起こりやすい食品を初めて食べる際は少量から始め、看護師・栄養士のいる日の
日中に食べさせるようにしている。
土日祝日は医療機関が休みのため、アレルギー症状が出やすい食材は万が一のことを考慮して
提供しないようにしている。
食べたことのない、アレルギーが出やすいとされる食品は、ミーティングで人員配置が可能かを確認
した上で平日の昼食までに提供し、症状が出た場合はすぐに病院に行けるようにしている。7 大ア
レルゲンの食品は 2 度テストを行い、症状が出なければ解除とし、普通提供する。
初発事故防止のために、未経験食材の摂取は通院可能な体制をとって行う。事前アセスメントを
行い、見立を共有し、ケアにあたる。
●未食の食材の情報収集、経過記録、共有
未摂取食材は可能な限り情報収集し、チェックリストにまとめて施設内で共有する。提供時は連
絡、摂取後は記録をし、献立表にも印をつける。
●「授乳・離乳の支援ガイド」に基づき食材を摂取する
離乳食については月齢ごとに支援ガイドに基づき食材の摂取を進める。
●医師の指導の下でアレルゲンを含む食品を摂取する
入所時、児童相談所や保護者からの情報でアレルギーの既往やアレルギーが疑われる場合につい
て、医療機関で検査を受け、その結果から医師に以後のアレルゲン物質の摂取判断を受ける。
アレルゲン食品が少量含まれている食品や加熱されているものから病院と確認をとり徐々に摂取し
ていく。
●検査の実施
1 年に 2 回、施設に併設されているクリニックにてアレルギー検査を実施している。
入所前、一時保護開始前に、全ケースに対し調査票を配布し事前に把握している。詳細不明の
場合は、入所時や一時保護開始時に、子どもに摂取経験やアレルギー症状が出たことがあるか等
聞き取りを行い、必要時に入所時診察時アレルギー検査を実施している。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(32ページ)
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変更後 · 32ページアレルギーのある子どもは家庭で検査をして何年もたつ場合や確証がない場合には再度病院で検
査している。
情報が曖昧なものについては検査を受ける。ただし、検査上反応が陰性であっても、長い期間摂
食を控えていた食品については、急激に摂ることはしないようにしている。
⑥ 医師の診断・指導を受けているか
アレルギーを有する子どもについて、定期的に医師の診断・指導を受けているかについて聞いたところ、「症
状が出たときや、対応について分からないときのみ、医師の診断・指導を受けられるようにしている」が 44.2%
と最も多く、「定期的に医師の診断・指導を受けており、食物経口負荷試験等の検査も受けている」が
28.5%、「特に医師の診断・指導は受けていない」が 10.1%であった。
なお、「その他」として「定期的に医師の診断・指導を受けているが、負荷試験・検査の実施はなし」「入所
期間が長い場合は定期的に医師の診断・指導や検査を受けている子もいるが、ほとんどは症状が出たときや、
対応について分からないときのみ、医師の診断・指導を受けている」などの回答があった。
図表 15 医師の診断・指導を受けているか(N=1,017)
⑦ 少しずつ食べさせる指導をしているか
アレルギーを有する子どもについて、少しずつ食べさせる指導をしているかについて聞いたところ、「原因となる
食品は完全に除去し、食べさせていない」が 36.8%と最も多く、「食物経口負荷試験等により、医師の指
示のもとで少しずつ食べさせている」が 29.6%であった。また「職員の判断で、加工品やごく少量から少しず
つ食べさせている」との回答が 6.0%あった。
なお、「その他」として「施設の看護と相談の上で少しずつ食べさせている」「年齢に応じて食物経口負荷試
験等により、医師の指示のもとで少しずつ食べさせたり、職員の判断で、加工品やごく少量から少しずつ食べ
させたりしている」「経口負荷試験までしない場合、アレルギーの数値が極めて低い時は、医師の指導の下、
少量から食べさせることがある。一時保護児の場合は完全除去食で対応している」などの回答があった。
28.5 44.2 10.1 5.1 2.1 9.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
定期的に医師の診断
・指導を受けており、
食物経口負荷試験
等の検査も受けている
症状が出たときや、対応に
ついて分からないときのみ、
医師の診断・指導を
受けられるようにしている
特に医師の
診断・指導
は受けて
いない
その他 受け入れ
実績なし
無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(33ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 33ページ図表 16 少しずつ食べさせる指導をしているか(N=1,017)
(4) 食物アレルギーへの対応体制や対応における工夫について
① 子どものアレルギーに関する情報の確認における課題や難しさを感じる点
子どものアレルギーに関する情報を確認するうえでの課題や難しさを感じる点について聞いたところ、「子ども
自身の認識や説明能力に不安があり、正しい情報かどうかが分からない」が 55.0%と最も多く、次いで「緊
急保護の場合には、子どもの情報を確認するための調査時間が取れない」が 51.0%、「子どもが自身のア
レルギーについて説明できない年齢である」が 49.7%であった。
なお、「その他」として「緊急一時保護した後の情報提供、共有の際、児童相談所からの反応が遅いことが
ある」「医師・保護者の間で違った見解をされる場合がある」「一時保護児で、保育所に籍がある場合、直
接やりとりしたいが現状では不可能なため確認に時間がかかる」「保護者が入院、勾留等ですぐに情報提供
を受けられないことがある」などの回答があった。
図表 17 子どものアレルギーに関する情報確認における課題や難しいと感じる点(N=1,017)
29.6 6.0 36.8 10.8 3.9 12.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
食物経口負荷試験
等により、医師の
指示のもとで少し
ずつ食べさせている
職員の判断で、
加工品やごく少量
から少しずつ
食べさせている
原因となる
食品は完全に
除去し、食べ
させていない
その他 受け入れ
実績なし
無回答
55.0
51.0
49.7
44.6
42.5
36.6
18.0
15.8
5.2
6.2
12.6
0.0 20.0 40.0 60.0
子どもが自身の認識や説明能力に不安
があり、正しい情報かどうかが分からない
緊急保護の場合には、子どもの情報を
確認するための調査時間がとれない
子どもが自身のアレルギーに
ついて説明できない年齢である
保護者から提供された
情報が正しくないことがある
保護者が子どものアレルギー疾患
に関する情報を把握していない
緊急保護の場合には、児童相談所との
情報共有のために十分な時間がない
児童相談所のアレルギーに対する
理解や認識が不十分である
保護者が情報提供
に協力的でない
個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、
関係機関から積極的な情報提供が得られない
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(34ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 34ページ② 子どものアレルギーに関する情報を収集するための工夫
子どものアレルギーに関する情報を収集するために児童相談所からの情報提供以外に実施している工夫・
取組みについて聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組>
●子ども本人、家族からの聞き取り
聞き取りが可能な年齢であれば、子ども本人に今まで食べていたもの、何を食べた時にどのくらい時
間が経過したら、どのような症状が出たかなどを聞き取る。
入所時、本人と家族から、看護師、心理治療士が聞き取りする。
入所時、家族のアレルギー有無の聞き取り調査を行うとともに、本人が在宅時に食べていた食事内容
等も詳しく聞き取りを行っている。
口頭で難しい場合は物品や写真を見せて児童に確認する。
ショートステイの場合、保護者と連絡先を交換するので、食べさせる前に写真を送って確認する。
●所属機関、医療機関、前施設など関係機関からの聞き取り
出身学校での給食の摂取状況や保健情報を確認する。
アレルギーに関する受診歴等がある場合、医療機関に診療情報提供書を依頼している。
食物アレルギーで医療機関に通院している場合は早期に医師と連携が図れるよう、医療ソーシャ
ルワーカーに連絡するなど、情報収集に努める。
前施設との情報交換を行う。県外乳児院からの入所の際には、当園より家庭支援専門相談員、
看護師、栄養士、担当ホーム職員で訪問し、詳しく情報交換を行った。また入所前に数回体験
のため来園してもらい様子を見るなど施設同士で取り組んでいる。
母子手帳、保健センター、子ども家庭支援センター等から、健診歴など確認する。
特に夜間や休日の警察からの身柄付通告において保護者に対して聴取を行う際、可能であれば
既往歴、服薬の有無などの健康状態と併せてアレルギー情報も確認してもらう。
●特定の様式を用いての聞き取り
アレルギーを起こす量はどの程度食べた時か、原因食材を食べた時に現れる症状、どのように対応
していたか、アナフィラキシーショックの経験はあるか、治療のために使用している薬はあるか、正確な
情報が必要なため、食物アレルギー面談記録を作成。
食事調査用紙により、乳児院で提供する食品の摂取状況を保護者にチェックしてもらう。用紙に
は家族の中にアレルギーを持っている人がいるか、食べて下痢やじんましん等の症状を起こしたこと
のある食品はあるかなどのチェック項目があり、保護者がアレルギー情報を把握していない場合でも
疑わしい食品を事前に確認し、注意して提供できるようにしている。
前入所施設(乳児院・児童養護施設)から措置変更する際、アレルギー等情報共有するため
に児童栄養管理票を作成し、活用している。
●母子手帳、お薬手帳などの確認
入所時に母子手帳の確認や、アレルギー内服薬を服用しているかを見るためお薬手帳の確認を
行う。児童、保護者付添いの場合は必ず医師からも確認してもらう。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(35ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 35ページ●医療機関の受診、検査の実施
施設内クリニックにて入所時アレルギー検査実施。
主治医と相談し、入所後検査をすることにしている。異常があれば専門の病院に紹介してもらえる。
入所時の採血検査を実施している。幼稚園、小学校、中学校で毎年 1 回健康診断(アレルギ
ーチェック)がある。診断を受けた場合は定期的に病院を受診する。
食物経口負荷試験を実施している。
③ 職員間での子どものアレルギーに関する情報共有の方法
子どものアレルギーに関する情報について職員間でどのように共有しているか聞いたところ、「子ども毎の台帳
(児童記録票等)に記載・共有している」が 64.6%と最も多く、次いで「入所時の会議にて共有している」
が 61.7%、「ケース会議などで定期的に共有する場を設けている」が 35.9%であった。
なお、「その他」として「引き継ぎ書や黒板、ホワイトボードに明記」「アレルギー対応食になった時点で電子
カルテへの入力を行いその日のスタッフミーティングで報告を実施」「ユニット、家庭支援専門相談員、栄養士、
医師、主任等口頭での情報共有、クラウド型の情報共有ツールで共有している」などの回答があった。
図表 18 子どものアレルギーに関する職員間での共有の方法(N=1,017)
64.6
61.7
35.9
19.3
0.9
14.9
6.9
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
子ども毎の台帳(児童記録
票等)に記載・共有している
入所時の会議
にて共有している
ケース会議などで定期的に
共有する場を設けている
施設独自で作成した、アレルギーに特化
した記録台帳で管理・共有している
都道府県や市区町村が作成した、アレルギー
に関する記録台帳で管理・共有している
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(36ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 36ページ④ アレルギーを有する子どもの受け入れにあたり、行っている取組み
緊急事態発生時の対応を含め、アレルギーを有する子どもの受け入れにあたり行っている取組みについて
聞いたところ、「栄養士など、アレルギーに関する専門知識のある職員を配置している」が 59.4%と最も多く、
次いで「嘱託医やアレルギー専門医にすぐに相談できる体制を構築している」が 49.3%、「学校や保育所
等の関係機関と連携した取組みを行っている」が 31.5%であり、「アレルギー対応についての職員研修を実
施している」や「アレルギー対応に関するマニュアルやガイドラインを備えている」と回答した施設が各々3割弱
であった。
なお、「その他」として「児童相談所との連携」「保健師に相談している」「委託先業者に専門知識を有する
職員を配置」などの回答があった。
図表 19 子どものアレルギーに関する職員間での共有の方法(N=1,017)
59.4
49.3
31.5
29.4
27.8
14.2
4.1
14.9
5.6
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
栄養士など、アレルギーに関する
専門知識のある職員を配置している
嘱託医やアレルギー専門医にすぐに相談
できる体制を構築している(※選択肢4)
学校や保育所等の関係機関と
連携した取組みを行っている
アレルギー対応についての
職員研修を実施している
アレルギー対応に関するマニュアル
やガイドラインなどを備えている
選択肢4以外で、医療機関と
連携した取組みを行っている
その他
特にない
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(37ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 37ページ⑤ 使用しているマニュアルやガイドライン
「アレルギー対応に関するマニュアルやガイドライン等を備えている」と回答した施設に、どのようなマニュアルや
ガイドラインを使用しているかについて聞いたところ、「施設独自で作成したマニュアル」との回答が 51.9%と
最も多く、次いで「厚生労働省の『保育所におけるアレルギー対応ガイドライン』」が 21.2%であった。
なお、「その他」として「マイラン EPD 合同会社によるエピペン®ガイドブック」「小児科医会食物アレルギー対
策委員会作成マニュアル」「日本児童福祉協会が作成した児童福祉施設における給食マニュアル」「県児
童養護施設協議会で作成したマニュアル」などの回答があった。
図表 20 使用しているマニュアルやガイドライン(N=283)
⑥ 職員研修
(ア) 研修の実施方法
「アレルギー対応についての職員研修を実施している」と回答した施設に、職員研修等をどのように実施し
ているかについて聞いたところ、「アレルギーを有する子どもの入所時等、必要に応じて実施している」との回答
が 40.8%と最も多く、次いで「外部の研修や講座等があれば受講させている」が 32.8%であった。
なお、「その他」として「新人職員に対し看護師より研修を実施」「受診先医師の意見、指示に従っている」
「法人内栄養士研修会、近畿乳児福祉協議会にて数年に一度、食物アレルギーについて研修会を実施し
ている」「保健衛生部会でアレルギーについて勉強し共有することもある」などの回答があった。
図表 21 職員研修の実施方法(N=299)
51.9 15.2 21.2 10.2 1.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
施設で独自
に作成した
マニュアル
都道府県または
市が作成した
マニュアル
厚生労働省の
「保育所におけるアレルギー
対応ガイドライン」
その他 無回答
21.7 40.8 32.8 4.3
0.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
定期的
に実施
している
アレルギーを有する
子どもの入所時等、
必要に応じて実施している
外部の研修や
講座等があれば
受講させている
その他 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(38ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 38ページ(イ) 研修の内容
職員研修を「定期的に実施している」または「必要に応じて実施している」と回答した施設に対し、実施し
ている研修の内容について聞いたところ、「アレルギーに関する施設内のルールや対応などの、実務面につい
て確認」が 52.9%と最も多く、「エピペン®の使用等についてロールプレイ形式にて確認」と回答した施設も
44.9%あった。
なお、「その他」として「文部科学省のアレルギー疾患対応資料動画の視聴」などの回答があった。
図表 22 職員研修の内容(N=187)
また、研修の講師について聞いたところ、「施設の職員間での研修を行っている」が 59.9%であり、「外部
講師を招いた研修を実施している」との回答は 16.6%であった。
なお、「その他」として「病院のエピペン®講習へ参加」などの回答があった。
図表 23 職員研修の講師(N=187)
52.9
51.9
44.9
41.2
3.2
7.0
0.0 20.0 40.0 60.0
アレルギーに関する施設内のルール
や対応などの、実務面について確認
ガイドライン等を用いて、アレルギーに
関する基礎知識や対応について確認
エピペン®の使用方法等について、
ロールプレイ形式にて確認
具体的なケースに
ついての対応を確認
その他
無回答
(%)
59.9
16.6
9.1
23.5
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
施設の職員間での研修を行っている
外部講師を招いた研修を実施している
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(39ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 39ページ⑦ アレルギー専門職員の配置状況
アレルギーを有する子どもの受入れにあたり、「栄養士などアレルギーに関する専門知識のある職員を配置
している」と回答した施設に対し、保有している資格と雇用形態について聞いたところ、「栄養士(常勤)」
が 68.0%と最も多く、次いで「看護師(常勤)」が 48.7%であった。
なお、「小児アレルギーエデュケーター」「アレルギー対応食アドバイザー」などアレルギーに関する専門職を配
置していると回答した施設が2施設あった。
図表 24 アレルギー専門職員の配置状況(N=604)
⑧ 関係機関との連携内容
(ア) 学校や保育所等
アレルギーを有する子どもの受け入れにあたり、学校や保育所等と連携した取組みについて聞いたところ、
以下のような回答があった。
<主な取組み>
●所属機関での食事対応、受診結果などアレルギーに関する情報の共有
現在の症状や受診結果、アレルギーの状態と注意事項、急変時の対応等、情報共有している。
担当職員・栄養士が連絡会を学校と開催して連携している。保育所は保育所の栄養士と帳面
で連絡などを行っている。
入学前に、学校、園職員(栄養士、看護師、担当職員)とで話し合いを行い、都度、学校側
で疑問に感じる食べ物について連絡を取り合い確認している。
68.0
48.7
22.8
8.9
6.5
2.8
1.5
1.3
1.2
0.8
0.7
0.2
1.8
0.3
0.7
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
栄養士(常勤)
看護師(常勤)
管理栄養士(常勤)
看護師(非常勤)
栄養士(非常勤)
保健師(常勤)
管理栄養士(非常勤)
医師(非常勤)
医師(常勤)
保健師(非常勤)
調理師(常勤)
調理師(非常勤)
その他(常勤)
その他(非常勤)
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(40ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 40ページ必要に応じて施設と学校それぞれの担当者と栄養士がケース会議を行う。
学校や幼稚園にアレルギー検査結果や受診結果、診断書の提出、前施設での対応、症状が出
たときの通院や服薬の仕方などを伝える。養護教諭、栄養士、担任などと情報共有の場を持つ。
家庭とのやり取り、保育日での除去食や食べたことがないもの、食事形態などについて情報共有を
行う。
通園していた保育園へ家庭支援専門相談員が訪問し、食事の進行状況、アレルギー項目等の
情報提供を受けた。
学校でのアレルギーを有する子の保護者会議に出席など。
給食でのアレルギー対応状況調査。学校生活管理指導表やアレルギー除去の指示書等の複写
提供依頼。
ケースワーカーが所属に確認を行い、除去に関する診断書やアレルギー検査結果等保管がある場
合はコピーをもらい、食事の提供状況について聞き取りをしてもらう。
●給食等でアレルギー対応をしてもらう
学校のアレルギー調査票に記入のうえ献立を検討する。
学校側にアレルギー食について一か月分ずつ献立のプリントをもらい、除去や代替を依頼する献立
に施設側で印を付けて学校へ提出し確認してもらう。
毎月給食献立表を学校の保健医より受け取り、学園栄養士と現場職員が確認し、代替食の提
供をしている。担任やクラスメイトにも協力してもらい、誤配膳や誤食がないよう配慮している。
●書類等による情報共有
入学・進級時及び必要のある時に学校生活管理指導表の提出や個別面談・連絡等を行う。
学校や保育所、幼稚園からの健康カードの記入。
保健管理個人カルテでの情報共有。
●薬やエピペン®を管理してもらう
幼稚園でエピペン®を置いてもらっている。アレルギー反応があった時の頓服薬を常備してもらってい
る。施設での対応マニュアルを配布している。
エピペン®対応票の事前提出。学校と施設職員で入学前に対応を検討した。
入園前にアレルゲンや園での食生活について伝え、幼稚園からは給食で可能な配慮や緊急時の
対応(エピペン®)等、情報交換・共有を行った。
薬の管理、服用の仕方、発症時等の対応と連絡。
(イ) 医療機関
アレルギーを有する子どもの受け入れにあたり、医療機関と連携した取組みについて聞いたところ、以下のよ
うな回答があった。
<主な取組み>
●入所時や定期的に受診、検査などをする
入所時に嘱託医にアレルギー検査を行ってもらう。
毎月定期的にアレルギー科受診し、毎回検査を実施。必ず看護師が同行し、結果についての説
明を聞いている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(41ページ)
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変更後 · 41ページ定期受診を繰り返し、毎回食事対応について除去の量、段階等を確認している。
進学や進級時期に変化や変更がないか確認のためアレルギー検査を依頼している。
近隣にアレルギー専門の医師がおり、必要時に受診し、検査・投薬などを定期的に行い、その児
童に対しての対応の仕方も指導を受けている。
病院の小児科医による定期的な検診を実施し、食物アレルギーを持つ児に対しては、必要であれ
ば看護師のほか、栄養士、担当保育者を交えてカンファレンスを行い、今後の食事対応について
話し合う等の取組みをしている。
●アレルギー対応に関する指導を受ける
病院の指導のもと、少しずつ食べさせてみたり、検査結果から判断したりしている。
直接医師から内容を聞く。医師に生活環境を見にきてもらい、アドバイスをもらう。必要に応じ支
援会、保護者も同席する。
指導員だけでなく、栄養士も一緒に通院し、医師と相談しながら負荷試験を行った。
定期的な受診を行い、食物経口負荷試験などステップアップの指示を受けている。
FAX でアレルギーに関する質問を受け付けてもらえる医療機関を市より教えてもらい、数回利用し
ている。
一時保護する時点で予防薬を処方されていることがわかっている児童については、その児童の通院
先に当所の看護師が出向いて主治医から対応の助言を受けるようにしている。嘱託医に相談した
り、緊急時は救急病院につなぐようにしている。
●特定の様式を用いて連携をとっている
病院に、事前チェックシートによる事前確認から専門的診断、定期的な疾患管理まで行ってもらえ
る体制をとっている。
なるべくわかりやすい表記をしてもらうよう依頼し、すぐわかるような表を作ってもらっている。
入所前かかっていた医療機関には必要であれば医療情報提供書を作成してもらう。
学校指定のカードや書類に医師からの助言を記載してもらい三者で情報を共有。
●学校生活管理指導表に記入してもらう
アレルギー疾患用学校生活管理指導表を医師に記入してもらい、学校に提出。定期受診を行い、
施設、学校で同じ対応がとれるようにしている。
●緊急時の対応依頼
緊急時対応してもらえる病院に事前に情報提供し、体制を整えている。
日常での注意事項や急変時の対応、夜間休日の受入れ病院等、話し合っている。
24 時間対応してもらえる連携を行っている。
近くの病院とホットラインでつながっており、食物アレルギー発症時は直接医師に電話相談ができる。
●他の医療機関の紹介
定期的に受診、往診、他の医療機関紹介なども対応してもらえるよう依頼している。
●施設変更の場合、同じ病院で対応してもらえるよう打診する
乳児院から施設変更で入所してきた児童が同じ病院で引き続き対応してもらえるようにしている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(42ページ)
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変更後 · 42ページ●研修等の実施の依頼
乳児院の時の主治医から児童養護施設での主治医に情報提供してもらい、児童養護の主治医
から職員向けに研修を行ってもらう。
医師にアレルギーの講義を含めエピペン®使用方法の講習を職員向けにしてもらった。
●マニュアル作成の際の監修を依頼
嘱託医監修のもとマニュアル作成。初回喫食時卵チェック基準、アレルギー症状があるときの対応、
アナフィラキシー等重篤な状態の対応、予防個別対応基準を作り対応している。
(ウ) その他連携機関
アレルギーを有する子どもの受け入れにあたり、医療機関や学校、保育所以外の関係機関と連携した取
組みについて聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●保健所、保健センターからアレルギー対応のアドバイスを貰う
保健所の栄養士にアドバイスをもらっている。
入所前、保健センターに行き、アレルギー対応について教えてもらう。
●消防署に緊急時の対応のための情報提供をしている
緊急時に即対応してもらえるよう、消防署へアレルギー児童の情報提供をしている。
●乳児院等と情報共有をしている
入所前に在籍していた乳児院や一時保護所に入所前ほか適宜聞き取り等を行っている。
受け入れ前、子ども相談センターと乳児院とでアセスメント会議を行い情報共有。
●警察に健康調査票を渡している
健康調査表を警察にも渡しており、身柄付保護の際に活用してもらっている。
●薬剤師に相談
薬局の薬剤師に相談。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(43ページ)
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変更後 · 43ページ(5) アレルギーに関する子どもへの教育について
① アレルギーを有する子ども本人に対して行っている教育等の取組み
乳児院以外の施設に対して、アレルギーを有する子ども本人に対して行っている教育等の取組みについて
聞いたところ、「子ども自身のアレルギーについて説明している」との回答が 42.3%と最も多く、次いで「アレル
ギーの症状が出た場合の対処方法について教えている」が 29.0%であった。
また、「特に行っていない」と回答した施設が 34.4%あった。
なお、「その他」として「外食時の注意点を伝える」「衛生管理等の生活指導」「アレルギーの種類等を正し
く理解し、周囲の大人に伝えられるようにする。自分以外のアレルギー児に対し、差別等がないようにする」な
どの回答があった。
図表 25 アレルギーを有する子ども本人に対して行っている教育等の取組み(N=893)
② 子どもに対してアレルギーの説明や教育を行う際の工夫
乳児院以外の施設に、子どもに対してアレルギーについての説明や教育などを行う際に、工夫していること
や気を付けていることについて聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組>
●年齢や発達段階に応じて分かりやすい方法で説明する
子どもの年齢に合わせて「かいかいなるよ」などわかりやすい言葉を使う。また、症状が疑われる場合
には、「ピリピリ」や「ジンジン」など感覚的な言葉を用いて子どもと話すことで、子どもの状況を共有し
やすくしている。
子どもの年齢に合わせたり、理解力に合わせて何度も説明する。
食べられない食材について、「食べてしまうとどうなる」ということを子どもの年齢に合わせて説明する。
42.3
29.0
16.7
12.2
7.5
6.0
34.4
13.7
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
子ども自身のアレルギー
について説明している
アレルギーの症状が出た場合
の対処方法について教えている
学校や友だちに対して、子ども本人から
アレルギーについて説明できるようにしている
食品表示の確認方法
等について教えている
アレルゲンを含まない献立や調理方法、
調理時の注意点等を教えている
その他
特に行っていない
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(44ページ)
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変更後 · 44ページ年齢に合わせて、外食時など自分でも気を付けられることを教える。
子どもたちが想像しやすいように身近な店や料理を挙げて伝えるようにしている。
高年齢児には検査結果を一緒に見ながら説明を行う。
●絵や図表等を用いて視覚的な工夫をする
年齢や理解度に合わせ絵本など視覚的な教材を活用する。
アレルギー科職員と一緒に絵など視覚的な工夫をしながら説明している。
食べられるもの、食べられないもの、実際の商品を見せるなど、視覚による説明を行う。
加工食品などはパッケージの成分表示を一緒に見て説明する。
パネルシアターを利用して説明する。
料理教室を行う際、料理本を見せて、自分が食べられないアレルギー食材があったらこの献立は
作れない、またはアレルギー食材を入れずに作るやり方などを一緒に考え、教えるようにしている。
自分で選ぶ調味料はアレルギー食材が入っているものは選ばないよう、実物を見せて指導している。
病院受診の際、アレルギー疾患の小冊子をもらい説明する。
看護師が作成した資料を元に視覚的に説明する。
アレルギー採血検査と口腔アレルギー症候群について病院からもらっている表を照らし合わせながら、
自分が何に反応し、何を注意すべきか説明している。
●医師、看護師、栄養士などの専門職から説明する
施設職員以外にかかりつけ医からも説明してもらい、命にかかわる事案だと意識してもらう。
アレルギー採血検査の結果を児童も一緒に聞き、医師から説明を受ける。
年に 3 回ほどかかりつけ病院で医師からアレルギーについて学ぶ機会を得ている。
医師が血液検査の結果を見せながら本人に説明する。
診断を受けた際、看護師より個別に子どもの特性に合わせて説明している。
食事の中身が違うことについて質問が出た際に、その都度、職員や栄養士が説明をしている。
●子ども自身でアレルギーに対応するための説明、練習をする
何に反応しやすいか、どういう時に症状が出やすいかなど自分の特徴を自覚できるよう説明し、自
分の体調に気づき、早めの対処ができるようやりとりしている。
おやつ等の原材料表示を職員と対象児と一緒に確認し、そのようなことが認識できる習慣を身に
つけさせている。
子どもが理解しやすいよう、言葉のみの説明ではなく、エピペン®を使用し実演する等工夫している。
献立表を一緒に見ながら印を付けたり、代替食の相談をする。成長して食べられるようになる可能
性などを話す。
外食時などに店員からリストをもらって職員と一緒に見ながら選ぶなど、アレルギー表示の確認をし、
今後中高生になって友人と外食や買い物に行くとき、自分で確認できるよう練習する。
ハウスダストなどホコリがアレルギーの子には掃除が自分でできるよう教えている。
季節の花粉等であれば、その時期にマスク等をして自分を保護するよう伝えている。ダニ、ハウスダ
スト等通年性のものであれば、部屋の掃除、シーツの交換等を必ずするように伝える。受診して処
方された内服薬や塗薬は、確実に服用、塗布することを伝える。
塗り薬が出ていた子どもには、声掛けだけでは薬を塗布する習慣がつきにくかったので、段階的に塗
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(45ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 45ページ布を習慣づけていけるようにした。入浴後の児と職員が塗りやすい時間に職員と一緒に塗布し、症
状が軽減していくことを繰り返し経験してもらい、最後には児一人で塗布できるようになった。
子どもの全身と症状の観察などからのアセスメントにより、成長に応じて薬剤を変更するなど、必要
なケアを子どもとケア職員とともに行う。アトピーなら、季節でどの時期がどうなのかから着衣、スキン
ケアに使う保湿剤選定などをし、子どもと評価し変更なども行う。喘息はスタンダードプランから発作
時対応の指導、喘息ハンドブックに基づき不定期にテストを行い、自己管理に向けて一緒に取り
組んでいる。アレルギー性鼻炎、結膜炎は子どもにより好発時期に医療機関と連携し予防対応を
ともにおこなっている。医療機関と連携しながら子ども主体で予防していくスキルを身につけるべく介
入している。
ランドセルの内ポケットに頓服が入っているか、定期的に一緒に確認する。
アレルギーに特化せず、自分の体、セルフケアの方法と連動して日常的に話をしている
●周りの子どもにも理解してもらえるよう説明する
アレルギーを持つ児童だけでなく、施設で生活を共にしている他の児童にも食物アレルギーについて
話しをして、普段から注意して見守ってもらえるように理解と協力を得ている。
本人のみでなく、集団生活のなかで周りで生活する子どもたちも同じように理解できるよう説明して
いる。ポスターを貼るなどしている。
代替品を出した際にアレルギーでない子が「代替品の方が良い」「私もアレルギーがあった方が」など
と口にしたので、それをきっかけにアレルギーについての話やアレルギーの大変さ、アレルギーで困って
いる子もいるので発言に気を付けたほうが良いことなど、アレルギーのない子へのアレルギー説明を
丁寧に行うようにしている。
アレルギーを持つ児童のことを同ユニットの他児にも説明し、分け与えることのないよう協力をお願い
している。
全体に向けての資料作りで周知を図る
●マイナスイメージを持たせないようにするなど、心理的な配慮をする
アレルギーを有する本人に説明する場合は、「あなたの体が大切で、これを食べると苦しくなってしま
うから」というように、まずはあなたの体が大切だという事を伝える。また食べられない物を伝えると同
時に、皆と同じものでも食べられる物があるとも伝える。アレルゲンが多い児にはおやつを少し多めに
する、あるいは好きなものに代替するなど、なるべく特別感を出してあげられるように心がけている。
アレルギーは病気でないこと、血液検査はあくまでも参考で、症状の有無が大事であること、将来
的には食べられるように進めること等を伝える。
自分だけが違う食事を食べることが嫌な子もいれば、特別に作ることをみんなに話したい子もいるの
で、なるべく一対一で話すようにしている。
適切な生活を送れば大丈夫であるなど、不安を取り除くことを重点に行っている。
アレルギーがあることが本人のマイナスのイメージにならないようにしている。
以前は「食べると危険なもの」として話をしていたが、いまは成長とともに負荷試験などを行うため、
あまり拒否感が強ければうまく進められないので「今は食べられないけれどおいしいもの」として特定
の食品への嫌悪感が少なくなるよう工夫している。
子どもに説明するとき、アレルギーを持っている職員が行うことでより伝わりやすいと感じている。命に
関わることもあることを伝えることは大切であるが、一人一人違うということであり、特別なことではな
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(46ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 46ページい、偏見は間違いということを伝えている。
●症状や違和感があるときは大人に言うよう伝える
食事にアレルゲンとなる物が入っていたとき、食事中にのどに違和感があるときなどは食事を中断し
て職員へ伝えること、大人に伝えず我慢すると息が苦しくなり命に関わるため我慢して無理に食べ
ないように言う。
●学習の機会を提供する
食育の一環で、「う my(まい)めしプロジェクト」(児童が考案した献立を給食として提供する取
組み)等を実践し、栄養バランスの勉強の機会としている。
寮生ミーティングにて学習会を実施している。
●施設を出た後の生活に必要な情報を提供する
児童の理解力など能力に応じて、開始や説明・自立してからの生活について伝えるようにしている。
家庭に帰る場合は、対応の現状や食事作りの工夫、食品の除去の範囲、必要性など保護者へ
伝えるようにしている。
退園に際しては保護者や子どもに向け、必要な資料を作成しできるだけ正しい理解ができるよう説
明している。
(6) アレルギーへの対応に関する自治体等との関りについて
① 自治体・児童相談所との連携内容
アレルギーのある子どもへの対応に関して、自治体や児童相談所と連携して取り組んでいることについて聞
いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●児童相談所と入所前後に情報共有を行っている
入所や一時保護開始に向けてはアレルギー既往の有無に関わらず原則全ケース、児童相談所に
対し事前に調査票の記入を依頼している。
入所協議時に保護者等からの聞き取りにより作成するアレルギー表を提供してもらう。
食物アレルギー児の場合は、事前に施設のシートに情報を集めるよう依頼している。
かかりつけ医や保健センターに連絡をとってもらい、アレルギーの有無や生育歴等を確認してもらう。
入居時や打診時に、通院歴、既往歴、離乳食やミルクの種類等を家庭支援専門相談員が確認
する。
受診結果のデータや診断書を児童相談所に提出している。
食物アレルギー・喘息に関しては、急変・発作・負荷試験などの時に児童相談所と情報共有して
いる。
症状の様子は写真撮影し、共有するようにしている。
●児童相談所に保護者との連絡や、検査実施のため同意を得ることを依頼している
緊急時受診する際に保護者への同意を得るよう依頼する。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(47ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 47ページ特別養子縁組を希望する保護者など直接やり取りを行っていない保護者から、負荷試験実施に
係る同意書が必要となった場合に、児童相談所を通じて同意を得るようにしている。
●児童相談所に入所前のアレルギー検査を依頼している
入所前に食物アレルギーの情報がある場合、血液検査や負荷試験などを事前に実施することを
児童相談所に依頼している。
児童相談所や医療機関と連携しながらアレルギー負荷試験を一時保護所で行い、児童の入所
予定の施設職員等にスムーズに引き継げるよう栄養士が情報交換に来るなど連携をとることもある。
●児童相談所職員に通院の同行を依頼している
重篤なアレルギーの場合は児童相談所職員にも同行してもらい通院している。
家庭引き取りを控えた児童に関しては、病院受診に児童相談所も付き添ってくれる。
●自治体の担当課などから情報提供を受けたり、相談をしている
市の子育て支援課とは何でも相談できる関係にある。
地域交流の場で、アレルギーについて相談を受けている。
教育委員会、保育園関連等、自治体内の栄養士職の情報共有を実施している。
要保護児童対策地域協議会の枠組みに基づいて情報の共有をおこなっている。
●自治体・児童相談所の研修等に参加している
自治体及び児童相談所と研修を通して、施設独自ではなく他施設と統一した対応をとれるように
依頼している。
市内の施設職員を対象に、市子ども福祉課がアレルギー研修を実施している。
児童相談所が研修や児童安全対策会議などの機会を設けている。
県児童養護施設協議会調査研究委員会の保健衛生部会にて、アレルギーをテーマに取り上げ、
各施設の状況や対応について情報共有をおこなったことがある。
都社会福祉協議会児童部医療的ケア職員(看護師)グループで、児童養護施設に特化した
「児童養護施設における食物アレルギーガイドブック」を策定中である。同グループ主催で、児童養
護施設、乳児院、児童自立支援施設等の職員を対象に「児童養護施設における食物アレルギ
ーに関する研修会」を開催している。
一時保護所の栄養士と連携し、常時使用しないアレルギー食品や加工品、またアレルゲンを含ま
ない非常食等の情報交換をしている。市児童福祉施設連盟給食衛生分科会の中で、府下の
児童養護施設の栄養士と話し合う機会や研修を受ける機会がある。
② 自治体・児童相談所への期待・要望
アレルギーのある子どもへの対応において、自治体や児童相談所に対して期待することや要望などについて
聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な意見>
●正確かつ迅速なアレルギーに関する情報提供
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(48ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 48ページ緊急の場合でもアレルギーを有する子どもに関しては病名やかかりつけの病院、処方されている薬、
緊急時の対応方法等をしっかりと教えてほしい。
過去と現在のアレルギー情報と発症する症状の正確な情報提供。リスクが高い児については、小
児科受診結果と診断書の提供。
保護する時の状況にもよると思うが、できるだけ健康状態や食事の内容、アレルギー等情報収集
してもらいたい。
児童相談所には、28 条等保護者からの情報が取りにくいケースについて医療対応をスムーズにで
きるよう調整してほしい。
食物アレルギーの有無に関しての情報はあるが、離乳食期の摂食済み食品の情報はなかなかな
い。食物アレルギーの確認・対応のためにも、離乳食期の摂食状況もわかれば対応しやすくなる。
子どもを引き取る際には入念に情報を聞いてほしい。アレルギーのみならず、月齢によって経験の無
い食材がある場合があるため、経験食材表があるとよい。入所時に正確な情報が欲しい。自宅に
いる時に受診歴があれば、その医師からの情報があるとさらに助かる。両親および兄弟姉妹のアレ
ルギー歴、本人の受診歴があれば内服薬の確認もしてほしい。
●児童相談所のアレルギーに関する知識の向上
児童相談所の児童福祉司のアレルギー対応の知識を高めて欲しい。アレルギーの食物の除去の
程度も理解しておらず、子どもがどの程度まで食べて OK なのか、児童福祉司にアレルギーの説明
をするところから始まるので、時間がかかる。内服薬や塗布薬についてもあいまいな情報で対応に
困る。具体的に指示を聞いてきてほしい。
児童相談所や一時保護所に各一名ずつでも栄養士等が配置されていると、スムーズで確実な引
き継ぎができるとともに、子どもの安全安心につながってゆく。
●入所前の受診、検査の実施
施設へ入所する前や一時保護中にアレルギー検査を実施してほしい。家族が持っている場合は
検査データを提供してほしい。
親の同意がなくても、アレルギーの疑いがある児に対しては、アレルギー検査を行ったうえで入所させ
てほしい。それがかなわない時は、速やかに検査が受けられる体制を整えてほしい。
入所前に病院で診察を受け、アレルギーの状態を診断してもらい、対応方法が明らかにされた内
容の書面を準備してもらえるとありがたい。
入所前に血液検査と負荷試験を行い、医師より対処方法等指示をもらいたい。
●受診の際の保護者の同意の取得
入所の段階でアレルギー情報の収集、緊急時受診する際の保護者への同意を得られるようお願
いする。
●平日日中以外でも児童相談所と連絡がつくようにしてほしい
緊急対応が必要となった際に、秘匿ケースなどの場合、平日、日中以外は連絡が児童相談所と
つきにくい。
●連携先の紹介
小児専門のアレルギー専門医の紹介をしてほしい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(49ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 49ページアレルギー食品の代替食品について、取扱業者や代替食品一覧などのかたちで広く情報提供して
ほしい。
土日問わず気軽に相談できる機関があるとよい。
●情報共有のための統一の書式の作成
全国又は都道府県ごとで統一した生活管理指導表のようなアレルギー情報をまとめた用紙を作り、
必要のない除去や何度もの検査をしなくてよいように、児童がどの施設に行っても情報が漏れなく
共有できるようにしてほしい。
入所時、児童相談所からの書類にアレルギーに関する問診票を加えてほしい。現状は各児童相
談所の方針で用意されていたりされていなかったりするので、県下で統一の書式で必須の書類とし
て揃えてほしい。
生活管理指導表は保育所や学校のような統一書式がないので、自治体と児童養護施設も統一
書式を作成し、入所依頼時や入所時にはその表をもとに情報共有できるようにしてほしい。
●研修や講習会の実施
アレルギーに関する知識、事前の情報収集、対応、他児と違う食事をすることへの心理的フォロー
についての開催を望む。
ガイドラインが作成されれば同時に研修会を実施し、内容の解説等をしてもらいたい。
全職員や学生以上の児童を対象としたアレルギーに関する無料の出前講座など気軽に受けられ
る体制があればありがたい。
緊急時対応などの講習を施設内で実施するための補助金や、機関から講師の派遣などしてもらえ
ると、職員みんなで学べて良い。
アレルギーが重度などで里親を探すときのハンデになってしまうことがある。命に関わることなのでため
らってしまう里親も多いように感じる。里親研修にアレルギー対応研修を取り入れてほしい。
精神疾患や知的障害等、聞き取りも難しい保護者も多いので、入所時にアレルギー検査してもら
えると安心できる。児童福祉施設の給食関係の研修は保育所向けであることが多いので、入所
児施設向けの研修も行ってもらいたい。
親子対象の生活習慣を改めるための疾病教育を実施してほしい。
これからアレルギーの子どもが入所してきたときには調理の仕方など料理教室を開催してほしい。
●マニュアル等の作成
アレルギー情報を得るためにどのようなことをどこまで詳細に聞き取る必要があるのか、児童福祉司
間での対応にばらつきが生じてしまいやすい。情報や内容が不十分で何度も当所と児童相談所
間で連絡を取り合う必要があるなど、正確な情報を得るまでに時間を要することがある。アレルギー
情報聞き取りのマニュアルやフローチャートを作成するなどして対応を統一化できると円滑に進める
ことができると思われる。
子どもがアレルギーを理解するためのチラシなどの作成をしてほしい。
ファミリーホーム、子ども向けのガイドラインを作成してほしい。
●看護師、栄養士の配置
看護師の配置を人数(服薬の人数制限)制限なしにお願いしたい。
小規模化が進められるなかで栄養士を配置しない施設も出てくると思うが、配置しないのであれば、
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(50ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 50ページ指導員にそれ相応の知識の習得を促す定期的な研修が不可欠になると思われる。各施設に栄
養士を配置し、加算が得られる等の費用的バックアップがなければ配置されない施設が多くなると
思う。
●アレルギー対応のための金銭的支援
現在必要性を感じていないが、施設建物にアレルゲンが発生しないような建材の使用や空気清
浄機の設置等、子どもたちに良いものを多く取り入れられるような給付を頼みたい。
アレルギー検査にかかる費用負担の軽減。
食物アレルギー対応のメニュー配慮には代替品の単価が高いなど経費が掛かる現状がある。安全
な食品の提供が必要であり、現状を十分に理解したうえで加算の検討をしてもらいたい。
自治体には除去や代替に係る対応について加算等の費用を充実してほしい。
持病や必要な医療に対し、手当や受診券など出せないか。自立援助ホームの子の場合、医療費
は自己負担であり、多少の風邪や体調不良では我慢して病院に行かないことが多い。
●措置変更の際のサポート
食物アレルギーを持つ児が乳児院から児童養護施設へ措置変更する際、養護施設側からアレル
ギー食を提供できる体制が整っていないと受け入れを断られるケースがあるため、アレルギーを持つ
児であっても措置変更がスムーズにできるようサポートしてほしい。
●アレルギーのある子どもを受け入れる際のリスクの軽減
アレルギーに関する正確な情報がないままでも施設側は子どもを受け入れざるを得ない状況がある。
その状況は子どもや施設にとって大きなリスクがあることを認識し、適切な対応を早急にしてもらいた
い。また何か重大な事故があった際の法的な救済措置等検討してもらえればありがたい。
●パルスオキシメーターの常備
乳児院でも児童養護施設でもパルスオキシメーターは常備できるようにしてほしい。
●受診券の早期発行
食物アレルギーに限ったことではないが、入所が決まってから受診券の申請をおこなっている。発行
されるまで 2 週間程度が必要で、その期間に病気やケガなどがあると困る。
●学校での代替食対応
食物アレルギーで給食のおかずが食べられない場合は、代替食を学校で用意してもらえるとありが
たい。
●アレルギー食対応の支援をしてほしい
食物アレルギーの子どもは特に気を遣うところがある。該当児童に対しては夕食の宅配サービスを
行う等、具体的な支援をして本児の精神的なサポート等に集中できるようにしてほしい。
●災害時の対応
災害時に食物アレルギーなどの対応が難しい時に、自治体、医療、消防署等と連携をとれるよう
にしてほしい。
災害時においてアレルギー対応食の用意や優先して選べるような対応や相互で役割分担をするた
めのガイドラインができればありがたい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(51ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 51ページ(7) ガイドライン案について
① ガイドライン案において記載すべき事項や要望、意見等
ガイドライン案において記載すべき事項や要望、意見等を聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な意見>
●アレルギーの基礎知識、食事対応
アレルギーに関する基礎的知識、対応方法について記載してほしい。他施設でのアレルギー対
応食などを献立例として載せてほしい。
各アレルゲンの代替品について、簡単に活用しやすく、購入やすいものを示してほしい。
原材料の見方などの情報もあれば、対応を職員へ周知しやすくなると思う。
●アレルギーに関する情報が不十分な場合の対応
アレルギーに関する情報がない場合、どのような食事をどこまで提供するかなどを記載してほしい。
緊急入所が多く事前情報が少ないため、児童相談所用のガイドラインを早急に作成してほしい。
確定診断ありの場合、なしの場合、自己申告のみの場合等全て同じ対応でよいのか知りたい。
●未食の食材の食べさせ方
アレルギーが出やすい 7 大アレルゲンまたは 28 品目の食材を初めて食べるときの基準(食べ始
める年齢、食べるときの摂取量、回数、食べる時間、食べた後の観察の仕方)。
乳児院では初めての食材も食べさせなければならないので、初めての食材の与え方(何グラムか
ら始め何グラムずつ増やしていく、間隔を何日あけて何回食べさせる、等具体的な方法)も載せ
てほしい。
●誤食や混入防止のための工夫
食物アレルギー児の除去食の誤調理、誤食を防ぐための取り組み手順があれば知りたい。
アレルゲンが混入しないよう、どのような調理場の動線を確保するべきか。
●検査等の進め方
ネグレクト環境などアレルギー疾患の見落としが強く疑われる場合など、入所時に早めにアレルギ
ー検査を受けた方が良いと感じるが、そのような時の判断基準があれば助かる。
アレルギーが発症した後の除去期間や食物経口負荷試験の時期のおおよその判断基準がある
と、解除に向けてスムーズに進むのではないか。
●年齢に合わせたアレルギー対応方法
入所や保護に至る子は適切に離乳食が進められていない場合も多い。離乳食期に対応する事
項も踏まえてほしい。
アレルゲン除去食の子どもと通常食の子どもが同じ部屋で食事をとるときの対応方法、特に 1~
2 歳頃の食べこぼしが多い年齢の対応について具体的な提示が欲しい。
アレルギーを発症する前にできる、乳幼児期から予防できる対策などあればよい。
エピペン®を使用できない乳児がアナフィラキシーショックを起こした時に何かできる対応があれば知
りたい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(52ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 52ページ現場職員が認識しておくべき、幼児期、学童、思春期の子どもたちの栄養や必要なアレルギーに
関する知識について記載してほしい。
高齢児に特化した事項もあるとよい。
●施設種別、規模、職員数に合わせたアレルギー対応方法
10 名近い人数の子どもの対応を数名の職員で行わなければならないなど職員数が限られたとき
に、より安全に、しかも食物アレルギー児もそうでない子もそれぞれが必要な食事を十分に食べら
れるためには、どう対応し、どの点に注意すべきなのか知りたい。
夜間の職員体制が少ないなかでのアナフィラキシー時の対応。
地域小規模、ユニット化に向け、調理師免許を持たない現場職員が対応しやすい、理解しやす
いガイドラインにしてほしい。特に1人勤務の際にも対応できるような内容にしてほしい。
施設の形態(大舎、小舎、グループホーム、地域小規模など)に合った対応のガイドラインにし
てもらいたい。
調理場から各ホームへ配食する際にも対応できるガイドラインにしてほしい。
養護施設やファミリーホームなど施設ごとの特色を踏まえ、施設種別ごとに作成してもらいたい。
一時保護所は児童養護施設等の入所施設と異なり、緊急入所等により子どものアレルギー等
の情報が少ない場合が多い。その点を踏まえたうえでのガイドライン作成を願う。
重篤なアレルギーがあり対応が困難な場合、スタッフや設備的に受け入れができるかの判断とな
るチェックリストを作成してほしい。
●情報共有のための統一書式の作成
入所時に使用するアレルギーの問診票や生活管理指導表など共通のものがあればよい。
情報共有の際に統一の書式や様式を利用できれば、措置変更などで共通理解しやすいと思う。
口頭のみでは除去の把握がしにくいため主治医の意見書を作り医師に記入を依頼しているが、
忙しい医師のためにも簡潔に聞けるようなモデル用紙を作ってもらえればありがたい。
●所属機関、医療機関、自治体、児童相談所などの関係機関との連携方法
医療、行政等関係機関との連携について、どのようなことが可能か具体的に記載してほしい。
アレルギー専門医のいる病院を記載してほしい。
緊急の一時保護でも健康チェック体制がとれるような医療機関との連携ができるとよい。
緊急の相談窓口の案内があるとよい。24 時間対応が望ましい。
学校や保育園、幼稚園、病院、児童相談所等との連携の図り方も内容に盛り込まれると良い。
●薬の管理方法など
薬の管理や服薬ミスに関する内容。
●絵やフローチャートを用いて視覚的にわかりやすくしてほしい
絵や図を多く活用し、専門職以外の職員にも視覚的に理解しやすい内容にしてもらいたい。
アレルギーを有する児童への対応について、フローチャートで手順などを示してもらえるとありがたい。
アレルギー症状別にいくつかのフローチャートを作成し、対処方法が視覚的にわかりやすいものを
載せてほしい。
●子どもへの教育の仕方
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(53ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 53ページアレルギーがある児童、年齢・能力に合わせた子どもへの説明の仕方を載せてほしい。
年齢、能力に応じていずれ緊急時はエピペン®を自分で打てるようにさせたい。現状、打たせて良
いかの確認がとれていない。
本人や周りの子どもたちに理解を促せるようなしおりがあるとよい。
特に年少児や障害児にわかりやすくアレルギーについて伝える方法や手順なども記載してほしい。
アレルギーとどのように付き合っていけるのかなど、前向きなメッセージを含めてもらいたい。
●施設でマニュアルを作成する際の様式
施設で用いるアレルギー対応マニュアル作りの様式など、参考になる情報も載せてもらえると嬉し
い。
●災害時の食事対応
災害時におけるアレルギーを有する子どもへの食事対応について記載してほしい。
災害時の備蓄食品で卵アレルギー用の食品は用意しているが、牛乳や小麦など、その他のアレ
ルギーに対しての食品は用意していない。アレルギー児用の備蓄はどのように用意・確保すればよ
いか。
●食物以外のアレルギー対応、宗教上の食事制限対応
ダニ、ハウスダスト等に対応するための掃除等の方法、アトピーの場合の身体の洗い方、ボディソ
ープの選び方、保湿方法、服の材質の選び方等。
アレルギーに限らず、宗教上の禁食への対応についても記載してほしい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(54ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 54ページ(8) 施設におけるアレルギーを有する子どもへの対応について
① アレルギー対応における課題・必要な施策等
アレルギーを有する子どもの受入れや子どもへの教育等について、施設で今後取り組みたいと思っていること
や、実施するうえでの課題、必要な施策等について聞いたところ、以下のような回答があった。
<今後取り組みたいこと>
●アレルギー対応マニュアルの作成や研修の実施などによる職員の知識向上
マニュアルの作成、アレルギーリストの作成。
園看護師によるアレルギー講座を計画していく予定。
アレルギーに注意しつつ施設生活の中で成長から自立または家庭等への生活にスムーズに移行す
るためには、児童養護向けの資料や研修があると役立つと思っている。現在、他施設と連携しガイ
ドブックを作成中。
都道府県や市区町村が作成したアレルギーに関する記録台帳を参考に、自施設の物も作りたい。
外部講師を招いて職員研修にて知識向上や意識統一を図りたい。「小児アレルギーエデュケータ
ー」の勉強をして知識を深めていきたい。
医師、栄養士、看護師、救急救命士などによる施設内研修を行いたい。必要が高まればアレル
ギー対応食アドバイザーの資格取得。
●重度のアレルギーのある子どもの受入れのための体制を整える
重度の食物アレルギー児の受入れ歴がないため、他施設の対応・誤食事例の収集、誤食防止
マニュアル見直しを行わなければならないと思っている。
●情報収集のための書式作成
一時保護所で児童の命を預かる立場として、アレルギー情報や万が一アレルギー症状が出たとき
に対処する方法、または参考になることなど、保護者やそれに代わる監護者から正確な情報を確
実に得ることが必要であると感じている。それを実行するための書式の作成などに取り組みたい。
●子どもへのアレルギーに関する教育
食物アレルギーであることを自覚できる年齢の子には、表示の見方や、大人になった時のための代
替食について教育したい。
ユニット化をするのでいずれは調理を実際にさせ、自立した際困ることのないようにしてあげたい。
アレルギーは場合によっては子どもが一生背負っていく課題であるため、一時保護という限られた時
間ではあるが入所する子どもに対し、アレルギーに関する教育的なプログラム等の取り組みを今後
検討したい。
●アレルギーに関する委員会を設置
給食委員会だけでなく、食物アレルギーの専門の委員会を設置したい。
●災害時のアレルギー対応の準備
災害時のアレルギー児への対応。アレルギー対応食品の備蓄の充実、誤食防止の対策、調理
従事者以外でも対応できるようにする。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(55ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 55ページ<課題>
●職員の知識、スキルの向上
職員一人一人がもっとアレルギーに対する知識を身につけてほしい。担当職員や調理師、栄養士
だけでなく、学べるようなガイドラインを作ってもらい、そのガイドラインに沿った研修などを開催しても
らいたい。そうすれば通常後回しにされやすい園内での研修もスムーズに行うことができると思う。
職員の知識、スキルの向上、特に調理員のスキル向上が必要だと思う。児童養護施設は子どもた
ちの生活の場となるところ。アレルギー食材の除去だけでなく、代替する食材に対しての味付けや見
た目をより美味しく、美味しそうに見せるなどの工夫も必要になってくる。
●好き嫌いとアレルギーの判断
好き嫌いをアレルギーがあると言って食べない子どもも多いので、どう判断すればよいか迷い、かか
りつけ医に判断を依頼している。
●子どもの精神面を考慮した対応
集団生活においては、他児との食事内容の差別化が児の精神面に与える影響等を考慮した取
組が求められる。
●人員の不足
通常の献立と似たような献立にしたいが、調理員の負担もあり、代替品として加工品を使用するこ
とが多い点が課題。成長するにつれアレルギー症状が落ち着いてくることもあり、本来は医師の指
示のもと提供できるようにしていきたい。しかし人員不足などにより完全除去になっている現状である。
小規模グループホームではワンオペで買い出しから調理までおこなっているため、アレルギーが多い
子、重い子に対する別献立を作ってあげることは大変であり難しい。現状ではその食材を除いて作
ることが精一杯。
アレルギー児の食事介助は必ずその児だけに1人職員が付かなければならず、人員確保が必要。
●看護師や栄養士がいない場合の対応
これまで入所した食物アレルギーのある児童は甲殻類であったため除去が比較的容易であったが、
卵や小麦となるとメニューも限られてくる。栄養士のいない当園においては、栄養摂取量等がチェ
ックできないことは課題だと思われる。
入所時に診断書や調査票がないため、こちらの判断でどこまで除去や代替食が必要かなど看護
師と相談しながら手探りで個人個人に合わせて対応している状況である。また職員がシフト制で
勤務しているため、意思疎通の難しさも感じている。一時保護による急な入所もあるため、栄養
士や看護師が勤務していない時の対応も難しい。
●重度のアレルギーのある子どもの受入れ
ユニットで調理しているため全職員が一定ラインの知識が必要となる。調理専門ではない職員が
多いので、重篤な食物アレルギー児の受入れは難しい。
●アレルギー対応食専用の調理場所の確保
食物アレルギーについて、厨房が小さく専用スペースやレーンをとることが難しい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(56ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 56ページ●保護者の同意の取得
入所時、アレルギーがある場合、親への「インフォームドコンセント」を得るようにしていきたいが、親
と直接話をすることが難しいこともあるため、今後の課題である。
●医療費が利用者持ちの場合、検査に行けない場合がある
命に関わることでもあるのでできる限り情報収集しているが、情報が全くない場合、医療費が利
用者持ちだと、なかなか検査などに行けないときがある。
●アレルギーに関する教育の時間の確保
栄養士がもっと子どもとかかわり、細かなことまで理解できるようなアレルギー指導に取り組みたい。
保育士も栄養士も児童も忙しく、話をゆっくりする環境が無いのが実情である。ゆっくりする環境作
りが課題である。
利用者は仕事に出ているため、アレルギー含め様々なことに対して「教育」という形での時間確保
が難しい。
子どもへの教育について、当所は一時的に生活する場であり、人員的にも専門的な知識のある職
員が配置されていないため、対応は困難であると思われる。
●年齢の低い子どもや特性がある子どもへの教育
月齢が低い為、アレルギーについて教える事が難しい。
発達障害等、特性がある児童へのアレルギー教育の方法の検討、自立に向けた定期通院・服
薬への理解。
●関係機関との連携
嘱託医が休診の日の医療体制、例えば必ず受け入れてくれる総合病院等の支援体制の確立が
必要と考える。
相談できる所がないので、特に休みの日や夜など受け入れてくれる所が近くに欲しい。
医療との連携が不十分。施設側からは相談所から問い合わせがきたと誰かにばれないかという不
安、慢性疾患であるアレルギー疾患に子どもが受診できないと処方できないと言われ継続治療の
困難さがある。医療側からは個人情報だから伝達方法が難しい。また、食事の外部委託との連携
が不十分。
●動物アレルギーの子どもの対応
子どもたちの情緒安定のために犬や猫を飼っていて有効に感じている。今後はからずもネコアレル
ギーの子が措置委託されれば、既に家族同様の猫を手放すわけにもいかず、どうすればよいだろ
うか。急に来た子どもが本人も知らずにネコアレルギーであれば困ってしまう。
<必要な施策>
●研修など、情報が入る機会の拡大
まずは指導員、保育士など直接処遇職員向けの研修会を自治体に行ってほしい。それをもとに内
部研修や子ども達への教育、勉強会につなげていければと思う。
アレルギーが複数で重度な子どもほど代替メニューがマンネリになってしまい、食事がおいしく楽しいも
のから遠のいてしまうのが気になっている。代替メニュー例やアイディア、ポイントなどを勉強できる場
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(57ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 57ページがあればありがたい。
アナフィラキシー対応の予行演習、エピペン®使用についてロールプレイ形式演習。
●アレルギー対応ガイドラインの作成
専門職以外の担当ユニット職員への教育、知識の底上げができるガイドラインやアナフィラキシー
対応を壁に貼れるフローチャートの形で欲しい。現在マニュアルを大きくして壁に貼って対応してい
る。
●アレルギーに関する子ども向けの教材がほしい
児童に少しでもわかりやすくアレルギーについて、なぜ食べてはいけないか、何に気を付ければよいか、
食べてしまった場合どうすればよいか、どんな症状が出たら危ないか等教えていきたい。そのための教
材があると助かる。
子どもへの周知、対応の際の「子どもに読み聞かせるタイプ」「子ども自身で読むタイプ」の冊子を作
成してほしい。
子どもは年齢も 1 歳~18 歳まで、知的障害、発達障害等あり、どの児童にも対応していてわかり
やすい教材などあれば紹介してほしい。
●アレルギーに関する情報が一覧でわかる事前調査票を活用してほしい
入所の時点で、アレルギー食材、医療機関、薬などが一覧でわかる事前調査票の活用。
●全入所児童へのアレルギー検査実施
施設に入所する全児童を対象にアレルギー検査を実施してほしい。
●看護師、栄養士等の配置の義務化
重度のアレルギーがある児童の場合、医療にすぐつなげられるよう、看護師の配置を義務化してほ
しい。
30 名以下の施設は職員配置基準に看護師・栄養士配置がない。園独自で栄養士をおいてい
るが、今後アレルギーを有する子どもたちが増加してくると思う。施設を小規模化しても高ケアニーズ
の中にアレルギー(特に食物)の児童が含まれるとすると、栄養士はもちろん看護師も置ける基
準にしてほしい。
管理栄養士がいることで、重度の食物アレルギー児や宗教により食事の制約のある児童も受け入
れることができている。食育や調理実習もとりおこなってくれ、とても良い効果がある。そもそも児童
指導員ですら配置基準にないが、管理栄養士を一時保護所の配置基準等に位置付けてもらえ
ることは重要なことと思う。
今後児童相談所に保健師を配置することであらゆるアレルギーに対応できると考える。
●人員配置に関する配慮
入院や必要な食材の提供など人員が必要な部分で、配置について配慮があると助かる。
●アレルギー対応に際しての金銭的支援
エピペン®を所持する場合、研修などで共有が必要となる。研修の費用を国や県の予算に入れて
もらえるとよい。
アレルギー児の代替食などを専門の業者より購入する場合、価格が高めなので予算を付けてもら
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(58ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 58ページえるような形にできればよい。
アレルギーによっては個別の対応を求められる場合もあり、職員の確保が難しい場合もある。また
負荷試験が始まるときめ細かな観察と対応が必要になる。しかし食べられるようになった子どもの達
成感は本人の自己肯定感を上げる一つのきっかけにもなると感じている。そのような経験を一人で
も多くの子どもができるように、アレルギー対応加算の新設を依頼したい。代替食も割高で購入で
きるところも限られているため栄養士が負担している場合もある。
食物アレルギーの子どもの受け入れは経験がないので不安が大きい。ファミリーホームは職員数が
少ないうえに医療職などの専門職確保が困難なホームが多いと思う。対応が可能となるような補
助や助成を考えてもらいたい。
●重度のアレルギーのある子どもの専門施設の設置
重度のアレルギーのある子は専門施設で受け入れてほしい。
●各施設にエピペン®の設置
現状ではもし緊急入所した児童に重篤な食物アレルギーがありアナフィラキシーを発症した場合、
対応できない。そういったケースの児童はまず薬を携帯していないことが多く、ましてやエピペン®な
どは期待できない。施設にあらかじめエピペン®を用意することはできないので、エピペン®の講習よ
りまず、エピペン®を施設に保管できる施策をお願いしたい。それがあって初めて職員への講習が
可能になる。
② アレルギー対応についての意見
施設等におけるアレルギーを有する子どもへの対応についての意見を聞いたところ、以下のような回答があっ
た。
<主な意見>
●オンライン形式での講習会を実施してほしい
乳児院のアレルギー対応と、保育園等毎日家庭に帰れる子の施設でのアレルギー対応は同じで
はないと思うので、乳児院対象のアレルギー講習会などをオンラインや動画視聴の形で開催しても
らいたい。
●外部機関による指導があるとよい
施設の衛生環境を保つため、例えば保健所や児童相談所など外部の機関が定期的に来園し、
実状を見て指導してくれる機会があれば、職員の動機づけになるのではないかと思う。
●年齢によって対応を分けることは好ましくない
児童養護施設の児童を年齢で分けるのはとても危険だと思う。適切な養育を受けていない児童
や発達特性が強い児童が大半を占めているので、年齢でカテゴライズしてしまうのはやめてほしい。
おそらくその通りに児童の理解度を進めることは不可能だと思われる。
●アレルギーの程度による対応の区別が難しい
重篤なアレルギー(エピペン®有)と軽度なアレルギー(軽い PFAS アレルギー等自己申告による
もの)の区別をどうするかが難しい。診断を受けていないため、もしかすると必要のない除去食を提
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(59ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 59ページ供している可能性もあり、除去食対応人数が増加し、本当に重篤な児童へのリスクが高くなってし
まう。
●好き嫌いとアレルギーを区別して対応することが難しい
高年齢児が苦手な食物に対して症状を訴えてきた場合、検査結果が明らかな陰性であっても、
人権や権利を子どもが主張するので、本人が食べられない、食べたくないという要望を聞き入れざ
るを得ない。
●症状の一覧表を作成し、経過を記録することが重要
アレルギー症状が現れた時は子どものそばを離れず、様子をみて経過を記録することが重要だと思
う。軽症・中症・重症の一覧表を作成し、皮膚症状・呼吸器症状・消化器症状・全身症状をよく
観察することが重要だと思っている。
●ショートステイ、トワイライト、緊急一時保護での情報共有が課題
ショートステイ、トワイライト、急な一時保護におけるアレルギー情報の共有が課題と感じている。
●保護者の同意が必要になるため対応が遅れることがある
保護者ではないため様々なことに同意が必要になり、内服に反対される等、ケースによっては対応
が遅れる。
●職員が交代で勤務しているため、意思決定までに時間がかかる
保育園や学校と異なり職員が 365 日 24 時間交代で勤務しているため、決定事項や情報が周
知されるまで時間がかかってしまうことが難点である。
●アレルギー対応のためのコストがかかり受け入れにくい
ファミリーホームの場合、日中は補助者がいるが、特に夕食時は養育者が保育や家事をしながら
調理も行うのでアレルギー児のための別メニューを調理する時間がとりづらく、またアレルギー児の補
助金もないためコストがかかり、受け入れにくいのが現状である。食物アレルギーの児童を預かるた
めには、人件費、食費等を今の措置費の倍くらいに上がれば受け入れやすくなるかもしれない。
●アレルギー児の受入れ加算があるとよい
生活施設では 24 時間 365 日子どもを養育しているため、事故に対する精神的負担は大きい。
設備面でも事故を予防できる対策に配慮があると負担は軽減されると思う。個別対応に近い状
態になるため、アレルギー児童の受入れに際しては受入加算を考えてもらいたい。
●代替食などを低価格で購入できるようにしてほしい
施設等のアレルギー児に必要な代替食などを低価格で購入できるような対策など検討してもらい
たい。
●子ども一人に職員一人が付けるような配置基準にしてほしい
子どもの命を預かっているため繊細な対応が求められ、一人にかかる責任や負担が増すばかりなの
で、子ども一人ひとりに職員がつけられるような配置基準にしてもらいたい。
●医療職の配置の推進
主治医から施設内で食物負荷試験等の指示が出る場合がある。本来は親元で行うものではな
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(60ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 60ページいかと思う。医療的ケア児童の入所が増えるなか看護師のいない施設が 7 割強ある。ぜひ看護師
等医療職の配置を進めてもらいたい。
●一時保護所への医療従事者の常駐
今後アレルギーの原因や症状が多様化すると思われるため、一時保護所への看護師等医療従
事者の常駐を含めた検討が必要である。
●重度のアレルギーがある子どもは専門の医師等のいる施設で受け入れてほしい
発達障害や理解力の低い子ども、話を聞けない子どもが増えているので、説明しても理解できるか
難しい。職員など身近な大人が目をかけて対応しなければ事故が起きるかもしれないので、重症
な子どもは専門の病院や医師のいる施設がよいと思う。
●食物経口負荷試験が実施可能な病院が増えてほしい
長期にわたって養育するケースが多いので、誤食事故を防ぐために卵や牛乳、小麦、大豆など完
全除去をし続けることは成長に支障をきたす恐れがある。必要最小限の除去に欠かせない食物
経口負荷試験ができる病院は限られているので、今後地域のクリニックでもできるようになると受診
しやすくなり、医師の診断のもと必要な対応ができ生活の質が維持しやすくなると思う。
●医療機関によって方針が異なり、混乱する
医療機関によって治療方針が様々であり、結果として、施設側が複数の医療機関を使い分ける
ような事態が生じている。
主治医によって指示や判断が違うので混乱する。
●子ども向けにアレルギーについて説明するポスターがあるとよい
ガイドラインのみならず、施設内に掲示できる子供向けのポスターなどがあると便利だと思う。特に、
食物アレルギーにはどのようなものがあるか、除去食、代替食の存在、アレルギーを有する子にして
はいけないことなどが記載されているとよい。
●生産ラインの利用食品名を記載してほしい
原材料だけでなく、どの食品にも生産ラインの利用食品名記載が望ましい。
●アレルギー対応の市販の菓子の種類を増やしてほしい
食物アレルギー対応の市販の菓子の種類を増やしてほしい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(61ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 61ページ4. アンケート調査結果 <子ども票>
施設への調査において回答された「入所・保護児童のうちアレルギーを有する子ども」について、各々の子ども
の状況について「子ども票」にて回答を得た。
(1) アレルギーを有する子どもの状況について
① 措置の種類
子ども票にて回答のあったアレルギーを有する子どもの措置の種類は、「入所」が 91.1%、「一時保護(委
託一時保護を含む)」が 7.1%であった。
施設種別でみると、乳児院、自立援助ホームにおける「一時保護」が各々8.6%、13.0%と、他の施設と
比べて高い割合であった。
図表 26 措置の種類(N=4,297)
② 入所時の年齢
アレルギーを有する子どもの入所時の年齢について聞いたところ、「6~12 歳未満」が 29.9%と最も多く、
次いで「0 歳~3 歳未満」が 22.2%、「3~6 歳未満」が 21.9%、「12~15 歳未満」が 16.9%と続いて
いる。
91.1
89.8
97.4
96.8
99.0
85.0
94.5
0.0
7.1
8.6
0.7
1.1
0.3
13.0
3.7
100.0
1.8
1.6
2.0
2.1
0.7
2.0
1.8
0.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
入所 一時保護 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(62ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 62ページ図表 27 入所時の年齢(N=4,297)
③ 現在の年齢
アレルギーを有する子どもの現在の年齢について聞いたところ、「6~12 歳未満」が最も多く 31.3%、次い
で「12~15 歳未満」が 25.6%、「15~18 歳未満」が 22.2%であった。
図表 28 現在の年齢(N=4,297)
22.2
96.1
21.9
1.8
0.0
0.0
22.8
3.0
21.9
1.2
28.9
1.8
0.0
0.0
29.7
10.6
29.9
0.4
31.3
62.2
21.7
2.0
24.2
37.4
16.9
0.0
11.5
30.4
69.3
0.0
11.4
34.9
6.3
0.0
4.3
2.1
9.0
64.0
7.8
13.6
0.7
0.0
0.0
0.0
0.0
26.0
1.4
0.0
2.1
2.4
2.2
1.8
0.0
8.0
2.7
0.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
0~3歳未満 3~6歳未満 6~12歳未満 12~15歳未満 15~18歳未満 18歳以上 無回答
5.6
79.6
0.7
0.7
0.0
0.0
3.2
3.0
9.8
19.2
10.7
0.7
0.0
0.0
15.1
9.8
31.3
0.8
36.5
36.0
6.6
0.0
30.6
36.6
25.6
0.0
24.1
38.5
59.7
1.0
15.5
35.3
22.2
0.0
22.9
21.9
32.8
45.0
22.4
14.0
5.3
0.0
4.8
2.1
1.0
54.0
11.9
0.9
0.3
0.4
0.3
0.0
0.0
0.0
1.4
0.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
0~3歳未満 3~6歳未満 6~12歳未満 12~15歳未満 15~18歳未満 18歳以上 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(63ページ)
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変更後 · 63ページ④ 性別
アレルギーを有する子どもの性別について聞いたところ、「男性」が 54.2%、「女性」が 41.8%であった。
図表 29 性別(N=4,297)
54.2
60.0
53.0
53.4
73.1
35.0
52.5
48.9
41.8
35.7
43.4
42.0
23.1
54.0
40.6
48.1
4.1
4.3
3.6
4.6
3.8
11.0
6.8
3.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
男性 女性 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(64ページ)
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変更後 · 64ページ(2) 子どもの有するアレルギーについて
① アレルギーの種類
アレルギーを有する子どものアレルギーの種類について聞いたところ、「アレルギー性鼻炎」が 45.8%と最も
多く、次いで「食物アレルギー・アナフィラキシー」が 29.3%、「アトピー性皮膚炎」が 25.5%であった。
施設種別ごとにみると、乳児院、一時保護所において「食物アレルギー・アナフィラキシー」が最も多く、各々
49.0%、47.7%であった。
図表 30 アレルギーの種類:全体・施設種別別(N=4,297)
29.3
49.0
26.2
39.6
27.6
28.0
18.7
47.7
20.5
33.7
22.0
10.6
11.7
15.0
18.7
10.6
25.5
27.8
26.9
21.6
17.9
21.0
24.7
23.4
12.2
4.3
13.3
21.9
9.3
6.0
8.7
5.5
45.8
9.8
50.3
55.8
54.1
31.0
40.6
16.2
9.7
6.7
8.8
8.8
25.9
11.0
5.0
11.1
2.7
1.2
1.0
1.4
0.3
23.0
14.6
9.4
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
食物アレルギー・アナフィラキシー
気管支ぜん息
アトピー性皮膚炎
アレルギー性結膜炎
アレルギー性鼻炎
その他のアレルギー
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(65ページ)
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変更後 · 65ページまた、措置別でみると、アレルギーを有する一時保護の子どものうち 48.8%が「食物アレルギー・アナフィラキ
シー」であった。
図表 31 アレルギーの種類:措置の種類別(N=4,217)
なお、「アトピー性皮膚炎」を有する子どものうち、「食物アレルギー・アナフィラキシー」のある子どもは 27.0%
であった。
図表 32 アトピー皮膚炎を有する子どものうち、食物アレルギー・アナフィラキシーのある子ども(N=1,095)
② アレルギーを確認した年齢
アレルギーを有する子どものアレルギーを確認した年齢について聞いたところ、食物アレルギー・アナフィラキシ
ー、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎では、「0~3歳未満」が最も多く、各々20.0%、31.3%、20.5%
であった。一方、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎は「6~12 歳未満」が最も多く、各々34.4%、
31.7%であった。
また、食物アレルギー・アナフィラキシーでは、「0~3歳未満」に次いで、「6~12 歳未満」が多く、
19.5%であった。
29.4
28.0
48.8
20.6
21.3
10.9
25.5
25.7
22.8
12.1
12.7
3.9
45.7
47.9
15.8
9.7
9.7
10.5
2.7
2.2
9.1
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0
全体(n=4,217)
※無回答除く
入所(n=3,932)
一時保護(n=285)
食物アレルギー・アナフィラキシー
気管支ぜん息
アトピー性皮膚炎
アレルギー性結膜炎
アレルギー性鼻炎
その他のアレルギー
無回答
(%)
27.0 73.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
アトピー性皮膚炎あり
(n=1,095)
食物アレルギー・アナフィラキシーあり 食物アレルギー・アナフィラキシーなし
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(66ページ)
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変更後 · 66ページ図表 33 アレルギーを確認した年齢:アレルギー別(N=4,297)
なお、アレルギーを確認した年齢が入所時年齢よりも後である子ども(入所後にアレルギーが確認された子
ども)の割合は、食物アレルギー・アナフィラキシーでは 25.9%であった。
図表 34 入所時年齢よりもアレルギーを確認した年齢が後の子どもの割合(N=4,297)
20.0
31.3
20.5
4.6
4.7
7.4
10.3
17.9
17.1
8.2
11.6
11.0
19.5
15.1
17.6
34.4
31.7
23.5
10.2
3.3
5.3
18.9
15.6
10.3
3.1
1.1
2.6
3.6
4.2
6.0
0.5
0.5
0.3
0.4
0.2
0.7
36.3
30.9
36.6
29.8
31.9
41.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
食物アレルギー・アナフィ
ラキシー(n=1,260)
気管支ぜん息
(n=883)
アトピー性皮膚炎
(n=1,095)
アレルギー性結膜炎
(n=523)
アレルギー性鼻炎
(n=1,967)
その他(n=417)
0~3歳未満 3~6歳未満 6~12歳未満 12~15歳未満 15~18歳未満 18歳以上 無回答
25.9
27.2
22.4
54.7
47.5
38.4
74.1
72.8
77.6
45.3
52.5
61.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
食物アレルギー・アナフィ
ラキシー(n=1,260)
気管支ぜん息
(n=883)
アトピー性皮膚炎
(n=1,095)
アレルギー性結膜炎
(n=523)
アレルギー性鼻炎
(n=1,967)
その他(n=417)
入所後に確認 それ以外(入所前・入所時に確認、または不明)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(67ページ)
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変更後 · 67ページ図表 35 入所時年齢よりもアレルギーを確認した年齢が後の子どものアレルギーを確認した年齢
③ アレルゲン
子どもの有するアレルギーについてその具体的なアレルゲンを聞いたところ、「食物」が最も多く、次いで「花粉」
「ハウスダスト」との回答であった。
図表 36 アレルゲン(N=4,297)※自由意見を分類
23.6
32.5
19.2
3.8
2.7
10.6
16.3
32.9
26.5
11.5
16.9
18.1
36.5
26.7
35.1
51.7
50.1
44.4
16.6
4.2
11.4
27.3
23.4
15.6
5.8
2.9
6.9
4.9
6.5
9.4
1.2
0.8
0.8
0.7
0.3
1.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
入所後に食物アレル
ギー・アナフィラキシーを
確認(n=326)
入所後に気管支ぜん息
を確認(n=240)
入所後にアトピー性皮
膚炎を確認(n=245)
入所後にアレルギー性
結膜炎を確認
(n=286)
入所後にアレルギー性
鼻炎を確認(n=934)
入所後にその他を確認
(n=160)
0~3歳未満 3~6歳未満 6~12歳未満 12~15歳未満 15~18歳未満 18歳以上
1,083
0 500 1,000 1,500
食物
花粉
ハウスダスト
ダニ・ノミ
動物
カビ
不明
検査上なし
その他
無回答
(件)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(68ページ)
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変更後 · 68ページまた、アレルゲンとして回答のあった具体的な「食物」としては、「鶏卵」が最も多く、次いで「果物類」「甲殻
類」があげられた。
図表 37 食物のアレルゲン(N=1,083)※自由意見を分類
0 200 400 600
鶏卵
牛乳・乳製品
小麦
ソバ
ピーナッツ
大豆
ゴマ
ナッツ類
甲殻類
軟体類・貝類
魚卵
魚類
肉類
果物類
食物その他
(件)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(69ページ)
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変更後 · 69ページ(3) 診断や処方等の状況について
※ 複数のアレルギーについて回答がある子どもについては、確定診断や処方の対象アレルギーが不明で
あるため、食物アレルギー・アナフィラキシーのみを有する子ども(648 人:以下、「食物アレルギーの
み」という。)と、食物アレルギー・アナフィラキシー以外のアレルギーのみを有する子ども(2,920 人:
以下、「その他アレルギーのみ」という。)を対象とした集計を行った。
① 確定診断の状況
子どもの有するアレルギーについて確定診断を受けているか聞いたところ、確定診断を「受けている」との回
答が 74.8%であった。
アレルギー別にみると、食物アレルギーのみでは「受けている」が 68.1%、「受けていない」が 24.1%であった。
図表 38 確定診断の状況:アレルギー別(N=4,297)
なお、食物アレルギー・アナフィラキシーの確定診断の状況を施設別でみると、確定診断を「受けている」の
割合は、「乳児院」が 83.7%と最も高く、次いで「児童養護施設」が 77.2%であった。
図表 39 食物アレルギー・アナフィラキシーの確定診断の状況:施設種別別(N=648)
74.8
68.1
76.5
19.4
24.1
18.6
5.8
7.9
4.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
受けている 受けていない 無回答
68.1
83.7
77.2
54.5
65.8
25.0
43.5
39.5
24.1
11.6
17.8
43.6
26.3
68.8
43.5
34.6
7.9
4.7
5.0
1.8
7.9
6.3
13.0
25.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=648)
乳児院
(n=86)
児童養護施設
(n=342)
児童心理治療施設
(n=55)
児童自立支援施設
(n=38)
自立援助ホーム
(n=16)
ファミリーホーム
(n=23)
一時保護所
(n=81)
受けている 受けていない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(70ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 70ページ② エピペン®の処方状況
子どもの有するアレルギーについてエピペン®の処方を受けているか聞いたところ、「処方あり」との回答が
2.1%であった。
アレルギー別にみると、食物アレルギーのみでは「処方あり」が 3.7%%であった。また、その他アレルギーの
みでも「処方あり」が 0.9%あった。
図表 40 エピペン®の処方状況:アレルギー別(N=4,297)
なお、食物アレルギーのみを有し、確定診断を受けている子どものうち、エピペン®の「処方あり」の子どもは
5.2%であった。
図表 41 食物アレルギーのみ×エピペン®の処方状況:確定診断有無別(N=648)
2.1
3.7
0.9
92.5
91.2
93.5
5.4
5.1
5.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
処方あり 処方なし 無回答
3.7
5.2
0.6
91.2
91.2
97.4
5.1
3.6
1.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=648)
受けている
(n=441)
受けていない
(n=156)
処方あり 処方なし 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(71ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 71ページ③ 定期的な診断
子どもの有するアレルギーについて定期的な診断を受けているか聞いたところ、「受けている」が 53.3%、
「受けていない」が 40.8%であった。
アレルギー別にみると、食物アレルギーのみでは「受けている」が 32.6%、その他アレルギーのみでは「受け
ている」が 58.4%であった。
図表 42 定期的な診断の状況:アレルギー別(N=4,297)
なお、食物アレルギーのみの子どもの定期的な診断の状況について施設種別別でみると、乳児院では「受
けている」が 66.3%であった。一方、児童自立支援施設、自立援助ホーム、ファミリーホーム、一時保護所
では 1 割程度であった。
図表 43 食物アレルギーのみの子どもの定期的な診断の状況:施設種別別(N=648)
53.3
32.6
58.4
40.8
60.0
36.5
5.9
7.4
5.1
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
受けている 受けていない 無回答
32.6
66.3
37.1
20.0
7.9
6.3
8.7
12.3
60.0
24.4
57.6
80.0
76.3
93.8
82.6
70.4
7.4
9.3
5.3
0.0
15.8
0.0
8.7
17.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=648)
乳児院
(n=86)
児童養護施設
(n=342)
児童心理治療施設
(n=55)
児童自立支援施設
(n=38)
自立援助ホーム
(n=16)
ファミリーホーム
(n=23)
一時保護所
(n=81)
受けている 受けていない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(72ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 72ページまた、食物アレルギーのみの子どもの定期的な診断の状況について確定診断の有無別でみると、確定診
断を受けている子どもでは 45.4%が定期的な診断を「受けている」との回答であった。一方、確定診断を受
けていない子どもについては定期的な診断を「受けている」との回答は 5.8%であった。
図表 44 食物アレルギーのみ×定期的な診断の状況:確定診断有無別(N=648)
(4) アレルギーへの対応について
アレルギーを有する子どもへの対応について聞いたところ、次のような回答があった。
① 食物アレルギー・アナフィラキシー
※「食物アレルギーのみ」のケースの主な回答(降順)
除去食、代替食の提供(多数回答)
アレルゲンを含む食物を口にしないように見守り(多数回答)
服薬管理
定期的な医療機関受診
食物の十分な加熱
経口負荷試験の実施
医師の指導のもとアレルゲンを含む食物を少しずつ食べさせる
② その他のアレルギー
※「その他アレルギーのみ」のケースの主な回答(降順)
服薬管理(多数回答)
定期的な医療機関受診(多数回答)
丁寧な掃除により生活環境を清潔に保つ
日常的なスキンケア
花粉対策としてマスク・ゴーグルの着用
動物(主に犬、猫)との接触を避ける
32.6
45.4
5.8
60.0
50.1
92.3
7.4
4.5
1.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=648)
受けている
(n=441)
受けていない
(n=156)
受けている 受けていない 無回答
(
確
定
診
断
)
(定期的な診断)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(73ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 73ページ(5) 子どものアレルギー情報の確認
① アレルギーに関する情報の確認方法
子どもの有するアレルギーについて入所・一時保護時点の確認方法を聞いたところ、「児童相談所からの情
報提供」が 43.4%と最も多く、次いで「子ども本人への聞き取り」が 25.6%、「保護者への聞き取り」が
18.4%であった。
図表 45 入所・一時保護時のアレルギーに関する情報の確認方法(N=4,297)
また、措置の種別ごとでみると、一時保護の場合には「子ども本人への聞き取り」が 60.6%、「保護者への
聞き取り」が 46.6%となっており、入所の場合の同選択肢の 22.9%、16.3%と比べて高い割合であった。
図表 46 入所・一時保護時のアレルギーに関する情報の確認方法:措置種別別(N=4,297)
25.6
18.4
43.4
7.9
2.1
0.6
11.0
33.8
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
子ども本人への聞き取り
保護者への聞き取り
児童相談所からの情報提供
医療機関への照会
学校からの情報提供
保育所からの情報提供
その他
無回答
(%)
25.6
22.9
60.6
18.4
16.3
46.6
43.4
44.1
36.8
7.9
8.2
5.5
2.1
1.2
14.7
0.6
0.5
2.6
11.0
11.1
9.1
33.8
35.8
5.9
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0
全体(n=4,297)
入所(n=3,913)
一時保護(n=307)
子ども本人への聞き取り
保護者への聞き取り
児童相談所からの情報提供
医療機関への照会
学校からの情報提供
保育所からの情報提供
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(74ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 74ページアレルギー別でみると、「子ども本人への聞き取り」「保護者への聞き取り」による情報の確認を行っている割
合は、食物アレルギー・のみで各々36.3%、27.0%、その他アレルギーのみで各々21.4%、14.9%であっ
た。一方、「児童相談所からの情報提供」や「医療機関への照会」などでは大きな差はなかった。
図表 47 入所・一時保護時のアレルギーに関する情報の確認方法:アレルギー別(N=4,297)
② 入所・一時保護後に新たに分かった情報の有無
子どもの有するアレルギーについて入所・一時保護後にわかった情報があったかについて聞いたところ、新た
に分かった情報が「あり」との回答が 48.6%、「なし」が 39.1%であった。
図表 48 入所後・一時保護後に新たに分かった情報の有無:アレルギー別(N=4,297)
施設種別別でみると、入所・一時保護後にわかった情報が「あり」との回答は、「乳児院」が 62.0%と最も
高く、次いで「児童心理治療施設」が 54.4%、「児童養護施設」が 53.1%であった。
25.6
36.3
21.4
18.4
27.0
14.9
43.4
46.1
40.0
7.9
8.2
7.0
2.1
3.5
1.2
0.6
1.5
0.3
11.0
10.2
10.7
33.8
24.2
38.5
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
子ども本人への聞き取り
保護者への聞き取り
児童相談所からの情報提供
医療機関への照会
学校からの情報提供
保育所からの情報提供
その他
無回答
(%)
48.6
45.2
48.5
39.1
44.1
38.9
12.3
10.6
12.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
あり なし 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(75ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 75ページ図表 49 入所後・一時保護後に新たに分かった情報の有無:施設種別別(N=4,297)
また、新たに分かった情報の有無別に、入所・一時保護時点でのアレルギーに関する情報の確認方法につ
いてみると、「保育所からの情報提供」を除く全ての確認方法において、新たに分かった情報が「なし」におけ
る回答の割合が「あり」よりも高かった。
図表 50 入所・一時保護時のアレルギーに関する情報の確認方法:入所・一時保護後の情報の有無別
(N=4,297)
48.6
62.0
53.1
54.4
32.4
24.0
46.6
14.9
39.1
31.0
34.3
37.1
60.0
52.0
30.6
78.3
12.3
7.1
12.6
8.5
7.6
24.0
22.8
6.8
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
乳児院
(n=255)
児童養護施設
(n=2,864)
児童心理治療施設
(n=283)
児童自立支援施設
(n=290)
自立援助ホーム
(n=100)
ファミリーホーム
(n=219)
一時保護所
(n=235)
あり なし 無回答
25.6
17.0
38.3
18.4
12.4
27.7
43.4
36.6
54.9
7.9
5.6
10.1
2.1
1.4
3.3
0.6
0.6
0.5
11.0
8.8
14.6
33.8
48.3
12.5
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0
全体(n=4,297)
あり(n=2,088)
なし(n=1,680)
子ども本人への聞き取り
保護者への聞き取り
児童相談所からの情報提供
医療機関への照会
学校からの情報提供
保育所からの情報提供
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(76ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 76ページ③ 入所・一時保護後に新たに分かった情報
子どもの有するアレルギーについて入所・一時保護後に新たに分かった情報とそのきっかけについて聞いたと
ころ、次のような回答があげられた。
a) 食物アレルギー・アナフィラキシー
新たに分かった情報 分かった理由・きっかけ
食物アレルギーを有するこ
と
アレルギー検査の実施
パッチテスト、ブリックテストの実施
摂食後の症状出現(発疹、口周り・口内の発赤、のどの痒み等)
を職員が確認し、医療機関を受診
特定の食材を摂取する際に口内の痒みや発疹が現れることを子ども
本人から聴き取り
きょうだいが食物アレルギーを有することを保護者より聴取したことをき
っかけとし、アレルギー検査を実施
本人がエピペン®を所持していたが詳細不明であったため、アレルギー
専門医を受診し、アレルギーの詳細について確認
アレルゲンの特定 特定の食物によりアレルギー症状が出ることは把握していたが、具体
的なアレルゲンを特定できていなかったため、アレルギー検査を実施
学校給食での除去食提供の依頼のため、アレルギー検査を実施
児童相談所からの依頼により血液検査を実施し、アレルゲンを把握
アレルギー検査の実施により、当初はアレルゲンとして認識していなか
った食物がアレルゲンであることを把握
アレルゲンの減少 アレルゲンを把握してから時間が経っているため、再度アレルギー検
査を実施したところ、アレルゲンが減少した
一時保護時の情報収集ではアレルゲンとして認識していた一部の食
物について、家で食べていたとの情報が本人から得られたため、アレル
ギー検査を行ったところ、アレルゲンに該当しないことを確認した
b) その他のアレルギー
新たに分かった情報 分かった理由・きっかけ
アレルギーを有すること アレルギー検査を実施
症状(発咳・喘鳴、鼻汁・くしゃみ、皮膚症状等)を職員が確認
し、医療機関を受診
本人からの訴えがあり、医療機関を受診
学校での健診結果を踏まえ、医療機関を受診
看護師が採用され、アレルギー症状のある子どもに気付いた
定期受診先の医療機関で診断された
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(77ページ)
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変更後 · 77ページ(6) 入所・一時保護後のショック症状等について
① 入所・一時保護後のショック症状等の有無
アレルギーを有する子どもについて、入所・一時保護後にショック症状等を発症したか聞いたところ、「発症し
た」との回答が 3.1%あった。
図表 51 入所・一時保護後のショック症状の有無(N=4,297)
アレルギー別にみると、入所・一時保護後にショック症状等を「発症した」と回答した割合は、食物アレルギ
ーのみで 6.2%、その他アレルギーのみでは 1.5%であった。
図表 52 入所・一時保護後のショック症状の有無:アレルギー別(N=4,297)
② 入所・一時保護後にショック症状があった場合の対応
ショック症状等を発症した場合の対応について聞いたところ、次のような回答があげられた。
a) 食物アレルギー・アナフィラキシー
離乳食提供時にアナフィラキシーを発症し救急搬送。卵の加熱不十分が原因であることが判明した
ため、調理担当者に十分な加熱の徹底を周知するとともに、現場職員に対しても検食の際に確認
するよう周知した。
アナフィラキシーショックを起こし、嘱託医を受診し点滴治療を行った。既に食物アレルギー(卵)の
診断を受けていたが、再びアレルギー検査を実施し、新たなアレルゲン(小麦・乳製品)が判明し
た。その後、嘱託医から紹介されたアレルギー外来を定期受診している。
魚卵を含む食事をとった際に下痢・嘔吐したため、アレルギー検査を行った。魚卵に触れるだけで症
状が現れるため、魚卵に触れないように配慮(本児にも指導)するとともに、誤食防止のため複数
3.1 92.1 4.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
発症した 特になし 無回答
3.1
6.2
1.5
92.1
89.0
93.7
4.9
4.8
4.8
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
食物アレルギーのみ
(n=648)
その他アレルギーのみ
(n=2,920)
発症した 特になし 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(78ページ)
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変更後 · 78ページ職員で声出し確認を行っている。
ナッツを含む食事によりアナフィラキシーを発症し、三次救急にて対処した。その後の保護者への聞き
取りの際に、ナッツがアレルゲンであることが判明した。入所時の保護者への聞き取りでは、漏れなく
食物アレルギーを確認するよう留意するようになった。
b) その他のアレルギー
喘息の発作により、医療機関を受診した。喘息に関する本人の理解向上を図り、呼吸違和感時の
報告を促している。
③ 入所・一時保護後にショック症状等のあった子どもの状況
ショック症状を起こした子どもについて、確定診断の有無、エピペン®の処方の有無、定期的な診断を受け
ているかの有無、入所・一時保護後に新たに分かった情報の有無でみると、確定診断を「受けている」、エピ
ペン®の処方「あり」、定期的な診断を「受けている」、入所・一時保護後に新たに分かった情報「あり」のほう
が、「ない」「受けていない」場合と比べて、ショック症状を起こした子どもの割合が高かった。
また、アレルギー別でみると、食物アレルギー・アナフィラキシーにおいてショック症状を起こした子どもの割合が
最も高く 6.8%であった。
図表 53 ショック症状を起こした子ども状況:確定診断の有無別(N=4,297)
図表 54 ショック症状を起こした子ども状況:エピペン®処方の有無別(N=4,297)
3.1
3.6
1.4
92.1
92.6
91.7
4.9
3.8
6.8
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
受けている
(n=3,213)
受けていない
(n=833)
発症した 特になし 無回答
(
確
定
診
断
)
3.1
23.1
2.7
92.1
74.7
93.7
4.9
2.2
3.7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
処方あり
(n=91)
処方なし
(n=3,973)
発症した 特になし 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(79ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 79ページ図表 55 ショック症状を起こした子ども状況:定期的な診断の有無別(N=4,297)
図表 56 ショック症状を起こした子ども状況:入所・一時保護後にわかった情報の有無別(N=4,297)
図表 57 ショック症状を起こした子ども状況:アレルギー別(N=4,297)
3.1
3.5
2.7
92.1
93.2
92.4
4.9
3.3
4.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
受けている
(n=2,292)
受けていない
(n=1,752)
発症した 特になし 無回答
(
定
期
的
な
診
断
)
3.1
3.9
2.4
92.1
92.4
96.1
4.9
3.7
1.5
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(n=4,297)
あり
(n=2,088)
なし
(n=1,680)
発症した 特になし 無回答
3.1
6.8
4.1
3.0
1.7
1.3
4.1
92.1
89.9
92.5
93.4
94.8
94.1
93.8
4.9
3.3
3.4
3.6
3.4
4.6
2.2
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体(n=4,297)
食物アレルギー・アナフィ
ラキシー(n=1,260)
気管支ぜん息
(n=883)
アトピー性皮膚炎
(n=1,095)
アレルギー性結膜炎
(n=523)
アレルギー性鼻炎
(n=1,967)
その他のアレルギー
(n=417)
発症した 特になし 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(80ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 80ページ(7) 施設におけるアレルギーへの対応の課題、工夫、留意していること
施設におけるアレルギーを有する子どもへの対応の課題、工夫、留意していることについて聞いたところ、次の
ような回答があった。
① 工夫・留意していること
a) 食物アレルギー・アナフィラキシー
【施設での組織的な対応における工夫・留意点】
○職員間の情報共有における工夫・留意点
医師から指示されたアレルギー対応の内容を文書にして共有し、職員全員が対応できるようにして
いる。
冷蔵庫に食事提供時の注意事項を掲示し、職員の確認を促している。
朝夕の職員引継ぎの際に、アレルギー対応が必要なメニューについて確認している。
各年の自立支援計画作成時に、職員全員でアレルギー対応について確認している。
除去すべき食材を委託調理員にもれなく伝えるよう留意している。
○緊急時の対応を想定した工夫
内服薬やエピペン®の保管場所を職員全員に周知するとともに、エピペン®の使用方法についても説
明書を同じ場所に保管することで、職員全員が対応できるようにしている。
【関係機関との連携における工夫・留意点】
○関係機関との情報共有における工夫・留意点
朝昼夕に食べた食品と量を保育所との連絡ノートに記録している。また、薬を保育所と施設の両方
で管理し、医療機関受診時にも両者出席している。
所属するクラブにも食物アレルギーについて周知している。
○学校給食での対応における工夫・留意点
学校給食での対応については、学校と施設の栄養士が情報共有し調整を行っている。
学校給食の献立表を学校と施設の両者がそれぞれチェックし、アレルゲンの確認を行っている。施設
でのチェックは、児童の担当職員と栄養士、さらに他の職員2名を加えた体制で行っている。
【食事提供における工夫・留意点】
○混入防止の工夫
アレルギー対応が必要な児童名を調理室内に分かりやすく表示し、アレルゲンの混入防止を図って
いる。
調理の際には、調理担当者によるダブルチェックを行っている。
加工品を仕入れる際には、加工品に含まれるアレルゲンをチェックし、用紙に記録している。
○誤配膳防止の工夫
除去食・代替食を提供している子どもの食器の色を変え、専用のものとしている。
トレイに他児とは色・形の異なる名札を置き、アレルゲンとなる食品名を赤字で記入している。
トレイに顔写真付きの「アレルギーカード」を置いている。
除去食を先に調理・配膳するとともに、食事の直前に再確認を行っている。
除去食・代替食を提供している子どもの配膳の際には必ず職員2名でチェックしている。
配膳の際、調理担当者が配膳する職員に声掛けを行っている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(81ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 81ページ調理担当者が配膳まで見届けて確認している。
○誤食防止の工夫
専用の机付き椅子を用意し、アレルゲンを含む食事を食べている子どもと離れて食事するようにして
いる。
低年齢児複数名が一緒に食事をとるため、他児がアレルギー対応食に触れたり本人が他児の食事
を口にしたりしないよう、職員が側で見守るようにしている。
市販のおやつを提供する際には、栄養士が食品表示を確認している。
食べても良いおやつを個別にカゴに入れて保管している。
○少しずつ食べさせるための取組
医師の指導のもと、提供内容や量を工夫しながらアレルゲン食材の提供を行っている。
アレルゲンの含まれる食事を提供する際には、栄養士、看護師、職員で情報共有し、量の調整や
摂取時の観察を行っている。
○初めて食べるときの工夫
初めて食べる日や、特定原材料7品目を食べる日は、病院の開業日と合わせるようにしている。
○その他の工夫
アレルゲンの牛乳に代わる食品でカルシウム等の栄養を摂取できるように留意している。
【本人や周囲への配慮・教育における工夫・留意点】
○子ども本人の心理面への配慮
代替食を提供する際には、できるだけ見た目が同じ食材を使用するように配慮している。
低年齢児の場合、自分だけ周りと異なる食事である理由を理解できないこともあるため、疎外感を
感じないように留意する必要がある。
外食先では除去対応ができないことが多いため、他児が食べる外食メニューに似せた除去食を施設
内で準備している。
○子ども本人の自立を促すための取組
食物アレルギーについて本人に説明し、施設外での食事の際に気を付けるよう促している。
○他の入所児童に食物アレルギーの理解を促す取組み
「食べてはいけないものリスト」を作成し、本人だけでなく、同じ寮で生活する子どもに対しても食物ア
レルギーについて説明している。
除去食・代替食の提供は「好き嫌い」を許しているのではなく、健康上大切なことであるということを
伝えている。
b) その他のアレルギー
○アレルギー情報の把握における工夫・留意点
在宅時に医療ネグレクト等によりアレルギーを見落としている可能性を考慮し、入所前に児童相談
所等と連携し、できる限り情報を得るよう努めている。
○職員間の情報共有における工夫・留意点
交代勤務のため、アトピー性皮膚炎を有する子どもの皮膚状態の変化への気付きに差があったため、
「皮膚観察表」を作成し情報共有を図り、悪化時の対処方法を明確化していった。
アトピー性皮膚炎を有する子どもの皮膚状態を職員全員が観察するよう促すとともに、塗り薬を使う
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(82ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 82ページ判断基準を統一した。
○良好な生活環境の維持
丁寧な掃除、空気清浄機の使用により、施設内環境を清潔に保っている。
寝具の丁寧な清掃、シーツ交換により、アレルゲンの除去に努めている。
○子ども本人の自立を促すための取組
退所後に備え、自己管理(アレルギー症状の理解、服薬管理等)できるようサポートしている
気管支喘息のある子どもに対して、症状に関する本人の理解を促すため、「喘息クイズ」を不定期に
行っている。
② 課題
a) 食物アレルギー・アナフィラキシー
【アレルギー情報の把握における課題】
入所時のケースワーカーからの引継ぎが不十分で、除去食の要否の判断ができなかったことがある。
入所時の児童相談所からの情報が少ない。
入所後に初めて食べる食品など、事前にアレルギーの有無を確認できないものがある。
医師によって食物アレルギーの有無に関する診断が異なることがあり、対応に困った。
【施設での組織的な対応における課題】
○職員間の情報共有における課題
交代勤務で多くの職員が対応するため、対応方法の統一、情報共有などの仕組みづくりが必要。
職員が定期的に情報共有を行うためのチェック表などが必要。
子どもの担当職員だけでなく、全職員にアレルギーに関する情報を周知するための伝達方法やシス
テムを要する。
○発症時の対応における課題
緊急時の対応マニュアルを整備する必要を感じている。
アレルギー症状が起きた際の対応についてシミュレーションを行ってはいるが、判断が難しい。
【食事提供における課題】
調理職員の人手不足により、代替食や除去食の準備に大きな負担が生じている。
小規模な調理室では、アレルゲンの混入を避けるための作業動線や作業工程を献立作成の段階
で考慮する必要がある。
特に卵アレルギーについて、卵は多くのメニューに入るため、代替メニューの準備に苦慮する。
卵、魚の代替食として肉類を使用したが、硬い食感のものを苦手としていたため食の進みが悪かった。
使える食材が制限される中での代替食の提供に課題がある。
【経口負荷試験の実施における課題】
職員の人手不足により、施設内で経口負荷試験を行うのは難しい状況にある。
経口負荷試験を実施する際に、食品によっては入手が難しかったり、子どもが苦手な食品であったり
する場合もあり、計画的に進められない状況にある。
【本人や周囲への配慮・教育における課題】
○子どもの心理面のケアにおける課題
誤食防止のため他児と離れた場所での食事となっているため、孤食による疎外感を感じないように
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(83ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 83ページ工夫する必要がある。
嘱託医には少しずつ食べるように勧められている食材についても、本人に拒否感があり提供できない
場合がある。
○子ども本人の自立に向けた課題
子どもの年齢や特性(発達障害等)によっては、食物アレルギーについて説明を行っても、十分に
理解してもらうことができない場合がある。
b) その他のアレルギー
○職員間の情報共有、日常的な対応における課題
服薬、軟膏の塗布、スキンケア等の日常的な対応について、職員間の情報共有の徹底と、対応方
法の統一のための仕組みづくりが必要。
○アレルギー情報の把握における課題
児童相談所からの情報のみではアレルギーの有無を十分に把握できず、入所後の様子をみながら
対応することが多い。
○子ども本人の自立に向けた課題
アレルギー症状や日常的な対応(軟膏の塗布等)について理解してもらうことが難しいケースがあ
る。(発達障害、知的障害等)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(84ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 84ページ第IV章 児童相談所へのアンケート調査
1. アンケート調査の実施概要
施設等におけるガイドライン案の作成に向け、アレルギーを有する子どもについて、施設等での一時保護や入所
措置を行ううえでの工夫や課題を把握するため、全国の児童相談所を対象とし、アンケート調査を実施した。
◆調査期間
令和2年 10 月 26 日(月)~ 令和 2 年 12 月 14 日(月)
◆調査方法
郵送配布、郵送またはメールで回収
◆回収状況
配布数 220 件
有効回答数 146 件
回収率 66.4%
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(85ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 85ページ2. アンケート調査結果の概要
<アレルギーを有する子どもの状況>
令和 2 年9月の措置児童数は 2,478 人で、うち一時保護児童が 83.9%、一時保護以外の措置児
童が 16.1%であった。
措置児童全体について、アレルギー疾患のない児童数は 90.4%、食物アレルギーのある児童数は
5.5%、食物以外のアレルギーのある児童数は 4.1%であった。
<アレルギー疾患を有する子どもの措置>
アレルギーが原因で受入れを断られたケースについて、食物アレルギーでは「ある」が 9.6%、「ない」が
90.4%であった。その他のアレルギー疾患では「ある」が 1.4%、「ない」が 98.6%であった。
なお、受入れを断られた理由としては、食物アレルギーでは「アレルギー食への対応が困難」「誤食時の対
応が困難」「アレルギーに関する情報が把握できなかった」などの意見があった。その他のアレルギー疾患で
は、「動物アレルギーを有する子どもで、ペットを飼っている里親だったため」との意見があった。
アレルギー疾患が理由で入所が遅れたケースについて、「ある」が 7.5%、「ない」が 91.1%であった。
入所が遅れた理由としては、「アレルギー食対応・受入れ体制の確保」「子どものアレルギー疾患に関する
情報の確認」との意見があった。
<子どものアレルギーに関する情報を把握するための工夫>
アレルギーに関する情報の主な確認先について、回答のあった全児童相談所が「保護者」を回答しており、
次いで「子ども本人」が 97.3%、「保育所・幼稚園」と「学校」が 91.1%であった。
子どものアレルギーに関する情報の確認における課題については、「緊急保護の場合には、子どもの情報
を確認するための調査時間がとれない」が 81.5%、「子どもが自身の認識や説明能力に不安があり、正
しい情報かどうかが分からない」が 77.4%であった。
子どものアレルギーに関する情報を適切に把握するための工夫については、「所属、医療機関、市町村、
警察など、子どもと関係のある機関から多方面の聞き取り」「所定の様式による情報収集」「アレルギー検
査の実施」などの意見があった。
<子どものアレルギーについての施設等との情報共有>
施設への説明の際の配慮事項としては、「児童相談所が持っている情報をできる限り提供する」「所定の
様式による情報共有」「専門職間の情報伝達」などの意見があった。
措置後施設から報告された事項については、「新たにアレルギーを有することが判明した」が 23.3%、「措
置前の情報と事実の相違があった」が 17.8%であった。
<アレルギー対応に関する児童相談所の取組み>
子どもに対する説明等に関しての特別な配慮や支援については、「アレルギーに関する配慮の必要性やそ
の内容を説明する」「年齢に応じた方法で説明する」「子ども自身でアレルギーに対応するための指導をす
る」などの意見があった。
施設等・里親への配慮や支援については、「保健師や栄養士などの専門職が説明を行う」「施設等と医療
機関の連絡調整等を行う」「施設から連絡の取りづらい保護者には児童相談所から連絡を行っている」
「里親向けのアレルギー対応に関する講義を実施する」などの意見があった。
子どものアレルギーに関する取組みについては、「所定の様式による情報収集・提供」「関係機関への多
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(86ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 86ページ方面の聞き取り」「アレルギー検査の実施・受診」「アレルギー対応のための研修の実施・マニュアルの作成」
などの意見があった。
アレルギーのある子どもの措置等における課題としては、「アレルギーに関して正確な情報を得ることが難し
い」「アレルギーに関する情報が不明確であるため個別の食事対応が難しい」「重度のアレルギーのある子
どもを受け入れられる施設が限られる」「アレルギーへの対応について子どもに理解してもらうことが難しい」
などの意見があった。
アレルギーのある子どもの措置等における必要な施策としては、「アレルギー対応マニュアル等の整備」「検
査実施の義務化等」「施設等における保健師、看護師、栄養士などの専門職の充実」「アレルギー対応
に際しての金銭的な支援」などの意見があった。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(87ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 87ページ3. アンケート調査結果
(1) アレルギー疾患を有する子どもの状況について
① 措置児童数(令和2年 9 月)
令和 2 年9月の措置児童数(9月1日~30 日に新たに措置した児童数)は 2,478 人で、うち一時
保護児童が 83.9%、一時保護以外の措置児童が 16.1%であった。
図表 58 措置児童数の内訳(N=2,478)
② アレルギー疾患を有する措置児童数
措置児童全体について、アレルギー疾患のない児童数は 90.4%、食物アレルギーのある児童数は 5.5%、
食物以外のアレルギーのある児童数は 4.1%であった。
一時保護児童については、アレルギー疾患のない児童数は 89.5%、食物アレルギーのある児童数は
5.7%、食物以外のアレルギーのある児童数は 4.8%であった。
一時保護以外の措置児童については、アレルギー疾患のない児童数は 95.2%、食物アレルギーのある
児童数は 4.5%、食物以外のアレルギーのある児童数は 0.3%であった。
図表 59 アレルギー疾患を有する措置児童
83.9 16.1
0% 20% 40% 60% 80% 100%
一時保護児童 一時保護以外の措置児童
90.4
89.5
95.2
5.5
5.7
4.5
4.1
4.8
0.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
措置児童全体(N=2,478)
一時保護児童(N=2,080)
一時保護以外の措置児童
(N=398)
アレルギーなし 食物アレルギー 食物以外のアレルギー
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(88ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 88ページ(2) アレルギー疾患を有する子どもの措置について
① アレルギーが原因で受入れを断られたケース
(ア) 食物アレルギーについて
これまでに、子どもの有する食物アレルギーが原因で、保護や入所等の受入れを断られたことや、措置変
更が必要となったケースがあるかについて聞いたところ、「ある」が 9.6%、「ない」が 90.4%であった。
図表 60 食物アレルギーによる受入れ拒否ケースの有無(N=146)
なお、「ある」と回答した児童相談所に受入れを断られた理由について聞いたところ、次のような回答があっ
た。
<理由>
●アレルギー食への対応が困難
重度の食物アレルギーでアレルギー食での対応が難しい。
給食が外注なので、一時保護児童の食物アレルギー対応ができない。
タンパク質の除去に対応できない。
グルテンアレルギーを有する子どもで食事対応が困難だった。ファミリーホームで一人だけに卵除去
対応をするのが困難だった。
食物アレルギーの疑いのある食品の種類が多かった。
乳幼児で受入れ可能な里親を打診する際、アレルゲン免疫療法に対応できないとして断られた。
●誤食時の対応が困難
誤って食べてしまった時の対応がわからない。
アナフィラキシーショック症状となった時に施設近郊で処置可能な医療機関がない。
●アレルギーに関する情報が把握できなかった
緊急で保護が必要となった児童について、アレルギーに関する情報の詳細が速やかに把握できな
かった。
9.6 90.4 0.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ある ない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(89ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 89ページ(イ) その他のアレルギー疾患について
これまでに、子どもの有するその他のアレルギー疾患(気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結
膜炎、アレルギー性鼻炎など)が原因で、保護や入所等の受入れを断られたことや、措置変更が必要とな
ったケースがあるかについて聞いたところ、「ある」が 1.4%、「ない」が 98.6%であった。
図表 61 その他のアレルギー疾患による受入れ拒否ケースの有無(N=146)
なお、「ある」と回答した児童相談所に受入れを断られた理由について聞いたところ、次のような回答があっ
た。
<理由>
動物アレルギーを有する子どもで、ペットを飼っている里親だったため。
② アレルギー疾患が理由で入所が遅れたケース
これまでに、子どものアレルギー疾患を理由として施設等が受入れのための準備や調整を行うため、入所時
期が当初の予定よりも遅れた等のケースがあるかについて聞いたところ、「ある」が 7.5%、「ない」が 91.1%
であった。
図表 62 アレルギー疾患による入所遅延ケースの有無(N=146)
1.4 98.6 0.0
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ある ない 無回答
7.5 91.1 1.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ある ない 無回答
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(90ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 90ページなお、「ある」と回答した児童相談所に準備・調整の内容について聞いたところ、次のような回答があった。
<準備・調整の内容>
●アレルギー食対応・受入れ体制の確保
食物アレルギーに対応可能か否かの確認。
食事提供するためのメニューや調理員の調整。
医療体制の構築。
●子どものアレルギー疾患に関する情報の確認
食物アレルギーの種類が多いため、受入れ予定施設の職員に病院受診に同行してもらったり、
一時保護の栄養士から一時保護中の食事について話を聞いてもらったりした。
アレルギー検査等に時間を要する。
入所にあたりアレルゲンが不確かなため、施設側から医師の確認を求められた。
(3) 子どものアレルギーに関する情報を把握するための工夫について
① 子どものアレルギーに関する情報の主な確認先
子どものアレルギーに関する情報の主な確認先について聞いたところ、回答のあった全児童相談所が「保護
者」を回答しており、次いで「子ども本人」が 97.3%、「保育所・幼稚園」と「学校」が 91.1%であった。
なお、「その他」として「児童発達支援、放課後等デイサービスの事業所」「要保護児童対策地域協議会」
「母子健康手帳」という回答もあった。
図表 63 アレルギー情報の確認先(N=146)
100.0
97.3
91.1
91.1
50.7
28.1
15.1
2.7
0.0
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
保護者
子ども本人
保育所・幼稚園
学校
医療機関
保健所・保健センター
親戚
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(91ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 91ページ② 子どものアレルギーに関する情報の確認における課題や難しさを感じる点
子どものアレルギーに関する情報の確認における課題や難しさを感じる点について聞いたところ、「緊急保護
の場合には、子どもの情報を確認するための調査時間がとれない」が 81.5%と最も多く、「子どもが自身の
認識や説明能力に不安があり、正しい情報かどうかが分からない」が 77.4%、「子どもが自身のアレルギーに
ついて説明できない年齢である」が 74.7%であった。
なお、「その他」として「好き嫌いとアレルギーの区別がつきにくい」「児童は『食べると痒くなる』というが、保護
者は『好き嫌いしているだけ』等、保護者と児童の説明が異なることがある」「休日夜間等の緊急保護の場
合、所属機関から情報が得られない」「口頭で確認できても、お薬手帳や処方箋が入手できないことが多い」
という回答があった。
図表 64 アレルギー情報確認の課題(N=146)
81.5
77.4
74.7
60.3
60.3
46.6
25.3
3.4
4.8
1.4
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
緊急保護の場合には、子どもの情報
を確認するための調査時間がとれない
子どもが自身の認識や説明能力に不安
があり、正しい情報かどうかが分からない
子どもが自身のアレルギーに
ついて説明できない年齢である
保護者が子どものアレルギー疾患
に関する情報を把握していない
保護者から提供された
情報が正しくないことがある
保護者が情報提供
に協力的でない
緊急保護の場合には、児童相談所と
の情報共有のために十分な時間がない
個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、
関係機関から積極的な情報提供が得られない
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(92ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 92ページ「個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、関係機関から積極的な情報提供が得られない」と回答した
児童相談所に、積極的な情報提供が得られない関係機関について聞いたところ、「医療機関」が 80.0%
(4件)と最も多く、「学校」「保育所・幼稚園」という回答はなかった。
なお、「その他」として「保健センター」という回答があった。
図表 65 積極的な情報提供を得られない関係機関(N=5)
③ 子どものアレルギーに関する情報を適切に把握するために行っている工夫
子どものアレルギーに関する情報を適切に把握するために行っている工夫について聞いたところ、次のような
回答があった。
<主な工夫>
●所属、医療機関、市町村、警察など、子どもと関係のある機関から多方面の聞き取り
子ども本人、保護者に加え、市町村の保健情報や所属にも確認する。必要に応じて医療機関
からも情報を収集している。
学校から保護者が提出した届け出や学校健康管理表の写し等をもらっている。
警察からの身柄つき通告に関しても、警察から保護者に聴取してもらう。
可能な限り養育者の関係者に聴取している。
●母子健康手帳等の確認
一時保護の際には、母子健康手帳、お薬手帳、診察券等を確認している。
●所定の様式による情報収集
受入れ時に既往歴等調査票でアレルギーの有無や薬物への過敏症などを確認し、食物アレル
ギーがある場合には小児科医会作成の除去食品表を使って保護者等への聞き取りをしている。
府下児童相談所で「児童健康情報シート」を作成し、原因物質や症状、対処法、家族のアレ
ルギーなど、アレルギーに関する情報を収集している。
一時保護等入所時の県下統一書式の問診票に加え、当所独自の食物アレルギーに関する調
査票で、アレルギーに関する情報を製品まで詳細に把握している。
アレルギーに関する情報の聞き取りについてマニュアルを作成している。
夜間や土日祝祭日の警察からの身柄付通告があるので、警察にもあらかじめ健康調査票を置
いて確認してもらっている。
●アレルギー検査の実施
入所時健診で嘱託の小児科アレルギー専門医による食物アレルギーの検査を実施している。
措置等に向けて、一時保護中に医療機関でアレルギー検査を受けさせ正確な情報を把握する。
80.0
0.0
0.0
20.0
0.0
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
医療機関
学校
保育所・幼稚園
その他
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(93ページ)
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変更後 · 93ページ食物アレルギーについて、最後のアレルギー検査の実施から時間が経っていたり、子ども本人や保
護者からの情報が曖昧な場合、入所中に再度検査を実施し、措置後に情報提供している。
(4) 子どものアレルギーについての施設等との情報共有について
① 施設への説明の際の配慮事項
子どものアレルギーについて、施設に説明等を行うにあたり、特に注意や配慮をしていることについて聞いたと
ころ、次のような回答があった。
<主な意見>
●児童相談所が持っている情報をできる限り提供する
食物アレルギーについて、アレルゲン、生や加熱などの状態での反応、未接種の食材の有無、検
査結果、母子健康手帳、お薬手帳、一時保護中の医療情報・健康管理情報や行動観察等
について可能な限り提供する。
アレルギー対応に必要なこととして、食品の除去、服薬や塗布、定期受診、幼少児の注意監督、
アレルギー症状を発症した際の対応、アレルギー症状の特徴や注意点などを説明している。
服薬や塗布方法について子どもと確認し、施設に共有する。
保護・入所先で投薬治療が必要になった場合、投薬前に保護者からの同意が必要である旨を説明
している。
アレルギーの有無が不明な場合は、引き続き関係機関などを調査し、情報提供を行っている。
子どもの保護の移送までにアレルギー情報の調査結果が得られなかった場合には、アレルギー対
応食を提供してもらうことを依頼する。
入所後に何か変化があった場合には児童相談所にも情報を提供してもらえるよう依頼する。
●所定の様式による情報共有
措置委託時にも児童票の健康状況欄にアレルギー有無などの情報を記載している。
アレルギーに関するチェックシートを作成し、情報を確実に伝達するよう留意している。
施設が定めた入所時の確認事項に沿って情報提供を行っている。
書面でのやりとりだけでなく、どのような配慮のもと食事の提供や生活しているかを漏れのないよう
電話や直接伝えている。
●専門職間の情報伝達
施設の看護師や保健師などと情報共有を図るようにしている。
施設職員と主治医訪問をする。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(94ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 94ページ② 措置後施設から報告された事項
子どものアレルギーについて、措置後に施設等から報告があった事項について聞いたところ、「新たにアレルギ
ーを有することが判明した」が 23.3%と最も多く、「措置前の情報と事実の相違があった」が 17.8%であった。
また、「特になし」は 58.9%であった。
なお、「その他」として「アレルゲンの含まれた他児の食事を間違って配膳され、食べてしまった」「体調不良
時にこれまで問題なかった食材で痒みをうったえることがあった」「アレルギーのある児童の外泊時の様子につ
いて、状況が悪化したとの報告があった」「再検査し、医師の指示のもとアレルギー物質の摂取を試みている」
という回答もあった。
図表 66 措置後施設から報告された事項(N=146)
(5) アレルギー対応に関する児童相談所の取組みについて
① アレルギーのある子どもの措置にあたっての特別な配慮や支援
(ア) 子どもに対する説明等
アレルギーのある子どもの措置にあたって、子どもに対する説明等に関して児童相談所で取り組んでいること
について聞いたところ、以下のような回答があった。
<主な取組み>
●アレルギーに関する配慮の必要性やその内容を説明する
除去食や代替食といった食事内容、食器・トレイが異なること等、誤食を防いで安全に生活する
ために他児と違う対応をとることについて丁寧に説明し、納得してもらっている。
アレルギーを抱えていても、施設等や里親など新しい環境下で安心して生活できるよう配慮して
もらえる旨を説明し、子どもの不安を取り除くようにしている。
アレルギー対応を含め、必要な生活ケアや医療ケアが受けられることを説明している。
●年齢に応じた方法で説明する
児童が幼い場合にはアレルギーという概念を理解していない場合もあるため、「何かを食べた後に、
痒くなったり、赤いぼつぼつができたりしたことはありませんか」など平易な表現や具体的事例を用
いるなどして、できるだけ理解しやすい話し方で伝えるようにしている。
アレルギーの理解が難しい幼児などにアレルギー児の食事メニューが違うことについて、食べると体
に良くないことが起きるので大人が考えて違うメニューにしている、と都度繰り返し説明する。
23.3
17.8
6.2
4.1
58.9
8.2
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
新たにアレルギーを有することが判明した
措置前の情報と事実の相違があった
アナフィラキシーショックなど、アレルギー症状が出た
その他
特になし
無回答
(%)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(95ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 95ページ●医師や保健師から説明する
入所時健診で行ったアレルギー検査については、医師の判断で子どもが同席して結果を聞く。
担当福祉司と共に保健師が状況説明を行う。
●子ども自身でアレルギーに対応するための指導をする
摂取してはいけない食材や注意すべき症状、薬の使用方法、有症状時の対処方法などについ
て説明する。
アレルギーによって他児とメニューの変更などある可能性があり、誤って他児のものを食べないよう
に、など食事の際に注意や案内を丁寧に行う。
体調に異変を感じた時や、アレルギー反応が生じ得るものに接したり、食物アレルギー対象の食
品が提供されたりした場合は職員に伝えるよう指導する。
自立支援部門の高年齢児では、外食で購入する食品の選び方の練習を最低 2 回行っている。
●体調不良や心配事を職員に伝えてよいことを説明する
体調不良、食事など困ったことや心配なことがあったら施設職員や里親に小さなことでも我慢せ
ず相談してよいことを説明しておく。
施設等での生活に不安なことがあれば、申し出ることができることを「子どもの権利ノート」を用い
て説明する。
(イ) 施設等・里親への配慮や支援等
アレルギーのある子どもの措置にあたって、施設等・里親への配慮や支援等に関して児童相談所で取り組
んでいることについて聞いたところ、以下のような回答があった。
<施設・里親に共通する主な取組み>
●児童相談所が持っている情報を事前にできる限り正確に提供する
アレルギーに関わる情報は施設等と念入りに確認し、不明な点は直ちに保護者、所属機関、医
療機関に確認をする。
アレルギーの種類、症状の程度、除去の必要性の程度、摂取している食物、治療を行っている
か、服薬状況、保護者のアレルギーの有無などについて措置を打診する際に情報提供している。
アレルゲンになりそうな食べ物を慎重に与えること、子どもへの見守りを徹底すること、定期的に受
診すること、消防への登録などの緊急時の対応、緊急連絡先の確認などの対応方法について施
設等に説明している。
「児童健康情報シート」を用いることにより、情報に漏れや齟齬が生じないようにしている。
子どもにアレルギーの種類や対応などを説明し、その内容を施設等にも共有している。
アレルギー対応などについて気になったことは児童相談所へ速やかに連絡し、確認をしてもらうよう
伝える。
●保健師や栄養士などの専門職が説明を行う
特に食物アレルギーの種類が多い等、複雑な事案については、必要に応じて栄養士が施設に情
報提供する等の対応を行うことがある。
エピペン®注射が必要な場合などは、担当児童福祉司だけでなく保健師も入所に同行するよう
にしている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(96ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 96ページ●施設等と医療機関の連絡調整等を行う
これまで治療に当たっていた医療機関にそのまま通院ができるよう施設等に依頼するが、遠方で
通院等できない場合は、保護者の意向を確認し、適当な医療機関へ通院するようにしてもらっ
ている。
措置先で受診できるよう医療機関を紹介する。
施設や里親が事前に主治医から直接指示を受けられるように調整する。
<施設等への主な取組み>
●保健師による説明や講習を実施する
担当福祉司と共に保健師が説明やエピペン®の講習を行う。
●保護者との連絡を調整する
施設から連絡の取りづらい保護者には児童相談所からの連絡を行っている。
●保育所ガイドラインを参考に対応
「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を参考にして対応している。
<里親への主な取組み>
●里親がペットを飼っているかを把握し、子どもの動物アレルギーの有無を確認する
一時保護委託などに備え、里親宅でどんなペットを飼っているかを事前アンケートで把握している。
犬や猫を飼っている里親に措置する場合、マッチング前に子どもにアレルギー検査を行っている。
●保健師等による説明、相談の受付、サポートなどを行う
担当福祉司と共に保健師が説明や薬の処方内容の確認等を里親と一緒に行う。
保健師を含め児童相談所の職員や子どもが元いた施設の職員などが対応を引き継げるよう里
親を丁寧にサポートする。
里親担当福祉司が保健師資格を有しており、相談対応が可能。
●里親向けのアレルギー対応に関する講義を実施する
里親研修会でアレルギーに関する講義を行っている。
●里親の意向を確認し、アレルギー対応が負担になる場合は委託を避ける
里親にアレルギーに係る情報提供をし、食物や生活環境等配慮を要する点を伝えたうえで措置
の意向を確認し、里親が担える範囲を超えないよう慎重に判断している。
一般家庭であるため、対応が難しい場合には施設などに依頼するようにしている。
アレルギー児については今のところ里親への委託は避けている。
② 子どものアレルギーに関する取組み
子どものアレルギーに関して、児童相談所で取り組んでいることについて聞いたところ、次のような回答があっ
た。
<主な取組み>
●所定の様式による情報収集・提供
「食物アレルギーに関する調査票」を用い、保護者にアレルギーを発症する食材の有無、発症時
の症状、治療の有無などを記入、提出してもらっている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(97ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 97ページ「食物アレルギー問診票」に沿って聞き取りを実施し、ケースワーカーに再確認を行っている。
食物アレルギーの情報については、「連絡票」により給食の委託業者の調理員に渡している。
一時保護所に食事を提供する厨房にアレルギー情報を書面で渡し、食材が提供される日には
口頭で再確認をするなどして連携している。
●子どもと関係のある機関から多方面の聞き取り
保護者や児童の聴き取りでは不十分な場合は所属機関、医療機関への聞き取りを行う。
夜間・休日であっても、所属機関に健康情報を確認できるよう、各市町村に協力を依頼してい
る。
●保健師、栄養士等の専門職との情報交換
状況によっては当所の保健師にアレルギー対応について確認をしている。
栄養士と情報交換を行う。
●アレルギー検査の実施・受診
アレルギー検査を長期間受けていない児童は皮膚科等にて検査を実施する。
施設入所にあたり、保護者・児童からアレルギーの有無も含めて不明とされている場合、一時保
護期間中にアレルギー検査を実施して、入所予定施設に結果を提供している。
アレルギー情報が曖昧な場合は保護者の了解を得て、受診する。
アトピーや鼻炎などは定期的に通院し医師の指示に従っている。
●アレルギー対応のための研修の実施・マニュアルの作成
食物アレルギーについて、職員研修を行っている。
新任時に必ず研修を行い、新任以外の職員もできる限り参加することで、対応に漏れが生じな
いようにしている。
アレルギーに関するマニュアルを作成している。
●一時保護所での取組み
情報が得られていない段階においては、アレルゲン 27 品目除去のレトルト食品を提供している。
家庭において保護者が少しずつ食べさせて様子を見ている場合など判断が難しい場合は一律除
去品目として対応している。
調理を別の場所で行う。
給食献立表にアレルギー疑いのメニューを確認し蛍光ペンでマーキングしている。
事務所内のホワイトボード、配膳口にアレルギー除去食の児童の名前を記載して職員間で共有
し、定期的に確認を行っている。
アレルギー児の食事は、他児とは別のお盆に準備し、職員が二重で確認してから配膳をしている。
委託業者と協議し、個別対応できるよう専用の食札を作り使用している。
食堂の座席にアレルギー内容がわかるようにテープを貼って示す。
食べている間は誤食がないか見守りをし、食後 30 分~1 時間は注意深く体調の観察をする。
食品を嫌いな理由が、食べると口内に違和感が生じるから、といったことがあるため偏食指導に力
を入れず、食べることを強要しない。
かかりつけの医療機関や嘱託医とも相談しながら対応している。
一時保護所ではエピペン®研修を含めたアレルギーの研修を行っている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(98ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 98ページ③ アレルギーのある子どもの措置等における課題や必要な施策等について
アレルギーのある子どもの措置等における課題や必要な施策等について聞いたところ、次のような意見があ
った。
<課題>
●アレルギーに関して正確な情報を得ることが難しい
夜間・休日などの緊急一時保護時に、保護者からの協力や所属からの情報が得られず、正確
なアレルギー情報がわからない場合がある。
子どもがネグレクト世帯や養育能力に欠ける保護者の下で生活している場合に、アレルギーの症
状等について誰も理解していなかったり、母子健康手帳等の管理等ができていないケースがある。
子どもの好き嫌いや保護者の健康志向で食べさせたくないなど、アレルギーと区別するのが難しい。
アレルギー検査の採血行為の同意が保護者から得られない場合、検査や対応が進まない。
●アレルギーに関する情報が不明確であるため個別の食事対応が難しい
夜間・休日に一時保護した子どものアレルギー情報の提供を保護者が拒否した場合に、所属の
保育所・学校等に連絡がつかなければ、白ご飯のみの提供を続けなければならないことがある。
入所時健診にて食物アレルギー検査は実施するが、結果は1週間後になるため、その間は食
物除去の対応が完全ではない。
入れ替わりが多い一時保護所で多くの食物アレルギーをもつ子どもを緊急に一時保護した場合
の食事やおやつの対応は大変である。
アレルギー対応だけでなく、ハラル食対応にも苦慮している。
●重度のアレルギーのある子どもを受け入れられる施設が限られる
重度のアレルギーがある子どもを受け入れられる施設が限定され、地域にないこともある。
●アレルギーへの対応について子どもに理解してもらうことが難しい
除去食になると他児とは異なる食事メニューとなり、児童に与える心理的な影響が大きいことが
課題である。
太陽光アレルギーで外遊びをさせられない場合など、自己判断が難しく、コントロールができない
乳・幼少児の扱いが大変である。
<必要な施策>
●アレルギー対応マニュアル等の整備
施設や里親にアレルギーについて特別に配慮してもらうため、マニュアル等の整備が望ましい。
確実なアレルギー情報がない場合の対応方法などがガイドラインに明記されるとよい。
食物アレルギー等の対応について、ヒヤリハット事例や各アレルギー品目への対応事例等を整理
し、各施設等の実情に応じた工夫を行うために活用できればよい。
緊急時の対応の訓練ができるとよい。
●検査の実施の義務化等
食物アレルギーでは突然発症する場合があることから、施設等への委託・措置時には、アレルギ
ーがあると把握できている子どもに限らず、血液検査を義務付けられればと考える。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(99ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 99ページ確実なアレルギー情報がとれない場合や幼児の食事歴の情報が少ない場合に、保護者の同意
がなくても医療機関でのアレルギー検査が可能となるとよい。
各施設等で負荷試験を行う必要がある。
●施設等における保健師、看護師、栄養士などの専門職の充実
施設における栄養士等の充実、看護師の複数の配置について検討する必要がある。
専門的な管理体制のとれる入所施設の確立などが必要である。
保護所に看護師配置基準が明確になれば、健康指導・衛生指導・健康観察・通院・服薬管
理等が円滑になるため、設置基準についても検討してもらいたい。
各所に保健師を配置し、アレルギーに限らず子どもの健康面に専門的な見地から最大限の配
慮をする。
●医療機関等、関係機関との連携の強化
一時保護所で受入れが困難なアレルギー疾患を有する児については、都道府県アレルギー疾
患医療拠点病院との連携体制の構築が有効ではないか。
対応方法について関係機関間の情報共有の仕組みづくりが必要である。
児童相談所で除去している内容と施設での食材の除去内容が異なるためすり合わせが必要と
なる。
●アレルギー対応に際しての金銭的な支援
米や小麦粉など主食に対するアレルギーのある児童については特別な食材の用意が必要となり、
費用もかかるため、それに見合う措置費の支給が必要である。
重度のアレルギーのある子どもに対して、必要な対応への経費の支弁が必要である。
給食での対応ができない学校・園では個別に弁当対応をしなければならないため、加算などを充
実させてほしい。
アレルギーに充分な配慮が必要な子どもに加え、宗教上一部食材を忌避する必要がある子ども
の保護や措置が必要となっているが、そのための人件費や外注費の増額を検討願いたい。
●子どもに自身のアレルギーに関する情報を把握してもらう
ネグレクト家庭では、保護者の把握していないアレルギーが判明することもあるため、子どもの自
立に向けた支援を行い、本人が自身の体質を把握することが必要である。
●アレルギーについて証明できる資料を増やす
お薬手帳等に記載欄を設けるなど、アレルギーについて証明できる資料を増やしてほしい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(100ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 100ページ第V章 児童養護施設等ならびに児童相談所へのヒアリング調査について
1. ヒアリング調査の実施概要
アンケート調査結果ならびに検討委員会での意見を踏まえ、アレルギーに関する職員研修や、アレルギーを有
する子ども本人や周りの子どもの理解を目的として行っている教育等について、他施設での参考となり得る取組み
を実施している施設等や児童相談所を対象にヒアリング調査を実施した。
◆ヒアリング先・日時
図表 67 ヒアリングの実施概要
施設名 施設種別 所在地 ヒアリング日時
神愛子供ホーム 児童養護施設 兵庫県 令和3年3月 15 日
(非公表) 一時保護所 (関東圏) 令和3年3月 15 日
くすのき学園 児童心理治療施設 愛知県 令和3年3月 16 日
相模原市児童相談所 一時保護所 神奈川県 令和3年3月 16 日
福岡育児院 児童養護施設 福岡県 令和3年3月 17 日
おうぎ寮 自立援助ホーム 東京都 令和3年3月 17 日
東京都石神井学園 児童養護施設 東京都 令和3年3月 18 日
横浜市中央児童相談所 一時保護所 神奈川県 令和3年3月 18 日
神奈川県立おおいそ学園 児童自立支援施設 神奈川県 令和3年3月 19 日
◆主なヒアリング項目
○貴施設におけるアレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
・実施されている取組みの内容・目的・きっかけ
・実施方法(対象の子ども/実施体制)
・子どもの理解を促すために工夫していること、課題と感じていること
・その取組みによる効果(子どもの変化等)
○アレルギーに関する職員への研修について
・研修の内容・テーマ
・研修の実施方法(研修の対象者/頻度・タイミング/講師/形式)
・職員への研修において、工夫していること、課題と感じていること
・今後取り組みたいと思っているテーマ
○入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
○その他工夫している取り組みについて
○自治体の関わりについて
・施設等でのアレルギー対応についての自治体のかかわり
(研修の実施、ガイドラインやマニュアルの作成・配布、その他自治体からのサポート等)
○施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(101ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 101ページ2. ヒアリング調査の結果
(1) 神愛子供ホーム(児童養護施設:定員 30 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
アレルギー症状が出たことがあるという子どもの入所の際には、できるだけ早く施設のかかりつけ医にアレルギ
ー検査を行ってもらうようにしている。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<アレルギーのある子ども本人への取組>
重度のアレルギーのある小学校高学年の子どもが1人入所している。
子どもの入所時から学期末ごとにかかりつけ医を受診しており、医師から直接子どもに対してアレルギーにつ
いての説明・指導をしてもらっている。
低学年の頃は、食べると危ない物や、食べたらどうなるか、命に関わることであるということなどを説明してもら
っており、行事の際に外でもらったお菓子について、食べても問題がないかしっかりと施設職員に聞くようにな
った。
高学年になってからは、除去を最小限とするために負荷試験を受けており、「ゆっくり噛んで食べる」「体調が
すぐれないときにアレルギー症状が出やすいので施設職員に報告する」などアレルゲンである食物を食べる際
の注意点を説明してもらっている。また、エピペンを所持しているため、1~2年に1回エピペンを交換する
タイミングで、打ち方や、打つ必要のある症状、管理方法、周囲への助けの求め方などについて DVD を見
ながら説明をしてもらっている。
除去を最小限にしていくためには子ども自身の理解も必要であるため、どんなものが食べられるようになるか
等の前向きなことを職員から伝えている。
医師からの説明時には、職員が同席し、帰り道や、施設に戻ってから、医師の話を職員から分かりやすい
言葉で改めて説明・確認するなど、本人の理解が深まるよう工夫をしている。
今後はエピペンの打ち方の実演なども取り入れて、本人自身が対応できるようにするための練習を取り入れ
たいと考えている。
③ アレルギーに関する職員への研修について
<アレルギー担当の配置>
施設としてアレルギー担当(福祉職)を配置している。
アレルギー担当は重度のアレルギーのある子どものユニット担当が担っており、かかりつけ医受診時に同席し
施設としての対応についても指導を受けている。また、自治体主催の研修にもアレルギー担当が参加して
その内容について施設内で研修等、施設内でのアレルギー対応の中心として明確に役割を定めており、ア
レルギー担当が通院対応や研修参加が可能となるようシフトを調整する等も行っている。
<定期的な研修の実施>
全職員がアレルギー対応を行えるよう、全職員の集まる月1回の全体会議において、5~10 分程度で
エピペンの打ち方や保管場所の確認を行っている。
指導や助言を行っている。
重度のアレルギーのある子どもが入所した当初は書面でエピペンの使用方法を配布していたが、それだけで
は全職員が緊急時に十分対応できるだけの知識を得ることが難しかったため、3年くらい前からロールプレ
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(102ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 102ページイ形式を取り入れており、針のない練習用のエピペンで、職員がエピペンを打つ役、子どもを支える役、子ど
も役となって練習し、アレルギー担当が問題なく打てているかを確認している。
かかりつけ医の指導内容や、外部研修の内容についても全体会議で共有しており、研修記録を施設職
員の目が届きやすい場所に置いていつでも閲覧できるようにもしている。
また、新任の職員はエピペンの使い方に関する DVD を見ることになっている。
④ その他の工夫について
1週間分の献立表が紙で出されるので、アレルギーの原因となる食品が含まれている場合には調理員に
マーカーを引いてもらい、それを見て、配膳の際に調理員とユニット担当の二重チェックをしたり、手袋を代え
るなどして混入が起こらないようにしている。
アレルギーの子どもと食べられないものの一覧を作成し、それを職員間でも共有している。
子どもの通う学校とは、食事対応について一つ一つ共有している。医師の指導のもとで、子どもの卵の摂
取量を減らすために、学校では通常通り卵を食べるようにし、施設では除去するなどの連携も行っている。
⑤ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
子ども本人は、アレルギーは命に関わると言葉では理解しているが、実際にエピペンを打たなければならない
ほどの症状が出たことはなく、自身で所持しているエピペンが片付けられていなかったこともあるなど、どこまで
意識できているか定かではない。危険と隣り合わせであることを十分に意識してもらう必要があると感じてい
る。
(2) 施設名非公表(一時保護所:定員 30 名)
① 一時保護時の情報収集における工夫について
児童福祉司が子どもの所属(保育所、学校等)に、子どものアレルギーについて確認を行っている。
小中学生の場合は、学校の生活管理指導票の照会を行っており、特に食物アレルギーについては、看護職の
職員が確認し、施設内で必要な対応等について、子どもと関わる他の職員にも共有している。
収集した情報を記録する様式は、設置自治体内の児童相談所が共通で用いている「食物アレルギー対応マニ
ュアル」のものを使用しており、担当児童福祉司及び看護職員は、様式に示されている項目に沿って情報収集
を行っている。
子ども本人の情報だけに基づいて、食物アレルギーの有無や原因食品を判断するのではなく、保護者や所属に
確認し、必ず客観的な情報を得るように意識している。
また、夜間の緊急保護のケース等、情報を十分に把握できない場合には、特定原材料等 27 品目除去対応
食品を提供している。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<アレルギーのある子ども本人への取組>
一時保護後に食事を提供する前には、食べてはいけない食物について個別に説明を行っている。なお、小学
生以上の子どもの場合、一時保護時点で自身の食物アレルギーについて理解していることが多い。
食物アレルギーについて言葉のみで説明しても理解が難しいことも多いため、配膳トレイの色を変えたり、テーブ
ルをビニールテープで囲ったりすることで、視覚的に自身の食事と他の子どもの食事が異なることを認識できるよう
にしている。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(103ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 103ページ<周囲の子どもへの説明>
アレルギー対応食を提供する場面でその都度、食事に同席する他の子どもに対して、単なる好き嫌いではなく
健康のために別の食事を用意しているということを説明している。
<子どもの理解を促すための工夫、課題と感じていること>
周囲の子どもの中には、食物アレルギーを有する一部の子どもにだけ周りと異なる食事が準備されているこ
とに対して、不公平感や不満を口にすることがあり、納得してもらうための説明に苦慮することがある。(魚
を除去し肉類で代替する場面など)
③ アレルギーに関する職員への研修について
<児童相談所主催の研修>
一時保護中の子どもの健康管理や安全管理に関する情報共有・対応検討のための「児童安全対策会議」
が児童相談所に設置されており、子どもの食物アレルギーに関する情報共有を行っている他、食物アレルギー対
応に関する研修の計画や実施状況の管理を行っている。
児童相談所主導のもと、年度初めの時期に、「食物アレルギー対応マニュアル」を用いて、児童相談所及び一
時保護所職員を対象として、食物アレルギーに関する基礎情報や、児童相談所及び一時保護所における対
応の基本的な流れ、緊急時の対応等について研修が実施されている。
全体で集まって実施するのではなく、児童相談所及び一時保護所の部門ごとに実施されている。一時保護
所では看護職または一時保護係長、相談部門では看護職が講師となることが多い。
<外部講師による研修>
年に1回、外部のアレルギーの専門医による研修を、児童相談所の主催により、児童相談所及び一時
保護所全体で実施している。食物アレルギーの症状や基本的対応等に関する座学と併せて、年によって
はエピペンの実習も実施している。
④ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
食物アレルギーを有する子どもに対しては、原因食品の除去だけを教えるのではなく、「食育」の観点から、食を
豊かにするための取組みが必要であるという意見が、一時保護所の栄養士等から挙げられている。
食物アレルギーについては、設置自治体によりマニュアルが作成されるなど対応体制が整備されつつある。運動
誘発アレルギーや口腔アレルギー症候群など、施設での対応方法に関するノウハウの蓄積が少ないアレルギー
疾患についても、一時保護所での対応方針の検討を行う必要があるという意見が一時保護所職員の中で挙
げられている。このようなアレルギー疾患についても、基礎情報や対応事例の情報を得られる機会等があると良
い。
(3) くすのき学園(児童心理治療施設:定員 50 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
入所時に行う健診の他、成育歴や子ども本人からの訴えなどからアレルギーを有する可能性がある場合に
は、血液検査を行っている。
血液検査で反応があった=除去ではなく、医師の指導のもとで栄養士が献立や食べさせ方などを工夫し
ながら、食べられるものは食べてもらえるように工夫している。(医師はアレルギーの専門医ではなく、本施
設のある「療育センター」内の小児科医)
基本的に緊急保護などはないため、入所時の情報収集や健診などを行えてはいるが、ネグレクト傾向のあ
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(104ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 104ページる場合には、保護者からの情報が断片的であったり、偏りがあったりするため、それだけで判断するのはリス
クがある。そのため、血液検査で全てを判断するわけではないが、子どもの生命を守るという点からは1つの
指標としてあったほうが、施設としては安心して対応できる。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<子ども本人への取組み>
現在入所しているアレルギーを有する子どもは2名で、ともに中学生であるため、自身にアレルギーがあるこ
とは理解している。
医師の説明は本人も一緒に受けているが、医師からの説明は子どもには難しいため職員が翻訳してわかり
やすく伝えるようにしている。
子ども自身が異変を感じたときに職員に伝えられるよう、保育士が「ピリピリ」や「ジンジン」などの子どもがイ
メージしやすい感覚的な言葉を用いて説明している。
家庭復帰を含め、施設外での食事を安全にとれるよう、食品表示の方法を教えたり、施設内での食事の
メニューを使い、どういう料理には何が入っているのか、などを普段の生活の中で説明することもしている。保
護者に理解をしてもらう、というよりは、子ども自身で自らを守ることができるよう、「子どもの自立」を意識し
た取組みを行っている。
最近はハウスダストやダニが原因のアレルギーの子どもも多いが、衣食住の環境があまりよくない場合も多
いため、「布団を干す」「シーツや衣類を洗う」という習慣が身についていない子どもには、生活環境を整える
ことの必要性を理解させることに苦労している。子どもの理解という点では、食物アレルギーよりも難しいか
もしれない。
<周りの子どもへの取組み>
食器の色が違ったり、配膳時のプレートにアレルゲンの記載はあるので、周りの子どもたちも認識はしている
と思われる。
ただ、アレルギーが原因でのいじめなども危惧されるため、周りの子どもたちに積極的に説明することはして
おらず、本人への取組みが中心である。
③ アレルギーに関する職員への研修について
食物アレルギーを有する子どもの入所をきっかけに、アレルギーに関する職員研修を実施した。
昨年度は療育センターの看護師に外部研修に参加してきてもらい、その内容を施設職員向けに説明して
もらった。内容としては、食物アレルギーの対応で気を付けておくべきことやアレルギー反応があった場合の
症状など、職員が子どもを観察する際のポイントや、緊急時対応やエピペン®についてなどの一般的なこと
であり、あとは日常の支援の中で適宜フォローをしてもらっている。
生活場面での子どもの様子を見ているのは保育士・生活指導員であり、子どもが異変を訴える相手であ
る。そのため、保育士・生活指導員の気づき等を看護師に伝えて、看護師が対応するというのが基本的
な流れであり、アレルギー対応に関する知識を保育士・生活指導員も有することが望ましい。アレルギーに
関する研修の案内などが来るようになると嬉しい。子どもによって症状が違うということは理解しているが、ど
の程度なら大丈夫なのか、どのようなケースは危険なのかなど、具体的なケースでの説明・解説を聞いてみ
たい。
④ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
入所施設でのアレルギー対応の難しさは、人手が足りないことである。通院だけでも大変であり、アレルギ
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(105ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 105ページーの専門医療機関での受診となると、相当の時間が必要となるため、現体制では対応が難しいというのが
現状である。
地域医療の中にアレルギーに焦点を当てた部門をつくり、施設でできるアレルギー対応としてどのようなこと
ができるのか、どのような対応が必要なのかを、医療機関側から発信してもらえるとありがたい。
(4) 相模原市児童相談所(一時保護所:定員 25 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
一時保護をする際に、児童福祉司等が健康調査票に基づき保護者や本人から聞き取るが、夜間の緊
急の場合などでアレルギーの有無が確認できない場合は、塩むすびで済ませてもらうことにしている。その後、
所属機関(学校、保育所等)に確認ができ、安全に食べられることが確認できれば、通常の食事に変
更し、アレルギーがあれば除去食に変更する。長くても半日くらいで情報収集はできる。
相模原市では、学校のアレルギー食の提供については、医師の診断書が必要であり、保育園や小学校が
一番正しい情報を持っている。ただ、小学校にずっと登校していない場合もあるので、本人から聞き取りを
するしかないこともある
警察からの身柄付の場合も、健康調査票(20 品目アレルギー、食品の項目の聞き取り)に記載をして
もらうようにしているため、ある程度の情報収集ができている
幼児は食歴がない食べ物もあるが、子どもから日常の食生活を確認することで、ある程度のアレルギーの有
無の判断は可能である
どうしても分からない場合は、保護者の同意の上、病院で血液検査をすることになるが、ほとんどない。以
前、学校の情報(保護者が手書きの情報)があやふやであったため、検査したこともあった。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
アレルギーのある子どもには、日常の食生活の聞き取りなどの中で、食べられるものとそうでないものを確認
していく(栄養士や保健師)。また、除去食の説明などを栄養士からしてもらうことはある
幼児は理解が進んでおらず他の子どもの食事に手を伸ばす危険があるため、アレルギーのある子どもの両
端は職員が座わり、他の子どもの食事に手を出さないよう工夫をしている
アレルギーで食べられないものがある場合、他の子どもと違うというよりも楽しみを見つけてあげられるようにし
ている。幼児は他の子どもとメニューが違うと感じることがないように、違う理由をきちんと説明している。
一時保護所に入所している子ども全体に教育する機会はないが、最近の子どもは、アレルギーに対して理
解をしており、献立が異なる子どもの食事に何か反応を示すことはほとんどない
③ アレルギーに関する職員への研修について
アレルギーの研修については、年に 1 回医師を呼んで、新卒、新任者、振り返り目的の職員に対して、ア
レルギー全般に関すること、エピペンの使い方等を学んでいる。
④ その他工夫している取り組みについて
<誤食させない工夫>
アレルギーの子どもの食事は、食器、トレーのカラーを変え、だれが見ても違うようにしている。食事を置く場
所も分けている。座席にもカラーテープを貼り、それぞれのアレルギーに合わせたところにおいておく(フルーツ
ならオレンジ、牛乳なら青など)。また、アレルギーの子どもは食堂に入る順番も変えて、子ども自身や職員
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(106ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 106ページがわかりやすいよう、何重にもチェックできるようにしている。
4 重チェック(調理、盛り付け、検食、一緒に食べる職員)をしており、出来上がった料理も見た目で違う
ものと分かるようにしている。
一時保護所では職員がローテーション勤務のため、物理的にチェックしやすいよう工夫をしている。
(5) 福岡育児院(児童養護施設:定員 55 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
子どもの食物アレルギーは成長とともに症状や原因食品の種類が変化することも多いため、保護者への聞
き取りによって把握した情報が、現在の子どもの状況と異なることがある。
そのため、児童相談所からの情報や保護者への聞き取りを通じて食物アレルギーを有することを把握した
子ども、もしくは食物アレルギーを有すると思われる子どもについては、入所後にアレルギー検査を行っている。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<子ども本人への取組み>
現在、ゴマに食物アレルギーのある子ども(小学校高学年)が1名入所している。1年前の入所時点で、
既に自身の食物アレルギーについてはよく理解できていた。
施設の行事として、施設の調理担当職員と栄養士が中心となって、小学生を対象とした料理教室を月1
回実施している。子ども3~4名のグループを作り、職員のサポートのもと、献立決めから調理まで実習を
行っている。
献立については、料理本を見ながら職員と子どもが一緒に考え、まずは子どもの希望を確認している。希望
する献立を聞いた後に献立に含まれる材料を子どもと確認し、原因食品が含まれる場合には他の食品で
代替できないか一緒に考えるなど、自立に向けたトレーニングを行っている。
<周りの子どもへの取組み>
食物アレルギーを有する子どもが入所した際に、同じ寮で生活する子どもに対して、食物アレルギーで食べ
られないものがあることを説明している。年齢によって理解が難しい子どももいるが、小学3・4年生以上の
子どもは概ね理解できていると思われる。
料理教室の際には、食物アレルギーのある子どもと食物アレルギーのない子どもを別のグループにはせず、一
緒のグループとしている。食物アレルギーについてよく理解している子どもが多く、献立選びの際には原因食
品が含まれていないか気にかけたり、原因食品が含まれていることに気付いて別の献立にすることを提案し
たりするなど、自主的に食物アレルギーのある子どもに配慮した行動をとることができている。
③ アレルギーに関する職員への研修について
<施設内での研修>
毎年4月に、全職員に対して食物アレルギーに関する研修を実施している。施設独自のマニュアルを配布
し、内容について栄養士が説明を行っている。
マニュアルには、食物アレルギーの症状や原因食品等の基礎情報の他に、原因食品に対応する代替食
品の例や、緊急時の対応方法等が記載されている。
マニュアルの作成については、外部研修の際に配布された資料を参考にして作成したものである。
<外部研修>
福岡市では保健所主催の研修が年間4~5回実施されており、食物アレルギーに特化した内容がテー
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(107ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 107ページマの際は参加するようにしている。
その研修に、調理担当職員または栄養士が参加し、他の職員に研修の内容を周知している。
④ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
食物アレルギーに限らず、入所時に把握した情報が正確でないことがあるため、入所措置を行う前の児童
相談所が担当する段階で、アレルギーを有すると思われる子どもには検査を受けさせるようにし、入所先の
施設に確実な情報が提供されるとよい。
原因食品の種類が多く、施設内の厨房ですべての原因食品を除去することが難しいケースがあり、市販の
アレルギー対応食品を調達して対応することがあった。その際、アレルギー対応食品の仕入れ先を見つける
ことに非常に苦慮したため、他施設においても、アレルギー対応食品を購入できる場所を事前に把握して
おくとよいのではないか。
(6) おうぎ寮(自立援助ホーム:定員6名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
入所前に嗜好調査を行い、子どもからアレルギーの有無を確認している。施設からの転所の子どもは、前
にいた施設に確認をする。
現在アレルギーのある高校3年生の子どもが1人入所しているが、入所時にチョコレートを食べると口がか
ゆくなると本人が訴えたため検査を行ったところ、カカオではなくリンゴのアレルギーがあることが判明した。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
寮長が食品衛生責任者の資格を持っており、リービングケアの1つとして、入所者全体に対して、食中毒
や栄養素について学ぶための寮生ミーティングを年に数回、不定期で実施している。その中で、重いアレル
ギー症状が出る可能性のある食材などについて説明をしているが、周囲の子どもが気を遣いすぎないよう、
軽く言及する程度にとどめている。
アレルギーのある子どもが入所してからは、社会に出てから自身で対応できるように、別枠で個別にアレルギ
ーについて学ぶ時間をとっている。「症状が軽くてもアレルゲンを食べすぎない、食べる間隔をあける」「自身
のアレルギーをひきおこす食材と同じ皿に盛られている食べ物は食べない」「ピーナッツ・ナッツ・甲殻類・蕎麦
はアナフィラキシーが出うるので特に注意する」などの説明をし、意識づけを図っている。また、外食・買い物
する際には店員に確認してから注文・購入するよう説明したり、受診に同行した職員が医師から聞いた対
応方法等もまとめて伝えている。
取組により、本人の危機意識が高まり、食品表示を気にするようになった。周囲の子どもも、食品にアレル
ゲンが入っていればアレルギーのある子どもに教えるなど、配慮をするようになった。
③ アレルギーに関する職員への研修について
寮長がアレルギー対応に関するマニュアルを作成し、使用してはいけない食材や調理の手順などについて
年度当初の職員会議で共有した。また、アレルギーのある子どもの検査結果が出た際にも対応方針を職
員会議で伝達した。
アレルギー症状が出た場合には、東京都の 24 時間対応の医療相談電話窓口に連絡し、指示を仰ぐよ
う職員とすり合わせをしている。
本寮は専属の調理員はおらず、職員が調理するため、すべてのアレルゲンを把握できているわけではない。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(108ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 108ページそのため、リンゴを生で提供することは避けたり、夜間に職員が1人の時には食事を提供しないよう職員に
念入りに説明し、徹底している。
④ その他工夫している取り組みについて
食材ごとに使用するまな板を分けたり、アレルゲンを最後に調理して混入を防いでいる。
アレルゲンの入った行事食などはアレルギーのある子どもの手の届く範囲に置かない。本人を含め全体の雰
囲気が暗くなるため、アレルギーだから食べられないということを強調しすぎないようにしている。
⑤ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
アレルギーのある子どもが増えてきており、必要な対応や栄養学を学べるような研修があれば参加したい。
小規模の施設なので、大々的な職員研修というよりは自治体に保健師の派遣を依頼し、短時間でアレ
ルギーの対応方法説明してもらうといった取組みができると良い。
近隣でアレルギー検査をしてくれる病院は1つくらいしかなく、あまり医療機関との連携はできていないため、
今後、相談・検査・対応方法など一貫して指導してもらえるよう連携したい。
(7) 東京都石神井学園(児童養護施設:定員 122 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
乳児院からの措置変更や、保育所・学校などに通っている場合など子どもの所属機関がある場合には、
通所施設の情報や生活管理指導表を提供してもらえる等、アレルギーに関する情報を確認できる。しか
し、そうでない場合には児童相談所の児童記録票には、食物アレルギーの有無、症状、薬の有無等しか
なく、ほとんど情報がないというのが実態である。虐待ケースの場合には、保護者が把握できていないことも
ある。
子ども本人に「アレルギーがある食物の有無」を確認し、大きい子どもの場合には「初発はない」と前提で
対応している。
生活管理指導表は、医師が記入するため内容が確実であり、学校に通っているアレルギーがある子どもに
は必ずあることから、施設としては活用しやすい。しかし、幼児用(幼稚園用)がないため、東社協での
作成を行っているところである。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<子ども本人への取組み>
アレルギーを有する子どもに対しては、疾患についての理解や普段の生活の中で何に気を付けなくてはいけ
ないか等を説明するなど、「自立支援」を意識した取組みを行っている。
特に高校生は、卒業後は自立していかなくていけないため、自身の症状を説明できるようにしたり(どうい
うときに症状が出たか、どのような症状がでるか、食べられないものを進められたときの断り方等)、アレルギ
ーが出たときの対応(周りの大人に伝える、大人を呼んできてもらう等)や、処方薬の使い方、次の通院
日の確認など、すべてを自分で対応できるように教えている。
小さな子どもには、「食べてよいかを大人に確認してから食べよう(誰かからもらったものを勝手に食べな
い)」ということを伝えている。
現在、東社協の看護師で、子どもと一緒にアレルギーについて勉強するためのワークシートの作成を進めて
いる。「アレルギーについての知識」「施設内での対応」「施設外でどのようなことに気を付けなくてはいけない
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(109ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 109ページか」「誤食をしないために」「自立に向けて」などを、子どもの年齢に応じて使えるものを作成する予定である。
<周りの子どもへの取組み>
集団生活の中で、食べるものが違うと周りの子どもが反応するため、アレルギーのある子どもがいる寮の子ど
もには、「食べられないものである」「食べたら体調が悪くなってしまう」「好き嫌いで食べていないわけではな
い」「具合が悪そうだったら教えてね」などを、丁寧に教えている。
③ アレルギーに関する職員への研修について
<東社協の看護師会での取組み>
東京都が策定した食物アレルギー対応のマニュアルや保育所や学校におけるアレルギーガイドライン等を参
考にしているが、施設のように「1日中過ごす場所」での対応についての情報が不足していること、また看
護師ではなく寮職員(福祉職)を中心として対応できるようにする必要があることから、施設で何を教え
たらよいのか、何をしたらよいのかを示す施設向けのアレルギー対応ガイドブックを、現在、東社協の看護師
会で策定中である。(東京都社会福祉事業団の児童養護施設と東京都の児童自立支援施設の看
護師会では、これまでにも施設での感染症対策や性教育等のマニュアルをつくってきている)
平成 31 年2月には、施設でのアレルギー対応についての研修を開催し、都内の施設職員 61 名が参
加、福祉職も 24 名の参加があった。研修ではアレルギーについての基礎や緊急時対応等の説明のほか、
施設での実践報告をしてもらいアレルギー対応における工夫や課題の共有も行った。意義のある内容とな
り、定期開催の要望もあるが、看護師会の現体制では年1回の研修もなかなか厳しく、他にも取り上げ
たい研修テーマもあるため、2 回目は開催できていない。
<施設内での研修>
施設内では、アレルギーに関する定期的な研修は実施していないが、新任職員への説明と、アレルギー対
応が必要な子どもの入所時に改めて対応の確認を行うようにしている。
生活単位が分かれているため、基本的にはアレルギーのある子どもがいる寮の職員の対応として、「食品
表示の見方」「外食時の店を選ぶ際の確認事項(アレルギー対応をしているかの確認等)」「調理工程
や注意点」「緊急時対応」などを確認している。
また、食によって何か症状がみられた場合(発疹が出た等)には、その症状について「食物日誌」に記載
してもらうようにしているため、それが職員のアレルギーに対する意識・注意力を高めることにもつながってい
る。
④ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
「加熱すれば食べられる」という場合でも、学校では完全除去が基本だが、施設は1日中生活する場で
もあるため、栄養面からも全く食べさせないというわけにもいかない。様々な工夫をしているが、完全除去と
比べればリスクはあると思う。
「保護者ではない」という立場であることも、施設にとってはリスクである。
小規模化が進み、夜勤が 1 名体制であったり、生活単位での調理であること、職員の入れ替わりもあるこ
となど、施設でのアレルギー対応における課題は多い。
また、「医師の指導のもと」で行ってはいるが、医師によっても対応は異なり、食べてもよいのに除去と言わ
れたり、施設で「少しずつ食べさせて症状が出たら連絡を」という指示を受けることもあるため、場合によって
は医療機関を変更する、専門医を受診するなどの判断を施設側が行うことも必要である。それができるよ
うにするためにも、施設に看護師が配置されることが望ましい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(110ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 110ページ(8) 横浜市中央児童相談所(一時保護所自立支援部門:当時の定員 14 名)
① アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
主に高校生年齢の子どもを対象に通学や就労も含めた支援をする自立支援部門では、アレルギーがある
とわかっている子どもが外で安全な食事を自分で購入できるように練習を入所直後に行っていた。(令和
元年度まで実施。現在は自立支援部門が再整備のため移転中でありアレルギー児対応が出来ないため
休止している。)一時保護所内で提供する食事は「児童相談所における食物アレルギー対応マニュアル」
に沿って提供しており、一時保護所自立支援部門においては加えて「通学・就労支援児童の食事購入に
おける食物アレルギー対応についてのガイドライン」に沿って対応していた。
購入練習を行う前には必ず保護者から書面で同意を得ていた。
具体的には、看護職がアレルゲンについて子どもと確認したうえで、子どもの購入場面に付き添い、子どもが
購入したものをその場で一緒に確認し、アレルゲンを含む場合には食品表示の何を確認する必要があるか
を説明する、ということを行っていた。
一時保護所に戻ってから購入物を提供する前に別の看護職と栄養士が再度確認し、必ず三重チェックを
行う(1人の看護職の代わりに指導員が確認したり、栄養士の代わりに看護職が確認することもあった)。
練習は通常3日以内に2回行い、子どもが確実に自分で食事を購入できるようになったことを確認してい
た。
特別支援学校に通っている子どももおり、個々の理解力が違うため、子どもに合わせて丁寧に説明をするよ
うにしてした。
3~4回と練習を繰り返しても理解が難しい場合は、職員が指定した商品の中から自分で選ぶようにと
指導したり、自分での対応がどうしても難しい子どもについては練習に区切りをつけ、安全のため、職員が購
入することもあった。
子どもがアレルギーについて自覚し、限られた金額の中でいかに安全で栄養バランスの良い食事を買うこと
ができるかを意識して指導するようにした。
付き添い型での練習後は、職員がレシートを確認するようにし、同じものばかりを購入している場合には栄
養が偏らないようにと説明していた。
もともとアレルギーについて理解をしている子どもも多かったので、できていることを確認し、確実に意識づける
という意味合いが強い。
(9) 神奈川県立おおいそ学園(児童自立支援施設:暫定定員 32 名)
① 入所時・一時保護時の情報収集における工夫について
施設で作成している「入所時健康調査票」「食物アレルギー調査票」に沿って、入所時に看護師が、アレ
ルギーの診断を受けているか、症状が出たことがあるかなどの項目について、児童相談所、子どもや家族、
前施設等に確認をしている。
アレルギーが少しでも疑われる場合には、嘱託の内科小児科医に受診し、検査をしている。
② アレルギーを有する子どもや、周りの子どもの理解を促すための取組みについて
<日常生活の中での説明>
アレルギーのある子どもには、検査結果や必要な対応を、看護師と寮の担当職員が同席している中で、医
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(111ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 111ページ師から直接伝えてもらっている。理解しづらい場合は看護師がその場でわかりやすく説明する他、寮の担当
職員が、日常生活で子どもに随時説明している。
例えば柑橘類などで、種類によっては食べられるものがある場合には、混乱を防ぎ、退所後も自分自身で
判断ができるように「ミカン類はやめて違う果物(例えばバナナなどに変更したアレルギー対応食)にしてお
こう」等、分かりやすい形で説明している。
アレルギーのある子どもは、アレルギー対応食を配膳する寮の担当職員からのみ食事を受け取ることにして
いる。その際に、アレルギー対応食メニューである、ということを説明して意識づけを図っている。
アレルギー対応食メニューに対して、周囲の子どもが不平不満を言うこともあるため、一緒に食事をとる寮の
担当職員が適宜説明をしている。
<う my(まい)めしプロジェクト>
食育の一環として、小中学生を対象とした5名程度のグループ毎に、栄養バランスを考えながら献立や食
材を考えてもらい、実際に給食のメニューとして提供する「う my(まい)めしプロジェクト」という取組みを定
期的に行っている。偏食の子どもが多かったことから、栄養バランスを考えることを学ぶために平成 26 年度
から始まっている。
献立等を考えてもらう前に、栄養士から、栄養バランスの重要性や、献立の作り方、必要な栄養をとるため
に何を食べれば良いかをスライドを利用して説明し、その後は子どもたちの自主性に任せて、1週間程度で
献立を考えてもらっている。
食物アレルギーのある子どもが入るグループでは、アレルゲンを避けて必要な栄養がとれるよう話し合い、そ
のメニューを栄養士と調理師が確認して、必要な助言や指摘をしながら子どもと食事のイメージをすり合わ
せ、最終的に給食として提供する。
この取組みにより、子どもたちが栄養バランスのよい食事をとることの重要性や、食べられない食材がある場
合には別の食物で補うことの必要性を意識できるようになっている。
③ アレルギーに関する職員への研修について
年に1回、嘱託医等による職員研修があり、その中でアレルギーについて扱うこともある(テーマが毎年異
なる)。
アレルギーのある子どもが増えてきたこともあり、施設内でのアレルギー対応に関するマニュアルを作成し始
めている。
④ その他の工夫について
3食とも厨房で調理し、朝食と夕食については、厨房併設の受け渡し室まで、各寮の職員と入所児童
(当番制)が取りに来て、各寮のリビングで配膳する方法をとっている。
アレルギー対応食がある場合は、厨房内でアレルギー対応食のみ指定色のタッパーに入れ、栄養士の指
示書を貼って出す。受け渡し室のホワイトボードに案内を出す。各寮内での指定色タッパーの配膳は、寮
の職員が行い、直接その児童に渡るよう等の配慮をしている。
昼食(食堂)では、調理後にアレルギー対応食を置くお盆は他と色を変え、その上に栄養士が作成した
指示書を置いている。また、食堂のホワイトボードにどの寮に対応食があるという張り紙をして当該寮の職
員の目に留まるようにしている。
アレルギー対応食がある場合は、生活寮内に掲示される週間メニュー表に★マークを付け、自己管理の
習慣付を促している。
誤食を防止するため、毎朝の職員が集まる全体打合せ時に、口頭でも案内をする。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(112ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 112ページ⑤ 施設等におけるアレルギー対応における課題、今後必要だと思う取組みなど
自治体や各施設によりアレルギーについての確認様式も様々であり、確認項目も異なるため、統一された
ものがあるとよい。児童が他施設に移る際にも、正しい情報共有がしやすくなる。
「昔アレルギーがあったから対応してほしい」といった要望については、施設の場合は3食(おやつを含む)
で対応が必要となるので、負担が大きい。どういった状況の時(例えば1年以内のアレルギー検査結果が
提出されている)に、どこまでどう対応すべきか明確な基準や様式が全国的に統一されているとよい。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(113ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 113ページ第VI章 考察
1. 施設等において食物アレルギーを有する子どもは 5.2%
施設等において、アレルギーを有する子どもは 18.7%、食物アレルギーを有する子どもは 5.2%であり、中には
エピペン®の処方を受けている子どもなど、重度なアレルギーを有する子どもも一定数いることが確認された。
2. 施設等では「アレルギーに関する情報がわからない」ことを前提とした対応が基本
受入れを断ったケースは、食物アレルギーで 6.5%、その他のアレルギーでは 0.7%となっており、アレルギーを有
する子どもについても受け入れていくというのが児童養護施設等の基本的な方針であると考えられる。
しかし、施設等においては、子どものアレルギーに関する情報について、「調査時間がなく情報が不十分」「子ど
もが自身のアレルギーについて説明できない」「短期間での受け入れ準備が必要」など、アレルギーに関する情報が
少なく、またその情報が正しいかがわからない中で食事提供等の対応を行わなくてはならないため、入所・一時保
護時は「アレルギーに関する情報がわからない」ことを前提とした対応が必要である。
なお、入所・一時保護時のアレルギーに関する情報の確認方法として、「子ども本人への聞き取り」や「保護者
への聞き取り」によるとの回答も多くみられたが、必ずしもその情報の内容が正しいとは限らない。関係機関等に確
認するなど、情報の正確さについては慎重な判断が求められる。
3. アレルギー対応は「医師の診断・指導に基づき行う」ことの再確認が必要
アレルギーを有する子どもの受診状況について、「定期的に医師の診断・指導を受けており、食物経口負荷試
験等の検査も受けている」と回答した施設は約3割、「特に医師の診断・指導は受けていない」との回答も1割
程度となっている。また、「職員の判断で、加工品やごく少量から少しずつ食べさせている」との回答も 6.0%あり、
食物アレルギーへの対応における医師の診断・指導の重要性について、改めて認識を高める必要がある。
あわせて、子どものアレルギーに関する情報を「定期的に共有する場を設けている」と回答した施設は 35.9%で
あり、「定期的な受診」と同様、子どものアレルギーの状況が変化していくことを理解したうえで、子どもの変化に応
じた対応も重要であることも改めて確認することが必要である。
4. 施設の特徴や状況に応じたアレルギー対応を選択することが重要
食物アレルギーは子どもの年齢によって原因食物に違いがある。乳幼児期に多い鶏卵などの食物アレルギーは
治っていく子どもも多く、定期的な医師の診断を受けて食べられるようになっていないかを確認することが必要だが、
学童期以降に多く見られる甲殻類等は治りにくく、「除去」で継続した対応が必要となる可能性が高い。施設等
へのアンケート調査において、子どもの有する食物アレルギーについて、「鶏卵」に次いで「甲殻類」「果物」など高
年齢児に多くみられるアレルゲンが原因食物としてあがっており、「子どもの年齢」に応じた対応を行う必要がある。
また、8割以上の施設において「施設職員が調理を行っている」との回答であり、福祉職がユニット内で調理を
行っている施設も多いと推察されるが、このような調理体制の場合、除去食や代替食などの提供が難しい、ある
いは混入などによる誤食のリスクも大きい環境にあると考えられる。児童養護施設をはじめ、施設の小規模化が
進む中で、今後ますます福祉職がユニット内で調理する施設は増えると予想され、各施設の状況を踏まえた「安
全」を最優先した対応の選択が重要となる。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(114ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 114ページ5. 社会的養護を担う施設等であるからこそ、「子どもの理解」も大切
アレルギーを有する子ども本人に対し、子ども自身のアレルギーについての説明やアレルギーの症状が出た場合
の対処方法について教えるといった対応が行えていない施設も多い。しかし、措置解除を含め、施設以外での生
活において子ども自身で自分の生命を守れるよう、必要な教育を行っていくことは重要である。
また、アレルギーを有する子どもの受入れにおける課題、必要だと思う取組みとして、「集団生活においては、他
児との食事内容の差別化が児の精神面に与える影響等を考慮した取組みが求められる」との意見があったが、
集団生活を行う施設では、子どもの心理面への配慮に加え、子どもの安全を守るためにも、子ども自身ならびに
周囲の子どもに対する説明、理解を促すなどの取組みも必要である。
6. アレルギーを有する子どもを安全に受け入れられるよう、専門職の配置の検討が必要
アレルギーを有する子どもの受け入れのために行っている取組みとして、「栄養士などアレルギーに関する専門知
識のある職員を配置している」と回答した施設は約 6 割、うち常勤の栄養士の配置が約7割、常勤の看護師の
配置が約半数である。看護師や栄養士については現在の配置基準では義務付けされていない施設もあり、専門
職が配置されていない中でアレルギーを有する子どもの受け入れを行わざるを得ないのが現状である。アレルギーが
あることで子どもにとって最善の施設を選択できないといったことがないよう、また受け入れる側にとっても安心して対
応できるようにするためにも、看護師や栄養士の配置が望まれる。
また、アレルギーを有する子どもの受け入れのために行っている取組みとして、「アレルギー対応についての職員研
修を実施している」と回答した施設は約3割であり、その実施方法は6割が「施設の職員間での研修を行ってい
る」との回答であったことからも、施設等の職員がアレルギーについて学べる機会の充実も必要である。
7. 統一様式や事例集の作成等、施設等におけるアレルギー対応をバックアップする取組みを推
進
ガイドラインへの要望として、「食べさせるとき等の具体的な判断基準を示してほしい」「献立作成、調理、配膳
等でのリスクをなくすための具体的な方法を示してほしい」などの意見も多く、各施設において職員の知識やアイデ
ィアをもとに様々な工夫を行い、何とか対応している、という現状があると推察される。
しかし、アレルギーに対応については、子どもによっても状況が異なること、施設の設備や職員体制等に応じた
対応を行う必要があることから、アレルギーのある子どもそれぞれについて医師の診断・指導を受け、それに基づく
対応を行っていくことが前提となるため、一律で基準や方法論を示すことは難しい。
一方、その対応を全て施設側に委ねるのではなく、医療機関の受診に係る医療費や送迎のサポート、医療機
関受診のために必要な親権者等への説明・同意など、医師の診断・指導を受けられるための環境整備や共通
様式(=アレルギーに関して確認すべき事項の明確化と共有ツール)の作成、アレルギーに関する基礎知識や
基本的な対応等についての研修等の機会の確保、対応に困った場合の相談窓口の設定など、施設等をバックア
ップする制度や体制の構築が必要である。
なお、施設等では様々な工夫によりアレルギー対応が行われており、他施設においても参考になる取組みも多
いと考えられ、施設の課題や関心に応じて他施設での取組みを確認できるような事例集の作成が期待される。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(115ページ)
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変更後 · 115ページ厚生労働省委託事業 「児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究」
アレルギーを有する子どもへの対応に関するアンケート調査
ご協力のお願い
拝啓 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
本アンケート調査は、弊社(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)が、厚生労働省の委託を受け、「児
童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究」の一環として実施するものです。
一時保護や児童養護施設等に措置される子どもの中には、重篤なアレルギーを有する子どもも含まれており、職員は
子どものアレルギー特性について十分に理解して対応することが必要です。そのため、職員に対し、アレルギーに関
する正しい知識や基本的な対処方法についての情報を周知し、常にその認識を喚起させていくことが求められている
ことから、本調査研究において、施設等職員のアレルギー対応に関する共通認識を深め、組織的な対応力の向上に寄与する
ことを目的とした「児童養護施設等におけるアレルギー対応ガイドライン」(以下「ガイドライン案」という)を作成いたします。
本調査は、ガイドライン案の作成に向け、一時保護や児童養護施設等への措置や施設におけるアレルギー対応に関す
る実態把握、課題の整理、また児童相談所や施設が行っている工夫、取組み事例を把握すること、そして子どもが安全
で健やかに成長できる環境づくりのための方策等を検討する関連調査研究事業や学術研究での分析等に活用すること
により、児童福祉の質の向上・充実に寄与する基礎資料とすることを目的として実施いたします。
皆様方のご回答の一つ一つが極めて有用なものとなります。ご多用中誠に恐縮ではございますが、本調査研究事業の
趣旨をご理解いただき、ご協力を頂けますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
◆◇ご回答にあたってのお願い◇◆
ご回答は、選択肢に○をつけていただく場合と、数字や具体的な内容をご記入いただく場合があります。設問文の注意書きに従
ってご回答ください。
特段の断りがない限り、令和2年 10 月 1 日現在の状況についてお答えください。難しい場合は、把握している直近の状況で
お答えください。
問1でご回答いただいた「アレルギーを有する子ども」については、同封の子ども票にて、子ども毎の状況についてもあわせて
ご回答をお願いいたします。
ご回答いただいた内容は、全て統計的に処理しますので、個々の調査票のご回答が外部に知られることはありません。
ご回答済みの調査票は、令和2年 11 月 20 日(金)までに、同封の返信用封筒(切手不要)にてご返送ください。
電子ファイル(Word)でのご回答を希望される方は、下記お問い合せ先(arerugi2020@murc.jp)にご連絡ください。
調査票のデータをお送り致します。
◆本調査に関するお問い合わせ先
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
政策研究事業本部 研究開発第 2 部 担当 八木、山田
E-mail:arerugi2020@murc.jp TEL:06-7637-1436
※ テレワーク推奨によりお電話に出られない可能性がございますため、恐れ入りますがメールにてお問い合わ
せいただきますようご協力をお願いいたします。
【ご記入いただきました個人情報等の取扱について】
※ ご記入いただいたお名前、Eメールアドレス等、ご回答者個人が特定できる情報(以下、「個人情報」という)は、調査目的以外には使用いたしません。
※ また、個々のご回答内容が、ご承諾なく他に知られることはございません。
※ お預かりした個人情報は、当社の「個人情報保護方針」及び、「個人情報の取り扱いについて」<http://www.murc.jp/corporate/privacy>に従い適切に取扱いま
す。入力・集計作業等のために預託する場合には、十分な個人情報保護水準を備えた業者を選定し、契約等により保護水準を維持するよう管理します。
※ 個人情報のご記入は任意です。個人情報が未記入であっても、ご回答が集計から除外されることはありません。
※ お預かりしている個人情報の開示、削除等のお申し出、その他のお問い合わせにつきましては、上記<お問い合わせ先>までお願い申し上げます。
資料編 1
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(116ページ)
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変更後 · 116ページ「アレルギーを有する子どもへの対応に関するアンケート調査」
貴施設名
電話番号 E メール
アドレス
★アレルギー疾患とは・・・
○ アレルギー疾患とは、「本来なら反応しなくてもよい無害なものに対する過剰な免疫反応」によって引き起こされる病気です。
○ アレルギー疾患には、食物アレルギー、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎(花粉
症)、その他金属アレルギーやアナフィラキシーなどの疾患が含まれます。
Ⅰ.貴施設についてお伺いします
問1 貴施設についてお伺いします。 ※令和2年 10 月 1 日時点
施設種別
(あてはまる番号1つに○)
1.乳児院
3.児童養護施設
5.児童心理治療施設
7.児童自立支援施設
2.自立援助ホーム
4.ファミリーホーム
6.一時保護所
暫定定員数 ( )人
入所・保護児童数
( )人
―うちアレルギー疾患を有する児童数( )人※
―うち食物アレルギーを有する児童数( )人
※アレルギー疾患を有する児童について、子ども毎に同封の「子ども票」へのご記入をお願いいたします。
問2 問1で、「6.一時保護所」以外の施設種別をお答えした方にお伺いします。貴施設では、委託一時保護を行っていますか。
(あてはまる番号1つに○)
1. 行っている 2. 行っていない
Ⅱ.貴施設におけるアレルギーへの対応についてお伺いします
問3 これまでに、子どもの有するアレルギーが原因で、保護や入所等の受入れを断ったことはありますか。(1)食物アレルギーと(2)そ
の他のアレルギー疾患について、それぞれお教えください。
(1) 食物アレルギーについて
①受入れを断ったケース 1. ある →②,③へ 2. ない
②その理由 (「1.ある」を選択した方はお答えください)
③受入れるために必要な対応など (「1.ある」を選択した方はお答えください)
(2) その他のアレルギー疾患(※)について
※気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎など
①受入れを断ったケース 1. ある →②,③へ 2. ない
②その理由 (「1.ある」を選択した方はお答えください)
③受入れるために必要な対応など (「1.ある」を選択した方はお答えください)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(117ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 117ページ問4 貴施設において、これまでに受け入れたことのあるアレルギー疾患についてお教えください。また、その中で特に対応が難しかった
ケース等があれば、その理由などについてお教えください。
受け入れた
ことのある
アレルギー疾患
食物
アレルギー
1.鶏卵
4.ソバ
7.ゴマ
10.軟体類・貝類
13.肉類
2.牛乳・乳製品
5.ピーナッツ
8.ナッツ類
11.魚卵
14.果物類
3.小麦
6.大豆
9.甲殻類
12.魚類
15.その他( )
その他の
アレルギー疾患
1.気管支ぜん息
3.アレルギー性結膜炎
2.アトピー性皮膚疾患
4.アレルギー性鼻炎
5.その他( )
対応が難しかったケースとその理由
これ以降の設問では特に断りがない限り、食物アレルギーについてお伺いします。
Ⅲ.貴施設での食事の提供についてお伺いします
問5 貴施設における食事の提供方法についてお教えください。(あてはまる番号1つに○)
1.施設職員が施設内で調理して提供している
3.施設外で調理された食事を提供している
2.外部委託先が施設内で調理して提供している
4.その他( )
問6 貴施設における主なアレルゲンを含む食品に関する対応(または対応方針)について教えてください。(各項目あてはまる番
号すべてに○)
アレルゲンを含む食品
除去食を提供
1.鶏卵
4.ソバ
7.ゴマ
10.軟体類・貝類
13.肉類
2.牛乳・乳製品
5.ピーナッツ
8.ナッツ類
11.魚卵
14.果物類
3.小麦
6.大豆
9.甲殻類
12.魚類
15.その他( )
代替食を提供
1.鶏卵
4.ソバ
7.ゴマ
10.軟体類・貝類
13.肉類
2.牛乳・乳製品
5.ピーナッツ
8.ナッツ類
11.魚卵
14.果物類
3.小麦
6.大豆
9.甲殻類
12.魚類
15.その他( )
提供していない
1.鶏卵
4.ソバ
7.ゴマ
10.軟体類・貝類
13.肉類
2.牛乳・乳製品
5.ピーナッツ
8.ナッツ類
11.魚卵
14.果物類
3.小麦
6.大豆
9.甲殻類
12.魚類
除 去 食:アレルゲンとなる食材を取り除いてつくる食事
代 替 食:アレルゲンとなる食材を取り除き、除去した食材の代わりに食べられる食材を使ってつくる食事
提供していない:施設で提供する食事の献立で、使用していない食材
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(118ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 118ページ問7 貴施設で食事を提供する際に、アレルゲンを含む食品の混入や誤食が発生したことがありましたら、その状況と対応についてお
教えください。
状況
(混入や誤食の状況、子どものアレルギー症状など)
対応
(その場での緊急対応の内容、再発防止策など)
問8 貴施設で食事を提供する際に、アレルゲンを含む食材の混入や誤食を防止するために工夫していることがありましたら、具体的
にお教えください。
調理時
(施設内で調理している場合のみお答えください)
配膳時
摂食時
問9 入所時に子どものアレルギーに関する情報を十分に把握できていない可能性を想定して、工夫されていることや気を付けている
ことがありましたらお教えください。
(例:入所後にアレルギーの検査を受けさせている、子どもが「食べていた」と言ったもののみを提供している)
問10 貴施設では、アレルギーを有する子どもについて、定期的に医師の診断・指導を受けていますか。(あてはまる番号1つに○)
1.定期的に医師の診断・指導を受けており、食物経口負荷試験等の検査も受けている
2.症状が出たときや、対応について分からないときのみ、医師の診断・指導を受けられるようにしている
3.特に医師の診断・指導は受けていない
4.その他( )
問11 貴施設では、食物アレルギーを有する子どもに、少しずつ食べさせる指導をしていますか。(あてはまる番号1つに○)
1.食物経口負荷試験等により、医師の指示のもとで少しずつ食べさせている
2.職員の判断で、加工品やごく少量から少しずつ食べさせている
3.原因となる食品は完全に除去し、食べさせていない
4.その他( )
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(119ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 119ページⅣ.食物アレルギーへの対応体制や対応における工夫についてお伺いします
問12 子どものアレルギーに関する情報の確認における課題や難しさを感じる点についてお教えください。(あてはまる番号すべてに
○)
1. 子どもが自身のアレルギーについて説明できない年齢である
2. 子どもが自身の認識や説明能力に不安があり、正しい情報かどうかが分からない
3. 保護者が子どものアレルギー疾患に関する情報を把握していない
4. 保護者から提供された情報が正しくないことがある
5. 保護者が情報提供に協力的でない
6. 緊急保護の場合には、子どもの情報を確認するための調査時間がとれない
7. 緊急保護の場合には、児童相談所との情報共有のために十分な時間がない
8. 児童相談所のアレルギーに対する理解や認識が不十分である
9. 個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、関係機関から積極的な情報提供が得られない
10. その他( )
問13 子どものアレルギーに関する情報を収集するために、児童相談所からの情報提供以外に貴施設で実施している工夫・取組み
がありましたらお教えください。
問14 子どものアレルギーに関する情報について職員間でどのように共有していますか。(あてはまる番号すべてに○)
1. 子ども毎の台帳(児童記録票等)に記載・共有している
2. 施設独自で作成した、アレルギーに特化した記録台帳で管理・共有している
3. 都道府県や市区町村が作成した、アレルギーに関する記録台帳で管理・共有している
4. 入所時の会議にて共有している
5. ケース会議などで定期的に共有する場を設けている
6. その他( )
※1~3の記録台帳について、様式のコピーを返送用封筒に同封いただけますと幸いです
問15 緊急事態発生時の対応を含め、アレルギーを有する子どもの受入れにあたり、行っている取組みについてお教えください。(あ
てはまる番号すべてに○)
1. アレルギー対応に関するマニュアルやガイドラインなどを備えている
2. アレルギー対応についての職員研修を実施している
3. 栄養士など、アレルギーに関する専門知識のある職員を配置している
4. 嘱託医やアレルギー専門医にすぐに相談できる体制を構築している
5. 4.以外で、医療機関と連携した取組みを行っている
6. 学校や保育所等の関係機関と連携した取組みを行っている
7. その他( )
8. 特にない
→ 問 16 をご回答ください
→ 問 17、18 をご回答ください
→ 問 19 をご回答ください
→ 問 20 をご回答ください
→ 問 20 をご回答ください
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(120ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 120ページ<問 15 で、「1.アレルギー対応に関するマニュアルやガイドライン等を備えている」と回答した方にお伺いします>
問16 貴施設ではどのようなマニュアルやガイドラインを使用していますか。(あてはまる番号1つに○)
1. 施設で独自に作成したマニュアル →コピーを返送用封筒に同封いただけますと幸いです
2. 都道府県または市が作成したマニュアル
3. 厚生労働省の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」
4. その他( )
<問 15 で、「2.アレルギー対応についての職員研修を実施している」と回答した方にお伺いします>
問17 貴施設では、アレルギー対応に関する職員研修等をどのように実施していますか。(あてはまる番号1つに○)
1. 定期的に実施している → 年( )回程度
2. アレルギーを有する子どもの入所時等、必要に応じて実施している
3. 外部の研修や講座等があれば受講させている
4. その他( )
問18 問 17 で「1.定期的に実施している」「2.必要に応じて実施している」とお答えした方にお伺いします。実施している研修
等の内容や方法についてお教えください。(あてはまる番号すべてに○)
主な内容
1. ガイドライン等を用いて、アレルギーに関する基礎知識や対応について確認
2. エピペン®の使用方法等について、ロールプレイ形式にて確認
3. アレルギーに関する施設内のルールや対応などの、実務面について確認
4. 具体的なケースについての対応を確認
5. その他( )
講師
1. 外部講師を招いた研修を実施している
2. 施設の職員間での研修を行っている
3. その他( )
<問 15 で、「3.栄養士などアレルギーに関する専門知識のある職員を配置している」と回答した方にお伺いします>
問19 「アレルギーに関する専門知識のある職員」として配置している職員について、保有されている資格と雇用形態についてお教え
ください。
保有資格
(例:栄養士、看護師、小児アレルギーエデュケーター、食物アレルギー管理栄養士) 雇用形態
職員1 1.常勤 2.非常勤
職員2 1.常勤 2.非常勤
職員3 1.常勤 2.非常勤
職員4 1.常勤 2.非常勤
職員5 1.常勤 2.非常勤
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(121ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 121ページ<問 15 で、「5.医療機関」または「6.学校や保育所等の関係機関」と連携した取組みを行っていると回答した方にお伺いします
>
問20 アレルギーを有する子どもの受入れにあたり、医療機関や、学校、保育所などの関係機関と連携した取組みについて、その内容
を具体的にお教えください。
学校や保育所等
医療機関
その他連携機関
Ⅴ.アレルギーに関する子どもへの教育についてお伺いします ※乳児院を除く
問21 (食物アレルギーに限らず)アレルギーを有する子ども本人に対して行っている教育等の取組みはありますか。行われている
取組みと、概ねの子どもの年齢についてお教えください。(あてはまる番号すべてに○)
1. 子ども自身のアレルギーについて説明している
2. 学校や友だちに対して、子ども本人からアレルギーについて説明できるようにしている
3. アレルギーの症状が出た場合の対処方法について教えている
4. 食品表示の確認方法等について教えている
5. アレルゲンを含まない献立や調理方法、調理時の注意点等を教えている
6. その他( )
7. 特に行っていない
→( )歳頃
→( )歳頃
→( )歳頃
→( )歳頃
→( )歳頃
→( )歳頃
問22 子どもに対してアレルギーについての説明や教育などを行う際に、工夫していることや気を付けていることがありましたらお教えく
ださい。
Ⅵ.子どものアレルギーへの対応に関する自治体等との関わりについてお伺いします
問23 (食物アレルギーに限らず)アレルギーを有する子どもへの対応に関して、自治体や児童相談所と連携して取り組んでいるこ
とがありましたらお教えください。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(122ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 122ページ問24 (食物アレルギーに限らず)アレルギーを有する子どもへの対応において、自治体や児童相談所に対して期待することや要
望などがありましたらお教えください。
Ⅶ.ガイドライン案についてお伺いします
調査目的の通り、本調査の結果を踏まえ、「児童養護施設等におけるアレルギー対応ガイドライン(案)」を作成する予定です。
問25 ガイドライン(案)において、記載すべき事項やご要望、ご意見等がございましたら、お教えください。
Ⅷ.施設におけるアレルギーを有する子どもへの対応についてお伺いします
問26 アレルギーを有する子どもの受入れや子どもへの教育等について、貴施設において、今後取り組みたいと思っていることや、実
施するうえでの課題、必要な施策等があればお教えください。
問27 その他、施設等においてアレルギーを有する子どもへの対応についてご意見等がございましたら、お教えください。
アンケートは以上です。ご協力ありがとうございました。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(123ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 123ページ子ども票
施設票の問1でご回答いただいた、令和2年10月1日時点の入所・保護児童のうち、アレルギーを有する子どもにつ
いて、子ども毎に「子ども票」にご記入をお願いいたします。
No.( )
措置の種類 1.入所 2.一時保護(委託一時保護含む)
現在の年齢 ( )歳( )か月
入所時年齢 ( )歳( )か月 性別 1.男性 2.女性
アレルギーの
種類と症状
(該当すべてに○)
1.食物アレルギー・アナフィラキシー
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
3.アトピー性皮膚炎
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
5.アレルギー性鼻炎
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
2.気管支ぜん息
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
4.アレルギー性結膜炎
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
6.その他( )
確認した年齢:( )歳( )か月
確認時の症状:1つに○ 軽度・中度・重度
具体的なアレルゲン
確定診断 1.受けている 2.受けていない
エピペン®の処方 1.処方あり 2.処方なし
定期的な診断 1.受けている 2.受けていない
アレルギーへの
対応方法
アレルギーの
確認状況
入所・
一時保護
時点
【確認できていた情報】
(具体的にお教えください)
【確認方法】(該当すべてに○)
1.子ども本人への聞き取り
2.保護者への聞き取り
3.児童相談所からの情報提供
4.医療機関への照会
5.学校からの情報提供
6.保育所からの情報提供
7.その他( )
現時点
(本調査時)
【入所後に新たに分かった情報】
1. あり 2. なし
(「1.あり」の場合は具体的にお教えください)
【確認できた理由・きっかけ】
(具体的にお教えください)
入所後の
ショック症状等の
有無
1.特になし
2.発症した
【対応】
アレルギー対応に
おける課題、
工夫・留意してい
ること
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(124ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 124ページ厚生労働省委託事業 「児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究」
アレルギーを有する子どもへの対応に関するアンケート調査
ご協力のお願い
拝啓 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
本アンケート調査は、弊社(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)が、厚生労働省の委託を受け、
「児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究」の一環として実施するものです。
一時保護や児童養護施設等に措置される子どもの中には、重篤なアレルギーを有する子どもも含まれており、職
員は子どものアレルギー特性について十分に理解して対応することが必要です。そのため、職員に対し、アレルギ
ーに関する正しい知識や基本的な対処方法についての情報を周知し、常にその認識を喚起させていくことが求め
られていることから、本調査研究において、施設等職員のアレルギー対応に関する共通認識を深め、組織的な対応力の
向上に寄与することを目的とした「児童養護施設等におけるアレルギー対応ガイドライン」(以下「ガイドライン案」という)を
作成いたします。
本調査は、ガイドライン案の作成に向け、一時保護や児童養護施設等への措置や施設におけるアレルギー対応に
関する実態把握、課題の整理、また児童相談所や施設が行っている工夫、取組み事例を把握すること、そして子ど
もが安全で健やかに成長できる環境づくりのための方策等を検討する関連調査研究事業や学術研究での分析等に
活用することにより、児童福祉の質の向上・充実に寄与する基礎資料とすることを目的として実施いたします。
皆様方のご回答の一つ一つが極めて有用なものとなります。ご多用中誠に恐縮ではございますが、本調査研究事
業の趣旨をご理解いただき、ご協力を頂けますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
◆◇ご回答にあたってのお願い◇◆
ご回答は、選択肢に○をつけていただく場合と、数字や具体的な内容をご記入いただく場合があります。設問文の注意書きに従って
ご回答ください。
特段の断りがない限り、令和2年 10 月 1 日現在の状況についてお答えください。難しい場合は、把握している直近の状況でお答
えください。
ご回答いただいた内容は、全て統計的に処理しますので、個々の調査票のご回答が外部に知られることはありません。
ご回答済みの調査票は、令和2年 11 月 20 日(金)までに、同封の返信用封筒(切手不要)にてご返送ください。
電子ファイル(Word)でのご回答を希望される方は、下記お問い合せ先(arerugi2020@murc.jp)にご連絡ください。調査
票のデータをお送り致します。
◆本調査に関するお問い合わせ先
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
政策研究事業本部 研究開発第 2 部 担当 八木、山田
E-mail:arerugi2020@murc.jp TEL:06-7637-1436
※ テレワーク推奨によりお電話に出られない可能性がございますため、恐れ入りますがメールにてお問い
合わせいただきますようご協力をお願いいたします。
【ご記入いただきました個人情報等の取扱について】
※ ご記入いただいたお名前、Eメールアドレス等、ご回答者個人が特定できる情報(以下、「個人情報」という)は、調査目的以外には使用いたしません。
※ また、個々のご回答内容が、ご承諾なく他に知られることはございません。
※ お預かりした個人情報は、当社の「個人情報保護方針」及び、「個人情報の取り扱いについて」<http://www.murc.jp/corporate/privacy>に従い適切に取扱
います。入力・集計作業等のために預託する場合には、十分な個人情報保護水準を備えた業者を選定し、契約等により保護水準を維持するよう管理します。
※ 個人情報のご記入は任意です。個人情報が未記入であっても、ご回答が集計から除外されることはありません。
※ お預かりしている個人情報の開示、削除等のお申し出、その他のお問い合わせにつきましては、上記<お問い合わせ先>までお願い申し上げます。
資料編 2
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(125ページ)
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変更後 · 125ページ「アレルギーを有する子どもへの対応に関するアンケート調査」
調査票
貴児童相談所名
電話番号 E メール
アドレス
★アレルギー疾患とは・・・
○ アレルギー疾患とは、「本来なら反応しなくてもよい無害なものに対する過剰な免疫反応」によって引き起こされる病気です。
○ アレルギー疾患には、食物アレルギー、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎(花粉
症)、その他金属アレルギーやアナフィラキシーなどの疾患が含まれます。
Ⅰ.アレルギー疾患を有する子どもの状況についてお伺いします
問1 貴児童相談所の一時保護児童・措置児童についてお伺いします。
令和2年9月の児童数
※9/1~30 に新たに
一時保護または措置した児童
うちアレルギー疾患を
有する児童数
うち食物アレルギーを
有する児童数
一時保護児童 ( )人 ( )人 ( )人
上記一時保護以外
の措置児童 ( )人 ( )人 ( )人
計 ( )人 ( )人 ( )人
Ⅱ.アレルギー疾患を有する子どもの措置についてお伺いします
問2 これまでに、子どもの有するアレルギーが原因で、保護や入所等の受入れを断られたことや、措置変更が必要となったケース
はありますか。(1)食物アレルギーと(2)その他のアレルギー疾患について、それぞれお教えください。
(1) 食物アレルギーについて
①受入れを断られたケース 1. ある →②へ 2. ない
②その理由
(「1.ある」を選択した方はお答えください)
(2) その他のアレルギー疾患(※)について
※気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎など
①受入れを断られたケース 1. ある →②へ 2. ない
②その理由
(「1.ある」を選択した方はお答えください)
問3 これまでに、子どものアレルギー疾患を理由として施設等が受け入れのための準備や調整を行うため、入所時期が当初の
予定よりも遅れた等のケースはありますか。(あてはまる番号1つに○)
1. ある → 準備・調整の内容 ( )
2. ない
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(126ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 126ページⅢ.子どものアレルギーに関する情報を把握するための工夫についてお伺いします
問4 子どものアレルギーに関する情報の主な確認先をお教えください。(あてはまる番号すべてに○)
1. 子ども本人
2. 保護者
3. 親戚
4. 保育所・幼稚園
5. 学校
6. 医療機関
7. 保健所・保健センター
8. その他( )
問5 子どものアレルギーに関する情報の確認における課題や難しさを感じる点についてお教えください。(あてはまる番号すべて
に○)
1. 子どもが自身のアレルギーについて説明できない年齢である
2. 子どもが自身の認識や説明能力に不安があり、正しい情報かどうかが分からない
3. 保護者が子どものアレルギー疾患に関する情報を把握していない
4. 保護者から提供された情報が正しくないことがある
5. 保護者が情報提供に協力的でない
6. 緊急保護の場合には、子どもの情報を確認するための調査時間がとれない
7. 緊急保護の場合には、児童相談所との情報共有のために十分な時間がない
8. 個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、関係機関から積極的な情報提供が得られない
9. その他( )
問6 問 5 で「8. 個人情報に関しての取り決めが厳しいなど、関係機関から積極的な情報提供が得られない」とお答えした方
にお伺いします。積極的な情報提供が得られない関係機関をお教えください。(あてはまる番号すべてに○)
1. 学校
2. 保育所・幼稚園
3. 医療機関
4. その他( )
問7 子どものアレルギーに関する情報を適切に把握するために貴児童相談所で行われている工夫があればお教えください。
Ⅳ.子どものアレルギーについての施設等との情報共有についてお伺いします
問8 子どものアレルギーについて、施設に説明等を行うにあたり、特に注意や配慮をしていることがあればお教えください。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(127ページ)
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変更後 · 127ページ問9 子どものアレルギーについて、措置後に施設等から報告があった事項についてお教えください。(あてはまる番号すべてに○)
1. 新たにアレルギーを有することが判明した
2. 措置前の情報と事実の相違があった
3. アナフィラキシーショックなど、アレルギー症状が出た
4. その他( )
5. 特になし
Ⅴ.アレルギー対応に関する児童相談所の取組みについてお伺いします
問10 アレルギーのある子どもの措置にあたって、子どもに対する説明や、施設等や里親に特別に配慮していることや支援してい
ることがあればお教えください。
子どもに対する
説明等
施設等への
配慮や支援 等
里親への
配慮や支援 等
問11 子どものアレルギーに関して、貴児童相談所で取り組まれていることがあればお教えください。
問12 アレルギーのある子どもの措置等における課題や必要な施策等があれば、ご意見等をお聞かせください。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(128ページ)
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変更後 · 128ページアンケートは以上です。ご協力ありがとうございました。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(129ページ)
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変更後 · 129ページ令和2年度厚生労働省委託事業
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究
児童養護施設等におけるアレルギー対応 ガイドライン(案)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(131ページ)
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変更後 · 131ページ< 目 次 >
第1章 はじめに ________________________________________________ 1
1. 本ガイドライン(案)について ________________________________________ 1
(1) 本ガイドライン(案)の目的__________________________________________________ 1
(2) 施設等に入所する子どものアレルギーの状況 ________________________________________ 1
2. 本ガイドライン(案)の構成 ________________________________________ 2
(1) 施設等の特性に応じたアレルギー対応に焦点をあてて作成 _______________________________ 2
(2) 特に配慮や特別な対応が求められる「食物アレルギー」を中心に構成 ________________________ 2
第2章 アレルギーに関する基礎知識 ____________________________________ 3
1. アレルギーとは何か ______________________________________________ 3
(1) アレルギー疾患とは________________________________________________________ 3
(2) 主なアレルギー疾患の特徴と基本的な対応 ________________________________________ 3
2. 緊急時対応 __________________________________________________ 6
(1) アナフィラキシーの症状と緊急対応 ______________________________________________ 6
(2) アドレナリン自己注射薬(エピペン®)について ______________________________________ 6
第3章 食物アレルギー ____________________________________________ 9
1. 食物アレルギーに関する基礎知識 _____________________________________ 9
(1) 食物アレルギーの診断 _____________________________________________________ 9
(2) 「子どもの年齢」による原因食物の違い ___________________________________________ 9
2. 施設等における食物アレルギー対応の基本的な考え方 ________________________ 10
(1) 子どもの「安全」「安心」を最優先に考える ________________________________________ 10
(2) 子どもの健やかな育ちを支えるために適切な食事提供を行う _____________________________ 10
(3) 施設等の特性に応じた対応を行う _____________________________________________ 10
(4) 親権者等に説明し、同意を得る ______________________________________________ 11
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(132ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 132ページ第4章 施設等における食物アレルギー対応の取組み _________________________ 12
1. 医師の診断に基づき施設での対応方針を決定 & 定期的な受診・対応の見直しを行う ___ 12
(1) 食物アレルギーを有する可能性のある子どもは、早期に受診する __________________________ 12
(2) 定期的に受診し、医師の診断・指導を踏まえて施設での対応方針を見直す ___________________ 12
(3) 生活管理指導表等を活用し、医師の診断及び指導内容を共有する _______________________ 12
2. 組織として必要な対応を明確にし、その対応ができる体制を構築する ________________ 15
(1) 全職員での対応を原則とした、組織としての仕組みづくり _______________________________ 15
(2) 関係機関との連携 _______________________________________________________ 15
(3) 研修の実施(事故防止及び緊急時対応等) _____________________________________ 15
3. 子どものアレルギーについて、入所時に少しでも多く、かつ確実な情報が収集できるよう工夫する 18
(1) 確認すべき事項を可視化し、関係機関とも共有する__________________________________ 18
(2) アレルギーの有無だけでなく、内容や程度、症状等についても確認する _______________________ 18
(3) 子ども本人や親権者等からの聴き取りによる情報は、「正確さ」に留意する ____________________ 19
(4) 情報の「精度」を含めて共有する ______________________________________________ 19
4. 施設等での食事提供は「安全」を最優先・大前提とし、慎重に行う _________________ 20
(1) アレルギーの有無がわからない・未食である子どもには、慎重に対応する ______________________ 20
5. 子ども自身の理解も大切にするための「教育」も意識して行う ____________________ 21
(1) アレルギーを有する子ども自身の理解と自らを守る力・習慣を育む __________________________ 21
(2) 周りの子どもの理解や納得も大切にする _________________________________________ 21
6. 親権者等への説明・同意、経過報告を行う _______________________________ 21
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(133ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 133ページ第1章 はじめに
1. 本ガイドライン(案)について
(1) 本ガイドライン(案)の目的
児童養護施設等※(以下、「施設等」という。)に入所する子どものアレルギー対応については、これまで
自治体や施設等において独自のアレルギー対応マニュアルを整備するなど、各自治体や施設等での取組みに
委ねられてきました。しかし、社会的養護を必要とする子どもも増えている中、施設等が子どもにとって基本的
な生活の場として、安全で健やかに成長できる環境であることがより一層求められるようになってきており、施設
等におけるアレルギー対応についても、改めてその重要性を認識し、組織的な対応力の向上などに取り組むこ
とが必要となっています。
そこで、施設等におけるアレルギー対応の基本的な考え方や注意点、また各施設での取組みなどを紹介す
る「児童養護施設等におけるアレルギー対応ガイドライン(案)」(以下、「ガイドライン(案)」という。)を
作成しました。施設現場においてアレルギー対応に関する具体的な方針やマニュアル等を作成する際の参考
としてください。
※児童養護施設等:乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、
自立援助ホーム、ファミリーホーム、一時保護所、里親
(2) 施設等に入所する子どものアレルギーの状況
本ガイドライン(案)を作成するにあたり、全国の施設等を対象としたアンケート調査を実施しました。これ
によると、入所または保護を行っている子どもの 19.3%がアレルギーを有しており、うち食物アレルギーを有する
子どもは 5.4%いることが確認されました。
公益財団法人日本学校保健会「平成 25 年度学校生活における健康管理に関する調査事業報告書
(2014 年)」によると、平成 16 年度と比較して「食物アレルギーの罹患率が 2.6%から 4.5%に約 1.7
倍、アナフィラキシーが 0.14%から 0.48%に約 3.4 倍に大きく増加している」との結果が報告されています。
これらのことから、アレルギーを有する子どもは今後も増えていくと推察され、子どもにかかわる施設等における
アレルギー対応はますます重要になってくると考えられます。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(134ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 134ページ2. 本ガイドライン(案)の構成
(1) 施設等の特性に応じたアレルギー対応に焦点をあてて作成
アレルギーについての知識や対応については、厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン
(2019 年改訂版)」(以下、「保育所ガイドライン」という。)で整理されています。そのため、保育所ガイド
ラインを併用して活用いただくことを前提とし、本ガイドライン(案)は、施設等の特性を踏まえた考え方や最
低限必要と思われる知識を中心とした内容としています。
【表 1】 施設等の特性
〇 入所している子どもの年齢が施設によって異なる
また、施設等種別によっては、乳幼児から 18 歳以上まで幅広い年齢の子どもが入所する施設もあり、
子どもの年齢に応じた対応が必要である
〇 緊急一時保護の場合など、入所にあたって子どもの情報が十分でない、または不確かである場合も多い
〇 入所直後から食事の提供を行う必要がある
〇 子どもにとっては、家庭に代わる「生活」の場である
〇 施設により、調理の環境や調理員の配置の有無に違いがあることに加え、栄養士、看護師等、専門職
の配置の有無や施設の定員規模、職員の配置基準が異なるなど、職員体制等が多様である
また、小規模ユニットケアやグループホーム、ファミリーホームなどでは、直接処遇職員等が調理を行ってい
る場合も多く、同じ施設種別であっても、施設により運営形態が異なる
〇 家庭復帰を前提とした子どもや将来的に施設等から自立を目指す子どもなど、施設等退所後のそれぞ
れの生活を見据えた対応が必要である
(2) 特に配慮や特別な対応が求められる「食物アレルギー」を中心に構成
重篤なアレルギー症状であるアナフィラキシーを起こす要因は様々ですが、乳幼児期に起こるアナフィラキシ
ーは食物アレルギーに起因するものが多くなっています。重篤な食物アレルギーがある場合にはそのことが生命
にかかわる要因になり得るため、食物アレルギーを有する子どもには除去食や代替食などの特別な対応が必
要となります。
特に施設等においては、入所にあたり子どもの疾患や健康上の情報が少ない、または曖昧な中で食事の
提供を始めなくてはならないことが多いため、食物アレルギーについての理解に基づく日々の対応や、アナフィラ
キシーを起こした場合などの緊急時への備えが重要になります。
本ガイドライン(案)は、施設等における食物アレルギー対応の重要性を意識し、食物アレルギーに関する
対応を中心とした構成としています。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(135ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 135ページ第2章 アレルギーに関する基礎知識
1. アレルギーとは何か
(1) アレルギー疾患とは
アレルギー疾患とは、「本来なら反応しなくてもよい食べ物やダニ、花粉などに対する過剰な免疫反応」ととら
えることができます。施設等において対応が求められる代表的なアレルギー疾患には、食物アレルギー、アナフィ
ラキシー、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などがあります。
(2) 主なアレルギー疾患の特徴と基本的な対応
① 食物アレルギー・アナフィラキシー
食物アレルギーは、特定の食物を摂取した後に、皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身に生じる症状のこと
をいいます。
また、アナフィラキシーは、アレルギー反応の中でも、皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状などが複数同時
にかつ急激に出現した状態をいい、その中でも血圧が低下し、意識レベルの低下を来すような場合を、「アナフ
ィラキシーショック」とよび、直ちに対応しないと生命にかかわる重篤な状態です。
※ 食物アレルギー・アナフィラキシーに関する詳細や、施設等における対応については、第3章以降で紹
介します。
② 気管支ぜん息
気管支ぜん息は、発作性にゼーゼーまたはヒューヒュー(喘鳴)という呼吸をして、咳込みや呼吸困難を起
こす疾患です。こうした喘鳴などの症状は、ほこりの中のダニ、動物の毛などのアレルゲンに対するアレルギー反
応により、気道での炎症が生じた結果、冷気や運動、ウイルス感染などいろいろな刺激を受けると、気道が狭
くなって、起こります。(気道とは、肺で酸素を取り込む肺胞まで空気を届ける道=気管支のことです。)
【「気管支ぜん息」の基本的対応】
○ 気道の炎症を抑えて安定した状態を保つため、予防的な投薬(吸入ステロイド薬などの抗炎症薬)
を行う。医師の指示のもと、症状がなくても毎日続けることが重要
○ 発作時は気管支拡張薬(吸入または内服)の投与を行う。使用方法とタイミングについて医師の指
示を受けておく
○ 発作時の薬がない場合、または薬に反応せず症状が続くか進行する場合は医療機関を受診する
○ 喘鳴や咳込みが強く、呼吸が明らかに苦しそうな時には、救急車を要請する
○ 室内の清掃、寝具を清潔に保つなど、アレルゲンを減らすための室内環境を整備する
③ アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が慢性的に続く疾患です。皮膚のバリア機能低下(外部
の様々な異物が皮膚の中に侵入するのを防いだり、体内の水分の蒸発を防いだりする働きの低下=乾燥肌
といいかえることもできます)と、アレルギー素因が関連し合って増悪します。皮膚の炎症(赤くなること、じくじ
くすること)によって、強いかゆみが生じて、掻くことによって悪化します。乾燥肌 アレルゲンなどの刺激 炎症
痒み 掻く 炎症の悪化 強い痒み 掻きむしる 更なる悪化、という悪循環を起こします。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(136ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 136ページ【「アトピー性皮膚炎」の基本的対応】
○ 悪循環を断つために、炎症を抑えるための塗り薬やスキンケアの保湿剤を医師の指示のもとで適切に
使用する。適切な治療で悪化した状態を脱したら、再度の悪化予防のため、スキンケアと外用薬を継
続する。
○ 定期的に医師の診察を受け、子どもの状態に合った薬の処方を受ける
○ 室内の清掃、寝具を清潔に保つなど、アレルゲンを減らすための室内環境を整備する
○ プールの使用は医師に相談する
○ 紫外線(特に強い日焼け)に配慮し、帽子や日焼け止めの使用などを行う
④ アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、目の粘膜、特に結膜にアレルギー反応による炎症(結膜炎)が起こり、目のか
ゆみや涙目、異物感、目やになどの特徴的な症状を起こす疾患です。原因となる主なアレルゲンとしては、ハ
ウスダストやダニ、動物の毛、スギやブタクサなどの花粉があります。
【「アレルギー性結膜炎」の基本的対応】
○ 抗アレルギー点眼薬の点眼等を行う
○ 子どもが眼をこすったり、叩いたりしないよう、注意する
○ 外出時などに急な痒みや充血を訴える場合には、土ぼこりや花粉などのアレルゲンを水道水でさっと流
す、顔をふく等によって取り除く
○ 室内の清掃、寝具を清潔に保つなど、アレルゲンを減らすための室内環境を整備する
参考)「食物アレルギー」と「アトピー性皮膚炎」
近年、食物アレルギーの「経皮感作」が多いということがわかってきています。
「経皮」とは皮膚からという意味であり、「感作」とは、アレルゲンとなる食物やダニ、ハウスダウト
などに対してアレルギー症状を起こす体質になることであり、「皮膚からアレルゲンが侵入して食
物アレルギーを発症する」ということです。
正常の皮膚であれば、皮膚のバリア機能により、異物が入ってくることはほとんどありませんが、
乾燥や湿疹、傷などがある場合は皮膚のバリア機能が低下しており、そこにアレルゲンが付着す
ると体内に侵入し、アレルギー反応を起こす体質になる可能性があります。そのため、乳児で比
較的重いアトピー性皮膚炎がある場合には、食物アレルギーを持っていることが多いことがわかっ
ています。
経皮感作により新たなアレルギーになることを防ぐためにも、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患
の治療、肌の保湿などのスキンケアを行い、きれいな肌を保つことが大切です。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(137ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 137ページ⑤ アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎とは、鼻からアレルゲンを吸入することによって鼻の粘膜にアレルギー反応による炎症が起
こり、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こす疾患です。原因となるアレルゲンは、アレルギー性結膜
炎とほぼ同じで、ダニやハウスダストなどの通年性のものと、花粉など季節性のものがあります。
【「アレルギー性鼻炎」の基本的対応】
○ くしゃみ、鼻水、鼻づまりがいつまでも止まらない、いびきをかいている(ひどいときは無呼吸症状がみら
れる)、いつも口を開いているなど強い鼻づまりの状態が続いている場合には、早めに受診する
○ 室内の清掃、寝具を清潔に保つなど、アレルゲンを減らすための室内環境を整備する
○ 花粉症の場合には、花粉の飛散が多い日は外出を避ける、メガネやマスクを使用する、花粉を払って
入室する、外干ししないなど、できるだけ部屋に花粉を持ち込まない
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(138ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 138ページ2. 緊急時対応
(1) アナフィラキシーの症状と緊急対応
「原因食物を食べた(食べた可能性がある)」「急激に進行するアレルギー症状がある」場合で、緊急性の
高い症状(下表参照)が一つでもみられた時には、アドレナリン自己注射器(エピペン®:後述)の使用や
119 番通報による救急車の要請など、速やかな対応をとることが求められます。
【表 2】 緊急性の高い症状
消化器の症状 呼吸器の症状 全身の症状
・ 繰り返し吐き続ける
・ 持続する強い(我慢できない)
腹痛
・ のどや胸が締めつけられる
・ 声がかすれる
・ 犬が吠えるような咳
・ 持続する強い咳込み
・ ゼーゼーする呼吸
・ 息がしにくい
・ 唇や爪が青白い
・ 脈を触れにくい・不規則
・ 意識がもうろうとしている
・ ぐったりしている
・ 尿や便をもらす
出典:一般社団法人 日本小児アレルギー学会
(2) アドレナリン自己注射薬(エピペン®)について
① エピペン®とは
エピペン®とは、医療機関外でアドレナリンを自己注射するための薬剤で、アナフィラキシーが現れた時に使
用し、医師の治療を受けるまでの間、症状を一時的に和らげるための、緊急時の補助治療剤です。エピペン®
には以下のような作用があり、速やかに効果が現れ、アナフィラキシーのすべての症状を和らげます。
【表 3】 エピペン®の作用例
○ 心臓の動きを強くして、血圧をあげる
○ 血管を収縮して血圧をあげる
○ 皮膚の赤み(紅斑)やのどの腫れ(喉頭浮腫)を軽減する
○ 気管支を広げて、呼吸困難を軽減する
出典:独立行政法人 環境再生保全機構 「ぜんそく予防のために食物アレルギーを正しく知ろう(第2版)」(2016 年)
その持続効果は 20 分程度であり、更なる治療が必要になることもあるため、緊急時にはエピペン®を使用
したうえで速やかに救急車を要請し、医療機関にて診療を受けることが必要です。
なお、エピペン®は、医師が患者の既往歴や原因食物、体重などを考慮して患者に処方するものであり、施
設として所有しておくことはできません。
注意)エピペン®を使用できるのは、体重 15 ㎏以上の場合のみ
エピペン®0.15mg は体重 15kg~30kg の方に使用できる製剤となっており、15kg 未満では
過量投与になるため、使用することはできません。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(139ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 139ページ② エピペン®の使用
保育所ガイドラインでは、「保育所において、乳幼児がアナフィラキシーショックに陥り生命が危険な状態にあ
る場合には、居合わせた保育所の職員が、ガイドラインにおいて示している内容に即して、自ら注射できない子
ども本人に代わってエピペン®を使用(注射)しても構わない」と記載されています。
施設等においても、エピペン®を処方されている子どもがいる場合には、子どもにアナフィラキシー等の緊急性
の高い症状が起きたときに、職員がエピペン®を適切に使用できるよう、日頃から使用方法の研修を行うなどの
備えをしておくことが重要です。
③ エピペン®の保管方法
エピペン®は、使用前後に注射針が見えない、安全性の高い注射針一体型の注射器です。
エピペン®は、「いつでも使えるように」「安全かつ適温の場所で」、保管しておくことが重要です。
<エピペン®の保管における留意事項>
○ いつでも使えるようにしておく
・施設で預かる場合には、すぐに取り出せるところに保管し、全職員で保管場所を共有しておく
・子どもが携帯する場合は保管場所を把握し、施設職員がいつでも使用できるようにする
・通学時など、食事を伴う外出をする際には必ず携帯する(携帯させる)
※夏場は保冷バックに入れるなど、30℃以上にならないようにする
・使用期限が切れていないか、薬液の変色や沈殿物がないかを定期的に確認しておく
○ 安全かつ適温の場所に保存する
・幼児の手の届かないところに保存する
・15~30℃での保存が望ましい(冷蔵庫には入れてはいけません)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(140ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 140ページ④ エピペン®の使用方法
エピペン®の使い方は以下の通りですが、緊急時に確実に使用するためには、繰り返し練習をしておくことが
重要です。エピペン®の使用方法についての説明動画や練習用トレーナーもあります。医師にも相談しながら、
しっかりと研修等を行っておきましょう。
【図 1】 エピペン®の使用方法
出典:独立行政法人 環境再生保全機構 「ぜんそく予防のためのよくわかる食物アレルギー対応ガイドブック」(2014 年)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(141ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 141ページ第3章 食物アレルギー
1. 食物アレルギーに関する基礎知識
(1) 食物アレルギーの診断
食物アレルギーは、「特定の食品によって症状が誘発されること」、それが「免疫学的な機序を介する可能
性があること」で診断します。そのため、「症状の確認」と「詳細な問診」を行い、特定の食品が同定され、血液
検査等でその食品に関する特異的 IgE 抗体等免疫機序が証明された場合に診断されますが、同定が難し
い場合等には「食物経口負荷試験」によって診断されます。
なお、血液検査は陽性であっても食べて症状が出ない場合もあり、このような場合は食物アレルギーとは診
断されません。
<食物経口負荷試験とは>
○ 食物経口負荷試験とは、アレルギーの原因と考えられる食物を試験的に摂取し、それに伴う症状が現
れるかどうかを確認する試験です。
○ この試験により、アレルギーの原因となる食物の決定や、一定期間除去をしてきた食物を食べられるよ
うになっているかどうかの判断、全く食べられないのか、どのぐらいの量であれば食べられるのか、重い症状
が現れるかの確認などが行われます。
○ アナフィラキシーを生じることもあるため、必ず医師が十分に安全対策を講じたうえで検査を実施しま
す。
(2) 「子どもの年齢」による原因食物の違い
乳幼児期では、鶏卵、牛乳、小麦が多く、これらの食物アレルギーは成長に伴って治っていく(食べられるよ
うになる)ことが知られています。一方で、年長児以降に発症する甲殻類、ソバ、果物などは治ることが少なく、
基本的に除去による対応が必要となります。このように、年齢や食品によって経過が違うため、定期的に医師
の診断を受ける必要があります。
【表 4】 新規発症の原因食物 N=1,706
0 歳
(884)
1歳
(317)
2,3歳
(173)
4-6 歳
(109)
7-19 歳
(123)
≧20 歳
(100)
1 鶏卵
57.6%
鶏卵
39.1%
魚卵
20.2%
果物
16.5%
甲殻類
17.1%
小麦
38.0%
2 牛乳
24.3%
魚卵
12.9%
鶏卵
13.9%
鶏卵
15.6%
果物
13.0%
魚類
13.0%
3 小麦
12.7%
牛乳
10.1%
ピーナッツ
11.6%
ピーナッツ
11.0% 鶏卵
小麦
9.8%
甲殻類
10.0%
4 ピーナッツ
7.9%
ナッツ類
11.0% ソバ
鶏卵
9.2%
果物
7.0%
5 果物
6.0%
果物
8.7%
ソバ
8.9%
出典:今井孝成、杉崎千鶴子、海老澤元宏 消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業」
平成 23 年 即時型食物アレルギー全国モニタリング調査結果報告 アレルギー.2016:65:942-946
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(142ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 142ページ2. 施設等における食物アレルギー対応の基本的な考え方
(1) 子どもの「安全」「安心」を最優先に考える
アナフィラキシーなどの重篤な症状は子どもの生命にかかわります。そのため、施設等では子どもの安全・安
心の確保を最優先とした取組みを行うために、以下の原則を踏まえたが対応が求められます。
○ 全職員を含めた関係者の共通理解のもとで、組織的に対応する
○ 子どもの入所に際して、アレルギーに関する情報の収集に努める
○ 医師の診断と指導の下で対応を行う
○ 除去していた食品の解除の判断も医師の指導に基づき行う
○ 安全に配慮した食事の提供を行うための、調理室の設備や人的環境などの環境・体制整備等を行う
○ アナフィラキシー症状が発生した時に、全職員が迅速・適切な対応ができるための準備をしておく
○ 地域の専門的な支援、関係機関との連携のもとで対応の充実を図る
(2) 子どもの健やかな育ちを支えるために適切な食事提供を行う
施設等における食物アレルギー対応においては、アレルギーの発症を防ぐことを目標としたうえで、子どもの健
全な発育、発達の観点から「不必要な除去が行われないよう」、医師の診断及び指導に基づいた食事の提
供を行うことが重要です。
また、アレルギー対応における献立作成の工夫として、①除去を意識した献立(代替可能な食品の有無
や除去した場合の必要な栄養素を確保するための検討など)、②新規に発症を誘発するリスクの高い食物
の少ない献立、③調理作業を意識した献立(混入を避ける工夫や一般食の調理過程で流用できる工夫
等)について検討します。
加えて、他の子どもたちと共に、おいしく・楽しく食べるための配慮など「食育」を進める観点から工夫をするこ
とで、食事の時間を豊かにすることが求められます。
こうした取組みを進めるにあたっては、施設等に栄養士が配置されている場合には、その専門性を生かした
対応を行います。施設等に管理栄養士や栄養士がいない場合には、地域や関係機関の栄養士等と連携を
図ることを検討します。
(3) 施設等の特性に応じた対応を行う
施設種別により、入所している子どもの年齢や入所期間、職員体制等も様々であるため、各施設等の特
徴を踏まえた食物アレルギー対応が必要です。乳児期の子どもを預かる乳児院と、幼児から 18 歳までの子ど
もがいる児童養護施設では献立の立て方が異なること、調理専門の職員の有無や調理スペースの広さ、混
入を避ける環境の有無などを考慮したうえで、(1) (2)で示した基本的な考え方に即した対応方法を検討し
ます。
なお、一時保護などの短期間の入所の場合には、定期的な受診や継続的な観察は難しいことから、「完
全除去」による対応が基本となります。
また、「通園・通学」をしている子どもの場合には、保育所や学校等に提出する生活管理指導表に基づい
て、給食時の誤食防止などの取組みや、原因食物の1日の摂取量のコントロールなど、保育所・学校等と連
携した対応を行うことが施設等にとっても有効な取組みとなります。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(143ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 143ページ(4) 親権者等に説明し、同意を得る
入所後に新たに治療を必要とする場合や、血液検査や食物負荷試験を受けたほうがよいと診断された場
合など、子どもが医療を受ける際には、親権を行う者又は未成年後見人(以下、「親権者等」という。)に
対して説明して同意を得ることが原則となっています。そのため、児童相談所に確認のうえ、入所時に診察・
治療などの医療行為について包括同意を得ること、その同意書の中にアレルギーに関する治療・検査について
も記載しておくことを心がけましょう。入所後に新たにアレルギーが見つかった場合も同様に説明し、同意を得る
ことが必要です。
なお、親権者等の同意が得られない場合には、親権者等の意向に沿った場合に客観的に見て明らかに児
童に不利益を与えると考えられる場合には「不当に妨げる行為」に該当するものとして、施設長等が監護措
置をとることは可能です。ただし、「検査や治療による後遺症を心配して拒否する場合には、不当に妨げること
にならない可能性もあることから、医師の意見等を踏まえて不当な主張であるか判断するよう留意すること」と
なっており※、親権者等への対応においても医師との連携が不可欠です。
※平成 24 年 3 月 9 日付 厚生労働省通達「雇児総発 0309 第1号『児童相談所長又は施設長等による監護
措置と親権者等との関係に関するガイドライン』について」
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(144ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 144ページ第4章 施設等における食物アレルギー対応の取組み
前章の2「施設等における食物アレルギー対応の基本的な考え方」を踏まえた、施設等での食物アレルギー
に関する具体的な取組みは次の通りです。
1. 医師の診断に基づき施設での対応方針を決定 & 定期的な受診・対応の見直しを行う
(1) 食物アレルギーを有する可能性のある子どもは、早期に受診する
食物アレルギーの有無や対応に関する判断には、医師による診断・指導が必要です。また、入所時などの
一時的なものでなく、継続してアレルゲンである食物の除去を行う場合にも、「医師が必要と認めたものだけを
必要な時期だけ除去する」ための診断・指導が必要です。
そのため、アレルギーを有する可能性がある子どもを受け入れた場合には、早期に医師の診断を受け、診断
結果と指導を踏まえたうえで、施設で提供する食事や生活上の配慮についての方針を決定することになります。
なお、特に、強い症状がみられるなど重篤なアレルギーが懸念される場合は、その子どものかかりつけ医や施
設の嘱託医に相談してください。
(2) 定期的に受診し、医師の診断・指導を踏まえて施設での対応方針を見直す
食物アレルギーへの対応は、子どもの年齢によっても違いがあります。また、過去にアレルギー症状がみられた
場合でも、成長に伴い食べられるようになっていく可能性もあるため、アレルギーを有するまたはアレルギーを有
する可能性のある子どもについては、定期的な受診により、除去食の見直しなど、子どもの状況に応じた対応
に変えていくことが求められます。1年に1回以上は受診をし、子どもの状況を確認しましょう。
(3) 生活管理指導表等を活用し、医師の診断及び指導内容を共有する
医師の診断結果、指導内容を踏まえた対応を施設等で行うために、職員間で医師からの情報を確実に
共有することが必要です。
保育所ガイドラインや「学校給食における食物アレルギー対応指針」では、医師が記入する「保育所におけ
るアレルギー疾患生活管理指導表」「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」に基づく対応を必須とし
ています。施設等の子どもが保育所や学校において、生活管理指導表を用いた対応をしている場合には、記
載内容や保育所・学校での対応を自施設での対応の参考にすることが考えられます。
また、生活管理指導表を保育所や学校と共有していない場合にも、生活管理指導表等を活用することで、
医師からの診断及び指導内容を施設において組織全体で共有して適切な対応を行うことが考えられます。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(145ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 145ページ<施設等で生活管理指導表を活用する場合>
□ 医師に作成依頼をするにあたり、子どもが医療を受けることについての親権者等の同意を得ておく
□ アレルギーにより、特別な配慮や管理が必要な子どもを対象として、医師に作成を依頼する
□ 医師が作成した生活管理指導表をもとに、施設等での生活における配慮や管理、食事の具体的な
対応について施設内で協議し、対応を決める
*「生活上の留意点」の C 欄に記載がある場合には特に厳しい管理が必要となるため、施設で必要な
対応を医師に確認し、対応が難しい場合には児童相談所に相談しましょう。
□ 生活管理指導表「病型・治療」C 欄に除去の記載があり、保育所や学校では完全除去を実施する
ものの、施設等では一定量の摂取が可能な食品がある場合には、目安となる量について医師からの
指示を得たうえで、献立作成の参考にするとともに、該当食品の提供を行うことが可能かどうかの検討
を行う
【図 2】 保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表
出典:厚生労働省 「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」(2019 年度改訂版)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(146ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 146ページ【図 3】 学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)
出典:公益財団法人 日本学校保健会ホームページ 「学校生活管理指導表(令和元年度改訂)」
【表】学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)
名前 (男 ・ 女) 年 月 日生 年 組 提出日 年 月 日
※この生活管理指導表は、学校の生活において特別な配慮や管理が必要となった場合に医師が作成するものです。
★保護者
A 食物ア レルギ ー 病型(食物ア レルギ ー あり の場合のみ記載 ) A 給食 電話:
1.即時型 1.管理不要 2.管理必要
2.口腔アレルギー症候群
3.食物依存性運動誘発アナフィラキシー B 食物・食材を扱う授業・活動
1.管理不要 2.管理必要 ★連絡医療 機関
B アナフ ィラ キ シ ー 病型(ア ナフ ィラ キ シ ー の既往あり の場合のみ記載) 医療機関名:
1.食物 ) C 運動(体育・部活動等)
2.食物依存性運動誘発アナフィラキシー 1.管理不要 2.管理必要
3.運動誘発アナフィラキシー
4.昆虫 ( ) D 宿泊を伴う校外活動
5.医薬品 ( ) 1.管理不要 2.管理必要 電話:
6.その他 ( )
E 原因食物を除去す る場合により厳しい除去 が必要な も の
C 原因食物・除去根 拠 該当する食品の番号に○をし、かつ《 》内に除去根拠を記載
1.鶏卵 《 》 [除去根 拠] 該当するもの全てを 《 》 内に記載
2.牛乳・乳製品 《 》 ① 明らかな症状の既往 ② 食物経口負荷試験陽性
3.小麦 《 》 ③ IgE抗体等検査結果陽性 ④ 未摂取 鶏卵 :卵殻カルシウム 記載日
4.ソバ 《 》 ( )に具体的な食品名を記載 牛乳 :乳糖・乳清焼成カルシウム
5.ピーナッツ 《 》 小麦 :醤油・酢・味噌
6.甲殻類 《 》 ( ) 大豆 :大豆油・醤油・味噌 年 月 日
7.木の実類 《 》 ( すべて・クルミ・カシュー・アーモンド ) ゴマ :ゴマ油 医師名
8.果物類 《 》 ( ) 魚類 :かつおだし・いりこだし・魚醤
9.魚類 《 》 ( ) 肉類 :エキス ㊞
10.肉類 《 》 ( )
11.その他1 《 》 ( ) F その他の配慮・管理事 項(自 由記述) 医療機関名
12.その他2 《 》 ( )
D 緊急時に備えた処方薬
1.内服薬(抗ヒスタミン薬、ステロイド薬)
2.アドレナリン自己注射薬(「エピペン®」)
3.その他 ( )
★保護者
A 症状のコ ント ロー ル状 態 A 運動(体育・部活動等) 電話:
1.良好 2.比較的良好 3.不良 1.管理不要 2.管理必要
B-1 長期管理薬(吸入) B 動物との 接触やホコ リ等の舞う環 境での活 動
1.ステロイド吸入薬 ( ) ( ) 1.管理不要 2.管理必要 ★連絡医療 機関
2.ステロイド吸入薬/長時間作用性吸入ベータ刺激薬配合剤 ( ) ( ) 医療機関名:
3.その他 ( ) ( ) C 宿泊を伴う校外活動
1.管理不要 2.管理必要 電話:
B-2 長期管理薬(内服 )
1.ロイコトリエン受容体拮抗薬 ( ) D その他の 配慮・管理事項( 自由記述 )
2.その他 ( ) 記載日
B-3 長期管理薬(注射 ) 年 月 日
1.生物学的製剤 ( ) 医師名
㊞
C 発作時の対応
1.ベータ刺激薬吸入 ( ) ( ) 医療機関名
2.ベータ刺激薬内服 ( ) ( )
薬剤名
投与量/日
投与量/日
薬剤名
薬剤名
※本欄に○がついた場合、該当する食品を使用した料理に
ついては、給食対応が困難となる場合があります。
病型・治療 学校生活上の留意点
(原因
ア
ナ
フ
ィ
ラ
キ
シ
ー
食
物
ア
レ
ル
ギ
ー
(
あ
り
・
な
し
) (
あ
り
・
な
し
)
すべて ・ クルミ ・ カシュー ・ アーモンド
/
【
緊
急
時
連
絡
先
】
すべて ・ エビ ・ カニ
【
緊
急
時
連
絡
先
】
(
公
財
)
日
本
学
校
保
健
会
作
成
学校生活上の留意点病型・治療
気
管
支
ぜ
ん
息
(
あ
り
・
な
し
)
薬剤名
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(147ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 147ページ2. 組織として必要な対応を明確にし、その対応ができる体制を構築する
(1) 全職員での対応を原則とした、組織としての仕組みづくり
施設として特別な管理・配慮が必要なアレルギーについては、その特徴や症状を全職員が理解し、どのよう
な職員体制時においても、施設としての方針を踏まえた組織的対応が行えるようにしておく必要があります。
子どものアレルギーに関する情報について、どの場面で共有するか、どの書類で管理するか、共有・記録して
おくべき情報は何かについてあらかじめ定めておくことが重要です。食事については、献立作成の方針、調理工
程の整理、提供時の配慮工夫などについて施設としてのマニュアルを整備し、基本的な役割分担などを明確
にしておきます。アレルギーを有する子どもが入所した場合には、マニュアルに基づいた具体的な対応を検討し、
確認した方法、手順等について、全職員が共通理解をもって対応できるよう、認識の共有を図ります。
(2) 関係機関との連携
食物アレルギーへの適切な対応を行ううえでは、施設等における体制整備等を行うとともに、医療機関、消
防機関※をはじめとした専門機関や地域の様々な機関の専門職との緊急時対応や資質向上等について、連
携体制の構築を平時から行っておくことが望まれます。こうした連携を進めていくにあたっては、自治体の支援が
重要となることから、自治体の施設等の担当者や施設等の食事提供の指導担当部局とアレルギー対応に関
する情報共有を行います。特に対応が難しいケースを抱えている場合には、自治体の施設等の担当者等と
子どもの疾患状況や施設での対応状況について共有しておくことが重要です。
特に、施設に管理栄養士・栄養士が配置されていない場合には、献立作成や食事提供にあたっての具体
的な配慮等について、自治体の施設等の担当者や関係機関(地域の保健センターや保健所等)からの支
援を受けることができるよう、日頃から連携体制を構築しておくことが求められます。
※ 消防機関との具体的な連携方法としては、
○エピペン®を所持する児童の在席に関する情報を共有する
○食物アレルギー事故での救急車要請時に施設等から伝える内容を確認する
○食物アレルギー事故での救急車乗車時に救急隊員へ提供する資料等を確認する
○救急対応の研修会において指導や助言を受ける
などが考えられます。
(3) 研修の実施(事故防止及び緊急時対応等)
誤食などの事故防止対策を講じていても、想定していなかった子どもの行動などから、原因食品を口にして
しまうことがあるかもしれません。また、これまで問題なく摂取していた食品でアレルギー反応が出る場合もありま
す。
そのため、事故防止のための取組みや緊急時の対応については、マニュアルや実施計画を作成するだけで
なく、職員の共通理解の促進と症状発生時や緊急時の対応方法の習熟のために、施設内での研修や訓練
を行うことが重要です。特に、緊急時の症状のチェック、救急車要請の判断、またエピペン®の利用など、いざと
いうときに職員が連携して適切な対応できるようにしておくことが重要です。エピペン®が処方されている子どもが
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(148ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 148ページ入所した場合は、全職員が確実に使用できるように実技を含めた訓練を行うようにします。(食物アレルギー
症状が出た場合の対応については、【図 4】を参照。)
こうした訓練や研修については、日本アレルギー学会が行っている「アレルギー相談員養成研修会」
(2020 年度厚生労働省補助事業)や自治体で行っているものなど、福祉職も参加している研修もありま
すので、上手に活用しましょう。
【図 4】 食物アレルギー症状が出た場合のフローチャート
出典:独立行政法人 環境再生保全機構 「ぜんそく予防のために食物アレルギーを正しく知ろう(第2版)」(2016 年)
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(149ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 149ページ<対応のポイント>
○ 症状の緊急性を判断し、それに応じた対応を行う(赤色→黄色→青色の順で確認)
○ エピペン®が処方されている場合は、迷ったらエピペン®を使用する
○ 症状は急激に変化する可能性があることを意識しておく(症状が軽いからといって安心しない)
○ 症状が改善するまで、少なくとも5分ごとに繰り返し注意深く症状を観察する
【表 5】 119 番通報の基本
★119 番通報は、この順で、あわてずに、ゆっくりと、正確に
○ 救急であること
○ 施設の住所、施設名 (救急車に来てほしい場所)
○ 「いつ」「誰が」「どうして」「どのような状態なのか」
・エピペン®の使用の有無を伝えること
・「誰が」は、子どもの年齢、性別、既往(アレルギーの有無など)を説明
・「状態」は現在の状態と経過を説明
○ 通報者、電話番号
・通報者は自分の名前、立場(施設の職員であること)
また、看護師等の医療職の場合には、そのことも伝える
※ 救急車到着までの時間を確認し、必要に応じて到着までの間の手当てや留意事項等についても
確認しましょう。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(150ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 150ページ3. 子どものアレルギーについて、入所時に少しでも多く、かつ確実な情報が収集できるよう工夫する
【図 5】 子どものアレルギーに関する情報収集(入所時)
(1) 確認すべき事項を可視化し、関係機関とも共有する
子どもが安全に、安心して食事ができるようにするためには、アレルギーの有無や程度に関して正しい情報を
把握することが重要です。
施設等に入所する子どもの場合には、入所に際しての情報が不十分であったり、不確かな場合も多くあり、
施設側はそれを前提として対応せざるを得ません。それでも少しでも多くの情報を把握することで、その分、子
どもが安全に食べられる品目が増え、施設側も安心して食事を提供することができるようになります。
施設等に入所する子どもの情報は、主に児童相談所が子ども本人や親権者等からの聴き取りや関係機
関への確認により収集します。そこで、子どものアレルギーに関して施設として確認してほしい事項を明確にし、
あらかじめ児童相談所や学校、保育所・幼稚園などの関係機関と共有しておくことで、確認すべき情報が確
実にチェックされるようにするなど、関係機関と連携した取組みが必要です。
また、食べられないものだけでなく、普段食べられているものも確認することで、情報が曖昧な中でもできるだ
け確実に食べられる品目を増やしておくようにしましょう。
(2) アレルギーの有無だけでなく、内容や程度、症状等についても確認する
食物アレルギーがある場合でも、子どもによってその程度は異なります。そのため、アレルギーの有無だけでな
く、少しなら食べられるのか、加工食品であれば問題ないかなどについても、できるだけ確認するようにしましょう。
また、それらの情報の確実性を見極めるとともに、入所後の対応方針を決定するためにも、医師の診断があ
るか、主治医がいるかについても確認することが必要です。
児童相談所 関係機関
●子どものかかりつけ医等
※特にエピペン®を処方されている場合や
アナフィラキシー症状を起こしたことがある場合
●入所前の学校等の所属機関
→ 「生活管理指導表」の提供依頼
施設等
情報提供依頼
説明・同意
●アレルギーがあるか
●アレルギー症状を起こしたことがあるか
●薬が処方されているか
●「〇〇」は食べたことがあるか
問い合わせ
情報提供依頼
(入所後)
●子どもが医療を受けることについての
説明・同意(+報告)
●〇〇は食べさせたことがあるか
確認
子ども自身保護者
●母子手帳・生活管理指導表等の有無
●かかりつけ医
(アレルギーに関する受診医療機関)
情報収集
確認
提供依頼
説明・同意(入所後)
確認
情報提供
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(151ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 151ページ(3) 子ども本人や親権者等からの聴き取りによる情報は、「正確さ」に留意する
緊急一時保護の場合など、児童相談所からの情報が十分に得られていない場合には、施設から子ども本
人や親権者等に対して、子どものアレルギーについて確認することも必要ですが、その情報が正しいかどうかにつ
いては、慎重な判断が必要です。
子どもや親権者等の話だけでなく、学校や保育所・幼稚園などにも確認のうえで、その情報に基づく対応を
行うようにしましょう。
(4) 情報の「精度」を含めて共有する
保育所や学校におけるアレルギー対応では、「入園(入学)時に、アレルギーにより特別な配慮や管理が
必要な場合には、保護者に申し出てもらう」ことになりますが、施設等の場合には、子どもの状況を保護者
(親権者等)が把握できていない場合や、保護者から情報を得ることが難しいケースも多くあります。また、子
ども自身が自分のことを理解できていない、あるいは正しく説明できない場合も考えられるなど、把握できている
情報が正しくない可能性もあります。そのため、情報の正確さに疑義がある場合には、正確でない可能性のあ
る情報として認識したうえで慎重な対応を行うことが重要です。
★施設側から提供する情報にも「正確さ」を意識することが必要です
施設等については多くの子どもが幼稚園や学校等に通園、通学等を行っていますが、日頃の生
活支援を担う施設の職員は、親権者の代わりに子どもの情報を求められる立場になります。医師の
診察結果など、把握した情報を内部だけでなく外部機関に対しても正確に発信する必要があり、
日頃から子どものアレルギー反応にしっかり着目し、生活監護者として子どもの成長や発達状況を
説明・情報提供できるようにしておきましょう。
また、子どもの措置変更の際や措置解除により、家庭復帰、自立する場合等においては、これま
での生活状況やアレルギーをはじめとした様々な医療情報を次の機関や養育者、子ども自身に対
してきちんと引き継ぐ必要があります。施設等への措置変更を重ねてきた子どもについては、一部の
情報が抜け落ちていたり、引継ぎが十分に行われていない可能性もあります。子どもの成長の記録
とともに、必要な医療情報についても子どもごとに整理し、漏れのないようにしておくことが、子どものそ
の後の生活を保障することに繋がるということを心がけておきましょう。
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(152ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 152ページ4. 施設等での食事提供は「安全」を最優先・大前提とし、慎重に行う
(1) アレルギーの有無がわからない・未食である子どもには、慎重に対応する
施設等では、緊急一時保護やネグレクトにより親権者等から子どもの健康状況等を把握できないなど、子
どもに関する情報が不十分な状況の中で受け入れを行う場合も多くあります。このように情報が不十分であっ
たり、情報が定かではなかったりする子どもについては、子ども本人や保育所・幼稚園や学校への確認を含めて
「問題ない」と判断できたもの、つまり、確実に食べられるものに限定して提供するのが基本です。
確実に食べられるものに限定して食事を提供する際は、子どもの栄養の摂取状況に著しい偏りが生じない
よう、献立作成や食品の種類を工夫するとともに、食べられる食品を増やしていくための検討も必要です。また、
他の子ども達と異なる食事の内容が、子どもにとって精神的な負担となることも考えられることから、精神面への
配慮も求められます。
また、先に述べたようにアトピー性皮膚炎を有する乳児では、食物アレルギーを合併していることが多く、特に
注意が必要です。摂取可能かどうかについて確認できていない食物については、症状が出た場合でも対応が
行える体制のもとで、少量ずつ食べ、アレルギーの有無を確認していくことが必要です。具体的には、夕方や夜
間の摂取は避け、平日の昼食時などの職員の体制が整っている時間帯、医師がいる時、医療機関の受診が
可能な時間帯などに食べることが望ましいです。
誤食で症状が誘発された原因食物の頻度【表6】や、前述の【表4】の新規発症の原因食物を参考に、
上位の 3 品目に特に注意をしてください。
【表 6】 誤食の原因食物 N=1,228
0 歳
(119)
1歳
(280)
2,3歳
(311)
4-6 歳
(265)
7-19 歳
(203)
≧20 歳
(50)
1 鶏卵
49.6%
鶏卵
48.6%
鶏卵
37.0%
鶏卵
40.0%
鶏卵
19.2%
小麦
34.0%
2 牛乳
32.8%
牛乳
34.3%
牛乳
36.3%
牛乳
30.6%
牛乳
17.2%
甲殻類
22.0%
3 小麦
16.8%
小麦
11.4%
小麦
14.1%
ピーナッツ
11.7%
ピーナッツ
16.3%
ソバ
10.0%
4 小麦
9.8%
小麦
11.3% 果物類
魚類
8.0%5 甲殻類
9.4%
出典:今井孝成、杉崎千鶴子、海老澤元宏 消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業」
平成 23 年 即時型食物アレルギー全国モニタリング調査結果報告 アレルギー.2016:65:942-946
児童養護施設等におけるアレルギー対応に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/3,454KB)(153ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 153ページ5. 子ども自身の理解も大切にするための「教育」も意識して行う
(1) アレルギーを有する子ども自身の理解と自らを守る力・習慣を育む
集団生活を送る施設等において、「他の子どもたちと違う」ことをする場合には、その子どもに対しても、周り
の子どもに対してもその理由をしっかりと説明することが重要です。また、子どもは成長とともに施設以外での生
活場面が増えていくため、発達に応じて自身のアレルギーを理解していき、子ども本人が自らの生命を守れる
ようになっていくことが必要です。
周りの子どもたちとなぜ同じものが食べられないのか、それを食べてしまうと自分の身体にどういうことが起きる
のか、もし身体に異変があった場合にはどういう対応が必要となるのかなどについて、子どもの年齢や発達の状
況に応じて理解を促すとともに、生活習慣として獲得していけるよう援助していきます。
小学校等における給食対応では、学校生活管理指導表等による、学校における対応内容について、子ど
もの発達に応じた説明をします。特にエピペン®を保有している場合の取扱いについては、学校・施設・本人が
共通理解のもとに、緊急時に適切な対応ができるようにしておくことが重要です。
また、家庭復帰や一人暮らしなどの自立した生活をする前には、自身のアレルギーに対してどのように向き合
っていく必要があるのか、アレルギーに対応した調理方法や食材チェック、外食時の注意点などについてもしっか
り教えることが必要です。年齢によっては医師の診断・指導を受ける際に子ども本人も同席してもらい、直接
説明を受けられるようにするなど、子ども自身の理解や自らを守る力・習慣を身に付けられるようサポートしてい
くことも、子どもの育ちを支える施設等に求められる役割です。
(2) 周りの子どもの理解や納得も大切にする
子ども同士がお互いを理解し、尊重しながら生活していくうえで、アレルギーを持っていない周りの子どもたち
に対しても、個々の年齢や発達に応じてアレルギーについての理解ができるようにしていくことが重要です。その
子どものアレルギーは何か、それを食べてしまったらどのようなことが起こってしまう可能性があるのか、だからアレ
ルギーのある人に対して絶対にしてはいけないことは何か、そして「気づいたら教えてほしいこと」を含めて理解で
きるよう、わかりやすく説明していく必要があります。
また、周囲の子どもの理解が進むことは、アレルギーを有する子どもの安全な環境の確保にもつながります。
集団生活の中での子どもたちがそれぞれの違いを理解したうえで個々の対応に納得することは、支え合うことの
大切さについても学ぶ機会となることが期待されます。
6. 親権者等への説明・同意、経過報告を行う
第 3 章 2 (4) の通り、子どもが医療を受ける際には親権者等の同意が必要です。施設等におけるアレルギ
ーへの対応は、医師の診断・指導のもとで行うことが原則のため、入所時や新たにアレルギーがわかった時点で、
親権者等に説明のうえ、医療機関にかかることについて同意を得てください。
また、治療経過などについて適宜親権者等に報告し、子どもの状況や対応について共有しておくようにしましょ
う。