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社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)
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変更後 · 1ページ平成23年度 セーフティネット支援対策等事業費補助金
社会福祉推進事業
社会的養護施設等および里親出身者実態調査研究事業
団体名 特定非営利活動法人 ふたばふらっとホーム
平成24年(2012年)3月
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(2ページ)
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変更後 · 2ページ目次
はじめに .......................................................... 3
今回の調査の目的 .................................................. 4
調査対象 .......................................................... 4
調査の実施方法 .................................................... 4
調査結果 .......................................................... 5
【対象者の属性・性別】 ........................................... 5
【回答者の施設種別】 ............................................ 5
【年齢階級】 .................................................... 6
【婚姻状況】 .................................................... 6
【措置期間・措置解除時期・最終学歴】 ............................. 7
【施設職員や里親についてどのように感じていますか】 ................ 8
【施設や里親での生活についてどのように感じていますか】 ............ 10
【社会生活を送るうえで準備が出来たと思いますか】 ................. 11
【施設や里親から社会に出る人のために必要だと思うこと】 ............ 12
【困った時に頼った人】 .......................................... 15
【社会に出て困ったこと】 ........................................ 16
【措置解除後の施設とのかかわり及び自立支援のあり方について】 ...... 18
まとめ(考えられる支援の提言) .................................... 20
付録 ............................................................ 22
個人票自由記述回答抜粋 .......................................... 22
施設等よりの自立支援に関する自由回答抜粋 ......................... 26
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(3ページ)
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変更後 · 3ページはじめに
特定非営利活動法人ふたばふらっとホームの設立趣旨は、里親や養護施設な
どの施設出身者が気軽に立ち寄れ、相談でき自助活動ができる居場所を作ると
ともに、就労 支援など の相談及びコ ミュニケ ーションが苦 手な出身 者に対して 、
人間関係における信頼を高めるためのプログラムに関する事業を展開すること
である。
当法人が上記の趣旨に基づいて活動するために、里親や施設出身者が望んで
いる自立支援のあり方を厚生労働省の若者支援のためのセフティーネット支援
対策等事業費補助金(社会福祉推進事業分)23年度事業としての補助金を受け
て実施することになった。
今回の調査では、里親や施設出身者が行う調査として、設問の要旨は、施設
出身者も参加をして考えたもので、その思いが強く出ている。
しかし、調査のABCも分からない人間の集まりであることから、児童養護
施設・児童自立支援施設・里親会・児童援助ホーム・社会的養護施設出身者の
当事者団体などの関係者にご参加いただき、専門委員会を設置して、委員の
方々からのご意見と、調査に当たっては各種別協議団体のご協力得て調査票の
配布を行った。また、日本大学文理学部教授の井上先生のご尽力によって実施
することが出来た。ここにご協力いただきました皆様方へ心からの感謝をいた
します。
今回の調査結果は、あくまでも各設問項目を単純集計したものを中心として
関係者で協議をした中間発表である。
いずれ、色々なクロス集計を基にした考察や23年8月に出された東京都におけ
る児童養護施設等退所者へのアンケート調査などとの比較研究もしたいと思っ
ている。
NPO法人 ふたばふらっとホーム
理事長 園武友
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(4ページ)
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変更後 · 4ページ今回の調査の目的
社会的養護施設等の出身者が自立することの困難さおよび、自立支援に対す
る要望を調査することによって、出身者への社会的支援のあり方を探るための
基礎資料とすることを目的として調査を行った。
児童福祉法改正により、里親や施設の目的が自立支援とされましたが、18歳
以降の自立支援サービスは、アフターケアの一環として行われているが、しか
し、実際には18歳以降の福祉的サービスが行われないなかで多くの里親や施設
出身者は、家族支援がない限り一人で頑張っているのが現状である。
孤立する若者たちを社会がどう支えるかが大きな課題とされているが、こと
里親や施設出身者においてはなおさらその必要性は高いものであると考えてい
る。一時的な 居場所は もちろん、相 談支援や 具体的サービ スの必要 性の高さは 、
関係者の指摘を待たなくても高いものであると思うが、今回の調査でさらに具
体的な数字として提示できればと考えた。
調査対象
今回の調査の対象は、里親や施設などの出身者で、里親や施設の関係者が連
絡をすることができ、里親や施設からの調査の依頼にこたえていただいた方々
である。
施設出身者でも里親や施設との関係を保っている方々ということになる。こ
のことが今回の調査結果の分析に大きく影響する条件となった。
調査の実施方法
今回の調査は、全国の里親や施設などに調査票を送付し、里親や施設から調
査対象者に依頼をしていただく方法をとった。
調査票の回収については、調査対象者の方から直接お送りいただく方法をと
り、1405票が調査対象者へと配布され、回収された有効回答票は949票であっ
た。配布された調査票に対しての回収率は約67%となり、郵送アンケート調査
としては非常に高い回収率となっており、今回の調査の大きな特徴となってい
る。
この調査の対象者の方々は、里親や施設関係者からの依頼に対して回収率か
らもわかるように誠実に対応をしていただいた。施設や里親との信頼関係が存
在していることは、この結果からも見ることができる。
このような結果から、今回の調査結果については、里親や施設との信頼関係
が継続されている方々で、連絡が取れるという意味では社会的にある程度安定
をしている方々ではないかと推測される。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(5ページ)
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変更後 · 5ページ調査結果
【対象者の属性・性別】
今回の調査対象者の男女比については大きな偏りはなく図1のグラフのとお
りほぼ半々の状態である。
【回答者の施設種別】
今回の調査に回答した方々の施設種別結果は、図2のグラフとなっている。
もともと対象者が多い児童養護施設が全体の77%を占める結果となった。
当初は、施設ごとの調査分析を行う予定であったが、今回の調査では、施設
種別ごとの比較検証をできるまでのサンプル数に届いていないために、今回は
里親や施設出身者の意識調査として、全体でまとめた。
今後、追跡調査などの必要が生じるかと思うが、その際は比較検証ができる
ように、各施 設種別ご とに一定のサ ンプル数 になるように していく 必要がある 。
また、地域ごとの分析にも同様なことが言えるので、今回は全国の里親や施
設出身者で里親や施設との関係を保っている方々の意識調査として分析を進め
た。
図1:性別
図2:施設種別
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(6ページ)
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変更後 · 6ページ【年齢階級】
今回の調査は厚生労働省の若者支援のためのセフティーネット支援対策等事
業費補助金で行ったので主に35歳までが対象となっている。
調査回答者の年齢別分布は、10代8%、20代73%、合計すると81%にな
っている。こ のことか らもわかるよ うに、今 回の調査に回 答いただ いた方々は 、
施設を退所してから10年以内の方が多いという結果となった。
青年期の世代の方が、里親や施設から依頼されたと言え、自由回答も含めて
非常に誠実に回答を寄せているので、回答態度からも自立支援について非常に
関心があることが解った。【婚姻状況】
10代・20代の方が多いのにも関わらず、既婚者が25%を占めていた。男女
比での比較では、既婚者の男性は全体の40.2%、女性は59.3%となっており、
施設職員としての『経験則から』、早く家庭を持って落ち着きたいという意識
があるといわれているが、今回の調査でもそのような傾向が表れていると言え
る。
さらに、女性の方は比較的早く結婚する場合が多いともいわれているが、今
回の調査でも既婚者のうち、20代までの男性が17.2%の比率であることに対し
て、女性は38.2%の割合となっており、若年年齢での既婚者の割合が高い結果
が出た。ちなみに男性は30代が19.1%で一番高い率を示している。
婚約や同棲者の者は全体の3.5%でしかないが、そのうちの10代から20代の
男性の比率は31%なのに対して、女性は51.7%の比率で、女性のほうが若年齢
での婚姻関係を望む傾向が今回の調査結果からでも明らかになった。
図4:婚姻状況
図3:年齢
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(7ページ)
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変更後 · 7ページ【措置期間・措置解除時期・最終学歴】
里親や施設での在籍期間については、今回の調査では、5年以上在籍した方が
全体の56%となっている。
全体に施設等の在籍期間が長い回答者が多い理由として、回答者の措置解除
時期・最終学歴を見ると、高等学校卒業者が60%以上占めていること。高等
学校の3年間とそれ以前に在籍していた期間を含めると在籍期間が当然ながら
長くなり、措置児童の進学状況と比較しても、高等学校卒業者が多いというこ
とが今回の回答者の大きな特徴であった。
疾風怒涛の青年期でもある高校時代を里親や施設で過ごした子どもたちが多
いということが今回の調査の背景として分析上の大きなポイントとしてとらえ
ている。
長期在籍をしているものが多いということは、施設・里親との関係が長時間
にわたるなかで形成され、調査依頼等に応じるという関係が構築されていると
みることができ、比較的良好な関係を築いている方々であると推測できる。
調査分析はこの点をしっかり視点に持つ必要がある。いわゆる里親や施設出
身者で今現在困難な状況にある対象者ではないということ。一定の安定性と関
係性を里親や施設と維持をしている方々が、今回の調査対象者ということを再
度確認して、今回の調査分析の結果として考えるべきである。
図5:措置期間、措置解除時期、最終学歴、措置解除理由
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(8ページ)
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変更後 · 8ページ【施設職員や里親についてどのように感じていますか】
「私の話を親身になってよく聞いてくれた」87%など施設・里親に対して
肯定的に評価している。このことが、里親や施設出身者全体の意識傾向を表し
ているとすることとは限らない。即ち、今回の調査対象者は施設・里親との関
係が維持をされているという条件での調査あり、積極的な回答態度からもわか
るように、里親や施設との関係性が良い方々ということを考慮しなければなら
ない。
今回の調査対象者の特徴から分析をすると、里親や施設職員への評価が高い
子どもたちほど、措置解除後も里親や施設との関係を維持していることを示し
ていると言える。
里親や職員などへの評価が信頼関係の構築をしていくことは、今さら申し述
べることではないが、里親や職員との関係性をいかに良くしていくかが措置解
除後の自立支援の基盤となることは今回の調査でも示されている。
図6:施設職員や里親についてどのように感じていますか
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(9ページ)
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変更後 · 9ページその一方で、「職員・里親は、怒鳴ったり、叩いたりすることがあった」と
の設問に対して、「とても思う」・「思う」をあわせると39%と比較的高い数値
を示していることは重く受け止める必要があると思う。
また、学歴別の結果を見ると、中学校卒業者や職業訓練校卒業者のほうが高
等学校卒業者よりも、「思う」と強く感じている傾向が表れており、今回の調
査では年齢が低く措置を解除された者の方が、どなったり、たたいたりするこ
とがあったと答えている。若年者ほどこのような処遇には、ある意味で敏感に
反応をしているととらえることができ、施設を若くして出た子どもたちがこの
ような感じを持っているということは、里親や職員との良好な関係を示してく
れていることに対しての評価への対極的な評価でもある。
ただ今回の調査では、体罰という言葉を用いての質問ではないので、しっか
り向き合ってくれたという意味での回答も含まれると考えることもでき、里親
や施設との関係が維持されている子どもたちが、このように感じているという
事実を職員としては、重く受け止める必要があると思う。一歩間違えれば、体
罰になりかねないようなことが、関係性を維持している子どもたちからも厳し
い回答があるということを受けとめることが必要である。したがって、子ども
たちとの信頼関係を基盤とする処遇の在り方に、これまで以上に努力する必要
性がある。
図8:怒鳴ったりたたかれたことが
あった
図7:話を親身になって
よく聞いてくれた
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(10ページ)
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変更後 · 10ページ【施設や里親での生活についてどのように感じていますか】
「食べることの大切さを知ることが出来た」から「安心して生活が出来た」
までの80%を超える高い評価については、施設・里親の処遇の質の高さを示
すとともに、施設入所前の生活との比較で評価しているのではないかと思う。
しかし、「一人暮らしに備えた準備(預金など)が十分出来た」について最
も低い評価になっている。このことは、経済的面での自立支援は十分ではない
ことがわかり、今後の課題ではないかと思われる。
図9: 施設や里親での生活についてどのように感じていますか
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ【社会生活を送るうえで準備が出来たと思いますか】
今回の調査結果では、「食事や掃除などの生活の仕方」など実際施設生活で
体験できていることは、高い評価が示された一方で、施設処遇では体験するこ
とが少ない社会的コミュニケーションの仕方及び住宅の契約の仕方などが低い
評価になっている。特に、「失業や生活資金に困窮時の相談の仕方」が最も低
く34%で、離職などの緊急時に関して対応できるスキルや知識の獲得が出来
ていなかったと回答をしている。
子ども若者ビジョン等が示す青年期の自立をサポートするための就労支援や
相談支援などに、里親や施設出身の子どもたちは、訪ねていくことや相談をす
ることなどはもちろんのこと制度への知識などが十分でなくたどり着きにくい
ということである。青年期への社会的サービスがただでさえ十分でない中で、
さらに施設出身者などが相談という支援関係にたどり着きにくい現状が見えて
いるようである。
現在の社会情勢を考えると、いつ働く場所がなくなるかも知れない社会にあ
って、里親や施設を出た子どもたちに対しての自立支援のためのプログラムと
して、セフティーネットの利用の仕方をもっと周知させるべきであろう。
日常的な生活のスキルなどのサポートは、できている結果であったが、難し
い課題ではあるが、将来のリスクに対応できるスキルやコミュニケーションな
どが取れるように、里親や施設の関係者は、子どもたちの先を見越した処遇プ
ログラムをさ らに工夫 していく必要 があると 今回の調査を 通じて改 めて感じた 。
図 10:社会生活を送るうえで準備ができたと思いますか
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(12ページ)
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変更後 · 12ページ【施設や里親から社会に出る人のために必要だと思うこと】
先ほどの「施設や里親での生活についてどのように感じていますか」の設問
の中で、「一人暮らしに備えた準備(預金など)が十分出来た」について最も
低い評価になっていることに対することとして「社会生活資金のためのアルバ
イト」が必要だとする者が71%になっている。
社会に出るとき、また出た後に里親や施設出身者にとっては、現在の制度で
支給される就職支度金などでは必ずしも十分ではなく、経済的な困窮がかなり
の率で生じたのではないかと推測できる結果となった。
その他に「社会で必要とされる資格の習得」「アパートの保証人制度」「専門
学校や大学などへの進学」が高い評価になっている。
特に進学等の選択については、今回の調査では、高等学校卒業者のうち
61.1%の者が進学を希望しており、専門学校以上の卒業者も67.2%で、中学校
卒業者については39.9%で、学歴が高いほど進学への希望が高いこともわかっ
た。また、塾や資格習得への希望も多くみられ、特に単身者の71.5%が希望し
ており、専門学校や高等学校卒業者の70%以上が希望している。
進学を希望しないとする割合は、逆に中学校卒業者では44.9%、高等学校卒
業者では30.7%、専門学校以上の卒業者では23.2%となっており、進学を望ま
図 11:施設や里親から社会に出る人のために必要だと思うこと
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(13ページ)
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変更後 · 13ページない層は、学歴的には低い者ほど望まない現状も明らかになっている。
高等学校の進学率が94%を超えているわが国の2010年度の大学進学率は、
50.9%である。
施設などを措置解除され大学に進学できない多くの子どもたちを抱える里親
や施設の出身者たちの存在を改めて突き付けられた結果でもあり、里親や施設
出身者の教育格差が存在していることがわかった。
このような調査結果を受け止め、自立支援としての教育のサポートをどのよ
うに行っていくのかが課題として明らかになった。
青年期の自立や人材育成という視点から考えていくと、資格などの有効性を
当事者も感じており、進学への要求も高いことに応えていない社会の存在を私
たちは訴え、 そのよう な観点で青年 期の自立 をサポートす ることが 必要である 。
そのように考えると、里親や施設などにおける自立支援でも、学習支援の重
要性が今回調査結果からも見えてきている。高学歴ほど里親や施設との関係を
維持していることなど、今回の調査対象者の特性からも見えていると言える。
今回の調査では、高等学校卒業者の26.3%が『進学したくてもできなかっ
た』ことを「社会に出て困ったこと」として回答をしている。経済的サポート
と共に18歳以降のケアを考えるときに大学等への進学を支える仕組みについ
て考えて行く必要がある。
大学等への進学において、現行の制度では、入学時の就学資金はなんとかな
るにしても、居住や次年度以降の学費、生活費のことを考えて進学を断念せざ
る得ない状況があり、資金の借り入れにしても制度があっても生活の安定や返
済などの課題もあり、必ずしも有効に作用していないことが見えてくる。
里親や施設出身者が「社会に出て困ったこと」のなかで、一番高い比率で示
されたのが、「アパートなどの保証人がいない」ことであった。
社会的に不安定な中で多くの里親や施設出身者は転職をすることが多いと言
われているので、転居は大きな問題である、その際に、保証人の問題は、親族
に頼れなかったり、親族に収入や後見人としての資格などがない場合にこのよ
うな問題が生じることが多いことが、単身者の67%が望んでいることからも
示されている。また配偶者を有した者のうち71.6%も望んでいるので、住宅問
題での保証人問題が大きいことがわかる。
また、「社会に出て困ったこと」として、「病気などの時に一時的に身を寄せ
るところがないこと」などでは、特に単身者の31.4%が困ったと回答をしてい
る。
同様な傾向は、措置解除後に「一人になってさびしくつらかった」と回答し
ているのも単身者の比率が高く、40.3%がつらかったと回答をしている。
里親や施設出身で家族など頼る相手もない中で、単身で暮らす方々の孤立感
が今回の調査でも明確に示されている。
特に「職場や友人関係がうまくいかなくて困った」と回答している率の高い
のも単身者で、34.3%が困ったと回答をしている。
家族や頼る相手がないままに単身で社会に出た、多くの子どもたちは、社会
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(14ページ)
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変更後 · 14ページの中で孤立している。配偶者など家族を持つ方々は、語り合いの場を強く求め
る傾向にあり、単身者や親族以外と暮らす方々は、「施設や里親のところに泊
まったり、帰れるようにしてほしい」と約58%、実に六割近くの方が希望を
している結果である。
また、「施設などから大学などに通えるようにしてほしい」との希望も、単
身者の62.5%が希望している。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(15ページ)
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変更後 · 15ページ【困った時に頼った人】
1.お金に困った時では、一番相談した人では、施設・里親関係者が37%、
親・兄弟・配偶者などが35%であった。
全体傾向と異なるのは、特に単身者の63%は、施設長や施設職員・里親
に相談をしたと回答をしている。その一方で親族と暮らす者の76.8%が
親族関係に相談をしている。この点に大きな差異がみられる結果となってい
る。
親族等に頼れる者がない単身者では、里親や施設が相談相手として非常に
大きなウエイトを占めている結果となっている。
2.人間関係で困った時では、施設・里親関係者が29%、親・兄弟・配偶者
などが20%、会社の同僚・上司、社会で知り合った友人が25%と比較的
高い率を示している。自分が生活している身近な人に相談しているのではな
いかと考えられる。
特に単身者ほど困った経験があり、その相談先として70.3%が施設や里親
を求めていることが示されている。
図 13:人間関係で困ったときに
相談した人
図 12:お金に困ったときに
相談した人
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(16ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 16ページ【社会に出て困ったこと】
「アパートの保証人」について以外は、「いきなり一人になり寂しかった」
「施設・里親出身者と言えなかった」「家族とうまく話が出来なかった」「自分
の気持ちを話せる人がいない」「職場や友人関係」「相談できる相手が身近にい
ない」など悩みや思いを相談すること、自分をさらけ出して話せる人がいない
ことなど心の問題やコミュニケーションをうまく図れないことを示した項目が
多い。このことは、自立支援施策への大きな課題である。
図 14:社会に出て困ったこと
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(17ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 17ページ特に、施設・里親との関係を肯定している人と余り良く思っていない人との
比較においては、図15で示すように「施設職員や里親が親身になって話を聞い
てくれたと思わない」出身者に「相談できる相手が身近にいない」などの比率
が高いことが示されている。又「公平であったかどうか」「自分の考えや思い
を伝えられたと思うか」「安心した生活が出来たと思うか」など他の項目でク
ロス集計した結果でも同様の傾向がでている。
図 15:親身になって話を聞いてくれたかどうかによる、困ったこと
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(18ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 18ページ【措置解除後の施設とのかかわり及び自立支援のあり方について】
1.一番多いのが、保証人になってくれるような制度が欲しい 64%
2.専門学校や大学などへ通えるようにして欲しい 58%
3.施設・里親出身者がいつでも集まれ、いつでも語り合える場が欲しい 57%
4.病気や離職などで住むところに困った時に施設や里親のところで一時的に
住めるようにして欲しい 56%
5.施設や里親のところにいつでも泊まったり出来るようにして帰れるように
して欲しい 55%
以上の5項目が要望としては高く示されている。
図 16:措置解除後の要求
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(19ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 19ページ1の「保証人になってくれるような制度が欲しい」、2の「専門学校や大学な
どへ通えるようにしてほしい」については、実際に社会生活をした中で、不利
益な経験をしたことがこのように高い数値が示されたと考えられる。
3の「施設・里親出身者がいつでも集まれ、いつでも語り合える場が欲しい」
は、自分をさらけ出して話せる場を求めているのではないかと考えられる。
4の「病気や離職などで住むところに困った時に施設や里親のところで一時
的に住めるようにして欲しい」、5の「施設や里親のところにいつでも泊まった
り出来るようにして帰れるようにして欲しい」は、施設・里親は実家としての
機能を備えて欲しいということを強く望んでいるのではないかと考えられる。
里親・施設との関係がよく、又社会的にある程度安定している方々の調査で
あるにもかかわらず、自立支援に対するあり方について、多くの要望が高い率
を示している 。このこ とは、社会的 養護施設 等の出身者が 社会生活 をする中で 、
社会的に不利益になる多くの課題を抱えて必死に生きていることが、示されて
いると思われる。
他の項目としては図17のようになっている。
措置解除後の施設とのかかわりへの要求
図 17:その他の要求
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(20ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 20ページまとめ(考えられる支援の提言)
今回の調査結果を見ると、図18に示すように、社会的養護施設の退所後のリ
スクとしての主なものは、無条件で頼れる人がいない(保証人がいない。即ち
親族などとの関係が良くない)、学歴のハンデがある及びコミュニケーション
がうまく図れない。であると思われる。
第一は、退所後も施設や里親が受け入れる場所として多くの出身者が望んで
いるので、施設や里親への財政的援助が必要だと思う。例えば、グループホー
ム的な受け入れ場所と人員配置。(退職した職員を非常勤で活用することも考
えられる)
第二は、施設・里親から離れて生活している人に対して、又、出身施設へ行
くことをためらっている人のために、気軽に集まれ、語り合え、相談できるフ
ラットホーム的な居場所の提供。例えば、各県に最低1箇所、電話でも相談で
きるホットラインを備えた気軽に立ち寄れる居場所つくり。(現在各都道府県
で立ち上がっている当事者団体(NPO法人)などへの財政的支援)
第三は、就労支援や心のケアをする専門家が関わる相談事業。例えば、東京
の自立援助ホームあすなろ荘の(ゆずりは)や「よこはま若者サポートステー
ション」が行っている就労・生活のことについて相談できる人(ユースアドバ
イザー)の配 置、弁護 士などと連携 をとり金 銭的トラブル を解決し ていくこと 。
それに加えて出来れば臨床心理士を配置して心のケアをしていくことである。
更に、障害者関係の施設で実施している通勤寮の活用である。
上記の三点を行っていくうえで、制度上の限界として児童福祉法がある。す
なわち日本では 児童福祉法の保護対象として原則的に18歳までのケアしか考え
図 18:
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページていないことが障壁となる。したがって、当面は横浜などが行っている子ど
も・若者育成 支援推進 法を根拠に実 施してい る若者支援と の連携も 必要である。
尚、諸外国の現状を見ると、韓国でのチャイルドスポンサーや、オランダ・
イギリスでは 、退所後 数年は、心の ケアを専 門家が行って いるとい われている。
日本にも、こういった継続的な自立支援が最低でも25歳までは必要だと思っ
ている。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(22ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 22ページ付録個人票自由記述回答抜粋
施設にいる間のサポートや制度に対する要望
サポートしすぎるとお金のありがたみがわからなくなると共に、「時間」や
「お金」の使い方の自立が難しくなると思います。新たな支援に取り組むな
ら同時にそれをする事で起こりうる問題も考えなければならないと思いまし
た。‘全ては本人のやる気次第’施設を出て6年経ちますが、そう感じてい
ます。一言に「やる気」と言っても、子供は環境で人柄や性格が全然違うと
思います。又、施設を出るまでに関わった人も大きく影響を与えます。いろ
んな施設、里親がありますが、そこで働く職員にはいい人材の採用、育成、
里親に関しては本当にこの里親で大丈夫か?の見極めが大切だと思われま
す。その人達と多く多く、話す、関わる、遊ぶ、叱られる、褒められること
で、自立する為の精神的なサポートが必要だと思います。自立とは?と考え
ることがありますが、自分は「自立しています」とは言い切れません。
(男性/20代)
施設を卒園する前に、一人暮らし体験みたいなのをしてから、一人暮らし
しないと全く生活の仕方が分からず大変困ると思うので、施設のサポートつ
きでそういった体験を出来るようにして欲しい。(女性/10代)
お金に関する管理の仕方が分からないことばっかりだったので、(保険の手
続き、貯金や引き出しなど)自立する前にできるだけ教えておくほうがい
い。(女性/20代)
施設不適応ということで、外に出されて、つらかったですが、他の施設職
員が支援してくれて、私の今日があります。サービスを選択できるようにし
て下さい。(女性/20代)
高校の時は、学校が許可しないとバイトをする事ができない。(施設を出た
ときの援助がないから)バイト、もしくは施設を出た後の援助金が出て欲し
かった。(親がいない場合などで)(女性/20代)
親に、私は未だに“甘える”ことができません。施設に入る前までに家で
あったこと(当時はそれがDVだとは思ってなかったんです)を、分かる年
齢になった今、親が怖いのです。知らぬが仏とはいえども大学休学してまで
学費かせいだりしなければならなかったり、世の中が理不尽すぎると思うこ
ともあった。分かっていたら、おこづかいをもらっていた施設にいたころか
ら、自分のための貯畜がしたかった。お金をコツコツためられる制度(困っ
たときのため用)や、心のケアをもっとしたほうが良いと思う。
(女性/20代)
・他人だけど、自分の子にしつける様にした方がいい!!・今のままじゃ
社会に出てやっていけないと思う。(甘やかしすぎ)(女性/20代)
社会人として働き始めた頃、年金や市税、保険等国や市で定められている
もので手続きの仕方など自分は親が居たから聞けたけど施設から出る前にそ
のような手続きの方法とか納めなきゃいけないこととかを事前に教えてもら
えたら社会に出たときに困らないと思います。(女性/20代)
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(23ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 23ページ少規模施設での、一般家庭と同じような生活を送れるようにして、生活面
でのスキルアップをサポートしていただけたら、施設を出た後に困り事が少
なくなくて済むと思います。(女性/20代)
進学や資格取得サポート対する要望
進学の為の奨学金制度を充実させていただきたいです。 (男性/20代)
現在はアパートなどの保証人など制度があるので、問題ない。夜間大学へ進
学しバイトしながら通ったが、資格取得の為、実習などで、収入がなく困っ
た時期もあった。進学時のサポートがあまりないので貸付制度などの充実を
図ってほしい。また、保険のこと、契約、税金、年金など、自分で調べてい
くことが多かったので、そういった身近なことでも気軽に聞ける、サポート
コールセンターなどあればとも思います。現在は、施設職員としてこどもた
ちの支援をしています。またアンケート結果を送っていただければと思いま
す。(男性/30代)
大学進学時の資金の支援の幅を広げてほしい。施設出身者が集まれる場所や
機会を設けてほしい。(女性/20代)
親がいるならなるべく施設にサポートしてもらわないほうがいいと思う。金
銭面はとくに!今は資格はぜったい必要なのでサポートいると思います。パ
ソコンとか使えないと話しにならないとか言われますしね。車の運転免許も
そうですね。4月生の人なら早くから出来るし‥卒園してからだとね、就職
して車の免許必要になったりとかー自由に資格とれるようになれたらいいで
すね。高校卒業してすぐ卒園ではなく半年後とかならよかったのに。新しい
生活になじむのに不安だったりとかするわけですよー。
(女性/30代)
退所後の相談やサポートに対する要望
体験によるものですが、施設を出た人は、自分から相談をする為のエネルギ
ーを持っていません。辛い時こそ、相談できなくなってしまうのです。そん
な時、職員の方から連絡をもらえると、やっと相談する事ができます。時々
でも、連絡をもらえれば、辛い時、助けになります。(男性/20代)
社会に出てのお金のシステムが解からないので定期時に勉強会などをしてほ
しいと思う。病院、生活用品、水道、ガス、など…知らない事だらけではず
かしいと思います。(男性/20代)
人としての思いやりや、優しささえあれば、後は社会に出て学ぶ事だと思
う。個人的な考えだけど、お世話になった職員さんにはなるべく心配をかけ
たくない。「元気でやってるか?」「頑張れよ」の一言が自分にとっては最大
のサポート。(男性/20代)
住居の保証人については保証会社の取扱いが増えて金額を上乗せすることで
賃貸契約が、可能だが、同居親族以外の人を緊急連絡先として書類に記載す
る必要があり、それが困った。冠婚葬祭の経験が皆無なので初めての時にと
まどった。社会に出た子どもたちの身元引受人としての役割を成人後も施設
は担うべきだと思いますか?頼れる所は他にない。
(男性/30代)
一般社会、地域との交流の場を数多く使って欲しい (男性/30代)
施設で辛らかった事など多々ありましたが当事の職員に恵まれて今は生活も
安定し幸せな日々を送っています。他では学べない体験をし、厳しい社会で
も負けない強さ、知識を得る事が出来ました。今では感識の気持ちでいっぱ
いです。(男性/30代)
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(24ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 24ページごはんを食べられるところあったらいいな。(女性/10代)
教育的な面での意見となりますが、体の仕組みや性に関するちょっとした話
など、もっと気軽にできるようサポートして頂けたら、と思います。学校で
は教えてくれない性の知識を子供達に与えてあげることで、私達のような子
供達が一人でも減るようにと考えて頂ければ幸いです。(女性/20代)
施設に入所する前の生活がめちゃくちゃ(ごはんが食べられない状況)だっ
たので十分です。今のままでも恵まれています。(女性/20代)
職員にとっては「仕事」です。例えば、卒園した私が職員の方に相談した
ら、仕事外のことになるのでその方にとって負担になるのではと不安になり
ます。もっと気軽に相談出来るような仲になりたかったな…。提案とゆうよ
りは想いですかね。ありがとうございました。(女性/20代)
里親宅に委託された後も、メールやケータイでいつでも担当の先生やカウン
セラーの人と連絡がとれるようにしてほしかった。里親には言えない悩みが
たまり辛かった時期が沢山あったため。(女性/20代)
自分が社会に出て思った事は、施設にいたからかは分かりませんが、就職に
しろ進学にしろ、視野が狭かった気がします。もっといろいろな事にチャレ
ンジして将来の幅が広く見られるような環境があると、親がいないハンデを
かかえず大きくなれる事もあるんじゃないかと思いました。でもそれにはお
金やら労力がたくさんかかってしまいますが、子供には、もっと夢をもたせ
てほしいと思います。将来後悔して苦しまないようにするためにも考えてい
ただけるとうれしいです。視野を広げるのも職員さんも色んな事を学んでも
らうのも手かと。(女性/20代)
私自身里子として育てられましたが、ふつうの家庭でもあるような生活が良
かったと思います。里親・里子ではなくどういう環境でも「ふつう」が望ま
しいと思います。小なくても私自身は幸せでした。このような体験は他では
出来なかったと思います。(女性/30代)
卒園しても気楽に帰れる様にしてほしい。 (女性/20代)
今は施設出身でよかったと思います。感謝しています(だいぶ問題児やった
けど)。今は看護師として働き主人と子供も2人いて毎日、大変だけど充実し
ています。みんなが安心して生活出来る様サポートしていってほしいです
ね 。(女性/30代)
お金や食生活に対する執着心がなくて困った。1ヶ月のお金の使い方や何を
作って食べればいいかすごく困り最初ずっと弁当で月の後半はお金がなくて
とほうにくれて毎日100えんのおかしでくらした。(女性/30代)
出たあとも気にかけているよ、と伝える事が必要。出たあとのサポートがあ
れば、足をふみはずせる事なく社会にとけこめると思う。あともう1つ。さ
さいな事でもよくほめてほしい。これは施設にいる子にですが…。私はほめ
てほしい時にほめてもらえなかったから。(女性/30代)
両親もしくわその家族のお墓などを調べるor教えて欲しいと思う。人生を歩
むのに1番大切な場所だと結婚してから気付きました。(自分ではなかなか調
べにくい。)&(知っているのであれば話してほしかった。)(女性/30代)
一度きずついた心は修復するのに長い年月が必要な為そうならないようサポ
ート(相談しやすい環境)をつくってほしいです!!(女性/30代)
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 25ページ施設に入所していると社会に出た時、はじばっかりかきました。現在、支援
員をしていますが、施設でサポートする事は、かぎられている事も十分、わ
かります。どうゆう所で困ったか、ぐたい的に聞かれ、さんこうにしない限
り、かいぜんは無理ですし、また私のように社会に出たら、みじめな思いを
しますよ。今、職員の立場となり、つくづく感じております。(女性/40代)
その他の要望
養護施設等と里親家庭での生活をしましたが、やはり里親家庭での生活が良
くて同じ里親の所に帰って来ました。子どもが育つのは、里親家庭の方が、
生活面などいろんな意味で細かいところまで教えてもらえるので良かったと
思います。いつでも帰る家があるのもうれしいです。もうすぐ23才になりま
すが、実子のようにしてもらっています。養護施設で育ち夏休みなどにショ
ートステイで養護施設に帰らないで里親の家に来たり電話がよくくるみたい
です。できれば子どもは、里親にお願いしてほしいです。(女性/20代)
感謝
施設生活は、自分にとって、その時は実感する事が出来なかった「感謝の気
持ち」の大切さを社会に出た時改めて感じました。卒業生が皆、口をそろえ
て言っていたのを覚えていますが、そんなに気にはしていませんでしたが、
少なからず僕自身は、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。(男性/20代)
自分の場合は、児童自立支援施設出身ですが、退園した今でも当時の寮の先
生と連絡とっていてとても心強いです。(男性/30代)
私がいた施設は、あとから思うと、とても良かったと思います。今でも親の
ような気持ちで気にしてくれ、本当にいろいろなことでたすけてもらい感謝
しています。(女性/30代)
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(26ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 26ページ施設等よりの自立支援に関する自由回答抜粋
施設種
別
Q5.施設(里親)後の子どもの自立支援にかかわる施設(里親)の
あり方や課題など
児童養
護施設
山形には22年4月より自立サポート相談員が設置されています。当初より
短期の事業になっているのですが、続けていくべき事業だと考えられま
す。そして全国でもぜひ相談員を設置する事を望み、交流の輪を広げ、退
所後でも全国につながりがあるということは心強いのではなかと思うので
ぜひ皆でがんばりたい。
児童養
護施設
自立援助ホーム、寮、下宿、GH(20歳あるいは大学生まで利用可能)な
どの早急な対応をお願いしたい。
児童自
立支援
当所では、退所が近くなると個別にリービングケア、退所後は児童相談所
と連携しながらおおむね6ヶ月のアフターケアを行っている。就職して退
所する児童に対しては自活訓練などの特別メニューを実施することもある
が、近年はほとんどの児童が高校進学するので行われていない。アフター
ケアについては、規定の期間が過ぎると公式には行われず、本人が施設に
来たり、電話してきたりしたときにのみ対応。職員が個人的に相談や連絡
を受けているのが実情。業務の中心はやはり現在在籍している児童の指導
であり、現員のままでアフターケアを充実させていくのは難しいと思われ
る。また、事後指導専門の職員を配置しても、人事異動等で人が変わると
継続性がなくなってしまうという問題がある。結局、長い間繋がっていけ
るのは、個人的に当時の職員が付き合っていく他は現状では考えにくい。
児童養
護施設
(退所時に送り出した担当職員がその子供のアフターケアを請け負うこと
としているが、)職員の入れ替わり(退職)により、親身になれる職員が固
定化、集中化してしまうこと。その職員は現場でも必要。また、退職した
職員もプライベートで続けて負担となっている現状。退所児の金銭トラブ
ルや保証人の問題。卒園生同士の足の引っ張り合い。定期的も難しく、勤
務時間を割くことも困難。理想ですが、施設全体で故郷として気軽に立ち
寄れる拠り所になれるといいと思います。
児童養
護施設
ほんとうに必要だと思いますが、自立できない子供のたまり場になりかね
ませんし、横のつながりが強くなり、自立できても足の引っ張りあいが心
配です。
児童養
護施設
出身の施設を母体として様々なサービスが受けられるような団体とつなが
りがあればと思います。
児童養
護施設
アフターケア担当職員を配置できればベターだが、現実的にはその人的余
裕がない。一番大切なのは卒園後にいつでも相談したり戻ってきて顔を見
せたりできる人間関係、信頼関係を施設にいる間につくることだと思って
いる。
児童養
護施設
退所後3年位は(アフターケア加算とは別に)システムとしてもっとかか
われる体制が作られればと思います。
児童養
護施設
本人からの電話相談、メールでの対応、来園時の対話等。成人式を迎えた
児童には個人的にお祝いを包み祝っている。結婚の相談、退所後知りたい
のは本人のルーツのこと等。転職も含む。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(27ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 27ページ児童養
護施設
家庭で育った子供でもなかなか自立出来ずフリーターやニートになってい
る時代に施設でも力を入れ自立支援に向けてケアしているが、虐待などで
傷ついた子供達のベースともなる愛着関係が成立しないまま積み残された
課題をクリアするのに時間がかかりなかなか自立が追いつかないのが現状
である。又、アフターケアにかかわりを持つことが、難しい状況である。
自立の意味を根本的に問い直す必要があるかと思われる。
児童養
護施設
児童福祉法の改正で、アフターケアについても施設職員の業務として位置
づけられましたが、入所児童の対応に追われ、充分に行えていないのが現
状です。また、組織としても体制化が成されておらず、個人の力量を判断
に任されがちで徹底できていないと思われます。
児童養
護施設
子供達の所在の確認の必要性。卒園生が集まれるイベント、同期会のよう
な企画、立案(あくまで卒園生が主体となった活動)。再就職をはじめとす
る外部機関との連携の必要性。気軽に施設に立ち寄れる設備、受入体制の
整備・充実。
児童自
立支援
援助ホームの施設が少なく、機能されていない。認知されていないと感じ
る。
里親
自立後帰る所が無いので、我が家に帰って来ていますが、大学生は夏休み
が長くその間子供は休み中我が家にいたいと思っているようだが遠慮があ
り、2~3週間で学生寮に帰って行きます。何か安心して長い休みの間の
生活費を国の支援が有れば子供も遠慮なく我が家にいる事が出来ると思い
ます。
児童養
護施設
在園児童の対応に日々追われており、卒園児童に関われていない状況。卒
園児童をなんとかしてやりたいという気持ちはあるのだが、なかなか難し
い。
児童養
護施設
子供の成長過程の中で幼児期どのように育ったか振り返りが必要な時は退
園後いつでも協力しています。退職した職員へも連絡が取れる様にしてい
ます。
児童養
護施設
ふらっと施設に立ち寄ってくれたりするとホッとします。施設からは定期
に「ふるさと便り」や宅配で季節の物を送り届けたりして励ましていま
す。施設に来たとき退所生用の居住空間や設備の無いのが不自由です。
児童養
護施設
各ケースのニーズによって担当棟の職員が中心となって行っている。地域
とか年齢とかの制限は設けていないが、施設で対応出来るか検討して支援
している。
児童養
護施設
自立した後、定期的に集まれる行事があるが、参加する子としない子に分
かれる。担当した職員が何年か後に退職することも原因の一つだろう。施
設にいる間から、自立して必要なスキル(衣食住)や就労は意識して指導
できるが、新しい人間関係の中でのふるまい方や困った時のSOSの出し方
など、まだまだ個別に必要な支援がある。自立援助ホームや施設など個別
につながっておく必要も感じている。
児童自
立支援
アフターケアについて今よりも児相と協力して強化していく必要を感じ
る。リービングケアにて生活に実際に役に立つ知識を教える必要を感じ
る。自立援助ホームや高校生が利用できるグループホームが増えていくこ
とを望む。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(28ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 28ページ里親
就職やアパート入居の保証人になっています。また、時間のある時、お盆
休み、お正月には帰るように話していますし帰ってきます。生活や社会の
中で分からない事、都合の悪いことなどがあった場合は相談に来ます。三
日里親で来ていた子も施設から自立後も相談に来る子も何人もいますの
で、御世話させていただいております。保証など公立的な自立援助が必要
と思います。
児童養
護施設
どこまでが支援が必要なのかと思います。18歳で卒院させて20歳までは
施設より積極的に連絡をとるようにしています。しかし、知っている職員
がいなくなると連絡がとりづらくなることは正直あります。そうなると、
特定職員も必要なのかと思います。
児童養
護施設
一般家庭のように、自立後も施設で見てあげたいが、現実には入所中の児
童へのケアで手一杯です。なるべく、職員で分担はしていますが、施設で
は無理でも、近隣の施設でアフターケアの場を作れたら、今より充実した
ものになるかと思います。
児童養
護施設
日常処遇そのものが自立支援につながるよう日々実践をしていますが、被
虐待児童の入所がほとんどで安全・安心と共に愛着関係、人間関係作りに
現場は働きまわっているのが現状である。又、保護者対応に力をいれ、親
子関係調整に尽力している。自立支援はスキルのみでなく、子供と保護者
をベース(血縁関係)に成り立つ中で精神的自立が養われ、意欲・評価の
繰り返しで次のステップにいけるが、現状の保護者のレベルと職員の手の
無い中でも必死で対応しています。
児童養
護施設
18歳(自立時)では到底、自立(自律)できる事は稀であり。20歳、30
歳になっても援助を必要としている子がいる事は事実である。限られた職
員定数の中で、結局はマンパワーに頼らざるを得ない。
児童養
護施設
以前に比べれば、いろいろな制度が利用出来るようになり助かっていま
す。しかし進学のハードルはまだまだ高いです。いろいろな資格取得にも
っと援助して頂ける制度が有れば、離職率も下がるように思います。
児童養
護施設
それぞれ可能な限り高学歴を身につけられる様支援し自立をしているが、
皆落ち着いた生活を送れている(大学進学が7割以上)。社会の中で自信を
もって生活していくことが、又、他人を信じられることが、一番大切な自
立と考えています。
児童養
護施設
施設で卒園生が来れる行事(成人式)などを行なっています。退職した職
員にも参加を呼びかけています。20歳を過ぎた保証人システムについて
困ることも多いですね。
児童養
護施設
施設の規模や形態によって施設での取り組みに差が出ていると思う。施設
を出てからの厳しい社会で生きていくための素直な気持を育て、自信が持
てる子供に育てたいと思いますし、施設がよりどころである存在であるこ
とも必要だと思います。
施設は個別対応の必要性が求められる折、それに伴い職員の勤務体制が厳
しくなってきます。子供と長く関わっていく為にも職員の長期雇用が大切
になると思いますが、家庭を持った職員にはとても厳しい現実があると思
う。いつも言われる職員の配置基準の見直し。
社会的養護施設等および里親出身者実態調査概要報告書(平成23年度社会福祉推進事業)(PDF/1,215KB)(29ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 29ページ~ 要保護児童の社会的自立に関する実態調査 ~
協力
全国児童養護施設協議会
全国自立援助ホーム協議会
全国児童自立支援施設協議会
公益財団法人全国里親会
社会的養護の当事者グループ全国ネットワークこどもっと
特定非営利活動法人こどもサポートネットあいち
社会的養護の当事者推進団体 なごやかサポートみらい
専門委員
【専門委員(敬称略)】
児童養護施設
専門委員長 武藤素明(児童養護施設 二葉学園施設長)
専門委員 土田秀行(錦華学院 施設長)
専門委員 清水真一(社会的養護の当事者グループ
全国ネットワークこどもっと代表)
情緒障害児短期治療施設
専門委員 高田治(横浜いずみ学園 園長)
児童自立支援施設
専門委員 相澤仁(国立武蔵野学院 院長)
母子生活支援施設
専門委員 渋谷行成(新宿区社会福祉事業団新宿区立かしわヴィレッジ
施設長)
自立援助ホーム
専門委員 星俊彦(自立援助ホーム星の家 ホーム長)
里親(ファミリーホーム)
専門委員 青葉紘宇(特定非営利活動法人東京養育家庭の会 理事長)
【アドバイザー(敬称略)】
アドバイザー 井上仁(日本大学文理学部社会福祉コース教授)
※ 所属及び役職名は2012年3月30日時点のものです。
特定非営利活動法人 ふたばふらっとホーム