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児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)
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変更後 · 1ページ令和2年度厚生労働省委託事業
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ
地域分散化に伴う子どもの状態像に即した
人材育成に関する調査研究
報告書
みずほ情報総研株式会社
令和3年3月
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(3ページ)
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変更後 · 3ページ目次
第1章 本調査研究の背景・目的・方法 ............................................ 1
1.調査の背景................................................................. 1
2.調査の目的................................................................. 4
3.調査の実施方法............................................................. 4
第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み(基本的枠組
みの設定) ..................................................................... 7
1.乳児院..................................................................... 8
2.児童養護施設.............................................................. 18
第3章 ヒアリング調査 ........................................................ 28
1.調査目的および方法........................................................ 28
2.結果...................................................................... 30
第4章 考察 ................................................................. 104
1.全体像について........................................................... 104
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変更後 · 4ページ第1章 本調査研究の背景・目的・方法
第1章 本調査研究の背景・目的・方法
1.調査の背景
(1)児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化をとりまく状況
平成 28 年度に改正された児童福祉法では、子どもが権利の主体であることを明確化するとともに、
家庭と同様の環境で養育を推進することの原則が示された。家庭養育優先原則とは、児童を家庭にお
いて養育することが困難または適当でない場合には、児童ができる限り「家庭における養育環境と同
様の養育環境」もしくは「できる限り良好な家庭的環境」において養育されるよう、必要な措置を講
ずることを意味する。
※「家庭における養育環境と同様の養育環境」は、養子縁組による家庭、里親家庭、ファミリーホ
ーム(小規模住居型児童養育事業)を、「できる限り良好な家庭的環境」とは、小規模かつ地域分散
化された施設(児童養護施設等における地域小規模児童養護施設、分園型小規模グループケア)を指
す。
これに関して、「都道府県社会的養育推進計画の策定要領」(平成 30 年 7 月)(以下「策定要領」)
において、小規模かつ地域分散化に関して以下のように記載されている(一部要約)。
○「できる限り良好な家庭的環境」を確保すべきであり、質の高い個別的なケアを実現するとともに、小規模
かつ地域分散化された施設環境を確保することが重要。
○過渡的にユニット化する場合も、同一敷地内での戸建て住宅型又はグループごとに独立した玄関のある
合築型の施設内ユニットとするなど、生活単位を独立させるとともに、地域社会との良好な関係性の構築
を十分に行うといった工夫を行う。
○ケアニーズが非常に高い子どもに専門的なケアを行う場合には、生活単位が集合する場合もあり得る。こ
のような場合は、十分なケアが可能になるように、できるだけ少人数(将来的には4人まで)の生活単位
とし、その集合する生活単位の数も大きくならない(概ね4単位程度まで)ことが求められる。
また、施設および自治体向けのマニュアル、参考資料である「乳児院・児童養護施設の高機能化及
び多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化の進め方」では、養育機能の高機能化、小規模かつ地
域分散化に関して次頁の項目が求められるとされている。
① 子どもの権利が保障されていること。
② 生活単位を小規模化し、それぞれ独立性と自律性を備えたものとしていくこと。特に困難な課題を
抱えた子どもの場合は、より小規模な生活単位とすることが求められること。
③ 特定の職員のチームによる継続的・安定的な関係性を有すること。特に困難な課題を抱えた子ども
の場合は、心理職等の専門職とも連携して、より手厚いチーム体制が求められること。
④ 子どもは地域において育成されるという観点に立ち、地域分散化が図られ、地域社会との良好な関
係性を有すること。
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変更後 · 5ページ第1章 本調査研究の背景・目的・方法
⑤ 早期の家庭復帰や養子縁組、里親委託等に向けて、心理職等の専門職との協働や医療機関等
とも連携して子どもや保護者等への支援を行うこと。その際、移行期の子どもの環境変化への不安
や、次の養育の場への適応等について、十分配慮すること。
⑥ 年長児等で家庭復帰等へとつなぐことが困難な子どもに対して、社会において自立的生活を形成、
維持しうる能力を形成していくなど、適切な自立支援及びアフターケアが行われること。その際、年齢
にかかわらず支援の必要性に応じた継続的な支援が提供されること。
(2)児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成面の現状・課題
【既存調査からみる現状・課題】
施設の小規模化を扱った先行調査研究「児童養護施設等の小規模化における現状・取組の調査・検
討」(平成 29 年 3 月)では、小規模化を進めることによって生じた課題として、児童養護施設、乳
児院のいずれにおいても「職員一人ひとりの資質・経験の違いによる養育の差が生じやすくなった」
が最も多かった(児童養護施設 72.7%、乳児院 61.9%)。本調査研究の考察では、「いずれの施設で
も、職員一人ひとりの資質・経験の差を課題とする回答が最も多く、特に重要な課題である」ことや、
「職員の資質向上に向けた取組の推進等、人材育成を行う体制の整備が重要である」ことが挙げられ
た。
また、「児童養護施設の小規模かつ地域分散化に関する調査研究」(令和 2 年 3 月)では、施設の
小規模かつ地域分散化における課題と対応策について 7 施設へのヒアリング調査を行い、その中で
職員が行う直接処遇のスキルの向上に関するもののほか、本体施設・周囲の職員等との円滑なコミュ
ニケーションを図ること、職員自身のメンタルケアに関すること、家庭復帰や親子関係再構築を見越
したファミリーソーシャルワークに関すること等、多様な指摘がなされたところである。
児童養護施設の小規模かつ地域分散化における、人材育成等に関する施設からの意見(ヒアリング記録より一部改変)
「子どもへの適切な養育・ケアの提供」に関すること
■本体施設から地域小規模に移ると、職員との物理的・心理的距離の近接が生まれる。この時に職員が距
離の取り方を誤ると、時に過度に職員に依存するなどの問題が生じる。職員側から適切な距離感をいかに
推し量り、保つかが重要。
■地域小規模や分園型小規模 GC ではその小規模さゆえに、子ども自身が抑圧していた様々な感情が表出
される。こうした感情表出に職員が対応することは職員にとっては大変だが、子どもには必要。
■勤務年数の少ない職員の場合、子どもがどのように成長していくか、見通しが立たないことが強いストレスにな
ることが少なくない。こうした見通しを伝えることは大事。さらに、かつて上手くいった対処方法等を具体的に伝
えることも重要。
■ユニットのリーダーは、若手職員に対して、自分が不在時等には、他ユニット、法人本体の職員等にいつでも
支援を求めてよいことを伝えておくこと、そうした関係性づくりが重要と考える。
■担当する職員が、まじめであればあるほど、当該児童に正しいことを教えようとし、それが子どもにとってはストレ
スとなる可能性もある。
「本体施設・分散化されたユニットを含む施設全体の包括的な運営」に関すること
■良いことも悪いことも、いかに各地域小規模の職員から報告してもらえるかが生命線。
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■大舎では養育の役割、ルールが明確にマニュアル化されることが多いが、小規模なユニットでは明文化されな
いルール、さらにルールがある場合にも場の状況をみた柔軟な対応をとるといった「あいまいさ」が生じる。ユニッ
トのリーダーが中心にあいまいさを補い、子どもと一緒に向き合う「つじつま合わせ」が必要。
「職員の確保、育成、フォロー体制の構築」に関すること
■地域小規模からも家庭復帰・親子関係再構築を行うことが重要との考えから、家庭支援専門相談員では
ない地域小規模の職員も、ケアワークだけでなくソーシャルワークができて一人前という考えもある。
■スーパーバイザー等責任職が「責任者が一番重いものを抱える」考えも大切。具体的な実践例としては、子
どもが不安定な際は最初から最後まで一緒にいてあげたり、週に何回かは朝早く、または遅くまでいて全体の
状況を確認したり、日常の生活にも入ったり、ということが挙げられる。
■リーダーは調理や家事を含むトータルな養育力、また子どもへの関わりの丁寧さ(子どもに関する労力を惜し
まないこと、子どもへの思いが強いこと)が求められる。こうしたことがリーダーの資質であり、これが備わった段
階でリーダーの任用を検討する。
■職員が成長することの基本は、子どもから学んで資質向上を図ることに徹すること。子どもの声を聴いて、ケア
の仕方もわかる。
■職員が気軽に支援を求める環境づくりは、職員のためでもあるが子どもにより良い養育を提供するために必
要なこと。
「地域社会との連携・つながり」に関すること
■職員は、地元の集まりに参加すること、お祭での役割を担うこと、さらに、日ごろから道路や溝の掃除等を行
い、地域の一員として振る舞い、住民等とコミュニケーションを深めていくことがとても大事である。
■小規模ユニットと地域住民等との相互のやりとりを深めておくことで、住民から子ども達に対して、よいことも、
注意するべきことも、自分事として声をかけてくれる関係性が生まれる場合もある。
(出典)みずほ情報総研株式会社「児童養護施設の小規模かつ地域分散化に関する調査研究」(令和 2 年 3 月)より作成
【人材育成等に関する現状】
施設の高機能化、小規模かつ地域分散化の推進には、施設類型ごとに更なる処遇の細分化・専門的
対応が求められ、子どもの支援を担当する職員の更なる専門性の向上は必須の課題である。
人材育成に関して、乳児院では「改訂 乳児院の研修体系 ―小規模化にも対応するための人材育
成の指針―」(平成 24 年発行、平成 27 年改訂)が、児童養護施設では「改訂 児童養護施設 ―人
材育成のための指針―」(平成 27 年発行、平成 29 年改訂)がそれぞれ示されている。これらの研修
体系では、それぞれ身に付けるべき知識や技術が以下の各領域に分けられており、各施設においてこ
れらの指針をもとに、経験年数や資質等が多様な各職員の育成が進められることとなる。
ここで確認したいことは、こうした人材育成の指針は、小規模化かつ地域分散化を意識してそも
そも作成されたものではないということである。小規模化かつ地域分散化を推進していくためには、
いわば、そうした場に相応しい人材をいかに養成していくか、何をポイントにし、どう養成していく
か等、その内容と方法が問われているということである。
さらにいえば、「児童養護施設の小規模かつ地域分散化に関する調査研究」(令和元年)で示され
たように本体施設が地域におけるユニット等を支えることの重要性が指摘されている。そうであれ
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ば、本体施設が地域ユニット等の人材養成を図っていく必要性があると考えられる。つまり、本体施
設と地域ユニット(表現検討)の人材養成の内容を分けて、整理し、養成方法等を検討していくこと
が求められているのである。
2.調査の目的
上記の背景を踏まえ、本調査研究は、乳児院や児童養護施設が高機能化、小規模かつ地域分散化を
推進するにあたって、各地域ユニットと本体施設における人材養成のポイント及び課題をまずは明
確化すること、そのうえでそれぞれに求められる研修テーマとプログラムのねらいを設定すること
を最終目標とした。その際、人材養成の方法つまり、研修プログラム案を具体的に構想することは原
則各施設に委ねることとしたことが重要なポイントである。その理由は、求められる研修テーマやプ
ログラムのねらいをふまえ、各施設の現状やニーズをふまえ、その具体的方法を思考し構想する過程
そのものが、研修を実施する力量を構築していくことにつながると考えたからである。
3.調査の実施方法
まず、児童養護施設・乳児院における高機能化、小規模かつ地域分散化に関する人材育成の検討を
行うため、有識者、施設関係者等からなる検討委員会を設置した。さらに、施設種別の特性等を踏まえ
た検討を行うため、乳児院ワーキンググループ、および児童養護施設ワーキンググループを設置した。
そのうえで行った作業は、高機能化、小規模化かつ地域分散化において求められる専門性の内容の
明確化である。各ワーキンググループにおいて、全国乳児院協議会より出されている「改訂 乳児院
の研修体系 ―小規模化にも対応するための人材育成の指針―」(平成 24 年発行、平成 27 年改訂)、
また全国児童養護施設協議会においてまとめられている「改訂 児童養護施設 ―人材育成のための
指針―」(平成 27 年発行、平成 29 年改訂)に掲載されている項目をベースに協議を行った。
さらに、このワーキングでまとめられた高機能化、小規模化かつ地域分散化において求められる専
門性獲得のためにすでに実施されている研修内容、取り組の実際、その効果等をこのワーキングに参
加されている各施設すべてにヒアリング調査を行った。
そして、このヒアリング調査の結果をふまえ、有識者が高機能化、小規模化かつ地域分散化に求め
られる研修テーマとプログラムのねらいを本体と分園および初任、中級・上級と階層別に整理し、そ
の内容を再度検討委員会においてその整合性を図り、それらの客観性を確かめる試みを図った。
調査方法であるが、委員会・ワーキンググループにおける検討及びヒアリング調査は感染症対策等
の社会情勢に鑑み、いずれもオンライン会議システム(Microsoft teams)を用いたオンライン形式
で実施した。
なお、検討会名称は「児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に
即した人材育成に関する調査研究検討委員会」とした。また、各回の議題及び委員は表のとおりであ
った。
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委員会の開催日時・議題
回 日時 主な議題
第 1 回委員会 令和2年
10 月 30 日
■調査研究の枠組み
■今後のスケジュールの確認
■高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う人材育成に関する
課題の抽出・整理
第 2 回委員会 令和2年
11 月 19 日
■第1回委員会を受けた、高機能化、小規模かつ地域分散
化に伴う人材育成に関する課題課題の検討
■ヒアリング調査の対象施設
第1回
乳児院 WG
令和3年
1月5日 ■乳児院および児童養護施設における人材育成上の課題・
ポイント
■ヒアリング調査の実施方法等
第1回
児童養護施設 WG
令和3年
1月8日
第2回
乳児院 WG
令和3年
2月 18 日 ■ヒアリング実施結果の報告(一部)
■ヒアリング内容を踏まえた「人材育成のポイント」の確認と
職員が学ぶべき事項等の検討
第2回
児童養護施設 WG
令和3年
2 月 19 日
第3回委員会・
乳児院・児童養護
施設 WG 合同会議
令和3年
3 月 19 日
■研修プログラムに盛り込むテーマの検討
■報告書案の検討
上記の他、本検討委員会委員の座長・学識経験者による打合せ会を開催。(令和 3 年 3 月 9 日)
検討委員会 委員一覧
氏名 所属
今井 庸子 日本赤十字医療センター附属乳児院 施設長
躯川 恒 かのや乳児院 施設長
古屋 康博 児童養護施設 清浄園 次長
則武 直美 児童養護施設 岡山聖園子供の家 施設長
樋口 亜瑞佐 愛知教育大学 教育科学系 心理講座 准教授
〇増沢 高 子どもの虹情報研修センター 研究部長
山田 勝美 山梨県立大学 人間福祉学部 福祉コミュニティ学科 教授
○:座長
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乳児院ワーキンググループ 委員一覧
氏名 所属
今井 庸子 日本赤十字医療センター附属乳児院 施設長
躯川 恒 かのや乳児院 施設長
杉本 光世 小鳩乳児院 主任・家庭支援専門相談員
中越 優美 高知聖園ベビーホーム 主任・個別対応職員
樋口 亜瑞佐 愛知教育大学 教育科学系 心理講座 准教授
〇増沢 高 子どもの虹情報研修センター 研究部長
山田 勝美 山梨県立大学 人間福祉学部 福祉コミュニティ学科 教授
○:座長
児童養護施設ワーキンググループ 委員一覧
氏名 所属
古屋 康博 児童養護施設 清浄園 次長
則武 直美 児童養護施設 岡山聖園子供の家 施設長
樋口 亜瑞佐 愛知教育大学 教育科学系 心理講座 准教授
〇増沢 高 子どもの虹情報研修センター 研究部長
森 恵美子 児童養護施設 養徳園 統括主任・家庭支援専門相談員
山田 勝美 山梨県立大学 人間福祉学部 福祉コミュニティ学科 教授
渡邉 智則 児童養護施設 杉並学園 家庭支援専門相談員
○:座長
【事務局】
玉山 和裕 みずほ情報総研 社会政策コンサルティング部
山本 眞理 みずほ情報総研 社会政策コンサルティング部
佐藤 渓 みずほ情報総研 社会政策コンサルティング部
嘉藤 曜子 みずほ情報総研 社会政策コンサルティング部
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変更後 · 10ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化
の試み(基本的枠組みの設定)
乳児院および児童養護施設の人材育成に関しては、すでに既存の指針として「乳児院の研修体系」と
「児童養護施設の研修体系」がまとめられており、これらにおいて「領域」および「領域ごとの内容」(乳
児院)、「獲得すべき内容」(児童養護施設)が職員のレベルごとに整理されている。
また、この研修体系では、下記のとおり、領域別に①から⑨まで領域別に獲得すべき内容が明示されて
いる。
乳児院 児童養護施設
①育ち・育てること ①人材育成の基本
②資質と倫理 ②資質と倫理
③子どもの権利擁護 ③子どもの権利擁護
④専門的知識 ④知識
⑤専門的な養育技術 ⑤子どもの支援技術
⑥チームアプローチと小規模ケア ⑥チームアプローチと機関協働
⑦保護者支援 ⑦家族支援
⑧他機関連携 ⑧里親・ファミリーホーム支援
⑨里親支援
(出典)「改訂 乳児院の研修体系 ―小規模化にも対応するための人材育成の指針―」(平成 27 年改訂)および「改訂 児
童養護施設 ―人材育成のための指針―」(平成 29 年改訂)より作成
同時に、領域と獲得すべき内容は、階層別に初任、中堅、上級・基幹的職員に整理されている。
初回において、これをまずは領域別に、そして獲得すべき内容をふまえ、高機能化、小規模かつ地域分
散化にともない求められる人材育成上の課題やポイントの整理を図った。さらにえいば、職員の経験年数
や資質、また各ユニット・本園で求められる知識・技術や役割が異なることを踏まえ、「初任職員」「中堅
職員」「上級・基幹的職員」および「本園職員」別に議論を行った。
議論の結果として、乳児院および児童養護施設における高機能、小規模化かつ地域分散化にともなう専
門性が以下のとおり明確化された。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
1.乳児院
(1)レベル2:初任職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
育
ち
・
育
て
る
こ
と
1.スーパービジョンを受けることの意義を理解し、スーパービジョンを受ける
■スーパービジョンを受けることに早い段階から馴染むこと、職員自身がスーパービジョンを受けることの意義を理解しておくことが
抱え込み防止になり、メンタルヘルスの維持にもつながる。
2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
■アセスメントや支援結果を評価する際、自らの関わりを振り返ることはケアワーク、ソーシャルワークの基本となる。小規模化ユ
ニットでは子どもと職員の関わりが密になるため、養育・支援を自ら常に振り返り、検討していくことが重要となる。日々はもちろ
ん、定期的なセルフモニタリングを心がける。
3.中堅以上の職員から学ぶ姿勢を持つ
■中堅以上のロールモデルとなる職員から、養育に関する専門知識、養育技術や心構えを学ぶ姿勢・意識を持ち続けること
で、自身の成長につなげることができる。
②
資
質
と
倫
理
4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
■各ユニットでは調理などの家事、家族への対応・支援、地域等対外対応、子どもの養育支援、事務金銭管理などの多様な
役割を少ない人数で担う必要がある。初任職員では社会的マナーや家事等生活スキルの資質を高めていく。
5.子どもと向き合い、自分を知る姿勢を身に付ける
■日々の養育の中で子どもと向き合い、適切な対応を考え続けることでケアの仕方がわかるとともに、自分とも向き合うこととな
り、自分の考え方や感情のパターン、癖を理解できる(自己覚知)。資質向上には子どもから聴き、学ぶ姿勢を持つことが
重要となる。
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
■小規模ユニットでは子どもと深く関わり、やりがいや専門性を発揮できる反面心身の疲労も多くなることがあり、意識的にメンタ
ルヘルスを維持していくために自ら相談すること等を意識する。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
7.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を理解する。
■子どもの生い立ちや置かれている環境、発達段階は様々で多様であることや、年齢や障害等ゆえに言葉にすることが困難な
個々の子どもごとにニーズを読み取ることに鋭敏になり、これを尊重する態度が子どもの権利擁護につながることを理解する。
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ
■まだ自身の言葉で伝えることのできない乳幼児であるからこそ、職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。
子どもの命や安全に関する責任感を厳しく持つとともに、子どもが安心感を持てるように関わる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(12ページ)
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④
専
門
的
知
識
9.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
■職員が行う家事、調理などの生活支援を通じて、子どもは自らが大切にされていることを実感しうる。一見単純な作業・活動
ととらえられがちであるが、あたりまえに安定した生活を構築しうることにこそ重要な専門性があることを十分理解する。
10.発達についての基本的知識を身に付ける
■子どもの基本的な発達段階とその発達に適した理解や対応の在り方を知るとともに、子どもの発達の可塑性、レジリエンスに
関する理解等、子どもの発達に関する基本的な知識を理解する。
11.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
■アタッチメント形成やトラウマの問題はしばしば子どもの課題の本質となる。アタッチメント・トラウマに関する知識を身に付け、子
どものトラブルの際はその根幹を理解し調整する。トラウマインフォームドケアの考え方と有効性を新人の時から学んでいく。
12.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての基本的知識を身に付ける
■乳児院では、各ユニットの職員が病弱・身体虚弱に関する基本的な知識や、胎児性の疾患・障害、それに付随する二次障
害に関するリスク等を学んでいくことが必要。
⑤
専
門
的
な
養
育
技
術
13.子どもの発達やニーズに応じた養育を提供する
■子どもの発達についての知識をもとに、定型発達を踏まえ、発達段階や子どもの有するニーズを理解し、これに応じた養育を
提供する。
14.包括的アセスメントの基本を理解し実践する
■子どもだけでなく、保護者を含めた包括的なアセスメントを行うことの意義を知るとともに、その基本的な手法、考え方等を理
解し、実践する。
■全乳協発行のアセスメントシートを有効的に活用する。
15.子どもの育ちの連続性を保障する
■家庭養育、小規模ユニットでの養育、また退所後の生活は大きく環境が異なるものであるが、その支援内容は一貫性・連続
性が保たれることが重要。このことを理解し、アセスメントや支援方針の関係者間の共有等、連続性が保障されるよう努めて
いく。
■パーマネンシーやライフストーリーワークなどについてもきちんと学ぶ機会を得る。
⑥
チ
ー
ム
ア
プ
ロ
ー
チ
と
小
規
模
ケ
ア
16.チームの一員であることを理解する
■子どもの養育・支援にあたり、担当職員はチームの一員として、ユニット・施設が提供する連続性のある支援の一部を提供して
いるという意識を培っていく。
■子どもの支援が困難な状況が続くと、チームの分断、亀裂が生じることがある。こうした分断、亀裂が起きる可能性の存在、リ
スクや、予防・修復の重要性を初任職員の時から意識する。
17.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
■小規模ユニットでは他職員からアドバイスが受けにくく、抱え込んでしまうことが多い。できごとが周囲に伝わりにくく、閉鎖的・独
善的な関わりになる危険性について自覚的となることが必要。
18.チーム内での自分の裁量範囲を自覚し、責任を持つ
■ユニット職員一人の裁量で答えられること、ユニット全体で決めること、本園・児童相談所も含め決めることなど、日々生活の
中で生じる「決定」における裁量の存在を知る。また、自身の裁量範囲を自覚し、その裁量範囲で責任を持った行動をとり、
その行動の意図を含めて職員間で共有する。
19.情報伝達の基本を身に付ける
■情報交換のあり方、記録の意義、日々の出来事の言語化の重要性を知り、実践する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(13ページ)
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⑦
保
護
者
支
援
20.子どもと向き合い、支援するための保護者支援の重要性を理解する
■子どもにとって家族の存在は大きく、子どもと向き合うことは家族を考え、アセスメントや支援を行うことにもつながる。子どもと
向き合う中で、家族も含めた視点での養育・支援を行うことの重要性を理解する。
21.保護者についてのアセスメントの重要性を理解する
■子どもの適切なアセスメントや養育・支援を行うために、保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることを理解
する。
⑧
他
機
関
連
携
22.子どもが地域の中で育つことを踏まえ、職員が地域とつながる
■職員が地域、関係機関とつながることで、日々の養育・支援が閉鎖的にならず、子どもにとっても様々な人とのつながりの構
築、社交性の向上等にも結び付く。子どもは地域で育っていくという意識を持ち、職員自身が積極的に地域特性を知り,地
域とつながっていく。
23.子どもの育ちの連続性を保障するための機関協働を実践する
■子どもの生活場所が変わっても支援に一貫性・連続性が保たれるよう、児童養護施設や乳児院、児童相談所などの関係
機関と連携・協働する。乳児院は次の養育者につなぐという大切な使命を負っていることを強く意識する。
⑨
里
親
支
援
24.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
■国連の児童の代替的養護に関する指針、子どもの権利条約、改正児童福祉法などに沿った方向性としての家庭養育/里
親について正しく理解する。
25.施設で行う家庭的養育と里親養育の違いについて知る
■同じ社会的養育を実践する場であるが、その環境には違いがある。その違いについて理解を深めるとともに、里親家庭の必
要性について理解する。
26.里親支援専門相談員との協働により、里親子支援を進める
■施設と里親は相反する存在ではなく子どもの選択肢として存在する意味を理解し、養育をつなぐ先である里親子支援につい
ての機能や役割を知る。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(14ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 14ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
(2)レベル3:中堅職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
育
ち
・
育
て
る
こ
と
1.初任職員にケースの見通しを伝え、初任職員を導く
■勤務年数の少ない職員の場合、子どもの成長の見通しが立たないことが強いストレスになりうる。こうした見通しを伝え、さら
にかつて上手くいった対処方法等を具体的に伝える。
2.初任職員の話を聞く
■初任職員の指導も、正しいこと、適切なことであっても一方的に話をするだけでなく、職員の話を聞くことも重要。話を聞くことは
子どもの権利擁護にも関連することであり、初任職員は話を聞いてもらえることでその重要性を体感することもできる。
3.初任職員のモデルとなるよう努める
■初任職員が、中堅以上職員から学んでいく姿勢が大事であると同時に、中堅職員も初任職員の良きロールモデルとなるよ
う、常に自身の振る舞いを意識していく。
②
資
質
と
倫
理
4.初任職員の基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高め、初任職員のモデルとなる
■社会的マナーや生活スキル等の生活力を自身が十分身に付けるととともに、初任職員のこうした力を高めるよう支援する。
また、そのための初任職員のモデルとなる。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
5.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する。新任のモデルとなる
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を十分理解
し、初任職員に伝えていく。
■初任職員が、子どもの多様性を理解し、言葉にならないニーズを尊重することの意義を十分理解できるよう、日頃の養育実
践に努めていく。
6.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ。新任のモデルとなる
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。子どもの命や安全に関する責任感を厳しく持ち、子どもが安
心感を持てるよう取り組むとともに、新任のモデルとなる。
④
専
門
的
知
識
7.生活支援の意義を初任職員へ教授できる
■職員が行う家事、調理などの生活支援は、子どもにとっては安心感を感じ、自己肯定感を培う。また大切にされていることの
実感を得られるなど、単純な作業・活動以上の意味を持つ。こうした生活支援の専門性とその意義を自ら実践しつつ、初
任職員へ教授していく。
8.発達に関する知識を初任職員へ教授できる
■子どもの発達に関する知識を十分身に付けるとともに、分離や喪失が子どもの成長発達にもたらす影響、レジリエンス等の子ど
もの可塑性を支える支援をもつことの重要性等、バランスをもって子どもの発達を捉えることの大切さを教授できる。
9.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
■子どものアタッチメント形成上の課題や、トラウマ体験を想起させる事項(トリガー)等の理解・回避等のトラウマについての知識
(トラウマインフォームドケアの考え方)を十分身に付けるとともに、初任職員へこれらの必要な知識を教授していく。
10.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識を初任職員へ教授できる
■病弱・身体虚弱に関する知識や、胎児性の疾患・障害、それに付随する二次障害に関するリスク等を学び、十分身に付け
るとともに、初任職員へこれらの必要な知識を教授していく。
⑤
専
門
的
な
養
育
技
術
11.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
■初任職員を含め、子どもにその発達状況やニーズ、分離喪失体験等に応じた養育を提供するため、子どもの置かれている
状況や支援方針等を適切にアセスメントする。
■子ども、保護者を含む包括的なアセスメントの基本的な手法、考え方等を十分に理解し実践するとともに、初任職員による
実践を支援していく。
12.子どもの育ちの連続性の保障に向け、初任職員の実践を支援する
■子どもの育ちの連続性を保障するため、アセスメントや支援方針の関係者間での共有や適時の修正等に取り組むとともに、
初任職員にその意義を伝える等実践を支援する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(15ページ)
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変更後 · 15ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑥
チ
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ム
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ロ
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チ
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小
規
模
ケ
ア
13.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
■担当職員、心理職、FSW 等のチームによる子どもの養育・支援を行うため、チームの一員として行動することはもとより、子
どもに応じた適切なチームの構成を考えていく。
■大きな課題がある子どもへの対応など、チームでの対応方針を十分検討する必要がある場合には、中心となり体制を検討
するなどチーム体制を構築する。
14.チーム内での裁量範囲の重要性を理解し、初任職員に伝える
■日々生活の中で生じる「決定」における裁量の重要性を理解し、初任職員を含む各職員の裁量範囲を検討し、これに基
づいた子どもの養育・支援を実践する。また、その行動の意図を含めて職員間で共有する。
15.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
■問題の抱え込みが生じやすくなったり、問題発生時にユニットごとの問題とされてしまいやすくなることがある。特にユニットが本
園から離れている場合は、さらに孤独感が高くなることに気づきを持ち、普段から風通しのよい運営に努める。
⑦
保
護
者
支
援
16.保護者支援を実践し、初任職員にその重要性を伝える
■子どもにとって家族の存在は大きく、その子どもと向き合うことは家族を考え、アセスメント・マネジメントすることにもつながる。
この観点から保護者支援を適切に実践するとともに、初任職員にその重要性を伝えていく。
17.保護者のアセスメントを実践し、初任職員にその重要性を伝える
■子どもの適切なアセスメントや養育・支援を行うために、保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることを初
任職員に伝え、また自らも実践する。
⑧
他
機
関
連
携
18.地域とのつながりを形成・維持し、初任職員にその意義を伝える
■子どもは地域で育っていくという意識を持ち、職員自身が積極的に地域とつながっていく。また、初任職員にその重要性を伝
えるとともに、まだ初任職員が地域との関係性ができていない場合などは、一緒に挨拶に回る,地域行事に参加するな
ど,関係性構築に向けた支援を行う。
19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、入所前の支援内容を保障できるよう児童相談所を巻き込みながら支援計画を立案
する。また、施設内チームでの支援を、地域で家庭を支える専門職チーム(行政のソーシャルワーカー、保健師、民生委
員等)につないでいく。
■乳児院は次の養育者につなぐという大切な使命を負っていることを、初任職員に伝えていく。
⑨
里
親
支
援
20.里親子のマッチングのあり方を知る
■里親がこれまでに抱えてきた葛藤や悩み、里親子それぞれの期待や不安を理解しつつ、マッチングの過程の中で起こる子ど
もと里親の心の変化について理解しながら同じパターンでは進まないことや支援を実践するうえで必要な考え方・心構えにつ
いて学ぶ。
21.支援の進め方や進捗状況を発信する 【里親支援専門相談員】
■短期・中期・長期計画に沿って、どのように進めていくかやその時々の課題や進捗状況について他の職員ときちんと発信・共
有できるように努める。
22.方向性を見定めながらも、柔軟性をもって進める 【里親支援専門相談員】
■マッチングの進捗状況や里親子それぞれの不安や課題を適切に把握し、状況に応じたサポートができるようにする。
■乳児院から里親委託に向かう子どもと里親家庭との新たな関係性を築いていく為に、子どもの思いやニーズに合った支援を
行い、子どもの思いを代弁するなど、両者が安心できるような関わりをすることが出来る。
23.里親子のアセスメントとライフストーリーワーク支援を行う 【心理職】【FSW】
■里親子それぞれの状況に応じたアセスメントを深め、またライフストーリーワークに関しても積極的に発信して里親と一緒に養
育をつなぐという意味を理解し、取り組めるように図る。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(16ページ)
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変更後 · 16ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
(3)レベル4・5:上級・基幹的職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
育
ち
・
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こ
と
1.初任・中堅職員との信頼関係を構築し、職員を支える
■上級・基幹的職員は、初任・中堅職員に対するスーパービジョンを行うことが大きな役割の一つであり、そのために日頃からの
関係性づくりに努めていく。
2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
■特に小規模ユニットでは職員一人の勤務時間も多く、主幹的職員をモデリングする機会、スーパービジョンを受ける機会も少
なくなりやすい。初任職員の育成が難しい中で、ユニット・施設全体の特性等を考慮した適切なスーパービジョン体制を構築
する。
3.本園職員とともに人材育成計画を立てる
■ユニット・施設全体のスーパービジョン体制の構築とあわせ、各職員の育成方針・方法の検討・決定に主体的な役割を果た
すことも上級・基幹的職員に期待される。
②
資
質
と
倫
理
4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
■初任・中堅職員には、リーダー職員の不在時等は他ユニット、本体職員等にいつでも支援を求めてよいことを伝えておくなど、
日頃から職員の立場に立ち、支え合う文化をつくる。
■上級・基幹的職員がユニット・施設全体の重要な判断、責任を引き受けることで、職員を支えていくことも重要。
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
■ 上級・基幹的職員は調理や家事を含むトータルな生活力、丁寧な子どもへの関わり(子どもに関する労力を惜しまない、
子どもへの強い思いを持つ等)が求められる。こうした資質をユニット・施設の全職員が身に付け、あたりまえにそれができうる
文化を構築する。
6.本園職員とともに施設の倫理規定を明確にし、適時必要な改正を行う
■自身が倫理規定を順守することに加え、各ユニット等における規定の明確化と浸透、また必要に応じた改正検討を働きかけ
る。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
7.子どもの権利条約の4原則を深く理解し、言葉にならない子どもの最善の利益を追求する
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を深く理解し、
他職員も含めた実践を通し、ニーズ等を言葉にできない子どもの最善の利益を追求していく。
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。ユニットや施設全体が子どもの命や安全に関する責任感を厳
しく持ち、子どもが安心感を持てるよう取り組む。
④
専
門
的
知
識
9.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
■子どもの発達に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを施設全体に伝えていくことで、施設のどの職員も子どもの発達
や分離喪失に関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
10.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
■アタッチメント形成・トラウマに関する最先端の知識・知見を常に学び、これを施設全体に伝えていくことで、施設のどの職員も
アタッチメント形成・トラウマに関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
11.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識・知見を学び続け、施設に伝える
■病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害、それに付随する二次障害に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを施設
全体に伝えていくことで、施設のどの職員も十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、発信する
■現場の職員が現場を一番分かっており、そこで構築されていく専門性がある。上級・基幹的職員にはこれを言語化・明文
化、周知徹底し、その知識を構築することが求められる。さらに、その実践知を地域社会に還元する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(17ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 17ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑤
専
門
的
な
養
育
技
術
13.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
■子ども、保護者を含む包括的なアセスメントが各ユニット・施設全体でなされるよう、カンファレンスの適時の主催・運営による
個々の子どものアセスメント内容の確認や、アセスメントの手法・考え方の伝達等、全体の実施体制を構築する。
14.ユニット・施設全体で子どもの育ちの連続性を保障できる体制を整える
■子どもの育ちの連続性が各ユニット・施設全体で保障されるよう、その重要性の周知や、関係者間でのアセスメント・支援方
針等の共有が不足なく行われるよう支援するなど、全体の体制を構築する。
⑥
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ア
15.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
■チーム構成員である職員の役割・能力を最大限発揮させられるよう、各職員の裁量範囲を含む役割分担を検討・実践し、
チームを運営していく。
16.本園職員とともに情報伝達の仕組み・システムを構築する
■チーム構築・運営のための情報伝達システム作りも必要に応じて検討が求められる。
■情報伝達の効率化の観点から、ICT ツールを用いることも必要に応じ検討する。
17.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
■職員の養育観の相違が運営方針に影響を与えたり、子どもを巻き込んだりする。養育観の多様性を認める一方で、ここは押
さえるという養育観の共有・統一のあり方を考えていく。
⑦
保
護
者
支
援
18.ユニット・施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
■各ユニット・施設全体で保護者支援の重要性が周知され、また適切に実践される体制を構築する。
19.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
■保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることの理解や、その適切な実践が各ユニット・施設全体でなされる
体制を構築する。
⑧
他
機
関
連
携
20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
■ユニット・施設全体が地域の一員として振る舞い、住民等とコミュニケーションを深めていけるよう、率先した地域との関係づくり
やその大切さについて共有し、こうしたことの重要性のユニット・施設全体への周知啓発等に努めていく。
21.ユニット・施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、各ユニットや施設が地域の諸機関と協働できる体制を構築する。
⑨
里
親
支
援
22.指導的な立場としての責任あるサポートを提供する
■出会いからマッチング、また委託への運びの中でそれぞれの思いが複雑に交差することを理解し、そこを支えるために必要なこ
とについて一つ一つの家庭にあった支援方法を考え、担当養育者、里親支援専門相談員、心理職など特に里親と深くかか
わる職員の迷いや不安を察知して、適切なタイミングでフォローできるようにする。
23.ケースカンファレンスとスーパービジョンを実施する
■里親制度を里親、里子、実親の三者それぞれの心情や背景をアセスメントしたうえで、三者の関係構築の必要性について
理解し、支えていく乳児院の専門性を生かす。
■ケースの進捗状況を適切に捉え、関係職員間できちんと共有できるように、頃合いを見ながらケースカンファレンスや的確なス
ーパービジョンを行えるようにする。
24.ライフストーリーワークを実践する 【心理職】
■誕生~実親との別れ~入所~日常~里親との出会い~交流~委託~アフターケアに至るまで、一連の子どもの育ちをきち
んとつなぐために各職員とより一層の連携を図る。
■対象児が所属しているホームのほかの子どもたちの気持ちへの理解を深め、そのサポートについて考える。
25.アフターケア、FCP の必要性を学び、里親家庭と手をつないで一緒に養育していく意味を理解する
※FCP:フォスタリングチェンジ・プログラム
■里親制度の中で、家庭養育の効果を得られる反面、抱える普遍的な課題について考え、委託後も寄り添い、支え続けるこ
との必要性を理解する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(18ページ)
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(4)本園職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
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と
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
■本園職員も必要に応じ、各ユニット職員に対するスーパービジョンを行うことが求められる。このために本園職員も、日頃から
各ユニット職員との関係性づくりに努めていく。
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
■特に小規模ユニットでは職員一人の勤務時間も多く、基幹的職員をモデリングする機会、スーパービジョンを受ける機会も少
なくなりやすい。初任職員の育成が難しい中で、施設全体の特性等を考慮した適切なスーパービジョン体制を構築する。
3.施設全体の人材育成に関する計画や取組内容を定める
■各職員の育成方針・方法の検討・決定とあわせ、研修の実施計画作成等、施設全体の人材育成に関する計画・取組を
定める。
②
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質
と
倫
理
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
■初任・中堅職員には、リーダー職員の不在時等は他ユニット、本体職員等にいつでも支援を求めてよいことを伝えておくなど、
日頃から職員の立場に立ち、支え合う文化を施設全体でつくる。
■上級・基幹的職員が施設全体の重要な判断、責任を引き受けることで、職員を支えていくことも重要。
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
■上級・基幹的職員は調理や家事を含むトータルな養育力、丁寧な子どもへの関わり(子どもに関する労力を惜しまない、子
どもへの強い思いを持つ等)が求められる。こうした資質を施設の全職員が身に付け、あたりまえにこれを実践しうるための文
化を構築しつつ、その意義を浸透させるための取り組みを行う。
6.施設の倫理規定の実践を監督し、適時必要な改正を行う
■各ユニットにおける規定の明確化と浸透を図り、その実践が図られているかを監督する。また必要に応じた改正検討を働きか
ける。
③
子
ど
も
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権
利
擁
護
7. 子どもの権利条約を周知徹底し、職員による権利擁護実践を監督する
■4原則を含む子どもの権利条約を深く理解するとともに各ユニット職員へ周知徹底し、その実践が図られているかを監督す
る。
8.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。子どもの命や安全、安心に関する責任感を、各ユニットの職
員一人ひとりが厳しく持てているか、施設全体を監督する。
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門
的
知
識
9.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
■子どもの発達に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを各ユニットに伝えていくことで、どの職員も子どもの発達や分離
喪失に関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
10.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
■アタッチメント形成・トラウマに関する最先端の知識・知見を常に学び、これを各ユニットに伝えていくことで、どの職員もアタッチ
メント形成・トラウマに関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
11.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識・知見を学び続け、施設に伝える
■病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害、それに付随する二次障害に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを各ユニ
ットに伝えていくことで、どの職員も十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
■現場の職員が現場を一番分かっており、そこで構築されていく専門性がある。本園職員にはこれを言語化・明文化、周知徹
底し、その知識を構築することが求められる。さらに、その実践知を地域社会に還元する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(19ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 19ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑤
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門
的
な
養
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技
術
13. 子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
■カンファレンスの定期的な開催を施設の仕組みとして導入するなど、ユニットの職員が適時適切な包括的アセスメントを行え
るための体制構築を統括する。
14.アセスメントを踏まえ、子どもに適した養育環境を提供する
■子どもが必要とする専門的ケア、養育上の留意点等をアセスメントしたうえで、本園や小規模ユニットなど、適切な養育環境
の選択と提供を行う。
15.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
■特にケアニーズの高い子どもについては、本園の心理職、個別対応職員、医師等の専門職が、回復に向けた濃密な支援を
行うことが必要となる。
16.人生の連続性を保障できるよう支援を監督する
■子どもの育ち・人生の連続性が施設全体で保障されるよう、その重要性の施設全体への周知や、関係者間でのアセスメント
等の共有が不足なく行われるよう支援するなど、全体の支援体制や内容を監督する。
17.各ユニット・施設全体の養育を評価する
■施設で様々な取組や工夫を取り入れ、子どもがきちんと育っていることを客観的に確認していく。こうした養育の評価機能
は、本園で担われるべきこととなる。
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18.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
■各ユニットのチームアプローチにおいて、チーム構成員である職員一人ひとりの役割・能力を最大限発揮させられるよう、チー
ムの構築・運営が適切に行われているかを把握・監督する。また、把握のために適宜ユニットに入るとともに、ユニット職員が
「みてもらえている」という感覚を育めるよう努める。
19.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
■各ユニットの日々の出来事やアセスメントの内容等、情報が施設全体で適切に共有されるための情報集約・伝達システム
作りを行っていく。必要に応じ ICT ツールの活用も検討する。
■良いことも悪いことも、各ユニットの職員から報告してもらえるよう、日頃の職員・ユニット間の良好な関係性の構築や、どのよ
うな報告も受け入れられるような環境づくりに努める。
20.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
■職員の養育観の相違が運営方針に影響を与えたり、子どもを巻き込んだりする。ユニットの養育観を本園や他のユニットが理
解・共有できるよう支援するとともに、ここは押さえるというべき養育観の共有・統一のあり方を検討し、定めていく。
21.ユニットの日々の実践を尊重した緊急時の対応・応援を行う
■小規模ユニットでの緊急対応が生じた際、本園からの応援は、当ユニットが行っている日々の実践を尊重し、職員の自尊心
を傷つけずに対応するための専門性が求められる。
⑦
保
護
者
支
援
22.施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
■子どもにとって家族の存在は極めて大きく、その子どもと向き合うことは家族を考え、アセスメント・マネジメントすることにもつな
がる。施設全体で、こうした保護者支援の重要性が周知され、また適切に実践される体制を構築する。
23.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
■保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることの理解や、その適切な実践が施設全体でなされる体制を構築
する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(20ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 20ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑧
他
機
関
連
携
24.施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
■施設全体が地域の一員として振る舞い、住民等とコミュニケーションを深めていけるよう、率先した地域との関係づくりや、こう
したことの重要性の施設全体への周知啓発等に努めていく。
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、施設全体が地域の諸機関と協働できる体制を構築する。
26.外部機関との協働体制を構築する
■施設全体が外部の関係機関と円滑な連携のもと、子どもの養育ができるよう支援していく。
27.外部機関を含めたコンサルテーション体制を整備する
■ケアニーズの高い子どもが増える中で、医療、司法などとの連携のマネジメント機能も確保していく。
⑨
里
親
支
援
28.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
■里親制度のことを知り、また里親子のアセスメントに協力しながら関係職員との確実な連携を図る。
■国連の児童の代替的養護に関する指針、子どもの権利条約、改正児童福祉法などに沿った方向性としての家庭養育/里
親について正しく理解する。
29.子どもにかかわるすべての職員による里親子支援であるということを認識する
■言葉の上では里親支援であるが、職員は日常的に子どもの揺らぎもしっかり支えていることを意識する。
■子どもの様々な育ちを次の養育者である里親につなぐという役割や機能をしっかり意識する。
■里親子それぞれの期待や不安を理解しつつ、同じパターンでは進まないことを知ることで適切な助言やサポートができるように
する。
30.里親委託後もチーム養育としての一つである里親家庭を支えることを理解する
■様々な思いを抱えてきた子どもたちの育ちについて考え、困難に出会ったときにどう支えるかについて、里親や関係機関とも協
働で包括していくチームをコーディネートしていく。
31.支援の進め方や進捗状況を発信する 【里親支援専門相談員】
■短期・中期・長期計画に沿って、マッチングの進捗状況や里親子それぞれの不安や課題を適切に把握し、状況に応じたサポ
ートができるようにする。どのように進めていくかやその時々の課題や進捗状況について他の職員ときちんと共有できるように努
める。
32.里親子のアセスメントとライフストーリーワーク支援を行う 【心理職】
■里親子それぞれの状況に応じたアセスメントを深め、またライフストーリーワークに関しても積極的に発信して里親と一緒に取
り組めるように図る。誕生~実親との別れ~入所~日常~里親との出会い~交流~委託~アフターケアに至るまで、一連
の子どもの育ちをきちんとつなぐために各職員とより一層の連携を図る。
33.ケースカンファレンスとスーパーバイズなど指導的な立場としての責任あるサポートをしっかり意識する【上
級・基幹的職員】
■ケースの進捗状況を適切に捉え、関係職員間できちんと共有できるように、頃合いを見ながらケースカンファレンスや的確なス
ーパーバイズを行えるようにする。
■担当養育者、里親支援専門相談員、心理職など特に里親と深くかかわる職員の迷いや不安を察知して、適切なタイミング
でフォローできるようにする。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
2.児童養護施設
(1)レベル2:初任職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
人
材
育
成
の
基
本
1.スーパービジョンを受けることの意義を理解し、スーパービジョンを受ける
■スーパービジョンを受けることに早い段階から馴染むこと、職員自身がスーパービジョンを受けることの意義を理解しておくこと
が抱え込み防止になり、メンタルヘルスの維持にもつながる。
2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
■アセスメントや支援結果を評価する際、自らの関わりを振り返ることはケアワーク、ソーシャルワークの基本となる。小規模化
ユニットでは子どもと職員の関わりが密になるため、養育・支援を自ら常に振り返り、検討していくことが重要となる。日々はも
ちろん,定期的なセルフモニタリングを心がける。
3.中堅以上の職員から学ぶ姿勢を持つ
■中堅以上のロールモデルとなる職員から、養育に関する専門知識、養育技術や心構えを学ぶ姿勢・意識を持ち続けること
で、自身の成長につなげることができる。
②
資
質
と
倫
理
4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
■各ユニットでは調理などの家事、家族への対応・支援、地域等対外対応、自立支援、事務金銭管理などの多様な役割を
少ない人数で担う必要がある。初任職員では社会的マナーや家事等生活スキルの資質を高めていく。
5.子どもと向き合い、自分を知る姿勢を身に付ける
■日々の養育の中で子どもと向き合い、適切な対応を考え続けることでケアの仕方がわかるとともに、自分とも向き合うこととな
り、自分の考え方や感情のパターン、癖を理解できる(自己覚知)。資質向上には子どもから聴き,学ぶ姿勢を持つこと
が重要となる。
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
■小規模ユニットでは子どもと深く関わり、やりがいや専門性を発揮できる反面心身の疲労も多くなることがあり、意識的にメン
タルヘルスを維持していくために自ら相談すること等を意識する。
7.子どもとの適切な距離感を検討できる
■小規模ユニットは子どもとの物理的・心理的距離が近く、職員が距離の取り方を誤ると、時に過度に職員に依存するなどの
問題が生じる。
■適切な距離感は、一人ひとりの子どもと職員の関係性や、日々の出来事、環境により左右される流動的なものである。初
任職員は適切な距離感を構築することの難しさを理解し、これを検討できることが重要となる。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
8.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を理解する。
■子どもの生い立ちや置かれている環境、発達段階は様々で多様であることや、その多様性に応じ個々の子どもごとにニーズ
が異なることを知り、これを尊重した支援を行う。
9.子どもの話を聴き、尊重する
■子どもの権利条約における4原則の「子どもの意見の尊重」にも関わる点として、一方的指導ではなく子どもの話をきちんと
聴くことが大切である。
■子どもには「意見を聴かれる権利」があるという認識のもと、この権利を守るという考え方でしっかり話を聴き、尊重するという
考え方が重要である。
10.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。子どもの命や安全に関する責任感を厳しく持つとともに、子ど
もが安心感を持てるように関わる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(22ページ)
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変更後 · 22ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
④
知
識
11.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
■職員が行う家事、調理などの生活支援を通じて、子どもは自らが大切にされていることを実感しうる。一見単純な作業・活
動ととらえられがちであるが、あたりまえに安定した生活を構築しうることにこそ重要な専門性があることを十分理解する。
12.発達についての基本的知識を身に付ける
■子どもの基本的な発達段階とその発達に適した理解や対応の在り方を知るとともに、子どもの発達の可塑性、レジリエンス
に関する理解等、子どもの発達に関する基本的な知識を理解する。
13.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
■アタッチメント形成やトラウマの問題はしばしば子どもの課題の本質となる。アタッチメント・トラウマに関する知識を身に付け、
子どものトラブルの際はその根幹を理解し調整する。トラウマインフォームドケアの考え方と有効性を新人の時から学んでい
く。
⑤
子
ど
も
の
支
援
技
術
14.子どもの発達やニーズ、分離喪失体験の影響をとらえ、適切な養育を提供する
■子どもの発達についての知識をもとに、発達段階や子どもの有するニーズを理解し、これに応じた養育を提供する。
■社会的養護にある子どもが親からの分離喪失体験をしていることに鑑み、そのことへの個別的理解を基盤に、それゆえに引
き起こされる問題に受容と共感を基盤として対応する。
15.包括的アセスメントの基本を理解し実践する
■子どもだけでなく、保護者を含めた包括的なアセスメントを行うことの意義を知るとともに、その基本的な手法、考え方等を理
解し、実践する。
16.子どもの育ちの連続性を保障する
■家庭養育、小規模ユニットでの養育、また退所後の生活は大きく環境が異なるものであるが、その支援内容は一貫性・連
続性が保たれることが重要。このことを理解し、アセスメントや支援方針の関係者間の共有等、連続性が保障されるよう努
めていく。
■パーマネンシーやライフストーリーワークなどについてもきちんと学ぶ機会を得る。
17.リービングケア・アフターケアの意義を理解し実践する
■小規模化・地域分散化した分園は、子どもにとって実家のような存在になることもある。適切なリービングケア、アフターケアに
より地域・社会に子どもを送り出すことの意義を理解し、実践する。特にリービングケアはケースに応じたタイミングをアセスメン
トしたうえで実践していく。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(23ページ)
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変更後 · 23ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑥
チ
ー
ム
ア
プ
ロ
ー
チ
と
機
関
協
働
18.チームの一員であることを理解する
■子どもの養育・支援にあたり、担当職員はチームの一員として、ユニット・施設が提供する連続性のある支援の一部を提供
しているという意識を培っていく。
■子どもの支援が困難な状況が続くと、チームの分断、亀裂が生じることがある。こうした分断、亀裂が起きる可能性の存在、
リスクや、予防・修復の重要性を初任職員の時から意識する。
19.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
■小規模ユニットでは他職員からアドバイスが受けにくく、抱え込んでしまうことが多い。できごとが周囲に伝わりにくく、閉鎖的・
独善的な関わりになる危険性について自覚的となることが必要。
20.チーム内での自分の裁量範囲を自覚し、責任を持つ
■ユニット職員一人の裁量で答えられること、ユニット全体で決めること、本園・児童相談所も含め決めることなど、日々生活
の中で生じる「決定」における裁量の存在を知る。また、自身の裁量範囲を自覚し、その裁量範囲で責任を持った行動をと
り,その行動の意図を含めて職員間で共有する。
21.情報伝達の基本を身に付ける
■情報交換のあり方、記録の意義、日々の出来事の言語化の重要性を知り、実践する。
22.子どもが地域の中で育つことを踏まえ、職員が地域とつながる
■職員が地域、関係機関とつながることで、日々の養育・支援が閉鎖的にならず、子どもにとっても様々な人とのつながりの構
築、社交性の向上等にも結び付く。子どもは地域で育っていくという意識を持ち、職員自身が積極的に地域特性を知り,
地域とつながっていく。
23.子どもの育ちの連続性を保障するための機関協働を実践する
■子どもの生活場所が変わっても支援に一貫性・連続性が保たれるよう、児童養護施設や乳児院、児童相談所などの関係
機関と連携・協働する。
⑦
家
族
支
援
24.家族にまつわる子どもの疑問に応え、かつ、保護者を含め支援することの意義を理解する
■子どもにとって家族の存在は大きい。なぜ自分が施設にいるのか、家に帰れないのか、今後どうなるのかといった家族にまつわ
る子どもの疑問に応える大切さを理解し、実践していく。
■その説明に際しては、親自身にその役割を担ってもらうことの大切さも理解し、FSW との連携のなかでこれを進めることの大
切さを理解する。
25.保護者についてのアセスメントの重要性を理解する
■子どもの適切なアセスメントや養育・支援を行うために、保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることを理
解する。
⑧
里
親
・
フ
ァ
ミ
リ
ー
ホ
ー
ム
支
援
26.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
■国連の児童の代替的養護に関する指針、子どもの権利条約、改正児童福祉法などに沿った方向性としての家庭養育/里
親について正しく理解する。
27.里親支援専門相談員との協働により、里親子支援を進める
■施設と里親は相反する存在ではなく子どもの選択肢として存在する意味を理解し、養育をつなぐ先である里親子支援につ
いての機能や役割を知る。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(24ページ)
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(2)レベル3:中堅職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
人
材
育
成
の
基
本
1.初任職員にケースの見通しを伝え、初任職員を導く
■勤務年数の少ない職員の場合、子どもの成長の見通しが立たないことが強いストレスになりうる。こうした見通しを伝え、さら
にかつて上手くいった対処方法等を具体的に伝える。
2.初任職員の話を聞く
■初任職員の指導も、正しいこと、適切なことであっても一方的に話をするだけでなく、職員の話を聞くことも重要。話を聞くこ
とは子どもの権利擁護にも関連することであり、初任職員は話を聞いてもらえることでその重要性を体感することもできる。
3.初任職員のモデルとなるよう努める
■初任職員が、中堅以上職員から学んでいく姿勢が大事であると同時に、中堅職員も初任職員の良きロールモデルとなるよ
う、常に自身の振る舞いを意識していく。
②
資
質
と
倫
理
4.初任職員の基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高め、初任職員のモデルとなる
■社会的マナーや生活スキル等の生活力を自身が十分身に付けるととともに、初任職員のこうした力を高めるよう支援する。
また、そのための初任職員のモデルとなる。
5.子どもとの適切な距離感について、初任職員にアドバイスできる
■入所児童の特性をとらえ適切な距離感を意識し、子どもの感情に巻き込まれないように適切な養育・支援を提供するととも
に、そのためのアドバイスを初任職員に伝える。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
6.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する。新任のモデルとなる
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を十分理解
し、初任職員に伝えていく。
■初任職員が、子どもの多様性を理解し、ニーズを尊重することの意義を十分理解できるよう、日頃の養育実践に努めてい
く。
7.子どもの話を聴き、周囲が子どものニーズを理解できるよう、働きかける
■子どもの話を聴き、ニーズを理解したうえで、周囲の職員や関係者が子どものニーズを理解できるよう働きかけていく。
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ。新任のモデルとなる
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。子どもの命や安全に関する責任感を厳しく持ち、子どもが安
心感を持てるよう取り組むとともに、新任のモデルとなる。
④
知
識
9.生活支援の意義を初任職員へ教授できる
■職員が行う家事、調理などの生活支援は、子どもにとっては安心感を感じ,自己肯定感を培う。また大切にされていること
の実感を得られるなど、単純な作業・活動以上の意味を持つ。こうした生活支援の専門性とその意義を自ら実践しつつ、
初任職員へ教授していく。
10.発達に関する知識を初任職員へ教授できる
■子どもの発達に関する知識を十分身に付けるとともに、分離や喪失が子どもの成長発達にもたらす影響、レジリエンス等の
子どもの可塑性を支える支援をもつことの重要性等、バランスをもって子どもの発達を捉えることの大切さを教授できる。
11.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
■子どものアタッチメント形成上の課題や、トラウマ体験を想起させる事項(トリガー)等の理解・回避等のトラウマについての
知識(トラウマインフォームドケアの考え方)を十分身に付けるとともに、初任職員へこれらの必要な知識を教授していく。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
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⑤
子
ど
も
の
支
援
技
術
12.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
■初任職員を含め、子どもにその発達状況やニーズ、分離喪失体験等に応じた養育を提供するため、子どもの置かれている
状況や支援方針等を適切にアセスメントする。
■子ども、保護者を含む包括的なアセスメントの基本的な手法、考え方等を十分に理解し実践するとともに、初任職員による
実践を支援していく。
13.子どもの育ちの連続性の保障に向け、初任職員の実践を支援する
■子どもの育ちの連続性を保障するため、アセスメントや支援方針の関係者間での共有や適時の修正等に取り組むとともに、
初任職員にその意義を伝える等実践を支援する。
14.リービングケア・アフターケアの保障に向け、初任職員の実践を支援する
■退所前における子どもの自立後の課題の見立てを行い、求められるリービングケアの内容を検討し、リービングケア、アフター
ケアが保障されるよう取り組むとともに、初任職員の実践を支援していく。特にリービングケアはケースに応じたタイミングをアセ
スメントの重要性を伝え実践について協働していく。
⑥
チ
ー
ム
ア
プ
ロ
ー
チ
と
機
関
協
働
15.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
■担当職員、心理職、FSW 等のチームによる子どもの養育・支援を行うため、チームの一員として行動することはもとより、子
どもに応じた適切なチームの構成を考えていく。
■大きな課題がある子どもへの対応など、チームでの対応方針を十分検討する必要がある場合には、中心となり体制を検討
するなどチーム体制を構築する。
16.チーム内での裁量範囲の重要性を理解し、初任職員に伝える
■日々生活の中で生じる「決定」における裁量の重要性を理解し、初任職員を含む各職員の裁量範囲を検討し、これに基
づいた子どもの養育・支援を実践する。また、その行動の意図を含めて職員間で共有する。
■子どもの立場からは、決めてもらえると思った相談事項が決まらないと、もどかしさや職員への信頼関係に影響する可能性も
ある。整理した裁量範囲について、子どもの了解を得られるよう支援を行う。
17.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
■問題の抱え込みが生じやすくなったり、問題発生時にユニットごとの問題とされてしまいやすくなることがある。特にユニットが
本園から離れている場合は、さらに孤独感が高くなることに気づきを持ち、普段から風通しのよい運営に努める。
18.地域とのつながりを形成・維持し、初任職員にその意義を伝える
■子どもは地域で育っていくという意識を持ち、職員自身が積極的に地域とつながっていく。また、初任職員にその重要性を伝
えるとともに、まだ初任職員が地域との関係性ができていない場合などは、一緒に挨拶に回る,地域行事に参加するな
ど,関係性構築に向けた支援を行う。
19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、入所前の支援内容を保障できるよう児童相談所を巻き込みながら支援計画を立案
する。また、施設内チームでの支援を、地域で家庭を支える専門職チーム(行政のソーシャルワーカー、保健師、民生委
員等)につないでいく。
⑦
家
族
支
援
20.家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援を実践し、初任職員にその重要性を伝える
■子どもにとって家族の存在は大きい。問題行動の背後には家族の問題が潜んでいる場合が少なくない。子どもの問題表出
の際には、家族問題を扱うことの大切さとそこに家族を巻き込むことの重要さを初任職員に伝えつつ、FSW と連携し、これ
を実践する。
21.保護者のアセスメントを実践し、初任職員にその重要性を伝える
■子どもの適切なアセスメントや養育・支援を行うために、保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることを初
任職員に伝え、また自らも実践する。
⑧里親・ファミリーホーム支援 -
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(26ページ)
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変更後 · 26ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
(3)レベル4・5:上級・基幹的職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
人
材
育
成
の
基
本
1.初任・中堅職員との信頼関係を構築し、職員を支える
■上級・基幹的職員は、初任・中堅職員に対するスーパービジョンを行うことが大きな役割の一つであり、そのために日頃からの
関係性づくりに努めていく。
2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
■特に小規模ユニットでは職員一人の勤務時間も多く、主幹的職員をモデリングする機会、スーパービジョンを受ける機会も少
なくなりやすい。初任職員の育成が難しい中で、ユニット・施設全体の特性等を考慮した適切なスーパービジョン体制を構築
する。
3.本園職員とともに人材育成計画を立てる
■ユニット・施設全体のスーパービジョン体制の構築とあわせ、各職員の育成方針・方法の検討・決定に主体的な役割を果た
す。
②
資
質
と
倫
理
4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
■初任・中堅職員には、リーダー職員の不在時等は他ユニット、本体職員等にいつでも支援を求めてよいことを伝えておくなど、
日頃から職員の立場に立ち、支え合う文化をつくる。
■上級・基幹的職員がユニット・施設全体の重要な判断、責任を引き受けることで、職員を支えていくことも重要。
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
■ 上級・基幹的職員は調理や家事を含むトータルな生活力、丁寧な子どもへの関わり(子どもに関する労力を惜しまない、
子どもへの強い思いを持つ等)が求められる。こうした資質をユニット・施設の全職員が身に付け、あたりまえにそれができうる
文化を構築する。
6.本園職員とともに施設の倫理規定を明確にし、適時必要な改正を行う
■自身が倫理規定を順守することに加え、各ユニット等における規定の明確化と浸透、また必要に応じた改正検討を働きかけ
る。
7.子どもとの適切な距離感を検討できるよう、体制を整える
■被虐待経験があるなど適切な距離感の検討・確保に特に留意すべき子どもへの個別化された対応や、他職員へのスーパービジ
ョンの実践等を通し、ユニットや施設全体の子ども・職員の距離感が保たれるよう常に確認しあえる体制を整える。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
8.子どもの権利条約の4原則を深く理解し、子どもの最善の利益を追求する
■「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」「差別の禁止」の4原則を深く理解し、
他職員も含めた実践を通し、子どもの最善の利益を追求していく。
9.子どもの話を聴き、地域や社会全体で子どものニーズが理解されるよう、働きかける
■施設の子どもへの偏見等による不利益を受けないよう、子どもの声の代弁者として常に子どもの話を聴き、かつ地域、社会に
積極的に働きかけていく。また、多様性について十分な知識理解をもつ。
10.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。ユニットや施設全体が子どもの命や安全に関する責任感を厳し
く持ち、子どもが安心感を持てるよう取り組む。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(27ページ)
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変更後 · 27ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
④
知
識
11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
■子どもの発達に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを施設全体に伝えていくことで、施設のどの職員も子どもの発達
や分離喪失に関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
■アタッチメント形成・トラウマに関する最先端の知識・知見を常に学び、これを施設全体に伝えていくことで、施設のどの職員も
アタッチメント形成・トラウマに関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
13.実践から得られた知識・経験則を言語化し、発信する
■現場の職員が現場を一番分かっており、そこで構築されていく専門性がある。上級・基幹的職員にはこれを言語化・明文化、
周知徹底し、その知識を構築することが求められる。さらに、その実践知を地域社会に還元する。
⑤
子
ど
も
の
支
援
技
術
14.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
■子ども、保護者を含む包括的なアセスメントが各ユニット・施設全体でなされるよう、カンファレンスの適時の主催・運営による
個々の子どものアセスメント内容の確認や、アセスメントの手法・考え方の伝達等、全体の実施体制を構築する。
15.ユニット・施設全体で子どもの育ちの連続性を保障できる体制を整える
■子どもの育ちの連続性が各ユニット・施設全体で保障されるよう、その重要性の周知や、関係者間でのアセスメント・支援方
針等の共有が不足なく行われるよう支援するなど、全体の体制を構築する。
16.ユニット・施設全体でリービングケア・アフターケアが適切に実践できる体制を整える
■リービングケア、アフターケアが各ユニット・施設全体でなされるよう体制を整えると共に、関係機関との連携や新たな社会資源
の構築に努める。
⑥
チ
ー
ム
ア
プ
ロ
ー
チ
と
機
関
協
働
17.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
■チーム構成員である職員の役割・能力を最大限発揮させられるよう、各職員の裁量範囲を含む役割分担を検討・実践し、
チームを運営していく。
18.本園職員とともに情報伝達の仕組み・システムを構築する
■チーム構築・運営のための情報伝達システム作りも必要に応じて検討が求められる。
■情報伝達の効率化の観点から、ICT ツールを用いることも必要に応じ検討する。
19.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
■職員の養育観の相違が運営方針に影響を与えたり、子どもを巻き込んだりする。養育観の多様性を認める一方で、ここは押
さえるという養育観の共有・統一のあり方を考えていく。
20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
■ユニット・施設全体が地域の一員として振る舞い、住民等とコミュニケーションを深めていけるよう、率先した地域との関係づくり
や、こうしたことの重要性のユニット・施設全体への周知啓発等に努めていく。
21.ユニット・施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、各ユニットや施設が地域の諸機関と協働できる体制を構築する。
⑦
家
族
支
援
22.ユニット・施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切に行われる体制を構
築する
■子どもの家族にまつわる現実のなかにあって、子どもが抱える疑問等にいかに応えていくべきか、その方針を定めつつ、そこに保
護者への支援とそのうえでの参加を図り得るような心理士や FSW、また児童相談所といった外部機関を巻き込んだ体制を
構築する。
23.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
■保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることの理解や、その適切な実践が各ユニット・施設全体でなされる
体制を構築する。
⑧里親・ファミリーホーム支援 -
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(28ページ)
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変更後 · 28ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
(4)本園職員に関する事項
領域 人材育成にあたり必要なポイント
①
人
材
育
成
の
基
本
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
■本園職員も必要に応じ、各ユニット職員に対するスーパービジョンを行うことが求められる。このために本園職員も、日頃から
各ユニット職員との関係性づくりに努めていく。
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
■特に小規模ユニットでは職員一人の勤務時間も多く、基幹的職員をモデリングする機会、スーパービジョンを受ける機会も
少なくなりやすい。初任職員の育成が難しい中で、施設全体の特性等を考慮した適切なスーパービジョン体制を構築す
る。
3.施設全体の人材育成に関する計画や取組内容を定める
■各職員の育成方針・方法の検討・決定とあわせ、研修の実施計画作成等、施設全体の人材育成に関する計画・取組を
定める。
②
資
質
と
倫
理
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
■初任・中堅職員には、リーダー職員の不在時等は他ユニット、本体職員等にいつでも支援を求めてよいことを伝えておくな
ど、日頃から職員の立場に立ち、支え合う文化を施設全体でつくる。
■上級・基幹的職員が施設全体の重要な判断、責任を引き受けることで、職員を支えていくことも重要。
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
■上級・基幹的職員は調理や家事を含むトータルな養育力、丁寧な子どもへの関わり(子どもに関する労力を惜しまない、
子どもへの強い思いを持つ等)が求められる。こうした資質を施設の全職員が身に付け、あたりまえにこれを実践しうるため
の文化を構築しつつ、その意義を浸透させるための取り組みを行う。
6.施設の倫理規定の実践を監督し、適時必要な改正を行う
■各ユニットにおける規定の明確化と浸透を図り、その実践が図られているかを監督する。また必要に応じた改正検討を働き
かける。
7.子どもとの適切な距離感を検討できるよう、体制を整える
■被虐待経験があるなど適切な距離感の検討・確保に特に留意すべき子どもへの個別化された対応や、他職員へのスーパ
ービジョンの実践等を通し、施設全体の子ども・職員の距離感が保たれるよう常に確認しあえる体制を整える。
③
子
ど
も
の
権
利
擁
護
8. 子どもの権利条約を周知徹底し、職員による権利擁護実践を監督する
■4原則を含む子どもの権利条約を深く理解するとともに各ユニット職員へ周知徹底し、その実践が図られているかを監督す
る。
9.子どもの話を聴き、地域や社会全体で子どものニーズが理解されるよう、働きかける
■施設の子どもが偏見にさらされていないか、常に子どもの声に耳を傾け、不利益を受けないよう、地域、社会に存在するニー
ズを把握し、その解決のために積極的に働きかけていく。施設が地域にとって必要不可欠な存在となっていく。
10.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
■職員の職業倫理、責任感のゆるみは大きな問題につながる。子どもの命や安全、安心に関する責任感を、各ユニットの職
員一人ひとりが厳しく持てているか、施設全体を監督する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(29ページ)
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変更後 · 29ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
④
知
識
11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
■子どもの発達に関する最先端の知識・知見を常に学び、これを各ユニットに伝えていくことで、どの職員も子どもの発達や分
離喪失に関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
■アタッチメント形成・トラウマに関する最先端の知識・知見を常に学び、これを各ユニットに伝えていくことで、どの職員もアタッ
チメント形成・トラウマに関する十分な知識を有し、養育・支援が行えるようにする。
13.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
■現場の職員が現場を一番分かっており、そこで構築されていく専門性がある。本園職員にはこれを言語化・明文化、周知
徹底し、その知識を構築することが求められる。さらに、その実践知を地域社会に還元する。
⑤
子
ど
も
の
支
援
技
術
14. 子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
■カンファレンスの定期的な開催を施設の仕組みとして導入するなど、ユニットの職員が適時適切な包括的アセスメントを行え
るための体制構築を統括する。
15.アセスメントを踏まえ、子どもに適した養育環境を提供する
■子どもが必要とする専門的ケア、養育上の留意点等をアセスメントしたうえで、本園や地域小規模児童養護施設など、適
切な養育環境の選択と提供を行う。
16.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
■特にケアニーズの高い子どもについては、本園の心理職、個別対応職員、医師等の専門職が、回復に向けた濃密な支援
を行うことが必要となる。
17.人生の連続性を保障できるよう支援を監督する
■子どもの育ち・人生の連続性が施設全体で保障されるよう、その重要性の施設全体への周知や、関係者間でのアセスメン
ト等の共有が不足なく行われるよう支援するなど、全体の支援体制や内容を監督する。
18.ユニット・施設全体でリービングケア・アフターケアが適切に実践できる体制を整える
■リービングケア、アフターケアが施設全体でなされるよう、全体の体制を構築する。ユニットと連携し、関係機関との連携を図
り、かつ求められる社会資源の開発に努める。
19.各ユニット・施設全体の養育を評価する
■施設で様々な取組や工夫を取り入れ、子どもがきちんと育っていることを客観的に確認していく。こうした養育の評価機能
は、本園で担われるべきこととなる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(30ページ)
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変更後 · 30ページ第2章 高機能化、小規模かつ地域分散化にともなう専門性の明確化の試み
⑥
チ
ー
ム
ア
プ
ロ
ー
チ
と
機
関
協
働
20.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
■各ユニットのチームアプローチにおいて、チーム構成員である職員一人ひとりの役割・能力を最大限発揮させられるよう、チー
ムの構築・運営が適切に行われているかを把握・監督する。また、把握のために適宜ユニットに入るとともに、ユニット職員が
「みてもらえている」という感覚を育めるよう努める。
21.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
■各ユニットの日々の出来事やアセスメントの内容等、情報が施設全体で適切に共有されるための情報集約・伝達システム
作りを行っていく。必要に応じ ICT ツールの活用も検討する。
■良いことも悪いことも、各ユニットの職員から報告してもらえるよう、日頃の職員・ユニット間の良好な関係性の構築や、どのよ
うな報告も受け入れられるような環境づくりに努める。
22.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
■職員の養育観の相違が運営方針に影響を与えたり、子どもを巻き込んだりする。ユニットの養育観を本園や他のユニットが
理解・共有できるよう支援するとともに、ここは押さえるというべき養育観の共有・統一のあり方を検討し、定めていく。
23.ユニットの日々の実践を尊重した緊急時の対応・応援を行う
■小規模ユニットでの緊急対応が生じた際、本園からの応援は、当ユニットが行っている日々の実践を尊重し、職員の自尊
心を傷つけずに対応するための専門性が求められる。
24.施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
■施設全体が地域の一員として振る舞い、住民等とコミュニケーションを深めていけるよう、率先した地域との関係づくりや、こう
したことの重要性の施設全体への周知啓発等に努めていく。
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
■子どもの育ちの連続性の保障に向け、施設全体が地域の諸機関と協働できる体制を構築する。
26.外部機関との協働体制を構築する
■施設全体が外部の関係機関と円滑な連携のもと、子どもの養育ができるよう支援していく。
27.外部機関を含めたコンサルテーション体制を整備する
■ケアニーズの高い子どもが増える中で、医療、司法などとの連携のマネジメント機能も確保していく。
⑦
家
族
支
援
28.施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切に行われる体制を構築する
■子どもの家族にまつわる現実のなかにあって、子どもが抱える疑問等にいかに応えていくべきか、その方針を定めつつ、そこに
保護者への支援とそのうえでの参加を図り得るような心理士や FSW、また児童相談所といった外部機関を巻き込んだ体
制を構築する。
■これに関係機関を巻き込むとともに、保護者支援をユニットに任せることなく、適宜役割分担を行う。
29.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
■保護者を含む子どもの包括的なアセスメントが必要であることの理解や、その適切な実践が施設全体でなされる体制を構
築する。
⑧里親・ファミリーホーム支援 -
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(31ページ)
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変更後 · 31ページ第3章 ヒアリング調査
第3章 ヒアリング調査
1.調査目的および方法
第 2 章で作成した「人材育成にあたり必要なポイント」を踏まえ、その内容が施設の実態に即した
適切な内容であるかの検証を行うとともに、施設がこれらのポイントに関連して行っている人材育成
に関する具体的な取組や工夫、研修内容やその成果等を把握することを目的に、ヒアリング調査を実施
した。
なおヒアリング調査は、本調査研究のオブザーバーとして参画している全国乳児福祉協議会および
全国児童養護施設協議会により、当調査研究の目的および検討経過を踏まえ適切と思われる施設の情
報提供・推薦を受け、以下の 8 施設を調査対象とした。
施設種別 施設名 都道府県名 実施日程
乳児院 日本赤十字社医療センター附属乳児院 東京都 令和 3 年 3 月 3 日
小鳩乳児院 滋賀県 令和 3 年 2 月 12 日
高知聖園ベビーホーム 高知県 令和 3 年 2 月 10 日
かのや乳児院 鹿児島県 令和 3 年 2 月 26 日
児童養護施設 養徳園 栃木県 令和 3 年 2 月 22 日
杉並学園 東京都 令和 3 年 3 月 1 日
岡山聖園子供の家 岡山県 令和 3 年 2 月 15 日
清浄園 大分県 令和 3 年 2 月 15 日
また、ヒアリング調査で施設から聞き取る項目は以下の通りであった。
1.施設の基本情報
小項目 具体的な内容例
①施設・各ユニットの概要 ■施設名、開設主体、本体施設及び各ユニットの形態、定員数、在籍
児童数、設置年度、職員数
②施設の人材育成に関する
取組内容
■人材育成計画の有無、施設内外の職員向け研修の開催や受講促進
等の有無、乳児院および児童養護施設の研修体系に沿った計画作成
や取組などをしている場合はその内容
2.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
※各施設種別の「人材育成上にあたり必要なポイント」を提示し、これに基づいたヒアリングを実施
①特に人材育成において重要
と思われる項目や、課題認
識を強く持っている項目
■「人材育成上にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成に
おいて重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目がどれで
あるか、またそれを選んだ理由
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(32ページ)
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変更後 · 32ページ第3章 ヒアリング調査
②施設の人材育成として行っ
ている具体的な取組や工
夫、研修等およびその成果
■各ユニット職員および本園職員のそれぞれについて聞き取りを実施(上
記①とも共通)
③行政や他団体等、外部から
あると望ましい支援
■上記の聞き取りで明らかになった課題等について、自助努力での解決が
困難なことや、必要な支援内容があれば聞き取る
3.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
ヒアリング調査の依頼から実施、および結果のとりまとめは以下の通り行った。
【ヒアリング調査の依頼・訪問まで】
対象施設に事務局より調査趣旨の説明、依頼を実施。ヒアリング調査には本調査研究の検討委員
会委員にも同席をいただくこととし、対象施設、本委員会委員、事務局間での日程調整を行った。
【対象施設への依頼事項】
対象施設には、ヒアリング調査に先立ち、前述の聞き取り項目に記載欄を設け、対象施設に直接
書き込めるようにした「事前ヒアリングシート」と、本調査研究で作成した「人材育成にあたり必
要なポイント」を送付した。対象施設の負担の無い範囲で、「人材育成にあたり必要なポイント」
を参照してもらいながら、事前ヒアリングシートへの記入・返送を依頼した。
受領したヒアリングシートは、ヒアリングに同席する本調査研究の検討委員会委員と共有し、効
率的・効果的なヒアリングが行えるよう努めた。
【ヒアリング調査の実施・まとめ】
ヒアリング調査は感染症対策等の社会情勢に鑑み、いずれもオンライン会議システム(Microsoft
teams)を用いたオンライン形式で実施した。調査日時に、事前に事務局で設定し、当日出席者に
連絡していた接続用 URL にアクセスし、聞き取りを行う形であった。
ヒアリング実施後は、ヒアリング対象施設から提供を受けた資料等を踏まえ、事務局においてと
りまとめ資料の作成を行った。また、とりまとめ資料はヒアリング対象者に照会し、内容の確認と
修正を行った。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(33ページ)
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2.結果
(1)日本赤十字社医療センター附属乳児院
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 年 70 人 人 50 人 5 人
ユニット1 本体施設内小規模ユニット 年 6 人 6 人 うち5 人 人
<本体・ユニット構成について特記事項>
■乳児部と幼児部に分かれている。
■乳児部は新生児、医療的ケアが必要な子などで構成しし看護師が主体になって養育を行う部屋がある他、月
齢が近い子どもの部屋で構成。
■幼児部は 4 部屋あり、うち 1 つが小規模ユニットになっている。各部屋 6 名で構成し、同じ子ども同じ職員と固
定性にし、チーム養育を実施。虐待等の不適切な関わりを防ぐ目的もあり、1 部屋 2 人の職員で見ている。
■部屋の割り振りは小規模と本体とあまり基準は分けてはいないが、小規模には、1 年在籍しそうな子、保護者と
の関係が薄い子というのは意識している。
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成していない
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■新人研修、中堅研修など経験年数や個々の役割に応じた研修を受講するように指導している。
管理職との面談時に、本人が興味を持っている内容に近い研修があれば勧めることが多い。全乳協の研修や、日
赤・日赤医療センターが開催する勉強会・研修にも参加する。自発的に興味を示さない職員に、強制力をもって研
修を受けさせることは難しいと感じている。
■院内での勉強会(講師は職員メイン)や研修を定期的に計画開催している。
■施設主催でなく、個人が参加を希望する研修については、職場に勉強会を行い還元することを条件に研修費用を
補助している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(34ページ)
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③「乳児院の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■入職 1,2年目の職員に対して「新人研修」への参加をほぼ義務化しているが、その後の個々の計画作成は行っ
ておらず、本人の自主学習に任せている。このため本人の学ぶ意欲が重要となっている。
■これまでは研修体系にのっとった研修が十分できていない。半数を占める 30 年級の職員に、上級までのスキルを短
時間でどう教えるかが課題。
■現在、リーダー職になれそうな職員が少ない。リーダー職、基幹的職員の役割が担える職員をどう育てるかが目下の
課題である。
ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 育ち・育てること
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 1.初任・中堅職員との信頼関係を構築し、職員を支える
3.本園職員とともに人材育成計画を立てる
【上記の項目を選んだ理由】
■職員各々の人材育成計画を立てるシステムが構築されておらず、各レベルで必要な役割を認識できずにい
る。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■経験年数や役割を考慮し、各スタッフに必要な研修を受講させている。
■施設内で計画した勉強会や研修への参加を促す。
■研修会を、一定の時間をかけてきちんと周知するようにしている。
■一人の初任職員が一人の先輩職員について支援・指導を受けるプリセプター制度を設けている。初任が何でも相談で
きる人を作り、定期的な話し合い、振り返りができる点で効果がある。
<あると良い研修等>
■乳児院は、子どもへの対応が乳児院で完結してしまうことが多く、退所後の経過が分からない。自分の施設でしつけをき
ちんとしないと、この子が可哀そうなことになるという思い込みから、不適切な行動につながることがあるように感じる。他施
設の話を聞いたり、施設同士で交流したりする研修や機会があると、こうした思い込みが払えるのでは。
【本園職員】
■SV、OJT は、ベテラン層にこそ必要なことがある。周りの職員に言われても「私の場合はこうなんです」で終わってしまうた
め、そのようなベテラン職員には、管理職などさらに上の職員から必要なことを伝えることが重要。
■ベテラン層にとって、「この人に評価されたい」と思える管理職等がいれば、ベテラン層の意識や行動を変えられるのではと
考える。それを担える人が育っていないことが課題である。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(35ページ)
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【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
6.本園職員とともに施設の倫理規定を明確にし、適時必要な改正を行う
【上記の項目を選んだ理由】
■個人の養育観を尊重する(重視する?)施設風土が根強く、互いの資質を高めあう文化を構築しにくい。
■2 年目以降はプリセプター制度を設けておらず、職員の中である程度スタイルが完結してしまうと、人の話を受け
入れなくなるリスクがある。ベテランになればベテランになるほど指導的に関われる人も少なくなり、こうしたリスクが
高まる。
■倫理規定が施設内で明確化されていないので、職員の中でも曖昧になっている。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■各部署のカンファレンスや部屋カンファレンスの定期的な開催(月 1 回)をして問題点を検討している。
■カンファの限られた時間内で、問題点を皆で話しあい、確認しあうことを通じて、不適切なことが起きないようにしている。
■一方で、意見は出るが、そこからどうするかという方針を決めようとすると、責任を誰が取るのかということにつながり、方針
決定になかなか至らない。適切な意思決定のあり方を考え、決めることが求められる。
【本園職員】
■職員の中で、適切なことと不適切なことの境目が感覚的なものになっている。社会として、施設として、このような関わり
は不適切であるということをしっかり線引きすることが大事だが、これをどうつけるかが課題。
■研修はファジーな言葉で伝えられることが多い。「不適切な行動をやめましょう」とあっても、不適切の解釈に個人差があ
りすぎて、一人一人に細かく聞くと感覚的な違いが出て来る。こうしたことを踏まえた指導方法に苦慮する。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(36ページ)
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変更後 · 36ページ第3章 ヒアリング調査
【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 7.子どもの権利条約の4原則を深く理解し、言葉にならない子どもの最善の利益を追
求する
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】
■子どもの権利擁護に関する情報や常識が周知徹底されていない。また、レベル4以上の職員が指導する立場
に立っている意識が低い。
■子どもの権利擁護については、受けてきた教育が年齢層によって異なり、どうやって同じ認識までもっていくかが難
しい。体罰の禁止は知識としては知っているが、いざ問題が起こると、その職員は体罰ではなくしつけでとらえてい
たことが明らかとなる。「ちょっとおしりをポンポンしただけなのに何がいけないのか」という思いが根強く残っている。
第三者からどう見えたかも重要で、疑わしい行動はしてはいけないと伝えても、分かってもらえない。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■子どもの権利擁護を毎朝唱和して周知するよう努めている。
■不適切な養育の報告が上がった場合に、迅速な対応を行うようにしている。
■不適切養育を考えるため、大学教授に依頼し 3 年間不適切養育の研修を行ったことがある。子どもの発達につながる
部屋の装飾をするようになったなど、役立った一面もあるが、一番直ってほしい職員の不適切養育は変わらず、それを見
ていた職員が注意するという結果にもつながらなかった。
<あると良い研修等>
■乳児院で見るのは可愛い乳児期のみ。児童養護施設等、他に移ったときにどのような問題が起こるのか、その問題に対
し乳児院でどういう関わりをすべきか、児童養護に行く際には何が求められているのかが分かると良い。
■ベテラン級の職員には、権利擁護を教えるというよりも、彼らが自身の感情の揺らぎに気付く、アンガーマネージメント等
の研修があれば良い。
【本園職員】
<あると良い研修等>
■なかなか思いが伝わらない職員を正さないといけないときに、どういう方法があるのかが知りたい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(37ページ)
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変更後 · 37ページ第3章 ヒアリング調査
【領域4】 専門的知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 9.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
10.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝え
る
11.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識・知見を学び続け、施設に
伝える
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、発信する
【上記の項目を選んだ理由】
■職員の「学び」が個人に任されていることが多くことの重要性が認識されていない。最新の情報を得る機会が乏し
い。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■研修報告や合同カンファレンス、資料等で専門の知識や制度改正や通知、関連する行政報告等を行っている。
■「人材育成にあたり必要なポイントの」各領域①~⑨を、全部詳細に学べる研修はない。例えば中堅職員だったらこれ
は必須という項目について、もっと簡単に受けられると良い。例えばオンラインなら自分の都合で受けられる上、重要と思
った点を繰り返し学ぶことができて便利だと感じる。今の状態では、研修がワンチャンスしかなく、行けないとなるとその年は
なしになってしまう。
■研修もただ見て終わってしまうところがある。一年間どういうものを見たのかをきちんと報告させる形に課したら良いのかもし
れない。
【本園職員】
<あると良い研修等>
■人材研修がきちんとできていない施設は多いと思う。その底上げをしていかないと、乳児院自体のレベルアップができず、
社会で乳児院の役割自体が担えなくなる。これは小規模ではなく本体施設から生じる問題。こうした課題に対応できる
人材育成プログラムがあれば良い。
【領域5】 専門的な養育技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 13.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
14.ユニット・施設全体で子どもの育ちの連続性を保障できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■職員個々の養育観が尊重されやすく、連続性を保証できる養育体制が構築されにくい。レベル4以上の SV
が役割として定着されていない。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■多職種が共同でケースカンファレンスを行っている。
■子ども情報を全体に周知できるシステムが構築されている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(38ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 38ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと小規模ケア
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 15.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
16.本園職員とともに情報伝達の仕組み・システムを構築する
17.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
【上記の項目を選んだ理由】
■職員チームの適切な役割分担が曖昧で、上級・基幹的職員がチームをリードできていない。
■子育て・養育の価値観や考えは様々であり、この多様性が優先されるべきという考えが強く、誰かの良い養育を
取り入れるという考えに至らず、チーム養育につながらない。これは主にベテラン層で起こることで、他の人は問題
だと感じていても、その人自身が問題だと感じておらず、他の職員も気が引けて言うことができないという状況に陥
る。若い職員の負担にもなっている。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■チームリーダーを担う職員への中堅研修等の参加を指示している。しかし、参加しているどれだけの職員が、自分がリーダ
ーや幹部になってもおかしくない職歴と認識しているかが不明である。
<あると良い研修>
■活字的なことではなく、例えば不適切養育を行っていた職員がどう変わったかという体験談など、これができたらすごい、こ
う変われたらすごいと自己変革を促すような研修があればよいと思う。
■今は保育士のキャリアアップの指標が明確でではなく、ある程度養育ができるようになり、子どもが健やかに 1 日過ごせれ
ば満足してしまうのが現状で、それ以上何を目指すのかが難しい。これがクリア出来たら次の段階、次のレベルのことがで
きるようになると実感として見えるものがあれば良い。
【領域7】 保護者支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員:19.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■カンファレンス等でアセスメントを行っている。
■情報共有をシステム化している。
<あると良い研修等>
■もっと伸びてほしい職員だけでなく、課題のある職員の課題解決を主眼とする派遣研修があると良い。例えば、よりダイレ
クトに保護者からのフィードバックが来る保育園では、どれだけ保育士が外部へのケアを行いながら子どもを見ているのか
を学べるように感じる。
【本園職員】
■医療が関わる必要がある子どもの家庭支援において、退所後一緒にかかわる医療機関を作るなど、医療面も含めたア
セスメントや支援を行えるようになることが大事。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(39ページ)
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変更後 · 39ページ第3章 ヒアリング調査
【領域8】 他機関連携
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■レベル 4 以上の職員またはリーダーが、個々のケースにも関わり、協議を行うときにリードする体制がとれていな
い。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■部屋リーダーは部屋の全子どもの状況を把握するようにしている。当然のことではあるが当院は 4 年前まで担当養育制
であったため、自分の担当児以外の詳細情報を知らなければいけないという意識を持てない職員が多かった。
■地域への丁寧なつなぎは乳児院の役目と感じるが、地域の支援機関の枠組みがはっきり理解できていない職員も多
い。部分がある。都では都の児童相談所、区の児童相談所が重なっていたり、地域によって児童相談所と子ども家庭
支援センターが一緒だったりと、複雑な体系でもあるが、こうした組織的なことを知ることも大事。
【本園職員】
■どこにアプローチすれば子どもの安全が守れるのか、家族が不安なくいられるのか、地域に子どもをつないでいくための組織
図や枠組みを把握することが重要だが、それを教える側としても、自分たちで調べながらの状態。自分たちにとっても、教
えること自体に課題がある。
【領域9】 里親支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
(記載なし)
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
里親支援専門相談員は担当者と協議を行い、方針等の情報や所属部屋に共有するシステムを構築している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(40ページ)
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変更後 · 40ページ第3章 ヒアリング調査
エ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
<当院で課題と感じること>
当院では、
①チーム養育を 4 年前から掲げているがチーム養育が必要な意図がまだわかっていない職員が多いこと、
②人材育成の研修体系があるものの、それを利用した人材育成を全えていないこと(独自の人材育成マニュアル
もなく、管理職の感覚で研修指導がされていたこと)、
③子どもの権利擁護や職員の資質といった分野の勉強会や研修が欠けていること、かつ、職員の理解度や資質
を評価することが難しく行えていないこと、
④乳児院の繋ぐ役目についての共通認識を強化する必要性が十分で無いこと、
が課題となっている。業務(保育技術)を評価することは容易であるが、人としての資質や権利擁護の理解を評
価することは非常に難しい。その評価方法について学べると良い。
<医療的ケアが必要な子どもへの対応、医療機関との連携>
■高機能化として、医療的ケア児を多く受け入れることは意義のあることだが、急病時等にバックアップしてくれる病院
がないと受入は現実的には難しい。具合が悪くなり入院先を探すとしても、乳児院からだと受け入れたくない病院
はたくさんある。そうなると、多くの乳児院で医療的ケア児を積極的に受け入れるのは難しい状況と考えられる。
■また、虐待で入所となった場合、頭部外傷などがあり医療機関との連携が必要にもかかわらず、入所と同時に医
療機関が変わってしまう。退所時も、乳児院はどの医療機関にかかわるかについて関与せず、医療機関も措置児
童への積極的な関与がないこともある。さらに児童相談所にその重要性が伝わりにくい。
■ここから、乳児院で働く看護師に、例えば AHT(虐待による頭部外傷)を受けた子どもへの急性期治療の概
要、その後の医学的リスク、必要な子どもへの関わりや、外部医療機関との連携・引継ぎ等の重要性に関するう
知識を持ってもらうことも重要と考える。
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(2)小鳩乳児院
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 1992 年 11 人 11 人 34 人 6 人
ユニット1 本体施設内小規模ユニット 2010 年 6 人 6 人 5 人 0 人
ユニット2 本体施設内小規模ユニット 1992 年 6 人 6 人 5 人 0 人
ユニット3 本体施設内小規模ユニット 1992 年 6 人 6 人 6 人 0 人
ユニット4 本体施設内小規模ユニット 1992 年 6 人 6 人 5 人 0 人
<本体・ユニット構成について特記事項>
当院は縦割りではなく横割りでユニットの構成をしている。6ホームあるが、ユニット申請の諸々があり、施設の数と
しては4つ。
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イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成している
【具体的な取組内容】
■「目標自己管理シート」を各自作成し、どのような職員になっていきたいか、学んだことなどを記入。統括リーダーまたは主
任が年度当初と年度終わりに面接実施。統括リーダー・主任については、専門員か施設長が面接実施。
■各職員が将来どうなりたいかを考え、目標自己管理シートを作成し、先輩職員が丁寧に面接を行う。このシートの良い
ところは上司がコメントを記載するなど、返事がもらえることで、「見ててもらえる」と感じられる点である。
■シートは年度の最初に記入し、1年間を3期にわけ4か月ごとに仕事の中での気づき、研修での気づきを記入してもら
う。各期ごとに上位者がそれを読んで本人に返し、面接を行う。そして、また年度の終わりに1年を振り返っての面接を
行い、次に期待することを伝えるなどして進めている。
■面接時は本人の目標の他、上司からこうなったらよいと思うということを伝えている。本人に耳が痛い話も指摘にならない
ように、本人が子どものため、そこを変えられたら良いと思えるような指導助言を心掛ける。
■日常業務の中でも、上司や先輩等から見て変えるべき点は、それが垣間見えた時点で「ここは子どもにとってどうだと思
う?」という風に伝えるようにしている。
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■研修委員会を事務局として、ミニ学習会を毎月 2 回程度開催。サービス評価委員会による権利擁護に関する研修
会、生性教育委員会による研修会も実施。その他適宜現場の状況に合わせ、養育に関する研修会、看護師による研
修会を実施。施設外研修へは積極的に参加することができ、受講できる職員に偏りが出ないよう計画的に行っている。
■施設内研修委員会は、児童部、乳児部職員が合同で月1回定例会を行い、職員に必要な研修を話し合い定期的
な学習会などを開催している。施設外研修も、毎年様々な研修を年度当初に計画し、復命書というかたちで各職員ま
んべんなく学べるようにしている。研修後は学びを振り返り、皆が共有できるように PC に保存するようにしている。
■生性教育委員会の大きな目標は、「子どもが退所した後に、自分を大切にしながら社会で生きられるようになる」こと。
例えば、小さい赤ちゃんにとっての安心、心地よいかかわりとは何か考えながら日々実践し、子どもが小さいころから自分
を大事にする、大人から大事にされているという感覚が育つように心がけている。
■ミニ学習会は、普段は乳児部と児童部合同で実施。今年度はコロナ対策もありホーム会議という運営会議の場を使
い、看護に関する学習会など、各ホームに講師役が行く形で20分の学習会を開いている。
■研修テーマは、職員本人の意欲のある部分のほか、その時々の子どもとのかかわりの中で必要なことを上位者が考え計
画を立てるようにしている。
③「乳児院の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■平成 28 年度より「乳児院の研修体系」を軸に、施設内研修委員会を設置し、取り組みとしてミニ学習会実施・ケース
検討会実施・通信発行を行っている。また、OJT(業務を通しての学び)、Off-JT(業務を離れての学び)、SDS
(自主的な学び)を意識しながら、目標自己管理シートの取り組みを行っている。
■職員自身が、知識全てが結びついているということを理解していないと、知識が途切れ途切れになってしまう。そうならな
いように、OJT やOff-JT、SDS と目標自己管理シートを連動させながら学習の機会を提供している。
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ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 育ち・育てること
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
中堅職員: 2.初任職員の話を聞く
上級・基幹的職員: 2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
■子どもと職員は、相互作用により共に成長すると共に、職員同士も相互作用により技量を高め、人間性を高め
ていくため。
■やっているときは一生懸命、それが自己満足であったり思い込みだったり、実は子どもにとってどうだろうということだ
ったり、経験年数が浅ければそこを考える力は積まれてなくて当然。初任から、こういう言葉を言ったからこうなった
んだなと、相互作用を含めて振り返るということをしないと、子どもが悪いという解釈になってしまう。最初からよい
指導員になることは難しく、振り返って他者の意見を聞き、真摯に素直に受け取れる資質が必要。
本
園
職
員
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】子どもと職員は、相互作用により共に成長すると共に、職員同士も相互作用により技
量を高め、人間性を高めていくため。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■スーパービジョン体制を構築。SV 体制は、初任職員の直属の上司としてのユニットリーダー、統括リーダー、主任3人、
専門員、施設長とピラミッドの体制を設けているが、相談自体は誰にでも自由にでき、各ユニット職員がいろんな人から
アドバイスを受けられるようにしている。納得いくまで意見を出し合えるよう、統括リーダーは自分の意見を言うのではなく、
子どもにを導けるように中立の立場でいる。
■目標自己管理シート作成、上司による面接実施。これで目標が見えることにより、日ごろからの助言も個々の職員に合
わせたものとなる。スーパービジョンのトレーニングにもなる。職員がより学びたいと思っている部分での研修派遣ができ、
意欲向上につながる。
■ブラザーシスター制を導入。当制度は指導ではなく、相談を行うための制度。悩みの聞き役と、助言指導を一人が担うと
責任が重くなるため、それらを分ける意味もある。率直に悩みを吐露してもらう場だけでなく、チームとして職員を育ててい
こうとこうした制度を設けた。初任職員が、悩みを話しやすく、早期離職を防ぐことにつながっている。
<あると良い研修等>
■乳児院は狭い人間関係だが、人間関係があるからこそ良い SV ができる。一方でいろいろな考えを持つ人と話しながら
成長することは乳児院のみでは難しい。色々な方と接する機会があればと思う。
■乳児院という現場での面接の仕方を練習するような場があれば良い。
■コミュニケーショントレーニングの実践のような研修があれば良い。
(以上、本園職員についても同内容)
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(44ページ)
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【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 5.子どもと向き合い、自分を知る姿勢を身に付ける
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
上級・基幹的職員: 4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
【上記の項目を選んだ理由】
領域1の記載と同じ
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
【上記の項目を選んだ理由】
領域1の記載と同じ
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■子どものために、職員同士が助け合うことが大事だと、先輩職員より伝え続けている。
【本園職員】
■主任・統括リーダーの計 6 名で、毎日責任者当番を分担。施設長や専門員不在時にも、責任者を明確にしておくこと
で、ユニット職員が困難なことに直面した時、緊急入所時などにも安心して対応することができる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(45ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 7.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ
中堅職員: 5.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する。
新任のモデルとなる
6.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ。新任のモデルとなる
上級・基幹的職員: 7.子どもの権利条約の4原則を深く理解し、言葉にならない子どもの最善の利益を追
求する
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】乳児院は、自ら十分意見が言葉で伝えられない子どもをお預かりしているので、大人
である職員が、しっかりと認識しておくべき項目だから。
本
園
職
員
7.子どもの権利条約を周知徹底し、職員による権利擁護実践を監督する
8.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
【上記の項目を選んだ理由】乳児院は、自ら十分意見が言葉で伝えられない子どもをお預かりしているので、大人
である職員が、しっかりと認識しておくべき項目だから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■不適切な養育について職員自身の理解が進むのは、ケースを通じてと思う。身近な例から話をすることで、自分のやって
いることがどう繋がるのかのイメージがしやすくなる。例えば、一時保護の子が、癇癪を起こして泣いている際の対応に困っ
ている職員に対し、「〇〇ちゃんもそうだったけど、丁寧に見ることでこんな風に変化していった」など伝えるようにしている。
<あると良い研修等>
■初任保育士は、学校で学んだことが現場とどうつながるか分からず困ることが多い。子どもの情緒の発達や、虐待などが
起きた時の対応など、根拠のある児童心理の専門家からのアドバイスをもらうことが大事で、そういった機会があるとよい。
【本園職員】
■不適切な関わりはしてはいけないことであるが、私たちの仕事は、時と場合によりそこに陥ってしまう危険性と隣り合わせ
であることを認識し、以下の取り組みを行っている。
■(ユニット職員と共通で)サービス評価委員会を基盤に、権利擁護に関する取り組みを実施。CAP プログラム受講
(幼稚園児、職員)。不適切な関わり防止のためのチェックリスト実施(年間 4 回)。年 1 回サービス評価アンケー
ト実施(全職員対象)。研修会実施。各ユニットの職員会議にて、毎月不適切な関わりについて意見交換。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(46ページ)
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【領域4】 専門的知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 10.発達についての基本的知識を身に付ける
11.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
中堅職員: 8.発達に関する知識を初任職員へ教授できる
9.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
上級・基幹的職員: 12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、発信する
【上記の項目を選んだ理由】
子どもが示す行動の意味を正しく受け取るためには、発達段階やアタッチメント形成、トラウマについての知識は、絶
対に必要だから。
本
園
職
員
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
書物や研修から学ぶことができるが、日々の自分たちの実践の中から積まれた事例は、生きた教材であり、職員自
身が遠くのことではなく、自分たちのこととして認識しやすい(身近に感じやすい)と思われるから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■各ユニットの養育会議には、各種専門職が参加し、それぞれの分野から意見を出し合い、共有。
【本園職員】
■職員が困難さを感じている時、入所中の他児の事例をあげて、今現在行っている養育が子どもにとってどのような良い点
をもたらすか、どういった実を結ぶのかを伝えるようにしている。
■リーダー以上職員には、各分野の知識をつなげて、子どもの状態と照らし合わせながらユニット職員にアドバイスできる技
量があると理想である。例えば心理士でなくとも心理領域のことも一定程度知っていると、指導する側は全体を俯瞰で
き、かつ概論ばかりではなく、もうひとつ突っ込んだ支援を考えられる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(47ページ)
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【領域5】 専門的な養育技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 15.子どもの育ちの連続性を保障する
中堅職員: 11.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
上級・基幹的職員: 13.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
乳幼児総合支援センターとして考えるならば、専門職それぞれの力の結集が不可欠であり、包括的アセスメントが
重要であるから。
本
園
職
員
15.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
【上記の項目を選んだ理由】
乳幼児総合支援センターとして考えるならば、ケアニーズの高い子どもが入所することが必然であり、そういった子ど
もをケアすることが、求められている役割だと思うから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■各ユニットの養育会議には、各種専門職が参加し、それぞれの分野から意見を出し合い、共有。
【本園職員】
■ケアニーズの高い子どもには、ユニット職員のみならず、子どもの姿に応じて個別的関わり(心理士、統括リーダー、主
任)を優先的に取り入れるようにしている。
■子どもは、職員の情緒が安定していると落ち着いていられる。そのため、職員一人一人との信頼関係を築く努力を先輩
側からするべき。統括リーダー、主任がそのような環境・雰囲気づくりを行うことが、すべて子どもたちに影響してくる。例え
ば、ゆとりをもって出勤する、ちょっとした挨拶や感謝を伝えるなど、そういうところから職員との信頼関係を得ていく。
■職員に何か指導を行う際も、否定から入らないようにする。職員一人一人大変な思いをしてやっているので、人としての
尊重は忘れない。「なぜ、こうしたのか」と言うときも、「こうやったら子どもがしんどくないかな?ちょっと考えてみて?」といっ
た働きかけが良いと感じている。
■思いを込めて育てた子どももやがては地域に出る。上位者は、職員が子どもと離れるつらさを理解しつつも、「大切に育て
た子が色々な人に助けてもらえるのは幸せなこと」というように声がけを行うなど、担当制の意味、自身の業務の意味、
子どもの最善の利益の意味を理解できるよう導く必要がある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(48ページ)
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変更後 · 48ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと小規模ケア
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 16.チームの一員であることを理解する
17.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
中堅職員: 13.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
15.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
上級・基幹的職員: 17.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
【上記の項目を選んだ理由】
どのような素敵な職員でも一人で多数の子どもたちの命を守り、養育を行うことはできない。
お預かりした子どもの心身共に生きる力を蓄えさせることができるのは、チームアプローチが効果を成すと考えるから。
本
園
職
員
20.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
21.ユニットの日々の実践を尊重した緊急時の対応・応援を行う
【上記の項目を選んだ理由】
日々責任をもち、ユニット運営、子どもへの養育を実践している職員だからこそプライドがあり、自身の意見がある。
職員を大切に、長くキャリを積んでもらうためにも、理解と支えは必要だと思うから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■各ユニットの養育会議には、各種専門職が参加し、それぞれの分野から意見を出し合い、共有。
【本園職員】
■本体職員は、聞こえてくる子どもや職員の声をキャッチするよう心掛けており、そっと様子を見に行き、ユニット職員とコミュ
ニケーションを図りながら、子どもと職員に無理のないような形で介入するようにしている。
■各ユニットの養育会議には、各種専門職が参加し、それぞれの分野から意見を出し合い、共有する。
■ユニット職員は、時に支援の困難さから視野が狭くなるおそれがあることを本体職員が理解し、外側から見ることができる
本体職員が、冷静に意見を伝えることも大事である。
■一人一人の力量を上げることは大前提だが、各職員とも苦手なこと、得意なことがある。だからこそ職員に「一人で全員
を見ることはできない。職員一人一人がかけがえのない存在。チームだからこそやっていける。みんなありがとう」という考え
方ができるようになることが大事。
<あると良い研修等>
■チーム力は非常に大事。現場職員がリーダー任せにするのではなく、各自メンバー力・リーダー力を発揮できるようにする
ための、チーム力を上げるための専門的な勉強などがあれば良い。
■乳幼児総合支援センターを目指すには、各種専門職は全体的に力量を上げることが必要と感じる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(49ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 49ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 保護者支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 20.子どもと向き合い、支援するための保護者支援の重要性を理解する
中堅職員: 16.保護者支援を実践し、初任職員にその重要性を伝える
上級・基幹的職員: 18.ユニット・施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
早期家庭復帰を目指すならば、子どもと家族は個々の見立てと共に、総合的な見立てとそれに基づく支援が必要
だから。
本
園
職
員
22.施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
23.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
早期家庭復帰を目指すならば、子どもと家族は個々の見立てと共に、総合的な見立てとそれに基づく支援が必要
だから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■家族との出会いの初期はFSW中心に行うが、家族と子どもの関係性が落ち着いてくれば、ユニット職員も保護者支
援を行うようにしている。FSWからは、必ず支援内容の報告をユニットに行い、共有している。
【本園職員】
■直接子どもを見ている職員は、子どもの利益・不利益を中心に考えがち。「家族には家族の理由がある」と理解している
のが FSW だけでは、家庭復帰は難しいため、家庭支援相談員から職員に、家族にはこんな考え、歴史があり、幸せに
なりたいと思っているということを常に説明するようにしている。
■子どもに十分関わることができなかった保護者の気持ちを理解しないと、子どもを大事にすることにはつながらない。保護
者は敵ではないことを理解しないといけない。FSW が意識して面会の様子などを職員にすることで、徐々に職員の保護
者へのかかわり方が変わったりする。
■家族への関わり方による家族の反応の違いや変化、それがもたらす子どもの変化など、相互作用を説明しながら支援を
行っている。職員が自分の先入観で保護者を見ている部分もあるので、保護者の違う一面が見られると保護者とのかか
わり方も変わり、実践で腕を上げることにつながる。
■状況が許せば、保護者に子どもの普段の様子を見てもらうこともする。授乳技術、抱っこの技術よりも、保護者が実際に
困っているのは、泣きやまない、癇癪を起こして手が付けられないということ。その際の対応方法などを実際にみせるのは
難しいため、こうしたら落ち着ついた、などの具体的な話をしている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(50ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 50ページ第3章 ヒアリング調査
【領域8】 他機関連携
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 23.子どもの育ちの連続性を保障するための機関協働を実践する
中堅職員: 19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築す
る
上級・基幹的職員: 21.ユニット・施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
子どもたちはいずれそれぞれの地域で生活を営むことになるため、他機関連携は重要。
本
園
職
員
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
子どもたちはいずれそれぞれの地域で生活を営むことになるため、他機関連携は重要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■他機関との会議には、担当職員もできる限り出席できるようにしている。
【本園職員】
■他機関との会議には、担当職員もできる限り出席できるようにしている。
■職員一人一人が、いずれ子どもたちが地域に帰っていくこと、そのために地域の支援機関とつながる必要性を理解するこ
とが重要。一方で必要性を認識していない人がいることも事実であり、そうした相手に高圧的・指導的になるのではなく、
相手の職種の立場を理解しあえる技術を持つ必要がある。
■他機関との連携は難しい。児童相談所や学校の先生に、子どもも保護者も頑張っていることを伝え、保護者を身近に
感じてもらえる伝え方をするのも仕事の一部である。子どもの利益のために、どうあの人に伝えると良いか、どう協力関係
にもっていくか、実践を積まないとその力量が上がらない。そういう経験の場も職員に必要。
【領域9】 里親支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 24.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
25.施設で行う家庭的養育と里親養育の違いについて知る
【上記の項目を選んだ理由】
里親委託を実現していくためには、個々の職員が理解した上で、マッチングにも参加していく必要があるから。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■マッチング中は、里親支援相談員まかせではなく、ユニット職員も実際に関わり、子どもの養育について伝えていくようにし
ている。里親へのオリエンテーションも、看護師、栄養士、保育士がそれぞれ行うようにしている。
■里親も保護者も、親として育つのは時間のかかること。そのため、養育技術の伝達だけではなく、里親が子どもとの関係
を乗り越えるのを待つような気の長い支援がいることを、支援側も理解しておく必要がある。
■職員には、親子でも里親・里子であっても区別なく、お互いの関係性から起こることは、人によっても成長度合いによって
も異なるということを、解説できる支援者側の人間であって欲しい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(51ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 51ページ第3章 ヒアリング調査
(4)高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
法人内でのスーパービジョン体制の構築、またユニット内だけにとどまらない職員間コミュニケーションを図っていく工夫
は積み重ねつつあるが、子どもたちは決して乳児院だけで十分な養育が行えるものではない。乳児院在籍時から市
町の要保護児童対策協議会、母子保健などの行政機関との連携が必要。
家庭復帰、里親委託、いずれにしても乳児院から地域社会へ生活の場を移していく。子どもを取り巻く外部機関と
職員 1 人 1 人がつながっていく法人のシステム構築が必要。職員自身、施設内だけにとどまらず、外とつながること
で、自身の支援内容や資質を見直すきっかけとなり、よりその力が研ぎ澄まされていく。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(52ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 52ページ第3章 ヒアリング調査
(3)高知聖園ベビーホーム
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 年 人 人 人 人
ユニット1 本体施設内小規模ユニット 2012 年 6 人 6 人 4 人 2 人
ユニット2 本体施設内小規模ユニット 2013 年 6 人 6 人 5 人 1 人
ユニット3 本体施設内小規模ユニット 2013 年 6 人 6 人 5 人 0 人
ユニット4 本体施設内小規模ユニット 2013 年 6 人 5 人 4 人 2 人
ユニット5 本体施設内小規模ユニット 2013 年 6 人 6 人 4 人 1 人
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成していない
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■院内研修
①テーマ別研修(毎月 1 回実施、外部講師によるテーマ別の研修、職員が講師になり、養育に関係したテーマで講義、
研修で学んだことを講義する等)
②組織つくりのための研修(毎月 1 回 2 日~3 日間実施。外部講師によるチームビルディング、コンサル、事例検討会
など)リーダーだけが集まったり、里親サポートセンターの職員 6 人のみ集まったりするなど、チームごとの研修を行う。
③段階別研修(年 3 回面談、段階別に分かれてテーマを決めグループで研修)
…職員のレベルは初級、中級、上級、基幹的職員の 4 段階。研修内容としては、初級には中級、中級には上級とペアで
面談を行う、初級なら初級だけ集めて研修するなど、各レベル別に柱を立てて研修を行う。
③「乳児院の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■段階別面談(3 回/年)の実施
→面談を受けた側は自身の振り返りシートを提出し、面談した側も、面談で学んだことに関し報告書を提出。面談は1回
30 分で全員が行う。中級職員が面談を行う際は、初級職員の普段の様子から「気を付ける」「励ます」「注意すること」な
どを中級職員自らが考えるが、難しければ「こういうことを聞いてみたら」と上の段階の職員が提案することもある。
■段階別院内研修(1 回/年)の実施
→事前に文献を渡し、それについての考えをまとめておく。それをもって、同段階の職員で集まり、ディスカッションをする。お
互いの意見から学んだことを振り返りシートにて提出。段階別院内研修の委員は基幹的職員が担当。基幹的職員と
施設長とで本を選び、対象職員にあらかじめ読み深めてもらい、同じ段階の職員同士で考えお互いに深めあう。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(53ページ)
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変更後 · 53ページ第3章 ヒアリング調査
ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 育ち・育てること
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
【上記の項目を選んだ理由】 ユニットの中で上級だけが中心になるのではなく、初級も中級も一緒に話し合いなが
ら子どもたちの養育を考えていく必要がある。日ごろからコミュニケーションをよくとっていくことで、大切なアセスメント
の時にたくさんの意見を交わしながら進むことができると考える。
本
園
職
員
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
【上記の項目を選んだ理由】 小規模養育は、疑似家族のような形で進んでいく。子どもはチームの大人たちに包
まれ守られながら育っていく。日々大人同士の姿、雰囲気を感じながら、それらをモデルに育っている。大人同士
が暖かな信頼関係の下そのホームを形成していることは、子どもの安心感につながることはもちろん、その育ちにも
大きな影響を与える。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■毎月各自がチェックリストを付けている。自らを振り返り、先輩職員からフィードバックしてもらうことで改めて子どもと向き合
う体制を整えている。
■チェックリストは〇X 方式で、権利擁護の観点から自分の仕事を振り返り、月の終わりに〇X をつけることでこの 1 か月
間どんなことを考えたか、頑張れたか、改善点かなどを文章で書けるようにしている。それをペアになっている一つ上の先
輩に渡し、コメントを記入してもらう。
■元々全乳のチェックリスト資料を参考にしていたが、自院の風土に合わせ徐々に作り変え、今は完全にオリジナル。権利
擁護だけでなく、人材育成に関わる全部の領域をカバーできる内容としている。
■段階別面談を計画的に設定していくことで、上級だけでなく、初級も中級も一緒に考える体制ができた。その中で学び
合いとなり、上級職員から学ぶこと、初級職員から気づかされること、両方から得られることがあった。ケースカンファレンス
を毎月行うことで、一人一人の子どもによって、ニーズも様々で奥が深いことを忘れずに進むことができている。
■段階別面談は初級だけでなく上級も含めた全職員が行う。
【本園職員】
■風通しの良いチームづくりのために、チームリーダー研修を実施。対象は、ホームリーダーと主任、フォスタリング機関・児童
家庭支援センター・看護職・間接処遇職員のリーダーも含んでいる。自分自身の振り返りを含め、チームの振り返りを行
いながら、チームの考え方、在り方、職員への関わり方等学び考えを深め、力をつけていく。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(54ページ)
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変更後 · 54ページ第3章 ヒアリング調査
【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
5.子どもと向き合い、自分を知る姿勢を身に付ける
【上記の項目を選んだ理由】
■各ユニットでの基本的な養育力を高めていくことが、すべての基本となる。
■より適切な記録や報告から、アセスメントへと繋がるので、ただ家事をこなしたり子育てをするのではなく、よく観察
して報告する力も必要になってくる。また、報告、日誌はほぼ電子化している。
■多様な役割を少ない人数で担うため、一人一人の養育スキルや社会的マナーが大きく影響するといえる。
■養育者としてあるべき姿を身に着けることと同時に、「個人として」という概念だけでなく、「社会人」として、「チー
ム、組織」としてという枠組みを意識した考え方ができることが必要。
本
園
職
員
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
養育も、保護者支援も、里親支援も、その他の施設としての取り組みすべては、ひとりでは行えない。また、目的を
達成するためには、目標や思いを共有し、理解しあいながら進んでいきたい。そして、多様な個性や力を持った
職員が、それぞれの持っている力を発揮するだけでなく、関わりあうことでお互いの力を高めあい、よさを引き出し、
持っている力以上のものが出るようにしていきたい。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■初任職員には、教育係の中堅職員をつけて、一つ一つ丁寧に伝えていく。
■日々の保育日誌についても、しっかりと子どもの様子を観察してその描写の仕方も考えながらたくさん書くようにしている。
どういうところに注目していくのか先輩の書いているものをよく見て学ぶ姿勢が身に付く
■定期的に段階別に院内研修を行い、自分が身に着けておくべきスキルを確認している。
■研修内容については、施設長と研修担当者が、現場を見ながら職員に必要と考えることを都度提案しながら検討して
いる。接遇、マナー、報連相をはじめ、3 年目の職員には慣れによるミスがでないよう、初心に戻れるよう一日一日を大
切にすること伝えるなど。
■上級職員では家庭的養育の文献を読み、自分たちのことを振り返りながら、深めていくために何を考えるのか、育ちにつ
なぐためにどのような働きをすべきかなどを深める等の取組を行っている。
■委員会を設置し、様々な取り組みについて検討し、実践につなげていく過程を通して、様々な意見を知り、それをまと
め、実践するためにはどうしていけばよいかなど考える機会になっている。また、自分たちの検討したことを実践することによ
って、職員の主体性を培っていく。
■委員会は権利擁護、家庭的養育、保育と発達委員会と、防災委員会、ライフストーリーワーク委員会を設けている。
職員にどのような分野についてどのように考えているかアンケートを取り、結果を見て職員を各委員会に振り分けている。
ごく初級の職員を除き、各委員会に7~8人、様々な年代が入る様にしている。
■資質向上や良いチームを作るのは難しい。職員の入れ替わりの問題を担保する難しさがある。誰かが担うのではなく、皆
が担うという方向を目指しながら委員会を行っている。
【本園職員】
院内研修の実施、委員会の開催、外部講師による組織開発のための研修の実施、チェックリストの記載による個々の振り
返り、チェックリストの活用(フィードバック)、段階別面談の実施
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(55ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 8.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ
中堅職員: 6.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ。新任のモデルとなる
上級・基幹的職員: 8.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】
とにかく子どもの命を守ることが一番大切。そして、言葉にできない小さい子どもが対象の施設で、また密室状態に
なることもあるので、不適切なかかわりが発見されにくいことを認識しておく必要がある。また、誰にでも起こり得
る、職員の意識の問題や、慣れによる不適切な関わりについても、きちんとした研修の繰り返しが大切である。
本
園
職
員
8.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
【上記の項目を選んだ理由】
子どもの命を権利を守ることは何よりの重要なことであり、当然のことである。それゆえに、常にそのことが意識できる
よう取り組むことは重要である。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■権利擁護委員会により、毎月ホーム会での話し合いの提案(ホームカンファレンス)がなされている。日常生活の中
で、何気なくされている養育の中に本当に不適切なことはないか、例をあげて権利擁護について掘り下げて考える機会
を設けている。反省すべき点ばかりではなく、普通にやっていることが、本当に素晴らしい試みであると再確認される場面
もある。
■例えば、夕食の時間が遅くなってしまい、日勤の職員が子どもの食事をついせかしてしまうなど、皆経験があるような内容
を出してもらい、子どもの負担とならないための対応方法などを考えていく。できていないことばかりではなく、職員の良いと
ころも上げるなどもユニットごとに出し合い、MVP を選出したりもしている。
■ホームカンファレンスは、職員会と職員会の間に開催する。職員会でテーマを伝え、次のホームカンファレンスまでに各自
テーマについて考えてきて話し合う形をとっている。各カンファレンスは長くて1時間半程度。
■毎月のチェックリストで自分の養育、職業倫理について振り返りを行っている。
■子どもの権利条約については、入職した職員全員に配ってはいるが理解度は十分では無い。
【本園職員】
権利擁護への取り組み / 看護師による院内研修、啓発活動 / 急変時訓練の実施 / ヒヤリハットの活用
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(56ページ)
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変更後 · 56ページ第3章 ヒアリング調査
【領域4】 専門的知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 9.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
11.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
中堅職員: 7.生活支援の意義を初任職員へ教授できる
9.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
上級・
基幹的職員:
11.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識・知見を学び続け、施設に伝える
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、発信する
【上記の項目を選んだ理由】
■安定した家庭的養育が、子どもの成長発達にどれだけ大切な事か、しっかりと理解して継続することが必要。
■大人目線ではなく、小さな子どもが今何をしたいのか、何を求めているのかをいち早く察し、対応する力が必要。
■乳幼児期で最も重要な愛着やアタッチメントの形成についてしっかり理解し、取り組むことが必要。さらに上級職
員が中心となり、子どもたちとの間で愛着関係が築かれるための、養育環境、風土を作ることが大事である。
■病弱・虚弱・疾患・障害などについては個々の特性も踏まえ、専門的知識が必要で、特に看護師を中心に命を
守るためにチームで取り組まなければならない。初級の職員でも対応可能であることと、助けを呼ぶこと、確認を
することなど、その場で必要な判断が出来るよう、訓練もしていかねばならない。
■アタッチメント、トラウマの知識については、月1回外部の先生に来てもらい、チームビルディングや事例検討をや
っている。そこにいろんなものが含まれており、愛着については基本的なこととしてずっと学んでいる。
本
園
職
員
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
■養育や支援の格差が生まれ、育ちの保障に差が生まれてはならない。格差は現在だけでなく今後の支援の方
向性、ひいてはその子の将来に影響が出る。さらに命に係わる場面では子どもの命が危機にさらされる。そのた
め、支援内容や対応を明文化し、施設内の業務を統一していくことが重要である。
■それが地域に向けて専門性となって発信していけるものとなっていくことが、地域社会にとっても一つの社会資源と
なると考えられる。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■家庭的養育委員会より、現状に満足せずさらにどんなことが出来るのかというアイデアを募集するアンケートが行われた
り、現状できていることの効果について話し合ったりする機会が設けられ、共に学びあっている。
■ホームが家庭に代わる心の育ちの場であることを意識できるようにしている。
■ユニットごとのホームカンファレンスを行うことで、現場で起こっている事象から、子どものニーズやその裏側にある思いについ
て話し合いを行っている。その中でケースの背景についてもしっかりと共有し現状について見直したり、思いを寄せることで
見えてくる子どもの内面を大切にする力が育まれている。
■看護師を対象に、小児科医や薬剤師などによる講演会や勉強会を開催している。また、感染症対策に関する研修を
看護師全員が受けるようにしている。看護師は現在 4 名おり、1 名は看護リーダー(医療連携の職員)、3 名の看護
職員が各ホームに入っている。
■急変時の初動活動を全員が適切にできるよう、急変時対応訓練を、夜勤者想定と、ホームごとの日勤者想定で月に
2 回行っている。ホームごとに訓練をすることで頻回に自分の番が来るので、その繰り返しで良く身について来ている。
【本園職員】
マニュアルの作成、外部の研修に講師として招かれる、第 3 者評価の受審、実習生の受け入れ、里親研修の実施
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(57ページ)
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変更後 · 57ページ第3章 ヒアリング調査
【領域5】 専門的な養育技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 13.子どもの発達やニーズに応じた養育を提供する
15.子どもの育ちの連続性を保障する
中堅職員: 11.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
上級・基幹的職員: 13.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
子どものニーズに応えながら心身の発達を支えていく。広い視野に立った見立てに基づいた支援が実践できるように
していくことが、子どもたちが豊かに発育していくことにつながる。
本
園
職
員
13. 子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
【上記の項目を選んだ理由】
アセスメントが多様な視点で行われることは支援内容が充実することにつながる。成長著しい乳幼児期でもあるた
め、定期的かつ、タイムリーに支援内容を確認したり、状況を報告しあい、共有することは子どもの処遇向上に欠か
せない。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■自立支援計画書の作成。担当職員が作成するにあたって、リーダー、心理士、個別対応、家庭支援等がサポートして
いく。様々な視点が取り入れられることにより、子どもへの見立てが充実し、支援の幅が広がる。
<ライフストーリーワークの学び>
■ライフストーリーワーク委員会からの提案により、外部講師の研修で、子どもたちの育ちを未来へとつなぐということについて
全職員が学んでいる。
■研修は月 1 回、大学の先生を講師として実施。以前はライフストーリーワーク委員会だけが受けていたが、子どもの人生
をつなぐことの話し合いを行う中、養育の基本的な意義を考えるためにも全員が受講すべきとの判断となった。今必要と
されている取組の意味を理解し、いままで以上にその意味を持って仕事に取り組めている。
■ライフストーリーワーク委員会の立ち上げに関して。近年、成人した子が自分がどう育ってきたのかを知りたいとホームに訪
ねてくることが増えてきた。自分たちは子どもを育てることだけが役割ではない、ということを改めて感じ、子どもの人生をどう
やってつないでいくべきかと検討したところ、ライフストーリーワークが自分たちの求めるものではないかと考え、これを学び、
実践するため委員会を立ち上げた。
■ライフストーリーワークは、担当職員ホーム職員と心理職員が中心となりつつも、その子にとって一番身近で大切な大人
が関わるようにと思い行っている。
【本園職員】
ホームカンファレンスの実施、自立支援計画書作成への取り組み、個別カンファレンス
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(58ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 58ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと小規模ケア
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 16.チームの一員であることを理解する
19.情報伝達の基本を身に付ける
中堅職員: 13.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
15.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
上級・基幹的職員: 16.本園職員とともに情報伝達の仕組み・システムを構築する
17.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
【上記の項目を選んだ理由】
■職員一人一人の力の集約により、様々なニーズを抱える子どもたちへの良好なかかわりができる。
■複数の職員で養育方法を模索していくので、細やかな情報交換が密に必要となる。そしてそれが子どもたち一人
一人への細やかな専門的アプローチへとつながる。
■コミュニケーションを頻繁に取り合う習慣をつけることは、様々な行き違いや養育の格差を防ぎ、ひいては業務の
効率化につながる。
■チーム養育において、情報の伝達、共有は欠かせない。それがきちんと行われることで、養育の孤立化を防げる。
本
園
職
員
18.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
【上記の項目を選んだ理由】
■養育者と間接処遇職員の良好な関係性の構築は重要である。養育者の心身の状況はもちろん現在抱えてい
る悩みや課題をサポートしていくためには、その実践を知り、環境や状況の把握に努めることが求められる。
■同時にそれはタイミングも重要であるため、日ごろからコミュニケーションを図りながら、適宜サポートをしていく。それ
により、間接的に子どもの育ちを支えていく。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■チームビルディング研修を、全職員を集めて年 2 回開催した。単に複数養育ということではなく、どういった可能性のため
に複数で行っているのか、一人一人の責任とはどういうことか、一人と全体との関係性について、といった考え方の広がり
があり、職員同士の協力の大切さを学んだ。
■情報伝達システムを構築している。手書きの書類を段階を追って PC 化していき、デスクトップと USB での利用から、ネ
ット環境を整えての共有へと進化している。数年前からは保育日誌のほとんどを項目ごとに入力したら必要な個所へと反
映させ、簡単に施設内共有できるシステムを導入した。
■コロナの影響で職員同士の接触を必要最小限に抑えるため、ZOOM によるネット会議を院内でも行い、コロナ禍の中
でもスムーズな意見交換や情報共有を行うことができる体制をとっている。また電子印鑑を導入し、書類の提出が速や
かに行われるようになりつつある。
■オンラインの情報伝達は、いつでもその情報にアクセスできるという点で効果的だが、一般職員がアクセスできる情報とで
きない情報の整理が必要となる。
【本園職員】
■心理士→プレイセラピーの実施、職員への助言等 ■主任、個別対応→職員への助言、養育のサポート
■自立支援計画書やカンファレンス、職員の面談や研修の報告書、チェックリストなど各種書類に目を通し、フィードバック
など行う。
■ホーム会、カンファレンス、グループ会、委員会等に適宜参加。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(59ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 59ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 保護者支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 20.子どもと向き合い、支援するための保護者支援の重要性を理解する
中堅職員: 16.保護者支援を実践し、初任職員にその重要性を伝える
上級・基幹的職員: 18.ユニット・施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■子どもにとって家族はかけがえのない存在であり、子どもにとって家族がどんな存在か、またどう受け止めていくのか
は子どもの育ちに大きく影響していく。職員が保護者と子どもを繋ぐ重要性を認識し実践することはとても大切な
事で、子どものケアだけではなく、家族を支えるという視点で子どもを見ていくことが必要不可欠。
■親のその親のからずっと影響しているという世代間伝達の考え方で、ケースの根本の課題を見据えることが必要。
本
園
職
員
22.施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
保護者のアセスメント、サポート、子どもとの関係構築について施設全体で取り組む体制を構築し、家族再統合を
無理なく行えるようにすることで、乳児院だけでなく、この先の子どもの人生の中でも子どもと家族が良好な関係を継
続できるようにしていく。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■FSW2名を中心に、現場職員と連携しながら、保護者にとっても安心できる場となるよう支援を行っている。面会、外
出、外泊、家庭訪問を通じて関係の構築に努める。毎月の通信をはじめ、様々なイベントで思い出を共有することで家
族と子どもがお互いの存在を意識していけるようにする。
■電話、メール等で近況を伝えあうだけでなく、子どもの居室に家族の写真を置き、子どもが見たい時にいつでも見ることが
できるようにし、お互いを身近に感じられるようにする。
■保護者支援に対する考え方の統一は大切なことであり、「様々な立場の保護者がいるが、皆子どもにとってはかけがえの
ない存在である」という軸はぶれないよう、全職員に考え方が浸透するよう心掛けている。
■事例検討を毎月実施している。家族との関りについてなど事例を出してもらい、外部講師等を交え職員みんなで考えて
いる。
■保護者によっては一緒にアルバムを作ってもらったり、ここに保護者のコメントを書いてもらったりしている。職員が自然に
保護者支援について考えていく機会にもなり、ライフストーリーワークの学びともなる。
【本園職員】
■施設内で適宜話し合いを行いながら、児童相談所と連携していく。そして、ホームカンファレンス等でしっかり共有され、ホ
ーム職員と協働して保護者支援ができるようにしている。
■自立支援計画書作成時には、ホーム職員と間接処遇が意見交換を行い、子どもの支援について考え実践している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(60ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 60ページ第3章 ヒアリング調査
【領域8】 他機関連携
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 23.子どもの育ちの連続性を保障するための機関協働を実践する
中堅職員: 19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築す
る
上級・基幹的職員: 21.ユニット・施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
現在の養育の主体である自分たちだけでは、子どもの育ちを保障することはできないということをしっかり認識すること
が基本と考える。関係機関とつながり協働することで、子どもたちの育ちは豊かになり、さらに途切れさせることなく、
安心して育っていけるということをしっかり理解し、実践していくことが重要である。
本
園
職
員
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
自施設としての意見をしっかりとまとめつつ、地域の関係機関と協働しながら、子どもたち一人ひとりに合った未来へ
とつないでいく使命を負っている。情報共有をきちんと行いながら、広い視野をもってアセスメントへつなげていく。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■児童相談所と地域の方と一緒にミニケース会を行うかたちで、担当職員が FSW とともに出席し、サポートケアの実施を
している。一人の子に対し、年3回、4か月ごとに行っており、そこで子どもの様子を報告し、その子の家族の背景や支
援内容の確認をし、今後の方針についての話し合いをする。地域の諸機関との連携に実際に参加することで、子どもの
育ちの連続性を実感している。
■地域連携のために、院内研修を毎月行っている。県の担当部署職員から県の実態について話してもらう、児童自立支
援施設の指導員から施設内の取組について話してもらうなど、職員が地域に目を向けられるよう勉強している。市町村
(保健福祉センター)の保健師に来てもらったこともあり有意義であった。
【本園職員】
■担当職員を交えて、FSW や主任、心理士などによる話し合いを適宜しながら、今後の方向性や必要な支援について
の考えをまとめていく。それをもってサポートケアを設定し、協議をしたり、ケース会への参加をするなどして子どもの育ちを
支えるための最善の道を検討していく。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(61ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 61ページ第3章 ヒアリング調査
【領域9】 里親支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 25.施設で行う家庭的養育と里親養育の違いについて知る
本
園
職
員
「30.里親委託後もチーム養育としての一つである里親家庭を支えることを理解する」ことは、取り組みとして
重視するポイントである。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■里親制度についての基本的なところは院内研修にて、里親支援専門相談員から学んだ。
■マッチング等へ進む中で、担当職員と何度も話し合いながら一緒に進め、子どもの幸せを願って将来を託す気持ちを実
親とともに体感している。
■委託後もアフターケアに同行し、子どもの育ちを支えるチームであるという認識を持っている。
■乳児院の場合職員が不調ケースを見ることはほとんどなく、難しさに気づくのはだいぶ後になってから。家庭支援はまだま
だ学びが必要。
■里親を知るために、里親からのフィードバックもしてもらえるように振り返りの時間は設けている。里親を含めてどういうマッ
チングにするか、里親がどんな思いでいるか、実親の関わりをどう進めていくかなど様々な視点を入れ、振り返りながら、子
どもも置き去りにしないよう年齢に応じて伝えていっている。
【本園職員】
■フォスタリング機関を立ち上げ、里親の養育を考えながらのサポートを行っている。里親は仲間でもあるという意識と、施
設と里親養育の違いを意識し、またなぜ里親への支援が必要なのかを理解していないと、里親を助けることにはならな
い。施設としても始めて間もないため、職員にも理解してもらえるように取り組み始めたところ。
■マッチングについても事例検討は行っている。フォスタリングを行う機会は多いので、考える機会がたくさんある。
■実親対応は葛藤があるが、振り返りながら次に活かせるようにしている。里親の受け止めも難しく、里親も多様で里親家
庭も常に一緒ではないためサポートの難しさを感じる。
エ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
毎月の委員会を「家庭的養育」「保育と発達」「権利擁護」「防災」「ライフストーリーワーク」に分けている。各委員
会は、自分たちで考えたり、意見を吸い上げたり発信することで、施設の役割(自分自身の役割)について理解を
深めたり、我がこととして運営に携わっていくことを目的に実施している。他ホームの職員の意見も聞くことができ、孤立
しがちな小規模ケアの体制のなか、ホーム以外のつながりを感じることが出来る。そこで、刺激し合いながら、伝えるこ
との難しさと喜び、調整することの難しさと喜びなども学び、チーム養育への意識が高まっている。
体制づくり、ユニットの監督を行ううえで、基幹的職員として「私たちが職員を支える」という意識が大事だと思う。養
育に関わる職員に敬意を示して接することが大事。感謝、経緯、尊重がないと職員が頑張り続けることができない。
監督でもあるが、サポートである。そして、私たちの仕事はホーム職員が自立してないと成り立たないため、自立をサポ
ートできるよう本園職員の研修を行い、家庭支援、里親支援、アセスメントなど学んでいる。家庭支援に対して世の
中がどうなっているのか学んだり、職員が県内の児童養護施設協議会の研修員もかねるなど、外に出向き、他業種
についてインタビューするなどして教えてもらっている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(62ページ)
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変更後 · 62ページ第3章 ヒアリング調査
(4)かのや乳児院
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 1949 年 15 人 13 人 25 人 1 人
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成していない
個人ごとの計画作成はしていないが、職員の入職以降の研修参加状況を一覧表化してバランスには配慮している。
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■研修会は職種や経験年数等を考慮しながら「ほぼ順番的に参加させているもの」「職員室に要綱を掲示してお手上げ
制で参加者を募るもの」「研修内容・職種・各人の意識や能力など施設長判断で参加を促すもの」と大きく 3 つに分け
て考えており、例年は県外への派遣機会も多い。
■当院は研修企画側になることも多い。2020 年度は対面式研修は減ったものの開催されたものには複数名が参加、オ
ンライン形式の研修にも 26 名中の 8 名が参加した。
■また、院内では定期・不定期のケースカンファレンス、外部講師(元児童相談所職員/児童心理師)を隔月で招聘、
大学教授との隔月でのケースカンファレンスも行っている。
<研修の割り振りについて>
■過去に誰がどの研修に参加したかの一覧を作り、そうした経過や研修の内容を見て、職員のレベルや専門性なども加味
し参加者を決める。例えば心理系であれば心理士が出た後に施設でレクチャーを行ってもらい、そこから次回は保育士
が参加するなどの工夫も行う。
■協議会などブロックで行われる研修会は、常時基準が一定なので、その基準に達したと思われる職員の意向を聞き、参
加させる。手上げ制で希望者を募り、面談で希望理由を聞いたうえで参加させることもある。
■受講者は研修報告書を書き、月 1 回の定例会議の中で発表する。この会議では特定のケースについて話をしたり、基
幹的職員や専門職から内容を提案し行ったりすることもある。乳児院では子どもより保護者のことを話すことも多く、カン
ファレンスを通じて次回の面会についてサポートを行うこともある。
■保護者の状況が変わった場合などは、関係職員がぱっとその場で不定期に集まり行っている。
③「乳児院の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■初任職員には入職時に「研修体系小冊子/初任職員用」を渡し、「研修体系パワーポイント」を使用して 2 日間の新
任職員研修を行っている。また、当院はチューター制度を取っており中堅職員にも「中堅職員用」を配布し、当院の職
員育成マニュアルと合わせて自身の業務や理解度等を振り返りながら初任職員に 1 年間張り付きで組ませている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(63ページ)
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ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 育ち・育てること
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
3.中堅以上の職員から学ぶ姿勢を持つ
中堅職員: 2.初任職員の話を聞く
3.初任職員のモデルとなるよう努める
上級・基幹的職員: 1.初任・中堅職員との信頼関係を構築し、職員を支える
2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】 2.3.に関しては乳児院職員としての業務内容や役割等を理解するために学ぶべき
大切な視点であることを理解してもらいたい。
本
園
職
員
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
交替制勤務であるがゆえに情報交換や共有を怠ることはケースマネジメントの遅延や失敗など大きな問題につなが
ることを常に意識し、担当や職種を問わず職員全員が子どもや家族の支援者でなければならない。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■当院ではチューター制度を取っており、入職から 1 年間は先輩職員(中堅~上級)を中心に OJT をすすめ、1 ヶ月・3
ヶ月・6 ヶ月・9 ヶ月・12 ヶ月と 3 ヶ月毎に振り返りと Q&A を行う Off-JT の機会を確保している。また指導する側も長
年の経験によって忘れかけていた初心を振り返り、自身の行動等の再確認ができる。
■基本的に全乳の初任、中堅の体系に則って実施。OJT のペアは、同じ学校の先輩後輩、同じ専門職種、もう少し先
輩としての意識を高めてもらいたい職員に指導側に回ってもらうなど、様々なパターンで決める。
■振り返りはマニュアルがあり、それに沿ってペアで面談を進めている。全職員で、1 冊のノートを共有し、誰が振り返りで何
を言ったか、何と返したかなどを記録し、様々な職員の育ちが 1 冊で分かるようにしている。
【本園職員】
■乳児院は日々養育者が替わることを批判されがちだが、だからこそ記録やケースカンファレンス等で養育担当児童以外
の情報も広く共有することが必要であり、必要であれば時と場所を選ばずカンファレンスをする文化が醸成されつつある。
また、専門職・上級&基幹的職員・施設長だけからのものでなく外部機関の SV も隔月で受けるようにしている。
■ケースカンファは、共有する姿勢が重要と伝えている。カンファというと構えてしまう職員がいるが、5 分で済むような「ちょっ
と困っている」ことでも時と場所を選ばずカンファを行い、情報共有する場として、多くの職員が関わるようにしている。抱え
込むのではなく先輩職員に相談する場とすることで、初任が安心できる。
■若手職員からはカンファレンスを提案しにくい部分があるので、チューターがそれをアシストしたり、気軽に提案できる空気
感を作ったりするよう心掛けている。
■小規模化ユニットに専門職員が度々足を運ぶことは難しいので、定期的なオンライン会議等で情報共有をしたいと考えて
いる。すでに色々な記録をデータベース化しており、本園スタッフが情報共有、状況把握できるようにしている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(64ページ)
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【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
中堅職員: 4.初任職員の基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高め、初任職員
のモデルとなる
上級・基幹的職員: 4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
【上記の項目を選んだ理由】
■生きていくために最も基盤となる月年齢の乳幼児を 24 時間 365 日の時間帯でまさしく生活場面の中で職員
間のチームワークによってケアしていることを強く自覚し、養育者自身の育ちや価値観を持ちながらもプロとしてか
かわることをしっかり理解する必要がある。
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
【上記の項目を選んだ理由】
業務上のミスや不適切なかかわりがあった際などに話を聞くと「先輩に教わったから、先輩がそうしていたから」という
答えが返ってくる場面も少なくない。言われたとおりマニュアルどおりにやるだけではなく一つ一つの行動や言動には
全て意味や根拠があるということを自分で考えることのできる汎用性の高い人材を育てたい。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■当院では就職希望者への面接時に適性検査等は行っておらず、「志望動機・レポート・面談」によって採否を決めてい
る。レポートの中で近年は履歴書にも記載がないことが増えている「家族について」という内容のものをあえて書いてもらっ
ている。ハローワークでは指摘を受けたこともあったが、これから家族支援をしていく職員が自身の家族や育ちを振り返る
ことは重要だとの考えである。
■養育の現場では、どうしても職員の育ちが、プロであっても出てしまう。育ちによっては、虐待を受けた子を見て、職員が
傷ついてしまうこともあると思う。
■養育にあたっては、ここの乳児院に自分の子どもを預けたいと思うかが基準だと職員には伝えている。
【本園職員】
■交替制勤務のため、勤務体制や時間帯などによっては職員自身・相互のチェック機能が果たされないこともある上、職
員自身の育ちや価値観に頼ったかかわりが表出しやすい状況も考えられる。不適切なかかわりを予防する視点・倫理観
をもって、施設内で実際に起こりがちな案件を確認しておく必要がある。
■適切に柔軟な関わりができる職員の育成に関しては、例えば、食事の時に子どもみんなで歌をうたう様子を見て、食事
中に歌うことを行儀面から不適切と考える職員に、楽しく食べようとしている気持ちの表れではないか、という声掛けや違
う視点を提供することなど、小さな認識の違いを話し合ったり、合わせることなどが工夫と考えられる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(65ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 7.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ
中堅職員: 5.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性と言葉にならないニーズを尊重する。新任
のモデルとなる
6.子どもの心身の安全、安心に責任を持つ。新任のモデルとなる
上級・基幹的職
員:
7.子どもの権利条約の4原則を深く理解し、言葉にならない子どもの最善の利益を追求
する
8.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】
■7.に関しては特に子どもの最善の利益、被措置児童虐待の予防や防止の観点も含めて、私たちには絶対に欠
かすことのできない基本的事項である。また、ユニット内での養育は第三者の目が入りにくいからこそ徹底する必
要がある。
■第三者の目はなくとも、子どもと自分との関わりを見る「第三者目線」は大事。職員が一つのことに一生懸命にな
り、子どもが目で訴えていても、そのサイン気づかないこともある。
本
園
職
員
7.子どもの権利条約を周知徹底し、職員による権利擁護実践を監督する
8.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
【上記の項目を選んだ理由】
■自分達の思いをまだ言語化できない乳幼児が対象であるからこそ、子どもの権利条約の 4 原則やアドボカシー
などについての視点を常に持ちながら業務にあたって欲しい。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■全乳協作成の「倫理綱領」「より適切なかかわりをするためのチェックポイント」「権利擁護シート」を配布し、月例会議で
共有している。また、被措置児童等虐待に関する厚労省報告書の発出に合わせて定例会議で話し合う機会を設けて
いる。
■定例会議では、良くある場面について議論を行っている。例えば、食事の進まない子がいた時に、「ご飯をやめる、泣く、
あげる、食べない…」といった攻防があるときなど、ちょっとしたところに権利侵害は出てくる。一人が叩いてしまうと、追随す
る職員が出て、それが文化になってしまう恐れがあるので、これはおかしいと気付きあわないといけない。
■また、当院のライフストーリーワークへの取り組みは県外施設へも波及している。
■ライフストーリーワークには特に力を入れている。職員が、子どもがどうやって生まれてどういう経緯でここにきて、どういう場
所に行くかを伝える。その過程で「こんなことがあったけど、あなたを大事にしてくれたから、こうやって生まれてくることができ
たんだよ」など、子どもに伝える過程で職員が自分の人生を重ねることもある。
【本園職員】
■我が国の子どもの権利についての意識は諸外国と比べるとまだまだ立ち遅れている。他県では子どものアドボカシーやオン
ブズマン的な仕組みづくりを進めているところも増えてきていることから、当院のみならず県内での仕掛けを考えたい。
■子どもの権利条約4原則といっても、意見表明権などは乳幼児では体現しにくい。また、被措置児童等虐待は、乳児
院では表に出てこないケースや、職員自身にその認識が無いケースもあるものと考えられる。このため、アドボケイトの視
点で、周囲から「よくないよ」と言える文化、チェックできる文化を作ることが大事。
■職員から、誰かの不適切な行いを聞いたとしても、それを言えば解決するかというとそうではなく、直接注意することも難し
い。だから全体会議の中で代弁する役割を担うべく、何か仕掛けを考えていきたいが難しい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(66ページ)
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【領域4】 専門的知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 10.発達についての基本的知識を身に付ける
11.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
中堅職員: 9.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
10.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識を初任職員へ享受できる
上級・基幹的
職員:
10.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
11.病弱・身体虚弱や胎児性の疾患・障害についての知識・知見を学び続け、施設に伝える
【上記の項目を選んだ理由】
■近年特に子ども達やその家族の多様化が進んでいるため、ベテラン職員がつい頼りがちな経験と勘による何かで
はなく、エビデンスや裏付けがきちんとあるかかわりがより求められている。
本
園
職
員
10.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
12.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
基本となる乳幼児の養育に加えて、医療的ケアニーズの高い障がい児・病児・虚弱児などの・心身のケアが必要な
被虐待児などより高い専門性が求められる養育を保障していくこと、里親養育や保護者支援のための制度や法
律等の理解、実践なども専門職に任せきるのではなく各職員がきちんと身になる学びを吹かける必要がある。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■ユニットでの養育はすぐに誰かに相談することが叶わない状況でもあることから、重大な事故や不適切なかかわりをするこ
とがないように普段から正しい知識を知っておくことが重要であり、また自分で判断することが難しい場合は必ず専門職に
相談してできるだけ適切な対応を取れる体制を普段から作っておくことも必要である。教わることが人によって異なること
を避けるためにチューターや専門職などに確認する機会を確保している。
■現在入所中の子どもたちの半分が、リハビリに通っている。足を下に付けて食事をする、椅子と背の間にクッションを入れ
るなど教えているが、その目的を理解していないと結局子どもの利益になる取り組みができない。
■専門職、担当職員ではない職員が子どもをリハビリに連れていくこともあるので、全員がその子の状況を把握できるようリ
ハビリノートに記録をつけ、必ずその意味や知識も理解するよう職員に伝えている。記録を読み込み、エビデンスを得るこ
とは必須である。
【本園職員】
■これまでもいわゆる一人職(心理・FSW・里親 SW など)の施設内での立ち位置や存在意義の周知が課題とされて
きたが、ここ数年は各専門職の役割や業務内容を積極的に共有することでその溝は少しずつ埋まりつつある。子どもとそ
の家族や地域のためにその英知を内なるものだけにせず、しっかり発信(アウトリーチ)していくことが求められる。
■一人職は周りと話を共有できない分、何をしているかが見えにくい。そのため、朝礼や月1の連絡会で、専門職が今日
は何をするかを伝え、外での活躍を報告したり、様々な記録を見えるようにしたところ、職務内容が分からないということ
が減った。職員も、仕事が見えると声をかけやすくなる。
■他機関連携においても、FSW だけではなく、担当養育者も参加させるようにしている。そうすることで、保育士が日々の
養育だけでなく、こういう調整も仕事の一つと理解でき、一方で、連携の場での専門職等の活躍を見て、その仕事内容
が分かり、見る目が変わったりする。
■ユニット化すると、特に見えにくくなるので、本園職員も自分の仕事を報告するなど、見える化することが重要。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(67ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 67ページ第3章 ヒアリング調査
【領域5】 専門的な養育技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 13.子どもの発達やニーズに応じた養育を提供する
15.子どもの育ちの連続性を保障する
中堅職員: 11.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
上級・基幹的職員: 13.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
高機能化や多機能化を目指す乳幼児総合支援センター構想は、これまでの乳児院の長年にわたる取り組み
や英知をより広く知らしめ、地域にとって絶対必要とされる機関として認知されることを目指していると考える。
本
園
職
員
13. 子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
16.人生の連続性を保障できるよう支援を監督する
【上記の項目を選んだ理由】
■④で示したように子ども達一人ひとりに合わせた養育はますます多様化しているが、それぞれのアセスメントをしっ
かりした上で子どもの発達や発育を保障していくために確実に共有して同じ方向を向いて進める必要がある。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■乳児院の中にいるとついあたりまえのように思いがちな日々の取り組みが子ども達の「養育をつなぐ」ことに直結しているこ
とを再確認する必要がある。
■当院では 20 年以上前から児童養護施設との事前交流、10 年前からフォスターケアブックの作成、7 年前からは「つな
ぐアルバム」「Telling 絵本」の作成など、理論よりも前に「子ども達にとって大切なこと」と思われたものに職員発案で取り
組んできている。
■フォスターケアブックについては、子どもが委託予定の里親に、玄関や台所、お風呂場の写真をもらって作っていたが、ある
里親が、料理をしている場面入りの台所の写真や、おもちゃが浮かんだお風呂などの写真を子ども目線で撮ったものをく
れて、これは良いと取り入れたことがあった。施設の取組も、どういう視点で保護者、子どもに伝えていくかが大事。
【本園職員】
■隔月の処遇向上委員会、毎月の定例会議、記録のデータベース化、随時のケースカンファレンスなどの記録物を全員が
読み込み、考え、専門職や他機関とも共有して自立支援計画の作成や日々の養育として確実に実践していくことは大
切であるが、やはり職員個々の性格や経験年数によって差が出てしまうため、その調整にかなり気をつかう場面も多い。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(68ページ)
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変更後 · 68ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと小規模ケア
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 16.チームの一員であることを理解する
19.情報伝達の基本を身に付ける
中堅職員: 13.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
15.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
上級・基幹的職員: 15.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
17.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
【上記の項目を選んだ理由】
■当院は現時点では小規模ケアは実施できていないが、すでに取り組んでいる施設の見学や話を聞いた上で一
朝一夕にできるものではないと判断し、ある程度の中長期的なスパンでの人材育成が必要と考えた。この春から
取り組むべくここ数年は職員採用を従来のやり方と違う形で始めている。
本
園
職
員
18.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
19.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■ここがバラバラの価値観で養育や支援をするのではなく、それぞれのアセスメントを一貫性のあるものに集約して
実践することが大切である。集団養育と小規模養育それぞれのメリット・デメリットをきちんと捉えた上で良いとこど
りをしていくイメージをチームで共有していくことが必要である。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■それぞれの専門職がお互いの存在・機能・役割を理解し認め合うことが大切と考え、朝礼や定例会では職種別の活動
予定や報告をする機会を持ち、個々のケースカンファレンスにおいてファシリテーターを務めるトレーニングをしている。
■研修の場で積極的に発言したり、外部の人ともぱっと話せる職員になってほしいと、ケースカンファで進行役をやってもらっ
たり、特定の子のケースについて職員に話をしてもらうようにしている。
■養育者が経験の浅い職員であると、上級職員や専門職の意見が正解かのように思われ、意見表明できないことも多
い。まずは担当職員の考えを聞くことから進めたいが、難しい。
■いきなり施設が小規模になり、混乱してしまった施設があると聞いている。サテライト型の分園設置を予定しているが、職
員が移った時に負担が増さないよう、近隣以外の場所から採用した職員を今から育て、トレーニングを行っている。
【本園職員】
■当院はこの春から敷地外での小規模ケアに取り組むべく、ここ数年は職員採用のあり方を従来とは違う形で進めており、
コロナ禍で叶わなかった県外の施設見学や情報交換等を次年度以降で加速化しようと考えている。本体施設と小規
模ケアの関係性や互いの補完的な役割をどう進めていけるか、職員の意識改革が進むかが大きな課題である。
■小規模化の意義を職員に伝え、権利擁護を確保するとともに困ったら相談できる体制も作らないといけない。さらに、そ
こにどう専門職をコミットさせるかイメージしないといけない。そのため、施設そばの一軒家を使い、まずは本体から離れた
場所で生活することから始めていく予定。
■今は栄養士が食事も作っているが、場所が離れるとそうはいかない。食事も作りながら子どもをみることは大変なこと。一
方で、アレルギーのある子の食事を個別対応したり、子どもが勝手に冷蔵庫を開けて麦茶を飲んだり、大人が化粧をす
る姿を見たり、大人もトイレに行くということを知ったりする。そういう「生活」ということ自体が小規模のメリットと感じている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(69ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 69ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 保護者支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 21.保護者についてのアセスメントの重要性を理解する
中堅職員: 16.保護者支援を実践し、初任職員にその重要性を伝える
17.保護者のアセスメントを実践し、初任職員にその重要性を伝える
上級・基幹的職員: 18.ユニット・施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■子ども本人ではなく、家族や家庭の抱える課題による入所であるという部分をしっかり理解し、再び親子で暮らせ
るようになるための支援を続けていくことが重要である。
本
園
職
員
22.施設全体で保護者支援が適切に行われる体制を構築する
23.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■新ビジョンや改正児童福祉を上げるまでもなく、乳児院の第一義的な使命は子ども達が家族と再び一緒に生活
できるように支援することである。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■まずは保護者の抱える様々な課題やそれまでの過程をきちんと捉えることが基本となるため、児童票の読み込み・視点
や方向性の共有などを意識し、児童自立支援計画には担当養育者に加えて各職種の意見を盛り込むようにしている。
■毎日接する職員と、たまに顔を見せる保護者とでは、子どもは職員のほうに行きやすい。そこで、できるだけ食事の時に
保護者に来てもらい、3口は職員、1口は保護者にあげてもらう、外出も、はじめは職員と行き、徐々に職員が行く回
数を減らすという風にしている。
■保護者が、なぜこの子は私に抱っこされないのかと言ってきたときに、職員がきちんと発達(人見知り)のことなど伝えら
れるかどうかも大事だと感じている。
【本園職員】
■子どもの家族は自分の思いを上手く伝えることができないことも多いため、職員がそれらに思いを馳せ、きちんと寄り添い
ながら指導的でなく並走するイメージを持ち続けることが大切である。施設長や専門職とのフォーマルなやりとりだけでな
く、保護者が話をしやすい雰囲気や環境を設定したインフォーマルな語らいから得られる情報や支援を心がけている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(70ページ)
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変更後 · 70ページ第3章 ヒアリング調査
【領域8】 他機関連携
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 22.子どもが地域の中で育つことを踏まえ、職員が地域とつながる
23.子どもの育ちの連続性を保障するための機関協働を実践する
中堅職員: 19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築す
る
【上記の項目を選んだ理由】
■乳児院は子どもの養育を家庭・里親・児童養護施設などへとつないでいくが、それにはその先の人々のみならず
多くの関係機関とのソーシャルネットワークが絶対不可欠であり、施設内のチーム養育を地域のチームにつないで
いることを強く意識していくことが大切である。
本
園
職
員
24.施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■高機能化や多機能化を謳った「乳幼児総合支援センター」構想はこれからの乳児院のかたちを示すものである
が、これまでの私たちの取り組みをあらためて確認するものでもあると考える。それと同時に乳児院独自で進めら
れるものではなく、子どもとその家族にかかわる人々の連携や協働は不可欠であり、お互いに顔の見える関係と
なることを意識している。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■当院では子どもとその家族を取り巻くソーシャルワークの要である FSW や里親支援専門相談員に加えて、子どもや家
族の状況に応じて心理職・看護師・栄養士・担当養育者も必要に応じてケースカンファレンスや関係機関との連絡や会
議に積極的にかかわらせている。
■経験が浅い職員でもソーシャルワークの場面に接することで疎外感なくケースにかかわれる上、日常の養育(子どもの育
ち)と同様に、他機関と足並みを揃えてケースを支援することの重要性を体感できる。
■こういう会議等の場で、外部の方と顔の見える関係性を持つのは大事。名刺交換をして、その後に、自分に電話がかか
ってくると、ケースに関わっているという意識が職員の中にできてくる。
【本園職員】
■当院ではこの数年間、2015 年の家庭的養護推進計画に沿う形で歩んできており、完全ではないものの近隣市町の
要対協への参画やショートステイ契約はほぼ計画通りに進んでいる。
■また、各児童相談所との定期連絡会や地域の青少年問題連絡協議会への出席、市郡・県下全域の保育所職員向
け研修会講師、県警の虐待対策チームとの協力など計画にはなかった部分でも確実に広がりをみせている。
■虐待ということでは、保育所で虐待研修が義務付けられたことで、各地域の保育所の先生方にリモートで虐待のケース
を伝えたり、虐待における児童相談所の役割を伝える機会も増えている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(71ページ)
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変更後 · 71ページ第3章 ヒアリング調査
【領域9】 里親支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 24.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
25.施設で行う家庭的養育と里親養育の違いについて知る
中堅職員: 20.里親子のマッチングのあり方を知る
21.支援の進め方や進捗状況を発信する 【里親支援専門相談員】
上級・基幹的職員: 22.指導的な立場としての責任あるサポート
24.ライフストーリーワークの実践【心理職】
【上記の項目を選んだ理由】
■今や里親支援は乳児院機能の重要なポイントとなっており、社会的養護の子ども達の健やかな育ちを支えるた
めの良きパートナーとしてより濃厚なかかわりが必要である。
本
園
職
員
28.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
31.支援の進め方や進捗状況を発信する 【里親支援専門相談員】
32.里親子のアセスメントとライフストーリーワーク支援【心理職】
【上記の項目を選んだ理由】
■当院はまだフォスタリング機関の認定は受けていないものの里親支援専門相談員の配置以前から積極的な里親
委託を進めてきており、職員全体に制度やサポート性についての理解は定着している。但し、今後ますますその機
会は増える傾向であり、多種多様なパターンに対応した支援を続けるためにより広く深く学ぶ必要がある。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■制度改正された 10 年前からだけでも、当院は定員 15 名の小規模施設ながら 22 名の子ども達を里親家庭やファミリ
ホームにつないできた。乳児院がかかわることの多い特別養子縁組里親だけでなく、新生児・障がい児・被虐待児の委
託経験もある。里親委託の要となる里親支援専門相談員のみならず、出会い~マッチング~巣立ち~アフターケアに
至るまでの里親子支援は職員総出でかかわる意識を持つことが大切である。
■職員も子どもの措置変更では喪失感を持つ。ただ、事前交流として措置先に十数回通うようになってからは、職員の喪
失感が、「やり切った」「お渡しできた」という気持ちに変わってきた様子である。
■前は泣いていた職員も、ライフストーリーワークで子どもの入所時からの全部を入れ込んだ「つながるアルバム」作りを行う
ようになってからは泣かなくなってきた。やり切った感や、「あれだけやってつないだからこの子に伝わっているはず」みたいな
気持ちがあるのだと思う。
【本園職員】
■当院は本県内でも里親委託の経験が多く、理論よりも先に必要と思ったことを書式やツールなどの形にしてきた積み重
ねがある。未委託里親スキルアップ・トレーニングの独自受け入れや里親研修の講師、他都道府県の里親支援機関・
フォスタリング機関・特別養子縁組あっせん機関との交流も多く、県内でもいちはやくライフストーリーワークへの取り組み
やフォスタリングチェンジ・プログラムファシリテーターの受講、フォスタリング・ソーシャルワークの導入なども進めており、当院
の大きな機能・役割をもっと拡大していきたいという思いも強い。
■フォスタリング機関をぜひ行いたいと準備は進めている。里親支援を行う中で、良い出会いもあったので、今後も続けてい
きたい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(72ページ)
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(5)児童養護施設 養徳園
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問
わず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 年 人 人 人 人
ユニット1 敷地内の小規模ユニット H17(施設内
グループケア) 6 人 4 人 1 人 1 人
ユニット2 敷地内の小規模ユニット H17(施設内
グループケア) 6 人 5 人 3 人 0 人
ユニット3 敷地内の小規模ユニット H17(施設内
グループケア) 6 人 6 人 3 人 0 人
ユニット4 地域小規模児童養護施設 H19 年 6 人 6 人 3 人 1 人
ユニット5 敷地内の小規模ユニット H20 年 6 人 6 人 3 人 1 人
ユニット6 地域小規模児童養護施設 H21 年 6 人 5 人 2 人 1 人
ユニット7 分園型小規模グループケア H23 年 6 人 5 人 2 人 2.5 人
ユニット8 分園型小規模グループケア H27 年 6 人 6 人 3 人 1 人
ユニット9 - H29(児家セン) 年 8 人
利用者によ
り変動 2 人 4 人
<本体・ユニット構成について特記事項>
■9ユニット。子どもの構成は、ユニット1:男子のみ、中学生2名、高校生2名
ユニット2:5歳~小1まで 男の子
ユニット3:3歳児 1 名、小学生3名、中学生女子2名
ユニット4、6: 地域小規模 幼稚園~高校生が入所
ユニット5:幼児が入所
■本園、および本園内のグループケアユニットでありユニット1~3に、慎重な対応が必要な子どもが入所する。家
族となかなか交流できにくい子をユニット4~8(本体にいると、他の子が家族と面会をする場面を目にすること
があるため)にと想定しているが、実際には、空きのあるところに入ってもらうことも多い。来た時の年齢でユニット
構成が変わってくる。ユニット9は本体の中の児童家庭支援センターとして、一時保護の子がいる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(73ページ)
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イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成していない
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】 研修内容は年度初めの事業計画の中で決定する。
<法人内研修>
■社会福祉施設の運営(初任):事務長ともう一つの施設の園長が主催。措置日の流れなどを教えている。
■広い視野を持つために勉強会(初任):初任職員をファミリーホームや自立援助ホームなどの見学に連れて行く。
■アタッチメント、トラウマに関する研修(初任):施設の心理士を講師とした研修。
■レジェンドとの座談会(初任):20 年ほど児童養護に携わっている職員と初任職員が話し合う。
■権利擁護と家庭的養護(全職員)
■中堅・若手が語る児童養護(座談会)(全職員):3 年以上職員が、入職した経緯、思いを皆の前で語る。
<園内研修> 園内研修は、養徳園のみの研修。担当が園内研修の組み立てを行う。
■生い立ちの整理と育ちアルバム(年 2 回):生い立ちの整理は、実際のケースを振り返る。育ちアルバムについては作
る時間が取れないと職員からの話が合ったので、作業の時間にあてている。
■性的問題及び子ども間暴力への対応(年 2 回):実際にあった事例をもとに、自分たちだったらどうするかを考える
■生活の質の向上(年 2 回):生活の質向上の意義を考え、児童養護施設ではどうしたら良いかを検討する。今年
は、実際に現場職員が現場で感じた、よかったこと、反省したことを出してもらい、生活の質向上につなげた。当初はマニ
ュアルを用意していたが、難しく職員が読まなかったため、自分たちで事例を挙げ、資料を作るようにしたところ、それを読
むのは楽しみだという声もあり好評。
■リービングケア及びアフターケア(年 1 回):卒園生がどういう状況でどういう支援が必要かという話し合い。
■学習指導(年 1 回):どうやったら子どもが学習に取り組むかを考えていく。外部専門家からの話も聞いている。
■ソーシャルワーク(年 1 回):児童家庭支援センターの副センター長から社会資源等の話を聴く。
<勉強会>
■施設の暮らしを考える勉強会(希望者)(随時)勉強会は、施設長を中心に、希望者のみの研修をしている。例え
ば、子どもの感情が爆発した際、その要因を探るため、園長が講師となり、子どもとの実際のやり取りを話してもらうなど。
③「児童養護施設の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■栃木県の職員研修体系に準じ参加しているが、経験年数に応じた研修を整備している途中でもある
研修の種類:新任職員研修、若手研修、中堅職員研修、上級職員研修、基幹的職員研修、県外派遣
■栃木県児童養護施設等連絡協議会部会
部会の種類:ケアワーカー部会(ケアワーカー 2 名)、FSW 部会(FSW)、調理部会(栄養士)、書記部会(書記)
看護師部会(看護師)、心理部会(心理)、里親部会(里親支援専門相談員)
■外部研修
研修の種類:間ブロ職員研修、指導者研修(子どもの虹情報研修センター)、指導者合同研修、
SBI 研修、FSW 研修(全養協)、相談業務に関するもの(児童家庭支援センター)、
被虐待児のケアに関するもの、性的な問題に関するもの、発達障害に関するもの、学習指導に関するもの
…外部研修は職種別と経験別で参加する。研修担当職員がおり、誰がどの研修を受けていないかを管理している。それ
を見て園長が誰がどの研修に参加するかを決める。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(74ページ)
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ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 人材育成の基本
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
中堅職員: 1.初任職員にケースの見通しを伝え、初任職員を導く
上級・基幹的職員: 2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
3.本園職員とともに人材育成計画を立てる
【上記の項目を選んだ理由】
■スーパービジョンを受けることの意義は理解していても、3 年くらい経験しないと、本質的な理解につながらないこ
とが多い。また、スーパービジョンはスーパーバイザーからその指導の背景、理由を丁寧に説明することも必要だ
が、不十分なことも多い。
■例えば、大学卒業間もない職員が子どもと仲良くなるために、ぞんざいな言葉使いになってしまうことがある。それ
をそれとなく注意しても、その時はなかなか理解してもらえなかったが、その職員が、3年目に入り、言われたこと
が分かったとの発言があった。
■セラピストに相談し、SV をもらう職員もいる。食事場面で問題起こす子がいた場合に、「赤ちゃん返りしているか
ら」「あなたのせいじゃないよ」など、具体的・支持的なアドバイスが提供されている。
本
園
職
員
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
■個人的、または小集団でのスーパービジョン体制は構築しているが、職員の「気づき力」の差や、職員自身の育
ち、経験を考えると、施設全体スーパービジョン体制を構築することは不十分と感じている
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■子ども達が学校で過ごしている時間や、就寝後、その日の出来事を、経験を問わず、お互いに話し合うようにしている。
(お茶を飲みながら形式ばらず)気持ちの共有、スーパービジョンを受ける機会にもなっている。職員からは、「この時間
が一番勉強になります」とのコメントもある。
■以前には、「振り返りシート」を導入したこともあった。このシートは普段、話せないことも文字でなら伝えやすいだろうと導
入したが、書く時間が無かったこともあり定着しなかった。また、実際は、振り返りシートを出す職員は自ら気付ける職員
で、気付けない職員こそシートを出してほしかったがそうならなかったという事情もあった。
【本園職員】
■ユニットリーダー会議を月 1 回開催し、各ユニットの状況、運営、またリーダーならではの苦悩、揺らぎに対しスーパービジ
ョンに努めている。
■若い職員から、先輩職員に得意をするところを、具体的に評価され(イラストが上手、子どもとの遊びが上手 etc)「自
信につながった」との言葉があった。
■セラピストに、参考になる本、文献を紹介してもらっている。
<あると良い研修>
■子どもを前に職員に注意することもできないので、職員をただす時を逃してしまうという現実がある。そんなとき、どういう伝
え方とかあるのかと悩む。
■子どもの様子が何か違うという勘が働くことがある。勘は大事だと思う一方で、そういった現場の知恵をどう教えたらよいか
が難しいので、理論的に伝える方法が学べると良い。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(75ページ)
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変更後 · 75ページ第3章 ヒアリング調査
【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 6.自身のメンタルヘルスケアに努める
中堅職員: 5.子どもとの適切な距離感について、初任職員にアドバイスできる
【上記の項目を選んだ理由】
■子ども達はそこで生活を営んでいるため、初任職員とはいえ、基本的な生活力の向上は喫緊の課題となる。その
一方、生活力は職員の文化が反映しやすく、お互いを認め合う文化の構築も要する。奥が深く、上級になっても
学び続ける項目でもある。さらに、距離感等の倫理でも、一歩間違えれば、権利侵害につながりかねず、早急な
習得を要する。
■基本的な生活力は、経験の有無も影響するので、経験を積めば上がると感じている。上級職員でも、学び続け
ている分野である。
■子どもと職員の距離感は、職員から質問が最も挙がる項目。「子どもと先生」のように距離を固定すること、友達
のように距離が近すぎること、いずれも適切ではない。子どもと仲良くなったと思ってもある時反発され、職員が悩
むこともある。
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
6.施設の倫理規定の実践を監督し、適時必要な改正を行う
【上記の項目を選んだ理由】
■距離感に悩む職員は、ほとんどである。あまりにも、警戒し過ぎ、ケアの本質に入り込めない場合もあるので、職
員がどのように理解しているのか知る必要がある
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■経験 3 年目以上の中級職員が、入職し、現在に至るまでの、この職の苦悩、迷い、喜び、子どもに対する思いなどを全
職員の前で発表する機会を設けている。初任職員は、「我が行く道」、また、中級、上級職員は「我が来た道」に思いを
馳せ、自分の養育を振り返る機会にもなっている。
■発表については、職員にとってだけでなく、聞いている職員にとっても、自身の養育を振りかえる機会になっている。皆、興
味をもって耳を傾ける研修。
■距離感については、今年は、トラウマ・アタッチメントということで、どういう距離感で躓いたかなどを、事例を使って検証し
た。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(76ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 8.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する
【上記の項目を選んだ理由】
■一番の原則であって、一番難しい項目。初任職員は、まずようやく内容を暗記するくらい読み込む。現実は子ど
もの言いなりになることが、権利擁護と勘違いしがちなので、中、上級職員は分かりやすく、生活の中で何を指す
のか、具体的に解説(話す)、検討する作業をするのが理想だが…「もろ刃の剣」のきわどいところに養育の本
質があるのではないか…子どもと職員の信頼関係抜きには評価できない。
本
園
職
員
■経験を積むと、子どもとのやりとりも馴れ合いになり、「つい出てしまう言葉」に気づけない。この点は、初任職員の
方が、第三者的に感じるので、初任職員の意見を率直に話してほしいところである。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■法人内研修において、「権利擁護」を組み入れ、全職員の受講が義務付けられている。
■実習生の反省会において、第三者から見て疑問に感じたことを述べてもらう機会を設け、養育の振り返りをしている。
■権利侵害は、子どもが感じることである。ある時、ほかの子を非常にぞんざいに扱う子がいたので、人として良くない行為
であると皆の前で注意したことがある。すると、その子から「誰も話を聴いてくれない」と言われ、徹底的に話を聴くことに付
き合った。これは権利侵害ではとの悩みもありつつ、こうした際どい場面で子どもの本音が出ることもあり、子どもとの関係
構築や気持ちの引き出し方の難しさを感じる。これを若い職員に理解してもらうことはさらに難しい。
【本園職員】
■実習生に、施設の評価、指導の評価、疑問に感じたことなどを記すアンケートを配布、回収している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(77ページ)
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変更後 · 77ページ第3章 ヒアリング調査
【領域4】 知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 13.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
中堅職員: 10.発達に関する知識を初任職員へ教授できる
11.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
上級・基幹的職員: 12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝え
る
【上記の項目を選んだ理由】
■法人内研修において、セラピストから「アタッチメント」「トラウマ」について受講しているが、実際の場面での子ども
の理解にまでにはつながっていないように感じる
子どもの発達など理解していても、初任職員へ伝えることに自信がない中、上級職員が多い
本
園
職
員
11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
【上記の項目を選んだ理由】
■実践から得られた知識、経験則を話すことはできても、明文化に至らず、それらを広く周知させるまでには時間が
かかる。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■法人内研修において、セラピストから「アタッチメント」「トラウマ」について受講している。職員によって、理解度の差があ
る。
■トラウマ、アタッチメントや喪失感などを勉強しても、現場では「理解しているが具体的にどうすべきか」と聞かれる。それを
どう伝えるかが中間職員の役割と思う。「こういう事例があるよ」という引き出しを多く持ち、伝えられることが望ましい。
<あると良い研修>
■養育は、どうしたら良いという正解が存在しない。悩みながら子どもと向き合う中で、どうしたら良いかを見つけることが本
質なので、「どうしたらいいか」という問いにどう返すか、というアドバイザーとしての研修も重要と感じる。
■子どもは、オーバーな表現をしないと伝わらないことがある。テンポよく、オーバーな伝え方を身につける研修があると良い。
【本園職員】
■子ども一人一人はかわいいが、集団になると対応が難しい。落ち込む職員との気持ちの共有と、そのような立場の職員
の育成。
■新任、中堅職員で「ゆき詰まり感」を抱いている様子を感じた時には、本を紹介することもある。また、上級職員で気心
が知れる職員には「課題図書」と称し、渡すこともある。渡された職員が、同ユニットの若手職員に回していた。また、一
部の本好きな職員が、参考になる本を紹介し合っている。
■アタッチメントの具体的な事項で、目と目が合ったらニコッと笑うだけでもアタッチメントになり、それが蓄積され伝わるところ
があると感じている。しかし、なかなかそれが職員に理解されていない部分があり、課題が多い。
■発達の理解について、それを言葉で伝えられないもどかしさがある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(78ページ)
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変更後 · 78ページ第3章 ヒアリング調査
【領域5】 子どもの支援技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 17.リービングケア・アフターケアの意義を理解し実践する
中堅職員: 12.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
14.リービングケア・アフターケアの保障に向け、初任職員の実践を支援する
上級・基幹的職員: 14.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■職員が変わることで、子どもの支援の本質が変わってはならない。ユニットごとにカラーがあり、そのカラーが、職員
により変わってしまうことは子ども本位ではなく、その意味で課題と感じている。
■初任であっても、発達やニーズの理解力は求められる項目でもある。ただし、全てを理解するには経験も足りない
ので、SV を仰いで学んでいく。
■リービングケア、アフターケアは経験が必須項目。初任職員は理解し、学ぶことから始める。
■若い職員は、リービングケア、アフターケアを身近なものととらえにくい。子どもたちも、長く付き合ってきた中堅以上
職員にこうした支援を求めがちであることも考えると、リービングケア、アフターケアとはこういうことだよ、と教える程
度で初任職員には良いかと思う。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■援助マニュアルを作成するにあたり、根本的な考え方、捉え方の観点を記すと同時に、職員各自が経験した事例(うま
くいったこと、いかなかったこと)を出し合い、マニュアルの中に組み込み、全職員が作成に参加している。
■ブログを開設し、職員が、子どもの生活の様子を綴り、社会に発信している。職員自身の「気づき」の観点が多様化して
いる。
■アセスメント力を保つため、地域小規模児童養護施設では毎月ユニット会と称して、生活している子どもの様子を報告
しあって自立支援計画を検討している。敷地内外にあるユニットでは、年2回のケース会議で同様のことを行っている。
■ケースカンファレンスで、「時間を守らない子どもがいる」「嘘をつく子がいる」と言う職員に対し、「なぜ時間を守らなかった
のか」「嘘という表現はどうなのか」という視点を伝えることで、子どもへのまなざしに変化があると感じる。
<あると良い研修>
■子どもとの信頼関係がないと、アフターケアにはならない。リービングケア、アフターケアは、入所中から信頼関係を作ること
が大事だと理論的に学べる研修があるとよい。
【本園職員】
■各ユニットに「季刊児童養護」を購入し、いつで手に取れるようにしている。が実際に読んでいるかは不明。
■ケース会議などで、子どもを支援する具体的な観点を提案
■リービングケア、アフターケアの実践(卒園生とのやりとり)を見せたり、時には、引っ越しなど同行させ、イメージを抱かせ
る。
■リービングケア、アフターケアは職業指導員が窓口だが、現実は担当職員に来ることが多く、知っている人のところにしか助
けを求めに来ないのが現状。しかし職員だけでは抱えきれないので、指導員と園長を交え、様々なケアの必要性など相
談を行う。
■卒園生が助けが必要な時は、実家として助けたり、食糧を提供したりもしている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(79ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 79ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと機関協働
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 22.子どもが地域の中で育つことを踏まえ、職員が地域とつながる
中堅職員: 18.地域とのつながりを形成・維持し、初任職員にその意義を伝える
19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築す
る
上級・基幹的職員: 20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■チームアプローチについては、そのユニットの構成メンバーによって連携がうまくいく、いかないが左右されてしまうな
ど、まだ課題が多い。
本
園
職
員
20.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
22.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■ユニットをまたいで、「子どもの性教育を学びたい」という職員が自主的に「YTE カンパニー」という劇団を作り、子どもに対
しての性教育を段階的に、ゲーム、漫才、劇 etc を考え、子ども達と共に「命の勉強会」を実施している。その準備にお
いて、職員が話し合いを深め、一体感がある。
■子どもたちの「自分の誕生を喜んでもらえたのかな」という疑問に答えるため、劇団で、子どもの誕生日にユニットに行って
おめでとうをどう表現したらよいかと考えたときに、劇形式でこれを表現することを試みた。
■児童相談所に協力を求めたが、説明不足だったため、協力を得られなかった。今後は他機関との連携も課題でもある。
【本園職員】
■子どもと職員がぶつかっている場面において、他の職員が仲介に入ると、子どもは「自分だけ怒られた」感覚を抱きがち。
「二人とも、いい加減にしなさい」と、子どもと職員を怒るなど、前もって、役割を相談しておく。
■「かわいいと思えない」子に対し、一日一回「かわいい」と声を掛けることを決め実践。お互い確認しあうなどの、具体的な
チームアプローチの実践を提案した。1 か月後、自然と「かわいい」と思えるようになった。
■チームアプローチについては、特に研修はしていない。職員の育ち、価値観の違いがあり、相手の育ちを否定するわけに
もいかないというときに、どう養育間、価値観一致させたら良いのか悩む。
■地域小規模の場合、連携がうまくいっていないと自ら発信することは勇気のいる事。感じていてもこちらも指摘できないの
で難しいテーマだと感じる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(80ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 80ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 家族支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 23.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■経験や、知識が必要な項目。初任職員は、必要性の理解程度で、実際には、中堅以上の対応になっている。
保護者へのアセスメントは、施設職員がどこまで実施できるのか疑問。ただし、児童票から保護者の状況、心情
などを汲み取ることは、経験を問わずやらなければならない項目
本
園
職
員
29.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■ケアに「行き詰まり感」「無力感」を抱いた職員に、子どもの育ち、家族の問題を整理しながら、児童票を徹底的に読み
込むよう、また、セラピストを交え、読み込む観点を話す。
【本園職員】
■子どもの問題等が起きた時の職員の振り返りには、改まったプログラムは設けていない。日常会話にこそ、「自分のかかわ
りの、どの部分だったのかな」など職員からの振り返りが出るので、お茶を一緒に飲んでいるときなどに行うようにしている。
<あると良い研修>
■プログラム化により敷居が高くなる懸念がある。日常の中で、職員が「これを言っても良いんだ」と感じられる雰囲気づくり
が大事で、これをどうするかという研修があればよい。
【領域8】 里親・ファミリーホーム支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 27.里親支援専門相談員との協働により、里親子支援を進める
エ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
ここで挙げられたポイントは、現実には、ポイント単独で対応することは無いに等しく、様々なポイントがランダムに連動
性があり、複合的な考え方、育成を促すポイントも明確になるとよい。
なお、栃木県には約1か月間の県外派遣研修がある。費用は県が負担するほか、職員不在時の代替も斡旋
してくれる。研修先施設も職員が自分で選べるほか、帰ってきたときの報告会も行われる。研修から帰ってきた職
員は、研修に行った職員は、当園の良さを意識できたり、元気をもらって帰ってくる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(81ページ)
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変更後 · 81ページ第3章 ヒアリング調査
(6)児童養護施設 杉並学園
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 年 人 人 人 人
ユニット1 敷地内の小規模ユニット 2012 年 6 人 6 人 5 人 2 人
ユニット2 敷地内の小規模ユニット 2012 年 6 人 6 人 4 人 1 人
ユニット3 敷地内の小規模ユニット 2012 年 8 人 7 人 3 人 2 人
ユニット4 分園型小規模グループケア 2007 年 6 人 6 人 4 人 0 人
ユニット5 分園型小規模グループケア 2008 年 6 人 6 人 4 人 0 人
ユニット6 地域小規模児童養護施設 2009 年 6 人 6 人 4 人 0 人
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成している
【具体的な取組内容】
■職員 1 人ひとりに「人材育成ファイル」を用意。職層ごとに「求める人材像」を一覧で提示し、各領域のポイントについて
セルフチェックシートの活用、年度の目標設定および評価を行っている。
■求める人材像の項目に沿って、各職員がその人材像をイメージできるかをチェックし、イメージできている職員は各層の該
当箇所に沿って実践ができているかというチェックができるようになっている。職員の目標設定については、「今年度の目
標設定」という大きな枠と、年度最後に行う「今年度の振り返り」という枠を設けている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(82ページ)
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変更後 · 82ページ第3章 ヒアリング調査
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■2 ヶ月に 1 回程度の園内ケースカンファレンス(2 回に 1 回は外部講師を SV に招いて実施)。
■毎年テーマを設定して園内研修を実施(年 3 回程度)。
…テーマは園長や間接職員の発案のほか、ケアワーカーの意向を聴く、アンケートをとるなど、園全体や職員の様子を見な
がら必要なテーマを提案する。今年度はケアワーカー全員を対象に、愛着、アタッチメントをテーマに実施。録画を行い、
参加できない職員や新入任職員など、園内の子どもに関わる全職員が見るように動画を作った。
…講師は、施設の子ども・職員の関係性なども把握している園内の心理士に依頼。園内の子どもの具体的な育ちを例に
挙げ、どんな関わりがこの子の成長に効果的だったかグループワークを交え実施し、効果的だった。
■新任職員研修(入職前を含めて年 3 回)、リーダー研修(年 2 回)を実施。
…入職前研修では法人の成り立ちと事業計画を話し、施設が何をしているのか、しようとしているのかを知ってもらう。さら
に、権利擁護の知識と重要性を伝えたり、グループホーム見学も行う。全体を通じて、初任同士が知り合いになり仲良く
なることは今後の支え合いにもつながる。
■法人主催の園内研修も年 2 回程度実施(組織性の研修やハラスメント研修等)。
■施設長との個別面談や管理職による検討を通して、職員各自の意向、職層、職域、それぞれが身につけるべき力等踏
まえ各職員年 1 回以上は外部研修に派遣している。
…職員、職種ごとに受講可能な研修一覧を公表する。これを各職員が見て、参加したい研修があれば要望を出してもら
い、派遣する研修を決める。逆に職員からこういう研修はないかといった要望も出してもらう。
■外部研修参加後は報告書の作成と職員会議での報告にて、学びや気づきを施設内に共有している。
…その研修で得た知識が、養育・支援全体の中のどの部分に関する研修なのかを理解してもらうようにしている。このため、
ただ「良い話だった」「筋の通った報告ができた」で終わらないように報告してもらうことを大事にしている。
■職員個々の資格取得に向けては園全体で勤務調整など協力体制をつくっている。
③「児童養護施設の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■「児童養護施設の研修体系」に沿って職層ごとの「求める人材像」を作成。セルフチェックシートや職員各自が設定した
目標を基に年度の計画を立て、年度末に施設長面接を通して評価を行っている。
…施設長面接は緊張する職員もいるため、職員が自分自身を表現しやすい材料を用意する。例えばセルフチェック後の
面談では、「なぜ空欄なの?」のように尋ねると「迷いがあった」など状況が見えやすく、より職員を理解しやすくなる。
■職員個々に用意された「人材育成ファイル」内に、振り返りノートも綴じられている。施設内外の研修や、面談、業務中
の記憶に残る出来事等を記録して、施設長面接にて振り返る時間を設けている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(83ページ)
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変更後 · 83ページ第3章 ヒアリング調査
ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 人材育成の基本
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 3.中堅以上の職員から学ぶ姿勢を持つ
中堅職員: 2.初任職員の話を聞く
上級・基幹的職員: 2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
■初任職員は、養育者としてだけでなく社会人として、組織で働くことに対して学ぶ姿勢と知識が大切。中堅職員
は初任職員を支える意識、上級職員は施設全体で職員を支える体制づくりと実践が必要。
■他者を支えられる職員を育てるには、支えてもらった実感を持ってもらうことが必要。初任のうちからその実感が持
てれば、彼らがまた後輩を支えてくれる。
本
園
職
員
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
■各ユニット職員との関係性構築が支援に直結する。各ユニットの職員にいかに相談してもらえるか、相談しやすい
関係性や職場風土を築けるかが大切。
■施設内の雰囲気づくりは難しい。例えば、毎年行う子どものグルーピングや、職員の配置換えなど、愛着、地域と
のつながり、色々なことをどうバランスよく実践するのが大事。また、特定の職員と子どもがかかわる機会がないとい
うのも問題なので、毎年頭を悩ませている。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■特に地域分散化したユニットは、若い職員が各専門職に接する機会が少なく、その関係作りが課題となる。そこで、初
任とグループホーム支援員、本園のフリーの職員とでペアを組むチューター制度を取り入れ、定期的な面談の他、分から
ないことはユニットの先輩と本園職員のどちらにも聞ける体制をとっている。相談窓口をいくつか用意すると、相談しやすい
職場風土ができる。
■SV できる人材の育成や施設としての体制の構築が課題。
<あると良い研修>
■当施設は数年前まで SV について十分な経験を積む機会が得にくかった。SV が分からないまま中堅、上級になった職
員も多く、これは他の施設でも同じ状況だと思う。外部研修で SV のエッセンスや、事例事案を通して学べるようなもの
があれば良い。自分の施設に置き換え考えられるような、内部に活かせるような研修が必要。
■研修内容を受け入れやすいタイプと、受け入れにくいタイプの職員がいる。受け入れにくいタイプの職員が SV の研修へ
行くと、例えば自己覚知の重要性を知識としては理解するが、これと日々の実践の振り返りの大事さがつながらないよう
に感じる。日々の実践の中のどの部分にあたるのか、まで研修で教えてもらえると良い。
【本園職員】
■施設全体を皆で見ていこうという風土が構築されているので、決まった時に限らず、専門職や管理職は気になったらユニ
ットに行くという文化ができている。
■専門職が曜日を決めて訪問し、子どもとご飯を食べ、ユニットの様子を把握し、必要であれば本体職員と情報共有し必
要な支援を行う。訪問の繰り返しが職員の孤立化を防ぎ、悩みを軽くすることに役立つ。
■各ユニットの子どもの記録を毎日把握し、大変だったことや気になる内容があれば本園職員から労いの声をかけ、必要に
応じてその場で相談に乗る。
■各ユニットの会議に専門職が参加している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(84ページ)
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変更後 · 84ページ第3章 ヒアリング調査
【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
中堅職員: 5.子どもとの適切な距離感について、初任職員にアドバイスできる
上級・基幹的職員: 4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■地域分散化すると職員 1 人で対応する業務が多く、初任職員でも基本的な生活力が求められる。ただ、どれ
だけ訓練しても得手不得手は出てくるため、上級職員は支え合う姿勢を示し、文化を構築する必要がある。
■一人の人間が学校対応、料理、子どもの対応と何役もこなす姿を見ることで子どもとの関係が深まることが小規
模の意義と思っていたが、職員の数よりも小規模が増えてきたことで限界が近づいてきているように感じる。今や
分業制を取り入れていかないと職員が持たない。
■地域で調理や洗濯、家事業務を担ってくれる主婦の方などがいれば、それが地域との繋がりになると思う。
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■各ユニットの職員にとって、本園職員からのフォローがあると思えることの安心感は大きい。それが施設内の大前
提となるよう文化を構築していくことも重要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■専門職が定期的にユニットへ顔を出し一緒に食事をする。子どもや職員の様子を把握したり相談を聞く機会となる。
■適宜調理員や栄養士が調理補助に入ったり、専門職が見守りに入ることで具体的な業務のサポートを担っている。
■オンラインの記録ソフトにて、全ユニットの情報をタイムリーに共有している。緊急性があればすぐに本園へ連絡が入り、そ
の場で応援に行ける職員がかけつけるようにしている。
■小規模化で子どもと職員の距離が近くなり、また職員1人で向き合うことが多くなる中、自己覚知は大切なこと。このた
めポジティブな体験をファイル上で記録に残すようにしている。今後は、マイナス感情も記録に残し、複数で抱えられるよ
うになれば良いのかと思う。
■一方で自己覚知を浸透させる取組はまだ十分でないと感じる。何か仕組みがあるといい。
<あると良い研修>
■職員は、子どもにこうしてあげたい、こういう関係を作りたいという思いのある人が多い。その思いの実現に軸足がおかれ、
子ども以外の関係者の思いに想像が至らないことがある。自分の思いは大事だが、他者の思い、感情を尊重することも
大事で、まずは相手を知る、知ったうえでどうするか、そういうことを研修でできるといい。
【本園職員】
■非常勤精神科 Dr.による職員向けコンサルテーションを実施(メンタルヘルス対策)。コンサルテーションは、どういう形が
職員に効果があるか模索中であり、今回は希望者にのみ行った。
■孤独と孤立は、特に小規模化において大きな課題。職員自身は自分の弱さと思いがちだが、それは決して個人の強さ
弱さからではなく、地域分散という仕組みも要因となり得ることを理解し、弱る前の職員に孤独・孤立の重さを伝えること
が大事である。だれがやっても、孤立・孤独を感じるものだという前提を専門職が持っている必要がある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(85ページ)
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変更後 · 85ページ第3章 ヒアリング調査
【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 8.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する
中堅職員: 6.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する。新任のモデルと
なる
上級・基幹的職員: 10.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】
■児童養護施設の全ての職員が常に子どもの権利擁護の視点を持ちながら業務する必要がある。上級職員は
後輩の関わりの監督、適切な関わり方について導いていくことが求められる。
■適切な関わりには客観性が大事。それは外の意見を取り入れること。自分の感じている責任感、使命感と、外
部判断をどこまでくみ取るかのバランスが取れないと、結果として独裁となる可能性がある。他者を尊重し、他者
の意見を取り入れていくことへの学びが必要。
■コントロールすることが難しい子どもが増えているときに、その集団を維持するのは難しい。そこへの独裁的な関わり
が、コントロールにつながってしまいかねない。
本
園
職
員
10.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
【上記の項目を選んだ理由】
■地域分散化すると、子どもとの関わりが濃密になる一方で各ユニット職員の支援が見えにくくなる。子どもへの支
援がすべからく権利擁護の観点の上に成り立っているかをチェックする体制が必要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■施設長が倫理綱領を解説。■職員に対して全養協の権利擁護チェックリストを実施。
■児童部会権利擁護委員会の学習会に毎回職員を派遣。
…権利擁護委員会は、性教育、自立支援の2つの委員会で構成される。そこでは、職員がチェックリストで自らを振り返
るが、回数を重ねるごとに流れ作業になりがちである。小規模化では、自分を振り返り、チェックする力を高めることが重
要なので、その練習を研修などを通じて行うことが必要。
■子どもの意見を日常でもよく聞き、かつ子どもが主な参画者である「子ども会議」も活用し、子どもが自分の意見を表明
する場を保障することで、権利擁護を実践している。
■子ども自身を権利擁護にどう参画させるかが課題。会議を運営する役割を子どもが担うなど、ユニットごとに工夫し、協
力してホームを作ろうという土壌になっている。なお、会議の内容は買ってほしいものや生活上のルールに関するものが多
いが、常日頃から言われていることでも、会議の場では意識して聞くようにしている。
【本園職員】
■専門職が各ユニットを定期的に訪問し、子どもの話を聞く時間を設け、またその時の様子を見てアセスメントを行う。記
録や話から、今起きている生活課題を事前に共有されているため、専門職、本園で、関与するかどうか話し合ったうえで
訪問し、現場支援につなげることもある。
■第三者委員の方に各ユニットの食事場面に参与してもらう。第三者委員は地域の外部の方が2名。大人にとっても閉
鎖的になる力動を防いだり、よい意味で緊張感があったり、当たり前と思っていたことに、質問を受けて気付くことがあった
りする。地域の目が入ることは、子どもにも職員にも様々な効果があると感じる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(86ページ)
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変更後 · 86ページ第3章 ヒアリング調査
【領域4】 知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 11.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
13.アタッチメント形成、トラウマについての基本的知識を身に付ける
中堅職員: 9.生活支援の意義を初任職員へ教授できる
11.アタッチメント形成、トラウマに関する知識を初任職員へ教授できる
上級・基幹的職員: 11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝え
る
【上記の項目を選んだ理由】
■生活が養育の根幹であることを職員個々が理解し、暮らしの 1 つひとつを丁寧に支援していくことが大切。
■子どもの生活課題に対応する上で、アタッチメントやトラウマなどの基本的な知識は必要。初任のうちから繰り返
し学ぶことが大切。
本
園
職
員
12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を各ユニットに伝える
13.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
■今後児童養護施設に入所してくる子どもを考えると、アタッチメントやトラウマ、発達に関する知識は職員個々が
十分に深める必要がある。また、各ユニットで蓄積した経験を言語化して施設の財産にしていく力も求められる。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■ルーティンワークや当たり前の生活を積み重ねることの意味を理解して丁寧に取り組む。
■養育の仕事では、彼らの育ちの中で失ったものを、職員がどう新しく提供していけるのかが求められている。何を失った
か、どう提供できるか、これを考える重要性を学び、また施設職員が共有することが重要。
■このため、施設退所者を毎年招いて、退所者が何を感じ、何を思っていたかの語り等を内容とする勉強会を行っている。
すると、「誰が作った何が印象に残って、たまに食べたいと思う」といった話が出て、日々の食事作りなど、当たり前の生活
を積み重ねる意味が、職員によく伝わる。こうした当事者の語りこそが大事だと思う。
■各ユニットのリーダーと2番手などが、日々実践しているルーティンワークがひとつひとつ丁寧になされているかを話し合い、
つないでいくことも重要。
■実習生や初任職員にケアワークを教える作業そのものが、職員の振り返り、業務の大切さの再確認の場にもなる。
■心理職が講師となり、全職員を対象にアタッチメントやトラウマなど社会的養護児童の特性を理解するための園内研修
を、講義とグループワーク形式で実施。これは園内の子どもの事例で行っているが、ケアワーカーから「もっと早くやってほし
かった」「あの日の誰々のぐずりにつながりました」といった意見があり、具体的な学びになったと感じる。
【本園職員】
■外部研修への職員派遣。
■テーマ別園内研修の実施。
■ケースカンファレンスを通して実践の振り返りや整理をおこなう。FSW がアセスメントを行い、どのケースをカンファにあげる
か選定等を行う立場を担っている。ファシリテーションも行う。これらがアセスメント力とファシリテーション力を高めるための
人材育成の場になっている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(87ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 87ページ第3章 ヒアリング調査
【領域5】 子どもの支援技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 14.子どもの発達やニーズ、分離喪失体験の影響をとらえ、適切な養育を提供する
中堅職員: 12.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
上級・基幹的職員: 14.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■支援する上ではアセスメントが大切。きちんとアセスメントを行い、目的のある関わりをしていくことが重要。
本
園
職
員
14.子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
16.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
【上記の項目を選んだ理由】
■施設の高機能化が求められる中で、支援技術の向上のためにはアセスメント機能が重要。その仕組みや体制
構築とともに、専門職をはじめとする本園職員がどれだけ支援に関与していけるかが大切。
■受容・共感・傾聴は、どの職員も知識はあるが、実践するのは難しい。基本的には各ユニットの先輩職員が教え
て、実践を重ねていく。
■子どものとのやり取りの中で、その場で共感的な態度をとれない場合は、本園、専門職がその関わりを一緒に振
り返るなど、どうフォローできるか、ユニットの現場職員をどうエンパワメントできるかを意識している。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■ケースカンファレンスを開催。外部講師を招いてのがっちりとしたカンファだけでなく、園内各職種がタイムリーに集まりその
時起きている問題や職員の困り感を取り扱うことも行っている。
■初任が困り感を持つのは当たり前のことで、本人の技量の問題ではないと考えるが、初任職員自身はそれを発信しづら
い。このため、「私は」「僕が」ではなく、「私のチームは」「僕のチームは」と発信するようにしてもらっているほか、本園への
相談前にまずリーダーへの相談をしてもらいたいと考えている。初任職員にこうした意識を持ってもらうことも重要。
【本園職員】
■非常勤精神科 Dr.による事例検討会の実施。
■全児童分のアセスメントシートを策定。自立支援計画策定時や支援の振り返りの際などに活用している。
■アセスメントシートは主に、家庭支援専門相談員と心理士でたたき台をつくり、状態像はケアワーカーが記載する。もしく
は一緒に考えて、デスクワークは専門職が担うこともある。また、自立支援の策定は、専門職、管理職も関わり、中堅、
リーダー層が適宜補助しながら初任も一緒に作り上げていく。
■一人勤務していたケアワーカーがリーダーとその場で協議し、主任や園長に相談してみようと本園に来ることが増えてき
た。本園に来ると、事務所にいる専門職との協議がはじまる。職員が動揺している時は、表情でわかることもあるので、
複数の専門職、本園職員が声を掛け合って話を聞き、対応を考えることで SV、エンパワメントを行っている。必要な時
に必要な協議を行うことで、足を運んでくれる文化ができてきたと感じている。
■園として大事な取組と感じていることは、いかに必要なタイミングで時間、労力を割いて対応するか。これにより、その後の
負担が軽くなり、予防できることがある。
■子どものニーズに応じて、園内心理士によるプレイセラピーや相談員による定期的な個別面接を実施している。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(88ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 88ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと機関協働
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 18.チームの一員であることを理解する 19.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
21.情報伝達の基本を身に付ける
中堅職員: 15.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
16.チーム内での裁量範囲の重要性を理解し、初任職員に伝える.
17.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
上級・
基幹的職員:
17.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
19.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■初任・中堅職員は、チームアプローチの理解、組織人としての基本的なスキルの獲得、チームの一員という帰属意識
を持つことが大切。上級職員は、メンバーの得手不得手や成熟度に合わせチームをマネジメントする力が必要。
■地域住民と地域小規模職員の関係性構築は、まだまだこれからで、課題がある。
本
園
職
員
20.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
21.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
22.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
27.外部機関を含めたコンサルテーション体制を整備する
【上記の項目を選んだ理由】
■本園の地域小規模のバックアップには、職員派遣等具体的なサポートや情報集約・共有の拠点になることが必要。
■職場にいて、「私はみなに理解してもらえて、支えてもらっている」と感じられれば、ある程度の負荷があっても頑張
れるが、それが感じられないと孤立してしまう。仕事を続けるためにはそこが大事な要素だと感じるが、とはいっても
職員個人が危機的状況に陥ることもあるため、施設が注意して精いっぱい支えることが重要と感じている。
■本体施設、管理職が意識しないと必要な情報は伝わらない。伝わってこない側のフラストレーションは大きく、職
員の不信感につながる。会議での共有等、情報をタイムリーに伝える努力は運営管理上重要である。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■情報共有の徹底(口頭での引継ぎ、記録ソフト・会議の活用)。また記録をテーマとした園内研修を実施。
■情報共有のため PC の記録ソフトを活用している。どのユニットのどの PC で記録をつけても、すぐにどこからでも把握でき
るため、記録をチェックし通常と異なることがあれば、本園職員が関わるようにしている。
■加えて電話での報告、本体施設に顔を出してのコミュニケーションも適宜行われており、こうした多角的な仕組みにより
日々の養育・支援上の問題を取りこぼさないようにしている。
■毎月ホーム会議(ユニット会議)を実施し、方針確認や意見のすり合わせを行っている。
■初任職員の勤務時になるべく複数体制になるよう勤務調整を行っている。
■施設では養育担当チームが軸になっており、その軸を中心に助け合うチームを作ることが大事。まずは予測がつかず大変な
養育ではなく、ユニットの行事運営や各種委員会の運営を担い、これをチーム作りの練習とすることも考えられる。
【本園職員】
■全体職員会議等を通して適宜、園長より理念や養育方針を説明。職員各自が業務を振り返る場となっている。
■多くの一般職員は、管理職よりリーダーと接する機会の方が多いため、一般職員が皆に理解してもらえ、支えてもらって
いると感じられるようにすることが、チームリーダーの役割として重要。
<あると良い研修>
■基幹的職員には、コーチングスキル・マネジメント力をつけてほしい。マネジメント力をつける前にリーダーになると、日々一
生懸命で、できていない人に対しての教え方の観点を考えることもできないことがある。人に何かを教えるための方法、言
葉の選び方など、体験、経験できる方法も含め研修に盛り込まれるとよい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(89ページ)
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変更後 · 89ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 家族支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 24.家族にまつわる子どもの疑問に応え、かつ、保護者を含め支援することの意義を理解する
中堅職員: 20.家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援を実践し、初任職員にその重要
性を伝える
上級・
基幹的職員:
22.ユニット・施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切に
行われる体制を構築する
23.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■子どもにとって家族の存在は大きい。その時その時の想いに寄り添い疑問に応えることは大切。
本
園
職
員
28.施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切に行われる体制を構築する
29.施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■家族支援は各ユニットだけで対応するのは難しい。園内専門職、児童相談所と協働して取り組む必要がある。
保護者対応は FSW を窓口とするなど、適宜役割分担して取り組むことが大切。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■児童相談所と協働して、親子関係再構築に向けた支援を行う。
■子どものタイミングに応じて生い立ちの整理や家族理解の取り組みを行う。
■上記の取り組みの中で揺れる子どもの気持ちを施設全体で支える(生活支援を基盤として、心理職や FSW などが多
層的に関わる)。
■親子宿泊訓練の実施。オンライン面会の実施。
■家族支援は初任職員に知識を伝えこそするが、実際にはケース対応、保護者対応、福祉士対応などを一緒に行い、
やって見せて、やってもらうという実践経験こそが重要。可能な限り専門職と現場職員が同席するのを繰り返すことが育
成には重要。それを題材に SV を行うことにこそ意味がある。
■ライフストーリーワークを研修テーマとして取り扱おうかと考えている。
【本園職員】
■FSW を外部との交渉窓口として役割分担して対応している。
■保護者の特性や状態、生い立ち等をアセスメントし、保護者の傷つきへのケアなど保護者支援をおこなう。
■保護者支援に必要なのは、専門スキルよりも、保護者の生い立ちや状況にいかに寄り添えるか、と感じる。保護者も児
童相談所とのやり取り、家族間の関わりなどで傷ついていることもある。保護者の支援は結果的に子どもにつながるもの
で、包括的に支援することの重要性を若い職員に伝えたい。
【領域8】 里親・ファミリーホーム支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 26.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
【上記の項目を選んだ理由】 社会的養育の 1 つとして理解を深め、ケースによって最善だと思う支援ができるよ
う里親との協力関係を築いていく必要がある。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■里親支援専門相談員が職員会議等で里親支援の取組み、里親制度について、報告周知する時間を設けている。
■里親さんの認定前研修や養育体験などを受け入れている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(90ページ)
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変更後 · 90ページ第3章 ヒアリング調査
(7)児童養護施設 岡山聖園子供の家
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 2008 年 34 人 15 人 9 人 2 人
ユニット1 敷地内の小規模ユニット 2010 年 6 人 6 人 3 人 1 人
ユニット2 敷地内の小規模ユニット 2018 年 6 人 5 人 2 人 人
<本体・ユニット構成について特記事項>
ユニット1:全員女子、中学生4名、高校生2名 比較的年齢の近い女子
ユニット2:小学生1人(3年生)、中学生1人、高校生3人 女子のみ
*小学生以上は全員女子のみ。
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成している
【具体的な取組内容】
■職員ごとに人材育成は行っているものの、SV については十分ではない。上の職員が下の職員に指導する、日々伝えて
いく意識を育てることが重要だが、そのための時間がとりにくく日常業務の中での実施は難しい。SV は日ごろからやり慣
れていく必要があると感じる。
■SV は頻度を決めて行ってはいないが、小規模ユニット、本園とも月1回の会議内でケース検討を行っている。外部のア
ドバイザーに指摘や指導を受けることもある。
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■園外研修は、施設長と研修担当とで話し合って受講する職員を決め、勤務調整して勤務時間内で行けるようにしてい
る。
■園内研修は、年に数回実施している。参加者はテーマにより様々で、全員参加であることや、直接子どものケアを行う
職員に限定するなど。
■ユニットのケアの在り方や高機能化に関する研修テーマは未実施。職員にとって必要性が分かりやすく、モチベーションに
もなりやすい、子どもの状態から表れてくる問題への対応に関するテーマを扱うことが多い。子どもに関するケア、関係性
のほか、人との距離の取り方、ものごとの考え方など、子どもの養育ではない内容を取り入れることもある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(91ページ)
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変更後 · 91ページ第3章 ヒアリング調査
③「児童養護施設の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
「ふりかえりノート」の活用。ノートの活用により個人の年間の目標を立てたり、振り返りを行ったりしている。ノートには、各主
任、リーダーのコメントを1年の終わりにもらうようにしている。
ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 人材育成の基本
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 2.自らの養育・支援を振り返れるようになる
中堅職員: 3.初任職員のモデルとなるよう努める
上級・基幹的職員: 2.ユニット・施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】 初任は自分で振り返りができるように、中堅は後輩のモデルとなるつもりで、上級は
意識してスーパービジョンを行う仕組みを作っていくことが必要。
本
園
職
員
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
【上記の項目を選んだ理由】
いつでも相談を受けたりアドバイスできたりする関係を作り、ユニット内だけで考えが偏ってしまわないようにする。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■数年前に初任職員の退職が多く生じた。1年目職員には日常生活のスキルを、「脱いだスリッパそろえましょう」といった基
本から、掃除、洗濯、あらゆる行為を一覧化して、期日を決めいつまでにできるようにと、言葉で明確に丁寧に伝えるよう
意識したところ、早期退職がぐっと減った。そこから初任職員研修を丁寧に行い、丁寧に教えることを意識している。
■初任職員は日々働くことで精一杯。色々求めるのではなく、その日その日を一生懸命こなしてもらうことが大事で、振り返
れる余裕があればなお良いという考え方である。
■中堅以上は、後輩のモデルとなるよう、自分のことだけではないというのを意識できないと、下が育っていかない。
■小規模ユニットは任されることが大きくなるので大変だが、中堅職員・上級職員は、自分も育つが下の職員も育てるとい
う、人を育てることの責任意識を持つことが、良いチームの構築に大切。
【本園職員】
■日頃から直接話をする機会を持ち、情報共有している。
■法人内では、希望があれば施設同士の人事交流を行っている。県内の乳児院の職員が1年間当施設のユニットに入
ったり、逆に乳児院へ研修に行ったりなど。お互いの理解が深まる。
〈あると良い研修〉
■チームで支える風土を作るために、施設外での研修も大事。施設では施設の中しか見えないことが多いので、他施設訪
問や、取組を教えてもらう機会があるだけでも違う。特に初任職員の多くは、組織やチームで動くという視点がないことが
多い。会社や組織として動くための研修があってもよい。
■皆で力を合わせて解決に導くことが身をもって体験できるような、チームビルディング研修があるとよい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(92ページ)
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【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 4.基本的な生活力(社会的マナーや生活スキル等)を高める
6.自身のメンタルヘルスケアに努める
中堅職員: 5.子どもとの適切な距離感について、初任職員にアドバイスできる
上級・基幹的職員: 4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
基本的なスキルは絶対に必要、自身の心身の健康管理も大切。
中堅は初任のしんどさも理解してアドバイスできるように。
上級は風土、文化を作っていく。強いリーダーシップが必要。
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
5.施設全体で互いの資質を高めあえる文化を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
どの職員もスキルアップし、臨機応変にヘルプができるようにすべき。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■良くも悪くも職員の考え方や個性が反映されやすいので、狭小な考え方に陥らないよう、常にコミュニケーションを図りな
がら支援方法を探る。
■子どもとの距離が近いことによる大変さを乗り越えるためにも、健康であることが大事。職員の心身の状態が子どもにも影
響する。そのためにも1人ではなく、チームで助け合うことが支えになる。
■特に初任職員は、入職後に想像よりも辛いと感じることが多いと思う。慣れて気持ちを切り替えられるようになるまでは、
仕事もプライベートでも落ち込むことがあるので、メンタルヘルスに留意すべき。
■中堅職員は中間管理職で、初任の大変さもよく理解しているはず。初任職員を身近で支えてくれる人になって欲しい。
■チームの文化ができていれば、新しい子どもが来てもその文化の中で適切に養育できることを、他の施設の例を見て実感
した。この文化を作るには、リーダーのリーダーシップが必要と思う。とはいえ特に小規模では、全体がリーダーの価値観・
考えのみで運営されないように配慮することが必要。
■子どもははっきりと言葉にしてくることが多い。それに比べ、職員同士のほうが言葉でのやり取りは難しい。仕事と自分の感
情の切り離し方に慣れておらず、コミュニケーションがスムーズにいかないことがある。
【本園職員】
■初任者は本園での経験、トレーニングをしてから、小規模に配置するようにしている。給食部と連携して、調理の実習を
している。
■施設の文化を作るために「言語化」を意識している。当施設から児童自立支援施設に措置変更になった子が戻るにあ
たり、担当は頑張っていたものの、その子の状態やアセスメントが共有されていないことがあった。言語化により、お互いの
の考え方や方向性を知ることができる。これを積み重ねていくことで、文化、風土ができてくればと思う。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(93ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 8.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する
中堅職員: 6.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する。新任のモデルと
なる
上級・基幹的職員: 10.子どもの心身の安全、安心に責任を持ち、他職員を指導する
【上記の項目を選んだ理由】
常に子どもを中心とした考えを持つことの重要性を忘れない。
上級はユニット全体に目を配り、子どもの権利が守られているかをチェックする役割。
本
園
職
員
10.子どもの心身の安全、安心の確保が図られているかを監督する
【上記の項目を選んだ理由】
小規模になるとその担当のカラーが反映されやすいので、客観的に見て、子どもの権利が守られた生活かをチェック
することも必要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■子どもの意見に耳を傾け、子どもと大人が一緒になって生活を組み立てていく。
■子どもの意見を聞くのは大切だが、言うがままに全部行うわけにはいかない。初任の職員は、聞くことはできても対応がで
きず、押されすぎるのも課題。初任には、まず子どもの権利としてどんなことがあるかを知ることが大事で、守っていくべきで
あるかも学んでほしい。
■子どもとのやり取りをして、生活を成り立たせていくのは中堅以上の仕事。子どもと、子どもにかかわっている大人との安全
な生活というのを双方話し合いながら組み立てることが大事。
【本園職員】
■情報共有、会議を共に行う。
■子どもの意見をくみ取る自治的な会議を設けたり、子どもたちに困っていることをアンケートを行ったりしている。子どもの意
見が表明できる場を設けることは重要と思う。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(94ページ)
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【領域4】 知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 11.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
中堅職員: 9.生活支援の意義を初任職員へ教授できる
上級・基幹的職員: 11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
12.アタッチメント形成、トラウマに関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝え
る
【上記の項目を選んだ理由】
学び続けることが大切。それを後輩にも伝える。日常生活を丁寧に支援することが、すべての基本。
本
園
職
員
13.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
各現場で得た知識や経験について、まとめ役、他ユニット等にアドバイスや情報提供する役が必要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■安心した生活を提供するため、ルーティンワークの大切さを理解して、日々取り組む。
■園外での研修に積極的に派遣し、新しい知識を得て、職員全体会議で報告をして他の職員にも伝える。
■様々な子どもがいる中で、施設職員ができるのは日常生活での支援であり、そこを丁寧に行うことが重要。そのための周
辺業務も、子どものために必要で意味があるという意識を持つことが基本である。
■これまでは日常生活のことを細かく教える時間がなく、初任職員が、教えたことはやっても教えてないことはやらないという
ずれがあった。小規模ユニットは、情報も行き渡りやすく、職員が少ないので話しやすい、先輩職員を見習いやすい環境
になっている。
■知識や技術があると、子どもの行動に対する読みや対応が変わってくるので、様々な技術を高めることは大事。とはい
え、現場職員が自律的に学ぶことは時間的に難しく、園外研修に行ける職員も限られている。そこで、研修に行った職
員は、学んだことを園内の職員に還元する場も設けるようにしている。
【本園職員】
■最新の知見などを積極的に習得していく。
■蓄積されてきた支援の取組を言語化したり、始まりからの流れ・段階を見える化したりすることで、支援の知識・技術が
全職員の共通言語となるよう、発信する。
■小規模ユニットはどうしても閉鎖的になり、本園職員がユニットに行く機会は用事がない限りないので様子が見えにくい。
そこで、ユニット全体の状況を俯瞰するため、ユニットから全体の人間関係の相関図や現在の課題などを資料化してもら
い、適宜検討するようにしている。
■相関図により本園とユニットがうまく協力ができるようになった。お互いのやり取りがあまりできていなかったが、それぞれの職
員がお互いの勤務状況を見て協力し合い、小さな子どもの面倒を見たり、人ごとにならないという意識ができてきた。
■特にリーダー的立場にある職員は、常に本園、小規模ユニットの声を把握しておくことは重要。その意識を持つことで、自
然に下にも情報が行くと思う。
■先輩職員に相談したいがいない時は、園長が対応することが多かったが、副園長を設けたところ、副園長に話をしに行く
ことが増えた。初任職員にとって、考える場と話をする場が増えたことは良いことである。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(95ページ)
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【領域5】 子どもの支援技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 17.リービングケア・アフターケアの意義を理解し実践する
中堅職員: 12.自身の包括的アセスメントを向上させ、初任職員とともに包括的アセスメントを行う
上級・基幹的職員: 14.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■支援の継続性を理解し、子どもの人生を見通した支援が大切と考える。
■子どもの幸せのためには、家族との協力関係を構築し、より良い支援を展開することが大切。
本
園
職
員
14.子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
16.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
【上記の項目を選んだ理由】
■専門職、スーパーバイザー等も参加で、ケース検討していく体制が重要。
■現場職員だけでは回りきらない部分、専門職の担うべき支援内容も当然ある。
■状況把握、客観的に見る人も必要。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■部会では児童個人の課題等の話だけでなく、ユニット全体の雰囲気や人間関係を捉えて支援を考える。
■難しい保護者への対応は、FSW と担当など、複数の職員が関わり、チームとしてあたっていく。
■大規模では、子どもに対してみな何となく一緒に対応するようなところがあったが、小規模になってからは、各人の生活ペ
ースに合わせて柔軟に対応できるようになってきたと感じている。
【本園職員】
■ケース検討は月 1 回。個別対応、自立支援等、本園所属の専門職にも会議などに関わってもらっている。
■以前は女性職員が結婚すると退職が多かった。しかし最近は出産後にまた来てくれることが増えている。女性職員が多
いことを考えると、長く働ける職場づくりが必要で、さらに育児経験のある職員が来ることで、支援スキル向上にもつなが
る。
■また、出た子どもが戻ってきたときに戻ってきたときに実家機能を維持するためにも、長く働ける職場にしていくことが重要。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(96ページ)
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変更後 · 96ページ第3章 ヒアリング調査
【領域6】 チームアプローチと機関協働
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 19.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
21.情報伝達の基本を身に付ける
中堅職員: 15.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する
17.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
18.地域とのつながりを形成・維持し、初任職員にその意義を伝える
上級・基幹的職員: 17.職員チームの適切な役割分担を検討・実践する
19.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
20.ユニット・施設全体が地域とのつながりを形成・維持できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
■初任の時から、報連相の徹底。中堅はチームの雰囲気作りで大きな役割を担う。上とも下とも話をする。
■地域に職員が溶け込む姿勢を示すことが必要。上級はチーム全体を見てまとめていく。地域との関わりを深めてい
く。
本
園
職
員
20.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する
21.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
22.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
【上記の項目を選んだ理由】
■各ユニットや本園が、それぞれの良さを活かしつつも、一つの施設として統一した在り方や方針を持ち続けるため
に必要。
■本園と全く切り離されたものではなく、つながりを感じられるように。いつでもヘルプし合える関係性を保ちたい。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■職員数が少ないので、その中での主任やリーダーといった役割分担がはっきりとし、指示を明確に出す形をとる。
■小規模ホームは孤立しやすく、情報共有がされにくいため、ホーム全体の様子について他部署へも情報提供して理解を
図るように努力している。
■なるべく一人勤務にならないように、シフトを工夫している。
■地域小規模では、地域に職員が溶け込む技術は不可欠。他施設を見学した際に、町内の掃除当番などを子どもたち
と行うことで、地域の人に声をかけてもらえるようになったということを聞いたが、そういう取組が大事。ただ当施設は立地
上、町中にあり、物理的に地域のコミュニティに接しにくいのも現状である。
■県内の弁護士会や企業からの子どもへの支援を受けている。地域コミュニティではなく、そういったかかわりの中でのまた違
ったコミュニティができつつあり、そこでの交流は行っている。
【本園職員】
■職員の手が足りないときは、本園と小規模の間でのやりくりもできるよう調整している。ユニットから本園に助けてほしいと
頼めるような関係を維持すること、そのための普段の配慮等が重要。
■本園と地域小規模がつながっているために、職員同士で話をする必要もある。とはいえ、直接本園とユニット職員が話せ
ないこともあるので、その場合は園長・副園長が間に入る役目を担う。
■児童相談所と研修会を一緒に行っている。児童養護施設の集まりで行う研修を児童相談所と実施したり、児童相談
所の研修会に参加することもある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(97ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 97ページ第3章 ヒアリング調査
【領域7】 家族支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 24.家族にまつわる子どもの疑問に応え、かつ、保護者を含め支援することの意義を理
解する
中堅職員: 20.家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援を実践し、初任職員にその重
要性を伝える
上級・基幹的職員: 22.ユニット・施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切
に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
子どもの抱える思いを大切に、家族の問題に誠実に対応していく姿勢をもつ。
本
園
職
員
28.施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
家族支援は現場の担当だけではできない。施設全体として、役割を分担して行うべき。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■家族に対する子どもの思いが出やすいので、子どものタイミングを見て「家族関係の整理」に取り組み、揺れを支え続ける
覚悟を持つ。
■家族調整について、「子どもも幸せを願うなら、家族のことをやらないといけない」と職員に伝えている。面会に来た母親へ
の気遣いとして、世間話を振ったり、体調を気遣ったりといった他愛もないことが、信頼関係構築に重要だと思う。
【本園職員】
■児童相談所は子どもと過ごす期間が短く、子どもが揺れてしまう関わりが分からない。こうした経験から、家族関係の整
理で児童相談所と協力するのは難しいと感じている。また、施設に心理職員がおらず、児童相談所の心理職員に協力
してほしいと思っても、その必要性や依頼事項を伝えること自体が難しいと感じる。
■子どもの家族への想いが、本園から小規模に移ったことで、自分に向き合い、出やすくなるというのを感じている。そういう
想いを職員に向けることがあり、担当一人がそれを受け止めるのは大変。本園の専門職やほかの職員も、ユニット職員と
一緒に子どもの想いを受け止めることができたら良い。
【領域8】 里親・ファミリーホーム支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 26.施設と同様に社会的養育の一翼を担う里親制度のことを知る
【上記の項目を選んだ理由】
知識として学び、協力関係を築く。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■担当と、家庭支援の職員が中心になり里親支援にあたっている。どの子どものケースでも家庭支援専門相談員をを通す
ことで、情報共有ができている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(98ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 98ページ第3章 ヒアリング調査
エ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
高機能化、地域分散化小規模化推進していくうえで、難しさを感じていることについて:
小規模ユニットを2か所運営しているが、そこを任せられる職員は誰でもいいわけではない。職員入職時は本園に
入り、そこから小規模に移るようにしている。また、小規模は、より子どもの要望に応えられないといけないが、すべて
言うとおりにするわけではなく、臨機応変に必要性を理解し、対応のできる職員でないといけない。職員によりでき
ることが変わってくる部分もあるが、個々のスキルを上げていくことは必要だろうと思っている。職員からするとそれがプ
レッシャーになることもあると感じている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(99ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 99ページ第3章 ヒアリング調査
(8)児童養護施設 清浄園
ア.施設・ユニットの概要
各ユニットの形態 設置年度
(西暦) 定員数
在籍者数
(年齢等問わ
ず)
職員数(フリーの職員は
本体施設に含む)
常勤
(実人数)
非常勤
(実人数)
本体施設
(ユニット以外) 年 人 人 12 人 8 人
ユニット1 敷地内の小規模ユニット H23 年 8 人 8 人 4 人 人
ユニット2 敷地内の小規模ユニット H23 年 8 人 7 人 4 人 人
ユニット3 敷地内の小規模ユニット H23 年 7 人 6 人 3 人 人
ユニット4 敷地内の小規模ユニット H23 年 7 人 5 人 3 人 人
ユニット5 地域小規模児童養護施設 H16 年 6 人 6 人 4 人 人
ユニット6 地域小規模児童養護施設 H29 年 6 人 5 人 3 人 人
<本体・ユニット構成について特記事項>
■本体のユニットが敷地内に4つ(男女別)。内訳は、3つある一軒家のうち一軒を2つに分け、残りは一軒ず
つユニットとして使っている。ユニットの距離は2キロくらい、小学校の学区は同じ。
■地域小規模は全て女性の縦割りで、様々な年齢で構成されている。
イ.人材育成に関する取組内容
①職員ごとに人材育成計画を作成しているか 作成している
【具体的な取組内容】
■職員個々に自身で目標管理シートを作成しており、当シートや人事考課シートに基づいて人事考課を実施。目標管
理シートをで立てた目標等は、半期、年度末で達成状況を確認している。
■人事考課は昨年度より導入。まだ目覚ましい変化はないが、職員の努力が上司に伝えられていることが実感できるほ
か、上司からのからの評価等も見え、意欲向上につながっている。
②施設内外の職員向け研修の開催や受講促進等を行っているか 行っている
【具体的な取組内容】
■毎月1回施設内研修(3時間)
■施設が事務局となり、小児科医主宰で外部関係機関(教育機関等)との共同勉強会を月1回当施設で開催。主
催の小児科医は施設の嘱託医でもある。
■児童相談所、市役所、児童養護施設、児童家庭支援センターとの家庭支援に関する合同研修会を月1回開催
■その他ライセンス講習会を受託実施。CSP、セカンドステップなどの講習会を施設全体で受託し、施設全体で参加し資
格取得者を要請している。
■全養協や日本子ども虐待防止学会などの、様々な研修会に職員が積極的参加するようにしている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(100ページ)
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③「児童養護施設の研修体系」に沿った計画作成や取組等を行っているか 行っていない
【具体的な取組内容】
■「児童養護施設の研修体系」は理念や考え方を記したものと認識している。取組や計画作成自体は行っており、研修
体系に沿っているわけではないが、結果的に合致する内容になっている。
ウ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成にあたり必要なポイントについて
【領域1】 人材育成の基本
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 3.中堅以上の職員から学ぶ姿勢を持つ
上級・基幹的職員: 3.本園職員とともに人材育成計画を立てる
【上記の項目を選んだ理由】
■当施設では、施設の人材育成の文化として、職員の「和」を最も大切にしている。
■初任職員に求めたいことは多いが課題も多いのが現状(人を選べない)。
本
園
職
員
1.各ユニット職員との信頼関係を構築し、職員を支える
2.施設全体のスーパービジョン体制を構築し、実践する
【上記の項目を選んだ理由】
■各ユニット職員とトップや本体職員との関係構築が施設養育の生命線である。ユニット職員が組織に対して信
頼感や帰属意識を持つように配慮している。
■個々の職員が「仕事が楽しい」と思えるように職場の環境を整え、そうした価値観を大切にしている。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■「和」を実現するために、施設内研修で「職員相互の連携向上を図るための取り組み」として、座学やグループワークを
実施。施設内研修は、他職員からの意見や新しい意見を得られ、こうした新たな視点の学びにより価値観や養育方針
の異なる他職員とも、お互いを理解して接するようになれるといった効果もみられる。
■人材育成に先立ち、育てた職員の定着が大きな課題。その対応策の一つとして、約 15 年前からメンター制度を導入、
定期的に初任職員と先輩職員の面接実施。初任が困っていることを2~3 年目の「ちょっと先輩」に気軽に相談できる
よう体制を整えている。職員の定着率を上げるため、どう職員と組織との絆、愛着関係を築くかを運営側は考えていかな
いといけない。
■思っていることを発信しづらい職員のため、あえて面接の場を設定する。そうすることで、職員の思いやメンタル状況が把
握でき、本当の養育の現場も見えてくる。
【本園職員】
■定期的に会議や施設内研修で職員相互が顔を合わせる場を設けている。施設内研修の内容に際しても単に座学の
みを行うのではなく、グループ討議やワークを多用し、意図的に職員が相互交流を図れるよう留意している。また随時ケ
ア会議を行いながら SV を実施。3ヶ月に1度、管理職と面談を実施。
■職員の研修合宿を2年に一度実施。1泊2日で朝から晩までグループ討議をしながら養育の在り方を振り返ったり、ど
うしたいか要望を確認する場を設けている。
■職員の交流の場として、県外への研修旅行を毎年開催。現地の児童養護施設の見学も兼ねリフレッシュを図っている。
また、月 1 回、自分たちで料理してランチの機会を設けたり、球技大会を開催するなどの取組を行っている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(101ページ)
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【領域2】 資質と倫理
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 6.自身のメンタルヘルスケアに努める
上級・基幹的職員: 4.職員同士、支え合う施設文化の構築に貢献できる
【上記の項目を選んだ理由】
3-4 初任、中堅、ベテラン以上の職員がそれぞれの良さを発揮し、相互に補完できる体制を目指しています。また
責任ある職務はリーダーや主任以上の上級職員が引き受けることでチーム(ユニット)全体を支えるようにして
います。
本
園
職
員
4.職員同士、支え合う文化を施設全体で構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■地域小規模の職員には本体施設のバックアップがあるという安心感は必須。また本体施設も地域小規模に対し
てのケアや配慮が当然に必要。
■人材確保や定着が施設運営の喫緊の問題。職員個々に求めたいことはたくさんあるがそれを強いると職員が続
かない。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■主任クラス以上は定期的に地域小規模を訪ね子どもや職員の状況を把握している。また地域小規模で何らか不測の
事態が生じれば本体に連絡が入り緊急対応するシステムが出来上がっている。
■地域小規模の場合、職員が 1 人勤務になることがあり不安も多い。そこへの配慮として、総括主任がフリーの職員とし
て、主に 1 人勤務になる夜間などを意識し、全ユニットを定期的に訪問することで職員へのバックアップがあるという安心
感を作り出している。
■携帯電話端末を用いた職員間の情報共ツールを利用している。
■施設全体で「楽しい」と思えることをやる。
【本園職員】
■地域小規模には常時ヘルプを出して良いことを徹底。
■SV が定期的に個別面談を行い、各職員の困りについて把握。心理職員がストレス・メンタルチェックを行う。
■月に1回、リーダーと本体専門職の会議を実施しリーダーの役割の再確認を行う。
■ユニットリーダーはマネジメント(チームビルディング、メンタルヘルスケア)の外部研修に参加している。
■職員育成に関しては、以前は子どもの最善の利益が最も大事ととらえ、職員に負荷を与えるかたちになっていたが、そう
するとどうしても職員が続かない。職員が辞めることは子どものためにもならず、職員大事にすることが2次的に子ども大
事にすることにつながることに気が付き、考え方、やり方をシフトチェンジした。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(102ページ)
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【領域3】 子どもの権利擁護
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 8.子どもの権利条約の4原則を理解し、多様性とニーズを尊重する
【上記の項目を選んだ理由】
福祉系以外の採用者は子どもの権利について学んでいない。被措置児童虐待は初任職員に多い。
初任職員にかかわらず年に1回は施設内児研修を行うことにしている。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■全職員が年1回は子どもの権利に関する研修受講。入所児童に対しても「CAP」実施し、権利意識の醸成。年に3
回、子どもへの聞き取り調査を行い権利侵害がないか確認。年に1度、施設生活の満足度調査を実施し適応度を把
握。初任職員に対しては CSP 実施。
■当施設は福祉系以外の分野から採用した職員もいる。そうした職員へは、子どもの権利擁護について、より基礎的な知
識から伝えないといけない。
■初任職員に対するペアレンティングのプログラムの実践のほか、月1回新人だけで集まれる機会を2時間設け、グループ
で現場に入っての悩みなどを聞くようにしている。
■職員には、幼少期に養育上の様々な体験があった人もいる。初任職員のうちに過去に傷ついたポイントを把握すること
で、実際の場面に直面した時に対応できる技術を身につけておく必要がある。こうしたことは個別面接時に具体的な話
をするようにしている。
■職員のメンタルケアについては、当施設の嘱託医が職員ケアも行えるため、このまま放置しておくと危ないケースなどはカウ
ンセリングを実施し、嘱託医で対応が難しいときは専門の病院を紹介してもらったりしている。
【本園職員】
■職員に対しては、年に1回必ず権利擁護研修の受講を義務付けている。この他に CAP 研修も実施。
■児童に対しては定期的に聞き取り(年3回)権利侵害がないか確認、年1回の満足度調査実施。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(103ページ)
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【領域4】 知識
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 11.生活支援の意義を理解し、あたりまえの安定した日々を営めるよう努める
上級・基幹的職員: 11.子どもの発達に関する最先端の知識・知見を学び続け、施設に伝える
【上記の項目を選んだ理由】
養成校の教育課程でアタッチメントやトラウマについての内容が少ないので、特に初任者については、知識として理
解してもらう
本
園
職
員
13.実践から得られた知識・経験則を言語化し、施設全体に発信する
【上記の項目を選んだ理由】
今後児童養護施設で対応する児童はケアニーズの高い児童が中心となる。特にアタッチメント、トラウマ、発達障
害に関する知識や対応方法は、知識として身につけておく必要がある。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■アタッチメントやトラウマなどの基礎的な知識、トラウマインフォームドケアなどの比較的新しい考え方の施設内研修会を
行っている。
■小児科医や外部の関係機関との合同研修会を実施し、最先端の知見を取り入れられるよう留意している。
■初任職員に対する、丁寧な生活、子どものケアを何のために行うのか、そこをどう伝えるかは、施設の文化の部分だと感
じる。OJT や、見て学んでもらう部分、里親さんから養育の在り方について話してもらうなど、望む養育を実現できるよう
な刺激は提供している。全養の小冊子の輪読などもしている。
■トラウマインフォームドケアの研修は、子どもの問題行動がトラウマによる可能性があると、職員が注目できるようになること
に意味がある。研修を受けることで、そういうきっかけを作らない、言葉の選択に気を付けるようになるなど、職員の意識が
変わってきたように感じられる。
【本園職員】
■月に1回、小児科医主宰の多職種研修会(スペシャルケア研究会)を当施設で実施。最新の知見や情報を地域全
体で共有している。
■SBI 研修や虐待防止学会に毎年職員を参加させている。
■職員で委員会を形成し最新の知見を取り入れるよう留意している。また外部研修に参加した復命研修報告会を実施
している。
■施設長や次長が地元の短期大学の非常勤講師となり施設養育を発信したり次世代を育成したりしている。短期大学
の非常勤講師を担うことで、人材確保方法のひとつになっている。
■本体職員も含め、一人一人の職員に知識をいきわたらせるための工夫として、「この月は〇時間研修を受ける」と受講
すべき時間を明確化することや、子どもがいない午前中の時間帯に全員で一気に受講できるよう調整することなどを取り
入れている。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(104ページ)
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【領域5】 子どもの支援技術
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
上級・基幹的職員: 14.ユニット・施設全体で包括的アセスメントが実践できる体制を整える
【上記の項目を選んだ理由】
施設全体の各児童に対してのアセスメント(見立て)が自立支援計画や実際の支援の基準となる。この質の担
保をどう高めていくかが施設の養育力を左右する鍵となる
本
園
職
員
14.子どもの適切な包括的アセスメントの中核となり、アセスメントが行える体制構築を統括する
16.特別な支援が必要な子どもに、回復に向けた濃密な支援を行う
17.人生の連続性を保障できるよう支援を監督する
【上記の項目を選んだ理由】
入所児童の的確なアセスメント(見立て)自立支援計画、そのモニタリング・再評価など、ケースマネジメントが子
どもへの対応プロセスとして重要。ケアニーズの高い子どもへの対応は困難を伴うがアセスメントの質の向上で対応
できることもあり今後の児童養護施設の主たる業務である。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■月1回施設内カンファレンスを実施。
■ケア会議担当者を配置し情報集約。児童の状態に変化があった際は担当者が関係職員を招集しケア会議を実施。
議事録を職員で共有。月に1回児童相談所との定期連絡会を開催し、支援の進捗状況を確認している。
■リービング・アフターケアは職業指導員がコーディネートしている。
■ユニット職員は渦中におり、自分の関わりを振り返るのが難しい。そこで、ケア会議で専門職から助言をもらえる体制をと
っている。しかしそれだけで解決は難しい。これは、入職前の教育の問題も絡むこと。養成校の問題だけではなく、いろい
ろな分野から人材が来たり、そもそも人材確保が厳しいという問題もある。
■アセスメント能力は、SW だけでなく、職員一人一人が知識を高めるのが重要である。
【本園職員】
■職員が的確にアセスメントできるように各専門職の専門性向上のため研修受講を推奨している(職員研修への投
資)。また県養協でそれぞれの専門職の連絡会を実施しており、参加した本体職員が施設内に内容を伝えるなど情報
共有やノウハウの蓄積を行なっている。
■月1回、児童相談所との定期連絡会実施。
■定期連絡会は、各ユニットリーダー、家庭支援専門相談員、総括主任、ほかに児童相談所からは施設担当のケースワ
ーカー3人と心理の主任の方が来る。2時間ほどで、子どもの現在の様子、施設が困っていること、書いて状況の変化
など、全体を俯瞰する。
■施設内で CSP やセカンドステップのファシリ資格取得を推奨し(施設内でライセンス養成講習会を実施)、各資格者
が 5 名。
■嘱託医と連携し①子どもの治療実施、②家族再統合支援のコーディネート、③事例検討、職員スーパーバイズを実施
している。
■現場では次々に様々な問題が出てくるので、職員をかなり育成しないと、現実の子どもの状態像に対応しきれない。そこ
に本園職員がいかにユニットをバックアップできるか、本園職員にはそうした専門性が求められる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(105ページ)
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【領域6】 チームアプローチと機関協働
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 18.チームの一員であることを理解する 19.一人で抱え込まずに養育をオープンにする
20.チーム内での自分の裁量範囲を自覚し、責任を持つ
21.情報伝達の基本を身に付ける
中堅職員: 15.ユニット内の良好なチーム作りに貢献する 17.互いに養育を支え合い、孤立化を防ぐ
19.子どもの育ちの連続性を保障するための、地域の諸機関による協働体制を構築する
上級・
基幹的職員:
19.職員の養育観の違いを理解し、統合した方向性を見出し、共有する
21.ユニット・施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】
■チームワークの実際の運用は個人的感情が混入し難しく、初任職員にはまずチームアプローチの基本を知ってもら
いたい。分園化が進むと OJT の機会が少なくなり、教育を受けられないまま中堅に育つことは避けたい。
■施設運営において、初任から中堅、ベテラン、トップまでの「理念の共有化」が最重要事項である。細部の手法が
異なっても職員の最終ゴールは同じにしておく。
本
園
職
員
20.職員チームの適切な役割分担とチームアプローチの実践を監督する 21.各ユニットの情報を施設全体で集約・共有できる仕組みを構築する
22.ユニット間の養育観の違いが理解され、統合した方向性を見出せるよう支援し、共有する
25.施設全体と地域の諸機関の協働体制を構築する 27.外部機関を含めたコンサルテーション体制を整備する
【上記の項目を選んだ理由】 当施設は職員相互の「和」を最重要視しており、そのために職員が施設へのエンゲー
ジメントを持てるよう留意している。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■各ユニットでユニット会議を行い、考えの共有を図る。
■地域とは関係形成を留意。地区の班長の役割をユニットリーダーが担っている。地域住民とバーベキュー実施。
■施設長が常日頃から、「施設全体で地域全体を支える」うことを職員に伝えている。職員も、地域に手伝いたい、防災
を地域で取り組みたいなどの認識が生まれ、職員全体に地域の中で子どもを養育することの重要性が浸透している。
■地域住民は、特段のことが無くとも地域小規模に来て、手伝いをしてもらったり、子ども服や野菜をくれたりなど、良好な
関係を築いている。こうした関係構築に至ったのは、ユニット職員個人のコミュニケーション能力によるものが大きいと感じ
る。地域とコミュニケーションを築く能力は、本体職員よりユニット職員に重要な能力だと思う。
【本園職員】
■各ユニット・本園の職員が愛着関係を築くことができるように、通常職務以外の横のつながりが生まれるよう仕組み・仕掛
け作りに留意。例えば施設内研修で、ユニット内や他ユニット職員の相互関係向上のための取組(グループワーク・レ
ク)を行うことや、2 年に一度職員研修合宿を行い理念の共有化や具現化についての確認を行っている。
■施設内の情報共有ツールとして、携帯端末を利用したグループウェアソフトを活用。記録は施設内で閲覧できる。
■施設機能を地域に還元(人と場所)できるよう人材育成や事業展開を実施。児童家庭支援センターが軸となっている。
■要対協の構成メンバーとなり実務者会議に出席。児童の入所前から退所後の状況を適時的確に把握・対応できる。
■地域小規模の職員は、本園の勤務状況をみて、地域小規模の勤務に支障が無いと判断した職員としている。子育て
経験や PTA 経験等がある職員がトップに立ち、下の職員を指導している。
■当施設ではケアニーズの高い子も、1人は各ユニットに入っている。地域小規模でこうしたケアニーズの高い子どもへの対
応について SOS が出たときは本園が柔軟に対応する形をとっている。ケアニーズの高い子どもが地域に出るのは大変な
ことなので、24 時間本体には連絡が取れる状態にしている。
■難しいケースが続くと職員が不安になるので、本体施設のバックアップ、応援体制のあり方を検討する必要がある。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(106ページ)
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【領域7】 家族支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 24.家族にまつわる子どもの疑問に応え、かつ、保護者を含め支援することの意義を理
解する
上級・基幹的職員: 22.ユニット・施設全体で、家族にまつわる子どもの疑問への対応や保護者支援が適切
に行われる体制を構築する
23.ユニット・施設全体で保護者のアセスメントが適切に行われる体制を構築する
【上記の項目を選んだ理由】 家族と児童との関係は断つことができず各職員が関係再構築や家族との関係整理
(leave home=「親を切り離す」の意)の概念を知る必要がある
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■児童相談所との協働で親子関係再構築のための取り組み(かるがもステイ)を行い、具体的には親や児童相談所と
一緒にグループワークや家族応援会議を実施している。
■子どもと家族の距離感を保つため、家族支援について、本体施設とユニット役割を分担している。地域小規模で直接家
族が連絡をすることはなく、家族の連絡調整窓口は本体窓口とし、家庭支援専門員と保護者がやりとりしながら親子関
係を調整している。
■親と児童相談所、施設とでグループワークでは、たこ焼き作りなどの活動を行ったり、家族の相互交流支援、一時帰省
前に親子訓練室等を利用して試験外泊を行ったりしている。
【本園職員】 児童相談所・市とともに「家族支援に関する合同研修会」を立ち上げ、家族支援に関する勉強会を月に
1回実施、職員が参加。家族支援に関する知識と技術を蓄積。
【領域8】 里親・ファミリーホーム支援
①「人材育成にあたり必要なポイント」の項目のうち、特に人材育成において重要と思われる項目や、課題認識を強く持っている項目
ユ
ニ
ッ
ト
職
員
初任職員: 27.里親支援専門相談員との協働により、里親子支援を進める
【上記の項目を選んだ理由】里親に関する知識ではなく、里親がどう里子を養育しているかの実際を知ることに
より、里親と施設との協働を進める。
② ①で挙げたポイントについて、人材育成として行っている具体的な取組や工夫、研修等およびその成果
【ユニット職員】
■施設内研修で「里親さんの取り組みを知る」をテーマに里親さんの養育についての講話や交流を設けている。里親レスパ
イトを積極的に受け入れている。
■安定したユニットにいた子どもたちについて、里親レスパイトを年間数十件、児童家庭支援センターで受け入れている。レ
スパイトは、里親のもとへ行った子が思春期になり一定の距離を保ちたいと考えた時などに、月1回で受け入れるなど、
リピート含め様々なニーズに応えて実施している。
エ.高機能化、小規模かつ地域分散化における人材育成全般に関する意見
各施設での人材育成は限界がある。現在人材育成はそれぞれの施設の裁量に任されている。そして先進的な取り
組みを行なっている施設は全て予算が潤沢にある大規模法人である。言い訳になるが、一法人一施設の当施設は
人材育成に予算の配分を大きく行いたいが財政的に厳しいのが現状(コロナ禍によってオンライン研修参加が進むこ
とが望まれる)。どの施設も等しく人材育成が実施できるよう、国や全社協一元的な実施体制の構築が望まれる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(107ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 107ページ第4章 考察
第4章 考察
これまで 2 章では、高機能、小規模化かつ地域分散化を行うための人材育成において求められる専門
性の明確化を図る作業を従来ある全乳協及び全養協の人材育成指針を基に検討委員会で協議を数回行っ
た。第 3 章では、その作業に基づいて示された専門性獲得のために基本的枠組みをもとに、各施設でど
のように人材育成に関する具体的な取組を展開しているか、その工夫、研修内容、そしてその成果等を各
施設のヒアリング調査を通して把握した。
以上の取り組をふまえ、本章では、ヒアリング調査において抽出された共通の人材育成の研修テーマと
プログラムのねらいについての全体像を示す。そのうえで、乳児院および児童養護施設それぞれの人材育
成の研修テーマとプログラムのねらいを詳述する。
1.全体像について
(1)種別毎に明確化された研修テーマとプログラムのねらい
検討の結果、以下の通りとなった。まず、表の見方であるが、縦軸が研修テーマおよびプログラムのい
わば「柱」である。それが「人材育成の視点」、「乳児院(児童養護施設)の役割と養育の基本」、「スーパ
ーバイズ」、「自身の実践を振り返る」、「包括的アセスメントとケースカンファレンス」、「子どもの権利擁
護」、「養育の質的向上」、「子どもが抱えた課題」、「ケアの連続性」、「チームアプローチ」、「関係機関や地
域との連携」、「親理解と家族支援」、「里親の理解と支援および協働」といった 13 項目となる。
横軸が、「新任職員対象」、「中堅・上級職員対象」、「本園(支援拠点)職員対象」となる。一番右が、
全乳協および全養協から出されている「人材育成の指針」に示された研修領域となる。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(108ページ)
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変更後 · 108ページ第4章 考察
乳児院の人材育成の研修テーマとプログラムのねらい(案)
新任職員対象 中堅・上級職員対象 本園(支援拠点)職員対象 研修領域
人材育成の視点 養育における重要事項
の理解と実践力の習得
養育のモデルと学び
のリーダーシップ
施設の養育・支援力の向上
とそのための体制作り
乳児院の役割と
養育の基本
乳児院に求められる社
会的役割と養育の基本
を理解する
乳児院に求められる
社会的期待と役割、そ
れに照らし合わせた
当該ホーム課題とビ
ジョンを言語化し説明
できる
乳児院に求められる今後の
社会的期待・役割をふまえ、
当該施設のビジョンを伝え
る
領域➀②⑤⑥
スーパーバイズ スーパーバイズを受け
ることの意義を理解す
る
スーパーバイズのス
キルを学ぶ
スーパーバイズの体制作り
と効果的なスーパーバイズ
の工夫
領域➀②③⑤
⑥⑦
自身の実践を振
り返る
自らの実践を振り返る
力を身に着ける
自身の実践の振り返
りと自己覚知
領域➀②⑤
包括的アセスメン
トとケースカンフ
ァレンス
包括的アセスメントと
ケースカンファレンス
の意義を理解し実践す
る
支持的なケースカン
ファレンスと包括的ア
セスメント力の向上
ケースに関する情報の共有、
カンファレンスの運営、およ
びケースの進行管理
領域➃⑤⑥⑦
⑧
子どもの権利擁
護
子どもの権利擁護の本
質を理解する
子どもの権利擁護の
本質を理解し、実践す
る
子どもの権利擁護の本質を
伝える
領域②③⑤
養育の質的向上 生活支援の意義と基本
的な生活スキルの習得
日々の生活と養育の
質の向上を図る
養育の質的向上を図るため
の施設運営
領域②➃⑤
子どもが抱えた課
題
発達の理解 アタッチメ
ント、トラウマ等の理解
子どもが抱えた課題
の理解と対応
乳幼児の抱えた課題の理解
と支援
領域➃⑤⑥
ケアの連続性 社会的養護にある子ど
もの喪失への理解し支
援する
悲嘆や喪失への支援
と養育・支援の連続性
の保障を実践する
悲嘆や喪失への支援と養育・
支援の連続性を支援する
領域③④⑤
雇用と人材育成 職員の雇用、定着、人材育成
の体制と質的向上
領域①
チ ー ム ・ ア プ ロ ー
チ
チーム・アプローチにつ
いて理解し、実践する
健康な施設内チーム
を強化し、維持する
健康な施設内チームの強化
と維持を支援する
領域②⑥
関 係 機 関 や 地 域
との連携
関係機関や地域との連
携の在り方を理解する
地域との連携の推進
を図る
地域ネットワークの構築と強
化
領域②⑥
親 理 解 と 家 族 支
援
親への理解と家族支援
のあり方を学ぶ
親への理解と家族支
援を展開する
親への理解と家族支援を協
働する
領域⑦
里 親 の 理 解 と 支
援及び協働
社会的養護における里
親の役割と意義を理解
する
里親支援を協働しな
がら展開する
里親支援の質的向上と体制
の強化
領域⑧
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(109ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 109ページ第4章 考察
児童養護施設の人材育成の研修テーマとプログラムのねらい(案)
新任職員対象 中堅・上級職員対象 本園(支援拠点)職員対象 研修領域
人材育成の視点 養育における重要事項
の理解と実践力の習得
養育のモデルと学び
のリーダーシップ
施設の養育・支援力の向上
とそのための体制作り
児童養護施設の役
割と養育の基本
児童養護施設に求めら
れる社会的役割と養育
の基本を理解する
児童養護施設に求め
られる社会的期待と
役割、それに照らし合
わせた当該ホーム課
題とビジョンを言語
化し説明できる
児童養護施設に求められ
る今後の期待・役割をふま
え、当該施設のビジョンを
伝える
領域➀②⑤⑥
スーパーバイズ スーパーバイズを受け
ることの意義を理解す
る
スーパーバイズのス
キルを学ぶ
スーパーバイズの体制作り
と効果的なスーパーバイズ
の工夫
領域➀②③⑤⑥
⑦
自身の実践を振り
返る
自らの実践を振り返る
力を身に着ける
自身の実践の振り返
りと自己覚知
領域➀②⑤
包括的アセスメント
とケースカンファレ
ンス
包括的アセスメントと
ケースカンファレンス
の意義を理解し実践す
る
支持的なケースカン
ファレンスと包括的ア
セスメント力の向上
ケースに関する情報の共
有、カンファレンスの運営、
およびケースの進行管理
領域➃⑤⑥⑦⑧
子どもの権利擁護 子どもの権利擁護の本
質を理解する
子どもの権利擁護の
本質を理解する
職員の子どもの権利擁護
の本質的理解を支える
領域②③
養育の質的向上 生活支援の意義と基本
的な生活スキルの習得
生活と養育の質の向
上・子どもから学ぶ
生活の質的向上を図るた
めの施設運営
領域②③⑤
子どもが抱えた課
題と支援
発達の理解 アタッチメ
ント、トラウマ等の理解
アタッチメントとトラ
ウマ等、精神症状の理
解と対応
特別な支援を必要とする
子どもの理解と支援
領域➃⑤
ケアの連続性 社会的養護の子どもの
喪失への理解と支援
悲嘆や喪失への支援
と養育・支援の連続性
の保障を実践する
悲嘆や喪失への支援と支
援の連続性の保障を支援
する
領域③⑤⑥
雇用と人材育成 職員の雇用、定着、人材育
成の体制と質的向上
領域➀
チーム・アプローチ チーム・アプローチにつ
いて理解し、チームの
一員として実践する
健康な施設内チーム
を強化し、維持する
健康な施設内チームの強
化と維持を支援する
領域②⑥
関係機関や地域と
の連携
地域を知り地域とつな
がる
子どもを支える地域
との連携を図る
子どもを支える地域との
連携の推進を行う
領域②⑥
家族支援 親への理解と家族支援
のあり方を学ぶ
親への理解と家族支
援を展開する
親への理解と家族支援を
協働する
領域⑦
里親 社会的養護における里
親の役割
里親との連携・協働を
図る
里親支援の質的向上と体
制の強化
領域⑧
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(110ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 110ページ第4章 考察
(2)全体像からみる人材研修のテーマとプログラムのねらいの特質
まず縦軸にみられる特質について整理したい。まずは、業務の基本的理解の側面である。何のための
「地域分散化なのか、小規模化なのか」を理解することの大切さ、そして、そうした役割を乳児院(児童
養護施設)が担うことの意味、そのうえでいかに生活の安定を図る養育のいとなみこそが基本であること
が「人材育成の視点」と「乳児院(児童養護施設)の役割と養育の基本となる。
次には、専門職としての自己という側面である。小規模化により、子どもとの距離が比較的近くなり、
そして、地域分散化しているからこそ養育が周囲から「見えにくい」という特質をふまえれば、他者に相
談することを通して自己の成長を図ることとしての「スーパーバイズ」、同時に、日々の生活に流されず、
子どもの状態像と自己の関係を省察する「自身の実践の振り返る」という項目が重要となってくる。そう
いう意味でいえば、「見えにくい生活」、「距離が近くなり子どもの欲求表出が出やすくなる」なかでいか
に「子どもの権利擁護」という視点を失わないかということも重要となってくる。
さらに求められる項目は、重篤な発達課題を抱える子どもを養育・支援するという意味での高機能化の
いわば基盤にあるべき日々の生活の安定を持続することの意義としての「養育の質的向上」、専門的知識
を持って子どもの課題を捉える「子どもの抱えた課題」、加えて、社会的養護にある子どもが多様な分離
体験を有しているからこその「ケアの連続性」、そして、それゆえに家族をいかに巻き込むか、「親理解と
家族支援」、そして親との関係構築が困難な場合としての「里親の理解と支援及び協働」が関連してくる。
こうした日々の営みにおいて地域分散化、小規模化しているがゆえのチームで協働することの大切に
関連する項目「チーム・アプローチ」と子ども及び保護者の抱える多様な課題を関係機関と連携しつつ、
地域の力で解決していく「関係機関や地域との連携」が登場する。
そして、最後にあるのが「雇用と人材育成」である。どういう人材を求めるのか、そのための方法、そ
して人材を定着させつつ、その質的向上を図る仕組みづくりが関連してくる。
横軸をみていくと、「新任職員」には「理解すること」を、「中堅・上級職員」には新任にモデルとなる
こと。実践を通し、時には「やってみせる」(実践)、「説明すること」を通して育てること、そして、地
域ユニットの柱として機能することが期待されていることがわかる。この中堅・上級職員と共に、時には
率先して地域ユニットを支えるために、必要なビジョンや地域ユニットが見えなくなっている視点を「伝
え」、同時に、「仕組みを整え、工夫や管理、時には強化、協働を図る」役割が本園(支援拠点)に期待さ
れていることがみえてくるものである。
具体的な研修テーマの内容については、巻末資料を参照されたい。
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(111ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 111ページ第4章 考察
資料
■ 研修プログラムに含めるテーマ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(112ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 112ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
乳児院
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・乳児院の社会的役割について
・衣食住環境を整えるということの意
味と育て/育ち
演習:
・場面から想定する申し送り、記録に
残すべきことのロールプレイ
・ベテランの実践家からまなぶ
参考資料(輪読にも適):「乳幼児総合支
援センターを目指して」
「子どもと大人が紡ぎ合う7つの物語」
「この子を受けとめて育むために」
テーマ1 乳児院に求められる社会的役割と養育の
基本を理解する 〇 〇 〇 〇
子どもの日々の生活を丁寧に支え、変化・成長に寄り添うこと
子どもたちにとって個別的養育が育ちに大切であることを理解すること
子どもの回復と育ちにとっての日々の生活(食事、睡眠、沐浴等)の意義を理解する
暮らしを支えることの責任感…施設で暮らす子どもにとって施設は家庭の代替であり、子どもの命を守ることや安全で安
心できる生活を提供する責任を自覚する
施設の高機能化・小規模化・地域分散化等、これから目指す方向性についての意義を理解する
「乳幼児総合支援センターを目指して」報告書の周知と理解・自他評価を踏まえた相互確認
申し送りや記録などを起きていることの言語化の重要性をまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(113ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 113ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・スーパービジョン/OJT とは何
か―その意味と意義
・「正しい自立は優れた依存のも
とにあること」について考える
演習:
・事例を用い SV 役講師を配置し
たうえでのグループスーパー
バイズ体験
テーマ2 スーパーバイズを受けることの意義を理
解する 〇 〇 〇 〇 〇 〇
職員が SV の機能について正しく知り、活用することで子どもの最善の利益につながることについてまなぶ
「いまここの自分」について適切に評価され、丁寧に受けとめられるという体験に触れる
SV から得るものがなにかについて確認し、新たな気づきをこれからのケアにつなげる
グループSVとはなにか知り体験的にまなぶ
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・自らの育ちとケアワークと
いう育ての結びつき
演習:
・日々のケアのなかで感情の
揺らぎが起きる場面の模
擬事例を用いて、自分の
感情の振り返りと対応を
話し合う。
・日々の振り返りの実施
・適切な言語化を意識する
・記録の取り方、情報引継ぎ
のロールプレイ
テーマ3 自らの実践を振り返る力を身に着ける 〇 〇 〇
日常の養育場面に起きる、職員の心が揺れ動く危機的な状態に直面した際に、自身の気持ちを客観視し、適切な子どもへ
の関わりを捉えなおすことの重要性を学ぶ
自身の養育体験は日常のケアに反映される側面があることを意識化できるよううながす
ケアワークは職員自身の養育体験やそれに伴って培われた養育観が、特に反映されやすい仕事であることを学ぶ
職員自身が育ちのなかで体験したポジティブな養育体験を言語化することが、自己肯定感を高めることをまなぶ
適切な記録の取り方、情報の引継ぎ方についてまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(114ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 114ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援 講義:
・子どもの権利擁護
演習:
・ロールプレイ(傾聴する、寄
り添う、待つ、ときに対峙す
るなど)
・グループ討議:自らの思い
を言語化することが難しい
子どもたちの思いをいかに
聴き取るか(場面設定)
テーマ4 子どもの権利擁護の本質を理解する 〇 〇 〇
子どもの権利条約の4原則(生きる・守られる・育つ・参加する)の正しい理解
自らの価値観が子どもの権利侵害に抵触するリスクがあることをまなぶ
子どもの話を聴き、子どもが想いを言語化できるよう支える姿勢…アクティブ・リスニング(積極的傾聴と理解)、子どもの
発する声・行為を「待つ」ということの大切さを学ぶ
子どもと向き合うことと寄り添うことの意味を理解する
子どもと共に生活を作り出す。自分の意見が扱われるということを体験的にまなび、日々のケアに生かす
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・安定的な生活とは何か
・安全で安心できる生活が子
どもの成長・発達にもたら
す意義を理解する
演習:
・基本的な育児スキル
・社会人としての倫理
・接遇にまつわるマナー
参考資料:育てノート
テーマ5 生活支援の意義と基本的な生活スキルの
習得 〇 〇 〇
安全・安心で安定的な生活がなにかを知り、適切に日々を営むことの意義を理解する
適切な育児や乳幼児の基本的発達について知る
基本的な生活マナー(社会的マナーとしての接遇を含む)と生活スキル・社会的ルールを学ぶ
子どもたちにとって正しいロールモデルとなることについてまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(115ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 115ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・アタッチメント理論の基礎
・トラウマインフォームドケア
について
・病虚弱児の医学的理解
・演習:
・事例を用いたハイニーズ
の子どもの理解と対応の
意見交換
テーマ6 発達の理解 アタッチメント、トラウマ等の
理解 〇 〇 〇
アタッチメント理論、トラウマインフォームドケア、発達理論、生活臨床に関する知識を十分に習得、理解する
病虚弱児等について、正しい医学的知識のほか近接する知識を学ぶ
ケアニーズの高い子どもの生活上のリスクを想定し、適切な対応や接し方についてまなぶ
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・アセスメント、そして包括的
アセスメントとは何か
演習:
・事例検討…子どもの「問題
行動」の背景にある「行動
でしか表現しえない想い」
についてグループ討議
参考資料:
「子どもと大人が紡ぐ 7 つの物語」
テーマ7 包括的アセスメントとケースカンファレン
スの意義を理解する 〇 〇 〇 〇 〇
アセスメント(見立て)と包括的アセスメント(ケア・ケースワークを取り込む見立て)の意義を知り実践する力を身につける
包括的アセスメントの実践にはチームアプローチが必須であることを知る
子どもの行動化や SOS サインの意味に気づき、その背景にある要因についてアセスメントする力を身に着ける
アセスメントに必要な情報、理解の視点、チームアプローチの意義、具体的なケア方針を立てる視点を学ぶ
包括的アセスメントを適切に自立支援計画へつなげ実践することについて学ぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(116ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 116ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・社会的養護の子どもの喪失体験
₋何を失いいまこにいるのか₋
・喪失の重層化とトラウマ
・乳幼児期の体験がもたらすその
後の影響
・措置変更について
演習:
・喪失の傷つきを補完するために
必要なケアとはなにかを①アド
ミッション、②リービング、③ア
フターの 3 つの点からディスカ
ッションする
参考資料:「育ちノート」
テーマ8 ケアの連続性について 〇 〇 〇
子どもの世界観に立った一時保護・家庭分離・施設措置をめぐる喪失体験の重層化について知る
喪失体験の重層化がもたらすトラウマや二次弊害、ケアワークで心がけておくべきことをまなぶ
乳幼児期の体験がもたらす人格形成へおよぼす影響について理解する
措置変更で想定されるリスクアセスメントと、適切なチームアプローチを考える
リービングケアとアフターフォローによってケアの連続性を保障することの重要性を理解する
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・チームアプローチとは₋その可能
性と実行力₋
演習:
・チームビルドワーク
・チームアセスメントワーク
・引継ぎと報告、記録の取り方ワ
ーク(模擬事例や架空場面を想
定して自身のパターンチェック
を行う)
テーマ9 チーム・アプローチについて 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
チームの一員であることとチームとはなにかを理解する
チームでアセスメントすることの効果・影響について知る
チームでケアを実践することの有用性、可能性、気に留めておくべき点について触れる
情報の共有、適切な引継ぎや申し送り、報告と記録のありかたを自己チェックする
それぞれの役職の特長を知り、適切な分担やチームの強みについてまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(117ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 117ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・施設が地域に根差すことの意味と意
義-子どもの最善の利益の視点から-
・他機関の役割と機能を学ぶ
・乳幼児が地域交流することによ
って得ることについて
演習:
・小規模施設を中心にしたエコマ
ップワーク
・地域貢献として取り組んでいる
実践報告の共有
テーマ 10 関係機関や地域との連携の在り方を理解
する 〇 〇
児童相談所機能・権限の理解
医療、保健機関など取り巻く関係機関の特性理解と正し
い利用の仕方について
地域風土を子どもとともに知ることの大切さを知る
地域小規模型施設の地域での位置づけについて-関係性の俯瞰‐
地域とつながることの意味と意義
地域の活動に貢献することの意味と意義
子どもたちが地域に『見守られる』ことの影響について
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・子どもにとって親とは
・子を虐待してしまう親の心理
・親の傷つきの理解
演習:
・虐待死を招いてしまった親の手
記やルポ等を輪読する
・模擬事例を用い世代間連鎖につ
いて議論する
テーマ11 親への理解と家族支援 〇
入所児の保護者を改めて理解する
施設入所にともない保護者が子どもを喪失するという体験について触れる
親の精神疾患や嗜癖等に関する基礎的理解
虐待ケースにおける保護者に関するアセスメント
親子関係のアセスメントと親子関係の再構築支援の基本についてまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(118ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 118ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・これからの乳児院のめざす
ヴィジョンと里親制度
の変遷
・里親支援員による講義
・里親当事者の語りを聴く
演習:
切れ目ない養育に向けた里
親委託について意見交
換
テーマ 12 社会的養護における里親の役割 〇
乳児院における里親制度のこれまでとこれからについてまなぶ
里親養育とはなにか-里親と里子による家庭的養育体験の実際を知る-
里親委託にともなうアフターケアの基礎について知る
里親養育への理解:養育の一貫性、連続性を保障することの意義を学ぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(119ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 119ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
乳児院
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・これからの社会が乳児院に期待す
ること
・乳児院のこれからと自身の施設の
強みを知る意味-課題とヴィジョン
の実現に向けて-
・パネル討議:ベテランと中堅・上級者
による意見交換会
演習:
・乳児院は社会から何を期待されな
にを還元できるのか(グループ討
議)
・基幹的職員になるうえで必要な資
質とスキルのセルフワークとシェア
リング
・入所児にまつわる模擬事例から考
える母子からのニーズと適切な対
応について(グループ討議)
テーマ1 乳児院に求められる社会的期待と役割、
それに照らし合わせた当該ホーム課題とビジョン
を言語化する
〇 〇 〇 〇
これからの社会的養護のあり方・乳児院の役割について適切に理解する
乳児院のこれまでとこれから、自らの施設の強みや今後の課題とともに将来的なビジョンを語ることができる
中堅・上級の立場にある養育者としての資質や能力について再評価する
基幹的職員へステップアップするために必要なこれから身に着けていくべき資質やスキルについて探索する
子どもと保護者のニーズを適切に把握し、乳児院における養育の本質をまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(120ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 120ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・中堅・上級職員としての自分とはど
うあるべきなのか
・セルフチェックシートを用いた自己
覚知等
演習:
・乳幼児とのやり取りにおける感情の
揺らぎが起きる場面想定によるグ
ループ討議
・初任職員の振り返りを促すためのグ
ループでの傾聴ワーク、有用な SV
と OJT のあり方をディスカッショ
ンをもとに再検討する
テーマ2 自身の実践の振り返りと自己覚知 〇 〇 〇
いまここにいる「ケアワークをする自分」に関してモニタリングし、気づくこと(自己覚知)の意味と意義を知る
事例検討を通して、改めて自身の専門性や資質・能力,なすべき役割について確認する
自身の価値観や立場が子どもに与える影響を知り、子どもの最善の利益のためにどうあるべきなのかを考える
日々のケアのなかでの感情の揺らぎが子どもに与える影響についてモニタリングし、感情のコントロールをまなぶ
初任職員の養育観を傾聴し、適切なセルフモニタリングへつなげられるよう助言する手法と重要性をまなぶ
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援 講義:
・スーパーバイズのスキルアップ
・効果的な実践について
演習:
・事例を通して SV の在り方を学ぶ
・SV のロールプレイ(共感・傾聴と承
認・指示・支持を体験的に実践し
日々につなげる)
テーマ3 スーパーバイズのスキルを学ぶ 〇 〇 〇 〇 〇 〇
スーパーバイズの精度をあげるために意味と重要性、効果的な実践に際して留意する点を確認する
共感・傾聴・承認・エンパワーメント(新任職員に対する権限付与のあり方)について
子どもの最善の利益に向けた新任職員への指示と支持とを実践するには
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(121ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 121ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・乳幼児期の子どもの主張する権利
を支えるには
・当事者の語り
・改めて権利擁護の本質とは
演習:
・権利侵害のリスクがある模擬事例を
通しての検討
・グループ討議…「私たちは子どもた
ちの声なき声をどこまで聴くことが
できているか」
参考資料:
※内容を精査し、グループディスカッ
ションなどへ援用する「子どもの権
利擁護に新たに取り組む自治体に
とって参考となるガイドラインに関
する研究報告書(2019)MUFG」
テーマ4 子どもの権利擁護の本質を理解する 〇 〇 〇
改めて子どもの権利擁護とはなにか、乳幼児期の子どもたちの意見表明をどう促し、どう聞くのか
-社会的養護における子どもが求める権利擁護を聴く‐
乳幼児期の子どもの多様性の理解、承認、個別的配慮のあり方
乳幼児期の子どものニーズを理解すること、代弁すること、尊重すること
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親支
援
講義:
・乳幼児総合支援センターの実現に
向けて
・乳幼児の安全で安心な生活とは
演習:
・適切養育パターンのリスクと回復)
参考資料:乳幼児総合支援センターの実
現に向けて
テーマ5 日々の生活の安定と養育の質の向上 〇 〇 〇
乳幼児総合支援センターをめざすには
子どもの気持ちやニーズに則ったより良い暮らしの追求
不適切養育のもたらすリスクと回復のためのプロセス
養育の専門性とは何かの探求
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(122ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 122ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親支
援
講義:
・病虚弱児、基礎疾患児につ
いて(概論・各論)
・アタッチメントについて
・乳幼児期のトラウマインフォ
ームドケアについて
演習:
・事例検討
①日常の子どもたちのアタッ
チメント形成-育ち直しとは-
②日常の子どもたちの様子を
トラウマケアの視点で考える
テーマ6 子どもの抱える課題の理解と対応 〇 〇 〇
病虚弱児について
基礎疾患のもたらす影響について
アタッチメント障害と新たなアタッチメント形成-育ち直しについて改めて考える-
乳幼児期からの虐待体験がもたらす長期的影響について理解する
虐待体験がもたらすトラウマ症状の理解と対応-乳幼児のトラウマインフォームドケア-
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(123ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 123ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・分離体験と喪失の理解
・乳児院退所者の話を聴く
・乳幼児期の LSW
演習:
・実践報告(グループ討議中心)
・慣らし保育の実践事例/共有
・児童養護施設職員や里親と
の相互交流と意見交換
テーマ7 支援の連続性の保障 〇 〇 〇
乳幼児における分離体験と喪失の理解-体験がもたらす影響とその対応-
ライフストーリーの読み直し-これまでの育ち・育てのふりかえり-
育ちの連続性の保障する支援 過去とこれからの支援機関とつながり共に子どもを支えること
里親委託等を含む措置変更におけるリービングケアとアフターケア‐切れ目のない支援・措置変更後の生活を知る‐
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・ケースカンファレンスの目的と
生かし方-支持的なディスカッシ
ョンとはなにか-
演習:
・模擬事例を用いて実際にカン
ファレンスを行い、自立支援計
画に反映させるうえで効果的
なあり方をまなぶ
・多職種・他機関を交えた自立
支援計画の立案と支援方法の
検討
テーマ8 支持的なケースカンファレンスと包括的ア
セスメント力の向上 〇 〇 〇 〇 〇
職員を支えるための効果的なケースカンファレンスのあり方とファシリテーションについて
自立支援計画の見直しとその活用法について-実践と工夫-
包括的アセスメントの精度をあげることを目的としたケースカンファレンスの持ち方-多職種協働と他機関連携-
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(124ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 124ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・ケア対応困難ケースをめぐる
チーム力動-ひずみに焦点を
あてて-
・改めて協働の意味と意義とは
演習:
・価値観の多様性について共有
する
・グループ討議を通して自分の
施設を振り返り、より良いチー
ム作りの工夫を分かち合う
テーマ9 適正な施設内チームを強化し、維持する 〇 〇
ケア対応困難ケースをめぐるチーム内の動きの再確認-ひずみが生じるリスクの理解と対応-
相互に支え合い、協働することについてまなぶ
チームメンバーの多様な価値観について理解する
安心して語り合える施設風土づくりの重要性を知り、施設の強みを伸ばす
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・地域性を知ることと触れるこ
との意味と意義について
・地域とつながることの大切さ
を初任職員へどう伝え、
子どもの利益をねらうか
演習:
・地域貢献活動に関する実践報
告・シェアリング
・模擬事例を通じて他機関連携
の創意工夫について検討する
テーマ 10 地域との連携 〇 〇
地域の人や機関とつながることの大切さと子どもにどう還元されていくのかを再確認する
地域社会に貢献する(地域の要保護への支援、地域活動への貢献、災害時の貢献、その他)
初任職員が地域とのつながりがもてるよう SV や OJT を通じてサポートする
社会的養護の子どもに対する地域の正しい理解を得るための啓発活動-実践報告を通じて-
退所後の子どもを支えている機関との連携
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(125ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 125ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・親子の関係性を包括的にアセ
スメントすることについて
・精神疾患や発達障害を抱える
保護者の理解と支援
演習:
・保護者へ向けた直接的支援の
ロールプレイ
・親子関係の再構築を目指す模
擬事例による事例検討
テーマ 11 親への理解と家族支援 〇
親子関係の包括的アセスメントと家族再統合に向けた施設の役割
保護者の精神疾患等への理解と対応-発達面も含めた正しい知識を身に着ける-
保護者への支援(ソーシャルワークとカウンセリング、心理教育)
保護者が望む家族の形や、子どもへの思いを傾聴し、それらを踏まえた親子関係の再構築を考える
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
里親支援専門相談員によるリク
ルートに関する講義
里親の多様性と相互連携とは
演習:
・実践報告・シェアリング
・里親面接とマッチングのロー
ルプレイ
・里親委託模擬事例を用いた検
討-リービングケアとアフター
ケアに焦点をあてて-
テーマ 12 里親支援 〇
里親候補者のリクルートにおけるポイントと留意点-今後のさらなる啓発活動に向けて-
里親の多様性を認め、相互連携することの意味と意義を再確認する
乳児院でのマッチングと里親-里子関係を育むための効果的サポート
里親委託後の里親子への支援-委託後の里親子を孤立させないための配慮と工夫-
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(126ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 126ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
乳児院
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・社会的養育における乳児院の
役割
・乳児院が社会から期待されるニ
ーズと、子どもと保護者のニ
ーズについて
演習:
・本体施設の役割を再確認し、当
該施設のもつ強みと課題と今
後のビジョンを検討する(グル
ープ討議)
テーマ1 乳児院に求められる今後の社会的期待・
役割をふまえ、当該施設のビジョンを伝える 〇 〇 〇 〇
社会的養育における乳児院の役割の意味と意義を改めて知る-今後のビジョンを実践するために-
子どもと保護者のニーズを受け止めること
乳児院に対する社会的理解と期待-担う役割について-
子どもと保護者の視点からからみた乳児院の今後のあり方について
本体施設が支援拠点として小規模施設を支えることについて再確認する
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(127ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 127ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・効果的な SV とは
・SV 体制のパターンと状況に応
じた実施法
演習:
・事例を通して効果的な SV のあ
り方を学ぶ
・ロールプレイ(職員に対する傾聴
と承認、支持と指導のありかた)
・職員を支え、結果的に子どもが
支えられる SV とはなにか(グ
ループ討議)
テーマ2 スーパーバイズの体制作りと効果的なス
ーパーバイズ 〇 〇 〇 〇 〇 〇
職員の感情に寄り添い、その言語化および適切な振り返りを促すための効果的な SV について実践的にまなぶ
スーパーバイズの有用なあり方について:個人スーパーヴィジョンとグループスーパーヴィジョン‐状況に応じた実践‐
スーパーバイザーの資質と後進育成について
生きたスーパーバイズとはなにか‐職員に寄り添い、子どもに寄り添う具体的方法‐をまなぶ
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・子どもの権利条約について
・多様性とはなにか
演習:
・権利侵害のリスクが高い職員を
想定した模擬事例を通した検討
・グループ討議…乳児院における
子どもの権利擁護を保障するこ
との大切さを考える、職員の権
利に関する再評価について
・本体施設が効果的に子どもの権
利擁護のために介入すること
参考資料:子どもの権利ノート
テーマ3 子どもの権利擁護の本質を伝える 〇 〇 〇
子どもの心身の安全を確実に保障するための施設運営
子どもと保護者のニーズを理解し、話し合いを大切にできる施設風土づくり
子どもの多様性の理解とそれに適った養育形態の提供
子どもの最善の利益を追求する施設文化とはなにか
職員の権利意識の再評価と支援
本体施設が担う子どもの権利擁護について
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(128ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 128ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:養育の質を向上させよりよ
い施設風土を作り上げる
うえでの本園の役割
演習:
・施設のもつ強みをより伸ばすた
めのポイントと、弱みをどうとら
えるのかについて(グループ討
議)
・本体施設職員による実践報告と
シェアリング
テーマ4 養育の質的向上を図るための施設運営 〇 〇 〇 〇
入所児の意見が反映された施設環境と養育・支援体制の整備
職員意見を積極的に取り入れ、入所児にとって安全で安心な施設風土をめざした施設運営をまなぶ
職員のメンタルヘルスを把握し、モチベーションの維持向上に向けた取り組みを考える
職員の日々の努力に対する承認と評価
本体施設の担うべき役割を再確認しながら、本園職員として望ましい養育スキルと連携技術をアップさせる
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:本園施設のとるべき役割
と、その重要性について
・本体施設として実施する効果的
な SV と OJT
演習:
・研修体系を用いた人材育成の在
り方について演習:
・職員の研修計画と評価に関する
実践報告
・職員の権利保障について意見交
換
参考資料:(改訂)乳児院の研修体系
テーマ5 職員の雇用、定着、人材育成 〇
本園が最終的なライフラインで居続けることの重要性について再確認し、体制を見直す
効果的な SV・OJT を行うための体制づくりと具体的手法の見直し
施設に必要な知見を習得するための OJT と Off-JT の精査・人材育成に向けて必要な内容の整理
職員への個別化サポートを考える(緊急時の応援、相談、SV、健康への配慮など)
個々の職員の資質をあげるための人材育成プログラムのありかたについて
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(129ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 129ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・欧米でのケアニーズの高い乳幼
児ケアの実践からまなぶ理論と
知見に触れ支援技術をまなぶ
・アタッチメント障害
・乳幼児におけるトラウマインフォ
ームドケア
演習:
・病虚弱等のハイリスク児を本体
施設で抱える際の事例検討
・本体施設の抱えるリスクをどう
低減するのか(グループ討議)
テーマ6 乳幼児の抱える課題の理解と支援 〇 〇 〇
生活支援におけるトラウマインフォームドケアの理解と実践
アタッチメント障害と新たなアタッチメント形成
トラウマ関連障害に関する理解と対応
誤学習とその修正
二次障害の防止
病虚弱児の理解と医療的ケア‐多職種協働と他機関連携-
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・ライフストーリーワークの展
開と乳幼児に実践する意味
演習:
・措置変更の内容によりそれ
ぞれ個別的ケアを実践す
る、多職種協働と他機関連
携についてグループ討議
テーマ7 切れ目ない支援の保障 〇 〇 〇
子どもの育ちを切れ目なく支援するために支援拠点にとって必要なことについて
アルバムやノート作りを通じた乳幼児にとって大切なライフストーリーの読み直しの意味を確認する
リービングケアとアフターケアについてケースに応じた多職種協働と他機関連携を理解する
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(130ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 130ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・効果的で適正な情報共有のため
に必要なこと(ソフト面とハード
面、体制づくりとその意義)
・ユニット訪問をルーティンにする
ことの肯定的意味について
演習:
・模擬事例を通じ状況に応じたカ
ンファレンスの持ち方に関する
ロールプレイ
・事例検討における効果的なファ
シリテートに関するロールプレイ
テーマ8 ケースに関する情報の共有、カンファレン
スの運営、およびケースの進行管理 〇 〇 〇 〇 〇
効果的で適切な情報共有のための体制作りとその意義について
ユニット訪問の重要性を踏まえた小規模施設の状況把握および支援体制の構築の見直し
ケースや状況の必要性に応じたケースカンファレンスの体制作り(緊急時、他機関連携のための合同形態、通常時など)
職員の養育スキルアップを目指したサポーティブなカンファレンスのあり方と実践についてまなぶ
ケースカンファレンスをより日常のケアに有機的につなげるためのファシリテーション法を知る
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(131ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 131ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・チーム力動のアセスメント
・本園として求められる SV と
OJT、その役割が果たすこと
演習:
・チームビルディングワークのシェ
アリング
・対応困難模擬事例を踏まえたチ
ームの「ひずみ」に焦点をあてた
事例検討
テーマ9 適正な施設内チームを強化し、維持する 〇 〇
職員の資質・力量をアセスメントし、子どもの最善の利益を目指した配置やチームポジショニングを考える
対応困難ケースをめぐるチーム内の動きの再確認-ひずみが生じるリスクの理解と対応-
職員のチーム力を支え、アップさせていくためのサポート体制について
職員の声を聴き、チーム力のアップへ導いていくための支援拠点としての SV・OJT について
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・地域交流を積極的に実践す
る乳児院の話題提供
・地域とともに施設があるこ
とをどう職員周知するか
演習:
・各地域での施設による地域
性の異なりにみる,地域へ
どう根差しているのかに
ついて実践報告
テーマ 10 地域との連携 〇 〇
地域の人や機関とつながり、子どもの地域生活を支える
社会的養護の子どもに対する地域の正しい理解を得るための啓発活動や地域行事等への参加の意味と意義
地域社会に貢献する(地域の要保護への支援、地域活動への貢献、災害時の貢献)
施設のリーダーが地域から信頼されるために必要なこと
本園として地域とつながることの大切さやその意味を施設全体へ明確に伝え、共有していく
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(132ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 132ページ本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・親を尊重するということ
・精神疾患や発達障害を抱える保
護者の理解と支援
演習:
・保護者へ向けた直接的支援のロ
ールプレイ
・親子関係の再構築を目指す模擬
事例による事例検討
テーマ 11 親の理解と家族支援 〇
親を尊重し、理解を深めることを大切にした施設文化を伝えていく
親子関係の包括的アセスメントと家族再統合に向けた施設の役割
保護者の精神疾患等への理解と対応-発達面も含めた正しい知識を身に着ける-
保護者への支援(ソーシャルワーク、心理教育)
保護者が望む家族の形や、子どもへの思いを傾聴し、それらを踏まえた親子関係の再構築を考える
本園(支援拠点)職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
育ち・
育てる
こと
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
専門的
知識
⑤
専門的
な養育
技術
⑥
チームアプ
ローチと
小規模
ケア
⑦
保護者
支援
⑧
他機関
連携
⑨
里親
支援
講義:
・里親会と里親支援専門相談員に
よる協働関係に関する講義
・里親の多様性と相互連携につい
て実践事例から改めて学ぶ
演習:
・本体施設のサポート体制に着目
した里親委託模擬事例を用
いた検討
テーマ 12 里親支援 〇
里親候補者のリクルートにおけるポイントと留意点-本体施設として職員へ SV・OJT を通じ伝えていくことの意味-
里親の多様性を認め、相互連携することの意味と意義を再確認し、職員へ周知していく
乳児院でのマッチングと里親-里子関係を育むための効果的サポートとフォローアップ体制の構築
里親委託後の里親子への支援-委託後の里親子を孤立させないための配慮と工夫、本体施設による他機関連携-
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(133ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 133ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
児童養護施設
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・全養が目指すところ、日々の養育
の営みですべきこと-個別化-
・子どもの回復と育ち
・施設の高機能化、小規模化、地域
分散化について
演習:
・子どものケアで心がけているこ
と、これからの課題(グループ討議)
参考資料:
・「この子を受け止めて、はぐくむた
めに」
・「児童養護施設のあり方検討会報
告書」
テーマ1 児童養護施設に求められる社会的役割と
養育の基本を理解する 〇 〇 〇 〇
「子どもをケアする・養育の営み」とは何か、「子どもの変化・成長に寄り添うこと」といった養育の基本をまずは学ぶ
個別的養育のいう「個別化」と何か、理解を深める
子どもの回復と育ちにとっての日々の生活(食事、睡眠、入浴等)の意義を理解する
施設の高機能化、小規模化・地域分散化等これから目指す方向性についての意義を理解する
暮らしを支えることの理解-施設で暮らす子どもにとって施設は家庭の代替であり、子どもの命を守ることや安全で安心
できる生活を提供する責任を自覚する-
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(134ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 134ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・スーパービジョン/OJT
とは何か- その意味と意義
・「正しい自立は優れた依存のも
とにあること」について考える
演習:
・事例を用い SV 役講師を配置し
たうえでのグループスーパー
バイズ体験
テーマ2 スーパーバイズを受けることの意義を理解
する 〇 〇 〇 〇 〇 〇
◆SV・OJT とはそもそも何かを知り、実行することで子どもにどのように還元されるかを知る
◆正しい自立は優れた依存であり「適切に頼り、相談し、抱え込まないこと」の意味をまなぶ
◆「いまここの自分」について適切に評価され、丁寧に受けとめられるという体験に触れる
相談することで、自己覚知が深まり、視野が広がり、新たな気づきがあることを体験する
グループSV体験を通じて相互サポートとはなにかをまなぶ
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・自らの育ちとケアワークという
育ての結びつき
・自らの養育観と個人史の関係
演習:
・日々のケアのなかで感情の揺ら
ぎが起きる場面の模擬事例を
用いて、自分の感情の振り返り
と対応を話し合う。
・日々の振り返りの実施
・適切な言語化を意識する
・記録の取り方、情報引継ぎのロ
ールプレイ
テーマ3 自分の実践を振り返る 〇 〇 〇
日常の養育場面に起きる、職員の心が揺れ動く危機的な状態に直面した際に、自身の気持ちを客観視し、適切な子どもへ
の関わりを捉えなおすことの重要性を学ぶ
ケアワークは職員自身の養育体験やそれに伴って培われた養育観が、特に反映されやすい仕事であることを学び、日常の
中でそれを意識化し、子どもとのやり取りで起きたことを適切に言語化できるようにする
職員自身が育ちのなかで体験したポジティブな養育体験を言語化することは、自己肯定感を高めることをまなぶ
実践を振り返ることで、子どもとの安定的な距離感を意識できる姿勢を養う
安定した生活を提供するため、養育の流れを適切に記録し、引継ぎ、申し送ることの大切さを知る
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(135ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 135ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・子どもの権利条約制定までの歴
史とその内容
・自らの価値観と他者の権利
演習:
・子どもの権利進展に寄与した人
物にふれる:例「コルチャック先
生」の鑑賞と感想の共有
・模擬事例を用いて
テーマ4 子どもの権利擁護の本質を理解する 〇 〇
子どもの権利条約の4原則(生きる・守られる・育つ・参加する)の正しい理解
自らの価値観が子どもの権利侵害に抵触するリスクがあることをまなぶ
子どもの話を聴き、子どもが想いを言語化できるよう支える姿勢…アクティブ・リスニング(積極的傾聴と理解)、子どもの
発する声・行為を「待つ」ということの大切さを学ぶ
子どもと向き合うことと寄り添うことの意味を理解する
◆子どもと共に生活を作り出す。自分の意見が扱われるということを体験的にまなび、日々のケアに生かす
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・安全で安心できる生活が子
どもの成長・発達にもたら
す意義を理解する
・就学前∼思春期∼青年期前
期の発達段階について
演習:
・基本的な育児スキル
・社会人としての倫理
・接遇にまつわるマナー
(訪問者対応のロールプレ
イ)
テーマ5 生活支援の意義と基本的な生活スキルの
習得 〇 〇 〇
安全・安心で安定的な生活がなにかを知り、適切に日々を営むことの意義を理解する
就学前∼思春期~青年期前期の基本的発達について知る
基本的な生活マナーと生活スキル・社会的ルールを学ぶ
子どもたちにとって正しいロールモデルとなることについてまなぶ
基本的な社会的常識・マナー(接遇)を確認する
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(136ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 136ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・アタッチメントとトラウマの理解
-被虐待ケースを中心に考える
・トラウマインフォームドケア
演習:
・模擬事例を用いてトラウマイ
ンフォームドケアの視点で日
常の生活を支える事例検討
テーマ6 発達の理解 およびアタッチメントとトラウ
マの理解 〇 〇
被虐待ケースを中心にトラウマ関連障害について基礎的な知識を身に着ける
アタッチメント理論、トラウマインフォームドケア、発達理論、生活臨床に関する知識を十分に習得、理解する
育ちに傷つきを抱える子どもたちの行動化リスクをアセスメントし、適切な理解と対応についてまなぶ
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・包括的アセスメントとは何か
・ケースカンファレンスの意義-日々に生か
すためにどう活用するのか‐
演習:
・事例検討:
・模擬事例を用いて
①子どもの「問題行動」の背景を包括的ア
セスメントする
②チームアプローチを考える
③包括的アセスメントを自立支援計画に
反映させる
テーマ7 包括的アセスメントとケースカンフ
ァレンスの意義を理解する 〇 〇 〇 〇 〇
包括的アセスメントとはなにかその意義を知り、基本をまなび日々の実践につなげる
ケースカンファレンスの意義についてまなぶ
アセスメントに必要な情報、理解の視点、チームアプローチの意義、具体的なケア方針を立てる視点を学ぶ
子どもの行動化や SOS サインの意味に気づき、その背景にある要因についてアセスメントする力を身に着ける
包括的アセスメントを適切に自立支援計画へつなげ実践することについて学ぶ・実践にはチームアプローチが必
須であることを知る
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(137ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 137ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・社会的養護にある子どもの喪失と
は
・レジリエンスとは、その可能性
演習:
・子どもの生活史を分離喪失体験に
着目して読み直す(グループ討議)
実践報告:
・ライフストーリーワーク実践を参考
に、生活史を紡ぎなおすことをどう
日々の生活で扱うか意見共有
テーマ8 社会的養護の子どもにおける喪失
への理解と支援 〇 〇 〇
社会的養護の子どもたちにおける喪失体験とはなにか-度重なる分離・喪失体験をもつことに対する理解‐
分離・喪失体験が子どもの成長発達にもたらす影響とレジリエンスを育むことの重要性について
日々の生活のなかで分離・喪失体験に配慮し、個別化した生活支援の提供について
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援 講義:
・チームアプローチとは何か
・適切な報告、記録とは何か
演習:
・チームとしての役割期待と
自らの役割遂行について
(グループ討議)
テーマ9 チーム・アプローチについて 〇 〇
◆チームの一員であることを理解する-子どもの養育・支援にあたり、初任の段階から自身がチームの一員であり支援の一部を提
供しているという意識を培う-
◆ユニット職員の裁量について考える-初任として見えるこから-
情報の共有、報告と記録のありかたの適正な実践についてまなぶ
役割分担と自分の役割への責任感をもつ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(138ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 138ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・地域関係機関の役割や機
能を知る
・近隣の人々とつながるこ
と、共に地域に根差し地域
を知っていくことが子ども
の最善の利益につながるこ
とを理解する
演習:
・自らの住む地域の特性や関
りのなかで配慮している点
など共有し、子どもの最善
の利益を目指して職員にで
きることは何かを考える。
(グループ討議)
・事例検討:
・「退所した子どもにとって
地域にある施設が実家とし
て機能するためには」をテ
ーマに検討する
テーマ 10 地域を知り地域とつながる 〇 〇
児相、学校・園、医療・保険機関等の地域を取り巻く関係機関の役割と協働に関する基礎的理解、資源活用について
地域特性や地域風土について知ることの重要性を考える
◆地域に根差し、貢献し、積極的に子どもとともに交流することの意味と意義について
◆ユニットはこれからの子どもたちにおける実家的機能をもつことについて理解する(自立支援とアフターケア)
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(139ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 139ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・子どもにとって親とは
・子を虐待してしまう親の心理
・親の理解①精神疾患や嗜癖、②
発達的あるいは人格的アンバ
ランス
演習:
・虐待死を招いてしまった親の手
記やルポ等を輪読する
・模擬事例を用い親子関係の再構
築支援について検討する。
テーマ11 親への理解と家族支援 〇
子どもにとって親の存在とはどういうことか
入所児の保護者を改めて理解する-虐待ケースの場合の背景理解-
施設入所にともない保護者が子どもを喪失するという体験について触れる
親の精神疾患や嗜癖等に関する基礎的理解
発達的あるいは人格的なアンバランスに関する基礎的理解
親子関係のアセスメントと親子関係の再構築支援の基本についてまなぶ
自身の家族観の振り返り
初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・里親制度の変遷とこれからの展
望
・里親家庭での生活-当事者の語り
を聴く-
演習:
・模擬事例をもとにマッチング、リ
ービングケア、アフターケアに
ついてイメージをもつ(事例検
討)
・里親との協働について意見交換
テーマ 12 社会的養護における里親の役割 〇
社会的養育のあり方における里親制度のこれまでとこれからについてまなぶ
里親養育とはなにか-里親と里子による家庭的養育体験の実際を知る-
里親委託にともなうマッチングやリービングケア・アフターケアの基礎について知る
里親養育への理解:養育の一貫性、連続性を保障することの意義を学ぶ里親制度について学ぶ
里親との養育の協働について考える
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(141ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 141ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
児童養護施設
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・児童養護施設のげんじょうと
これからのビジョン
・当事者の語りに学ぶ
演習:
・現在の資質や能力について
(グループ討議)
・基幹的職員になるうえで必要
な資質とスキルのセルフワー
クとシェアリング
テーマ1 児童養護施設に求められる社会的期待と
役割、それに照らし合わせた当該ホーム課題とビ
ジョンを言語化する
〇 〇 〇 〇
児童養護施設の現状と求められる社会的期待、自らの施設の課題とビジョンを語ることができる
当事者の語りを中心とし、社会的養護に生きるということを体験的にとらえた視点から児童養護施設や養育の「本質」に
ついて検討する
中堅・上級の立場にある養育者としての資質や能力について再評価する
基幹的職員へステップアップするために必要なこれから身に着けていくべき資質やスキルについて探索する
子どもと保護者のニーズを適切に把握し、児童養護施設における養育の本質をまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(142ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 142ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・中堅・上級職員としての自分と
はどうあるべきなのか
・セルフチェックシートを用いた
自己覚知等
演習:
・感情の揺らぎが起きる模擬事
例を通じた検討
・初任職員の振り返りを促すた
めのグループでの傾聴ワー
ク、有用な SV と OJT のあり
方をディスカッションをもとに
再検討する
テーマ2 自身の実践の振り返りと自己覚知 〇 〇 〇
いまここにいる「ケアワークをする自分」に関してモニタリングし、気づくこと(自己覚知)の意味と意義を知る
事例検討を通して、改めて自身の専門性や資質・能力、なすべき役割について確認する
自身の価値観や立場が子どもに与える影響を知り、子どもの最善の利益のためにどうあるべきなのかを考える
日々のケアのなかでの感情の揺らぎが子どもに与える影響についてモニタリングし、感情のコントロールをまなぶ
初任職員の養育観を傾聴し、適切なセルフモニタリングへつなげられるよう助言する手法と重要性をまなぶ
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・スーパーバイズのスキルアップ
・効果的な実践について
演習:
・事例を通して SV の在り方を
学ぶ
・SV のロールプレイ(共感・傾聴
と承認・指示・支持を体験的に
実践し日々につなげる)
テーマ3 スーパーバイズのスキルを学ぶ 〇 〇 〇 〇 〇 〇
スーパーバイズの精度をあげるために意味と重要性、効果的な実践に際して留意する点を確認する
共感・傾聴・承認・エンパワーメント(新任職員に対する権限付与のあり方)について
子どもの最善の利益に向けた新任職員への指示と支持とを実践するには
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(143ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 143ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・子どもの主張する権利を支え
るには
・当事者の語り
・改めて権利擁護の本質とは
演習:
・権利侵害のリスクがある模擬事例を
通しての検討
・グループ討議…「当事者の声を聴い
て考えたこと」
参考資料:
※内容を精査し、グループディスカッ
ションなどへ援用する「子どもの権
利擁護に新たに取り組む自治体に
とって参考となるガイドラインに関
する研究報告書(2019)MUFG」
テーマ4 子どもの権利擁護の本質を理解する 〇 〇
改めて子どもの権利擁護とはなにか、子どもたちの意見表明をどう促し、どう聞くのか
-社会的養護における子どもが求める権利擁護を聴く‐
子どもの多様性の理解、承認、個別的配慮のあり方
◆子どものニーズを理解すること、代弁すること、尊重すること
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・養育の専門性とは
・日々の生活のなかで子どもの意見
を聴くことの意味を考える
・当事者の声を聴く
演習:
・子どもにとって安全安心なバランス
のとれた生活環境とは(グループ討
議)
テーマ5 生活と養育の質の向上・子どもから学ぶ 〇 〇 〇
子どもの声を聴き、より望ましい養育のあり方をさぐる
子どもにとって安全安心なバランスの取れた生活環境を子どもの日々の様子から創造する
養育の専門性とは何か
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(144ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 144ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・トラウマ理論-先進的な理論と
知見を学ぶ₋
・アタッチメント障害と再形成に
ついて
・トラウマインフォームドケア
演習:
模擬事例を用いたアタッチメ
ント障害、トラウマ障害ケ
ースの理解と対応の検討
テーマ6 アタッチメントとトラウマ等、精神症状の理
解と対応 〇 〇
トラウマ関連性障害の理解と対応-子どもの行動化の背景-
トラウマインフォームドケア‐日々の生活のなかでの実践‐
アタッチメント障害と新たなアタッチメント形成
子どもの不安、恐怖への理解と対応
誤学習とその修正
二次的な行動化の予防とケア
思春期心性の理解
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・子どもの喪失体験が及ぼ
す心身への影響-日常の
様子から考える-
・レジリエンスとはなにか
演習:
・模擬事例を用いた喪失体
験のある子どもの理解と
対応を検討
・支援に連続性をもたせ
ることについてのグルー
プ討議
テーマ7 社会的養護の子どもにおける喪失を理解
し支援の連続性を保障する 〇 〇 〇
社会的養護の子どもたちにおける喪失体験の影響とその後のリスクについて考える
分離・喪失体験が子どもの成長発達にもたらす影響とレジリエンスを育み支えることについて
日々の生活のなかで分離・喪失体験に配慮し、支援の連続性を保障する具体的手立てをまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(145ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 145ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・包括的アセスメントのスキルア
ップとは-課題の整理-
演習:
・模擬事例を用いてファシリテ
ートのスキルを学ぶ(新人の意
見や視点を効果的に活かす)
・事例検討
・グループ討議…他職種連携を
意識した自立支援計画の在り
方
テーマ8 支持的なケースカンファレンスと包括的ア
セスメント力の向上 〇 〇 〇 〇 〇
包括的アセスメント力の向上、スキルアップに必要な課題とはなにか
ケースカンファレンスの効果的なファシリテートのあり方
子どもの行動化の背景にある要因について適切にアセスメントしチームアプローチへつなげる手立てをまなぶ
包括的アセスメントを適切に自立支援計画へつなげ実践し、初任職員のロールモデルとして機能する
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・チーム力動に関する講義(困難
ケースをめぐって)
・包括的アセスメントを次のケア
のステップにつなげるには
演習:
・チーム力動に関する講義(困難
ケースをめぐって)事例検討
テーマ9 適正な施設内チームを強化し、維持する 〇 〇
チーム内力動(こころの営みが生み出す力)が折衝することへの理解とひずみが起きた場合の対応を考える
支え合う施設文化をリードするために必要なことを知る
包括的アセスメントを適切な役割分担へ導くためのスキルをあげることについてまなぶ
チームの多様な価値観について理解することを目的に、気軽に語り合える施設風土づくりの重要性をまなぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(146ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 146ページ中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援 演習:
・モデルを示す、新任職員
と共に地域活動に参加す
る(実践報告の共有)
・グループ討議…新任職員
の社会化を促す工夫
テーマ 10 子どもを支える地域連携 〇 〇
地域の人や機関とつながり、子どもの地域生活を支える
過去に「子どもを支えてきた人や機関とつながり、共に子どもを支える
社会的養護の子どもに対する地域の正しい理解を得るための啓発活動
地域社会に貢献する職員となる(地域の要保護への支援、地域活動への貢献、災害時の貢献、その他))
新任職員が地域とのつながりがもてるようサポートし、その意味合いを伝える
中堅・上級職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・親子の関係性のアセスメ
ント
・親の精神疾患および発達
面でのアンバランス等へ
の理解と対応
演習:
・成功事例と失敗事例から
親へのよりよい支援のあ
り方を検討する
・本体施設との親支援にお
ける役割分担をいかに図
るか(実践報告の共有)
テーマ 11 親への理解と家族支援 〇
親と子どもの関係のアセスメントと良好な関係の維持
親の精神疾患や発達面でのアンバランス等への理解と対応
親への支援(ソーシャルワークとカウンセリング的傾聴スキル)
親子関係再構築支援の実際
保護者が望む家族の形や、子どもへの思いを傾聴し、その理解を踏まえて親子の関係性について適切にアセスメントしな
がら関係再構築を支援する重要性と手法を学ぶ
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(147ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 147ページ児童養護施設等の高機能化・小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究
研修プログラムに含めるテーマ
児童養護施設
ヒアリングの結果から、人材を育成する上で重視すべきところとして複数機関が共通して述べていた点を、研修プログラムのテーマとして抽出し
た。これらを新人、中堅から上級、支援拠点となる本園職員の 3 対象に分けて整理し、関連する人材育成領域で該当するものを〇で示した。加
えて研修方法を記載し、ヒアリングで研修例をしてあげられていたものを記載した(表)。
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・当事者の語りを聴く
・求められる職員像について
・今日の子ども家庭福祉の置
かれている現状と児童養護
施設の役割について語る
(地域化、小規模化、高機能
化)
演習:グループ討議…自らの
施設の現状と課題を明確
にし、職員と共にビジョン
を構築する
テーマ1 児童養護施設に求められる今後の期待・
役割をふまえ、当該施設のビジョンを伝える 〇 〇 〇 〇
社会的養育における児童養護施設の役割
児童養護施設に対する社会的理解と期待
当事者の声を聴くこと
子どもの視点からからみた児童養護施設の今後のあり方について
当該施設のビジョンを職員へどう伝え周知するか
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(148ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 148ページ本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・スーパーバイザーのあり方と体
制の構築
・効果的な SV-本園の立場から-
演習:
・ユニット職員への効果的な SV
について(グループ討議)
・ロールプレイ(傾聴と承認、支
持、指導のより効果的なありか
た)
テーマ2 スーパーバイズの体制作りと効果的なスー
パーバイズ 〇 〇 〇 〇 〇 〇
職員の気持ちに寄り添いながら感情の言語化・客観性の捉え直しを促す SV のスキルをまなぶ
職員が自身の養育・支援を振り返れるようなスーパーバイズを実践する
スーパーバイズの体制について:個人スーパーヴィジョンとグループスパーヴィジョンについて再認識する
スーパーバイザーの資質と人材育成について
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・本園が発信する子どもの権利擁
護
・当事者の声を聴く
演習:
・権利侵害のリスクが高いありが
ちな模擬事例を用いた検討-育
成指導に焦点をあてて-
・グループ討議:子どもが「ここ
(施設)に来てよかったと思える
施設にするために」
テーマ3 子どもの権利擁護の本質的理解を支える 〇 〇
子どもの心身の安全を確実に保障するための施設運営
子どもの回復と育ちを促し、成長を共に喜び合う施設文化
子どもの声を聴き、話し合いを大切にできる施設文化
子どもの多様性の理解とそれに適った養育形態の提供
子どもの権利擁護の必然性を職員へ周知徹底するための取り組み
職員の権利意識の評価と支援
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(149ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 149ページ本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・支援拠点の体制整備
演習:
・子どもと職員の意見が反映
された施設環境を目指
すうえで実践している
こと(実践の共有)
・職員への承認と評価におけ
る配慮や工夫について
(グループ討議)
テーマ4 生活の質的向上を図るための施設運営 〇 〇 〇
子どもの意見、職員の意見が反映された施設環境と養育・支援体制の整備
より良い養育の在り方を目指し続ける職員のモチベーションの維持と施設風土づくり
職員の日々の努力に対する適正な承認と評価
施設のリーダー・本園施設の姿勢がよいロールモデルとなること
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:研修体系を用いた人材
育成の在り方について
演習:職員の研修計画と評価
に関する実践報告および
共有
テーマ5 職員の雇用、定着、人材育成 〇
効果的な SV や OJT を行うための人的配置と体制つくり
施設に必要な知見を習得するための施設内研修の企画と外部研修の選択-OJT と Off-JT の創意工夫-
本園施設が実践する職員への支援体制の強化(緊急時の応援、相談、SV、職員メンタルヘルス)
個々の職員の研修計画(キャリアパス)と評価および振り返りのファシリテートについて
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(150ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 150ページ本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・トラウマ理論-先進的な理論と知
見を学ぶ₋
・アタッチメント障害と再形成につ
いて
・トラウマインフォームドケア
演習:
・模擬事例を用いたアタッチメ
ント障害、トラウマ障害ケー
スの理解と対応の検討
・医療的ケアについて(グルー
プ討議)
テーマ6 特別な支援を必要とする子どもの理解と
支援 〇 〇
トラウマ関連性障害の理解と対応-子どもの行動化の背景-
トラウマインフォームドケア‐日々の生活のなかでの実践‐
アタッチメント障害と新たなアタッチメント形成
子どもの不安、恐怖への理解と対応
誤学習とその修正
二次的な行動化の予防とケア
◆思春期心性の理解
◆医療的ケアの理解-他の専門治療機関の利用-
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・子どもの語る喪失体験(当事者
の語りを聴く)
・子どもの喪失体験が及ぼす心身
への影響とその後のリスク
演習:
・模擬事例を用いた喪失体験のあ
る子どもの理解と対応、支援の
連続性を保障するための SV や
OJT について
テーマ7 社会的養護の子どもにおける喪失を理解
し支援の連続性を保障する 〇 〇 〇
喪失体験にまつわる怒りや悲しみの言語化を助ける傾聴のありかた
社会的養護の子どもたちにおける喪失体験の影響とその後のリスクについて考える
分離・喪失体験が子どもの成長発達にもたらす影響とレジリエンスを育み支えることについて
◆支援の連続性を保障する具体的手立て(SV や OJT)をまなび職員へ周知する
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(151ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 151ページ本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・効果的で適正な情報共有のため
に必要なこと(ソフト面とハード
面、体制づくりとその意義)
・ユニット訪問をルーティンにする
ことの肯定的意味について
演習:
・模擬事例を通じ状況に応じたカ
ンファレンスの持ち方に関する
ロールプレイ
・事例検討における効果的なファ
シリテートに関するロールプレイ
テーマ8 ケースに関する情報の共有、カンファレン
スの運営、およびケースの進行管理 〇 〇 〇 〇 〇
効果的で適切な情報共有のための体制作りとその意義について
ユニット訪問の重要性を踏まえた小規模施設の状況把握および支援体制の構築の見直し
ケースや状況の必要性に応じたケースカンファレンスの体制作り(緊急時、他機関連携のための合同形態、通常時など)
職員の養育スキルアップを目指したサポーティブなカンファレンスのあり方と実践についてまなぶ
◆ケースカンファレンスをより日常のケアに有機的につなげるためのファシリテーション法を知る
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・チーム力動のアセスメント
・本園として求められる SV と
OJT、その役割が果たすこと
演習:
・チームビルディングワークのシェ
アリング
・対応困難模擬事例を踏まえたチ
ームの「ひずみ」に焦点をあてた
事例検討
テーマ9 適正な施設内チームを強化し、維持する 〇 〇 〇 〇
職員の資質・力量をアセスメントし、子どもの最善の利益を目指した配置やチームポジショニングを考える
対応困難ケースをめぐるチーム内の動きの再確認-ひずみが生じるリスクの理解と対応-
職員のチーム力を支え、アップさせていくためのサポート体制について
職員の声を聴き、チーム力のアップへ導いていくための支援拠点としての SV・OJT について
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(152ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 152ページ本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・災害時に施設が地域の支
援拠点として機能した経験
をもつ施設の話題提供
演習:
・地域交流に見る様々な実
践に関するシェアリング
・地域とつながることをど
う施設内周知しているか
(グループ討議)
テーマ 10 子どもを支える地域連携 〇 〇
地域の人や機関とつながり、子どもの地域生活を支える
社会的養護の子どもに対する地域の正しい理解を得るための啓発活動や地域行事等への参加の意味と意義
地域社会に貢献する(地域の要保護への支援、地域活動への貢献、災害時の貢献)
施設のリーダーが地域から信頼されるために必要なこと
本園として地域とつながることの大切さやその意味を施設全体へ明確に伝え、共有していく
本園(支援拠点)職員対象研修 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・親を尊重するということ
・精神疾患や発達障害を抱える保
護者の理解と支援
演習:
・保護者へ向けた直接的支援のロ
ールプレイ
・親子関係の再構築を目指す模擬
事例による事例検討
テーマ 11 親の理解と家族支援 〇
◆親を尊重し、理解を深めることを大切にした施設文化を伝えていく
◆親子関係の包括的アセスメントと家族再統合に向けた施設の役割
◆保護者の精神疾患等への理解と対応-発達面も含めた正しい知識を身に着ける-
◆保護者への支援(ソーシャルワーク、心理教育)
◆保護者が望む家族の形や、子どもへの思いを傾聴し、それらを踏まえた親子関係の再構築を考える
児童養護施設等の高機能化、小規模かつ地域分散化に伴う子どもの状態像に即した人材育成に関する調査研究報告書(令和2年度調査研究)(PDF/5.91MB)(153ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 153ページ初任職員対象 (参考)人材育成の領域 研修方法等
研修プログラムに含めるテーマ
①
人材
育成の
基本
②
資質と
倫理
③
子ども
の権利
擁護
④
知 識
⑤
子ども
の支援
技術
⑥
チームアプロ
ーチと機
関協働
⑦
家族
支援
⑧
里親・フ
ァミリーホーム
支援
講義:
・里親会と里親支援専門相談員による協
働関係に関する講義
・里親の多様性と相互連携について実践
事例から改めて学ぶ
演習:
・本体施設のサポート体制に着目した里
親委託模擬事例を用いた検討
テーマ 12 社会的養護における里親の役割 〇
里親候補者のリクルートにおけるポイントと留意点-本体施設として職員へ SV・OJT を通じ伝えていくことの意味-
里親の多様性を認め、相互連携することの意味と意義を再確認し、職員へ周知していく
乳児院でのマッチングと里親-里子関係を育むための効果的サポートとフォローアップ体制の構築
里親委託後の里親子への支援-委託後の里親子を孤立させないための配慮と工夫、本体施設による他機関連携-
※高年齢児童の里親委託に伴う配慮および里親連携のポイントをまなび職員へ周知していく