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「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)
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変更後 · 1ページこ 支 家 第 1 8 5 号
令 和 6 年 3 月 2 9 日
都 道 府 県 知 事
各 指 定 都 市 市 長 殿
児童相談所設置市市長
こども家庭庁支援局長
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について
今般、児童福祉法の一部を改正する法律(令和4年法律第 66 号)により、里親支
援事業(児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号。以下「法」という。)第 11 条第4項
に規定する業務をいう。以下同じ。)を行うほか、里親及び小規模住居型児童養育事
業に従事する者、その養育される児童並びに里親になろうとする者について相談その
他の援助を行うことを目的とする施設として、新たに里親支援センターが創設され、
里親支援センターにおける設備及び運営に関する基準については、児童福祉施設の設
備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省第 63 号)のほか、「里親支援センターの
設置運営について」(令和6年3月 29 日付けこ支家第 181 号こども家庭庁支援局長
通知)により通知したところである。
このため、里親支援センターの業務の在り方を具体的に記述し、質の高い里親等養
育を実現することを目的として、里親支援センターが行うべきフォスタリング業務の
実施方法及び留意点等を示すとともに、里親支援センターを中心としたフォスタリン
グ業務と関係機関との連携等について示した「里親支援センター及びその業務に関す
るガイドライン」を別添のとおり策定したので、通知する。
なお、この通知は、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 245 条の4第1項の規
定に基づく技術的な助言である。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(2ページ)
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変更後 · 2ページ(別添)
里親支援センター及びその業務に関する
ガイドライン
令和6年3月
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(3ページ)
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変更後 · 3ページ目次
Ⅰ.ガイドラインの目的 ...................................................... 4
Ⅱ.業務の目的とその重要性 .................................................. 6
① 業務の目的 ............................................................ 6
② フォスタリング業務の定義 .............................................. 6
③ 留意事項 .............................................................. 7
Ⅲ.フォスタリング機関と児童相談所 .......................................... 9
① フォスタリング機関の定義 .............................................. 9
② 地域の実情に応じたフォスタリング機関の整備 ............................ 9
③ 里親支援センター等と児童相談所との関係 ............................... 10
Ⅳ.里親支援センター等とチーム養育 ......................................... 12
① 里親支援センター等のメリットと担い手 ................................. 12
② チーム養育の重要性 ................................................... 12
③ 市区町村(こども家庭センター)との連携 ............................... 13
④ 社会資源の活用 ....................................................... 13
Ⅴ.里親支援センター等の体制とそれぞれの業務内容 ........................... 14
Ⅵ.業務の実施方法 ......................................................... 16
1.里親制度等普及促進・リクルート業務 ................................... 16
① これまでの取組の検証 ............................................... 16
② 里親等の認知度の向上に向けた取組 ................................... 16
③ ターゲットと方法 ................................................... 17
④ 里親等希望者へのガイダンス ......................................... 19
⑤ 里親等希望者のアセスメント ......................................... 20
2.里親等研修・トレーニング業務 ......................................... 22
3.里親等委託推進業務 ................................................... 23
① 基本的な視点 ....................................................... 23
② 自立支援計画 ....................................................... 24
③ 里親委託等推進委員会 ............................................... 25
4.里親等養育支援業務 ................................................... 25
① 基本的な視点 ....................................................... 25
② 定期的な家庭訪問や電話による支援 ................................... 26
③ 里親等養育の状況に応じた支援のコーディネート ....................... 27
④ こどもと実親との関係性に関する支援 ................................. 28
5.里親等委託児童自立支援業務 ........................................... 29
6.その他 ............................................................... 30
① 里親等での養育が不安定になった場合や虐待など不適切な養育があった場合の
対応 ................................................................... 30
② 里親等委託が不調となった場合の対応 ................................. 33
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(4ページ)
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変更後 · 4ページ③ 里親等の喪失感への配慮 ............................................. 33
Ⅶ. 業務の評価 ............................................................ 35
Ⅷ.「里親養育包括支援(フォスタリング)事業」の活用 ....................... 36
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(5ページ)
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変更後 · 5ページⅠ.ガイドラインの目的
○ 平成 28 年に改正された児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号。以下「法」という。)
においては、こどもが権利の主体であることを位置付けるという大きな視点の転換が
されるとともに、こどもの家庭養育優先原則が明記された。また、都道府県(指定都
市又は児童相談所設置市(特別区を含む。)。以下単に「都道府県」と記載。)が行
うべき里親に関する業務(フォスタリング業務)が具体的に位置付けられ、里親等委
託の推進に向けて、受け皿となる里親等を増やすとともに、質の高い里親等養育を実
現することが求められている。
○ また、令和4年2月にとりまとめられた社会保障審議会社会的養育専門委員会の報
告書(以下「報告書」という。)において、「里親・ファミリーホーム養育者や里親
委託がされた子どもが相談しやすい環境を整えるため、一貫した体制で継続的に里親
等支援を提供するようにすべきである。このため、里親支援機関(フォスタリング機
関)を児童福祉施設として位置付ける。これに伴い、里親支援機関(フォスタリング機
関)の第三者評価が確実に成されることとする」とされたことを踏まえ、令和4年の
児童福祉法等の一部を改正する法律(令和4年法律第 66 号。以下「改正法」とい
う。)において、里親支援事業を行うほか、里親及び小規模住居型児童養育事業に従
事する者(以下「里親等」という。)、その養育される児童並びに里親になろうとす
る者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設として、新たに里親支援
センターが創設されることとなった。
○ 質の高い里親・ファミリーホームにおける養育においては、里親制度は「こどもの
ための制度である」との共通認識の下、こどもに対し、安全で愛情ある養育者の下で、
発達段階に応じたニーズを満たすことのできる、家庭と同様の継続的な養育環境を提
供し、こどもが健やかに成長することが保障されなければならない。こどもの希望や
気持ちに耳が傾けられ、こどもが個人として尊重され、その自己肯定感が高められる
よう、個々のニーズや生い立ちに応じたケアが提供されるべきである。
里親等には、こどもについての情報を十分に得ながら、親からの虐待による影響や
心身の障害などに配慮し、社会資源を十分活用して養育を行うことが望まれる。また、
こどもの利益に反しない限り、実親や祖父母、きょうだい等の親族等との交流や関係
構築が行われるようにすべきである。
こどもの権利を保障し、教育や地域社会への参加を通じて、こどもに対し、経験と
能力を伸ばす機会が提供されるようにすべきである。
○ このため、里親等が、こどもに最善の養育を提供するために適切な支援を受けられ
るようにすべく、里親制度等に対する社会の理解をより一層促進するとともに、里親
のリクルート、研修、支援などを里親等とチームとなって一貫して取り組む、包括的
な支援体制を構築することが不可欠である。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(6ページ)
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変更後 · 6ページ○ 本ガイドラインは、質の高い里親等養育を実現するため、里親支援センターが行う
業務内容のほか、フォスタリング事業・業務の在り方をできる限り具体的に提示する
ことを目的として策定した。以下、都道府県(児童相談所)や、里親支援センター及
び民間フォスタリング機関(以下「里親支援センター等」という。)が行うべき里親
支援事業等の実施方法及び留意点等を示すとともに、里親支援センター等と児童相談
所との関係の在り方等について示すものである。
○ なお、業務の実施に当たっては、関係法令及び本ガイドラインに定めるもののほか、
以下の通知を踏まえるものとする。
・「里親委託ガイドラインについて」(平成 23 年3月 30 日付け雇児発 0330 第9号
厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)
・「児童相談所運営指針」(平成2年3月5日付け児発第 133 号厚生省児童家庭局長
通知)
・「里親及びファミリーホーム養育指針」(平成 24 年 3 月 29 日付け雇児発 0329 第 1
号厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)
・「里親制度の運営について」(平成 14 年9月5日付け雇児発第 0905002 号厚生労
働省雇用均等・児童家庭局長通知)
・「養子制度等の運用について」(平成 14 年 9 月 5 日付け雇児発第 0905004 号厚生労
働省雇用均等・児童家庭局長通知)
・「里親の一時的な休息のための援助の実施について」(平成 14 年 9 月 5 日付け雇
児発第 0905006 号厚生労働省子ども家庭局長通知)
・「小規模住居型児童養育事業の運営について」(平成 21 年 3 月 31 日付け雇児発第
0331011 号厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)
・「里親養育包括支援(フォスタリング)事業の実施について」(平成 31 年4月 17
日付け子発 0417 第3号厚生労働省子ども家庭局長通知)
・「里親支援センターの設置運営について」(令和6年3月 29 日付け 181 号こども
家庭庁支援局長通知)
・「里親の登録業務の適正な実施について」(平成 30 年3月9日付け子家発 0309 第
2号厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課長通知)
・「子育て短期支援事業における里親・ファミリーホーム及び児童家庭支援センター
等の活用について」(令和6年3月 12 日付けこ成環第 75 号・こ支家第 108 号こど
も家庭庁成育局成育環境課長・支援局家庭福祉課長連名通知)
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(7ページ)
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変更後 · 7ページⅡ.業務の目的とその重要性
① 業務の目的
○ 里親支援センター等が業務を行うに当たっては児童相談所と連携し、こどもの権
利に根差して、こどもの健やかな育ちのため、こどもの最善の利益を実現すること
が重要である。一方、児童相談所が里親支援センター等と連携を行う場合には、市
区町村をはじめとした関係機関と緊密な連携の下、家庭養育優先原則とパーマネン
シー保障の理念に基づくケースマネジメントを徹底する必要があり、市区町村の家
庭支援事業等を活用した予防的支援により家庭維持のための最大限の努力を行うと
ともに、代替養育を必要とするこどもに対しては適切なケースワークや進行管理を
行う必要がある。
○ フォスタリング業務の目的は、
・ より多くの里親等を開拓し、里親等との確かな信頼関係を基盤に、里親等の持
つ養育能力を十分に引き出し、伸ばすことで、質の高い里親等養育を実現し、維
持すること
・ さらに、里親等とこどもが、地域社会の偏見や理解不足のために孤立すること
のないよう、関係機関による支援のネットワークを形成し、地域社会の理解を促
進することで、こどもの最善の利益の追求と実現を図ることにある。
○ この目的の実現のため、「委託可能な里親等を開拓し、育成すること」、「里親
等との信頼関係を構築し、相談しやすく、協働できる環境を作ること」及び「こど
もにとって必要な安定した養育となる(不調を防ぐ)こと」、「委託されているこ
どもの自立を支援すること」、「里親等委託を解除されたこどもへの支援をするこ
と」をフォスタリング業務の成果目標とし、関係者間で共有する。
② フォスタリング業務の定義
○ フォスタリング業務とは、里親等のリクルート及びアセスメント、里親登録前後
及び委託後における里親に対する研修、こどもと里親家庭(ファミリーホームも含
む。以下同じ。)のマッチング、里親等委託中における里親等養育への支援、里親
等委託措置解除後の支援に至るまでの一連の過程において、こどもにとって質の高
い里親等養育がなされるために行われる様々な支援であり、法第 11 条第4項に規
定された里親支援事業(同条第1項第2号トに掲げる業務(※1))に相当する。
(※1)以下のとおり。
・ 里親に関する普及啓発を行うこと
・ 里親につき、その相談に応じ、必要な情報の提供、助言、研修その他の援助を行うこと
・ 里親と法第 27 条第1項第3号の規定により入所の措置が採られて乳児院、児童養護施設、児童
心理治療施設又は児童自立支援施設に入所している児童及び里親相互の交流の場を提供するこ
と
・ 法第 27 条第1項第3号の規定による里親への委託に資するよう、里親の選定及び里親と児童
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(8ページ)
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変更後 · 8ページとの間の調整を行うこと
・ 法第 27 条第1項第3号の規定により里親に委託しようとする児童及びその保護者並びに里親
の意見を聴いて、当該児童の養育の内容その他の内閣府令で定める事項について、当該児童の
養育に関する計画を作成すること
○ 具体的には、以下のような業務がフォスタリング業務に当たる。なお、各業務の
詳細については、Ⅵに記載するところによる。
・里親制度等普及促進・リクルート業務
・里親等研修・トレーニング業務
・里親等委託推進業務
・里親等養育支援業務
・里親等委託児童自立支援業務
○ また、養子縁組成立後の養親及び養子への支援についても、都道府県(児童相談
所)の業務として法第 11 条第 1 項第 2 号チに規定されていることから、
・ 都道府県(児童相談所)及び里親支援センター等が、フォスタリング業務に連
続するものとして、養親及び養子への支援を実施することや、
・ この支援について、フォスタリング業務に付随するものとして、当該里親支援
センター等以外の機関に委託することも考えられるが、
いずれの場合においても、支援の連続性が確保されることが望ましい。なお、養子
縁組成立後の支援については、多機能化した乳児院・児童養護施設や養子縁組民間
あっせん機関を積極的に活用することも検討すること。
③ 留意事項
○ フォスタリング業務を里親支援センター等が実施するに当たっては、個人情報の
管理が厳格に実施されることを確認するとともに、管理の責任の所在を明らかにす
るなどの対応が必要である。なお、民間フォスタリング機関の職員については、法
第 11 条第 5 項において、委託を受けて業務に従事する者について守秘義務が規定
されているほか、里親支援センターを含む児童福祉施設の職員については、秘密保
持の義務があることに留意すること。
○ 都道府県(児童相談所)は、Ⅱ①に掲げる業務の成果目標を踏まえつつ、里親支
援センター等による業務の実施状況をモニタリングし、必要に応じて、適切な指導
を行うことが必要である。また、苦情を受け付ける窓口を明確にしておくことが必
要である。
○ なお、一連のフォスタリング業務は、里親等の強みと課題を理解し、里親等やこ
どもとの間の信頼関係を築く観点から、一貫した体制の下に、継続的に提供される
ことが必要である。このため、里親支援センターの設置に努めるとともに、民間機
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(9ページ)
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変更後 · 9ページ関にフォスタリング業務を委託する場合でも、一連の業務を包括的に委託すること
が望ましい。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(10ページ)
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変更後 · 10ページⅢ.フォスタリング機関と児童相談所
① フォスタリング機関の定義
○ このガイドラインにおいて、「フォスタリング機関」とは、一連のフォスタリン
グ業務を包括的に実施する機関をいう(※2)。
(※2)里親支援センター(都道府県が自ら設置する場合を含む。)、里親養育包括支援(フォス
タリング)事業実施要綱に基づき、フォスタリング業務の包括的な委託を受けた民間機関、
児童相談所
○ 都道府県においては、改正法の趣旨を踏まえ、リクルート、研修、マッチング、
里親等養育支援及び自立支援まで一貫した支援を行う、里親支援センターの設置に
努めること。
なお、里親支援センターが設置できない場合であっても、フォスタリング業務の
一部のみを民間機関に委託して実施する場合においては、児童相談所がフォスタリ
ング機関として位置付けられる。民間機関に委託して実施する業務を含め、児童相
談所による一貫した責任体制の下に、フォスタリング業務を包括的に実施すること
が必要である。その際、乳児院・児童養護施設に配置されている里親支援専門相談
員による支援においては、フォスタリング業務の一貫性や整合性が保たれるよう、
都道府県や児童相談所が中心となって役割分担を明確にするなど十分な連携を図る
ことが必要である。
② 地域の実情に応じたフォスタリング機関の整備
○ 上記のとおり、フォスタリング業務は都道府県(児童相談所)の本来業務であり、
児童相談所の一貫した責任体制の下に、フォスタリング業務を行うことが必要であ
る。里親支援センターが創設されることに伴い、里親等に対する包括的な支援は里
親支援センターを中心に実施し、支援機能を補強・補完するためのブランチとして
一部のフォスタリング業務を委託する民間機関を機能させることも有効である。
また、里親支援専門相談員が業務を行うに当たっては、児童相談所や里親支援セ
ンター等の関係機関と協働した対応が必要となることから、児童相談所等において
は、地域にいる里親等の情報を里親支援専門相談員に可能な限り積極的に提供する
こと。
○ 里親支援センター等には、Ⅳ①に記載するメリットがあることから、各地域にお
ける NPO 法人、乳児院・児童養護施設、児童家庭支援センター、里親会その他のフ
ォスタリング業務を行いうる民間機関の状況を踏まえ、地域の実情に応じた最も効
果的なフォスタリング業務の実施体制を選択する必要がある。なお、地域によって
は、支援対象や地域を分けるなどして、児童相談所と里親支援センター等や里親支
援専門相談員が役割分担をした上で支援することも考えられる。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(11ページ)
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変更後 · 11ページ○ 都道府県は、フォスタリング業務の委託の可否を検討するに当たっては、地域に
おける民間機関の現状のみをもって判断するのではなく、包括的にフォスタリング
業務を担うことの可能な民間機関を育成するという視点をもって、また、将来的な
里親支援センター等への移行の可能性も含め、検討する。
○ 地域と一体となった里親等支援体制を構築する観点から、フォスタリング業務を
実施するに当たっては、里親支援センター等の機能を活かした支援のみならず、児
童養護施設等が有する、一時保護やレスパイト・ケア等の機能や親子関係調整、こ
どもの養育等に関するノウハウや、里親会が有する、相互交流によるスキルアップ
や里親等の孤立防止の機能を積極的に活用するなど、民間機関との協働や連携を具
体的に構築することが重要である。
○ フォスタリング業務を里親支援センター等が実施する際、事前に、児童相談所と
里親支援センター等との間で、業務の趣旨・目的、成果目標、役割分担などについ
て、十分な調整と共有を図ることが必要である。
○ また、里親支援センター等が養子縁組里親に対する支援を実施しない場合におい
ても、当該支援は児童相談所自ら実施する、又は多機能化した乳児院・児童養護施
設や養子縁組民間あっせん機関等に委託して実施するなど支援のすき間が生じない
よう、都道府県が責任を持って支援体制を構築する。
③ 里親支援センター等と児童相談所との関係
○ フォスタリング業務を里親支援センター等が実施する場合であっても、フォスタ
リング業務全体の最終的な責任は都道府県(児童相談所)が負う。
このため、都道府県(児童相談所)においては、フォスタリング業務全体のマネ
ジメントや危機管理について、必要な人材を継続して確保し、責任を持って行う必
要がある。また、里親登録・抹消及び里親等委託措置・解除は行政権限の行使であ
り、その判断の過程において、里親支援センター等は関与するが、その最終判断は
あくまで都道府県(児童相談所)が行う。
○ こうした前提を里親支援センター等と児童相談所との間でしっかりと共有した上
で、「質の高い里親等養育の実現」というフォスタリング業務の目的を実現するた
め、里親支援センター等と児童相談所は、信頼関係に基づく良好なパートナーシッ
プを構築し、業務の役割分担や協働して担うべき業務について、地域の実情に応じ
て整理する。その際、以下の事項に留意が必要である。
・ 児童相談所は、自らが行うフォスタリング業務や里親支援センター等に対応す
る専任の係やチームの設置などに努め、里親支援センター等との協働体制を整え
ること。
・ 里親支援センター等と児童相談所は、双方の努力によって信頼関係を構築すべ
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(12ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 12ページきであること。そのための十分な情報共有や定期的な協議の場が必要であること。
・ 里親支援センター等は、日頃から里親等との信頼関係の構築に努め、相談しや
すい環境を作ることで、里親等及びこどものニーズの把握に努め、里親等の思い
に寄り添った適切なサポートとスーパービジョンを行うこと。
・ 里親等の思いに寄り添う中で、里親支援センター等は、里親等の児童相談所に
対する不満などの訴えを受け止める場面に少なからず直面することが想定される。
里親支援センター等は、そうした里親等の思いを受け止めた上で、児童相談所と
対立的な関係に陥ることのないよう留意し、こどもの権利を擁護する視点に立っ
て、里親等及びこどもの状況を客観的に把握、評価し、児童相談所との情報共有
を徹底し、児童相談所と協働して問題解決に当たること。
○ なお、フォスタリング業務は、平成 28 年改正により都道府県(児童相談所)の
業務として法に具体的に位置付けられ、里親等委託を推進するために、当該業務の
実施体制の構築が求められているものである。
したがって、基本的には、児童相談所には、これらに対応した体制強化が求めら
れるものであり、当該業務の中心を里親支援センター等が実施する場合であっても、
児童相談所の体制強化は引き続き必要であることに留意する。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(13ページ)
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変更後 · 13ページⅣ.里親支援センター等とチーム養育
① 里親支援センター等のメリットと担い手
○ 里親支援センター等には、以下のようなメリットが期待される。
・ 営業経験のある人材活用やマーケティング手法を活かした民間機関ならではの
リクルート手法によって、多様な里親等を開拓できる
・ 委託決定の権限をもつ児童相談所とは異なる立場にあるため、里親等とチーム
を組みやすく、里親等の思いに寄り添ったサポートやスーパービジョンが行いや
すい
・ 人事異動がある行政機関とは異なり、一定期間の継続性や一貫性を意識した人
材の確保及び育成により、フォスタリング業務に関する専門性と経験を蓄積する
とともに、里親等との継続的な信頼関係を築くことで、高度な実践が可能となる
○ 里親支援センターの設置に当たっては、多機能化・機能転換に向けた取組を行う
乳児院・児童養護施設のほか、NPO 法人等の民間機関、里親支援に取り組む児童家
庭支援センター、里親会の活用なども考えられる。特に、
・ 乳児院においては、こどもの養育に関する専門性や、一時保護された乳幼児と
その実親(実親以外の親権者を含む。以下同じ。)との間の親子関係に関するア
セスメント、里親等委託の準備や里親等養育の支援、家庭復帰に向けた親子関係
再構築支援等に関する専門的な対応能力、緊急時のレスパイト・ケアの調整及び
受入れ等に関する対応能力等を、
・ 児童養護施設においては、こどもの養育に関する専門性や、親子関係再構築支
援や自立支援に関するノウハウ、緊急時のレスパイト・ケアの調整及び受入れ等
に関する対応能力等を、
それぞれ有していることから、フォスタリング業務の有力な担い手のひとつとして
期待される。
② チーム養育の重要性
○ 里親等が責任と負担を一身に負うことなく、こどもに対して重層的なケアを提供
するためには、フォスタリング機関を里親支援センター等と児童相談所のいずれが
担う場合であっても、里親等とフォスタリング機関とがチームを組みながら里親等
養育を行うこと(以下「チーム養育」という。)が重要である。
○ フォスタリング機関は、こどもの養育に関する里親等への支援を十分に行うため
に、一方的な支援の提供ではなく、双方向の信頼関係の構築に努めるべきである。
他方、里親等は養育に関し、養育チーム(チーム養育を行うチームをいう。以下
同じ。)の一員として、フォスタリング機関と協働して行うという意識を持つこと
が必要である。また、十分な専門性と経験を積んだ多職種人材からなるソーシャル
ワークを継続的に行うことができるような、里親等養育の包括的な支援体制の構築
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(14ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 14ページに努める。
○ フォスタリング機関にとっては、児童相談所の担当児童福祉司及び児童心理司も
養育チームの一員である。さらに、こどもに関係する市区町村(こども家庭センタ
ー)、保健センター、児童養護施設等(里親支援専門相談員を含む。)、教育委員
会、学校、保育所、幼稚園及び認定こども園等(以下「保育所等」という。)、医
療機関、児童家庭支援センター、児童発達支援センター、里親会、民生委員・児童
委員等の関係機関等についても、支援者として位置づけ(養育チームにこれらの者
を含めたものを「応援チーム」という。)、里親等養育を理解し支援する地域ネッ
トワークの構築に努める。
③ 市区町村(こども家庭センター)との連携
○ 里親支援センター等が委託児童と実親との交流や実親に対する支援等の親子関係
構築のための支援、ショートステイなどの家庭支援など、親子分離の予防的な支援
を行う場合には、市区町村(こども家庭センター)と連携を行う。
④ 社会資源の活用
○ こどもの養育で必要となる社会資源の利用については、里親等とフォスタリング
機関との間で話し合って決めていくことを原則としつつも、実親に知らせておくべ
き内容が含まれる場合には、あらかじめ児童相談所と協議しておくことが必要とな
る。障害のあるこどもや、医療的ケアの必要なこどもについては特に配慮すべきで
ある。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(15ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 15ページⅤ.里親支援センター等の体制とそれぞれの業務内容
○ 里親支援センターの職員体制については、支援対象とする地域の規模や担当ケース
数等を踏まえる必要がある。
また、それぞれの職種については、里親等のニーズに合わせて、幅広い相談支援が
提供できるよう、基本的な人員配置要件に加え、市町村連携支援員、レスパイト・ケ
ア担当職員、家庭支援専門相談員、心理療法担当職員、自立支援担当職員等の様々な
専門職の加配が可能である。配置する職員数については、支援が必要な登録里親世帯
数等を考慮する。
○ 里親支援センター等を設置する単位は、都道府県単位、児童相談所単位、一定の人
口規模単位等様々な形が想定される。
また、里親支援センター等が複数の自治体のフォスタリング業務を実施することも
想定される。いずれにせよ、地域の実情に応じて、その質を担保できるよう、検討さ
れるべきである。
○ 里親支援センター等の業務は多岐に渡り、相互に関連するものであるが、大別すれ
ば、
ⅰ 里親等養育のサポート
ⅱ 里親等養育に関するスーパービジョン
ⅲ 里親等養育の状況に応じた支援のコーディネート
の3つに整理することができる。
これらの支援は、いずれもこどもと里親等との十分なコミュニケーションの下で築
かれた信頼関係を基盤として行わなければならない。すなわち、里親等の養育による
成果、こどもの成長を確認しながら、里親等と一緒に不安や悩みと向き合い、里親等
が自信を持って養育を行えるように取り組む。
○ スーパービジョンにおいては、より質の高い養育を実現するために、助言、指導等
を行うが、その際も、里親等の日々の養育を尊重し、承認し、支持することを基盤と
すべきである。
○ また、支援のコーディネートにおいては、様々な社会資源について、単なる情報提
供に留まらず、こどもと里親等が実際にそれらを活用できるようにコーディネートし、
行われている支援が効果を上げているかどうか、こどもと里親等のニーズが充たされ
ているかどうかをモニタリングすることが必要である。この点、既存の資源を活用す
るだけにとどまらず、新たに資源を開拓していくことも必要である。
(ⅰ 里親等養育のサポートの例示)
・ 里親等や担当児童福祉司との役割分担の下、こどもの疑問や悩み、訴えを聴く
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(16ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 16ページこと
・ こどもの行動等に対するガイダンスとサポート
・ 里親等の疑問や悩み、意見や苦情、養育困難などの訴えを聴くこと
・ 実親との面会交流時や措置解除前後のこども及び里親等への心理的なサポート
・ 里親家庭における重大な出来事や変化の把握、必要に応じて社会資源などの情
報提供 等
(ⅱ 里親等養育に関するスーパービジョンの例示)
・ 里親等養育の様々な場面において、里親等の適切な対応を支持、承認すること
・ こどもの養育計画(自立支援計画)を、可能な限りこどもと実親の参加の下、
里親支援センター等及び担当児童福祉司、里親と共に作成・共有し、進捗状況を
把握すること
・ 実親との面会交流や親子関係再構築支援について、可能な限りこどもと実親の
参加の下、里親等及び担当児童福祉司と協議、調整の上、作成すること
・ 里親等のニーズに添った研修の企画、実施
・ 里親等による被措置児童等虐待の発生予防の視点を含めた、養育状況の確認と
スキル向上に向けての助言や指導 等
(ⅲ 里親等養育の状況に応じた支援のコーディネートの例示)
・ こどもや里親等が地域で孤立しないように、里親等養育を支援する支援体制を
地域に構築すること。いわゆる「応援ミーティング」を開催すること
・ レスパイト・ケアの利用を勧奨したり調整したりすること
・ こどもや里親等と、学校や保育所等その他の関係機関との間で摩擦や葛藤等が
生じた場合には、関係調整等の必要な支援を行うこと 等
○ 里親支援センター等の職員は、担当児童福祉司と協働しながら、チーム養育を担う
ことが重要であり、こどもの権利擁護やこどもの意見を聴くことに関する、高度の専
門性やバランス感覚が求められる。これら業務の担い手の育成には、こうした専門性
を獲得するための研修等が必要であるが、この点、専門性を有する乳児院や児童養護
施設が大きく貢献することが期待される。
また、豊富な在宅支援の経験を持つ児童家庭支援センターや NPO 法人についても、
ソーシャルワークに関する専門性と経験を活かして、こうした育成に大きく貢献する
ことが期待される。
○ 質の高いフォスタリング業務を実現するためには、里親支援センター等の人材の育
成に取り組むことが必要である。国においては、フォスタリング業務を担う職員向け
の研修や人材の掘り起こし等に取り組むとともに、各都道府県においても社会的養育
推進計画に基づく人材育成の機会の確保について取組を進める。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(17ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 17ページⅥ.業務の実施方法
○ 以下に、各フォスタリング業務について、具体的な実施方法やポイントを示す。以
下の内容は、主に養育里親を対象として里親支援センター等がフォスタリング業務を
行う場合を念頭に記載しているが、児童相談所がフォスタリング機関となる場合にお
いても、この内容に準じてフォスタリング業務を実施する。
1.里親制度等普及促進・リクルート業務
① これまでの取組の検証
○ 里親等のリクルート活動を考えるに当たっては、各地域で、これまでこどものニ
ーズに合致した里親等が十分に確保されなかったのはなぜなのか、里親等希望者の
年齢層や里親等を希望する理由、里親制度等を知ったきっかけを把握する等して現
状分析を行い、どのような取組が有用なのかを検討することが必要である。
○ 特に、児童相談所のこれまでの取組については、児童相談所が里親制度等の広報
及び啓発を行い、応募を待つ形を取っている場合も多く、そうした流れの中で応募
する里親等希望者は、里親登録をしても、こどもを委託されるまでに至らないこと
があるとの指摘がある。
○ これは、従来の里親登録を希望する家庭の多くが、養子縁組を念頭に乳児の委託
を希望してきたことによるものではないかとの指摘があることも踏まえ、リクルー
ト活動の中で里親制度等を周知するに際しては、公的に行う養育の観点から見た里
親等の役割について、十分な理解が得られるように説明すべきである。
○ 今後は、代替養育としての里親等の役割に加え、家庭支援事業等の予防的支援の
担い手として市区町村における資源としての役割についても理解を促していく必要
がある。
② 里親等の認知度の向上に向けた取組
○ 里親等の認知度については、「聞いたことがある」程度の認識である者が多く、
まずは里親制度等についての情報の発信が必要である。
○ 里親等を多数開拓するためには、まずは、広く一般市民が里親等に関する情報に
日常生活の中で触れる機会を数多く作り、里親制度等に関心を持つきっかけを作る
ことが重要である。
そのため、例えば、以下のような様々な手段による取組が必要である。なお、国
においても、里親制度等の普及啓発に積極的に取り組む。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(18ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 18ページ(取組例)
・ ポスターの掲示
・ チラシ、リーフレットの配布
・ ポスティングの実施
・ 車内広告の実施
・ テレビ、ラジオにおける番組や広告の放映
・ インターネット(HP、SNS など)を活用した情報発信
・ 市政だより及び回覧板等の活用
・ 雑誌、フリーペーパーへの記事掲載
・ 街の身近な場所で気軽に説明を聞くことができる場の設定
○ その上で、関心を持つ市民からの問い合わせに迅速に対応するとともに、里親等
のリクルートにおいては、以下の事項に関する説明を通じて、里親等になることへ
の不安や負担感を軽減することが重要である。
・ 里親手当や生活費等の経済的なサポート
・ こどもの養育を一人で抱え込まずに行えるようなサポート体制
・ 事故など万が一のことが起こった時の対応方法
・ 週末のみ、短期間のみ養育を行う里親の仕組みもあること(いわゆる週末里親
や季節里親)
○ 特に、週末里親や季節里親の仕組みを周知することは、社会的養育を必要とする
こどもの支援に関わりたいという思いを持ちつつも、様々な生活上の制約から長期
の受託は困難であるという理由で里親登録に至っていない市民のニーズを掘り起こ
すことが期待される。このため、これらの周知に絞ったポスターやチラシ、リーフ
レットによる広報活動も効果的と考えられる。
○ また、実子のいる里親等に対しては、実子との関係に係る不安を解消することが
できるよう、経験者の体験を共有する機会を持つなどの工夫を行うべきである。な
お、実子に対しても、リクルートの段階から里親等養育に関する説明を行うととも
に、里親等委託の打診の際には、実子の意向を必ず確認し、委託後も実子の気持ち
を確認しながら生活リズムや楽しみが尊重されているのかを把握する。このことに
より、実子も里親支援センター等の職員に悩みを相談しやすくなることが考えられ
る。
③ ターゲットと方法
○ 里親制度等の周知に当たり、具体的な広報活動における効果的な手法としては、
以下のような例が挙げられる。
・ 養育里親について伝えることを目的とするポスターについては、養子縁組や週
末里親等の周辺の内容を盛り込むと読み手が混乱するため、あえて情報を詰め込
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(19ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 19ページまないものとする
・ 地域を絞り、集中的に繰り返し情報発信をする
・ やりがいや身近さを訴え、ポジティブなメッセージを発信する
・ パンフレット等のツールのデザインにおいても、福祉関係者だけではなく、広
く一般市民の興味、関心を得ることを重視した工夫を行う
○ 里親支援センター等によるリクルート活動は、制度の周知のみならず、里親登録
につながる候補者を獲得することを目的としたものである。このため、新たな里親
等希望者の開拓に当たっては、里親制度等以外の分野において、当該分野の普及促
進又は営業活動等を行った経験を有する者を活用することも効果的であると考えら
れる。
○ リクルートの結果、候補となった家庭には、個別に家庭訪問を行うなど、初期の
段階から、里親支援センター等の職員と里親等希望者の信頼関係を構築することを
意図して関わることで、養育チームとしての一体感を醸成しやすくするよう努める。
○ 里親等のリクルートやアセスメント、登録が進み、委託の段階になると、候補と
なるこどもと里親等の相性や条件を考慮してマッチングすることになるため、でき
るだけ多くの登録里親を確保しておく必要がある。
○ また、こどものニーズに応えられる養育者像を基に、具体的な里親等候補者を獲
得するために、里親支援センター等がボランティアや地域活動を通じた地域住民と
の関わりや、学校等の関係機関とのつながりなどを活かしてリクルートを行うこと
で、将来的に養育チームが組みやすくなるという利点がある。
○ こどものニーズとして考慮すべきものとしては、こども自身の年齢、里親等委託
が必要な期間、被虐待体験、実親やきょうだいとの関係、障害の有無、医療的ケア
の必要及び行動特性等が挙げられる。こうした様々な要素を考慮しながら、多様な
ニーズの受け皿となり得る里親等のリクルートを行う。
○ なお、地域における里親等の孤立を防ぎ、里親等養育の応援チームを形成してい
くためには、里親等のリクルートと併せて、地域住民やこどもにかかわる関係者
(市区町村(こども家庭センター)、学校、保育所等、医療機関等)の理解や協力
が必要不可欠である。そのため、市民も含め広く広報及び啓発を行うとともに、関
係者に対するコンサルテーションを行うこと。この点、地域住民に身近な基礎自治
体である市区町村とも十分に連携を行う。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(20ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 20ページ④ 里親等希望者へのガイダンス
○ 里親等希望者に対しては、里親制度等について丁寧に説明することはもとより、
こどもの権利や里親等委託を必要とするこどもたちのニーズや行動特性と併せて、
次に掲げる事項を説明し、里親等の役割について理解を促す。その際、こどもの成
長及び発達にとっての家庭養育の重要性や、多様な養育支援者の必要性、地域社会
の中での養育の重要性を、里親等が正しく理解できるよう配慮する。
・ こどもの健全な成長と発達のためには、特定の大人との安定かつ継続した関係
を提供すべきであること
・ 特に、愛着関係の基盤が形成される乳幼児期の養育環境は、その後の心理・情
緒面の成長に大きく影響すること
・ こどもは特定の大人や、多様な養育支援者との安定した関係を持つことで、自
己が他者に受け入れられているとの安心感や信頼関係が得られ、自己肯定感や自
信を持つことができるものであること
・ 一方で、里親等委託後、一定の時間の経過の中で、こどもの様々な行動が表面
化することがあるが、それは安心かつ安全な環境において起こりうるものである
こと
・ 慣れ親しんだ環境から引き離されることがこどもに喪失感をもたらす可能性が
あること
・ 実親との協働はこどもの健やかな成長に貢献するものであること
・ 年齢や発達に応じて、ルーツの説明を含む生い立ちの整理を行っていく必要が
あること(養育里親の場合は、家庭復帰の場合があること、実親や親族等との交
流はこどもの権利であることについて理解し、里親等の役割をこどもの視点で考
えること)
・ こどもは家庭生活の中で、人間関係の構築や家庭の一員としての役割を担うこ
と、様々な場面に対処することを通じて、人との信頼関係や将来の家庭を築く基
盤を得るものであること
・ 年齢や発達に応じて、こどもの気持ちを配慮・尊重しながら生活支援、自立支
援を行っていく必要があること
・ 家庭のみならず地域社会においても多様な経験の機会を与え、こどもの自立を
支援すべきであること
・ 地域社会に対し、必要なときには支援を求めるべきであること
・ 地域で孤立することなく、必要に応じて地域からの支援が受けられるよう、地
域での良好な関係作りに努めること
・ こどもが地域社会からも成長及び発達に必要なものを獲得することを理解し、
学校及び保育所等の所属先はもとより、地域のこどもとの関係作りを積極的に行
うこと
・ こどもは必ず成長するものであること。それは大きな成果であり、喜びである
こと
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(21ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 21ページ⑤ 里親等希望者のアセスメント
○ 里親等希望者に対しては、里親等の適性評価を含めたアセスメントを実施する。
すなわち、ガイダンス等の過程において、里親等になろうとする動機が、里親制度
等の趣旨や、希望する里親種別と合っているかどうか等、里親等としての適性を丁
寧に確認していく。その際、アセスメントの的確な実施がマッチングの前提となる
ことに十分に留意する。
また、アセスメントに当たっては、その趣旨や内容を理解し、適切に面接を行う
ためのトレーニングを受けていることが望まれる。
○ アセスメントに当たっては、里親等希望者の家庭について調査を実施する必要が
あることから家庭訪問は必ず行い、複数回訪問を行うなど居住環境や近隣の環境に
ついて十分な情報を把握するとともに、同居している家族にも面会し、意向を確認
する。なお、調査に当たっては、深くプライバシーに踏み込む必要があるため、そ
の必要性を丁寧に説明し、里親等希望者の理解を求める。
また、里親等になる上での自覚や理解を促す場ともなることから、委託後に予想
されるこどもの行動や家族関係の変化などを具体的に伝え、里親等希望者自身がそ
れらについて考える機会とすることが必要である。
○ 調査の過程で、こどもの養育に不安が感じられる場合でも、養育に対する思いや
こどもへの理解が進むことが期待できるようであれば、面接等を重ねることも必要
である。当初は十分な理解が得られない場合であっても、面接や研修を通じて、こ
どもの養育や里親制度等についての受け止めや理解を深める過程が、里親等希望者
のアセスメントを丁寧に行うことにつながることに留意する。こどもの養育に不安
が感じられる場合は、その不安が適切に解消されるまで丁寧にアセスメントまたは
研修や、面接等でフォローする。里親等希望者の強みと課題を把握し、どこを伸ば
してどのように活かすか考えることが必要である。
○ アセスメントにおいては、里親等としてこどもを迎えたことで、家族関係や夫婦
関係、生活リズムに変化が生じる可能性があることについて、親族や地域との関係
も含め、地域資源も活用して家族で助け合って乗り越えられるかという視点が重要
である。
○ また、里親等のこどもの養育に対する考え方を確認すること。具体的には、大切
にしていること、妥協できないことや、育ってきた環境、地域の風習、文化、信仰、
家族観等を調査や研修等の過程で引き出し、マッチングや委託後の支援に活かせる
よう、里親等のこうした考え方について児童相談所との間で共通理解を持っておく
ことが必要である。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(22ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 22ページ○ アセスメントに当たっての着眼点は、以下のとおりである。
・ 里親等委託がこどもを中心とした公的な養育であることについての理解がある
か
・ 社会的養護を必要とするこどもやその実親に対する適切な理解があり、誤解や
偏見はないか
・ こどもの権利について十分な理解があるか
・ こどもと実親等との関係を尊重することが求められることについて理解がある
か
・ 多様な文化や価値観を受け入れる寛容度はあるか
・ 考え方、価値観の違いを柔軟に受け止め、必要であれば考え方を変えられるか
・ 精神的な安定感があるか。適切なストレス対処行動がとれるか
・ 自己評価が適切にできているか
・ 家族、親族及び友人との人間関係が適切に構築できているか、これらの者の理
解やサポートが得られるか
・ 養育チームを組むために必要なコミュニケーション力があり、困ったときに助
けを求めることができるか
○ なお、里親等希望者のアセスメントについては、上記のほか、「里親委託ガイド
ライン」を参照の上、面接及び家庭訪問により実施し、調査者を含め複数の専門職
で行うとともに、児童相談所も、家庭訪問及び面接調査に少なくとも一回は同席す
るなど、その内容を直接確認することが必要である。また、必要に応じて、再調査
の実施や、里親登録に向けての課題を理解してもらうための面接を重ねる。
○ アセスメントは申請時のみに行うのではなく、その後も随時必要な情報を追加し
包括的に行うこと。また、里親等の状況は変化するため、アセスメント情報につい
ては、その都度更新すること。
<アセスメントにおけるチェックポイントの具体例>
社会性 疎通性・理解度 夫婦関係・家族関係
予約をしての来所である
予約時間に合わせて来所できる
遅れる場合には連絡を入れるこ
とができる
質問に対して、的確な回答がで
きる
里親相談受付票に的確に記入が
できている
里親登録について、家族間で
思いを共有できている
来所時の服装などが適切である
人との距離の取り方が適切であ
る
関係機関との協力について、前
向きに捉えられる
社会的養護の一環の制度である
ということ、こどものための制
度ということを理解している
不妊治療を行っている場合、
それについての考えや現状の
受け止めについて、夫婦間で
合意がある
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(23ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 23ページオープンで健康的な会話の雰囲
気がある
里親等になりたい理由が自己都
合だけではない
こどもを選びたい/実親との交
流は拒否したいといった考えに
固執しない
夫婦のお互いが自分の意見を
述べ合うことができている
実子がいる場合は、実子に対
して的確な説明ができている
(または、説明する必要があ
ることを理解している)
一方的な持論の展開や自己主張
に終始しない
家庭内に様々な変化が生じるこ
とに思い至ることができる
年齢、経済面、健康状況、就労
状況など、自分たちの現状に応
じた選択ができる
親族や職場等に説明を行い、
理解を得る必要があることを
理解している
単身の場合は、近くにサポー
トが得られる親族や知人がい
る
2.里親等研修・トレーニング業務
○ 里親等希望者には、調査と並行して里親登録前に研修の受講が必要であることを
説明し、受講を促す。また、研修受講後は、研修で習得した内容や反省点について、
面接等で言語化し、里親制度等に対する理解を確認していくべきである。
○ 研修を実施するに当たっては、里親等のスキルアップを目指すとともに、アセス
メントの機会としても活用し、調査だけでは把握できない里親等の強みや課題を捉
え、その後のマッチングに活かす。
○ 里親等委託後に研修を実施するに当たっては、里親等養育の中で、実際に里親等
が直面している課題を取り扱うなど実践的な内容とすることが必要である。また、
里親等の相互交流はスキルアップに有効であり、テーマ別研修や、レクリエーショ
ンの機会を取り入れ、知識の定着や互助関係の醸成に努める。
○ また、こどものニーズ把握とその対応についての具体的研修の実施によって、こ
どもへの対応、スキルについて里親等と支援者が共有できると、より有効なスーパ
ーバイズ、対応に向けた協働が可能となり、気になる不適切な養育に対しての助言
もより早い段階で可能となり、被措置児童等虐待防止にもつながる。
○ 未委託里親には、講義だけでなく事例検討・ロールプレイ及び里親家庭における
実習などを行うことで、養育に対するモチベーションの維持や理解を深める。
○ いずれの研修においても、養育技術や、真実告知等の里親等養育を行う際に生じ
る課題だけではなく、こどもの権利擁護、里親養育の最低基準及び被措置児童等虐
待の防止等についても扱うこととし、理解や遵守を求めることが不可欠である。
なお、必ず演習を組み入れ、得た知識、気づき及び疑問等について里親等の間で
話し合うこと。また、里親支援センター等については研修後も継続して支援者とし
て協働することが重要である。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(24ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 24ページ養育のスキルアップをはかるためのテーマ別研修の例
(里親登録前)
・ 虐待のトラウマやアタッチメント理論についての研修
・ こどもの発達、発達障害についての理解を促す研修
・ 思春期のこどもの理解についての研修
・ こどもの権利擁護、虐待防止についての研修
・ 里親養育の最低基準についての研修
(里親登録後・委託後)
・ 「試し行動」などのこどもの行動についての研修
・ LGBTのこどもや若者を理解する研修
・ 真実告知やライフストーリーワークについての研修
・ 実親の心情について理解を深めるための研修
・ 親子関係再構築支援と里親の役割についての研修
・ 養育の振り返りをとおして、里親等の強みや課題を知る研修
・ 自立後の関わりについて考える研修
3.里親等委託推進業務
① 基本的な視点
○ こどもと里親等とのマッチングは、業務の中でも、里親等委託の成否を左右する
極めて重要な要素である。こども、実親及び里親等に対して、十分な情報の提供を
行うとともに、里親等とこどもの熟慮のための期間を確保することが必要である。
○ マッチングは、こどもにとって最も望ましい里親等を選定するプロセスである。
マッチングは、こどもの健やかな育ちや養育の継続性を決定する極めて重要な要素
であり、こどもの最善の利益に即して、こどもと里親等に対するアセスメントを踏
まえ、こども自身の発達や特性、こどもと実親の状況、委託期間など、こどものニ
ーズに合わせて、こどもにとって最も望ましい里親等を選定する。
○ 里親等にこどもを委託する場合は、一定期間を設け、こどもと里親等の交流や関
係調整を十分に行った上で委託の適否を含め判断を行うことが必要である。
また、そのこどもがこれまで育んできた人間関係や育った環境との連続性を大切
にし、可能な限り、環境の変化を少なくするなどその連続性をできるだけ保てる里
親等に委託するよう努める。
○ こどもの発達や特性、健康状態、実親等との関係などアセスメントを行い、実親
等との交流の有無や方法、委託の期間や実親等への対応方法などについて検討する。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(25ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 25ページ○ 里親等の年齢、実子の養育経験、これまでの受託経験、発達の遅れや障害等に対
応できる里親等であるか、愛情豊かで応答的な対応ができるか、実親への理解や対
応が可能な里親等であるか、社会的養護への理解があるか、支援機関とのコミュニ
ケーションが円滑に取れるかなど、里親等の経験や力量について考慮した上でマッ
チングを行う。
○ 里親支援センター等は、リクルート、アセスメント及び研修において把握した里
親等に関する情報を、児童相談所は、こどもの行動特性やこども及び実親等のニー
ズに関する情報を、こどもが児童養護施設等に入所している又は一時保護委託がな
されている場合には、当該施設におけるアセスメント情報を、それぞれ持ち寄り、
役割分担を含めて十分に話し合い、細部にわたる情報共有に努めながら、適切なマ
ッチングを図るべきである。
○ 委託前交流支援の段階では、里親等に対し、個人情報の保護に十分留意しつつ、
こどもに関する情報や養育上の留意点を伝えたうえで、面会等の交流を実施し、こ
どもと里親等の関係づくりを段階的に行っていく。
また、こどもを迎える準備を支援するとともに、こどもに対しても、生活環境の
変化を受け入れ安心して生活できるよう、こどもの気持ちを大切にしながら、必要
に応じた支援を行う。こどもと里親等との交流や短期間の宿泊体験等を実施するよ
う努めるとともに、施設からの移行で外泊を行う際は、外泊期間中に家庭訪問を実
施するなどして、状況の把握に努める。
○ こうした過程を経て、児童相談所は、里親支援センター等によるアセスメントを
十分踏まえた上で、里親等委託を決定する。
なお、里親等に一時保護委託を行う場合は、事前の情報が少なく、交流期間もな
いことから、委託後のフォローは特にきめ細やかに行う必要がある。
② 自立支援計画
○ 里親支援センター等は、里親等へ委託されたこどもの養育の内容や自立に向けた
支援内容等について記載した自立支援計画を児童相談所が策定・定期的な見直しを
する際に連携を図り、自立支援計画に基づき行われる里親等の養育に対する支援を
行う。
ただし、都道府県(児童相談所)と協議の上、里親支援センター等が主体として
自立支援計画を策定する場合には、本ガイドラインに示す事項に留意するとともに、
「里親支援センターの設置運営について」等で示した内容を十分に踏まえること。
○ 自立支援計画は、こどもや実親、里親等の意向を十分に尊重し、児童相談所及び
関係機関の意見や協議などを踏まえ策定するものである。
なお、自立支援計画は、こどもの養育の内容、こどもや里親等の生活全般につい
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(26ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 26ページての解決すべき課題、こどもや里親等に対する支援の目標並びに達成時期、こども
及び里親等に対する支援の内容等について記載すること。
○ 自立支援計画を策定した後は、計画が適切に実行されているか十分把握し、目的
の達成状況などから、支援効果について客観的な評価を行うなど、定期的(3~4
か月に1回程度)に計画の見直しを行う。
③ 里親委託等推進委員会
○ 里親支援センター等は関係機関と連携し、里親等への委託を円滑に進めるため、
都道府県の単位又は児童相談所の単位において、里親委託等推進委員会を開催・参
画する。里親委託等推進委員会は、各都道府県又は各児童相談所管内における里親
等委託に関する目標を設定する。
4.里親等養育支援業務
① 基本的な視点
○ 里親等委託後も、里親支援センター等は、引き続き里親等との信頼関係の構築に
努める。特に委託直後におけるきめ細やかな支援を行うことで里親等養育に対する
見通しや安心感をもたらすことが重要である。
また、里親等養育が家庭という私的な生活の場で担われるということを十分に理
解し、敬意を表しながら、支援に当たるべきである。その上で、里親等への支援に
際しては、児童相談所との情報共有と連携は必須であり、里親支援センター等は、
必要に応じて児童相談所の担当者とともに家庭訪問を行うなどの対応を行う。
○ また、委託決定の権限をもつ児童相談所には相談しづらいといった里親等の声が
あることも踏まえ、日常の細かな相談については、里親支援センター等が相談機能
を担うことができるよう、里親等が相談しやすい環境を作ることが必要である。
このことは、養育チームにおいて、チームで養育しているという意識を強め、里
親等の安心感を高めることにもつながる。
一方で、実親による引き取りに関する判断はもとより、こどもの発達面及び情緒
面の評価等については、児童相談所の関与が必要である。こうした場面に備え、児
童相談所への報告やケース協議は密に行うとともに、関係機関との調整が適切に行
われるよう留意する。
○ こどもへの支援としては、児童相談所の児童福祉司や児童心理司が実施する面接
で行うものや、里親支援センター等の職員が実施する面接がある。そのため、こど
もに対しては、それぞれの目的を明らかにし、どの人が自分の何を支援してくれる
のか、どの問題を相談するときは誰が適切なのかがわかるように説明すべきである。
なお、里親等委託のこども同士の交流等による支援も考えられる。また、実親等
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(27ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 27ページとの交流については、委託前にこどもに対し丁寧に説明するとともに、可能な限り
こどもの意見を尊重すべきである。
○ こどもの状況を把握し、こどもの視点で評価したニーズをどう補う事ができるか
考え、サポートできるような専門性が支援者には必要である。特に、乳幼児の育ち
にはアタッチメントの形成、豊かな遊びと体験が不可欠であり、安心と挑戦を両方
実現できるこどもの養育環境の重要性について、児童相談所や里親支援センター等
は十分に理解しておく必要がある。
○ こどもが思春期になると、里親等に距離を置いたり、反抗したりする場面も増え
てくるが、そのような場面において、里親支援センター等の職員は、こどもの気持
ちや考えの聞き役となるとともに、こどもと里親等の関係改善のきっかけを作り、
調整役となる必要がある。
○ なお、支援に当たっては、こどもの成長を養育チーム全体で確認するとともに、
こどもを含めてその成長を評価すべきである。
② 定期的な家庭訪問や電話による支援
○ 里親登録時、研修時及び委託時を通じて、定期的な家庭訪問や電話等で養育状況
の把握を行うことは、児童相談所及び里親支援センター等の責務である。また、家
庭訪問や電話等を受け入れることは、養育者の権利であると同時に義務であり、こ
のことを里親等に伝え、同意を得る。その際、定期的な家庭訪問の目的、訪問時の
面接内容及び頻度などを明確にしておく。
(参考)「里親委託ガイドライン」においては、訪問頻度について、「委託直後の2か月間は2週に
1回程度、委託の2年後までは毎月ないし2か月に1回程度、その後は概ね年2回程度訪問す
る。そのほか、里親による養育が不安定になった場合などには、これに加えて必要に応じて訪
問する。」とされている。
○ 家庭訪問や電話等による支援においては、養育状況を把握し、里親等が行ってい
る努力に敬意を払いつつ、その内容を傾聴するとともに、必要な情報の提供を行う。
また、こどもの意向を尊重しつつ生活状況を把握し、こどもと里親等の状況を確
認する。
なお、委託直後の密な支援が必要な時期には、訪問の頻度を高く設定し、養育期
間やこどもの年齢等に応じて計画的・定期的に訪問することとし、養育状況に応じ、
訪問頻度の増加や、電話等の活用による密な状況把握に努めるなど、柔軟に対応す
ることが求められる。この際、家庭の状況についてもアセスメントを行う。
○ 里親等は、児童相談所の家庭訪問の際、「関係がうまくいっているかどうかを見
に来ている」等、評価されていると捉えがちであり、こどもを養育している中で感
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(28ページ)
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変更後 · 28ページじる不安や、こどもとの関係がうまくいっていないことを隠そうとする心理が働く
ことがある。里親支援センター等が児童相談所とは別の立場で里親等支援を行うこ
とのメリットとして、こうした心理に配慮しつつ、家庭訪問を通じて養育について
相談しやすい体制が構築できること、こどもとの関係が深刻な状態になる前に具体
的な支援が提供できることや、不調に至る前に関係を修復して不適切な養育を予防
できることが挙げられる。こうしたメリットを活かすべく、里親支援センター等と
里親等の信頼関係を築くことに重点を置き、児童相談所との情報共有を徹底すべき
である。
③ 里親等養育の状況に応じた支援のコーディネート
○ 定期的な家庭訪問等による養育状況の把握と、里親等とこどもとの信頼関係をベ
ースにして、里親支援センター等は個々の里親等の抱える課題、予見される課題、
ニーズを把握し、これに対応する支援を提供すべきである。この支援は、里親支援
センター等だけで対応できるものではなく、様々な支援のコーディネートを行うこ
とが求められる。
○ 具体的なコーディネートの例としては、児童相談所や市区町村(こども家庭セン
ター)へのつなぎ、地域の社会資源の紹介、手続等に関する具体的な支援、こども
が通う保育所等や学校等との調整、レスパイト・ケアや家事支援の活用、研修や里
親等の相互交流の場の紹介及び参加調整などが挙げられ交るが、相互流の場を提供
することにより里親支援センター等がコーディネートの中心を担うことが考えられ
る。
○ このような支援を複数の機関で連携して展開するためには、活用可能な社会資源
の状況を日頃から把握し、関係機関とのネットワークを形成し、支援が円滑に受け
られるような関係づくりに努めることが必要である。具体的には、里親等委託直後
に「応援ミーティング」を実施するなどして、各機関の支援のマネジメント、各機
関のメンバーとの顔合わせ、里親等と各機関が互いに知り合い、情報を共有する機
会を設けるとともに、こうした機会を継続的に設けるべきである。
○ 里親等が養育に困難さを感じている場合、里親等が被害感や行き詰まりを感じて
いることもある。誠実に時間をかけて気持ちを聴き取り、大切にされたという実感
を持つことができるように関わるべきである。このため、レスパイト・ケアについ
ては、支援が必要な状況にもかかわらず、責任感から利用を躊躇することのないよ
う、委託前に支援を求めることの大切さを伝えるとともに、利用の声かけを行う。
また、レスパイト・ケアを活用する場合、できる限り、こどもにとっての負担と
ならないよう、例えば、あらかじめこどもとレスパイト・ケアの受入先との交流を
行うことや、日頃から交流のある特定の里親等を活用すること、こどもがかつて入
所していた施設を活用することが考えられる。なお、児童養護施設等が里親支援セ
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(29ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 29ページンター等を担う場合には、レスパイト・ケアのサービスの提供を含めた一体的な支
援ができるというメリットがある。
○ こどものニーズに関する支援としては、教育、医療、障害に関するものが中心に
なる。軽微な傷病については、児童相談所及び実親に必ずしも報告しなければなら
ないものではないが、特別支援教育や一定以上の医療行為については、児童相談所
及び実親等への報告が必要となるほか、実親等の同意が必要となる場合もある。
障害児通所支援に関しては、通常は市区町村が受給者証を発行し契約が行われる
が、里親等に委託されたこどもの場合は、児童相談所の意見を求め、市区町村の措
置を受けることとなっていることに留意が必要である。
○ どれほど丁寧にアセスメントやマッチングを行ったとしても、里親等が想定して
いなかった課題が表出することもある。里親等の柔軟性を引き出し、里親等がこど
ものニーズに敏感に気づくことができるよう、里親等を含めた養育チームのスキル
アップの機会を持つべきである。
④ こどもと実親との関係性に関する支援
○ 法第3条の2において、「児童が家庭において心身ともに健やかに養育されるよ
う、児童の保護者を支援しなければならない」とされており、これは、こどもが里
親等に委託された場合でも当てはまる。また、法第 48 条の3において、「施設長
及び里親等は、入所・委託児童やその保護者に対し、関係機関と連携しつつ、親子
の再統合等のための支援を行わなければならない」旨が規定されており、里親支援
センター等には、こどもの養育者である里親が、実親との協働の大切さを見失うこ
とのないように支援し、実親を協働に招き入れることも期待されている。面会交流
等の場面において、里親等、実親及び養育チームの構成員が互いを尊重し合い、安
定した協働関係を形成することが、こどもの不安の緩和にも資することも考慮し、
積極的な支援を行うべきである。
○ 実親は、里親等委託を決断した後も、その選択について悩んだり、親としての自
分を否定的に捉えたり、こどもを養育できない自分に自信をなくし、劣等感や罪悪
感を抱いていることがある。また、里親等にこどもを取られてしまうのではないか
と恐れることや、こどもとの関係が変化することへの不安感を持つことも多い。こ
うした実親の気持ちを受容し、整理することや、里親等委託の目的や今後の見通し
について、可能な限り実親の参加の下で検討し、共有するべきである。
○ 里親等に対しても、こどものパーマネンシー保障及び権利擁護のために、実親と
の交流が重要であることについて、十分に認識してもらうため、様々な研修の機会
を通して、具体的に伝える。併せて、里親等委託の時点においては、家庭復帰の目
処や計画はもちろん、こどもと実親との面会交流について、頻度、場所、内容及び
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(30ページ)
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変更後 · 30ページ交流方法を明確にするとともに、児童相談所、里親等、実親及びこども本人の間で
共有しておくべきである。
○ こどもが要保護状態に至った背景や、実親とこどもの関係性は様々であり、こど
もと実親の面会交流そのものに制限が必要な場合もある。
また、里親等と実親が直接連絡を取ることや、里親等の個人情報を実親に提供す
ることについては、リスクが高いと判断した場合には、必要に応じて調整を行う。
○ こどもが実親との面会交流の前後に不安定になることは、たとえ親子関係が良好
であっても生じうる。交流前後のこどもの心の動きについて、里親等が受け止め、
適切な対応を行えるよう支援する。
○ 実親の多くが様々な生活問題を抱えていることを踏まえると、こどもの養育や里
親等の生活が不安定にならないよう、里親支援センター等は、里親等の実親への対
応に関し、こども、実親及び里親等それぞれの立場から状況を把握し、必要に応じ
て調整を行う役割を担う。
○ なお、児童養護施設等が里親支援センターを担う場合には、面会交流の支援につ
いて、これまで実践してきた親子関係再構築支援に関するノウハウや知見の蓄積が
あるほか、宿泊も含めた親子交流の場の提供も可能であるなど、面会交流の調整や
立ち会いの役割を担うために必要な資源を有していることから、これを十分に活用
すべきである。
5.里親等委託児童自立支援業務
○ 里親等へ委託されているこども又は里親等への委託を解除されたこどもに対し、
委託解除前からの自立に向けた相談支援、委託解除後の継続的な状況把握や相談支
援など、自立支援業務を行う。
○ 改正法では、社会的養護経験者等の実情を把握し、その自立のために必要な援助
を行うことを都道府県の業務として位置づけた上で、児童自立生活援助事業につい
て、実施場所や一律の年齢制限の弾力化を行うこととしたほか、社会的養護経験者
等が相互の交流を行う場所を開設し、情報の提供、相談及び助言並びにこれらの者
の支援に関連する関係機関との連絡調整その他の必要な支援を行う社会的養護自立
支援拠点事業を創設したところである。
○ こうした背景を踏まえ、里親支援センター等は、委託中からのこどもの将来を見
据えた自立に向けた支援を行うことはもとより、これらの事業を活用し、委託解除
後も委託されていた里親等のほか、社会的養護自立支援拠点事業所等、適切な機関
につなぐことが求められる。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(31ページ)
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変更後 · 31ページ○ このため、委託中からこども、里親等、児童相談所、実親等本人の家族等と将来
の目標を念頭に置いた話合いを重ね、自立支援の方向性を検討し自立支援計画に基
づき支援を行う必要がある。
○ なお、里親等は、児童自立生活援助事業所Ⅲ型として申請に基づき事業の実施が
可能であるが、里親支援センター等がこれらの手続きや申請の支援を行うことが考
えられる。
○ また、改正法により委託の決定や解除、委託の変更や期間の更新をする際には意
見聴取等措置を行うこととなったから、委託の解除に当たっては、里親等や児童相
談所と連携し、こどもの自立に対する意見・意向を確認する。
6.その他
① 里親等での養育が不安定になった場合や虐待など不適切な養育があった場合の対応
○ 委託までに丁寧な準備を行い、フォスタリング機関による継続的な支援の下でこ
どもの養育を実施していても、里親等とこどもの生活においては様々なことが起こ
りうる。また、不適切な養育により、里親等委託を解除する判断が必要となる場合
もある。
○ 里親等の委託前のアセスメントにかかわらず、実際に養育が始まってから里親等
の課題が判明することもある。同様に、こどもの委託前のアセスメントも、一時保
護所や施設といった集団場面でのアセスメントが中心であり、家庭環境で初めて表
出されるものもある。実親も同様で、里親等委託後に、事情が変化することも考え
られ、予定していた委託期間が変更になる等、様々な状況の変化が想定される。
○ 里親等養育の継続又は委託解除若しくは措置変更のいずれの方針を採るかの判断
は難しく、里親支援センター等の専門性や児童相談所との連携の質が問われる。こ
うした状況を里親等と、里親支援センター等及び児童相談所が連携して適切に解決
していくことは、専門性と連携の質を高めることにもつながる。
また、判断には一定の時間がかかることが想定されるが、里親等とこどもの関係
が不安定な状態で生活をともにしていることに留意し、早急に対応すべきである。
○ 里親家庭での養育困難については、ⅰこどもの養育上の要因、ⅱ里親等及び里親
家庭側の要因、ⅲ実親との関係に関する要因が挙げられ、それぞれについて、次の
ような対応が必要である。
(ⅰ こどもの養育上の要因による場合)
・ こどもの言動、里親等に向けられる態度、学校及び保育所等でのトラブルが
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(32ページ)
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変更後 · 32ページ挙げられる。こうした要因に対して、里親等が養育困難を感じ、里親等の心身
の疲弊やバーンアウトが生じる、又は不適切な養育に発展するといったことが
起こりうる。こどもの言動の背景は、元の家庭でのルールや文化に根ざしたも
のから、発達障害、愛着障害、虐待による心身の影響まで様々である。特に、
虐待ケースの場合は、トラウマの影響を受けた対人関係様式やコミュニケーシ
ョンのパターンが里親家庭においても再演されることがしばしばあり、知らず
知らずに里親等が巻き込まれてしまう。
・ また、里親家庭での養育過程において、生い立ちについて十分に知らされて
おらず、思春期になって、これらの事実に触れることによって、こどもが動揺
し、不安定になることもある。
・ まず行うべき予防策としては、養育上の難しさや困難を、里親等が早い段階
で、里親支援センター等の職員に相談できるようにすることであり、そのため
には、委託時に想定されるこどもの特徴や行動パターンについて、あらかじめ
具体的に知らせておくべきである。
・ 生い立ちや実親の状況等をこどもに伝えることについては、こどもの年齢や
発達の状況に応じ、その伝え方や時期について、十分に相談しておくとともに、
現にこうした問題に直面した時には、里親等がひとりで悩みや葛藤を抱え込む
ことのないよう、日頃からの相談しやすい環境づくりに努める。
・ さらには、委託前には想定していなかった行動が表出することもある。里親
等は予想外のこどもの行動に戸惑い、知らせてくれなかった児童相談所に対す
る不信感が高まりかねないが、里親支援センター等の職員は、担当児童福祉司
や担当児童心理司と十分な連携を保ちつつ、里親等を労いながら、十分な説明
と明確な対応策を提案するとともに、今後の見通しを伝える等、里親等と信頼
関係が維持できるように努める。その際、こどもと里親等の双方から聞き取り
を行い、それを踏まえた援助方針を検討すべきである。
・ また、学校や保育所等に対し、里親支援センター等が同行してこどもの理解
や対応について説明することで、様々な場面で生じるトラブルを里親等だけで
解決しなければならないといった事態を回避することができる。
・ 里親等にとって、児童相談所にこどもの養育がうまくいっていないことを相
談することは、里親等としての適性やスキルの評価を下げることになるのでは、
といった心理的な抵抗がある場合もある。里親支援センター等は、児童相談所
とは別の立場で養育にかかわることで、里親等から日頃の悩み、不安について
相談を受けるだけでなく、日頃の生活に関する話を聞くことにより、不調に至
る前に適切な支援を提供しやすくなる。レスパイト・ケアや一時保護の活用を
促すとともに、こどもの成長を的確かつ正当に評価して喜び合う、といった丁
寧な支援を行い、里親等養育の不調を未然に防ぐことが期待される。
・ 施設から里親等委託に移行したこどもについては、施設がレスパイト・ケア
の受入先として対応すること等により、里親等養育の不調の防止のほか、こど
もの成長をより具体的に評価する役割も担うことができる。レスパイト・ケア
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(33ページ)
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変更後 · 33ページについては、こどもとの関係構築を通じて、里親等委託継続の可能性を探るな
ど、積極的に活用されることが期待される。
・ 養育困難な状況の克服は、里親等のスキルアップやこどもの理解を深めるチ
ャンスになりうることから、里親支援センター等は、問題の解決後、里親及び
こどもとともに振り返りを行う。一方、解決が困難で、里親家庭の疲弊や不適
切な養育の状況、里親等に対するネガティブな感情がこどもから表出した際に
は、里親支援センター等と児童相談所双方で十分に情報を共有しながら、対応
方針を検討する。
(ⅱ 里親等及び里親家庭側の要因による場合)
・ 里親等又は同居家族の事故、病気、介護、死亡、転勤、失業、配偶者間の不
和や離婚など様々な事態が生じる可能性がある。絶えず変化する里親等の家庭
状況が、こどもの養育に影響を及ぼすことに留意し、里親支援センター等は、
里親家庭のモニタリングとアセスメントを定期的に行う。
・ 里親支援センター等の職員は、里親家庭に大きな出来事や変化が生じた際に
は、逐次報告を受けるような信頼関係を日常的に保っておくことが必要であり、
地域の社会資源や支援制度等に関する必要な情報提供や支援を心がける。
・ 家族の関係性、夫婦間の人間関係や実子に関連して生じる問題も、こどもの
養育に影響を及ぼす可能性がある。里親等が、精神的な余裕が少なくなり、委
託されているこどもに抱くネガティブな感情やストレスについて、里親支援セ
ンター等の職員に相談することができるような関係性を構築すべきである。
(ⅲ 実親との関係による要因による場合)
・ 実親とこどもの関係、実親と里親等の関係又は実親と児童相談所の関係の変
化により、養育困難となる事態も生じる可能性がある。里親家庭での生活が安
定し、こどもの感情表現や言語表現が活発になるにつれ、こどもと実親の関係
も変化する。その結果、実親とこどもの関係に影響を与え、実親が予定よりも
早い家庭復帰を求めたり、こどもが家庭復帰を求めたりすることがある。実親
の影響を受けることでこどもに変化が生じ、そのことを里親等が養育困難と感
じることもある。里親等と、里親支援センター等の職員及び担当児童福祉司・
担当児童心理司が情報を共有し、こどもと実親の関係の変化を見落とさないよ
うにしなければならない。こうした変化を踏まえ、養育チームとして、常にこ
どもにとって最も望ましい養育方針となっているかをアセスメントし、里親等
養育の継続か家庭復帰か、また、里親等養育を継続する場合にはその養育方針
について、改めて検討する。
○ 虐待を受けて心身に深い傷を負っているこどもや、何らかの事情で家庭における
養育が困難になり、里親等に委託されたこどもに対し、安全なはずの里親家庭にお
いて、虐待が行われるということは絶対にあってはならない。里親支援センター等
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(34ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 34ページは、里親等やこどもの小さな変化を見逃さず、早期に状況を把握し、必要な支援を
行うことにより、委託されたこどもへの虐待の発生予防に努める。その際、里親等
自身のみならず、同居家族からの虐待の可能性があり得ることにも留意して対応す
る。不適切な養育が疑われる場合には、適時適切な対応を行うとともに、児童相談
所と情報を共有し、迅速に今後の対応方針を検討する。
② 里親等委託が不調となった場合の対応
○ 児童相談所は、里親等委託の継続又は委託解除若しくは措置変更の判断に当たり、
里親支援センター等によるアセスメントを踏まえることになるため、里親支援セン
ター等は、その判断に資するよう、十分なアセスメントを行う。
○ 委託解除や措置変更は、こどもにとって、現在の生活環境の喪失体験であり、次
の養育の場への適応が必要となるため、養育チームとして、こどもに対し、事情に
応じた丁寧かつ十分な説明を行うとともに、意見を聴くことに努め、こどもの尊厳
を大切にし、こどもが無力感や罪悪感をもたないように配慮すべきである。
○ 加えて、次の養育の場への移行においては、児童相談所が中心となって、新しい
環境への適応がしやすいよう丁寧に支援する。また、委託解除後のこどもへの対応
については、こどもの心理的ダメージに留意し、こどものケアについて具体的に検
討のうえ、時機を逃さず対応することが必要である。
○ 里親等についても十分にフォローするべきであり、時機をみて、時間をかけて、
不調に至った要因、経緯、背景等を振り返り、整理することにより、不調を当該里
親等の責任に帰することなく、養育チーム全体として受け止められるよう支援する
ことが大切である。課題整理やスキルアップを試みた上で、次の委託の可能性を探
ることが、里親等の自信の回復とモチベーションの維持につながる。
③ 里親等の喪失感への配慮
○ 委託解除は、里親等に一定の喪失感を生み出す。特に、予定外の家庭復帰や委託
解除の場合には留意が必要である。里親等の喪失感についての配慮が適切になされ
なければ、委託解除方針に対して、実親や決定を行った児童相談所との関係が不安
定になることもある。養育期間の長短に関係なく、こどもとの別離に対する様々な
感情が里親支援センター等の職員に対して言語化されること、その感情は当然であ
ることとしてサポートされることが、円滑な委託解除につながり、こども自身も安
心して、次の環境に向かうことができる。
○ 委託解除前後の里親等自身の感情の問題や、委託解除前後に受けられるサポート
については、研修等の場であらかじめ触れておく必要がある。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(35ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 35ページ○ 里親等の喪失感だけでなく、こどもにとっても、里親家庭での経験を振り返るこ
とは、こども時代の記憶や記録、思い出といった歴史に空白を作らないようにする
ために必要であり、児童相談所が中心となって、可能な範囲で里親等とのつながり
を保ち続けるよう努める。
○ ただし、委託解除後の里親等とこどもの関係は、一律に決められるものではない。
実親が里親等に信頼感を十分持っている前提で、委託解除後もこどもと里親等が交
流している場合もあるが、実親が里親等に対して競合的な感情を持つ場合や、養育
者としての自信のなさから、こどもと里親等が交流することを望まない場合もある。
このような場合、こどもが実親と里親等の間で板挟みになることもあるので、こど
もの今後の生活にとって、里親等とどのような関わりを持つのが良いのかをアセス
メントすることが重要である。その結果、里親等には、事情を説明して委託解除後
の交流を控えるよう助言する場合もある。
○ そうした場合でも、プライバシーに十分配慮しながら、その後のこどもの様子を
里親等に伝えることは有用である。例えば、委託解除後であっても、こどもが希望
する場合には、実親の了承の下で、手紙の交換、互いの現況を写真で知らせ合うこ
となどを積極的に検討すべきである。
○ また、里親等養育及びチーム養育の振り返りを丁寧に行い、「里親家庭における
養育期間があったからこそ、こどもが成長することができた」「こどもが家庭生活
を経験出来たことは、こどもの中で生き続ける」といったように、具体的に里親等
養育の成果を伝えることで、里親等の喪失感が軽減されるとともに、里親等のスキ
ルアップや次の委託へのモチベーションの継続にもつながる。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(36ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 36ページⅦ. 業務の評価
○ 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 88 条
の9により、里親支援センターは、自ら業務の質の評価を行うとともに、定期的に外
部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図らなければな
らないとされていることから、自己評価を行うとともに、別途定める第三者評価基準
等に基づき、業務の評価を行う。
○ 第三者評価の目的は、こどもの最善の利益の実現のために、里親等のもとで育つこ
どもの権利擁護を図り、こどもの健やかな育ちを保障する養育と支援の質を向上させ
ることである。
○ 第三者評価の前に、まずは受審する里親支援センター自身で自己評価を実施し、職
員全体で意見交換をしながら職員による認識の違いを組織全体で把握し、その理由等
を確認していく方法が考えられ、個々の職員が評価に参画する姿勢が求められる。
○ その他、業務の評価に当たっては、児童相談所、里親支援センター等、里親等の各
関係当事者に加え、より多角的な評価を行う観点から、例えば里親委託等推進委員会
を活用するなど、第三者の立場で評価を行うことができる学識経験者を含めた組織体
を構成して行うことが考えられる。いずれの評価においても、こどもを中心として養
育や支援の質を捉えることが重要である。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(37ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 37ページⅧ.「里親養育包括支援(フォスタリング)事業」の活用
○ 里親養育包括支援(フォスタリング)事業は、法第 11 条第 2 項トに掲げる都道府
県(児童相談所)の業務を踏まえ、構成されている。フォスタリング業務の実施に当
たっては、里親支援センター等に委託する場合を含め、都道府県において、これらの
事業を積極的に活用されるよう検討されたい。
○ また、本事業の実施に際しては、里親支援センター等及び児童相談所の里親担当児
童福祉司や乳児院・児童養護施設に配置されている里親支援専門相談員と連携するこ
とにより、より効果的な支援が期待できる。
○ なお、この里親養育包括支援(フォスタリング)事業を活用し、養子縁組に関する
相談・支援も実施することも可能であり、里親支援センターにおいて養子縁組支援を
行う場合は、本事業の養子縁組包括支援事業を活用する。
○ この他、里親支援センターによる支援に加え、支援機能を補強・補完するためのブ
ランチとして、地域の民間フォスタリング機関等を機能させることも有効であるため、
本事業を活用することで里親等委託の更なる推進を図ることも考えられる。
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(38ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 38ページ里親支援センターの設置方法について(その1)
【 ケ ー ス ① 】 複 数 の 児 相 管 轄 区 域 に 対 し て 里 親 支 援 セ ン タ ー を 1 か 所 設 置
都道府県等に里親支援センターを1か所設置
し、複数の児相管轄区域を支援する場合の職
員配置については、センター長、里親等支援
員、里親トレーナー、里親リクルーターを配
置(登録里親世帯数60世帯迄)した上で、必
要に応じて20世帯ごとに里親等支援員を配置
することが可能であるため、最大12名を配置
可能
【 ケ ー ス ② 】 1 自 治 体 に 複 数 の 里 親 支 援 セ ン タ ー を 設 置
里親支援センター(登録里親世帯数300世帯)
A都道府県等
a児相管轄区域
登録里親世帯数(150世帯)
b児相管轄区域
登録里親世帯数(150世帯)
1自治体に複数の里親支援センターを設置す
る場合の職員配置については、センター長、
里親等支援員、里親トレーナー、里親リク
ルーターをそれぞれ配置(登録里親世帯数60
世帯迄)した上で、必要に応じて20世帯ごと
に里親等支援員を配置することが可能である
ため、最大5名ずつ配置可能
【 ケ ー ス ③ 】 1 自 治 体 が 設 置 し た 里 親 支 援 セ ン タ ー を 他 の 自 治 体 が 広 域 利 用
A都道府県等
登録里親世帯数(150世帯)
A都道府県等
B児相設置市区等
登録里親世帯数(150世帯)
B児相設置市区等
1自治体が設置した里親支援センターを他の
自治体が広域利用する場合の職員配置につい
ては、センター長、里親等支援員、里親ト
レーナー、里親リクルーターを配置(登録里
親世帯数60世帯迄)した上で、必要に応じて
20世帯ごとに里親等支援員を配置することが
可能であるため、最大12名を配置可能
※措置費は里親支援センターを設置した
自治体に広域利用する自治体の登録里親
世帯数を含め支弁
※広域利用するに当たっては、設置自治体
と協定を結ぶ等によって実施
A都道府県等
a児相管轄区域
登録里親世帯数(150世帯)
b児相管轄区域
登録里親世帯数(150世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
里親支援センター(登録里親世帯数150世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
里親支援センター(登録里親世帯数150世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
里親支援センター(登録里親世帯数300世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
広域利用
参考資料
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(39ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 39ページ児童養護施設等の運営上支障が生じない場合は
里親支援センターの設備として共有が可能
里親支援センター
・事務室
・相談室
・その他事業を実施するために必要な設備
〇 里親支援センターには事務室、相談室等の里親及び里親に養育される児童並びに里親になろうとする者が訪問できる設備その他事業
を実施するために必要な設備を設けなければならない。
(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号)第88条の5)
〇 上記の基準を満たすためには、独立した建物での設置のほか、
・ 児童養護施設等に附置することも可能【ケース①】
(※)児童福祉施設は、他の社会福祉施設を併せて設置するときは、必要に応じ当該児童福祉施設の設備及び職員の一部を併せて
設置する社会福祉施設の設備及び職員に兼ねることができる。(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第8条)
・ 児童相談所等の建物の一部において、里親支援センターの設備基準を満たしていれば設置することも可能【ケース②】
里親支援センターの設置方法について(その2)
【イメージ図】
里親支援センター
・事務室
・相談室
・その他事業を実施するために必要な設備
児童相談所等自治体所有の財産の一部を
活用した設置も可能
【 ケ ー ス ① 】 児 童 養 護 施 設 等 に 附 置 す る 場 合 【 ケ ー ス ② 】 児 童 相 談 所 等 の 建 物 の 一 部 を 活 用 す る 場 合
児童相談所等
児童養護施設等
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(40ページ)
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変更後 · 40ページ里親支援事業(ⅰ~ⅴ)の各業務の中の
1メニューを委託
例:ⅱ里親等研修・トレーニング等業務
のうち、専門里親研修のみ委託
里親支援事業(ⅰからⅴ)のいずれかを委託
例:ⅱ里親等研修・トレーニング等業務
すべての里親支援事業をセンターで実施
ⅰ里親制度等普及促進・リクルート業務
ⅱ里親等研修・トレーニング等業務
ⅲ里親等委託推進等業務
ⅳ里親等養育支援業務
ⅴ里親等委託児童自立支援業務
里親支援センター
① 里親支援センターは、里親支援事業(ⅰ里親制度等普及促進・リクルート業務、ⅱ里親等研修・トレーニング等業務、ⅲ里親等委託
推進等業務、ⅳ里親等養育支援業務、ⅴ里親等委託児童自立支援業務)を行うほか、里親及び里親に養育される児童並びに里親になろ
うとする者について相談その他の援助を行うことを目的とする児童福祉施設である。
(児童福祉法第11条第1項第2号、第44条の3第1項)
② 里親支援センターはすべての里親支援事業を行う必要があることから、ⅰからⅴまでの業務のうち、例えば、ⅱの業務のすべてを
他の民間フォスタリング機関等に委託して実施することは不可能である。
③ ただし、ⅰからⅴまでの業務を里親支援センターで行う上で、業務の中の1メニューを委託(例えば、ⅱ里親等研修・トレーニン
グ等業務の専門里親研修のみ等)することは可能とする。
都道府県等
委託
【イメージ図】
民間フォスタリング機関等
里親支援センターの実施方法について(その1)
認可
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(41ページ)
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変更後 · 41ページA都道府県等
登録里親世帯数(150世帯)
A都道府県等
里親支援センター(登録里親世帯数150世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
B児相設置市区等
B児相設置市区等
登録里親世帯数(150世帯)
B児相設置市区等
C法人
認可A都道府県等
① 国、都道府県及び市町村以外の者が里親支援センターを設置する場合、他の児童福祉施設と同様、各都道府県知事等の認可を得て、
設置することができる。(児童福祉法第35条第4項)
(※)里親支援センターを経営する事業については、第二種社会福祉事業であるものの、児童福祉法上の設置認可を得ることにより、
事業開始の届出は不要。(社会福祉法第2条第3項第2号、第69条第1項、第74条)
② 同一法人が複数の里親支援センターを設置する場合には、
・ 各センターごとに設置認可を受けること
・ 各センターごとに、センター長、里親等支援員、里親トレーナー、里親リクルーターを配置(登録里親世帯数60世帯迄)すること
(※)必要に応じて20世帯ごとに里親等支援員を配置することが可能
申請
認可
申請
里親支援センターの実施方法について(その2)
【イメージ図】
里親支援センター(登録里親世帯数150世帯)
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
「里親支援センター及びその業務に関するガイドライン」について(PDF/914KB)(42ページ)
変更前新しく確認した内容です。
変更後 · 42ページⅰ里親制度等普及促進・リクルート業務
ⅱ里親等研修・トレーニング等業務
ⅲ里親等委託推進等業務
ⅳ里親等養育支援業務
ⅴ里親等委託児童自立支援業務
ⅰ里親制度等普及促進・リクルート業務
ⅱ里親等研修・トレーニング等業務
ⅲ里親等委託推進等業務
ⅳ里親等養育支援業務
ⅴ里親等委託児童自立支援業務
里親支援センター
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α
〇 里親等委託の更なる推進に当たっては、里親支援センターによる支援に加え、地域の実情等により、里親支援センターによる支援
機能を補強・補完するためのブランチとして地域の民間フォスタリング機関等を機能させることも有効である。
〇 里親支援センターによる支援を中心とし、普及促進・リクルート業務や、研修・トレーニング等業務を民間フォスタリング機関に
委託することで、里親支援センターによる支援機能を補強することができる。【ケース①】
〇 また、支援内容に特化した民間フォスタリング機関を機能させることで、支援内容の強化を図ることもできる。【ケース②】
フォスタリング事業を活用した里親支援センターの機能強化
【イメージ図】里親支援センターを中心とした里親等支援体制の機能強化
【 ケ ー ス ② 】 支 援 内 容 の 機 能 強 化
民間フォスタリング機関
養子縁組里親への支援
養育里親を中心とした支援
連携
【 ケ ー ス ① 】 特 定 の 業 務 を 強 化
里親制度等普及促進・リクルート事業
里親研修・トレーニング等事業 等
民間フォスタリング機関
里親支援センター
・センター長
・里親等支援員
・里親トレーナー
・里親リクルーター
+ α