公表資料の確認:児童自立支援施設に関する解説資料
掲載 更新【解析2】公表資料の確認:児童自立支援施設に関する解説資料 こども家庭庁の公表資料として、児童自立支援施設の歴史、理念、権利擁護、運営、対象児童の特徴などをまとめた記述が確認できます。初回取得のため、法改正や施行済み制度の断定はしません。未施行の記載はありません。 【解析3】公表資料の確認:児童自立支援施設の支援・アセスメント・記録等に関する資料 こども家庭庁の公表資料の初回取得です。児童自立支援施設を中心に、トラウマ理解、発達障害、入所時対応、自立支援計画、アセスメント、記録、アフターケア、生活環境づくりなどの説明がまとめられています。未施行・施行済みの別は入力情報から断定できません。 【解析4】公表資料の確認:児童自立支援施設の養育・生活支援に関する記述 児童自立支援施設に関する公表資料の初回確認です。施設内の雰囲気づくり、信頼関係、生活支援、衣食住、健康・性に関する教育、集団づくり、規則、作業支援、行動上の問題への対応などの記述がまとまっており、未施行の法改正や新たな義務の断定はできません。 【解析1】児童自立支援施設運営ハンドブックの公表資料の確認 児童自立支援施設運営ハンドブックの公表資料です。未施行の制度変更を示す資料ではありません。内容は、児童自立支援施設の理念、対象、歴史、処遇、学校連携、家庭調整、職員研修、事故防止などを整理した解説資料です。
これは初回取得時に確認した公式資料の要約です。制度変更のお知らせではありません。
AI要約
【解析2】児童自立支援施設に関する理念、権利擁護、懲戒、教育権、苦情対応、虐待対応、連携、評価の考え方を確認する資料です。現場では、施設の運営指針や手順書、説明資料、研修内容がこの記述と整合しているかを原文全体で確認してください。部分抜粋のため、新たな義務の追加や削除はこの入力だけでは断定できません。 【解析3】児童自立支援施設の支援実務、入所前後の情報共有、記録管理、自立支援計画、退所後支援の考え方を確認する資料です。各施設は、本文にある説明や第三者評価基準の記載を基に、現行の運用と整合しているかを原文全体で確認してください。初回取得のため、公表資料の内容確認として扱います。 【解析4】児童自立支援施設における支援の考え方や運営上の留意点を確認する資料です。現場では、生活支援、健康管理、性に関する教育、規則運用、行動上の問題への対応の記述を原文全体で確認してください。部分的な抜粋だけでは義務の新設や削除は断定できません。 【解析1】現場では、児童自立支援施設の運営や支援の考え方を確認する資料として扱ってください。義務の新設や削除、期限変更はこの入力だけでは断定できません。原文全体の確認が必要です。
資料の取得種別:初回取得
対象となる施設・事業
- 児童養護施設
- 里親
- 児童相談所
- その他
- 自治体
公式資料で確認すること
- 児童自立支援施設に関する説明・運営資料の記載を確認する。
- 権利擁護、苦情対応、虐待対応、教育権、懲戒の運用が資料の記述と整合しているか確認する。
- 研修や職員共有の内容に、本文で示された考え方が反映されているか確認する。
- 児童自立支援計画、アセスメント、記録、アフターケアの記載を現行運用と照合する
- 入所時説明、情報収集、ケース会議、支援記録の管理方法を確認する
- 退所後支援や関係機関連携の体制を原文全体で確認する
- 原文全体を確認し、施設運営上の留意点と対象場面を把握する。
- 健康・性・行動上の問題への対応について、施設内の手順や共有事項を点検する。
- 規則、集団づくり、作業支援の記述が現行の運用と整合するか確認する。
- 児童自立支援施設の運営指針や解説として内容を確認すること
- 入所児童の支援、家庭調整、学校連携、職員研修、安全対策の記述を参照すること
- この資料だけで制度改正や施行済みの変更と断定しないこと
要約の根拠
第6節 「児童自立支援施設」の時代 1.全国児童自立支援施設協議会編『新訂版 児童自立支援施設(旧教護院)運営ハン ドブック』(1999) 全国児童自立支援施設協議会編『新訂版 児童自立支援施設(旧教護院)運営ハンド ブック』は、1998 年の改正児童福祉法施行により教護院から児童自立支援施設へと名称 変更がなされ、また施設目的が変更となったことに伴って、刊行されました。 井上肇・今村献一郎・竹澤喜心・平井光治を監修者とした『新訂版 児童自立支援施 設(旧教護院)運営ハンドブック』編集委員会によって執筆されたものです。 本書は、『教護院運営ハンドブック』を土台としながら、加筆・修正を加える形で構 成されています。 教護理念の変遷については、『教護院運営ハンドブック』に挙げられていた論者・ 理念に加えて、熊野隆治と「感化運動」、留岡清男の教育農場について加筆されていま す。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(46ページ) · 46ページ
第2章 児童自立支援の理念について 第1節 児童自立支援施設における自立支援についての基本的な考え方 1.児童自立支援施設運営指針における自立支援についての基本的な考え方 児童自立支援施設運営指針(以下「運営指針」という)の「支援のあり方の基本」の 中で、基本的な考え方について次のように定められています。 (1)基本的な考え方 ・子どもへの支援は、子どもを権利の行使の主体者として、その人格を尊重し、相互 交流における納得、合意を基本にした支援を中心に展開しなければならない。 ・一人一人の子どもの健全で自主的な生活を志向しながら、良質な集団生活の安定性 を確保した保護・支援が重要となる。 ・施設内での生活という限定された時間的・空間的な枠組みの中で、子どもの自立を 支援するための一定の「枠のある生活」とも言うべき保護・支援基盤が重要である。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(51ページ) · 51ページ
第3章 子どもの権利擁護 第1節 子どもの権利擁護の基本 1.日本国憲法 施設における子どもの権利擁護を考える前提として、子どもの権利が法律で、どのよ うに定められているかということを理解しておくことが必要です。もともと社会的養護 の分野は、親権者との関係でいろいろな調整が必要な課題も多く、特に児童自立支援施 設の場合は、入所する子どもの多くが非行などの行動上の問題をきっかけとしていて、 社会的な入所要請が強く働いて入所が決められる傾向もあり、さまざまな権利に関する 問題が生じやすい特徴があります。例えば親権者が入所に反対する気持ちがあっても、 その気持ちに反して措置される場合や、子ども自身が入所に納得していない場合があり ます。また、親権者と子どもとの相互の信頼が欠如している場合もあり、権利や人権に 関しての課題は多く存在していると考える必要があります。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(67ページ) · 67ページ
第2節 施設の権利擁護に対する取組と運営 1.児童自立支援施設の支援と権利擁護 児童自立支援施設は、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援 し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的としており、その 営み自体は子どもの権利を擁護するものであることは間違い有りません。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(70ページ) · 70ページ
(6)被措置児童等虐待対応 児童自立支援施設の入所児童に対して、施設長は児童福祉法や児童虐待防止法上の保 護者となりますから、万一施設長が虐待行為を行った場合は、児童虐待防止法に基づく 児童虐待となります。しかし、その他の職員は保護者ではないので、職員の行う虐待行 為は、児童虐待防止法上の児童虐待にはあたらないということになります。 しかし、施設内での職員等による虐待行為についても手立てを講じる必要があるとさ れ平成 20 年に児童福祉法第 33 条の 10 から第 33 条の 17 に、新たに被措置児童虐待の 規定が加えられました。この場合の虐待とは、児童虐待防止法第 2 条の虐待の定義とほ ぼ同様で、次のように規定されています。 ① 被措置児童等の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(74ページ) · 74ページ
6.第三者評価制度に基づく自己評価と第三者評価 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)により、児 童自立支援施設は平成 24 年度より、3 年に一度以上の第三者評価を受審すること及びそ の間の年には自己評価を実施することが義務づけられています。この評価で用いられる 評価項目は、子どもの権利擁護に関係することで構成されています。この項目や評価制 度を積極的に活用することにより、施設全体の権利擁護意識が推進されることが期待さ れます。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(85ページ) · 85ページ
第5章 支援の課程 はじめに この章では、子どもが児童自立支援施設に入所することから退所に向けてどのような 流れで支援が進められていくかを示したいと思います。どの子どもも施設に入所するま でに多くの試練の中で生活を送ってきています。中には生まれ落ちてすぐに社会的養護 の元で養育され続けてきた児童もいます。一人一人愛され大切に育てられるべき存在で あるはずが、親を選べず、環境を選べず、最も大切な時期に命の危険にさらされて育っ てきた場合もあります。子どもの数だけ歴史と背景があります。ただし、その保護者も 同様に好ましくない環境で養育された経験を持つ保護者も少なくありません。子どもだ けでなく保護者も含めて一緒にその子どものために何ができるか、ともに考えともに寄 り添う姿勢が基本となります。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(111ページ) · 111ページ
児童相談所から事前にその子どもに関する情報を提供してもらいますが、できるだけ の情報を得ることが、施設生活のスタートをよりスムーズにできることにつながりま す。また、その子どもに対して児童相談所をはじめとする措置機関が、施設に何を求め ているのか、その子どもに対してどのような方向性を考えているのか事前協議しできる だけの情報共有することで、子どもへの共通のイメージ(支援の方向性の確認)を認識 する作業は重要です。児童自立支援施設には子どもそれぞれの家庭、里親、 児童養護 施設、情緒短期治療施設等の児童福祉施設など多種多様な養育背景と生活スタイルをも った子どもが入所してきます。児童相談所からの事前情報だけでなく、生活を送ってい た施設からの情報も重要な資源となります。 施設生活だけがその子どもの成長の完結ではありません。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(111ページ) · 111ページ
その子どものすこやかな成 長のための必要な支援となるために、施設生活を必要とする子どもに次の人生設計につ ながるスキルの獲得、人と人がつながるために身につけて欲しい社会性、年齢に応じた 学力など個々に立てられた自立支援計画に基づいて支援が進めていくことが望まれま す。 第1節 アドミッションケア 一人の子どもが施設入所に至るまでに多くの課程を経ます。児童相談所から入所を検 討している子どもの情報提供をしてもらいますが、複数対応で提供者からより細かな情 報を得るようにします。また、情報提供の場では、児童相談所に施設での支援の方向性 の確認を行っておくことが必要です。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(111ページ) · 111ページ
第2節 インケア 入所当日までに措置機関との相談により入所日の決定をします。それを受けて施設内 で受け入れ寮、担当者を協議し決定します。決定した事項を関係者(配食担当 措置関 係 寮担当 学校の学籍、教務担当等)に伝えます。受け入れ寮は寮舎で新入生の受け 入れのための準備(世話役や部屋の決定、必要物品の準備等)をできる限り行い当日を 迎えます。 入所当日は、できるだけ温かく緊張感を解きほぐす雰囲気で対応します。 入所時の説明等(第三者評価基準評価細目及び着眼点より抜粋) ○入所時に、施設で定めた様式に基づき支援の内容や施設での約束ごとについて子ど もや保護者等にわかりやすく説明している。 □入所時に、支援内容が具体的に記載された資料を用意して、子どもや保護者等に 説明している。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(113ページ) · 113ページ
□子どもや保護者等との関係性をふまえて、分離に伴う不安などを理解し受け止め、 子どもの意向を尊重しながら、これからの施設生活などについて説明している。 □入所時には、支援の内容等について、子どもや保護者等の同意を得た上でその内 容を書面で残している。 □施設の規則、生活上の留意点、あるいは行動に一定の制限があることなどについ ても説明し、理解してもらうようにしている。 □子どもの不安を解消し安心感を与えるように、担当者が温かみのある雰囲気の中 で施設生活や入所中の面会や外泊等を理解できるよう説明している。 □家庭裁判所の審判決定により入所する子どもについては、抗告の手続きについて 説明し、抗告の意思表示があれば適正に取り扱うなど、配慮ある対応をしている。 □緊急一時的な入所に際しての準備体制がある。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(113ページ) · 113ページ
(参加者例) *施設・・・・・施設長 ほかの管理職 寮担当者 *小中学校・・・学校長(教頭)クラス担任 生徒指導関係 *児童 保護者 前籍校 児童相談所 前施設職員等 (児童相談所と必要書類の確認) ・措置決定通知書 ・児童記録票 ・心理診断票 ・援助指針 ・行動観察 票 ・健康診断票 ・承諾書等 ・受診券や保険証 ・母子手帳や予防接種手帳、お薬手帳等 ・教科書受給証明書 ・健康調査票 ・学籍関係 子どもや保護者に向けた説明(入所にあたって用意された説明文やしおり、パン フレット等を使用しながらわかりやすく説明をする) ・遵守すべきルール説明(無断外出や暴力行為など禁止事項の説明) ・入所から退所の流れを説明 ・児童は主体者であるという認識の確認 ・生活についての説明 集団生活について 持ち物について ・面会や帰省や外出の規定などの説明 ・通信についての説明 ・学習についての説明 施設にお
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(114ページ) · 114ページ
ける学習の内容、取り組みの特徴 前籍校との関係について ・進路指導について ・運動、作業についての説明 ・権利擁護についての説明 アンケート、意見箱、苦情解決システムなどをはじめとして意見表 明の場の保障についての説明 ・自立支援計画の策定についての説明 ・保健衛生、医療についての説明 ・精神的ケア(医療機関との連携) 心理療法 ・施設内設備の説明 *特に留意が必要なことを確認 健康上のこと
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(114ページ) · 114ページ
・病歴 ・入院歴 ・服薬 ・通院履歴 ・アレルギーや持病など日常生 活で配慮が必要な事柄 ・転院が必要な場合の情報交換 面会などについて、及び連絡について確認 写真の取り扱いについて 家族関係で留意が必要な場合・・・連絡や面会で制限が必要な場合の確認 貴重品、持ち物の確認・・・受領証等で明確にし、不要な物品は持ち帰って もらう 入所の日は、子どもにとっては後々まで印象深く残る記念すべき日となります。施設 全体また寮舎においても「あなたが来ることを心から待っていました」というメッセー ジを感じさせる受け入れ方で迎えることは重要です。 2.導入期(入所から1ヶ月) この期間は寮生活や学校生活に慣れる期間であり、寮内でも世話役の子どもが付いて 生活の仕方など教わる期間です。寮内の人間関係や力関係を見ながら自分の居場所作り を子どもたちは行います。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(115ページ) · 115ページ
第4節 アフターケア 入所時大きな生活環境の変化に戸惑いながらも次第に慣れていくように、施設生活か ら社会の生活に戻ることは、再び環境の変化に子どもの心が大きく揺れ動くこととなり ます。子どもだけでなく、家族も同様です。退所が支援の完了ではなく、その後継続さ れる子どもとその家族の暮らしが少しでも当人にとって幸せなものとなるように、子ど もや家族を支援することが、その後の良好な生活につながります。個人的に関わるので はなく、組織としての位置づけで取り組みます。ただし、異動が少なく長期間従事して いる職員がいる職場や夫婦制で長く関わっている施設では、組織を越えて個人的な付き 合いが継続されていることもあります。 1.アフターケアの意義 復学、進学、施設変更など子ども個々の支援目標に応じ、施設生活から生活場所が変 更になります。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(124ページ) · 124ページ
□退所に当たってはケース会議を開催し、措置期間や関係行政機関と協議のうえ 、 適切な退所時期、退所後の生活等について検討し、切れ目のない支援に努めてい る。 □退所した後も、組織として子ども等が相談できるように担当者や窓口を設置して いる。 □職員から電話やメール、手紙などを送るなど、退所後の支援を積極的に行ってい る。 □措置変更に当たり、相手の施設、里親等と丁寧な連携を行う そのため日頃より、 各施設や里親の役割を十分に理解し、連絡協議会や合同研修会の開催など連携に 努めている。 □退所後の支援の記録を作成している。 □退所した子どもの帰園や電話があった際は温かく応じている。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(124ページ) · 124ページ
第6章 ケアマネジメント(アセスメント・自立支援計画) 児童養護施設等の児童福祉施設には、児童福祉施設の設備及び運営に関する最低基準 で自立支援計画の策定が義務づけられています。 児童自立支援施設運営指針(総論)においては、「アセスメントにより個々の子ども のニーズを把握し、その子どもにあった自立支援計画を策定し、オーダーメイドの養 育・教育をしていく。」と定められています。また各論においても、アセスメントの実 施と自立支援計画の策定に関して次のように定められています。 ①子どもの心身の状況や、生活状況等を正確に把握するため、手順を定めてアセス メントを行い、アセスメントに基づき、子どもの個々の課題を具体的に明示する。 ・子どもが抱えている非行等の行動上の問題や課題を受け止め、児童相談所等と の連携のもと、自立支援計画策定のための総合的なアセスメントを組織的に行 う。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(127ページ) · 127ページ
・子どもの心身の状況や、生活状況を、保護者の状況など家庭環境等の必要な情 報を把握し、統一した様式に則って記録する。 ・把握した情報を総合的に分析・検討し、課題を適切に把握する。 ・アセスメントは、子どもの担当職員をはじめ、心理療法担当職員、家庭支援専 門相談員などが参加するケース会議で合議して行う。 ②アセスメントに基づいて子ども一人一人の自立支援計画を策定するための体制を確 立し、実際に機能させる。 ・自立支援計画策定の責任者(基幹的職員等)を設置する。 ・児童相談所と支援方針について打ち合わせ、自立支援計画に反映させる。また、 策定した自立支援計画を児童相談所に提出し、共有する。 ・自立支援計画は、ケース会議で合議して策定する。 ・自立支援計画には、支援上の課題と、課題解決のための支援目標と、目標達成 のための具体的な支援内容・方法を定める。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(127ページ) · 127ページ
③自立支援計画について、定期的に実施状況の振り返りや評価と計画の見直しを行 う手順を施設として定め、実施する。 ・自立支援計画の見直しは、子どもとともに生活を振り返り、子どもの意向を確 認し、併せて保護者の意向を踏まえて、それらを反映させつつ、子どもの最善 の利益を考慮して行う。 ・計画の見直し時には、支援方法を振り返り、自己評価し、支援の成果について 分析、検証を行い、専門性や技術の向上に努め、施設全体の支援の向上に反映 させる仕組みを構築する。 ・アセスメントと計画の評価・見直しは少なくとも半年ごとに定期的に行い、か つ緊急の見直しなど必要に応じて行う。 子どもの適切な自立支援を実施するためには、運営指針を踏まえて、個々の子どもの 心身の発達状況やニーズ及びその置かれている養育環境を的確にアセスメント(実態把 握・評価)し、それに基づいて自立支援計画を策定することが必要です。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(128ページ) · 128ページ
8.記録 (1)ケース記録の重要性 ケース記録は、ケースの的確なアセスメントや支援計画を策定するための重要な情報 であり、支援を評価・見直しを図るための貴重な情報です。また、記録は、一貫性や継 続性のある支援を提供したり、支援の質や方法などを検証するための重要な情報でもあ ります。さらには、施設運営や支援のあり方について検討するための基礎資料やスーパ ービジョンやケアカンファレンス、あるいは調査・研究のための貴重な資料でもありま す。 児童自立施設運営指針の中で、子どもの支援に関する適切な記録については次の ように定められています。 ①子ども一人一人の支援の実施状況を適切に記録する。 ・入所からアフターケアまでの支援の実施状況を、家族及び関係機関とのやりと り等を含めて適切に記録し、確認する。 ・記録内容について職員間でばらつきが生じないよう工夫する。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(142ページ) · 142ページ
・行動上の制限等を行った時など個別支援に関する記録を整備する。 ②子どもや保護者等に関する記録の管理について、規程を定めるなど管理体制を確立 し、適切に管理を行う。 ・記録の管理について個人情報保護と情報開示の観点から、研修を実施する。 ・守秘義務の遵守を職員に周知する。 ③子どもや保護者等の状況等に関する情報を職員が共有するための具体的な取組を行 う。 ・施設における情報の流れを明確にし、情報の分別や必要な情報が的確に届く仕 組みを整備する。 ・施設の特性に応じて、ネットワークシステム等を利用して、情報を共有する仕 組みを作る。 子どもの生活状況などを的確に記録することは、適切な支援を展開していく上で重要 なことです。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(142ページ) · 142ページ
第7章 生活の中の保護・生活環境づくり 子どもの自立を支援する上で、まずもって施設が実施しなければならないことは、子 どもに対する保護であり、ケアです。施設は、子どもが安定して生活できる環境を整備 し提供することが不可欠です。これによって、はじめて子どもは安心感・安全感などを 獲得でき、教育や治療を受けるレディネスを形成するのです。 子どもに対して安定した生活を保障し、安心感・安全感・信頼感を形成しつつ実施し ているのが、生活の中の教育であり、治療です。「問題解決学習」という学習を治療的 な内容を含んで展開すれば、それは「問題解決療法」という心理療法にもなります。す なわち生活の中の教育は治療になっている場合が多いのです。 施設生活における自立支援の基本的な構造(生活の中の保護・ケア、教育、治療の関 係)を図にすると次のようになります。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(145ページ) · 145ページ
子どもの保護・ケアとしての安定した生活環境の提供とは、「枠組みのある生活」、基 本的欲求の充足(衣食住の保障など)、全体の雰囲気づくり、基本的な信頼関係の確立 などを意味しています。 1.「枠組みのある生活」 施設は、何故、子どもに枠組みのある生活を送らせているのでしょうか。それは、子 どもが健全に成長するために必要な生活だからです。施設の中で生活しなければ、子ど もが抱えている問題性は悪化してしまい、健全で健康な自己を形成できなくなってしま うからです。 すなわち、「枠組みのある生活」とは、子どもが安定した生活を送り健全な自己を確 立するために必要な枠組みのある生活を意味しています。枠組みのある生活には、「内 的な枠組み」によって営まれている生活と「外的な枠組み」によって営まれている生活 とがあります。(図2参照)。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(146ページ) · 146ページ
したがって、施設の「全体の雰囲気」は、自然・物的・人的環境の相互関係が子ども の健全育成を図るにふさわしい、生活センスのある、あたたかさと被包感のある、信頼 と感謝と権威のあるものでなければなりません。 「全体の雰囲気」づくりに重要な役割を担っているのが人的環境であるといえるでし ょう。施設で生活している職員、子どもなど、個々の生活行為の背景をなす情感的・人 間的な態度の全体間の相互関係から生まれるもの、つまり施設で暮らす生活者一人一人 の相互関係から醸し出されるものの役割は大きいのです。 だからといって自然・物的環境の役割が小さいと言っているのではありません。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(148ページ) · 148ページ
ではどのような雰囲気に変化させたらよいの でしょうか。基本的には、自然と適合し、物的環境を活かし、人間一人一人の個性を尊 重し、生かすことを、あくまでも追求し続けようとする雰囲気をつくることです。かか る事態や状況において、個人の主体性や独自性を生かそうという雰囲気、常によりよい ものに変革しようとするといった雰囲気をつくることです。 つまり、それは永続的に変化している自然・物的・人的環境の相互作用において、よ りよい動的調和的な共生を成立させ続けようとする雰囲気を意味しているのです。 施設が自立支援するものとして施設全体の雰囲気を重要視してきたのは、その雰囲気 がその施設の総和的な情勢を醸し出しており、自立支援活動を促進したり、阻止したり する重要な機能を持っていると考えているからです。また、その雰囲気そのものが子ど もの自立支援活動の成果を評価するための一つの指標にもなるからです。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(150ページ) · 150ページ
立支援活動とともにつくられていくものだからです。だからこそ、施設は自立支援活動 を展開する上で雰囲気づくりを大切にしてきたのです。 4.信頼関係の確立 「関係が教育する」と言われているように、信頼の関係がないかぎり効果的な支援を 実施することができないのは確かでしょう。 では、どうしたら子どもからの信頼をかちとることができるのでしょうか。そのため には、あたりまえのことですが、一人一人の子どもに対して専門家としての責任を果た すことです。すなわち、その子どもの問題性を改善し、自立する力を育成することです。 このことについてあくまでも責任を果たそうとするところに、信頼をかちとる鍵がある と思います。 手に負えない子どももいます。いくら支援しても響かない子どももいます。集団をか き回す子どももいます。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(151ページ) · 151ページ
第8章 生活の中の養育・教育 施設が実施する養育・教育は、一般の子どもが生活の中で受ける養育・教育と同様以 上の内容を、入所児童に対して、その性格、特徴、発達などについて特別な配慮をしつ つ提供することが求められています。少なくとも子どもが健全に育つために一般の子ど もであれば誰もが家庭や学校で経験する通常の内容や行事などについては、特別な考慮 や注意を払いながら、提供していくことが必要です。 すなわち、入所児童のアセスメント・自立支援計画などに基づきながら、「あたりま えのことをよりあたりまえに」提供することが大切なのです。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(153ページ) · 153ページ
1.衣・食・住 衣生活(運営指針より) ①衣服は清潔で、体に合い、季節にあったものを提供し、衣習慣を習得できるよう 支援する。 ・常に衣服は清潔で、体に合い、季節にあったものが着用できるようにする。 ・年齢に応じて、TPOに合わせた服装ができるよう配慮する。 施設での生活では、季節や生活場面・活動内容に応じた服装・着替えの支援が中心と なるでしょう。季節や気候の変化にともなった衣替えはもちろん、一日の活動の内容や 時間帯によって、普段着、制服、体操服、作業服、パジャマ等が考えられます。また、 クラブ活動で着用するユニフォームや水泳用水着、帽子やベルト、靴、サンダル、カバ ンに至るまで、生活に必要と思われる「衣」に関するものは数多くあります。 子どもは、ユニフォームなど身につけた経験のない服を初めて着用して活動する時な どは、それだけで気分が高揚し頑張れる気持ちになるものです。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(154ページ) · 154ページ
これらの内容について、栄養士と連携をとり、入所時の聞き取り(アレルギーの有無、 偏食など)や支援職員との連絡会議、あるいは子どもへの食育教室の実施などを通して、 より充実した取り組みを深めていくことが重要です。更には、子ども各々に対する「食 育計画」も立てると良いでしょう。 アレルギーや食中毒等に関しても最善の注意が必要です。生命に関わることもあると いう視点を全職員が持ち、看護師や養護教諭などと保健衛生面においても協力し、対応 していくことが重要です。また、予防や緊急時に備えてこれらに対応できるマニュアル も作成しておくことが必要です。 住生活(運営指針より) ①居室等施設全体を、子どもの居場所となるように、安全性、快適さ、あたたかさなど に配慮したものにする。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(156ページ) · 156ページ
空間の利用の方法やルール(勝手に他児の部屋には入らない、みんなで使う物は大切に 扱うなど)を習得することは、社会性を身につけることにつながります。 また、措置されてくる子どもたちの新たな課題や社会の流れから、居住空間に対する 考え方も変化をしています。近年、性に関する課題を持った子どもが多く入所するよう になり、「風呂やトイレなどを集団利用から個人利用へと変えたい」や、「布団を並べて 就寝するよりもベットにしたい」などの考え方も広まっています。また、自己コントロ ールがうまくできない子どもが暴れるなどの時に対応できる「タイムアウト部屋」の設 置、他にも、個別面接ができるスペースや、疾病時(感染症等)に一時的に隔離状態で 過ごせるスペースの準備も必要であると考えられます。 一度寮舎が建築されると、同じ建物を数十年の間、利用することが常です。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(157ページ) · 157ページ
2.生活のリズム・日課 人間が健康な生活を送るためにはリズミカルな営みが必要です。起床・食事・排便・ 学習・睡眠などの生活時間は、規則正しいリズミカルな生活を通して習慣づけられ、一 日の生活サイクルとして定着します。この生活リズムが乱されると、体調が崩れたり、 集中力が低下したり、情緒的にも安定を失うことが少なくないといわれています。 施設に入る前の子どもの生活を考えると、昼夜逆転の生活や食事を抜くなど、不規則 な場合が多く見受けられます。このような生活では学習やスポーツなどにも集中でき ず、必要以上にイライラすることにもなりやすいのです。子どもが心身の健康を回復し、 いろいろな活動で集中力を発揮し自信を持てるようになるためにも、規則正しいリズミ カルな生活が大切です。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(158ページ) · 158ページ
3.健康と性に関する教育について 健康と安全(運営指針より) ①発達段階に応じ、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう 支援する。 ・常に良好な健康状態を保持できるよう、睡眠、食事摂取、排泄等の状況を職員 がきちんと把握する。 ・発達段階に応じて、排泄後の始末や手洗い、うがい、洗面、洗髪、歯磨きなど の身だしなみ等について、自ら行えるよう支援する。 ・寝具や衣類などを清潔に保つなど、自ら健康管理ができるよう支援する。 ②医療機関と連携して一人一人の子どもに対する心身の健康を管理するとともに、異常 がある場合は適切に対応する。 ・健康上特別な配慮を要する子どもについて、医療機関と連携するなど、子ども の心身の状態に応じて、健康状態並びに心身の状態について、定期的、継続的 に、また、必要に応じて随時、把握する。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(160ページ) · 160ページ
性に関する教育(運営指針より) ①子どもの年齢、発達段階に応じて、異性を尊重し思いやりの心を育てるよう、性につ いての正しい知識を得る機会を設ける。 ・性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に答える。 ・日頃から職員間で児童自立支援施設に相応しい性教育のあり方等を検討し、職 員の学習会を行う。 ・必要に応じて外部講師を招いて、学習会などを職員や子どもに対して実施する。 近年、児童自立支援施設には性に関して様々な課題を抱えた子どもの入所が増加する 傾向にあります。内容は様々で、男子は「幼児わいせつ」「性加害被害」「同性間でのい たずら」「下着盗」等であり、女子は「不純異性交遊」「援助交際」「性被害」「性虐待」 などがあります。その中でも児童養護施設内における性加害行為が主訴で児童自立支援 施設へ措置変更に至るケースが急増しています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(163ページ) · 163ページ
4.集団づくり 生活支援において重要な取り組みの一つに、安定した子ども集団の形成・確保・活用 があります。受容的機能、相互支援機能、問題発生抑制機能等を持った集団づくりを行 うことが極めて大切です。そのためには、職員によるフォーマルな関係(指導者的な関 係)と、子ども同士のインフォーマルな関係(仲間的な関係)の動的な調和(コントロ ールとサポートなどによる動的バランス)を図りつつ、基本的には安定した生活秩序を 維持、確保していかなければなりません。子どもと職員との関係性のバランスを図りつ つ、子ども自身の持っている強みを活用して、受容的機能、相互支援機能、問題発生抑 制機能などを持った集団を形成しなければならないのです。 具体的には、一つには仲間関係のモデルの提供ということでしょう。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(165ページ) · 165ページ
止されてこそ、生きて存在することができ、子どもたちの成長に貢献するものになるの です。 規則を尊重することは、単に規則を守るというのではありません。規則を守ることが 習慣になり、不自由を感じなくなるというのではなく、その規則を十分に活用できるこ とです。子ども自らがその規則を使うことによって、その規則の精神をつかみ、その必 要性を得心するとともにその規則の限界を知り、常によりよいものに改正していき、こ のような過程を経て規則が不必要な生活状態になることこそ、規則を尊重していくこと に他なりません。 規則を改正するには、規則の中に身を置いて生活する必要があります。それによって はじめて不合理や矛盾を発見し、規則を創造、改正することができます。もしこのよう な手続きをとらず、規則をむやみやたらに破るとすれば、それは単に秩序の破壊であり、 自由そのものの否定です。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(166ページ) · 166ページ
第2節 作業支援 作業支援は、特定の職業技能を身につけることよりも、むしろ作物ができるまで等の 過程を通して、協働して仕事を達成する喜びを体験し、勤労意欲の向上、心身の鍛練を 図るとともに、人間的ふれあいや生命の尊重及び相互理解を深め、社会性・協調性など 健全な社会生活を営むために必要な人間性や習慣を培うことを目的としています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(167ページ) · 167ページ
行動上の問題に対しての対応(運営指針より) ①子どもが暴力、不適応行動・無断外出などの行動上の問題を行った場合には、関係の ある子どもも含めて適切に対応する。 ・子どもの特性等あらかじめ職員間で情報を共有化し、連携して対応する。 ・行動上の問題は子どもからの必死なサインであることを理解する。 ・子どもの行動上の問題に対しては、子どもが訴えたいことを受け止めるととも に、多角的に検証して原因を分析した上で、適切に検討する。また、記録にと どめ、以後の対応に役立てる。 ・パニックなどで自傷や他害の危険度の高い場合に、タイムアウトを行うなどし て、子どもの心身を傷つけずに対応するとともに、周囲の子どもの安全を図る。 ・緊急事態に対する対応マニュアル等を作成し、組織的な対応を行う。 ・児童相談所、警察機関などの関係機関と日常的に連絡を取るなど、緊急事態へ の対応が円滑に進むよう対策を図る。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(169ページ) · 169ページ
図1 施設における行動上の問題(いじめ‥)などへの対応 基本姿勢 ア 行動上の問題とは 性的虐待を受けた子どもが家出をした。このような子どもの行動上の問題というの は、子どもの自己表現であり、私たちに問題を投げかけている行動です。心理的なスト レスや葛藤をうまく処理したり表現できないために生じてしまう行動であり、自分だけ では問題を処理したり解決することができないために起こる行動でもあます。 したがって、それはSOS(信号)としての行動でもあり、自分を守るためにはそう せざるをえない行動でもあるのです。 さらには、子どもの物語の中に入るための入り口(支援の取っかかり・手がかり(行 動に走らせた要因の探求))でもあります。 イ 小さな問題への対応を大切に 子どもたちは、日常生活の中で小さな規則違反を行いますが、その小さな規則違反な どの行動上の問題に対して、見て見ぬふりをしてはいけません。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(170ページ) · 170ページ
児童自立支援施設 運営ハンドブック 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 家庭福祉課
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(1ページ) · 1ページ
i 発刊にあたって このたび、厚生労働省、社会的養護関係施設 5 種別協議会並びに各ハンドブック編 集委員会のご尽力のもとに、社会的養護関係施設種別(児童養護施設、乳児院、情緒障 害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設)の『運営ハンドブック』を 発刊できますことを、心よりうれしく思います。 子どもと子育てをめぐる社会環境が大きく変化するなかで、虐待を受けた子どもな ど保護者の適切な養育を受けられない子どもが増えており、そのような子どもたちを 社会全体で公的責任をもって保護し、健やかに育んでいくことが強く求められていま す。 このため、社会保障審議会児童部会社会的養護専門委員会において、平成 23 年 7 月、 「社会的養護の課題と将来像」がとりまとめられ、施設の小規模化、地域化、本体施設 の機能強化等社会的養護のめざすべき方向性が示されています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(2ページ) · 2ページ
iv はじめに 児童自立支援施設運営ハンドブックについては、平成 23 年度に作成された児童自立 支援施設運営指針及び児童自立支援施設第三者評価基準を踏まえ、またこれまでに作成 されている「児童自立支援施設の支援の基本(試作版)」や「児童自立支援施設(教護 院)運営ハンドブック」などをもとにして、編集・作成いたしました。 児童自立支援施設運営指針の中で、 「本施設における自立支援は、安定した生活環境を整えるとともに、個々の児童につ いて、児童の適性、能力やその家庭の状況等を勘案して、自立支援計画を策定し、児童 の主体性を尊重して、生活指導、学習指導、職業指導及び家庭環境の調整を行いつつ、 児童への養育や心理的ケア等により、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する ことを目的として行う。」と定められています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(5ページ) · 5ページ
目 次 発刊にあたって ··················································································· i はじめに··························································································· iv 社会的養護の基本理念と原理 ............................................................................................. 1 1.社会的養護の基本理念.................................................................................
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(7ページ) · 7ページ
社会的養護の基本理念と原理 社会的養護の基本理念と原理は、社会的養護の 5 種別の児童福祉施設(以下、「施設」 という)(児童養護施設、乳児院、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子 生活支援施設)及び里親等に向けて策定された6つの指針それぞれの総論の第 2 章にお いて、同じ内容で記載されています。このことは、それぞれの施設や里親等で形態や役 割と特性の違いがあることを前提にしつつも、社会的養護が共通の考え方に基づくこと を示しています。社会的養護の 5 施設及び里親等は、以下に述べる 2 つの「基本理念」 と 6 つの「原理」のもと、連携して子どもたちを育みます。 1.社会的養護の基本理念 社会的養護とは、親のない子どもや親に監護させることが適当でない子どもを公的責 任で社会的に養育し保護するとともに、養育に困難を抱える家庭への支援を行うことで す。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(16ページ) · 16ページ
第 1 章 児童自立支援施設の制度と歴史的変遷 第1節 児童自立支援施設の制度 1.児童自立支援施設の目的 児童自立支援施設は日本における児童福祉施設種別の中でも古い歴史を持つ施設で す。 1998(平成 10)年 4 月の改正児童福祉法施行によって本施設種別は「教護院」から「児 童自立支援施設」へと施設種別名称が変更になりましたが、その起源は明治時代にまで 遡ることができます。 1883(明治 16)年に大阪市の宗教家・池上雪枝が作った私設の「感化院」が現代の児 童自立支援施設に続く本施設種別の源流です。その後、「感化院」は「少年教護院」へ と名称変更され、さらに戦後の児童福祉法の施行により「少年教護院」から「教護院」 へと名称変更が行われてきました。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(26ページ) · 26ページ
3.児童の入所経路 児童自立支援施設に児童が入所する経路は、児童相談所の「児童福祉施設入所措置」 (児童福祉法第 27 条に規定されている行政処分の一種)によって入所する場合と、家庭 裁判所の少年審判における「保護処分」(少年法第 24 条)によって児童相談所を経由し て入所する場合(児童福祉法第 27 条の 2)とに大別されます。 「保護処分」による入所児童の割合は 1978(昭和 53)年の 12.4%から、28.3%となって います。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(28ページ) · 28ページ
5.児童自立支援施設の強制的措置 児童相談所の「児童福祉施設入所措置」と、家庭裁判所の少年審判における「保護処 分」によって児童相談所を経由して入所する児童が混在する児童自立支援施設の特色と して、「強制的措置」の存在が挙げられます。 児童福祉法第 27 条の三には、「都道府県知事は、たまたま児童の行動の自由を制限し、 又はその自由を奪うような強制的措置を必要とするときは、第 33 条、第 33 条の 2 及び 第 47 条の規定により認められる場合を除き、事件を家庭裁判所に送致しなければなら ない」と規定されています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(29ページ) · 29ページ
第4節 「教護院」の処遇理念の変遷 ここで、戦後の教護院の処遇理念の変遷を概観していきましょう。「教護院の処遇理 念」と言うと、全国的に統一された処遇理念が存在するようにイメージされがちですが、 実際には全国 50 ヶ所以上ある施設ごとに処遇の理念や特色は異なっており、さらに小 舎夫婦制の方式をとっている施設であれば寮舎ごとに処遇の重点等も異なっています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(37ページ) · 37ページ
1.厚生省編『教護院運営要領・基本編』(1952) 厚生省編『教護院運営要領』は、国立武蔵野学院教官であった石原登と医官であった 伊佐喜久雄によって執筆されたものです。 本書では、教護院の主要任務を「一般社会で監護よろしきを得なかった特定児童に、 適正な監護を与え、その児童が生まれながらに持っている人間としての心身の安全な生 育を遂げるべき権利を保障する」(厚生省編 1952:5 頁)としています。 さらに本書では、教護院の対象児童として「不良行為を為す虞のある心身の状態又は そのような環境条件にある者」「不良行為をはじめて行った者」「繰り返し不良行為をな したが、未だそれが習慣となっていない者」「不良行為が既に習慣になっている者」「不 良行為が病的性格に起因している者(例えば性的異常児、残忍性行為常習児)」の 5 つの 類型を挙げています。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(39ページ) · 39ページ
護院における「治療」については「環境療法」「訓練療法」「社会療法」「心理療法」と いう 4 つの方法を説明しています。 3.全国教護協議会編『教護院運営ハンドブック』(1985) 全国教護協議会編『教護院運営ハンドブック』は、小嶋直太郎・井上肇・今村献一郎 を監修者とした『教護院運営ハンドブック』研究委員会によって執筆されたものです。 本書では、留岡幸助の感化理念、菊池俊諦の少年教護理念、『教護院運営要領』の教 護理念、青木延春の教護理念、『教護院運営指針』の教護理念、そして当時の北海道家 庭学校の教護理念を挙げ、教護理念の変遷を整理しています。 その上で、教護の基本的な活動を「生活指導」「学習指導」「作業指導」とし、これら に付随して「家族の協力指導」「進路指導」「関係機関との連携」「事後指導(アフター ケア)」などがあると位置づけました。
取得後 · その1(PDF/1.8MB)(40ページ) · 40ページ